説明

水素酸素混合ガス燃焼バーナー

【課題】水素を実生活で使用されるガス器具に適用できる水素酸素混合ガス燃焼バーナーを提供する。
【解決手段】外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスラインと、蜜封された構造で連結される本体部10と、本体部10の上部に結合され、上部に向かう多数の火口ホール23が形成された燃焼ノズル20と、本体部10内部に形成されガスラインに流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部とからなり、火口ホール23を、ノズル本体の上部に形成された勾配部22に、相互に開く角度で形成した。これにより、水素酸素混合ガスの燃焼火花から火花核が生成されないようにすることと同時に燃焼体積を大きくすることによって、実生活で使用されるガス器具に適用可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水から生成された水素酸素混合ガスを実生活において用いられるガス器具に適用することができる水素酸素混合ガス燃焼バーナーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水素酸素混合ガス発生装置は水が電気分解されて得られる生成物である水素及び酸素を生産するための装置であって、正(+)及び負(−)電極が設置された電解槽内に少量の電解物質が添加された水を供給して直流電圧を印加することによって無公害エネルギー源である水素酸素混合ガスを発生する。この際、発生される水素と酸素は2:1のモル比で発生され、−電極表面に水素が気泡形態に生成され、+電極表面に酸素が気泡形態に生成される。このように生成された水素と酸素は混合されて混合ガス形態になり燃焼が可能となる。また、水素酸素混合ガスは燃焼時に汚染物質を生成しないので環境にやさしいエネルギー源として新しく浮き彫りになっている。
【0003】
この際、水素酸素混合ガス発生装置で生成される混合ガスが燃焼する時、混合ガス自体に酸素が含まれていて、また混合ガスが燃焼されて副産物である水が生成される間に体積が減るようになるので、水素酸素混合ガスの燃焼火花は一般的な燃焼火花とは違い、狭い棒形状を成すようになる。また水素酸素混合ガスの燃焼火花(C)は、図1に示されたようにその内部に高温の火花核(N)が形成されるが、このような火花核(N)の温度は3000〜6000℃に達する。
【0004】
しかし、ボイラー及びガスレンジ等のようなガス器具らを成す金属は融点が殆ど2000℃前後になるが、水素酸素混合ガス燃焼火花(C)の火花核(N)の温度が3000〜6000℃に達するため、その火花核(N)の触れる部分はとけるようになった。さらに、燃焼される花火が棒形状を成すので、広い面積を加熱することができなかった。これによって水素酸素混合ガスを燃料として使用する分野は制限され、実生活に応用することができない問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記のような問題点を解決するために創出されたものであって、水素酸素混合ガスの燃焼火花から火花核が生成されないようにすることと同時に燃焼体積を大きくすることによって、実生活で使用されるガス器具に適用するようにできる水素酸素混合ガス燃焼バーナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記のような目的を達成するために、本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第1実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部10と、前記本体部10の上部に結合されるものであって上部に向ける多数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、前記本体部10内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部30とを含み、前記本体部10は円筒形象になっていて前記燃焼ノズル20が前記本体部10に円形を成して多数配置され、前記燃焼ノズル20は、全体的に円筒形象を成すノズル本体21と、前記ノズル本体21の上部に形成された勾配22と、前記勾配22に相互開く角度で形成された複数の前記火口ホール23'、23"と、前記ノズル本体21内部に垂直方向に形成され、水素酸素混合ガスを前記火口ホール23'、23"に分配するノズル分配ホール24と、前記ノズル本体21の下部側に形成され、前記本体部10の上部に形成された締結孔15に結合される締結部25とを含み、前記火口ホール23'は前記勾配22側に行くほど直径が広くなり、前記火口ホール23"は前記勾配22側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする。
【0007】
前記のような目的を達成するために、本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第2実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部110と、前記本体部110の上部に結合されるものであって上部に向ける多数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、前記本体部110の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部130とを含み、前記本体部110は長い棒形状になっていて前記燃焼ノズル20が前記本体部110に一列に多数配置され、前記燃焼ノズル20は、全体的に円筒形象を成すノズル本体21と、前記ノズル本体21の上部に形成された勾配22と、前記勾配22に相互開く角度で形成された複数の前記火口ホール23'、23"と、前記ノズル本体21の内部に垂直方向に形成され、水素酸素混合ガスを前記火口ホール23'、23"に分配するノズル分配ホール24と、前記ノズル本体21の下部側に形成され、前記本体部110の上部に形成された締結孔115に結合される締結部25とを含み、前記火口ホール23'は前記勾配22側に行くほど直径が広くなり、前記火口ホール23"は前記勾配22側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする。
【0008】
前記のような目的を達成するために、本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第3実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部210と、前記本体部210の上部に形成された勾配220と、前記勾配220に形成された複数個の火口ホールと、前記本体部210の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを前記火口ホールに分配する分配部230とを含み、前記本体部210は平たい円筒形象となり、前記火口ホール223'、223"は前記勾配220に沿って円形を成して多数配置され、前記火口ホール223'は前記勾配220側に行くほど直径が広くなり、前記火口ホール223"は前記勾配320側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする。
【0009】
前記のような目的を達成するために、本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第4実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部310と、前記本体部310の上部に形成された勾配320と、前記勾配320に形成された複数個の火口ホールと、前記本体部310の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを前記火口ホールに分配する分配部330とを含み、前記本体部310は長いブロック形象となり、前記勾配320は前記本体部310の両角側に形成され、前記火口ホール223'、223"は前記勾配320に沿って一列に多数配置され、前記火口ホール223'は前記勾配320側に行くほど直径が広くなり、前記火口ホール223"は前記勾配320側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーによると、水素酸素混合ガスの燃焼火花から超高温の火花核が生成されないようにすることと同時に燃焼火花が成す体積を大きくすることによって、ガスレンジやボイラー等とともに実生活で多く使用されるガス器具に適用することができる。これによって活用性を高めることができる作用、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】水素酸素混合ガスを燃焼させる時、火花核が生成されることを説明するための図。
【図2】本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第1実施例の斜視図。
【図3】図2のIII−III'線に沿った断面図。
【図4】図2の燃焼ノズルにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど広くなることを説明するための図。
【図5】図2の燃焼ノズルにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど狭くなることを説明するための図。
【図6】本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第2実施例の斜視図。
【図7】図6のVII−VII'線に沿った断面図。
【図8】本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第3実施例の斜視図。
【図9】図8の燃焼バーナーにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど広くなることを説明するための図。
【図10】図8の燃焼バーナーにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど狭くなることを説明するための図。
【図11】本発明にかかる水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第4実施例の斜視図。
【図12】図11のXII−XII'線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーを添付の図面を参照して詳しく説明する。
【0013】
図2は本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第1実施例の斜視図であり、図3は図2のIII−III'線に沿った断面図であり、図4は図2の燃焼ノズルにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど広くなることを説明するための図面であり、図5は図2の燃焼ノズルにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど狭くなることを説明するための図面である。
【0014】
示されたように、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第1実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部10と、本体部10の上部に結合されるものであって、上部に向ける多数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、本体部10の内部に形成されるものであって、ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部30とを含む。
【0015】
この際、本体部10は平たい円筒形象になり、燃焼ノズル20は本体部10に円形を成して多数配置される。本実施例では燃焼ノズル20の4個が本体部10に円形を成すように配置されるもので説明する。ここで、火口ホールは直径が一定したり、直径が異なって形成されるが、直径が一定する火口ホールは参照符号23と示し、直径が異なる火口ホールは参照符号23'または23"と示して説明する。そして、火口ホール23、23'、23"の個数をふやしたり減らすことで燃焼火花の火力を調節することができる。
【0016】
本体部10は高温にも耐えられるステンレスまたは合金鋼からなり、上部には後述の燃焼ノズル20の締結部25が結合される4個の締結孔15が円形に対称を成して形成されている。
【0017】
分配部30はガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを後述の燃焼ノズル20のノズル分配ホール24に分配することによって、結果的に火口ホール23に分配させる。
【0018】
この際、重要なことは、混合ガスに酸素が含まれているので分配部30内部に外部の酸素が流入されてはいけないし、これのために分配部30は本体部10の内部に形成されて外部とは完全に遮られなければならない。
【0019】
燃焼ノズル20は、全体的に円筒形象を成すノズル本体21と、ノズル本体21の上部に形成された勾配22と、勾配に相互開く角度で形成された複数の火口ホール23、23'、23"と、ノズル本体21の内部に垂直方向に形成されて水素酸素混合ガスを火口ホール23、23'、23"に分配するノズル分配ホール24と、ノズル本体21の下部側に形成される締結部25とを含む。
【0020】
火口ホール23、23'、23"は勾配22に複数個、望ましくは6個が形成されることによって、それぞれの火口ホール23、23'、23"は相互開く角度を成すようになり、これによって火口ホール23から噴射される水素酸素混合ガスは広い範囲に噴射され、燃焼時広い面積に火炎が発生される。
【0021】
火口ホール23は超高温の火花核の発生を最小化するために直径が0.2mm〜2mm範囲でなければならない。この際、火口ホール23の直径がmm単位で小さいため、火口ホール23から噴射される水素酸素混合ガスの噴射圧力が小さく、これによって燃焼中に外部空気と部分的な混合が行われる。すなわち、小さな圧力で噴射される水素酸素混合ガスが空気と部分的に混合されて希薄されることによって、燃焼時高温の火花核がほとんど生成されない。
【0022】
一方、火炎に火花核が完全に発生されないようにするために、ノズル分配ホール24側の火口ホールの直径と、勾配22側の直径が異なる構造を有する。
【0023】
すなわち、火花核が完全に発生されないようにするために火口ホール23'は勾配22側に行くほど直径が広くなる構造を有することができる。
【0024】
この際、ノズル分配ホール24と接する火口ホール23'の直径は0.1〜0.5mmの範囲にあり、勾配22と接する火口ホール23'の直径は1〜3mm範囲にあり、最も望ましくはノズル分配ホール24と接する火口ホール23'の直径は0.2mmであって、勾配22に接する火口ホール23'の直径は2mmである。
【0025】
このような構造によって、ノズル分配ホール24側から流入された混合ガスは火口ホール23'を過ぎながら噴射圧力が急激に小さくなり、外部の空気と部分的に混合されて希薄されることによって燃焼時に超高温の火花核が全然発生されなくなる。
【0026】
さらに、火花核が完全に発生されないようにするために、火口ホール23"は勾配22側に行くほど直径が狭くなる構造を有することができ、火口ホール23"の内周面には螺旋溝23a"が形成される。または、火口ホールは勾配22側に行くほど直径が狭くなるが、階段式に段差が生じ狭くなることもできる。
【0027】
この際、ノズル分配ホール24と接する火口ホール23"の直径は1〜3mm範囲にあり、勾配22と接する火口ホール23"の直径は0.1〜0.5mm範囲にあり、最も望ましくはノズル分配ホール24と接する火口ホール23"の直径は2mmであって、勾配22に接する火口ホール23"の直径は0.2mmである。
【0028】
このような構造によって、ノズル分配ホール24側から流入された混合ガスは火口ホール23"及び螺旋ホーム23a"を過ぎながら渦流された後、勾配22側の狭くなった出口を通過しながら外部空気と急速に混合される。
【0029】
すなわち、渦流されつつ噴射される混合ガスは外部空気と急速に混合されて希薄されることによって、燃焼時に超高温の火花核が全然発生されなくなる。
【0030】
前記構造によって、ガスライン(L)を通じて流入される水素酸素混合ガスは本体部10の内部の分配部30に流入された後、燃焼ノズル20のノズル分配ホール24に分配され、以後ノズル分配ホール24に流入された混合ガスは火口ホール23、23'、23"に分配されて噴射される。
【0031】
このように噴射される水素酸素混合ガスは燃焼火花を形成しながら燃焼熱を発生する。この際、火口ホール23の直径がmm単位で小さかったり、ノズル分配ホール24に接する火口ホール23'、23"の直径と勾配22に接する火口ホール23'、23"の直径が異なることによって、混合ガスの燃焼時に超高温の火花核が生成されない。
【0032】
次、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第2実施例を説明する。
【0033】
図6は本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第2実施例の斜視図であって、図7は図6のVII−VII'線に沿った断面図である。ここで、第1実施例と同一符号は同一機能をする同一部材である。
【0034】
示されたように、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第2実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部110と、本体部110の上部に結合されるものであって、上部に向ける多数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、本体部110の内部に形成されるものであって、ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部130とを含む。
【0035】
この際、本体部110は長い棒形状になっているし、燃焼ノズル20は本体部110に一列に多数配置される。本実施例では燃焼ノズル20の7個が本体部110に一列を成すように配置されることで説明する。
【0036】
本体部110は高温にも耐えられるステンレスまたは合金鋼からなり、上部には後述の燃焼ノズル20の締結部25が結合される7個の締結孔115が円形に対称を成して形成されている。
【0037】
分配部130はガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを後述の燃焼ノズル20のノズル分配ホール24に分配することによって、結果的に火口ホール23に分配させる。この際、重要なことは、混合ガスに酸素が含まれているが分配部130の内部に外部の酸素が流入されてはいけないし、これのために分配部130は本体部110の内部に形成されて外部とは完全に遮られなければならない。
【0038】
本実施例で燃焼ノズルは、図面で全体的な形象が第1実施例において説明された燃焼ノズル20と異なって示されているが、その技術的構成は実質的に同一するので同一符号を使用しているし、第1実施例において説明されたためこれ以上の詳細な説明は略する。
【0039】
前記の構造によって、ガスライン(L)を通じて流入される水素酸素混合ガスは本体部110内部の分配部130に流入された後、燃焼ノズル20のノズル分配ホール24に分配され、以後ノズル分配ホール24に流入された混合ガスは火口ホール23、23'、23"に分配されて噴射される。
【0040】
このように噴射される水素酸素混合ガスは燃焼火花を形成しながら燃焼熱を発生し、この際、燃焼火花には超高温の火花核が発生されない。
【0041】
次、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第3実施例を説明する。
【0042】
図8は本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第3実施例の斜視図であって、図9は図8の燃焼バーナーにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど広くなることを説明するための図面であり、図10は図8の燃焼バーナーにおいて、火口ホールの直径が勾配側に行くほど狭くなることを説明するための図面である。
【0043】
示されたように、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第3実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部210と、本体部210の上部に形成された勾配220と、勾配220に形成された複数個の火口ホールと、本体部210内部に形成されるものであって、ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部230とを含む。この際、本体部210は平たい円筒形象になり、火口ホール223は勾配220に沿って円形を成して多数配置される。
【0044】
ここで、火口ホールは直径が一定するか、直径が異なるように形成されるが、直径が一定する火口ホールは参照符号223と示し、直径が異なる火口ホールは参照符号223'または223"と示して説明する。そして、火口ホール223、223'、223"の個数をふやしたり減らすことによって燃焼火花の火力を調節することができる。
【0045】
本体部210は高温にも耐えられるステンレスまたは合金鋼からなり、上部角側には勾配220が枠形態に形成されている。
【0046】
分配部230はガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを後述の火口ホール223、223'、223"に分配する。この際、重要なことは、混合ガスに酸素が含まれているので、分配部230の内部に外部の酸素が流入されてはいけないし、これのために分配部230は本体部210の内部に形成され外部とは完全に遮られなければならない。
【0047】
火口ホール223、223'、223"は勾配220に複数個が形成されることによって、それぞれの火口ホール223は相互開く角度を成すようになり、これによって火口ホール223から噴射される水素酸素混合ガスは広い範囲に噴射され、燃焼時に広い面積に火炎が発生される。
【0048】
火口ホール223は超高温の火花核の発生を最小化するために直径が0.2mm〜2mm範囲でなければならない。この際、火口ホール223の直径がmm単位で小さいので火口ホール223から噴射される水素酸素混合ガスの噴射圧力が小さく、これによって燃焼中に外部空気と部分的な混合が行われる。すなわち、小さい圧力で噴射される水素酸素混合ガスが空気と部分的に混合して希薄されることによって、燃焼時に高温の火花核がほとんど生成されない。
【0049】
一方、火炎に火花核が完全に発生されないようにするために、分配部230側の火口ホールの直径と、勾配220側の直径が異なる構造を有する。
【0050】
すなわち、火花核が完全に発生されないようにするために火口ホール223'は勾配220側に行くほど直径が広くなる構造を有することができる。この際、分配部230と接する火口ホール223'の直径は0.1〜0.5mm範囲にあって、勾配220と接する火口ホール223'の直径は1〜3mm範囲にあり、最も望ましくは分配部230と接する火口ホール223'の直径は0.2mmであり、勾配220に接する火口ホール223'の直径は2mmである。
【0051】
このような構造によって、分配部230側から流入された混合ガスは、火口ホール223'を過ぎながら噴射圧力が急激に小さくなり、外部の空気と部分的に混合されて希薄されることによって燃焼時に超高温の火花核が全然発生されなくなる。
【0052】
さらに、火花核が完全に発生されないようにするために、火口ホール223"は勾配220側に行くほど直径が狭くなる構造を有することができ、火口ホール223"の内周面には螺旋溝223a"が形成される。この際、分配部230と接する火口ホール223"の直径は1〜3mm範囲にあって、勾配220と接する火口ホール223"の直径は0.1〜0.5mm範囲にあって、最も望ましくは分配部230と接する火口ホール223"の直径は2mmであり、勾配220に接する火口ホール223"の直径は0.2mmである。
【0053】
このような構造によって、分配部230側から流入された混合ガスは、火口ホール223"及び螺旋溝223a"を過ぎながら渦流された後、勾配220側の狭くなった出口を通過しながら外部空気と急速に混合される。すなわち、渦流されながら噴射される混合ガスは外部空気と急速に混合されて希薄されることによって燃焼時に超高温の火花核が全然発生されなくなる。
【0054】
前記構造によって、ガスライン(L)を通じて流入される水素酸素混合ガスは本体部210の内部の分配部230に流入された後、勾配220に形成された火口ホール223、223'、223"に分配されて噴射される。
【0055】
このように噴射される水素酸素混合ガスは燃焼火花を形成しながら燃焼熱を発生する。この際、火口ホール223の直径がmm単位で小さかったり、分配部230に接する火口ホール223'、223"の直径と勾配220に接する火口ホール223'、223"の直径が異なることによって、火口ホール223'、223"から噴射される水素酸素混合ガスの噴射圧力は小さくなり、これによって燃焼中に外部空気と部分的な混合ができて希薄されることによって燃焼時に超高温の火花核が生成されない。
【0056】
次、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第4実施例を説明する。
【0057】
図11は本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第4実施例の斜視図であって、図12は図11のXII−XII'線に沿った断面図である。ここで、第3実施例と同一符号は同一機能をする同一部材である。
【0058】
示されたように、本発明による水素酸素混合ガス燃焼バーナーの第4実施例は、外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部310と、本体部310の上部に形成された勾配320と、勾配320に形成された複数個の火口ホール223と、本体部310の内部に形成されるものであって、ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホール223に分配する分配部330とを含む。
【0059】
この際、本体部310は長いブロック形象となり、勾配320は本体部310の両角側に形成されているし、火口ホール223は勾配320に沿って一列に多数配置される。
【0060】
本体部310は高温にも耐えられるステンレスまたは合金鋼からなり、上部角側には一対の勾配320が形成されている。
【0061】
分配部330はガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを勾配320に形成された火口ホール223に分配する。
【0062】
この際、重要なことは、混合ガスに酸素が含まれているので分配部330内部に外部の酸素が流入されてはいけないし、これのために分配部330は本体部310の内部に形成されて外部とは完全に遮られなければならない。
【0063】
本実施例において火口ホールは、図面で全体的な形象が第3実施例において説明された火口ホール223、223'、223"と異なって示されているが、その技術的構成は実質的に同一するので同一符号を使用しているし、第3実施例において説明されたため、これ以上の詳細な説明は略する。
【0064】
本発明は図面に示された事実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎないし、本技術分野の通常の知識を有する者なら今後多様な変形及び均等な他の実施例が可能である点を理解するべきである。
【符号の説明】
【0065】
10、110…本体部 15、115…締結孔
20…燃焼ノズル 21…ノズル本体
22…勾配 23、23'、23"…火口ホール
23a"…螺旋溝 24…ノズル分配ホール
25…締結部 30、130…分配部
210、310…本体部 220、320…勾配
223、223'、223"…火口ホール
223a"…螺旋溝
230、330…分配部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部10と、
前記本体部10の上部に結合されるものであって上部に向ける複数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、
前記本体部10の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部30とを含み、
前記本体部10は円筒形象になっていて前記燃焼ノズル20が前記本体部10に円形を成して複数配置され、
前記燃焼ノズル20は、全体的に円筒形象を成すノズル本体21と、
前記ノズル本体21の上部に形成された勾配22と、
前記勾配22に相互開く角度で形成された複数の前記火口ホール23'、23"と、
前記ノズル本体21の内部に垂直方向に形成され、水素酸素混合ガスを前記火口ホール23'、23"に分配するノズル分配ホール24と、
前記ノズル本体21の下部側に形成され、前記本体部10の上部に形成された締結孔15に結合される締結部25とを含み、
前記火口ホール23'は前記勾配22側に行くほど直径が広くなり、
前記火口ホール23"は前記勾配22側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする水素酸素混合ガス燃焼バーナー。
【請求項2】
外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部110と、
前記本体部110の上部に結合されるものであって上部に向ける複数の火口ホールが形成された燃焼ノズル20と、
前記本体部110の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを火口ホールに分配する分配部130とを含み、
前記本体部110は長い棒形状になっていて前記燃焼ノズル20が前記本体部110に一列に複数配置され、
前記燃焼ノズル20は、全体的に円筒形象を成すノズル本体21と、
前記ノズル本体21の上部に形成された勾配22と、
前記勾配22に相互開く角度で形成された複数の前記火口ホール23'、23"と、
前記ノズル本体21の内部に垂直方向に形成され、水素酸素混合ガスを前記火口ホール23'、23"に分配するノズル分配ホール24と、
前記ノズル本体21の下部側に形成され、前記本体部110の上部に形成された締結孔115に結合される締結部25とを含み、
前記火口ホール23'は前記勾配22側に行くほど直径が広くなり、
前記火口ホール23"は前記勾配22側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする水素酸素混合ガス燃焼バーナー。
【請求項3】
前記火口ホール23"の内周面には螺旋溝23a"が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の水素酸素混合ガス燃焼バーナー。
【請求項4】
外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部210と、
前記本体部210の上部に形成された勾配220と、
前記勾配220に形成された複数個の火口ホールと、
前記本体部210の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを前記火口ホールに分配する分配部230とを含み、
前記本体部210は平たい円筒形象となり、前記火口ホール223'、223"は前記勾配220に沿って円形を成して複数配置され、
前記火口ホール223'は前記勾配220側に行くほど直径が広くなり、
前記火口ホール223"は前記勾配320側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする水素酸素混合ガス燃焼バーナー。
【請求項5】
外部の酸素が流入されないように水素酸素混合ガスが供給されるガスライン(L)と密封された構造で連結される本体部310と、
前記本体部310の上部に形成された勾配320と、
前記勾配320に形成された複数個の火口ホールと、
前記本体部310の内部に形成されるものであって、前記ガスライン(L)に流入される水素酸素混合ガスを前記火口ホールに分配する分配部330とを含み、
前記本体部310は長いブロック形象となり、前記勾配320は前記本体部310の両角側に形成され、前記火口ホール223'、223"は前記勾配320に沿って一列に複数配置され、
前記火口ホール223'は前記勾配320側に行くほど直径が広くなり、
前記火口ホール223"は前記勾配320側に行くほど直径が狭くなることとを特徴とする水素酸素混合ガス燃焼バーナー。
【請求項6】
前記火口ホール223"の内周面には螺旋溝223a"が形成されたことを特徴とする請求項4または5に記載の水素酸素混合ガス燃焼バーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−133700(P2010−133700A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274537(P2009−274537)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(509198859)
【Fターム(参考)】