説明

水中溶接装置

【課題】水深の深い狭隘領域に構造物の対象溶接施工部があっても容易にアクセスできるようにするとともに、溶接施工前の段取準備を少なくさせ、しかも溶接施工中の電圧降下を大幅に低減させて精度の高い溶接部を施工する水中溶接装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る水中溶接装置は、水深深く、かつ狭隘領域に設置、収容された構造物を溶接施工する際、前記構造物の対象溶接位置にセットする溶接トーチヘッド部14をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれに進退自在に移動させるとともに、回転自在に駆動する駆動力伝達部15と、前記溶接トーチヘッド部14に組み込んだ溶接機本体と、この溶接機本体に近接する位置に配置したアース部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中深く構造物や構造物の突出し部が数多く設置、収容され、狭隘領域部分になっていても、構造物の溶接施工を容易に行い得る水中溶接装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、原子炉圧力容器では、水中深く設置された構造物、例えばジェットポンプ等を溶接施工する場合、水を抜いた状態にし、遠隔操作あるいは溶接施工個所まで作業者がアクセスし、溶接施工を行っていた。
【0003】
しかし、放射線量の高い領域では、水を抜くことができないので、例えば、特開平11−138259号公報(特許文献1)や特開平11−207465号公報(特許文献2)に見られるように、水中内の深い位置に設置、収容されている構造物や構造物の突出し部に対する溶接施工個所をチャンバで覆い、チャンバ内の水を抜き、チャンバ内をシールドガスで囲い、チャンバ内に設けたTIG溶接機等の溶接装置で構造物の溶接施工を行っていた。
【特許文献1】特開平11−138259号公報
【特許文献2】特開平11−207465号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、水中深く、数多くの構造物を収容する原子炉では、図5に示すように、原子炉圧力容器1と炉心シュラウド2との間の環状空間部ANに構造物であるジェットポンプ3がその周方向に沿って、例えば20台以上に亘って数多く設置されている。
【0005】
これらジェットポンプ3は、原子炉圧力容器1内の冷却水を強制循環させるためのものであり、原子炉圧力容器1の壁面に溶接施工されたジェットポンプライザブレース4を有するとともに、炉内外に搬入、搬出される際に用いられる付属物としての吊り耳5が設けられている。
【0006】
また、これらジェットポンプ3に隣接する炉心シュラウド2には、緊急時、原子炉圧力容器内に冷却水を補給する低圧注水系(LPCI)の接続口6が設けられている。この低圧注水系の接続口6は、ジェットポンプ3との間の環状空間ANを塞ぐように配置されている。さらに炉心シュラウド2は、頭部7を外側に向ってオーバハングさせ、ジェットポンプ3の頭部側空間を塞ぐように構成している。
【0007】
このように、原子炉圧力容器1は、形状、構造が比較的複雑な炉心シュラウド2や数多くのジェットポンプ3を水中深く設置、収容させるとともに、数多くの構造物や構造物の突出し部に被われて狭隘領域を形成しているために、特許文献1や特許文献2に見られるような水中溶接装置に多関節ロボットを用いて遠隔操作を行っていても、対象溶接施工部分にアクセスするまでに作業者に多くの時間や労力を費やしていた。
【0008】
また、例えばTIG溶接機を組み込んだ水中溶接装置は、シールドガス経路の確保、ワイヤ挿入位置の確保、溶接電流の確保等からトーチの構造が比較的大きくなっているため、上述のような狭隘領域が多い場合、溶接施工を難しくする場合もあった。
【0009】
また、上述のように、構造物が、例えば20m以上の位置に構造物が設置、収容されている場合、トーチのアースを原子炉圧力容器の頭部側を開口させた位置まで延ばしているが、電力降下が大き過ぎて動力を無用に消費するばかりでなく、構造物の溶接施工前に溶接条件や溶接試験片を設定するなど、より多くの段取準備を必要とし、この段取準備の簡易化が求められていた。
【0010】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、水深の深い狭隘領域に構造物の対象溶接施工部があっても容易にアクセスできるようにするとともに、溶接施工前の段取準備を少なくさせ、しかも溶接施工中の電圧降下を大幅に低減させて精度の高い溶接部を施工する水中溶接装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、水深深く、かつ狭隘領域に収容、設置された構造物を溶接施工する際、前記構造物の対象溶接位置にセットする溶接トーチヘッド部をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれに進退自在に移動させるとともに、回転自在に駆動する駆動力伝達部と、前記溶接トーチヘッド部に組み込んだ溶接機本体と、この溶接機本体に近接する位置に配置したアース部とを備えたものである。
【0012】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、駆動力伝達部は、溶接トーチヘッド部を支持する第1関節駆動力伝達部と、この第1関節駆動力伝達部に接続される駆動力伝達第1中間部とを回転駆動させる第2関節駆動力伝達部と、この第2関節駆動力伝達部をZ軸方向への進退に協働させて前記溶接トーチヘッド部をZ軸方向へ進退させる駆動力伝達第2中間部と、この駆動力伝達第2中間部をZ軸方向に進退させる第3関節駆動力伝達部をX軸方向への進退に協働させて前記溶接トーチヘッド部をX軸方向へ進退させるかあるいは回転駆動させる駆動力伝達機構部を備えたものである。
【0013】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、駆動力伝達第1中間部、第2関節駆動力伝達部、第3関節駆動力伝達部および駆動力伝達機構部のそれぞれは、モータを備えたものである。
【0014】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、溶接機本体を組み込んだ溶接トーチヘッド部は、レールを備えたY軸方向フレームとレールを備えたX軸方向フレームとを組み合わせて門型に構成するとともに、前記溶接機本体を前記X軸方向フレームのレール上を走行させる第1モータと、前記X軸方向フレームを前記Y軸方向フレームのレール上を走行させる第2モータとを備えたものである。
【0015】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、溶接機本体に近接する位置に配置したアース部は、レールを備えたY軸方向フレームとレールを備えたX軸方向フレームとを組み合わせて門型に構成した溶接トーチヘッド部の前記Y軸方向フレームのレール上を走行させる第3モータを備えたものである。
【0016】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、溶接機本体は、電極の挙動を監視するカメラを備えたものである。
【0017】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、溶接機本体は、構造物の対象溶接位置に電極を駆動する第4モータを備えたものである。
【0018】
また、本発明に係る水中溶接装置は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、請求項1記載の溶接トーチヘッド部を駆動する駆動力伝達部と、前記溶接トーチヘッド部に組み込んだ溶接機本体およびアース部とを原子炉圧力容器の狭隘領域の溶接施工に適用するものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る水中溶接装置は、溶接機本体を備える溶接トーチヘッド部を、水深の深い位置に設置、収容されている構造物にアクセスさせる際、上下、前後、左右に自在に移動させ、かつ自在に回転駆動させる駆動力伝達部を備えたので、溶接トーチヘッド部および溶接機本体を構造物の対象溶接施工位置に正確、かつ短時間のうちにセットすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る水中溶接装置の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0021】
図1は、例えば、原子炉圧力容器の構造物の溶接施工に適用する本発明に係る水中溶接装置を示す概念図である。
【0022】
全体を符号11で示す水中溶接装置は、原子炉圧力容器10と炉心シュラウド12との間の環状空間領域AN内の、例えば最小50mm間隔の狭隘領域で、例えば、水深20m以上の水中に設置、収容されるジェットポンプ13やその付属物等の構造物を溶接施工するときに使用されている。
【0023】
この水中溶接装置11は、図2に示すように、溶接トーチヘッド部14と、この溶接トーチヘッド部14を上下、前後、左右に自在に移動させるとともに、回転自在に駆動して構造物にアクセスさせる駆動力伝達部15を備えた構成になっている。
【0024】
溶接トーチヘッド部14を水中構造物にアクセスさせる駆動力伝達部15は、溶接トーチヘッド部14を支持する柱状の第1関節駆動力伝達部16と、一端を第1関節駆動力伝達部16に接続させ、他端を柱状の第2関節駆動力伝達部18に接続させる板状の駆動力伝達第1中間部17と、第2間切駆動力伝達部18に接続させ、第3関節駆動力伝達部20に沿い、Z軸方向に進退移動させる駆動力伝達第2中間部19と、第3関節駆動力伝達部20をX軸方向に進退移動させる駆動力伝達機構部21,21を備えている。
【0025】
そして、溶接トーチヘッド部14を支持する第1関節駆動力伝達部16は、第2関節駆動力伝達部18から駆動力伝達第1中間部17を介して与えられる回転力と協働して回転し、駆動力伝達第2中間部19から第2関節駆動力伝達部18および駆動力伝達第1中間部17を介して与えられるZ軸方向の進退駆動力と協働して進退し、第3関節駆動力伝達部20から駆動力第2中間部19、第2関節駆動力伝達部18および駆動力伝達第1中間部17を介して与えられるX軸方向の進退駆動力と協働して進退する構成にしている。
【0026】
なお、駆動力伝達機構部21,21は、二つに分割され、分割された両方を支点22に接続させ、この支点22を基点に矢印ARの方向に回転する構成になっている。
【0027】
一方、溶接トーチヘッド部14は、図3および図4に示すように、第1関節駆動力伝達部16に接続され、柱状のY軸方向フレーム22,22と柱状のX軸方向フレーム23とを組み合わせた門型構造になっている。
【0028】
この門型構造の溶接トーチヘッド部14は、Y軸方向フレーム22,22にY軸方向用レール24を設けるとともに、X軸方向フレーム23にX軸方向用レール25を設け、第1モータ26の駆動力により駆動される溶接機本体27をX軸方向用レール25上に走行させる一方、第2モータ28の駆動力により駆動されるX軸方向フレーム23、および第3モータ29の駆動力により駆動されるアース部30のそれぞれをY軸方向用レール24上に走行させる構成にしている。
【0029】
また、X軸方向フレーム23のX軸方向用レール25に第1モータ26の駆動力により走行させる溶接機本体27は、図3および図4に示すように、水中内の構造物31に対して溶加材を供給する溶接ワイヤ供給ノズル32と、シールドガスノズル33にシールドガスを供給するシールドガス供給口34と、電極35に電流を与えるパワーケーブル36と、水中内の構造物31に対して電極35を進退駆動する第4モータ37と、電極35の構造物31への挙動を観察、監視するカメラ38を備えている。
【0030】
次に、上述の構成を備える本発明に係る水中溶接装置11の作用を説明する。
【0031】
溶接トーチヘッド部14を、水中の構造物31の溶接施工位置にアクセスさせるにあたり、構造物31に突出し部分があり、狭隘領域がより一層狭隘になっている場合、水中溶接装置11は、図2に示すように、駆動力伝達第1中間部17に設けた第5モータ39を駆動させ、その駆動力によって第1関節駆動力伝達部16および駆動力伝達第1中間部17を矢印ARの方向に回転駆動させる。
【0032】
さらに、水中溶接装置11は、第5モータ39の駆動力により第2間切駆動力伝達部18を矢印ARの方向に回転させるとともに、駆動力伝達第2中間部19に設けた第6モータ40を駆動させ、駆動力伝達第2中間部19を第3関節駆動力伝達部20に対し、Z軸方向に摺動させ、これに伴って溶接トーチヘッド部14も進退させる。
【0033】
また、水中溶接装置11は、第3関節駆動力伝達部20に設けた第7モータ41を駆動させ、第3関節駆動力伝達部20および駆動力伝達第2中間部19を駆動力伝達機構部21に対し、X軸方向に進退移動させて溶接トーチヘッド部14をX軸方向に進退移動させるか、あるいは、駆動力伝達機構部21に設けた第8モータ42を駆動させ、駆動力伝達機構部21を支点22に対し、矢印ARの方向に回転駆動させ、溶接トーチヘッド部14を回転駆動させ、溶接トーチヘッド部14を構造物31の対象溶接施工位置にアクセスさせる。
【0034】
このように、溶接トーチヘッド部14を構造物31の対象溶接施工位置に概略的に設定した水中溶接装置11は、図3および図4に示すように、溶接機本体27の微調整に入る。
【0035】
まず、水中溶接装置11は、X軸方向フレーム23に設けた第2モータ28を駆動させ、X軸方向フレーム23をY軸方向フレーム22に設けたY軸方向用レール24上を進退移動させるとともに、溶接機本体27に設けた第1モータ26を駆動させ、溶接機本体27をX軸方向フレーム23に設けたX軸方向用レール25上を走行させる。
【0036】
このとき、アース部30も第3モータ29の駆動力によりY軸方向フレーム22に設けたY軸方向用レール24上を走行させ、図4に示すように、構造物31に当接させる。
【0037】
溶接機本体27の微調整が終ると、水中溶接装置は、シールドガス供給口34からシールドガスを供給し、水をシールドガスノズル33から外部に排出させ、シールドガスノズル33に囲われた領域を水のない領域に形成した後、第4モータ37を駆動させ、電源35を構造物31にアクセスさせ、溶接施工を開始させる。
【0038】
このように、本実施形態は、構造物31の対象溶接施工位置に対し、溶接トーチヘッド部14を、上下、前後、左右に自在に移動させるとともに、回転自在に駆動してアクセスさせる駆動力伝達部15を備えるとともに、溶接機本体27の微調整修正に際し、溶接機本体27をX軸方向、Y軸方向に自在に進退移動させるフレームを備えたので、例えば水深の深さが20m以上で、かつ突出し部や付属物が多く、例えば50mm間隔に著しく狭隘領域になっていても溶接トーチへッド部14および溶接機本体27を構造物31の対象溶接施工位置に正確、かつ短時間のうちにセットすることができる。
【0039】
また、本実施形態は、駆動力伝達部15を、第1関節駆動力伝達部16に駆動力伝達第1中間部17、第2間切駆動力伝達部18、駆動力伝達第2中間部19、第3関節駆動力伝達部20、駆動力伝達機構部21を順次接続させ、溶接トーチヘッド部14を上下、前後、左右に進退させ、かつ回転自在にさせる構成にしたので、駆動力伝達部15の全体をコンパクト化して溶接トーチヘッド部14を容易に操作することができる。
【0040】
また、本実施形態は、アース部30を、溶接機本体27の移動とともに移動させることができる構成にし、常に溶接機本体27の電極35に近い位置に接近させたので、溶接施工中の電圧降下をより一層抑制することができ、溶接条件選定テストを短時間のうちに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】例示としての原子炉圧力容器に収容されるジェットポンプの狭隘領域に適用する本発明に係る水中溶接装置を示す概念図。
【図2】本発明に係る水中溶接装置に適用する駆動力伝達部を示す斜視図。
【図3】本発明に係る水中溶接装置に適用する溶接トーチヘッド部を示す概念図。
【図4】図3のA−A矢視方向から見た図。
【図5】原子炉圧力容器内に収容、設置される炉心シュラウドおよびジェットポンプを示す一部切欠斜視図。
【符号の説明】
【0042】
1 原子炉圧力容器
2 炉心シュラウド
3 ジェットポンプ
4 ジェットポンプライザブレース
5 吊り耳
6 接続口
7 頭部
10 原子炉圧力容器
11 水中溶接装置
12 炉心シュラウド
13 ジェットポンプ
14 溶接トーチヘッド部
15 駆動力伝達部
16 第1関節駆動力伝達部
17 駆動力伝達第1中間部
18 第2関節駆動力伝達部
19 駆動力伝達第2中間部
20 第3関節駆動力伝達部
21 駆動力伝達機構部
22 Y軸方向フレーム
23 X軸方向フレーム
24 Y軸方向用レール
25 X軸方向用レール
26 第1モータ
27 溶接機本体
28 第2モータ
29 第3モータ
30 アース部
31 構造物
32 溶接ワイヤ供給ノズル
33 シールドガスノズル
34 シールドガス供給口
35 電極
36 パワーケーブル
37 第4モータ
38 カメラ
39 第5モータ
40 第6モータ
41 第7モータ
42 第8モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水深深く、かつ狭隘領域に設置、収容された構造物を溶接施工する際、前記構造物の対象溶接位置にセットする溶接トーチヘッド部をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれに進退自在に移動させるとともに、回転自在に駆動する駆動力伝達部と、前記溶接トーチヘッド部に組み込んだ溶接機本体と、この溶接機本体に近接する位置に配置したアース部とを備えたことを特徴とする水中溶接装置。
【請求項2】
駆動力伝達部は、溶接トーチヘッド部を支持する第1関節駆動力伝達部と、この第1関節駆動力伝達部に接続される駆動力伝達第1中間部とを回転駆動させる第2関節駆動力伝達部と、この第2関節駆動力伝達部をZ軸方向への進退に協働させて前記溶接トーチヘッド部をZ軸方向へ進退させる駆動力伝達第2中間部と、この駆動力伝達第2中間部をZ軸方向に進退させる第3関節駆動力伝達部をX軸方向への進退に協働させて前記溶接トーチヘッド部をX軸方向へ進退させるかあるいは回転駆動させる駆動力伝達機構部を備えたことを特徴とする請求項1記載の水中溶接装置。
【請求項3】
駆動力伝達第1中間部、第2関節駆動力伝達部、第3関節駆動力伝達部および駆動力伝達機構部のそれぞれは、モータを備えたことを特徴とする請求項2記載の水中溶接装置。
【請求項4】
溶接機本体を組み込んだ溶接トーチヘッド部は、レールを備えたY軸方向フレームとレールを備えたX軸方向フレームとを組み合わせて門型に構成するとともに、前記溶接機本体を前記X軸方向フレームのレール上を走行させる第1モータと、前記X軸方向フレームを前記Y軸方向フレームのレール上を走行させる第2モータとを備えたことを特徴とする請求項1記載の水中溶接装置。
【請求項5】
溶接機本体に近接する位置に配置したアース部は、レールを備えたY軸方向フレームとレールを備えたX軸方向フレームとを組み合わせて門型に構成した溶接トーチヘッド部の前記Y軸方向フレームのレール上を走行させる第3モータを備えたことを特徴とする請求項1記載の水中溶接装置。
【請求項6】
溶接機本体は、電極の挙動を監視するカメラを備えたことを特徴とする請求項1記載の水中溶接装置。
【請求項7】
溶接機本体は、構造物の対象溶接位置に電極を駆動する第4モータを備えたことを特徴とする請求項1記載の水中溶接装置。
【請求項8】
請求項1記載の溶接トーチヘッド部を駆動する駆動力伝達部と、前記溶接トーチヘッド部に組み込んだ溶接機本体およびアース部とを原子炉圧力容器の狭隘領域の溶接施工に適用することを特徴とする水中溶接装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−61976(P2006−61976A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250409(P2004−250409)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2004年3月1日 株式会社東芝技術企画室発行の「東芝レビュー、2004VOL.59 NO.3」に発表
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】