油圧式バックホウにおける補助顎の取付構造

油圧式バックホウにおいて、バケットと補助顎を同一の支持軸に取り付けることにより、アームに対するバケット角がどの状態にあっても「つかみ」作業を可能にする。
【構成】アーム■の先端にあってバケット■を支持する支持軸■ａに補助顎■を装着することを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案は油圧式バックホウにおける補助顎の取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】構造物の解体や廃材の積み込み作業において油圧式バックホウは不可欠の建設機械であるが、バケットだけでは作業方法に制約が多いため、アームの下側に補助顎を取り付け、バケットと補助顎による「つかみ」の動作を付け加えることにより作業効率と安全性の向上を図っていた。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】しかしバケットと補助顎がそれぞれ独立した支持軸を持っているので、両方の先端部が整合する角度は極めて僅かな範囲に限られていた（図２）。したがってつかもうとする対象物がその範囲外にあるときが多く、その都度バックホウ本体を移動させなければならない不便があった。本考案はその欠点を除くためになされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本案を図面について説明すると、アーム■に取り付けられたバケット■を保持するための支持軸■の内側又は外側に補助顎■を装着する。
【０００５】
【作用】アーム■に取り付けられたバケット■と補助顎■が同一の支点となる支持軸■で保持されているため、アームに対するバケット角がどの位置にあっても、補助顎はズレることなくバケット下部に整合する。
【０００６】
【実施例】以下、本案の実施例について説明する。
（イ）■が■と同様の補助顎からなる、狭い場所での強把が可能な取付構造。
（ロ）■が■と同様のバケットからなる、土砂状物搬送用の取付構造。
【０００７】
【考案の効果】バケットの角度にかかわらず「つかみ」の動作を伴う作業が行えるため、アームの届く範囲がすべて作業可能となり、バックホウ本体を移動させるための時間が大幅に削減された。また狭隘な現場での作業も、人力に頼る割合が減少し、作業効率、安全性共に増大した。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案の側面図である。
【図２】従来の取付構造の側面図である。
【符号の説明】
■ バケット ■ 補助顎 ■ａ本考案の支持軸
■ｂ従来構造の補助顎支持軸 ■ｃ従来構造のバケット支持軸
■ アーム ■ バケットシリンダー ■ アームシリンダー
■ 補助顎シリンダー ■ ブームシリンダー ■ ブーム
▲１０▼バックホウ本体

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項１】バケット■と補助顎■が同一の支持軸■を持つ補助顎の取付構造。

【図１】