汚染監視システム及び方法
【課題】河川を汚染する物質の流下状況を簡便かつ正確に推定することができる。
【解決手段】河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システム1であって、河川の流速を計測する流速計21と、汚染物質の有無を検知する汚染センサ22と、流速計21の計測結果及び汚染センサ22の検知結果を送信する送信部23とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材24と、該観測装置本体に接続され河川底に設置された錘27とからなる観測装置2と、送信部23から汚染センサ22が汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部32と、送信部23から、流速計21が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部31と、日時記憶部34が記憶した日時と流速受信部31が受信した流速情報とに基づいて、汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部33と、を備える。
【解決手段】河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システム1であって、河川の流速を計測する流速計21と、汚染物質の有無を検知する汚染センサ22と、流速計21の計測結果及び汚染センサ22の検知結果を送信する送信部23とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材24と、該観測装置本体に接続され河川底に設置された錘27とからなる観測装置2と、送信部23から汚染センサ22が汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部32と、送信部23から、流速計21が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部31と、日時記憶部34が記憶した日時と流速受信部31が受信した流速情報とに基づいて、汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部33と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
河川に汚染物質が流出する事故が発生した場合には、その汚染物質が地域住民などの生活等に悪影響を与えるおそれがある。これへの適切な対応策を講じるため、まずはその汚染物質の流下状況を的確に把握する必要がある。
【0003】
河川での汚染物質の流出事故に対応するための技術として、特許文献1には、河川流域に位置する排水基準適用事業所に係るデータベースと河川各所からのフィールドデータに基づいて、汚染源を特定する技術が開示されている。
【0004】
しかし、この技術は、汚染源を特定することを目的とするものであって、河川の汚染物質の流下状況を推定するものではない。
【特許文献1】特開平11−256665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような課題に対して、河川を汚染する物質の流下状況を簡便かつ正確に推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システムであって、
前記河川の流速を計測する流速計と、前記汚染物質の有無を検知する汚染センサと、前記流速計の計測結果及び前記汚染センサの検知結果を送信する送信部とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材と、該観測装置本体を繋止するための繋止部材とを含む観測装置と、
前記観測装置の前記送信部から前記汚染センサが汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部と、
前記観測装置の前記送信部から、前記流速計が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部と、
前記日時記憶部が記憶した日時と前記流速受信部が受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部と、
を備えることを特徴とする汚染監視システムである。
【0007】
第2の発明は、第1の発明に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置の前記流速計が計測した流速と河川の流域各所での流速との相関関係を記憶する相関関係記憶部をさらに備え、
前記流下状況推定部は、前記相関関係記憶部が記憶する相関関係を参照して、前記流速計が計測した流速から、河川の流域各所での流速を推定し、この推定した流速に基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定することを特徴とする汚染監視システムである。
【0008】
第3の発明は、第1又は2の発明に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置は、流水によって発電することができる発電機をさらに備え、この発電機を電源として作動することを特徴とする汚染監視システムである。
【0009】
第4の発明は、第3の発明に記載の汚染監視システムであって、
複数の前記観測装置が、前記河川の複数の所定の箇所にそれぞれ設置されることを特徴とする汚染監視システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、河川を汚染する物質の流下状況を簡便かつ正確に推定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態である汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示す通り、汚染監視システム1は、観測装置2及び管理装置3を備え、観測装置2は河川100に配置され、管理装置3は観測装置2から送信された情報に基づいて河川100の汚染状況を監視する。
【0012】
図2は、汚染監視システム1が備える管理装置3のハードウェア構成を示す図である。管理装置3は、コンピュータシステムにより構成され、CPU(Central Processing Unit)10、メモリ11、外部記憶手段12、記録媒体読取手段13、通信インターフェイス14、入力手段15、出力手段16等を備えている。
【0013】
CPU10は、外部記憶手段12に記憶されているプログラムをメモリ11に読み出して実行する。外部記憶手段12は、例えばハードディスクドライブ等である。記録媒体読取手段13は、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体17に記録されたプログラムやデータを読み取るドライブ装置である。通信インターフェイス14は、例えばNIC(Network Interface Card)等のネットワーク接続機器である。入力手段15は、例えばキーボードやマウス等である。出力手段16は、例えばディスプレイやプリンタ等である。
【0014】
図3は、汚染監視システム1のブロック構成図である。同図に示すように、汚染監視システム1が備える観測装置2は、流速計21、汚染センサ22、送信部23、浮き部材24、発電部25、錘27を有し、管理装置3は、流速受信部31、汚染受信部32、流下状況推定部33、日時流速記憶部34、相関関係記憶部35を有する。
【0015】
なお、管理装置3の各機能部31〜33は、CPU10が外部記憶手段12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現され、各記憶部34〜35は、外部記憶手段12上に構築される。
【0016】
図4は、観測装置2の構成を示す図である。観測装置2は、河川100内に設置され、流速計21、汚染センサ22、送信部23、発電部25を収容する本体部26が、浮き部材24の浮力により水面に浮かんでいる。また、金属等の水よりも比重の大きい材質で構成された錘27は、河川100の水底に沈められて、観測装置2の本体部26とワイヤ28などで連結され、これにより、観測装置2の本体部26が水流によって流されないようになっている。なお、特許請求の範囲における「繋止部材」は、例えば錘27とワイヤ28で構成される。
【0017】
流速計21は、河川100の水流の流速を計測する。
汚染センサ22は、河川100の水から所定の汚染物質を検知する。例えば、当該監視対象の河川において汚染物質として油を重点的に監視する場合には、油を検知するセンサを用いる。
【0018】
送信部23は、流速計21が計測した流速を示す流速情報を管理装置3へ送信する。また、送信部23は、汚染センサ22が汚染物質を検知すると、直ちにその旨を示す汚染検知信号を管理装置3へ送信する。なお、この汚染検知信号に汚染物質を検知した日時を含めて送信してもよい。
【0019】
送信部23は、汚染センサ22が汚染物質を検知している限り、汚染検知信号を送信し続ける。したがって、送信部23が汚染検知信号の送信を開始した時点が、汚染センサ22が河川を流れる一群の汚染物質の先頭部分を検知した時点であり、送信部23が汚染検知信号の送信を停止した時点が、汚染センサ22が一群の汚染物質の最後尾部分を検知した時点と判断できる。
【0020】
発電部25は、水流の力を利用して発電する小型の水力発電機である。この発電部25で発電した電力は、観測装置2の電源として利用される。
【0021】
次に、管理装置3について説明する。
流速受信部31は、観測装置2の送信部23から当該河川の観測装置2の位置における流速を示す上記流速情報を受信する。
汚染受信部32は、観測装置2の送信部23から汚染検知信号を受信する。
【0022】
図5は、日時流速記憶部34(特許請求の範囲でいう「日時記憶部」に相当)が記憶する時刻と流速についてのデータ構成を示す図である。同図に示すように、日時流速記憶部34は、汚染受信部32が汚染検知信号を受信した日時を、汚染物質検知日時として記憶する。なお、送信部23が送信する汚染検知信号に汚染物質の検知日時が含まれる場合は、その日時を汚染物質検知日時として記憶する。さらに、日時流速記憶部34は、汚染物質検知日時に対応付けて、当該汚染物質検知日時において流速受信部31が受信した流速情報を記憶する。
【0023】
相関関係記憶部35は、観測装置2が設置された位置における流水の流速と当該河川100の各区間の流水の流速との相関関係を記憶する。すなわち、流水の流速は、勾配や水深等により河川の各区間において異なると考えられる。しかし、同一河川のある地点で増水等により流水の流速が速いときは別の地点においても増水しており流速は速く、一方、同一河川のある地点で流水の流速が渇水等により遅いときは別の地点においても渇水等により流速は遅くなるので、ある地点と別の地点の流速の間には相関関係があると考えられる。そこで、観測装置2が設置された位置における流水の流速と当該河川100の各区間の流水の流速を予め計測してそれらの相関関係を算出しておき、相関関係記憶部35にその算出された相関関係を記憶する。
【0024】
図6は、相関関係記憶部35が記憶する、観測装置2が設置された位置における流水の流速と各区間の流水の流速の相関関係を表すデータの一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態では、相関関係記憶部35には、観測装置2が設置された位置における流水の流速に対する各区間の流水の流速の比が記憶されている。
【0025】
流下状況推定部33は、相関関係記憶部35が記憶する相関関係を参照しつつ、日時流速記憶部34が記憶した各汚染検知日時における流速に基づいて、汚染物質の流下状況を推定する。
【0026】
図7は、流下状況推定部33が各時刻において汚染物質の流下状況を推定した結果の一例を表示した図である。同図の例は、午前8時から9時までの間に汚染センサ22が汚染物質を検知した場合において、午前8時から11時までの間の30分毎に流下状況推定部33が汚染物質の流下状況を推定した結果を表示するものである。
【0027】
具体的には、流速計21が計測した流速が時速4kmである場合には、相関関係記憶部35に記憶された各区間の流速の相関関係(例えば、図6に示される相関関係の場合)に基づいて、観測装置2が設置された地点から2km下流の地点までは流速計21が計測した流速と同じ時速4km、2km下流の地点から4km下流の地点までは流速計21が計測した流速の半分の時速2km、4km下流の地点から6km下流の地点までは流速計21が計測した流速と同じ時速4km、6km下流の地点から8km下流の地点までは流速計21が計測した流速の半分の時速2km、であると算出できる。
【0028】
そして、汚染物質が各区間において、これらの流速と同じ速度で流下するものとして、汚染物質が各区間を通過するのに必要な時間を算出でき、こうして算出した時間に基づいて、各時刻において汚染物質がどの地点まで流下したかを示す流下状況を推定することができる。
【0029】
以上の通り、本実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。すなわち、観測装置2が行う河川の流水の流速の測定結果及び汚染を検知した日時に基づいて、汚染物質が各時刻においてどの地点まで流下したかの流下状況を推定することができる。
【0030】
また、観測装置2が水流を利用した発電部25を備えることにより、電池切れ等の心配がなくなり維持管理の手間を省くことができる。なお、水流を利用した発電は太陽電池と異なり、雨天や夜間でも発電でき、バックアップ用の充電池も不要とすることができる。
【0031】
次に、別の実施形態の汚染監視システム1について説明する。
【0032】
図8は、この実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示される実施形態は、観測装置2A、2B、2C、2D、2Eが上流から下流にかけて複数の地点(例えば、2km毎にa、b、c、d、eの5つの地点)に設けられている点において図1に示される実施形態と異なるが、その他の構成は同じである。
【0033】
各送信部23は、流速及び汚染検知に係る情報を送信する際には、それらの情報に観測装置2の識別情報(例えば、A、B、C、D、E等の観測装置2のコード名)を関連付けて送信する。
【0034】
なお、各送信部23と管理装置3の通信方法は、図8に示す通り、情報を直接、管理装置3に送信してもよい。また、アドホック通信を利用する等して、管理装置3から最も遠い観測装置2から管理装置3に近い方へ順にリレー式に送信して、最終的に情報が管理装置3に送信されるようにしてもよい。
【0035】
本実施形態では、日時流速記憶部34は、図9に示すように、複数の観測装置2の各々について、測定された流速とその測定日時とを記憶する。
【0036】
また、相関関係記憶部35は、観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係を記憶する。図10は、相関関係記憶部35が記憶するデータの一例を示す図である。同図に示すように、各観測区間について、その区間の流速を測定する観測装置2の識別情報と、観測装置2が測定した流速と、実際の流速との比率とが記憶される。同図の例では、例えば、区間「0−2km」の流速は観測装置2Aが測定し、その測定値を0.9倍した値を実際の流速値として用いる。
【0037】
以上の通り、この実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。すなわち、観測装置2を上流から下流にかけて複数設けることにより、観測装置2が設置された各地点において、汚染物質の流下状況について追加の情報を得ることができ、これにより、より正確に推定することができる。
【0038】
さらに、別の実施形態の汚染監視システム1について説明する。
【0039】
図11は、この実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示される実施形態は、観測装置2が上流から下流にかけての複数の地点において(例えば、a、b、c、d、eの5つの地点)、それぞれ複数(例えば、a地点においては、A1、A2、A3の3つ)設けられている点において、図8に示される実施形態と異なるが、その他の構成は同じである。
【0040】
以上の通り、この実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。特に、川幅の広い河川においては、河川を横断するように観測装置2を設置することにより、汚染センサ22がより的確に汚染物質を検知することができる。したがって、汚染物質の流下状況についてより正確に推定することができる。
【0041】
なお、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態である汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【図2】汚染監視システム1が備える管理装置3のハードウェア構成を示す図である。
【図3】汚染監視システム1のブロック構成図である。
【図4】観測装置2の構成を示す図である。
【図5】日時流速記憶部34が記憶する時刻と流速についてのデータ構成を示す図である。
【図6】相関関係記憶部35が記憶するものであって、観測装置2が設置された位置における流水の流速と各区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図7】流下状況推定部33が各時刻において汚染物質の流下状況を推定した結果の一例を表示した図である。
【図8】別の実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【図9】相関関係記憶部35が記憶するものであって、各観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図10】相関関係記憶部35が記憶するものであって、各観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図11】更に別の実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0043】
1 汚染監視システム
2 観測装置 3 管理装置
10 CPU 11 メモリ
12 記憶手段 13 記録媒体読取手段
14 通信インターフェイス 15 入力手段
16 出力手段 17 記録媒体
21 流速部 22 汚染センサ
23 送信部 24 浮き部材
25 発電部 26 本体部
27 錘 28 ワイヤ
31 流速受信部 32 汚染受信部
33 流下状況推定部 34 日時記憶部
35 相関関係記憶部 100 河川
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
河川に汚染物質が流出する事故が発生した場合には、その汚染物質が地域住民などの生活等に悪影響を与えるおそれがある。これへの適切な対応策を講じるため、まずはその汚染物質の流下状況を的確に把握する必要がある。
【0003】
河川での汚染物質の流出事故に対応するための技術として、特許文献1には、河川流域に位置する排水基準適用事業所に係るデータベースと河川各所からのフィールドデータに基づいて、汚染源を特定する技術が開示されている。
【0004】
しかし、この技術は、汚染源を特定することを目的とするものであって、河川の汚染物質の流下状況を推定するものではない。
【特許文献1】特開平11−256665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような課題に対して、河川を汚染する物質の流下状況を簡便かつ正確に推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システムであって、
前記河川の流速を計測する流速計と、前記汚染物質の有無を検知する汚染センサと、前記流速計の計測結果及び前記汚染センサの検知結果を送信する送信部とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材と、該観測装置本体を繋止するための繋止部材とを含む観測装置と、
前記観測装置の前記送信部から前記汚染センサが汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部と、
前記観測装置の前記送信部から、前記流速計が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部と、
前記日時記憶部が記憶した日時と前記流速受信部が受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部と、
を備えることを特徴とする汚染監視システムである。
【0007】
第2の発明は、第1の発明に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置の前記流速計が計測した流速と河川の流域各所での流速との相関関係を記憶する相関関係記憶部をさらに備え、
前記流下状況推定部は、前記相関関係記憶部が記憶する相関関係を参照して、前記流速計が計測した流速から、河川の流域各所での流速を推定し、この推定した流速に基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定することを特徴とする汚染監視システムである。
【0008】
第3の発明は、第1又は2の発明に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置は、流水によって発電することができる発電機をさらに備え、この発電機を電源として作動することを特徴とする汚染監視システムである。
【0009】
第4の発明は、第3の発明に記載の汚染監視システムであって、
複数の前記観測装置が、前記河川の複数の所定の箇所にそれぞれ設置されることを特徴とする汚染監視システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、河川を汚染する物質の流下状況を簡便かつ正確に推定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態である汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示す通り、汚染監視システム1は、観測装置2及び管理装置3を備え、観測装置2は河川100に配置され、管理装置3は観測装置2から送信された情報に基づいて河川100の汚染状況を監視する。
【0012】
図2は、汚染監視システム1が備える管理装置3のハードウェア構成を示す図である。管理装置3は、コンピュータシステムにより構成され、CPU(Central Processing Unit)10、メモリ11、外部記憶手段12、記録媒体読取手段13、通信インターフェイス14、入力手段15、出力手段16等を備えている。
【0013】
CPU10は、外部記憶手段12に記憶されているプログラムをメモリ11に読み出して実行する。外部記憶手段12は、例えばハードディスクドライブ等である。記録媒体読取手段13は、例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体17に記録されたプログラムやデータを読み取るドライブ装置である。通信インターフェイス14は、例えばNIC(Network Interface Card)等のネットワーク接続機器である。入力手段15は、例えばキーボードやマウス等である。出力手段16は、例えばディスプレイやプリンタ等である。
【0014】
図3は、汚染監視システム1のブロック構成図である。同図に示すように、汚染監視システム1が備える観測装置2は、流速計21、汚染センサ22、送信部23、浮き部材24、発電部25、錘27を有し、管理装置3は、流速受信部31、汚染受信部32、流下状況推定部33、日時流速記憶部34、相関関係記憶部35を有する。
【0015】
なお、管理装置3の各機能部31〜33は、CPU10が外部記憶手段12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現され、各記憶部34〜35は、外部記憶手段12上に構築される。
【0016】
図4は、観測装置2の構成を示す図である。観測装置2は、河川100内に設置され、流速計21、汚染センサ22、送信部23、発電部25を収容する本体部26が、浮き部材24の浮力により水面に浮かんでいる。また、金属等の水よりも比重の大きい材質で構成された錘27は、河川100の水底に沈められて、観測装置2の本体部26とワイヤ28などで連結され、これにより、観測装置2の本体部26が水流によって流されないようになっている。なお、特許請求の範囲における「繋止部材」は、例えば錘27とワイヤ28で構成される。
【0017】
流速計21は、河川100の水流の流速を計測する。
汚染センサ22は、河川100の水から所定の汚染物質を検知する。例えば、当該監視対象の河川において汚染物質として油を重点的に監視する場合には、油を検知するセンサを用いる。
【0018】
送信部23は、流速計21が計測した流速を示す流速情報を管理装置3へ送信する。また、送信部23は、汚染センサ22が汚染物質を検知すると、直ちにその旨を示す汚染検知信号を管理装置3へ送信する。なお、この汚染検知信号に汚染物質を検知した日時を含めて送信してもよい。
【0019】
送信部23は、汚染センサ22が汚染物質を検知している限り、汚染検知信号を送信し続ける。したがって、送信部23が汚染検知信号の送信を開始した時点が、汚染センサ22が河川を流れる一群の汚染物質の先頭部分を検知した時点であり、送信部23が汚染検知信号の送信を停止した時点が、汚染センサ22が一群の汚染物質の最後尾部分を検知した時点と判断できる。
【0020】
発電部25は、水流の力を利用して発電する小型の水力発電機である。この発電部25で発電した電力は、観測装置2の電源として利用される。
【0021】
次に、管理装置3について説明する。
流速受信部31は、観測装置2の送信部23から当該河川の観測装置2の位置における流速を示す上記流速情報を受信する。
汚染受信部32は、観測装置2の送信部23から汚染検知信号を受信する。
【0022】
図5は、日時流速記憶部34(特許請求の範囲でいう「日時記憶部」に相当)が記憶する時刻と流速についてのデータ構成を示す図である。同図に示すように、日時流速記憶部34は、汚染受信部32が汚染検知信号を受信した日時を、汚染物質検知日時として記憶する。なお、送信部23が送信する汚染検知信号に汚染物質の検知日時が含まれる場合は、その日時を汚染物質検知日時として記憶する。さらに、日時流速記憶部34は、汚染物質検知日時に対応付けて、当該汚染物質検知日時において流速受信部31が受信した流速情報を記憶する。
【0023】
相関関係記憶部35は、観測装置2が設置された位置における流水の流速と当該河川100の各区間の流水の流速との相関関係を記憶する。すなわち、流水の流速は、勾配や水深等により河川の各区間において異なると考えられる。しかし、同一河川のある地点で増水等により流水の流速が速いときは別の地点においても増水しており流速は速く、一方、同一河川のある地点で流水の流速が渇水等により遅いときは別の地点においても渇水等により流速は遅くなるので、ある地点と別の地点の流速の間には相関関係があると考えられる。そこで、観測装置2が設置された位置における流水の流速と当該河川100の各区間の流水の流速を予め計測してそれらの相関関係を算出しておき、相関関係記憶部35にその算出された相関関係を記憶する。
【0024】
図6は、相関関係記憶部35が記憶する、観測装置2が設置された位置における流水の流速と各区間の流水の流速の相関関係を表すデータの一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態では、相関関係記憶部35には、観測装置2が設置された位置における流水の流速に対する各区間の流水の流速の比が記憶されている。
【0025】
流下状況推定部33は、相関関係記憶部35が記憶する相関関係を参照しつつ、日時流速記憶部34が記憶した各汚染検知日時における流速に基づいて、汚染物質の流下状況を推定する。
【0026】
図7は、流下状況推定部33が各時刻において汚染物質の流下状況を推定した結果の一例を表示した図である。同図の例は、午前8時から9時までの間に汚染センサ22が汚染物質を検知した場合において、午前8時から11時までの間の30分毎に流下状況推定部33が汚染物質の流下状況を推定した結果を表示するものである。
【0027】
具体的には、流速計21が計測した流速が時速4kmである場合には、相関関係記憶部35に記憶された各区間の流速の相関関係(例えば、図6に示される相関関係の場合)に基づいて、観測装置2が設置された地点から2km下流の地点までは流速計21が計測した流速と同じ時速4km、2km下流の地点から4km下流の地点までは流速計21が計測した流速の半分の時速2km、4km下流の地点から6km下流の地点までは流速計21が計測した流速と同じ時速4km、6km下流の地点から8km下流の地点までは流速計21が計測した流速の半分の時速2km、であると算出できる。
【0028】
そして、汚染物質が各区間において、これらの流速と同じ速度で流下するものとして、汚染物質が各区間を通過するのに必要な時間を算出でき、こうして算出した時間に基づいて、各時刻において汚染物質がどの地点まで流下したかを示す流下状況を推定することができる。
【0029】
以上の通り、本実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。すなわち、観測装置2が行う河川の流水の流速の測定結果及び汚染を検知した日時に基づいて、汚染物質が各時刻においてどの地点まで流下したかの流下状況を推定することができる。
【0030】
また、観測装置2が水流を利用した発電部25を備えることにより、電池切れ等の心配がなくなり維持管理の手間を省くことができる。なお、水流を利用した発電は太陽電池と異なり、雨天や夜間でも発電でき、バックアップ用の充電池も不要とすることができる。
【0031】
次に、別の実施形態の汚染監視システム1について説明する。
【0032】
図8は、この実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示される実施形態は、観測装置2A、2B、2C、2D、2Eが上流から下流にかけて複数の地点(例えば、2km毎にa、b、c、d、eの5つの地点)に設けられている点において図1に示される実施形態と異なるが、その他の構成は同じである。
【0033】
各送信部23は、流速及び汚染検知に係る情報を送信する際には、それらの情報に観測装置2の識別情報(例えば、A、B、C、D、E等の観測装置2のコード名)を関連付けて送信する。
【0034】
なお、各送信部23と管理装置3の通信方法は、図8に示す通り、情報を直接、管理装置3に送信してもよい。また、アドホック通信を利用する等して、管理装置3から最も遠い観測装置2から管理装置3に近い方へ順にリレー式に送信して、最終的に情報が管理装置3に送信されるようにしてもよい。
【0035】
本実施形態では、日時流速記憶部34は、図9に示すように、複数の観測装置2の各々について、測定された流速とその測定日時とを記憶する。
【0036】
また、相関関係記憶部35は、観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係を記憶する。図10は、相関関係記憶部35が記憶するデータの一例を示す図である。同図に示すように、各観測区間について、その区間の流速を測定する観測装置2の識別情報と、観測装置2が測定した流速と、実際の流速との比率とが記憶される。同図の例では、例えば、区間「0−2km」の流速は観測装置2Aが測定し、その測定値を0.9倍した値を実際の流速値として用いる。
【0037】
以上の通り、この実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。すなわち、観測装置2を上流から下流にかけて複数設けることにより、観測装置2が設置された各地点において、汚染物質の流下状況について追加の情報を得ることができ、これにより、より正確に推定することができる。
【0038】
さらに、別の実施形態の汚染監視システム1について説明する。
【0039】
図11は、この実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。同図に示される実施形態は、観測装置2が上流から下流にかけての複数の地点において(例えば、a、b、c、d、eの5つの地点)、それぞれ複数(例えば、a地点においては、A1、A2、A3の3つ)設けられている点において、図8に示される実施形態と異なるが、その他の構成は同じである。
【0040】
以上の通り、この実施形態の汚染監視システム1によれば、河川を汚染する物質の流下状況を、流速センサ22と汚染センサ22を備えた観測装置2を河川に浮かべることにより、簡便かつ正確に推定することができる。特に、川幅の広い河川においては、河川を横断するように観測装置2を設置することにより、汚染センサ22がより的確に汚染物質を検知することができる。したがって、汚染物質の流下状況についてより正確に推定することができる。
【0041】
なお、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態である汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【図2】汚染監視システム1が備える管理装置3のハードウェア構成を示す図である。
【図3】汚染監視システム1のブロック構成図である。
【図4】観測装置2の構成を示す図である。
【図5】日時流速記憶部34が記憶する時刻と流速についてのデータ構成を示す図である。
【図6】相関関係記憶部35が記憶するものであって、観測装置2が設置された位置における流水の流速と各区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図7】流下状況推定部33が各時刻において汚染物質の流下状況を推定した結果の一例を表示した図である。
【図8】別の実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【図9】相関関係記憶部35が記憶するものであって、各観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図10】相関関係記憶部35が記憶するものであって、各観測装置2が設置された位置における流水の流速とその位置の直後の区間の流水の流速の相関関係についてのデータ構成を示す図である。
【図11】更に別の実施形態の汚染監視システム1が、ある河川100において使用されるときの状態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0043】
1 汚染監視システム
2 観測装置 3 管理装置
10 CPU 11 メモリ
12 記憶手段 13 記録媒体読取手段
14 通信インターフェイス 15 入力手段
16 出力手段 17 記録媒体
21 流速部 22 汚染センサ
23 送信部 24 浮き部材
25 発電部 26 本体部
27 錘 28 ワイヤ
31 流速受信部 32 汚染受信部
33 流下状況推定部 34 日時記憶部
35 相関関係記憶部 100 河川
【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システムであって、
前記河川の流速を計測する流速計と、前記汚染物質の有無を検知する汚染センサと、前記流速計の計測結果及び前記汚染センサの検知結果を送信する送信部とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材と、該観測装置本体を繋止するための繋止部材とを含む観測装置と、
前記観測装置の前記送信部から前記汚染センサが汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部と、
前記観測装置の前記送信部から、前記流速計が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部と、
前記日時記憶部が記憶した日時と前記流速受信部が受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部と、
を備えることを特徴とする汚染監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置の前記流速計が計測した流速と河川の流域各所での流速との相関関係を記憶する相関関係記憶部をさらに備え、
前記流下状況推定部は、前記相関関係記憶部が記憶する相関関係を参照して、前記流速計が計測した流速から、河川の流域各所での流速を推定し、この推定した流速に基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定することを特徴とする汚染監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置は、流水によって発電することができる発電機をさらに備え、この発電機を電源として作動することを特徴とする汚染監視システム。
【請求項4】
請求項3に記載の汚染監視システムであって、
複数の前記観測装置が、前記河川の複数の所定の箇所にそれぞれ設置されることを特徴とする汚染監視システム。
【請求項5】
河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視方法であって、
前記河川の流速を計測するステップと、
前記汚染物質の有無を検知するステップと、
前記流速の計測結果及び前記汚染物質の検知結果を送信するステップと、
前記送信された前記汚染物質を検知した旨を受信するステップと、
その検知した日時を記憶するステップと、
前記送信された流速を示す流速情報を受信するステップと、
前記記憶した日時と前記受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定するステップと、
を含むことを特徴とする汚染監視方法。
【請求項1】
河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視システムであって、
前記河川の流速を計測する流速計と、前記汚染物質の有無を検知する汚染センサと、前記流速計の計測結果及び前記汚染センサの検知結果を送信する送信部とを含む観測装置本体と、該観測装置本体を水面に浮遊させる浮き部材と、該観測装置本体を繋止するための繋止部材とを含む観測装置と、
前記観測装置の前記送信部から前記汚染センサが汚染物質を検知した旨を受信し、その検知した日時を記憶する日時記憶部と、
前記観測装置の前記送信部から、前記流速計が計測した流速を示す流速情報を受信する流速受信部と、
前記日時記憶部が記憶した日時と前記流速受信部が受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定する流下状況推定部と、
を備えることを特徴とする汚染監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置の前記流速計が計測した流速と河川の流域各所での流速との相関関係を記憶する相関関係記憶部をさらに備え、
前記流下状況推定部は、前記相関関係記憶部が記憶する相関関係を参照して、前記流速計が計測した流速から、河川の流域各所での流速を推定し、この推定した流速に基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定することを特徴とする汚染監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の汚染監視システムであって、
前記観測装置は、流水によって発電することができる発電機をさらに備え、この発電機を電源として作動することを特徴とする汚染監視システム。
【請求項4】
請求項3に記載の汚染監視システムであって、
複数の前記観測装置が、前記河川の複数の所定の箇所にそれぞれ設置されることを特徴とする汚染監視システム。
【請求項5】
河川に流出した汚染物質の流下状況を監視する汚染監視方法であって、
前記河川の流速を計測するステップと、
前記汚染物質の有無を検知するステップと、
前記流速の計測結果及び前記汚染物質の検知結果を送信するステップと、
前記送信された前記汚染物質を検知した旨を受信するステップと、
その検知した日時を記憶するステップと、
前記送信された流速を示す流速情報を受信するステップと、
前記記憶した日時と前記受信した流速情報とに基づいて、前記汚染物質の流下状況を推定するステップと、
を含むことを特徴とする汚染監視方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図7】
【公開番号】特開2009−168464(P2009−168464A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3530(P2008−3530)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
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