説明

水受タンク及び水受タンクを備えたキャビネット

【課題】使用者の作業負担を軽減して、容易に水受タンクの排水時期を認識可能とした水受タンク及びそれを備えたキャビネットを提供する。
【解決手段】シャワーホース13を収容しシャワーホース13の外面を伝う水を受ける水受タンク20であって、シャワーホース13を内部に収容するタンク本体21と、水に濡れることで色調が変化する水濡れ検出部材40とを備え、タンク本体21内の水位が所定水位となる位置に、水濡れ検出部材40を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水受タンク及びそれを備えたキャビネット、シャワー装置のシャワーホースの外面を伝う水を受ける水受タンク及びそれを備えたキャビネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から洗面化粧台として、内部に収納空間を有したキャビネットと、キャビネットの上部に突出して設けられたシャワー装置とを備えたものがある。当該洗面化粧台はシャワー装置のシャワーホースとシャワーヘッドとの接続部位に設けられたパッキンの劣化等に伴う当該接続部位からの漏水やシャワー装置の清掃時等に、水がシャワーホースの外面を伝ってキャビネット内に流れ込むことがある。キャビネット内に水が流れ込むと、収納空間内の収納物が濡れたり、キャビネットの床板や洗面化粧台を載置した構造体の床等に水が漏れたりすることがある。
【0003】
そこで、特許文献1等のように、シャワーホースの下部を収容する水受けタンクを、洗面化粧台のキャビネットに設け、シャワーホースを伝ってキャビネット内に流れ込んだ水を、当該水受けタンクで受けるものがある。当該特許文献1の水受けタンクは、水受タンクの底部に、水受けタンク内の水を排出する排出ホースを設け、当該排出ホースで排水することで、水受けタンクが満水となって水が溢れることを抑制する。また、前記排水ホースを水受けタンクの表側に支持して、排水ホース内の水位を水受けタンクの水位に対応させると共に、無色透明にして、排水ホースの水位を外部から視認可能とすることで、水受けタンクの水位を確認可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−223347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1等の水受けタンクは薄暗いキャビネット内の奥に配置されるため、水位を読み取って排水時期を認識するにあたって、水受けタンク(排水ホース)内の透明な水の境界(水位)が判り難い。そのため、水位の読み取りや排水時期の判断が難しく、排水時期を適切に判断できずに水受けタンクから水が溢れて、収納物を濡らしたり、キャビネットの床板や構造体の床等に漏れたりする恐れがある。そして、薄暗い環境下で、透明な水から水受けタンクの水位を読み取るため、例えば、光源を持ち込んだり、目を凝らしたりする等で、水位の確認作業は使用者にとって大きな負担(作業負担)になり易い。
【0006】
そこで、この事情を鑑み、使用者の作業負担を軽減して、容易に水受タンクの排水時期を認識可能とした水受タンク及び水受タンクを備えたキャビネットを提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の水受タンクは、シャワーホースを収容し当該シャワーホースの外面を伝う水を受ける水受タンクであって、前記シャワーホースを内部に収容するタンク本体と、水に濡れることで色調が変化する水濡れ検出部材とを備え、前記タンク本体内の水位が所定水位となる位置に、前記水濡れ検出部材を設けたものであることを特徴とする。
【0008】
この水受タンクとして、前記タンク本体の外面に、前記水濡れ検出部材を取り付けた通水管を更に備え、当該通水管の下端が前記所定水位より下方位置で前記タンク本体内に連通することが好ましい。
【0009】
この水受タンクとして、前記通水管が、前記通水管の上端側を前記タンク本体内に連通させる連通路を有し、前記連通路の少なくとも一部が、前記タンク本体の前記連通路との接続部位より上方に位置することが好ましい。
【0010】
また、本発明のキャビネットは、前述の水受タンクを備え、前記水受タンクを出し入れ自在で内部に取り付けることを特徴とする。
【0011】
このキャビネットとして、前記水受タンク出し入れ用の開口部を前面に有し、前記水濡れ検出部材を前記開口部に向けて前記水受タンクを前記内部に取り付けることが好ましい。
【0012】
このキャビネットとして、前記通水管が前記水受タンク出し入れ用の取っ手を兼ねることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
このような構成としたことで、使用者に水受タンクの排水時期を認識させ易くすることができると共に、使用者の作業負担を軽減し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態の水受タンク及び洗面化粧台の支持具周辺の斜視図である。
【図2】同上の洗面化粧台の一部を破断した正面図である。
【図3】同上の洗面化粧台の断面図である。
【図4】本実施形態の水受タンクの断面図である。
【図5】水受タンクの変形例における洗面化粧台の一部を破断した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を例示して説明する。
【0016】
(第1実施形態)
第1実施形態の水受タンク20は、図2に示すように、例えば、シャワー装置を備えた洗面化粧台1に設置され、洗面化粧台1は、収納物(図示せず)収納用の空間(収納空間2)を内部に有した箱状のキャビネット3で主体が構成される。そして、キャビネット3は使用者に対向する外面(前面)が開閉自在の扉4となっており、当該扉4の開成時に生じる開口部5を介して収納物が収納空間2から出し入れされる。
【0017】
また、キャビネット3の上面部6には、ボウル部7と、混合水栓8と、シャワー装置とが設けられる。シャワー装置は、ボウル部7に水や湯を吐出するシャワーヘッド11と、上面部6に設けられシャワーヘッド11を着脱自在に支持するシャワーベース12と、シャワーヘッド11を混合水栓8に接続するシャワーホース13とを備える。シャワーホース13は一部がシャワーベース13から下方に突出して、上面部6から収納空間2内に収納可能となっており、図2乃至図3に示すように、当該収納時に、シャワーホース13の収納空間2内に位置した部位は水受タンク20内に配置される。以下、シャワーホース13の下方に突出した部位を、シャワーホース13の下部とする
水受タンク20は、図3に示すように、キャビネット3の開口部5に対向する内面(後内面3a)に取り付けられており、当該水受タンク20は、容器形状のタンク本体21で主体が構成される。そして、水受タンク20はキャビネット3に対して着脱自在となっており、図1に示すように、後内面3aから離脱させることができる。
【0018】
タンク本体21は、図1に示すように、下方に底部を有し、底部の前端から上方に前壁部21aが立ち上がり、後端から上方に後壁部21bが立ち上がり、底部の両側端から各々側壁部が立ち上がり、前壁部21aと後壁部21bとが側壁部を介して連続する。そのため、タンク本体21は前壁部21aと後壁部21bと側壁部とで囲まれた空間を有すると共に、当該空間の上方に開口を有する。そして、図2乃至図3に示すように、タンク本体21はシャワーホース13の下部を上方の開口から上記空間(容器内部)に導入することができ、水受タンク20はタンク本体21内にシャワーホース13の下部を収容可能となっている。更に、水受タンク20は、タンク本体21内にシャワーホース13の下部を収容することで、上述のシャワーホース13の外面を伝って収納空間2内に流入した水を、タンク本体21で受けて貯留する。
【0019】
更に、図1に示すように、タンク本体21は後壁部21bに、水受タンク20を後内面3aに支持させる被支持部22を有する。被支持部22は、例えば、円形状の幅広部と、幅広部の上方に位置し幅広部に比べて横幅の狭い幅狭部とを上下に連通して有する長孔(所謂ダルマ穴形状)となっている。また、キャビネット3は後内面3aの長孔と並ぶ高さ位置に桟部材10が設けられており、当該桟部材10の前面に被支持部22用の支持具9が設けられている。支持具9は、例えば、ねじやビス等の円柱状で一端に円柱より大径の頭部を有した部材で主体が構成され、円柱は桟部材10から前方に突出する。そして、頭部は当該円柱を介して桟部材10から前方に所定距離離れて位置すると共に、長孔の幅広部に挿通可能で且つ幅狭部に挿通不能な寸法となっている。なお、上記所定距離は、背面部21bの前後厚さと略同じ寸法が好ましい。
【0020】
そのため、支持具9を幅広部に挿通した後、水受タンク20を下方に動かして、支持具9を幅狭部に移動させることで、頭部が幅狭部の縁部に当接して、被支持部22が支持具9に保持され、水受タンク20が後内面3aに支持される。そして、水受タンク20は当該支持された状態から上方に動かして、支持具9を幅狭部から幅広部に移動させて保持を解くことで、水受タンク20を後内面3aから離脱させて、キャビネット3外に取出可能となる。また、水受タンク20を支持具9で支持した際に、桟部材10は水受タンク20や水受タンク20内の水等の荷重を受けると共に、当該荷重による後内面3aの変形を抑制する。
【0021】
なお、水受タンク20をキャビネット3内に取り付ける構成は、長孔と支持具9とを用いた構成に限らない。例えば、被支持部22と支持具9の一方をフック等の引掛け部材とし、他方を当該部材を引っ掛ける係止部とした構成や、キャビネット3の天井からタンク本体21を吊下げた構成等であってもよい。もちろん、被支持部22をねじやビス等で構成し、支持具9を長孔で構成してもよい。また、キャビネット3の内面に支持具9を設けて、キャビネット3に直接水受タンク20を取り付けてもよく、キャビネット3の床板に載置して用いる構成であってもよい。
【0022】
また、水受けタンク20は、図1乃至図4に示すように、タンク本体21のキャビネット3の開口部5側を向く外面(前壁部21aの外面)に、タンク本体21内に連通した通水管23と、水に濡れることで色調の変化する水濡れ検出部材40とを備える。
【0023】
通水管23は、前壁部21aから前方に所定の距離離れて配置された管本体24と、タンク本体21に管本体24の下端を連通接続する下連通路27と、タンク本体21に管本体24の上端を連通接続する上連通路28とで主体が構成される。そして、通水管23は、後内面3aからの着脱時や、キャビネット3からの取り出し取り付け時(出し入れ時)に、使用者が把持して水受タンク20を支持可能な取っ手としての機能を有する。
【0024】
管本体24は上下に細長い円管形状で、下連通路27を介してタンク本体21内の水が流入する。そして、管本体24に流入した水の高さ(管本体24の水位)は、タンク本体21の水の高さ(タンク本体21の水位)と略同じ高さに位置する。
【0025】
また、管本体24は所定の高さ位置に、正面視矩形状の取付室25が設けられており、取付室25は左右方向において管本体24の円管部位より幅広で、透明部材で覆われた窓26を前面に有する。そして、管本体24の上記所定の高さ位置は、タンク本体21内の水が所定水位となる高さ位置と略同じ高さ位置となっており、当該所定水位は、水受タンク20内の水が満水に近く当該水を外部に排出することが好ましい排水時期の水位となっている。なお、排水時期の水位とは、例えば、水受タンク20の満水水位近傍で且つ満水水位より下方の水位となっており、取付室25の上端が被支持部22より下方位置に位置することが好ましい。
【0026】
下連通路27は取付室25より下方でタンク本体21に連通接続されると共に、前壁部21aから前方に突出した円管状となっている。そして、下連通路27の上方には、所定の間隔を空けて略平行に上連通路28が位置する。
【0027】
上連通路28は取付室25より上方でタンク本体21に連通接続されると共に、前壁部21aから前方に突出した円管状となっている。そして、上連通路28は、管本体24の上端との接続部位に湾曲部29を有し、湾曲部29は上下逆向きのU字形状となっており、湾曲部29のU字の底側等が上連結路28のタンク本体21との接続部位より上方に位置する。
【0028】
なお、下連通路27や上連通路28は円管状に限らず、矩形管状等であってもよく、また下連通路27はタンク本体21の底部に連通接続された構成であってもよい。また、上連通路28は、前壁部21aとの接続部位や近傍に湾曲部29を設けたり、上連通路28の中間に湾曲部29を設けたりしてもよく、湾曲部29の位置は管本体24の上端との接続部位に限らない。
【0029】
また、通水管23は取付室25内に板状の水濡れ検出部材40が取り付けられる。水濡れ検出部材40は、管本体24の水位が上記所定の高さ位置に達した際に水に濡れ、当該水濡れに伴い少なくとも表面(前面)の色調に変化を生じる。そして、水濡れ検出部材40は色調が変化することで、水受タンク20の水位が上記所定水位に達したことを検出すると共に、当該検出結果を外部に表示(報知)する。
【0030】
水濡れ検出部材40は、水に濡れることで色が滲む水濡れ検出シールが好ましい。当該水濡れ検出シールは、例えば、紙の表面又は裏面に水生インクを印刷或いは塗布し、水に濡れた際に、当該水性インクが水に溶解して、表面にインクが滲んで表示される構成となっている。
【0031】
なお、水濡れ検出部材40は、水濡れ検出シールに限らない。そして、水濡れ検出部材40は板状に限らず、取付室25の形状に応じて適宜設定すればよい。また、水濡れ検出部材40における色調の変化とは、色の明度、彩度、色相のいずれかの変化或いはこれらを組み合わせた変化の他、模様が浮かぶ或いは模様の形状や構成が変わる等の柄の変化を含む。もちろん、色調の変化は、明度等の変化と柄の変化とを組み合わせたもの等であってもよい。
【0032】
このように、水濡れ検出部材40を備えたことで、水受タンク20の水位が所定位置に達し水受タンク20の排水時期に至ったことを、水濡れ検出部材40の色調の変化で外部に報知することができる。そして、色調の変化で外部報知したことで、薄暗い収納空間2内で、水の水位を直接読み取る或いは水位に応じて上下するフロート部材の位置から水位を読み取るもの等に比べて、水位の報知(表示)を使用者に認識させ易くすることができる。更に、色調の変化で排水時期を認識させるため、水やフロート部材から水位を読み取ることで使用者に時期を判断させるものに比べて、排水時期を判断し易く、使用者の作業負荷を軽減し易くすることができる。
【0033】
また、水濡れ検出部材40の色調の変化する面を開口部5に向けて通水管23に取り付けたことで、開口部5側から水濡れ検出部材40を発見させ易くすることができ、色調の変化を視認させ易くすることができる。そして、管本体24の管状部位より左右方向において幅広の取付室25に水濡れ検出部材40を設けたことで、従来の排水ホース等の管状部位の水位を読み取るものに比べて、水位の報知情報(水濡れ検出部材40)を認識させ易くすることができる。
【0034】
また、通水管23が取っ手を兼ねたことで、取外時等に後内面3a近傍のタンク本体21により開口部5に近い位置で水受タンク20を把持することができる。そのため、後内面3a近傍の最深部に比べて明るくなり易い位置で把持することができると共に、使用者の収納空間2に潜り込む量を軽減し易くなり、取外時等の作業負荷を軽減し易くすることができる。そして、通水管23に水濡れ検出部材40を設けたことで、水受タンク20の取外時に、薄暗い収納空間2内であっても、水濡れ検出部材40(色)によって、取っ手の位置をタンク本体21に比べて使用者に認識させ易くすることができる。
【0035】
また、上連通路28に湾曲部29を設けたことで、シャワーホース13からの水跳ねや水受タンク20の清掃時等で、一時的にタンク本体21側から上連通路28に水が流入した際に、当該水を上連通路28から管本体24へ流入し難くすることができる。そのため、タンク本体21の水位に依らない上連通路28からの一時的な水の流入時に、当該水の管本体24への流入を抑制し易くなり、水濡れ検出部材40の誤った水濡れ(色調の変化)を生じ難くすることができる。
【0036】
なお、上記一時的な水の上連結路28から管本体24への流入を抑制する構成は、湾曲部29を用いた構成に限らず、上連通路28の少なくとも一部が、タンク本体21との接続部位より上方に位置する構成であればよい。例えば、上連通路28の全部或いは一部を上端に向けて上向き傾斜して設けたり、上端に向けて上向き階段状に設けたり、上端側を高くなるように段差を設けたりしてもよい。また、上連通路28に水返し部材を設けて、当該水返し部材で一時的な水の上連結路28から管本体24への流入を抑制してもよい。
【0037】
また、通水管23は、下連通路27を備えずに管本体24の下端を直接タンク本体21に連通接続した構成や、上連通路28を備えずに管本体24の上端や上端近傍が外部に開口した構成であってもよい。そして、上連通路28を備えないものでは、管本体24の上端側をタンク本体21に支持させる支持部材を設けて、取っ手としての強度を向上させることが好ましい。
【0038】
なお、水濡れ検出部材40は、通水管23の内面(取付室25内)に取り付けた構成に限らず、通水管23の所定水位となる位置に水が染み出る程度に微細な貫通孔を設け、当該貫通孔の位置する通水管23の外面に水濡れ検出部材40を取り付けてもよい。また、取付室25は水濡れ検出部材40を交換可能とした構成であってもよい。
【0039】
また、水受タンク20は、図5に示すように、タンク本体21内の水位を検知する水位検知センサと、水位検知センサの検知結果を外部に表示する表示部とを備えてもよい。このものでは、例えば、水位検知センサが、タンク本体21内に配置され一対の電極を備える検知部51と、当該電極に電圧を印加する電源部52とで主体が構成される。そして、水位検知センサはキャビネット3内に配置される。
【0040】
電源部52は、支持具9を設けた桟部材10より上方に配置された第2の桟部材54に固定されており、電源部52は内部に蓄電池を有する、或いは洗面化粧台1の所謂コンセント等の外部電源から給電される。検知部51はタンク本体21内に配置されると共に、タンク本体21の底部から所定の高さに位置する。そして、検知部51は電源部52から電圧が印加された状態で、上記検知部51の位置までタンク本体21内の水位が上昇すると、タンク本体21内の水を介して一対の電極の間に電気が流れ、当該水に接触しない状態では上記電極間に電気が流れない。
【0041】
そのため、水位検知センサは、検知部51が通電する(電極間に電気が流れる)ことで、タンク本体21内の水位が検知部51の高さまで達したことを検知する。そして、電源部52は、検知部51が通電して水位が上記高さに達したことを検知すると、当該検知結果に応じた信号を信号線53を介して表示部に入力する。
【0042】
表示部は、例えば、発光ダイオード等の点灯点滅する発光部50で主体が構成されており、発光部50はキャビネット3上部の混合水栓8近傍等に設けられる。そして、表示部は、信号線53を介して検知結果が入力されることで、発光部50を点灯させ、水位が検知部51の高さに達したことを外部に表示する。
【0043】
なお、水位検知センサで検知する水位(検知部51のタンク本体21の底部からの高さ)は、水濡れ検出部材40で検出する水位(濡れる位置)に比べて低いことが好ましい。このものでは、水濡れ検出部材40が濡れる前に発光部50が発光するため、発光部50の点灯によって、排水時期(水濡れ検出部材40が濡れる時期)が近いことを外部報知することができる。そのため、使用者は、発光部50の点灯後から、定期的にキャビネット3内の水濡れ検出部材40の色調の変化を確認すればよくなり、発光部50点灯前の水濡れ検出部材40の確認の手間を省くことができる。また、電源部52からの信号は表示部への電力供給を兼ねてもよい。
【0044】
また、シャワー装置及び水受タンク20は、洗面化粧台1に設けたものに限らず、流し台に設けたものや、下方にキャビネット3を備えた棚に設けたものであってもよく、シャワー装置はシャワーベース12を備えないものであってもよい。もちろん、水受タンク20はキャビネット3内に配置したものに限らない。
【符号の説明】
【0045】
1 洗面化粧台
3 キャビネット
5 開口部
11 シャワーヘッド
13 シャワーホース
20 水受タンク
21 タンク本体
23 通水管
24 管本体
28 上連通路
29 湾曲部
40 水濡れ検出部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワーホースを収容し当該シャワーホースの外面を伝う水を受ける水受タンクであって、
前記シャワーホースを内部に収容するタンク本体と、水に濡れることで色調が変化する水濡れ検出部材とを備え、
前記タンク本体内の水位が所定水位となる位置に、前記水濡れ検出部材を設けたものであることを特徴とする水受タンク。
【請求項2】
前記タンク本体の外面に、前記水濡れ検出部材を取り付けた通水管を更に備え、
当該通水管の下端が前記所定水位より下方位置で前記タンク本体内に連通することを特徴とする請求項1に記載の水受タンク。
【請求項3】
前記通水管が、前記通水管の上端側を前記タンク本体内に連通させる連通路を有し、
前記連通路の少なくとも一部が、前記タンク本体の前記連通路との接続部位より上方に位置することを特徴とする請求項2に記載の水受タンク。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の水受タンクを備え、前記水受タンクを出し入れ自在で内部に取り付けることを特徴とするキャビネット。
【請求項5】
前記水受タンク出し入れ用の開口部を前面に有し、前記水濡れ検出部材を前記開口部に向けて前記水受タンクを前記内部に取り付けることを特徴とする請求項4に記載のキャビネット。
【請求項6】
前記通水管が前記水受タンク出し入れ用の取っ手を兼ねることを特徴とする請求項4又は5に記載のキャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−223292(P2012−223292A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92310(P2011−92310)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】