治療位置選択装置、治療位置選択システム、治療位置選択方法およびコンピュータプログラム
【課題】治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することができる治療位置選択装置を提供する。
【解決手段】生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部11と、負荷動作指示部11で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部12とを有することを特徴とする。
【解決手段】生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部11と、負荷動作指示部11で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部12とを有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療位置選択装置、治療位置選択システム、治療位置選択方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの動きは200以上の関節を連動させることにより、手先の微細な動き又はスポーツ動作のようなダイナミックな動きを可能としている。しかし、ヒトは身体の動きの途中で痛みがある場合、筋、骨格、関節の連動を制限されて、本来の運動能力を発揮できないことが起こる。痛みを低減すると考えられるツボに鍼治療を行うには、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する必要がある。
【0003】
負荷動作は、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する診断法における痛みを誘発させる行為である。負荷動作に基づく痛みの要因である部位を特定する診断法は、動きの異常を改善するバイオメカニックス的な鍼治療を行うことができる。また、鍼の治療点の探索と、その治療効果を確認するための負荷動作を説明している書籍がある(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】向野義人著、「経絡テスト」、医歯薬出版、1999年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する負荷動作は極めて限られた研究者又は医者のみが認識している動作である。そして、従来においては負荷動作を用いた鍼治療などはヒトの伝承により広められている。このヒトを介した伝承であることに起因して、負荷動作指示の再現性、及び、負荷動作指示に基づいた治療の効果の再現性について確保することが困難であった。
【0005】
また、従来は、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要があり、一般人にとって負荷動作の実行が容易ではなかった。また、新たに治療者を教育する場合においても、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することを可能とすることを目的とする。
また、本発明は、負荷動作によって生体に現れた痛みなどの現象に対応して、治療位置を指示することを可能とすることを目的とする。
また、本発明は、負荷動作に基づいて行った生体への刺激付与の効果を確認することを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の治療位置選択装置は、生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部と、前記負荷動作指示部で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部とを有することを特徴とする。ここで、前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであるとすることができる。
本発明によれば、負荷動作指示部により、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することができる。そして、治療位置指示部は、負荷動作指示部の指示にしたがって実行された負荷動作の形態に対応した位置に、再現性高く、治療位置を指示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0008】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部が複数形態の前記負荷動作を指示するものであり、前記治療位置指示部は各負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、多数の負荷動作を再現性高く指示することができ、各負荷動作に対応した治療位置をそれぞれ再現性高く指示することができる。
【0009】
また、本発明の治療位置選択装置は、複数形態の負荷動作の1つを特定する入力部を有し、前記治療位置指示部は、前記入力部で特定された負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、複数形態の負荷動作のうちの一つについて、負荷動作指示部の指示に基づいて生体が負荷動作を実行したときに、その生体に痛みなどが生じた場合、その痛みなどが生じた特定の負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。したがって、患者などに対してより効果的に治療位置を指示することができる。
【0010】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記入力部が前記負荷動作により生体に所定の感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定するものであることが好ましい。
前記所定の感覚は、痛みであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、負荷動作で生体に痛みなどの所定の感覚が発生した場合に、生体が入力部を操作することなどにより、その負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。そして、指示された治療位置を生体自ら治療することにより、自らが痛みなどを低減又は除去することができる。
【0011】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作種別入力部が、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0013】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0014】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0015】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0016】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0017】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0018】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0019】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0020】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0021】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0022】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0023】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0024】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0025】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0026】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療又は指圧治療などに用いられるツボを、生体の現状状態に応じて、再現性高く正確に指示することができる。
【0027】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が1つの負荷動作に対して複数の治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、生体の現状状態に応じて、複数のツボを、再現性高く正確に指示することができ、生体を効果的に治療することができる。
【0028】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が前記複数の治療位置の治療順序を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、より効果的に生体を治療することができる。
【0029】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が前記治療位置についての治療方法を指示する治療方法提示部を有することが好ましい。
本発明によれば、生体の現状状態に応じて、治療位置の指示のみならず、負荷動作に基づいた治療方法も再現性高く指示することができる。
【0030】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を指示するものであり、前記治療位置支持部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、動画を用いて、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作について、明瞭にかつ分かり易く指示することができる。したがって、誤った負荷動作を生体が実行することを回避でき、信頼性の高い治療を安価に提供することを可能とすることができる。
【0031】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記動画又は静止画が三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作について、各種のモニタを用いて、明瞭にかつ分かり易く指示することができる。
【0032】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定する測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置について刺激又は治療された生体について、その刺激又は治療の効果があったか否かを客観的に評価することができる。
すなわち、負荷動作に基づいて行った生体への刺激付与などの効果を定量的に確認することができる。
【0033】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記測定部が前記生体における左右の足の荷重を別々に測定する左右荷重測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置についての刺激又は治療によって、生体の基本姿勢における片寄り(すなわち左右差)を低減できたか否かを定量的に確認することができる。
【0034】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記測定部が前記生体の脈波を測定する脈波測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置についての刺激又は治療によって、生体の状態が改善されたか否かを、脈波を用いて、簡易かつ正確に確認することができる。
【0035】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置について刺激(又は治療)された生体において異常が低減したが否かを、前記測定部の測定結果に基づいて、判断する治療結果判断部を有することが好ましい。
ここで、刺激とは、鍼、指圧、灸又はマッサージであることが好ましい。
本発明によれば、生体の治療効果を定量的に判断することができる。したがって、例えば、生体において痛みが解消した場合であっても、治療が充分でなく更なる治療が必要である場合などを、正確に判断することができる。
【0036】
さらに、本発明の治療位置選択システムは、通信回線に接続可能である通信端末と、生体の動きである負荷動作について通信回線を介して前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を受けた通信端末から出された対応情報を受信する入力部、及び、前記入力部が受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して該通信端末に指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする。ここで、前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであるとすることができる。
本発明によれば、治療位置選択装置の負荷動作指示部は、通信端末に対して、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、通信端末は、負荷動作を行った生体に所定の感覚が生じたか否かなどを対応情報として、治療位置選択装置の入力部へ送信することができる。そして、治療位置選択装置の治療位置指示部は、対応情報に応じた治療位置を通信端末に指示することができる。これにより治療位置指示部は、負荷動作指示部の指示にしたがって実行された負荷動作に対応した位置に、再現性高く、治療位置を指示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末をもちいて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0037】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体の多関節多軸を連動させた動きを前記負荷動作として、該前記負荷動作を示す情報について複数保持するデータベースを有し、前記負荷動作指示部は、複数の前記負荷動作のいずれかを前記通信端末の要求に応じて指示するものであり、前記治療位置指示部は、複数の前記負荷動作にそれぞれ関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、データベースを用いて各種の負荷動作を体系化させて保持することができる。そして、データベースを用いて、多数の負荷動作を再現性高く指示することができ、各負荷動作に対応した治療位置をそれぞれ再現性高く指示することができる。例えば、複数形態の負荷動作のうちの一つについて、負荷動作指示部の指示に基づいて通信端末の操作者が負荷動作を実行したときに、その操作者に痛みなどが生じた場合、その痛みなどが生じた特定の負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。したがって、患者などに対してより効果的に治療位置を指示することができる。
【0038】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記通信端末から出される対応情報が複数の前記負荷動作のいずれかを特定する情報を含んでなることが好ましい。
本発明によれば、対応情報によって特定された負荷動作に対応する治療位置を、通信端末の操作者などに指示することができる。
【0039】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作指示部が、前記負荷動作を生体が行ったときに該生体に所定感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定する情報を前記対応情報として前記通信端末が出力することを求める負荷動作特定部を有することが好ましい。前記所定の感覚は、痛みであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、負荷動作で生体に痛みなどの所定の感覚が発生した場合に、生体が通信端末を操作することなどにより、その負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。そして、指示された治療位置を生体自ら治療することにより、自らが痛みなどを低減又は除去することができる。
【0040】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記治療位置指示部が指示する治療位置がツボであることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療、指圧治療又は灸治療などに用いられるツボを、生体の現状状態に応じて、再現性高く正確に指示することができる。
【0041】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作指示部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであり、前記治療位置支持部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであることが好ましい。
本発明によれば、通信端末において、例えば動画を用いて、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作について、明瞭にかつ分かり易く表示することができる。したがって、誤った負荷動作を生体が実行することを回避でき、信頼性の高い治療を安価に提供することを可能とすることができる。
【0042】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記動画又は静止画が三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作について、通信端末のモニタを用いて、明瞭にかつ分かり易く表示することができる。
【0043】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記治療位置選択装置が、前記負荷動作指示部の指示回数、又は前記治療位置指示部の指示回数に基づいて、課金料金を算出する課金算出部を有することが好ましい。
本発明によれば、通信端末による治療位置選択システムの利用量に応じた対価を正確に算出でき、その対価によってより良い治療位置選択システムの開発を促進することが可能となる。
【0044】
さらに、本発明の治療位置選択方法は、通信回線に接続されている治療位置選択装置により、生体の動きである負荷動作を指示する情報について通信回線を介して通信端末に送信して、該通信端末において負荷動作を動画、静止画、文字又は音声で表示させ、前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したときに、前記通信端末に該所定感覚が発生したことを示す対応情報が入力され、該対応情報を通信端末が治療位置選択装置へ送信し、前記対応情報に応じた治療位置について前記治療位置選択装置が通信端末に送信することを特徴とする。
本発明によれば、通信端末に対して、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く明瞭に指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、通信端末は、負荷動作を行った生体に痛みなどの所定感覚が生じたか否かなどを対応情報として、治療位置選択装置へ送信することができる。治療位置選択装置は、対応情報に応じた治療位置を通信端末の操作者に指示することができる。これにより通信端末は、治療位置選択装置の指示にしたがって実行された負荷動作に対応した治療位置を、再現性高く、表示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末を用いて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、通信端末の操作者である患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0045】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記負荷動作が生体の多関節多軸を連動させた動きであり、前記所定感覚は痛みであることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作を実行した生体に痛みが生じた場合に、その痛みに関して治療するための治療位置を、通信端末に表示することができる。
【0046】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記治療位置が生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療、指圧治療、灸治療などに用いられるツボ(治療位置)であって、生体の現状状態に応じて治療すべきツボを、再現性高く正確に指示することができる。
【0047】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記負荷動作がインターネットに接続されているデータベースに体系化されて保持されていることが好ましい。
本発明によれば、例えばホームページなどを用いて、負荷動作及び治療位置を再現性高く且つ簡便に指示することができる。
【0048】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記治療位置についての治療結果を前記通信端末が治療位置選択装置へ送信し、前記治療位置選択装置が前記治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信することが好ましい。
本発明によれば、例えば、通信端末に表示された治療位置について治療した生体に対して、その治療結果に応じた対処方法を提示することができる。したがって、専門家(医者など)による診断が必要か否かなども再現性高く指示することが可能となる。
【0049】
さらに、本発明のコンピュータプログラムは、ネットワークに接続されている通信端末に、ネットワークを介して少なくとも治療位置を指示する治療位置選択装置のコンピュータプログラムであって、生体の動きである負荷動作を指示する情報についてネットワークを介して前記通信端末へ送信するステップと、前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したことを示す対応情報について、前記通信端末から受信するステップと、前記対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して前記通信端末へ送信するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、通信端末に対して、負荷動作を再現性高く明瞭に指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、治療位置選択装置は、通信端末から対応情報を受信でき、その対応情報に応じた治療位置を通信端末の操作者に指示することができる。治療位置選択装置は、通信端末において、治療位置を再現性高く表示させることができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末を用いて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、通信端末の操作者である患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0050】
また、本発明のコンピュータプログラムは、前記負荷動作を指示する情報の送信回数又は送信量に基づいて課金料金を算出するステップを有することが好ましい。
本発明によれば、通信端末による治療位置選択装置の利用量に応じた対価を正確に算出でき、その対価によってより良い治療位置選択装置の開発を促進することが可能となる。
【0051】
また、前記負荷動作は、前記通信端末側のプログラムとして実行され、前記通信端末側で行われた負荷動作についての結果を前記治療位置選択装置又はデータベースが蓄積することが好ましい。
【0052】
また、前記負荷動作についての結果は、負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生していることを示す情報であることが好ましい。
【0053】
また、本発明は、通信回線に接続可能である通信端末と、生体の動きである負荷動作について前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を入力する入力部、及び、前記入力部が入力した対応情報に応じた治療位置について指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする。
【0054】
さらに、本発明の治療位置選択方法は、ホスト側に治療位置選択をする過程での負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生している情報を蓄積しているデータベースの内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする。
【0055】
また、本発明の治療位置選択方法は、治療位置選択をおこなう本人が指定する第三者に対して、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、該負荷動作種別部および、該負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について、記憶する内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することが好ましい。
【0056】
さらに、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0057】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0058】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0059】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0060】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0061】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0062】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0063】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0064】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0065】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0066】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0067】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0068】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0069】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0070】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0071】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定する前記ID入力部は、クレジットカード番号を入力させ、治療位置選択のサービスに対する支払いの電子決済をおこなうことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
以下、本発明の実施形態に係る治療位置選択装置、治療位置選択システム、治療位置選択方法およびコンピュータプログラムについて、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る治療位置選択装置10の概要を示すブロック図である。治療位置選択装置10は、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作をおこなわせる装置である。この治療位置選択装置10は、負荷動作指示部11、治療位置指示部12、入力部13及び表示部14を備えている。
【0073】
負荷動作指示部11は、上記負荷動作を指示するものである。治療位置指示部12は、負荷動作指示部11で指示された負荷動作に対応する治療位置を指示するものである。入力部13は、本治療位置選択装置10を用いる患者又は被検者などからなる操作者に操作されるスイッチまたはボタンなどからなる。表示部14は、負荷動作指示部11および治療位置指示部12の各指示内容を動画または静止画として表示するものである。なお、表示部14の代わりに、または表示部14と共に音声発生部(図示せず)を設けて、負荷動作指示部11および治療位置指示部12の各指示内容を音声で発音するようにしても良い。
【0074】
図2は、上記負荷動作の例を示す説明図である。本治療位置選択装置10で利用される負荷動作について、この図2を参照して説明する。図2では、体幹の伸展をする負荷動作を示している。体幹の伸展の負荷動作は、身体の体幹を前面、後面、側面の三つに体系化して各面での筋と骨格と多関節の連動を制限している部位を特定する。そして、図2(a)は前面の伸展を示し、図2(b)は後面の伸展を示し、図2(c)は側面の伸展を示している。これらの負荷動作を生体であるヒトが行う。各負荷動作のいずれかで痛みが発生したか否かに基づいて、多関節の連動を制限している部位を特定することができる。
【0075】
そして、経絡は、各面内のツボとツボをつなぐ鍼治療の概念である。体幹の伸展をする負荷動作は、経路を伸ばす筋と骨格と多関節の連動をさせている。
【0076】
図3は、身体の前面、後面、側面における経路の分布を示した図である。負荷動作は、身体の前面の経絡、後面の経絡、側面の経絡のいずれかを伸展する30種類の痛みを誘発させる行為の体系である。そして、30種類の痛みを誘発させる行為(負荷動作)を組み合わせることによって、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する。
【0077】
図4は、本治療位置選択装置10の動作例を示す図である。この図4では、負荷動作指示部11が指示している負荷動作41,42,43,44と、治療位置指示部12が指示している治療位置51,52,53,54とを示している。このような負荷動作41,42,43,44及び治療位置51,52,53,54は、負荷動作指示部11または治療位置指示部12の出力信号に基づいて表示部14に画像として表示される。
【0078】
負荷動作41は、上肢前面の伸展における一状態を示している。負荷動作42は、上肢後面の伸展における一状態を示している。負荷動作43は、上肢側面の外側伸展における一状態を示している。負荷動作44は、上肢側面の内側伸展における一状態を示している。このように負荷動作指示部11は、複数形態の負荷動作を指示する。操作者は、入力部13を用いて、複数の負荷動作41,42,43,44のうちのいずれかを選択することができる。
【0079】
治療位置51,52,53,54は、このような複数の負荷動作41,42,43,44のうち、負荷動作42に関連づけられた治療位置を示している。すなわち、治療位置51,52,53,54は、負荷動作42である上肢後面の伸展の動作で、痛みが発生したときに、治療すべきツボ(後面の経路にあるツボ)を示している。治療位置51は、こうけいSI3である。治療位置52は、しょうかいSI8である。治療位置53は、しょうしょうHT9である。治療位置54は、しんもんHT7である。4つのツボである治療位置51,52,53,54を順に押さえながら上肢後面の伸展の動作を繰り返した場合、上肢後面の痛みの発生が押さえられる。
【0080】
そこで、治療位置指示部12は、「治療位置51,52,53,54を順に押さえながら上肢後面の伸展の動作を繰り返した場合、上肢後面の痛みの発生が押さえられる」旨の文章を表示部14に表示させる治療方法提示部(図示せず)を有することが好ましい。
【0081】
また、他の負荷動作41,43,44のそれぞれについても、負荷動作42と同様にして複数の治療位置が関連づけられている。したがって、治療位置指示部12は、各負荷動作に関連づけられた治療位置を指示することができる。また、治療位置指示部12は、図4に示すように、各治療位置51,52,53,54のツボを囲むリングRを表示部14に表示させる。これにより、各治療位置51,52,53,54のツボを明瞭に且つ分かり易く示すことができる。
【0082】
図5は、上記負荷動作41を動画として示した図である。図5の左側の状態から順次に右側の状態に移行させる。図5に示す動画も負荷動作指示部11が指示した負荷動作であり、表示部14に表示される動作である。図5に示す動画は、三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。また、図4に示す負荷動作41,42,43,44及び治療位置51,52,53,54を示す画像も三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。なお、音声などを用いて、図4または図5に示す動作または位置を特定することとしてもよい。
【0083】
次に、治療位置選択装置10の動作例について説明する。例えば、操作者(患者など)が入力部13を操作することにより、図4における負荷動作42の部位をクリックして特定する。すると、負荷動作指示部11は、図5に示すような負荷動作42を示す動画を表示部14に表示させる。この動画表示による指示に基づき、操作者が負荷動作42を実行する。そして、この負荷動作42を実行することにより操作者が痛みを感じた場合、操作者が図4における負荷動作42の部位をさらにクリックする。すると、治療位置指示部12が図4に示すように治療位置51,52,53,54を表示部14に表示させる。操作者は、この表示部14に表示された治療位置51,52,53,54について、治療位置指示部12の指示に従い、鍼、灸、指圧又はマッサージを行う。
【0084】
このように治療位置選択装置10を用いることにより、操作者は、自分の身体を自分で効果的に治療することができる。また、操作者は、鍼、灸、指圧又はマッサージの治療方法を再現性高く習得することができる。したがって、本治療位置選択装置10によれば、負荷動作の基準がヒトを介した伝承であることに起因する同一人物での負荷動作指示の再現性と、複数治療者間の負荷動作指示の再現性を確保することができる。また、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0085】
次に本実施形態の治療位置選択装置10の応用について説明する。
上記実施形態では、東洋医学の鍼灸治療に関して説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、負荷動作は広く西洋医学の理学治療法、リハビリテーションでの具体的な機能回復治療に応用できる。
【0086】
また、治療位置選択装置10は、携帯電話などの小型で持ち運び可能な装置とすることもできる。これにより、在宅での診断と治療を可能にする。また、治療位置選択装置10は、医療機関の管理下に止まらず、セルフケアの領域での応用が可能である。
さらに、後述する第2実施形態に示すように、治療位置選択装置10に通信機能を設けることにより、通信回線を介して治療位置選択装置10に各種入力情報を入力すると共に、治療位置選択装置10からの各種出力情報を通信回線を介して外部に送信するようにしても良い。
【0087】
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る治療位置選択システムを示すブロック図である。
本治療位置選択システムは、第1実施形態に係る治療位置選択装置10と、負荷動作データベース16と、電気通信回線20と、通信端末30とを構成要素としている。
【0088】
治療位置選択装置10は、第1実施形態で説明した機能に加え、WEB(World Wide Web)サーバとしての機能を有する。すなわち、治療位置選択装置10は、通信回線20を介して通信端末30から情報提示要求を受け付けると共に当該情報提示要求に対応する情報を通信端末30に提供する通信機能を備えている。負荷動作指示部11は、このような通信機能を用いることにより生体の動きである負荷動作を通信回線20を介して通信端末30に指示する。入力部13は、通信機能を用いることにより上記負荷動作の指示を受けた通信端末30から対応情報を受信する。また、治療位置指示部12は、通信機能を用いることにより入力部13が受信した対応情報に応じた治療位置を通信回線20を介して通信端末30に指示する。
【0089】
通信回線20は、電話網に限らずインターネットなども含まれる。負荷動作データベース16は、第1実施形態で説明した負荷動作を体系化して記憶するものであり、WEBに対応した機能を備えている。この負荷動作データベース16は、治療位置選択装置10の要求に応じた負荷動作を他の装置(治療位置選択装置10または通信端末30)に提供可能である。通信端末30は、通信回線20を介して通信する装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)または携帯電話である。また、通信端末30は、少なくとも治療位置選択装置10に通信可能なWEBブラウザとしての機能を備えている。
【0090】
次に、図7は、本実施形態に係る治療位置選択システムの概要動作を示すフロチャートである。先ず、治療位置選択装置10の負荷動作指示部11は、負荷動作を指示する情報について通信回線20を介して通信端末30へ送信する(ステップS1)。ここで、負荷動作指示部11は、負荷動作データベース16にアクセスして、負荷動作データベース16に保持されている多数の負荷動作から所望の負荷動作を選択し、その選択した負荷動作を通信端末30へ送信する。
【0091】
通信端末30は、上記負荷動作を指示する情報を受信すると、その指示された負荷動作を通信端末30の表示部に表示する(ステップS11)。ここで、通信端末30は、指示された負荷動作を動画又は静止画を用いて表示する。
【0092】
そして、通信端末30の操作者(患者など)は、通信端末30に表示された負荷動作を実行する。この負荷動作で痛みなどの所定感覚が発生した場合、その発生を示す情報を操作者が通信端末30に入力する。この所定感覚発生時の入力があったとき、通信端末30は、所定感覚を発生したことを示す対応情報を治療位置選択装置10へ送信する(ステップS12)。
【0093】
そして、治療位置選択装置10は、通信端末30から送信された対応情報を受信する(ステップS2)。次いで、治療位置選択装置10は、受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線20を介して通信端末30へ送信する(ステップS3)。
【0094】
そして、通信端末30は、治療位置を受信し、その治療位置を通信端末30の表示部に表示する(ステップS13)。
【0095】
これらにより、通信端末30の操作者は、通信端末30の表示部に表示された治療位置について、自ら治療することができる。ここで、治療位置とは、生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることが好ましい。すなわち、治療位置は、鍼治療、指圧治療又は灸治療などに用いられるツボであることが好ましい。したがって、操作者が自らする治療とは鍼治療、指圧治療又は灸治療などが挙げられる。また、通信端末30は、治療位置を動画又は静止画を用いて表示することが好ましい。なお、通信端末30は、負荷動作又は治療位置を音声で表現するものとしてもよい。
【0096】
したがって、本実施形態の治療位置選択システムによれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末30を用いて、広く一般人が治療位置を特定するための負荷動作を容易に且つ正確に実行することが可能となる。また、本治療位置選択システムによれば、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0097】
また、治療位置選択装置10は、ステップS1及びステップS3の実行回数、又はステップS1及びステップS3での送信情報量に基づいて、課金料金を算出するステップを有するものとしてもよい。このようにすると、通信端末30による治療位置選択装置10の利用量に応じた対価を正確に算出することができる。
【0098】
また、治療位置選択装置10は、指示した治療位置についての治療結果を通信端末30から受信し、その治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信するものとしてもよい。このようにすると、例えば、通信端末30に表示された治療位置について治療した生体に対して、その治療結果に応じた対処方法を提示することができる。したがって、専門家(医者など)による診断が必要か否かなども再現性高く指示することが可能となる。次に、本実施形態の治療位置選択システムの具体例について説明する。
【0099】
図8は治療位置選択装置10によって管理されるホームページの一例を示す図である。
治療位置選択装置10は、負荷動作データベース16及び図7に示すホームページを管理するサーバとしての機能を有する。そして、通信端末30は、治療位置選択装置10が管理するホームページを利用するクライアントとしての機能を有する。したがって、治療位置選択装置10は、通信回線20を介しての通信端末30の要求に応じて、図8に示すホームページを通信端末30の表示部に表示させる。
【0100】
図8に示すホームページは、目次領域81、画像表示領域82及び治療説明領域83を有している。目次領域81は、複数の診断法の「見出し」からなり、診断法81a,81b,81cからなる。診断法81aは、肩が痛いときの診断法である。診断法81bは、腰が痛いときの診断法である。診断法81cは、全ての診断法である。画像表示領域82は、診断法81a,81b,81cのいずれかに対応した負荷動作を画像として表示する領域である。そして、画像表示領域82には、診断法81a,81b,81cのなかから通信端末30の操作により特定された1つの診断法に係る負荷動作が表示される。治療説明領域83には、画像表示領域82で示された負荷動作(又は治療法)に関しての説明文が表示される。
【0101】
次に、本治療位置選択システムの動作例について説明する。例えば、操作者(患者など)が通信端末30を操作することにより、図8に示すホームページにアクセスし、図8における肩が痛いときの診断法である診断法81aをクリックする。すると、画像表示領域82には、診断法81aに対応した負荷動作である第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cが表示される。
【0102】
さらに、操作者が通信端末30を操作することにより、例えば第1負荷動作82aをクリックすると、図5に示すような負荷動作を示す動画が通信端末30に表示される。このような動画は、第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cごとに表示される。この表示による指示に基づき、通信端末30の操作者が各負荷動作を実行する。
【0103】
また、図4に示す負荷動作41,42,43,44についても、第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cと同様にして、動画として通信端末30に表示することができ、その負荷動作を操作者が実行することができる。すなわち、図4は、治療位置選択装置10によって管理されているホームページの他の部分(またはリンク先)である。操作者は、通信端末30を用いて、複数の負荷動作41,42,43,44のいずれかをクリックして特定することができる。そして、特定した負荷動作が図5に示すように動画として通信端末30の表示部に表示される。
【0104】
このような各負荷動作の実行において、例えば負荷動作42で操作者が痛みを感じた場合、操作者が図4における負荷動作42の部位をさらにクリックする。すると、図4に示すように、負荷動作42にリンクされた治療位置51,52,53,54が通信端末30に表示される。操作者は、表示された治療位置51,52,53,54について、ホームページ(治療位置指示部12)の指示に従い、鍼、灸、指圧又はマッサージを行う。
【0105】
これらにより、通信端末30の操作者は、自分の身体を自分で効果的に治療することができる。また、通信端末30の操作者は、鍼、灸、指圧又はマッサージの治療方法を再現性高く習得することができる。したがって、本実施形態の治療位置選択システムによれば負荷動作の基準がヒトを介した伝承であることに起因する同一人物での負荷動作指示の再現性と、複数治療者間の負荷動作指示の再現性を確保することができる。また、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0106】
図9は、通信端末30の一例を示す正面図である。本通信端末30は携帯電話である。
そして、通信端末30は、表示部31と操作部32とを有している。操作者が操作部32を操作することにより、図8に示すホームページにアクセスできる。さらに、操作者が操作部32を操作することにより、そのホームページにリンクされている負荷動作を図8及び図5に示すように、表示部31に表示させることができる。
【0107】
また、通信端末30は、それ自体として治療位置選択装置10を構成するものとしてもよい。すなわち、治療位置選択装置10が携帯電話の1つの機能として構成されているものとしてもよい。この場合は、各種の負荷動作がデータベース化されて携帯電話の記憶部に記憶されていることとしてもよい。また、通信端末30は、表示部31の一部領域に、負荷動作であるモーション中の現在の再生位置を示す情報を表示する。また、通信端末30は、表示部31の一部領域に、再生されているモーション名(負荷動作の名前)を表示する。また、通信端末30は、負荷動作の再生状態を示す記号を表示する。再生状態とは再生、一次停止、早送り、巻き戻し、コマ送り、コマ戻し、次動作、前動作などである。
【0108】
〔第3実施形態〕
図10は、本発明の第3実施形態に係る治療位置選択装置500を示すブロック図である。なお、図10において図1に示す治療位置選択装置10の構成要素と同一のものには同一符号を付けている。本実施形態の治療位置選択装置500は、負荷動作指示部11と、治療位置指示部12と、入力部13と、表示部14と、測定部(負荷動作診断装置)100とを有して構成されている。したがって、治療位置選択装置500は、第1実施形態の治療位置選択装置10に測定部100を追加した構成である。
【0109】
測定部100は、治療位置指示部12が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定するものである。例えば、負荷動作指示部11の指示に基づいて操作者が各種の負荷動作を行う。ここで、ある1つの負荷動作で痛みが発生した場合、操作者が入力部13を操作することにより、その痛みが発生した負荷動作を特定する。すると、治療位置指示部12は、その特定された負荷動作に対応する治療位置を指示する。この指示に基づいて、操作者は治療位置について指圧などする。その後、操作者の生体について測定部100が測定することにより、その指圧などの効果があったか否かを判断する。
【0110】
これらにより、治療位置選択装置500は、負荷動作を再現性高く指示でき、その負荷動作に基づき的確に治療位置を選択でき、その治療位置への刺激付与などの効果を定量的に確認することができる。
【0111】
図11は、測定部100の一例を示す概念図である。この測定部100は、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作により、患者ならびに、被験者(操作者)の動きに制限の発見とその治療の確認をする負荷動作診断装置を構成している。換言すれば、測定部100は、治療位置指示部12で指示された治療位置について、刺激(又は治療)された生体において、異常が低減したが否かを測定結果に基づいて判断する治療結果判断部を構成している。
【0112】
負荷動作指示部101は、経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つである肩関節の屈曲動作、つまり腕を下げた状態から肘を伸ばしたまま腕を挙上する動作を指示する負荷動作指示部である。したがって、負荷動作指示部101は、治療位置選択装置500の負荷動作指示部11で代用することもできる。逆に、治療位置選択装置500の負荷動作指示部11を負荷動作指示部101で代用することもできる。負荷動作指示部101は、例えば負荷動作を規定するため60拍/分のメトロノーム音にあわせ、基本姿勢から4秒間で負荷動作を終了させるものである。
【0113】
図12は、経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つである肩関節の屈曲動作、つまり腕を下げた状態から肘を伸ばしたまま腕を挙上する動作を示す図である。左右荷重測定部102は、左右2枚の床反力計で、左右の足の荷重を別々に測定するものである。赤外線カメラ103は、例えば6台を直径4500mmの円周上に、1500〜2000mmの高さで等間隔に設置し、サンプリング周波数120Hzで床反力計のアナログ信号と同期してそれぞれの動作毎に測定可能なものとした。データ解析装置104は、左右荷重測定部102のデータを解析する装置である。
【0114】
図13は、データ解析装置104におけるデータ解析のブロック図である。負荷動作指示部101の指示により、被験者が負荷動作を行うと、左右荷重測定部102で測定されたデータが左右荷重測定値記録部201に記録され、その測定値が告知される。また、その測定されたデータは左右荷重測定値比較部202において、左右の荷重測定が比較される。
【0115】
状態入力部203は、生体へ与える刺激の状態を入力し、刺激の状態に対応するように、少なくとも2回の左右荷重の測定を行わせる。脈波検出部204は、状態入力部203の刺激の状態に対応するように、少なくとも2回の非侵襲的に末梢における脈波の検出を行う。また、状態入力部203によって、刺激の状態を入力し、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出をする。脈波状態比較部205は、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出値が比較される。そして、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出値を脈波状態比較部205により、比較し、所定の範囲を超えた場合、少なくとも2回の刺激の状態の間に脈波の違いが有ることを告知する。
【0116】
ここで、具体的に測定部(負荷動作診断装置)100を使った実験を以下に詳細に述べる。被検者は卓球競技歴7年以上の男性20名である。被検者の利き手、利き足を表1に示した。被験者の両手首ならびに両側の肩と骨盤に直径9mmのマーカを設定した。また表1には被検者の利き手、利き足を示すとともに、鍼刺激前の基本姿勢におけるZ軸の肩と腰のマーカの位置を示した。左右の肩のマーカの位置に有意差を示したのはM22C,M19D,M18E,M21G,M19H,M21I,M21J,M18K,M18L,M20M,M20O,M21P,M21Q,M21Rの14名であった。一方、左右の腰のマーカの位置に有意差を示したのはM18A,M18B,M22C,M19D,M20F,M21G,M21I,M18K,M20M,M20O,M21P,M21Q,M18Tの13人であった。肩腰ともに左右差があったのは9人で、肩のみ左右差があった例は5例で、腰のみに左右差を認めたのは3例であった。肩腰ともに左右差を認めなかったのは2例に過ぎず、被検者のほとんどで基本姿勢に片寄りがあった。
【0117】
【表1】
【0118】
表2は鍼刺激後の基本姿勢における肩と腰のマーカの左右差を示したものである。肩のマーカの左右差が新たに有意となるか有意な左右差が消失するなどの変化したのはM18B,M19D,M20F,M21Pの4例であった。腰のマーカの左右差はM22C,M18E,M18K,M18L,M21Pの5例で新たに有意となるか有意な左右差が消失するなどの変化を示した。肩と腰の変化がともにおこったのはM21Pのみであった。鍼刺激後に基本姿勢に変化を生じたのは8例であり、鍼刺激が姿勢の変化を起こしうると推測された。
【0119】
【表2】
【0120】
表3は刺激前の基本姿勢における床反力の左右差をみたものである。M22C,M19D,M21J,M18Tにおいて有意な差がみられた。表4は刺激後の基本姿勢における床反力の左右差をみたものである。M22C,M19D,M21J,M18Tにおいて刺激前に観察された有意差が消失した。刺激後M20O,M21P,M21Rにおいて新たに有意な左右差を生じた。合計すると7例において鍼刺激後に基本姿勢における左右差に変化を生じた。鍼刺激が重心移動に変化を起こしうると推測された。鍼刺激後に基本姿勢に変化を生じた8例のうち、床反力の左右差にも変化が及んだのはM22C,M19D,M21Pの3例のみであった。M21J,M18T,M20O,M21Rの4例は鍼刺激により肩や腰のマーカの有意な左右差が生じなかったにもかかわらず床反力計の左右差には有意な変化を生じた。
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】
表5は、表1から表4の鍼刺激前後での肩腰のマーカ位置ならびに左右床反力の有意差を被験者毎にまとめたものを示す。刺激前の基本姿勢において20名中14名は肩のマーカの位置が有意な左右差を示した。右肩あがりは2名、右肩さがりは12名であり、卓球選手は基本姿勢ですでに左右の肩の位置に片寄りがあった。13名は腰のマーカの位置に有意な左右差をみとめた。右腰あがりは6名、右腰さがりは7名であり、基本姿勢ですでに左右の腰の位置に片寄りがあった。肩腰のマーカの双方に左右差がないのは2名のみであり、卓球選手の基本姿勢は肩と腰の双方あるいはいずれかに片寄りがあると考えられた。鍼刺激後にはこの片寄りに変化が観察され、刺激前にみられた肩や腰のマーカの左右差が消失したり、新たに有意差が認められるなど鍼刺激が姿勢の変化を起こしていることが観察された。肩腰とも、肩あるいは腰いずれかの位置の片寄りとともに基本姿勢における床反力に有意な左右差がみられたのは4名であった。この4名は鍼刺激後,床反力の左右の有意差が消失した。さらに、新たに3名において有意差が出現した。このことは鍼刺激が重心移動に変化を起こすことを示している。鍼刺激後に基本姿勢の変化を生じた8名のうち床反力にも有意な変化を示したのはM22C,M19D,M21Pの3名であり、この3名の肩関節時の床反力の軌跡を図14に示した。
【0124】
【表5】
【0125】
M19Dのように鍼刺激後も初期の左右差が維持される例やM22C,M21Pのように肩関節屈曲にともなって床反力の左右差が拡大し、動作の終了にともない左右差が減少した例もあった。1本の鍼刺激でも基本姿勢における肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差に影響を及ぼすと考えられた。
【0126】
本実験では利き手、利き足といった機能の片寄りと長年にわたる同じ動作の繰り返しがヒトの基本姿勢に影響をおよぼしていることを競技歴7年以上の卓球選手を対象に三次元計測で検討した。その結果、卓球選手においては基本姿勢で肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差を認め、長年にわたる同じ動作の繰り返しが姿勢に影響を及ぼしていると考えられた。鍼刺激はこれらの片寄りに対して影響を及ぼし、有意差を消失させたり、新たな有意差を生じさせた。1本の鍼刺激でも基本姿勢における肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差に影響を及ぼすと考えられた。また、鍼刺激により基本姿勢および床反力双方に変化が引き起こされた例の肩関節屈曲開始から終了までの床反力の軌跡を観察したところ、鍼刺激は軌跡全体へ影響を及ぼしていた。鍼刺激はヒトの動きに影響を及ぼすと考えられた。
【0127】
本実施形態の治療位置選択装置500によれば、負荷動作指示部11(又は負荷動作指示部101)により、生体に負荷動作をおこなわせ、測定部100により、負荷動作に対する左右荷重測定の結果を記憶し、治療位置指示部12により、治療位置を特定し、治療位置への刺激前後の負荷動作に対する左右荷重測定結果の時間的な荷重変化を、測定部100によりそれぞれ告知することができる。
【0128】
また、本実施形態の治療位置選択装置500によれば、負荷動作指示部11(又は負荷動作指示部101)により、負荷動作をおこなわせ、測定部100により、負荷動作に対する左右荷重測定の結果を記憶し、治療位置指示部12により、治療位置を特定し、治療位置への刺激前後の負荷動作に対する左右荷重測定結果の時間的な荷重変化の比較を測定部100がおこない、差が有ればその結果を刺激の効果として告知することができる。
【0129】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0130】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、前記負荷動作種別入力部が、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0131】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0132】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0133】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0134】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0135】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0136】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0137】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0138】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0139】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0140】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0141】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0142】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0143】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0144】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の第1実施形態に係る治療位置選択装置を示すブロック図である。
【図2】負荷動作の例を示す説明図である。
【図3】身体の前面、後面、側面における経路の分布を示した図である。
【図4】第1実施形態に係る治療位置選択装置の動作例を示す図である。
【図5】負荷動作指示部が示した動画であり、負荷動作を動画で示した図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る治療位置選択システムのブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態の治療位置選択システムの動作を示すフロチャートである。
【図8】治療位置選択装置によって管理されるホームページを示す図である。
【図9】治療位置選択システムの構成要素をなす通信端末の一例の正面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る治療位置選択装置を示すブロック図である。
【図11】同上の治療位置選択装置における測定部を示す概念図である。
【図12】経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つを示す図である。
【図13】データ解析装置104におけるデータ解析のブロック図である。
【図14】基本姿勢から肩関節屈曲を行った際の床反力の軌跡を示す図である。
【符号の説明】
【0146】
10,500…治療位置選択装置、11…負荷動作指示部、12…治療位置指示部、13…入力部、14…表示部、16…データベース、20…通信回線、30…通信端末、31…表示部、32…操作部、41,42,43,44…負荷動作、51,52,53,54…治療位置、81…目次領域、81a,81b,81c…診断法、82…画像表示領域、82a…第1負荷動作、82b…第2負荷動作、82c…第3負荷動作、83…治療説明領域、100…測定部(負荷動作診断装置)、101…負荷動作指示部、102…左右荷重測定部、103…赤外線カメラ、104…データ解析装置、201…左右荷重測定値記録部、202…左右荷重測定値比較部、203…状態入力部、204…脈波検出部205…脈波状態比較部
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療位置選択装置、治療位置選択システム、治療位置選択方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの動きは200以上の関節を連動させることにより、手先の微細な動き又はスポーツ動作のようなダイナミックな動きを可能としている。しかし、ヒトは身体の動きの途中で痛みがある場合、筋、骨格、関節の連動を制限されて、本来の運動能力を発揮できないことが起こる。痛みを低減すると考えられるツボに鍼治療を行うには、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する必要がある。
【0003】
負荷動作は、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する診断法における痛みを誘発させる行為である。負荷動作に基づく痛みの要因である部位を特定する診断法は、動きの異常を改善するバイオメカニックス的な鍼治療を行うことができる。また、鍼の治療点の探索と、その治療効果を確認するための負荷動作を説明している書籍がある(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】向野義人著、「経絡テスト」、医歯薬出版、1999年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する負荷動作は極めて限られた研究者又は医者のみが認識している動作である。そして、従来においては負荷動作を用いた鍼治療などはヒトの伝承により広められている。このヒトを介した伝承であることに起因して、負荷動作指示の再現性、及び、負荷動作指示に基づいた治療の効果の再現性について確保することが困難であった。
【0005】
また、従来は、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要があり、一般人にとって負荷動作の実行が容易ではなかった。また、新たに治療者を教育する場合においても、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することを可能とすることを目的とする。
また、本発明は、負荷動作によって生体に現れた痛みなどの現象に対応して、治療位置を指示することを可能とすることを目的とする。
また、本発明は、負荷動作に基づいて行った生体への刺激付与の効果を確認することを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の治療位置選択装置は、生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部と、前記負荷動作指示部で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部とを有することを特徴とする。ここで、前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであるとすることができる。
本発明によれば、負荷動作指示部により、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することができる。そして、治療位置指示部は、負荷動作指示部の指示にしたがって実行された負荷動作の形態に対応した位置に、再現性高く、治療位置を指示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0008】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部が複数形態の前記負荷動作を指示するものであり、前記治療位置指示部は各負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、多数の負荷動作を再現性高く指示することができ、各負荷動作に対応した治療位置をそれぞれ再現性高く指示することができる。
【0009】
また、本発明の治療位置選択装置は、複数形態の負荷動作の1つを特定する入力部を有し、前記治療位置指示部は、前記入力部で特定された負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、複数形態の負荷動作のうちの一つについて、負荷動作指示部の指示に基づいて生体が負荷動作を実行したときに、その生体に痛みなどが生じた場合、その痛みなどが生じた特定の負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。したがって、患者などに対してより効果的に治療位置を指示することができる。
【0010】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記入力部が前記負荷動作により生体に所定の感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定するものであることが好ましい。
前記所定の感覚は、痛みであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、負荷動作で生体に痛みなどの所定の感覚が発生した場合に、生体が入力部を操作することなどにより、その負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。そして、指示された治療位置を生体自ら治療することにより、自らが痛みなどを低減又は除去することができる。
【0011】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作種別入力部が、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0013】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0014】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0015】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0016】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0017】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0018】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0019】
また、本発明の治療位置選択装置は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0020】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0021】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0022】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0023】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0024】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0025】
また、本発明の治療位置選択装置は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0026】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療又は指圧治療などに用いられるツボを、生体の現状状態に応じて、再現性高く正確に指示することができる。
【0027】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が1つの負荷動作に対して複数の治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、生体の現状状態に応じて、複数のツボを、再現性高く正確に指示することができ、生体を効果的に治療することができる。
【0028】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が前記複数の治療位置の治療順序を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、より効果的に生体を治療することができる。
【0029】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が前記治療位置についての治療方法を指示する治療方法提示部を有することが好ましい。
本発明によれば、生体の現状状態に応じて、治療位置の指示のみならず、負荷動作に基づいた治療方法も再現性高く指示することができる。
【0030】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を指示するものであり、前記治療位置支持部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、動画を用いて、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作について、明瞭にかつ分かり易く指示することができる。したがって、誤った負荷動作を生体が実行することを回避でき、信頼性の高い治療を安価に提供することを可能とすることができる。
【0031】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記動画又は静止画が三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作について、各種のモニタを用いて、明瞭にかつ分かり易く指示することができる。
【0032】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置指示部が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定する測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置について刺激又は治療された生体について、その刺激又は治療の効果があったか否かを客観的に評価することができる。
すなわち、負荷動作に基づいて行った生体への刺激付与などの効果を定量的に確認することができる。
【0033】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記測定部が前記生体における左右の足の荷重を別々に測定する左右荷重測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置についての刺激又は治療によって、生体の基本姿勢における片寄り(すなわち左右差)を低減できたか否かを定量的に確認することができる。
【0034】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記測定部が前記生体の脈波を測定する脈波測定部を有することが好ましい。
本発明によれば、治療位置指示部で指示された治療位置についての刺激又は治療によって、生体の状態が改善されたか否かを、脈波を用いて、簡易かつ正確に確認することができる。
【0035】
また、本発明の治療位置選択装置は、前記治療位置について刺激(又は治療)された生体において異常が低減したが否かを、前記測定部の測定結果に基づいて、判断する治療結果判断部を有することが好ましい。
ここで、刺激とは、鍼、指圧、灸又はマッサージであることが好ましい。
本発明によれば、生体の治療効果を定量的に判断することができる。したがって、例えば、生体において痛みが解消した場合であっても、治療が充分でなく更なる治療が必要である場合などを、正確に判断することができる。
【0036】
さらに、本発明の治療位置選択システムは、通信回線に接続可能である通信端末と、生体の動きである負荷動作について通信回線を介して前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を受けた通信端末から出された対応情報を受信する入力部、及び、前記入力部が受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して該通信端末に指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする。ここで、前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであるとすることができる。
本発明によれば、治療位置選択装置の負荷動作指示部は、通信端末に対して、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、通信端末は、負荷動作を行った生体に所定の感覚が生じたか否かなどを対応情報として、治療位置選択装置の入力部へ送信することができる。そして、治療位置選択装置の治療位置指示部は、対応情報に応じた治療位置を通信端末に指示することができる。これにより治療位置指示部は、負荷動作指示部の指示にしたがって実行された負荷動作に対応した位置に、再現性高く、治療位置を指示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末をもちいて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0037】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体の多関節多軸を連動させた動きを前記負荷動作として、該前記負荷動作を示す情報について複数保持するデータベースを有し、前記負荷動作指示部は、複数の前記負荷動作のいずれかを前記通信端末の要求に応じて指示するものであり、前記治療位置指示部は、複数の前記負荷動作にそれぞれ関連づけられた前記治療位置を指示するものであることが好ましい。
本発明によれば、データベースを用いて各種の負荷動作を体系化させて保持することができる。そして、データベースを用いて、多数の負荷動作を再現性高く指示することができ、各負荷動作に対応した治療位置をそれぞれ再現性高く指示することができる。例えば、複数形態の負荷動作のうちの一つについて、負荷動作指示部の指示に基づいて通信端末の操作者が負荷動作を実行したときに、その操作者に痛みなどが生じた場合、その痛みなどが生じた特定の負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。したがって、患者などに対してより効果的に治療位置を指示することができる。
【0038】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記通信端末から出される対応情報が複数の前記負荷動作のいずれかを特定する情報を含んでなることが好ましい。
本発明によれば、対応情報によって特定された負荷動作に対応する治療位置を、通信端末の操作者などに指示することができる。
【0039】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作指示部が、前記負荷動作を生体が行ったときに該生体に所定感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定する情報を前記対応情報として前記通信端末が出力することを求める負荷動作特定部を有することが好ましい。前記所定の感覚は、痛みであることが好ましい。
本発明によれば、例えば、負荷動作で生体に痛みなどの所定の感覚が発生した場合に、生体が通信端末を操作することなどにより、その負荷動作に対応する治療位置を指示することができる。そして、指示された治療位置を生体自ら治療することにより、自らが痛みなどを低減又は除去することができる。
【0040】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記治療位置指示部が指示する治療位置がツボであることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療、指圧治療又は灸治療などに用いられるツボを、生体の現状状態に応じて、再現性高く正確に指示することができる。
【0041】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作指示部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであり、前記治療位置支持部が、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであることが好ましい。
本発明によれば、通信端末において、例えば動画を用いて、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作について、明瞭にかつ分かり易く表示することができる。したがって、誤った負荷動作を生体が実行することを回避でき、信頼性の高い治療を安価に提供することを可能とすることができる。
【0042】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記動画又は静止画が三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作について、通信端末のモニタを用いて、明瞭にかつ分かり易く表示することができる。
【0043】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記治療位置選択装置が、前記負荷動作指示部の指示回数、又は前記治療位置指示部の指示回数に基づいて、課金料金を算出する課金算出部を有することが好ましい。
本発明によれば、通信端末による治療位置選択システムの利用量に応じた対価を正確に算出でき、その対価によってより良い治療位置選択システムの開発を促進することが可能となる。
【0044】
さらに、本発明の治療位置選択方法は、通信回線に接続されている治療位置選択装置により、生体の動きである負荷動作を指示する情報について通信回線を介して通信端末に送信して、該通信端末において負荷動作を動画、静止画、文字又は音声で表示させ、前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したときに、前記通信端末に該所定感覚が発生したことを示す対応情報が入力され、該対応情報を通信端末が治療位置選択装置へ送信し、前記対応情報に応じた治療位置について前記治療位置選択装置が通信端末に送信することを特徴とする。
本発明によれば、通信端末に対して、治療位置の特定に用いられる負荷動作を再現性高く明瞭に指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、通信端末は、負荷動作を行った生体に痛みなどの所定感覚が生じたか否かなどを対応情報として、治療位置選択装置へ送信することができる。治療位置選択装置は、対応情報に応じた治療位置を通信端末の操作者に指示することができる。これにより通信端末は、治療位置選択装置の指示にしたがって実行された負荷動作に対応した治療位置を、再現性高く、表示することができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末を用いて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、通信端末の操作者である患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0045】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記負荷動作が生体の多関節多軸を連動させた動きであり、前記所定感覚は痛みであることが好ましい。
本発明によれば、負荷動作を実行した生体に痛みが生じた場合に、その痛みに関して治療するための治療位置を、通信端末に表示することができる。
【0046】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記治療位置が生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることが好ましい。
本発明によれば、鍼治療、指圧治療、灸治療などに用いられるツボ(治療位置)であって、生体の現状状態に応じて治療すべきツボを、再現性高く正確に指示することができる。
【0047】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記負荷動作がインターネットに接続されているデータベースに体系化されて保持されていることが好ましい。
本発明によれば、例えばホームページなどを用いて、負荷動作及び治療位置を再現性高く且つ簡便に指示することができる。
【0048】
また、本発明の治療位置選択方法は、前記治療位置についての治療結果を前記通信端末が治療位置選択装置へ送信し、前記治療位置選択装置が前記治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信することが好ましい。
本発明によれば、例えば、通信端末に表示された治療位置について治療した生体に対して、その治療結果に応じた対処方法を提示することができる。したがって、専門家(医者など)による診断が必要か否かなども再現性高く指示することが可能となる。
【0049】
さらに、本発明のコンピュータプログラムは、ネットワークに接続されている通信端末に、ネットワークを介して少なくとも治療位置を指示する治療位置選択装置のコンピュータプログラムであって、生体の動きである負荷動作を指示する情報についてネットワークを介して前記通信端末へ送信するステップと、前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したことを示す対応情報について、前記通信端末から受信するステップと、前記対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して前記通信端末へ送信するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、通信端末に対して、負荷動作を再現性高く明瞭に指示することができる。これにより、通信端末の操作者(患者など)は、負荷動作を再現性高く正確に実行することができる。そして、治療位置選択装置は、通信端末から対応情報を受信でき、その対応情報に応じた治療位置を通信端末の操作者に指示することができる。治療位置選択装置は、通信端末において、治療位置を再現性高く表示させることができる。したがって、本発明によれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末を用いて、広く一般人が(治療位置を特定するための)負荷動作を容易に実行することが可能となる。また、本発明によれば、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。そして、本発明によれば、負荷動作に対する生体の反応に基づいて特定される治療位置について、通信端末の操作者である患者自身が再現性高く治療することが可能となる。
【0050】
また、本発明のコンピュータプログラムは、前記負荷動作を指示する情報の送信回数又は送信量に基づいて課金料金を算出するステップを有することが好ましい。
本発明によれば、通信端末による治療位置選択装置の利用量に応じた対価を正確に算出でき、その対価によってより良い治療位置選択装置の開発を促進することが可能となる。
【0051】
また、前記負荷動作は、前記通信端末側のプログラムとして実行され、前記通信端末側で行われた負荷動作についての結果を前記治療位置選択装置又はデータベースが蓄積することが好ましい。
【0052】
また、前記負荷動作についての結果は、負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生していることを示す情報であることが好ましい。
【0053】
また、本発明は、通信回線に接続可能である通信端末と、生体の動きである負荷動作について前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を入力する入力部、及び、前記入力部が入力した対応情報に応じた治療位置について指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする。
【0054】
さらに、本発明の治療位置選択方法は、ホスト側に治療位置選択をする過程での負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生している情報を蓄積しているデータベースの内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする。
【0055】
また、本発明の治療位置選択方法は、治療位置選択をおこなう本人が指定する第三者に対して、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、該負荷動作種別部および、該負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について、記憶する内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することが好ましい。
【0056】
さらに、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0057】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0058】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0059】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0060】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0061】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0062】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0063】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0064】
また、本発明の治療位置選択システムは、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0065】
また、本発明の治療位置選択システムは、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0066】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0067】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0068】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0069】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0070】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0071】
また、本発明の治療位置選択システムは、治療位置選択をおこなう本人を特定する前記ID入力部は、クレジットカード番号を入力させ、治療位置選択のサービスに対する支払いの電子決済をおこなうことが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
以下、本発明の実施形態に係る治療位置選択装置、治療位置選択システム、治療位置選択方法およびコンピュータプログラムについて、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る治療位置選択装置10の概要を示すブロック図である。治療位置選択装置10は、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作をおこなわせる装置である。この治療位置選択装置10は、負荷動作指示部11、治療位置指示部12、入力部13及び表示部14を備えている。
【0073】
負荷動作指示部11は、上記負荷動作を指示するものである。治療位置指示部12は、負荷動作指示部11で指示された負荷動作に対応する治療位置を指示するものである。入力部13は、本治療位置選択装置10を用いる患者又は被検者などからなる操作者に操作されるスイッチまたはボタンなどからなる。表示部14は、負荷動作指示部11および治療位置指示部12の各指示内容を動画または静止画として表示するものである。なお、表示部14の代わりに、または表示部14と共に音声発生部(図示せず)を設けて、負荷動作指示部11および治療位置指示部12の各指示内容を音声で発音するようにしても良い。
【0074】
図2は、上記負荷動作の例を示す説明図である。本治療位置選択装置10で利用される負荷動作について、この図2を参照して説明する。図2では、体幹の伸展をする負荷動作を示している。体幹の伸展の負荷動作は、身体の体幹を前面、後面、側面の三つに体系化して各面での筋と骨格と多関節の連動を制限している部位を特定する。そして、図2(a)は前面の伸展を示し、図2(b)は後面の伸展を示し、図2(c)は側面の伸展を示している。これらの負荷動作を生体であるヒトが行う。各負荷動作のいずれかで痛みが発生したか否かに基づいて、多関節の連動を制限している部位を特定することができる。
【0075】
そして、経絡は、各面内のツボとツボをつなぐ鍼治療の概念である。体幹の伸展をする負荷動作は、経路を伸ばす筋と骨格と多関節の連動をさせている。
【0076】
図3は、身体の前面、後面、側面における経路の分布を示した図である。負荷動作は、身体の前面の経絡、後面の経絡、側面の経絡のいずれかを伸展する30種類の痛みを誘発させる行為の体系である。そして、30種類の痛みを誘発させる行為(負荷動作)を組み合わせることによって、身体の動きの途中に起こる痛みの要因である部位を特定する。
【0077】
図4は、本治療位置選択装置10の動作例を示す図である。この図4では、負荷動作指示部11が指示している負荷動作41,42,43,44と、治療位置指示部12が指示している治療位置51,52,53,54とを示している。このような負荷動作41,42,43,44及び治療位置51,52,53,54は、負荷動作指示部11または治療位置指示部12の出力信号に基づいて表示部14に画像として表示される。
【0078】
負荷動作41は、上肢前面の伸展における一状態を示している。負荷動作42は、上肢後面の伸展における一状態を示している。負荷動作43は、上肢側面の外側伸展における一状態を示している。負荷動作44は、上肢側面の内側伸展における一状態を示している。このように負荷動作指示部11は、複数形態の負荷動作を指示する。操作者は、入力部13を用いて、複数の負荷動作41,42,43,44のうちのいずれかを選択することができる。
【0079】
治療位置51,52,53,54は、このような複数の負荷動作41,42,43,44のうち、負荷動作42に関連づけられた治療位置を示している。すなわち、治療位置51,52,53,54は、負荷動作42である上肢後面の伸展の動作で、痛みが発生したときに、治療すべきツボ(後面の経路にあるツボ)を示している。治療位置51は、こうけいSI3である。治療位置52は、しょうかいSI8である。治療位置53は、しょうしょうHT9である。治療位置54は、しんもんHT7である。4つのツボである治療位置51,52,53,54を順に押さえながら上肢後面の伸展の動作を繰り返した場合、上肢後面の痛みの発生が押さえられる。
【0080】
そこで、治療位置指示部12は、「治療位置51,52,53,54を順に押さえながら上肢後面の伸展の動作を繰り返した場合、上肢後面の痛みの発生が押さえられる」旨の文章を表示部14に表示させる治療方法提示部(図示せず)を有することが好ましい。
【0081】
また、他の負荷動作41,43,44のそれぞれについても、負荷動作42と同様にして複数の治療位置が関連づけられている。したがって、治療位置指示部12は、各負荷動作に関連づけられた治療位置を指示することができる。また、治療位置指示部12は、図4に示すように、各治療位置51,52,53,54のツボを囲むリングRを表示部14に表示させる。これにより、各治療位置51,52,53,54のツボを明瞭に且つ分かり易く示すことができる。
【0082】
図5は、上記負荷動作41を動画として示した図である。図5の左側の状態から順次に右側の状態に移行させる。図5に示す動画も負荷動作指示部11が指示した負荷動作であり、表示部14に表示される動作である。図5に示す動画は、三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。また、図4に示す負荷動作41,42,43,44及び治療位置51,52,53,54を示す画像も三次元コンピュータ・グラフィックスからなることが好ましい。なお、音声などを用いて、図4または図5に示す動作または位置を特定することとしてもよい。
【0083】
次に、治療位置選択装置10の動作例について説明する。例えば、操作者(患者など)が入力部13を操作することにより、図4における負荷動作42の部位をクリックして特定する。すると、負荷動作指示部11は、図5に示すような負荷動作42を示す動画を表示部14に表示させる。この動画表示による指示に基づき、操作者が負荷動作42を実行する。そして、この負荷動作42を実行することにより操作者が痛みを感じた場合、操作者が図4における負荷動作42の部位をさらにクリックする。すると、治療位置指示部12が図4に示すように治療位置51,52,53,54を表示部14に表示させる。操作者は、この表示部14に表示された治療位置51,52,53,54について、治療位置指示部12の指示に従い、鍼、灸、指圧又はマッサージを行う。
【0084】
このように治療位置選択装置10を用いることにより、操作者は、自分の身体を自分で効果的に治療することができる。また、操作者は、鍼、灸、指圧又はマッサージの治療方法を再現性高く習得することができる。したがって、本治療位置選択装置10によれば、負荷動作の基準がヒトを介した伝承であることに起因する同一人物での負荷動作指示の再現性と、複数治療者間の負荷動作指示の再現性を確保することができる。また、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0085】
次に本実施形態の治療位置選択装置10の応用について説明する。
上記実施形態では、東洋医学の鍼灸治療に関して説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、負荷動作は広く西洋医学の理学治療法、リハビリテーションでの具体的な機能回復治療に応用できる。
【0086】
また、治療位置選択装置10は、携帯電話などの小型で持ち運び可能な装置とすることもできる。これにより、在宅での診断と治療を可能にする。また、治療位置選択装置10は、医療機関の管理下に止まらず、セルフケアの領域での応用が可能である。
さらに、後述する第2実施形態に示すように、治療位置選択装置10に通信機能を設けることにより、通信回線を介して治療位置選択装置10に各種入力情報を入力すると共に、治療位置選択装置10からの各種出力情報を通信回線を介して外部に送信するようにしても良い。
【0087】
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る治療位置選択システムを示すブロック図である。
本治療位置選択システムは、第1実施形態に係る治療位置選択装置10と、負荷動作データベース16と、電気通信回線20と、通信端末30とを構成要素としている。
【0088】
治療位置選択装置10は、第1実施形態で説明した機能に加え、WEB(World Wide Web)サーバとしての機能を有する。すなわち、治療位置選択装置10は、通信回線20を介して通信端末30から情報提示要求を受け付けると共に当該情報提示要求に対応する情報を通信端末30に提供する通信機能を備えている。負荷動作指示部11は、このような通信機能を用いることにより生体の動きである負荷動作を通信回線20を介して通信端末30に指示する。入力部13は、通信機能を用いることにより上記負荷動作の指示を受けた通信端末30から対応情報を受信する。また、治療位置指示部12は、通信機能を用いることにより入力部13が受信した対応情報に応じた治療位置を通信回線20を介して通信端末30に指示する。
【0089】
通信回線20は、電話網に限らずインターネットなども含まれる。負荷動作データベース16は、第1実施形態で説明した負荷動作を体系化して記憶するものであり、WEBに対応した機能を備えている。この負荷動作データベース16は、治療位置選択装置10の要求に応じた負荷動作を他の装置(治療位置選択装置10または通信端末30)に提供可能である。通信端末30は、通信回線20を介して通信する装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)または携帯電話である。また、通信端末30は、少なくとも治療位置選択装置10に通信可能なWEBブラウザとしての機能を備えている。
【0090】
次に、図7は、本実施形態に係る治療位置選択システムの概要動作を示すフロチャートである。先ず、治療位置選択装置10の負荷動作指示部11は、負荷動作を指示する情報について通信回線20を介して通信端末30へ送信する(ステップS1)。ここで、負荷動作指示部11は、負荷動作データベース16にアクセスして、負荷動作データベース16に保持されている多数の負荷動作から所望の負荷動作を選択し、その選択した負荷動作を通信端末30へ送信する。
【0091】
通信端末30は、上記負荷動作を指示する情報を受信すると、その指示された負荷動作を通信端末30の表示部に表示する(ステップS11)。ここで、通信端末30は、指示された負荷動作を動画又は静止画を用いて表示する。
【0092】
そして、通信端末30の操作者(患者など)は、通信端末30に表示された負荷動作を実行する。この負荷動作で痛みなどの所定感覚が発生した場合、その発生を示す情報を操作者が通信端末30に入力する。この所定感覚発生時の入力があったとき、通信端末30は、所定感覚を発生したことを示す対応情報を治療位置選択装置10へ送信する(ステップS12)。
【0093】
そして、治療位置選択装置10は、通信端末30から送信された対応情報を受信する(ステップS2)。次いで、治療位置選択装置10は、受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線20を介して通信端末30へ送信する(ステップS3)。
【0094】
そして、通信端末30は、治療位置を受信し、その治療位置を通信端末30の表示部に表示する(ステップS13)。
【0095】
これらにより、通信端末30の操作者は、通信端末30の表示部に表示された治療位置について、自ら治療することができる。ここで、治療位置とは、生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることが好ましい。すなわち、治療位置は、鍼治療、指圧治療又は灸治療などに用いられるツボであることが好ましい。したがって、操作者が自らする治療とは鍼治療、指圧治療又は灸治療などが挙げられる。また、通信端末30は、治療位置を動画又は静止画を用いて表示することが好ましい。なお、通信端末30は、負荷動作又は治療位置を音声で表現するものとしてもよい。
【0096】
したがって、本実施形態の治療位置選択システムによれば、医者などの治療者が直接患者又は被験者に負荷動作を指示する必要がなく、携帯電話などの通信端末30を用いて、広く一般人が治療位置を特定するための負荷動作を容易に且つ正確に実行することが可能となる。また、本治療位置選択システムによれば、指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0097】
また、治療位置選択装置10は、ステップS1及びステップS3の実行回数、又はステップS1及びステップS3での送信情報量に基づいて、課金料金を算出するステップを有するものとしてもよい。このようにすると、通信端末30による治療位置選択装置10の利用量に応じた対価を正確に算出することができる。
【0098】
また、治療位置選択装置10は、指示した治療位置についての治療結果を通信端末30から受信し、その治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信するものとしてもよい。このようにすると、例えば、通信端末30に表示された治療位置について治療した生体に対して、その治療結果に応じた対処方法を提示することができる。したがって、専門家(医者など)による診断が必要か否かなども再現性高く指示することが可能となる。次に、本実施形態の治療位置選択システムの具体例について説明する。
【0099】
図8は治療位置選択装置10によって管理されるホームページの一例を示す図である。
治療位置選択装置10は、負荷動作データベース16及び図7に示すホームページを管理するサーバとしての機能を有する。そして、通信端末30は、治療位置選択装置10が管理するホームページを利用するクライアントとしての機能を有する。したがって、治療位置選択装置10は、通信回線20を介しての通信端末30の要求に応じて、図8に示すホームページを通信端末30の表示部に表示させる。
【0100】
図8に示すホームページは、目次領域81、画像表示領域82及び治療説明領域83を有している。目次領域81は、複数の診断法の「見出し」からなり、診断法81a,81b,81cからなる。診断法81aは、肩が痛いときの診断法である。診断法81bは、腰が痛いときの診断法である。診断法81cは、全ての診断法である。画像表示領域82は、診断法81a,81b,81cのいずれかに対応した負荷動作を画像として表示する領域である。そして、画像表示領域82には、診断法81a,81b,81cのなかから通信端末30の操作により特定された1つの診断法に係る負荷動作が表示される。治療説明領域83には、画像表示領域82で示された負荷動作(又は治療法)に関しての説明文が表示される。
【0101】
次に、本治療位置選択システムの動作例について説明する。例えば、操作者(患者など)が通信端末30を操作することにより、図8に示すホームページにアクセスし、図8における肩が痛いときの診断法である診断法81aをクリックする。すると、画像表示領域82には、診断法81aに対応した負荷動作である第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cが表示される。
【0102】
さらに、操作者が通信端末30を操作することにより、例えば第1負荷動作82aをクリックすると、図5に示すような負荷動作を示す動画が通信端末30に表示される。このような動画は、第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cごとに表示される。この表示による指示に基づき、通信端末30の操作者が各負荷動作を実行する。
【0103】
また、図4に示す負荷動作41,42,43,44についても、第1負荷動作82a、第2負荷動作82b及び第3負荷動作82cと同様にして、動画として通信端末30に表示することができ、その負荷動作を操作者が実行することができる。すなわち、図4は、治療位置選択装置10によって管理されているホームページの他の部分(またはリンク先)である。操作者は、通信端末30を用いて、複数の負荷動作41,42,43,44のいずれかをクリックして特定することができる。そして、特定した負荷動作が図5に示すように動画として通信端末30の表示部に表示される。
【0104】
このような各負荷動作の実行において、例えば負荷動作42で操作者が痛みを感じた場合、操作者が図4における負荷動作42の部位をさらにクリックする。すると、図4に示すように、負荷動作42にリンクされた治療位置51,52,53,54が通信端末30に表示される。操作者は、表示された治療位置51,52,53,54について、ホームページ(治療位置指示部12)の指示に従い、鍼、灸、指圧又はマッサージを行う。
【0105】
これらにより、通信端末30の操作者は、自分の身体を自分で効果的に治療することができる。また、通信端末30の操作者は、鍼、灸、指圧又はマッサージの治療方法を再現性高く習得することができる。したがって、本実施形態の治療位置選択システムによれば負荷動作の基準がヒトを介した伝承であることに起因する同一人物での負荷動作指示の再現性と、複数治療者間の負荷動作指示の再現性を確保することができる。また、新たに治療者を教育する場合においても指導者が直接伝受者に負荷動作を指示する必要がなくなる。
【0106】
図9は、通信端末30の一例を示す正面図である。本通信端末30は携帯電話である。
そして、通信端末30は、表示部31と操作部32とを有している。操作者が操作部32を操作することにより、図8に示すホームページにアクセスできる。さらに、操作者が操作部32を操作することにより、そのホームページにリンクされている負荷動作を図8及び図5に示すように、表示部31に表示させることができる。
【0107】
また、通信端末30は、それ自体として治療位置選択装置10を構成するものとしてもよい。すなわち、治療位置選択装置10が携帯電話の1つの機能として構成されているものとしてもよい。この場合は、各種の負荷動作がデータベース化されて携帯電話の記憶部に記憶されていることとしてもよい。また、通信端末30は、表示部31の一部領域に、負荷動作であるモーション中の現在の再生位置を示す情報を表示する。また、通信端末30は、表示部31の一部領域に、再生されているモーション名(負荷動作の名前)を表示する。また、通信端末30は、負荷動作の再生状態を示す記号を表示する。再生状態とは再生、一次停止、早送り、巻き戻し、コマ送り、コマ戻し、次動作、前動作などである。
【0108】
〔第3実施形態〕
図10は、本発明の第3実施形態に係る治療位置選択装置500を示すブロック図である。なお、図10において図1に示す治療位置選択装置10の構成要素と同一のものには同一符号を付けている。本実施形態の治療位置選択装置500は、負荷動作指示部11と、治療位置指示部12と、入力部13と、表示部14と、測定部(負荷動作診断装置)100とを有して構成されている。したがって、治療位置選択装置500は、第1実施形態の治療位置選択装置10に測定部100を追加した構成である。
【0109】
測定部100は、治療位置指示部12が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定するものである。例えば、負荷動作指示部11の指示に基づいて操作者が各種の負荷動作を行う。ここで、ある1つの負荷動作で痛みが発生した場合、操作者が入力部13を操作することにより、その痛みが発生した負荷動作を特定する。すると、治療位置指示部12は、その特定された負荷動作に対応する治療位置を指示する。この指示に基づいて、操作者は治療位置について指圧などする。その後、操作者の生体について測定部100が測定することにより、その指圧などの効果があったか否かを判断する。
【0110】
これらにより、治療位置選択装置500は、負荷動作を再現性高く指示でき、その負荷動作に基づき的確に治療位置を選択でき、その治療位置への刺激付与などの効果を定量的に確認することができる。
【0111】
図11は、測定部100の一例を示す概念図である。この測定部100は、生体の多関節多軸を連動させた動きである負荷動作により、患者ならびに、被験者(操作者)の動きに制限の発見とその治療の確認をする負荷動作診断装置を構成している。換言すれば、測定部100は、治療位置指示部12で指示された治療位置について、刺激(又は治療)された生体において、異常が低減したが否かを測定結果に基づいて判断する治療結果判断部を構成している。
【0112】
負荷動作指示部101は、経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つである肩関節の屈曲動作、つまり腕を下げた状態から肘を伸ばしたまま腕を挙上する動作を指示する負荷動作指示部である。したがって、負荷動作指示部101は、治療位置選択装置500の負荷動作指示部11で代用することもできる。逆に、治療位置選択装置500の負荷動作指示部11を負荷動作指示部101で代用することもできる。負荷動作指示部101は、例えば負荷動作を規定するため60拍/分のメトロノーム音にあわせ、基本姿勢から4秒間で負荷動作を終了させるものである。
【0113】
図12は、経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つである肩関節の屈曲動作、つまり腕を下げた状態から肘を伸ばしたまま腕を挙上する動作を示す図である。左右荷重測定部102は、左右2枚の床反力計で、左右の足の荷重を別々に測定するものである。赤外線カメラ103は、例えば6台を直径4500mmの円周上に、1500〜2000mmの高さで等間隔に設置し、サンプリング周波数120Hzで床反力計のアナログ信号と同期してそれぞれの動作毎に測定可能なものとした。データ解析装置104は、左右荷重測定部102のデータを解析する装置である。
【0114】
図13は、データ解析装置104におけるデータ解析のブロック図である。負荷動作指示部101の指示により、被験者が負荷動作を行うと、左右荷重測定部102で測定されたデータが左右荷重測定値記録部201に記録され、その測定値が告知される。また、その測定されたデータは左右荷重測定値比較部202において、左右の荷重測定が比較される。
【0115】
状態入力部203は、生体へ与える刺激の状態を入力し、刺激の状態に対応するように、少なくとも2回の左右荷重の測定を行わせる。脈波検出部204は、状態入力部203の刺激の状態に対応するように、少なくとも2回の非侵襲的に末梢における脈波の検出を行う。また、状態入力部203によって、刺激の状態を入力し、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出をする。脈波状態比較部205は、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出値が比較される。そして、少なくとも2回の刺激の状態に対応する脈波の検出値を脈波状態比較部205により、比較し、所定の範囲を超えた場合、少なくとも2回の刺激の状態の間に脈波の違いが有ることを告知する。
【0116】
ここで、具体的に測定部(負荷動作診断装置)100を使った実験を以下に詳細に述べる。被検者は卓球競技歴7年以上の男性20名である。被検者の利き手、利き足を表1に示した。被験者の両手首ならびに両側の肩と骨盤に直径9mmのマーカを設定した。また表1には被検者の利き手、利き足を示すとともに、鍼刺激前の基本姿勢におけるZ軸の肩と腰のマーカの位置を示した。左右の肩のマーカの位置に有意差を示したのはM22C,M19D,M18E,M21G,M19H,M21I,M21J,M18K,M18L,M20M,M20O,M21P,M21Q,M21Rの14名であった。一方、左右の腰のマーカの位置に有意差を示したのはM18A,M18B,M22C,M19D,M20F,M21G,M21I,M18K,M20M,M20O,M21P,M21Q,M18Tの13人であった。肩腰ともに左右差があったのは9人で、肩のみ左右差があった例は5例で、腰のみに左右差を認めたのは3例であった。肩腰ともに左右差を認めなかったのは2例に過ぎず、被検者のほとんどで基本姿勢に片寄りがあった。
【0117】
【表1】
【0118】
表2は鍼刺激後の基本姿勢における肩と腰のマーカの左右差を示したものである。肩のマーカの左右差が新たに有意となるか有意な左右差が消失するなどの変化したのはM18B,M19D,M20F,M21Pの4例であった。腰のマーカの左右差はM22C,M18E,M18K,M18L,M21Pの5例で新たに有意となるか有意な左右差が消失するなどの変化を示した。肩と腰の変化がともにおこったのはM21Pのみであった。鍼刺激後に基本姿勢に変化を生じたのは8例であり、鍼刺激が姿勢の変化を起こしうると推測された。
【0119】
【表2】
【0120】
表3は刺激前の基本姿勢における床反力の左右差をみたものである。M22C,M19D,M21J,M18Tにおいて有意な差がみられた。表4は刺激後の基本姿勢における床反力の左右差をみたものである。M22C,M19D,M21J,M18Tにおいて刺激前に観察された有意差が消失した。刺激後M20O,M21P,M21Rにおいて新たに有意な左右差を生じた。合計すると7例において鍼刺激後に基本姿勢における左右差に変化を生じた。鍼刺激が重心移動に変化を起こしうると推測された。鍼刺激後に基本姿勢に変化を生じた8例のうち、床反力の左右差にも変化が及んだのはM22C,M19D,M21Pの3例のみであった。M21J,M18T,M20O,M21Rの4例は鍼刺激により肩や腰のマーカの有意な左右差が生じなかったにもかかわらず床反力計の左右差には有意な変化を生じた。
【0121】
【表3】
【0122】
【表4】
【0123】
表5は、表1から表4の鍼刺激前後での肩腰のマーカ位置ならびに左右床反力の有意差を被験者毎にまとめたものを示す。刺激前の基本姿勢において20名中14名は肩のマーカの位置が有意な左右差を示した。右肩あがりは2名、右肩さがりは12名であり、卓球選手は基本姿勢ですでに左右の肩の位置に片寄りがあった。13名は腰のマーカの位置に有意な左右差をみとめた。右腰あがりは6名、右腰さがりは7名であり、基本姿勢ですでに左右の腰の位置に片寄りがあった。肩腰のマーカの双方に左右差がないのは2名のみであり、卓球選手の基本姿勢は肩と腰の双方あるいはいずれかに片寄りがあると考えられた。鍼刺激後にはこの片寄りに変化が観察され、刺激前にみられた肩や腰のマーカの左右差が消失したり、新たに有意差が認められるなど鍼刺激が姿勢の変化を起こしていることが観察された。肩腰とも、肩あるいは腰いずれかの位置の片寄りとともに基本姿勢における床反力に有意な左右差がみられたのは4名であった。この4名は鍼刺激後,床反力の左右の有意差が消失した。さらに、新たに3名において有意差が出現した。このことは鍼刺激が重心移動に変化を起こすことを示している。鍼刺激後に基本姿勢の変化を生じた8名のうち床反力にも有意な変化を示したのはM22C,M19D,M21Pの3名であり、この3名の肩関節時の床反力の軌跡を図14に示した。
【0124】
【表5】
【0125】
M19Dのように鍼刺激後も初期の左右差が維持される例やM22C,M21Pのように肩関節屈曲にともなって床反力の左右差が拡大し、動作の終了にともない左右差が減少した例もあった。1本の鍼刺激でも基本姿勢における肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差に影響を及ぼすと考えられた。
【0126】
本実験では利き手、利き足といった機能の片寄りと長年にわたる同じ動作の繰り返しがヒトの基本姿勢に影響をおよぼしていることを競技歴7年以上の卓球選手を対象に三次元計測で検討した。その結果、卓球選手においては基本姿勢で肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差を認め、長年にわたる同じ動作の繰り返しが姿勢に影響を及ぼしていると考えられた。鍼刺激はこれらの片寄りに対して影響を及ぼし、有意差を消失させたり、新たな有意差を生じさせた。1本の鍼刺激でも基本姿勢における肩や腰のマーカの位置や床反力の左右差に影響を及ぼすと考えられた。また、鍼刺激により基本姿勢および床反力双方に変化が引き起こされた例の肩関節屈曲開始から終了までの床反力の軌跡を観察したところ、鍼刺激は軌跡全体へ影響を及ぼしていた。鍼刺激はヒトの動きに影響を及ぼすと考えられた。
【0127】
本実施形態の治療位置選択装置500によれば、負荷動作指示部11(又は負荷動作指示部101)により、生体に負荷動作をおこなわせ、測定部100により、負荷動作に対する左右荷重測定の結果を記憶し、治療位置指示部12により、治療位置を特定し、治療位置への刺激前後の負荷動作に対する左右荷重測定結果の時間的な荷重変化を、測定部100によりそれぞれ告知することができる。
【0128】
また、本実施形態の治療位置選択装置500によれば、負荷動作指示部11(又は負荷動作指示部101)により、負荷動作をおこなわせ、測定部100により、負荷動作に対する左右荷重測定の結果を記憶し、治療位置指示部12により、治療位置を特定し、治療位置への刺激前後の負荷動作に対する左右荷重測定結果の時間的な荷重変化の比較を測定部100がおこない、差が有ればその結果を刺激の効果として告知することができる。
【0129】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することが好ましい。
【0130】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、前記負荷動作種別入力部が、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることが好ましい。
【0131】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することが好ましい。
【0132】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することが好ましい。
【0133】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することが好ましい。
【0134】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することが好ましい。
【0135】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0136】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することが好ましい。
【0137】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することが好ましい。
【0138】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することが好ましい。
【0139】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することが好ましい。
【0140】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することが好ましい。
【0141】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することが好ましい。
【0142】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することが好ましい。
【0143】
また、上記実施形態の治療位置選択装置10,500は、治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することが好ましい。
【0144】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の第1実施形態に係る治療位置選択装置を示すブロック図である。
【図2】負荷動作の例を示す説明図である。
【図3】身体の前面、後面、側面における経路の分布を示した図である。
【図4】第1実施形態に係る治療位置選択装置の動作例を示す図である。
【図5】負荷動作指示部が示した動画であり、負荷動作を動画で示した図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る治療位置選択システムのブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態の治療位置選択システムの動作を示すフロチャートである。
【図8】治療位置選択装置によって管理されるホームページを示す図である。
【図9】治療位置選択システムの構成要素をなす通信端末の一例の正面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る治療位置選択装置を示すブロック図である。
【図11】同上の治療位置選択装置における測定部を示す概念図である。
【図12】経絡テストの基本姿勢と負荷動作の一つを示す図である。
【図13】データ解析装置104におけるデータ解析のブロック図である。
【図14】基本姿勢から肩関節屈曲を行った際の床反力の軌跡を示す図である。
【符号の説明】
【0146】
10,500…治療位置選択装置、11…負荷動作指示部、12…治療位置指示部、13…入力部、14…表示部、16…データベース、20…通信回線、30…通信端末、31…表示部、32…操作部、41,42,43,44…負荷動作、51,52,53,54…治療位置、81…目次領域、81a,81b,81c…診断法、82…画像表示領域、82a…第1負荷動作、82b…第2負荷動作、82c…第3負荷動作、83…治療説明領域、100…測定部(負荷動作診断装置)、101…負荷動作指示部、102…左右荷重測定部、103…赤外線カメラ、104…データ解析装置、201…左右荷重測定値記録部、202…左右荷重測定値比較部、203…状態入力部、204…脈波検出部205…脈波状態比較部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部と、
前記負荷動作指示部で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部とを有することを特徴とする治療位置選択装置。
【請求項2】
前記負荷動作指示部は、複数形態の前記負荷動作を指示するものであり、
前記治療位置指示部は、各負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1に記載の治療位置選択装置。
【請求項3】
複数形態の負荷動作の1つを特定する入力部を有し、
前記治療位置指示部は、前記入力部で特定された負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項2に記載の治療位置選択装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記負荷動作により生体に所定の感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定するものであることを特徴とする請求項3に記載の治療位置選択装置。
【請求項5】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項6】
前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることを特徴とする請求項5に記載の治療位置選択装置。
【請求項7】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項8】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項9】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項10】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項11】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項10に記載の治療位置選択装置。
【請求項12】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項13】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項12に記載の治療位置選択装置。
【請求項14】
前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することを特徴とする請求項13に記載の治療位置選択装置。
【請求項15】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項16】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項17】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項18】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することを特徴とする請求項11から17のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項19】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することを特徴とする請求項11から18のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項20】
前記所定の感覚は、痛みであることを特徴とする請求項4から19のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項21】
前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項22】
前記治療位置指示部は、1つの負荷動作に対して複数の治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項23】
前記治療位置指示部は、前記複数の治療位置の治療順序を指示するものであることを特徴とする請求項22に記載の治療位置選択装置。
【請求項24】
前記治療位置指示部は、前記治療位置についての治療方法を指示する治療方法提示部を有することを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項25】
前記負荷動作指示部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を指示するものであり、
前記治療位置支持部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項26】
前記動画又は静止画は、コンピュータ・グラフィックスからなることを特徴とする請求項25に記載の治療位置選択装置。
【請求項27】
前記治療位置指示部が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定する測定部を有することを特徴とする請求項1から26のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項28】
前記測定部は、前記生体における左右の足の荷重を別々に測定する左右荷重測定部を有することを特徴とする請求項27に記載の治療位置選択装置。
【請求項29】
前記測定部は、前記生体の脈波を測定する脈波測定部を有することを特徴とする請求項27に記載の治療位置選択装置。
【請求項30】
前記治療位置について刺激された生体において異常が低減したが否かを、前記測定部の測定結果に基づいて、判断する治療結果判断部を有することを特徴とする請求項27から29のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項31】
通信回線に接続可能である通信端末と、
生体の動きである負荷動作について通信回線を介して前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を受けた通信端末から出された対応情報を受信する入力部、及び、前記入力部が受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して該通信端末に指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする治療位置選択システム。
【請求項32】
生体の多関節多軸を連動させた動きを前記負荷動作として、該前記負荷動作を示す情報について複数保持するデータベースを有し、
前記負荷動作指示部は、複数の前記負荷動作のいずれかを前記通信端末の要求に応じて指示するものであり、
前記治療位置指示部は、複数の前記負荷動作にそれぞれ関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項31に記載の治療位置選択システム。
【請求項33】
前記通信端末から出される対応情報は、複数の前記負荷動作のいずれかを特定する情報を含んでなることを特徴とする請求項31又は32に記載の治療位置選択システム。
【請求項34】
前記負荷動作指示部は、前記負荷動作を生体が行ったときに該生体に所定感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定する情報を前記対応情報として前記通信端末が出力することを求める負荷動作特定部を有することを特徴とする請求項31から33のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項35】
前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることを特徴とする請求項31から34のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項36】
前記負荷動作指示部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであり、
前記治療位置支持部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであることを特徴とする請求項31から35のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項37】
前記動画又は静止画は、コンピュータ・グラフィックスからなることを特徴とする請求項36に記載の治療位置選択システム。
【請求項38】
前記治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部の指示回数、又は前記治療位置指示部の指示回数に基づいて、課金料金を算出する課金算出部を有することを特徴とする請求項31から37のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項39】
通信回線に接続されている治療位置選択装置により、生体の動きである負荷動作を指示する情報について通信回線を介して通信端末に送信して、該通信端末において負荷動作を動画、静止画、文字又は音声で表示させ、
前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したときに、前記通信端末に該所定感覚が発生したことを示す対応情報が入力され、該対応情報を通信端末が治療位置選択装置へ送信し、
前記対応情報に応じた治療位置について前記治療位置選択装置が通信端末に送信することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項40】
前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであり、
前記所定感覚は、痛みであることを特徴とする請求項39に記載の治療位置選択方法。
【請求項41】
前記治療位置は、生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることを特徴とする請求項39又は40に記載の治療位置選択方法。
【請求項42】
前記負荷動作は、インターネットに接続されているデータベースに体系化されて保持されていることを特徴とする請求項39から41のいずれか一項に記載の治療位置選択方法。
【請求項43】
前記治療位置についての治療結果を前記通信端末が治療位置選択装置へ送信し、
前記治療位置選択装置が前記治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信することを特徴とする請求項39から42のいずれか一項に記載の治療位置選択方法。
【請求項44】
ネットワークに接続されている通信端末に、ネットワークを介して少なくとも治療位置を指示する治療位置選択装置のコンピュータプログラムであって、
生体の動きである負荷動作を指示する情報についてネットワークを介して前記通信端末へ送信するステップと、
前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したことを示す対応情報について、前記通信端末から受信するステップと、
前記対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して前記通信端末へ送信するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項45】
前記負荷動作を指示する情報の送信回数又は送信量に基づいて、課金料金を算出するステップを有することを特徴とする請求項44に記載のコンピュータプログラム。
【請求項46】
前記負荷動作は、前記通信端末側のプログラムとして実行され、
前記通信端末側で行われた負荷動作についての結果を前記治療位置選択装置又はデータベースが蓄積することを特徴とする請求項31から38のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項47】
前記負荷動作についての結果は、負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生していることを示す情報であることを特徴とする請求項46に記載の治療位置選択システム。
【請求項48】
通信回線に接続可能である通信端末と、
生体の動きである負荷動作について前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を入力する入力部、及び、前記入力部が入力した対応情報に応じた治療位置について指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と
を有することを特徴とする治療位置選択システム。
【請求項49】
ホスト側に治療位置選択をする過程での負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生している情報を蓄積しているデータベースの内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項50】
治療位置選択をおこなう本人が指定する第三者に対して、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、該負荷動作種別部および、該負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について、記憶する内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項51】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項52】
前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることを特徴とする請求項51に記載の治療位置選択システム。
【請求項53】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51、52のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項54】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から53のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項55】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から54のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項56】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から55のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項57】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項56に記載の治療位置選択システム。
【請求項58】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から57のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項59】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から58のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項60】
前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することを特徴とする請求項59に記載の治療位置選択システム。
【請求項61】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することを特徴とする請求項57から60のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項62】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することを特徴とする請求項57から61のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項63】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することを特徴とする請求項57から62のいずれか一項に記載の治療位置選択システム
【請求項64】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することを特徴とする請求項57から63のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項65】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することを特徴とする請求項57から64のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項66】
治療位置選択をおこなう本人を特定する前記ID入力部は、
クレジットカード番号を入力させ、治療位置選択のサービスに対する支払いの電子決済をおこなうことを特徴とする請求項61から65のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項1】
生体の動きである負荷動作を指示する負荷動作指示部と、
前記負荷動作指示部で指示する負荷動作に対応する治療位置を指示する治療位置指示部とを有することを特徴とする治療位置選択装置。
【請求項2】
前記負荷動作指示部は、複数形態の前記負荷動作を指示するものであり、
前記治療位置指示部は、各負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1に記載の治療位置選択装置。
【請求項3】
複数形態の負荷動作の1つを特定する入力部を有し、
前記治療位置指示部は、前記入力部で特定された負荷動作に関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項2に記載の治療位置選択装置。
【請求項4】
前記入力部は、前記負荷動作により生体に所定の感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定するものであることを特徴とする請求項3に記載の治療位置選択装置。
【請求項5】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項6】
前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることを特徴とする請求項5に記載の治療位置選択装置。
【請求項7】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項8】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項9】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項10】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項11】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項10に記載の治療位置選択装置。
【請求項12】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項13】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項12に記載の治療位置選択装置。
【請求項14】
前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することを特徴とする請求項13に記載の治療位置選択装置。
【請求項15】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することを特徴とする請求項11から14のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項16】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することを特徴とする請求項11から15のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項17】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することを特徴とする請求項11から16のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項18】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することを特徴とする請求項11から17のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項19】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することを特徴とする請求項11から18のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項20】
前記所定の感覚は、痛みであることを特徴とする請求項4から19のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項21】
前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項22】
前記治療位置指示部は、1つの負荷動作に対して複数の治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項23】
前記治療位置指示部は、前記複数の治療位置の治療順序を指示するものであることを特徴とする請求項22に記載の治療位置選択装置。
【請求項24】
前記治療位置指示部は、前記治療位置についての治療方法を指示する治療方法提示部を有することを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項25】
前記負荷動作指示部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を指示するものであり、
前記治療位置支持部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項26】
前記動画又は静止画は、コンピュータ・グラフィックスからなることを特徴とする請求項25に記載の治療位置選択装置。
【請求項27】
前記治療位置指示部が指示した治療位置について刺激又は治療された生体について測定する測定部を有することを特徴とする請求項1から26のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項28】
前記測定部は、前記生体における左右の足の荷重を別々に測定する左右荷重測定部を有することを特徴とする請求項27に記載の治療位置選択装置。
【請求項29】
前記測定部は、前記生体の脈波を測定する脈波測定部を有することを特徴とする請求項27に記載の治療位置選択装置。
【請求項30】
前記治療位置について刺激された生体において異常が低減したが否かを、前記測定部の測定結果に基づいて、判断する治療結果判断部を有することを特徴とする請求項27から29のいずれか一項に記載の治療位置選択装置。
【請求項31】
通信回線に接続可能である通信端末と、
生体の動きである負荷動作について通信回線を介して前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を受けた通信端末から出された対応情報を受信する入力部、及び、前記入力部が受信した対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して該通信端末に指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と、を有することを特徴とする治療位置選択システム。
【請求項32】
生体の多関節多軸を連動させた動きを前記負荷動作として、該前記負荷動作を示す情報について複数保持するデータベースを有し、
前記負荷動作指示部は、複数の前記負荷動作のいずれかを前記通信端末の要求に応じて指示するものであり、
前記治療位置指示部は、複数の前記負荷動作にそれぞれ関連づけられた前記治療位置を指示するものであることを特徴とする請求項31に記載の治療位置選択システム。
【請求項33】
前記通信端末から出される対応情報は、複数の前記負荷動作のいずれかを特定する情報を含んでなることを特徴とする請求項31又は32に記載の治療位置選択システム。
【請求項34】
前記負荷動作指示部は、前記負荷動作を生体が行ったときに該生体に所定感覚が発生した場合に、該負荷動作を特定する情報を前記対応情報として前記通信端末が出力することを求める負荷動作特定部を有することを特徴とする請求項31から33のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項35】
前記治療位置指示部が指示する治療位置は、ツボであることを特徴とする請求項31から34のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項36】
前記負荷動作指示部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記負荷動作を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであり、
前記治療位置支持部は、動画、静止画及び音声のうちの少なくとも1つを用いて前記治療位置を表現した内容を前記通信端末に提示させるものであることを特徴とする請求項31から35のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項37】
前記動画又は静止画は、コンピュータ・グラフィックスからなることを特徴とする請求項36に記載の治療位置選択システム。
【請求項38】
前記治療位置選択装置は、前記負荷動作指示部の指示回数、又は前記治療位置指示部の指示回数に基づいて、課金料金を算出する課金算出部を有することを特徴とする請求項31から37のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項39】
通信回線に接続されている治療位置選択装置により、生体の動きである負荷動作を指示する情報について通信回線を介して通信端末に送信して、該通信端末において負荷動作を動画、静止画、文字又は音声で表示させ、
前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したときに、前記通信端末に該所定感覚が発生したことを示す対応情報が入力され、該対応情報を通信端末が治療位置選択装置へ送信し、
前記対応情報に応じた治療位置について前記治療位置選択装置が通信端末に送信することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項40】
前記負荷動作は、生体の多関節多軸を連動させた動きであり、
前記所定感覚は、痛みであることを特徴とする請求項39に記載の治療位置選択方法。
【請求項41】
前記治療位置は、生体の動きに支障のある系統と関連する東洋医学の治療位置であることを特徴とする請求項39又は40に記載の治療位置選択方法。
【請求項42】
前記負荷動作は、インターネットに接続されているデータベースに体系化されて保持されていることを特徴とする請求項39から41のいずれか一項に記載の治療位置選択方法。
【請求項43】
前記治療位置についての治療結果を前記通信端末が治療位置選択装置へ送信し、
前記治療位置選択装置が前記治療結果に基づいた対応処置を前記通信端末へ送信することを特徴とする請求項39から42のいずれか一項に記載の治療位置選択方法。
【請求項44】
ネットワークに接続されている通信端末に、ネットワークを介して少なくとも治療位置を指示する治療位置選択装置のコンピュータプログラムであって、
生体の動きである負荷動作を指示する情報についてネットワークを介して前記通信端末へ送信するステップと、
前記負荷動作を実行した生体に所定感覚が発生したことを示す対応情報について、前記通信端末から受信するステップと、
前記対応情報に応じた治療位置について通信回線を介して前記通信端末へ送信するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項45】
前記負荷動作を指示する情報の送信回数又は送信量に基づいて、課金料金を算出するステップを有することを特徴とする請求項44に記載のコンピュータプログラム。
【請求項46】
前記負荷動作は、前記通信端末側のプログラムとして実行され、
前記通信端末側で行われた負荷動作についての結果を前記治療位置選択装置又はデータベースが蓄積することを特徴とする請求項31から38のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項47】
前記負荷動作についての結果は、負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生していることを示す情報であることを特徴とする請求項46に記載の治療位置選択システム。
【請求項48】
通信回線に接続可能である通信端末と、
生体の動きである負荷動作について前記通信端末に指示する負荷動作指示部、前記負荷動作の指示を入力する入力部、及び、前記入力部が入力した対応情報に応じた治療位置について指示する治療位置指示部を有してなる治療位置選択装置と
を有することを特徴とする治療位置選択システム。
【請求項49】
ホスト側に治療位置選択をする過程での負荷動作に対する生体に所定の感覚が発生している情報を蓄積しているデータベースの内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項50】
治療位置選択をおこなう本人が指定する第三者に対して、負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、該負荷動作種別部および、該負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について、記憶する内容を参照あるいは、電子メールで送付して身体状態の管理について支援することを特徴とする治療位置選択方法。
【請求項51】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を入力する負荷動作種別入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項52】
前記負荷動作種別入力部は、生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力するものであることを特徴とする請求項51に記載の治療位置選択システム。
【請求項53】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を数値化してあらかじめ告知する負荷動作度合告知部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51、52のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項54】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を入力する負荷動作度合入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から53のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項55】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を選択して入力する負荷動作度合選択入力部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から54のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項56】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別を記憶する負荷動作種別記憶部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から55のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項57】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する負荷動作種別記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項56に記載の治療位置選択システム。
【請求項58】
生体に所定の感覚が発生した場合に、特定した前記負荷動作の種別での生体に所定の感覚の度合を記憶する負荷動作度合記憶部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から57のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項59】
生体に所定の感覚が発生した場合に、前記負荷動作度合記憶部から特定した前記負荷動作の度合を読み出して告知する負荷動作度合記憶データ告知部を有することを特徴とする請求項31から38、46から48、51から58のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項60】
前記負荷動作種別記憶部から特定した前記負荷動作の種別を読み出して告知する場合において、前記負荷動作度合記憶データ告知部から同じ告知単位で前記負荷動作度合記憶部から特定した該負荷動作の度合を読み出して告知することを特徴とする請求項59に記載の治療位置選択システム。
【請求項61】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、少なくとも1つの測定単位について記憶することを特徴とする請求項57から60のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項62】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別記憶部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データとの比較をする治療判定部を有することを特徴とする請求項57から61のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項63】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、異なる測定単位の間での前記負荷動作種別記憶データと前記負荷動作度合記憶データをそれぞれ積算することを特徴とする請求項57から62のいずれか一項に記載の治療位置選択システム
【請求項64】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を記憶することを特徴とする請求項57から63のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項65】
治療位置選択をおこなう本人を特定するID入力部を有し、
負荷動作複数形態の負荷動作における複数の負荷動作種別記憶データおよび、負荷動作度合記憶データを1つの測定単位として、
異なる測定単位において、前記負荷動作種別部および、前記負荷動作度合記憶部に入力し、各負荷動作に関係づけられた前記治療位置の順序を告知することを特徴とする請求項57から64のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【請求項66】
治療位置選択をおこなう本人を特定する前記ID入力部は、
クレジットカード番号を入力させ、治療位置選択のサービスに対する支払いの電子決済をおこなうことを特徴とする請求項61から65のいずれか一項に記載の治療位置選択システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−231036(P2006−231036A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−4726(P2006−4726)
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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