説明

波形生成回路およびタグ通信装置

【課題】規定外の周波数成分を含まない波形を、より小規模な回路で生成することができる。
【解決手段】基本波形バッファ209は、規定外の周波数成分を含まない波形である基本波形に関する情報を複数種類記憶する。基本波形読み出し制御部208は、基本波形バッファ209が記憶する基本波形に関する情報を複数読み出す。波形生成部210は、基本波形読み出し制御部208が読み出した基本波形に関する情報を組み合わせ、波形を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波形生成回路およびRFID(Radio Frequency IDentification)タグと通信を行うタグ通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、微小な無線チップに情報を記憶し、読み取りおよび書き込み用のRFID通信装置(RFIDリーダライタ)と高周波で通信を行うRFIDが実用化され、ユビキタスコンピューティングの中心的技術として注目を浴びている。現在、RFIDは用途に合わせて様々な通信規格が標準化されており、それらの通信規格に準じた製品や、あるいは独自の通信規格に基づいた製品が多数販売されている。
【0003】
このように、多くの種類のRFIDタグが販売されているが、それぞれの通信方式はRFIDタグによって周波数帯や変調方式などの通信規格がまったく異なることが多い。また、RFIDはその用途に合わせて使い分ける必要があり、一種類の通信規格に統一するのは困難である。そのため、複数の通信規格のRFIDタグと通信可能なRFID通信装置が必要である。複数の通信規格のRFIDタグと通信可能なRFID通信装置として、例えば特許文献1に記載のRFID通信装置が知られている。このRFID通信装置は、複数の周波数帯や変調方式を用いてRFIDタグと送信できるように、RFIDタグと通信を行う周波数帯域毎にRF回路を備えている。また、このRFID通信装置は、振幅偏移変調(ASK、Amplitude Shift Keying)を前提とし、通信を行うRFIDタグの規格に基づいて、送信データをアナログ回路内で変調する方式を採用している。
【特許文献1】特開2007−134941号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のRFID通信装置では、アナログ回路内で送信データを変調する方式をとっているため、高調波などの規定外の周波数成分を含まないような波形を生成することが難しい。特に、電波法の規制が厳しい周波数帯では、電波法で使用を許可されている周波数成分以外の周波数成分を含まない波形を生成することが難しいという問題がある。また、各周波数帯域のRF回路内にそれぞれ変調する構成を有しているため、回路規模が大きくなるという問題がある。
【0005】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、規定外の周波数成分を含まない波形を、より小規模な回路で生成することができる波形生成回路およびタグ通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、基本波形に関する情報を複数種類記憶する基本波形記憶回路(基本波形バッファ)と、前記基本波形記憶回路が記憶する前記基本波形に関する情報を複数種類読み出す読み出し回路(基本波形読み出し制御部)と、前記読み出し回路が読み出した前記基本波形に関する情報を複数種類組み合わせ、波形を生成する波形生成回路(波形生成部)と、を備えたことを特徴とする波形生成回路である。
【0007】
この構成によれば、基本波形記憶回路は、基本波形に関する情報を複数種類記憶する。読み出し回路は、基本波形記憶回路が記憶する基本波形に関する情報を複数読み出す。波形生成回路は、読み出し回路が読み出した基本波形に関する情報を組み合わせ、波形を生成する。
【0008】
これにより、規定外の周波数成分を含まない波形を組み合わせて波形を生成するため、規定外の周波数成分を含まない波形を生成することができる。また、波形生成回路は、複数種類の通信規格で使用する波形を生成することができるため、回路規模をより小さくすることができる。
【0009】
また、本発明は、通信規格と、データと、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形の一部と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせとを関連づけて組み合わせテーブルとして記憶する組み合わせ記憶回路(組み合わせ記憶部)と、複数の前記通信規格から一の通信規格を選択する通信規格選択回路(メインコントローラ)と、前記データの入力を受け付ける入力回路(送信データ読み出し制御部)と、を備え、前記読み出し回路は、前記通信規格選択回路が選択した前記通信規格と、前記入力回路が受け付けた前記データとの組み合わせに対応する、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせを前記組み合わせ記憶回路が記憶する前記組み合わせテーブルに基づいて決定し、決定した前記基本波形に関する情報の組み合わせで指定された前記基本波形に関する情報を前記基本波形記憶回路から読み出すことを特徴とする波形生成回路である。
【0010】
この構成によれば、組み合わせ記憶回路は、通信規格と、データと、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形の一部と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせとを関連づけて組み合わせテーブルとして記憶する。通信規格選択回路は、複数の前記通信規格から一の通信規格を選択する。入力回路は、データの入力を受け付ける。読み出し回路は、通信規格選択回路が選択した通信規格と、入力回路が受け付けたデータとの組み合わせに対応する、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせを組み合わせ記憶回路が記憶する組み合わせテーブルに基づいて決定し、決定した基本波形に関する情報の組み合わせで指定された基本波形に関する情報を基本波形記憶回路から読み出す。
【0011】
これにより、複数種類の波形に関する情報を組み合わせて、通信規格で定められた方式でデータを変調した波形の一部と同一の波形を生成することができる。
【0012】
また、本発明は、波形生成回路と、波形生成回路が生成した波形をRFIDタグに送信する送信部(RF回路)と、を備えたことを特徴とするタグ通信装置である。
【0013】
この構成によれば、送信部は波形生成回路が生成した波形をRFIDタグに送信する。これにより、波形生成回路が生成した複数の通信規格で使用する波形を用いてRFIDタグにデータを送信することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、規定外の周波数成分を含まない波形を、より小規模な回路で生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態におけるRFIDリーダライタの構成を示した構成図である。図示する例では、RFIDリーダライタ1は、ホストインタフェース2と、マルチプロトコル・リーダライタLSI(Large Scale Integration、大規模集積回路)3(以下、LSI3と示す)とを備える。
【0016】
ホストインタフェース2は、LSI3とホストコンピュータ(図示せず)との間の通信を仲介するインタフェースである。LSI3は、デジタル回路を含むデジタル部4と、アナログ回路を含むアナログ部5とを備えた集積回路である。
【0017】
デジタル部4は、シリアルインタフェース11と、メインコントローラ12と、RF回路制御ブロック13と、バスアービター14と、DMA(Direct Memory Access)コントローラ15と、送信制御ブロック20と、受信制御ブロック30とを備えている。
【0018】
アナログ部5は、2.4GHzRF(Radio Frequency)回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43と、A/Dコンバータ70(アナログ−デジタル変換回路)と、D/Aコンバータ71(デジタル−アナログ変換回路)と、位相同期回路72とを備えている。
【0019】
シリアルインタフェース11は、バスアービター14とホストインタフェース2との通信を仲介するインタフェースである。メインコントローラ12はホストコンピュータとの通信やRFIDリーダライタ内の各部の制御を司るものである。RF回路制御ブロック13は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43におけるキャリアのオン・オフの切り替え制御を行うものである。
【0020】
バスアービター14は、メインコントローラ12が複数同時にシリアルインタフェース11にアクセスすることによるデータの衝突が起こらないように、アクセスの制御を行うものである。DMAコントローラ15は、LSI3上にある各部へのデータの入出力の制御を行うものである。送信制御ブロック20は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43から送信するデータを生成するものである。受信制御ブロック30は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43で受信したデータの処理を行うものである。
【0021】
2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43とは、RFIDタグ(図示せず)との間で無線通信を行うものである。A/Dコンバータ70は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43から入力するアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。D/Aコンバータ71は、送信制御ブロック20から入力するデジタル信号をアナログ信号に変換するものである。位相同期回路72は、正確な周波数の信号を発生するものである。
【0022】
図2は、図1の送信制御ブロック20の構成を示した構成図である。図2において、コントローラ201は、送信制御ブロック20内の各部を制御するものである。送信データ読み出し制御部202は、送信データバッファ203が保持する送信データを通信規格ごとに定められた順序で読み出して基本波形読み出し制御部208へ出力するものである。送信データバッファ203は、RFIDタグへ送信する送信データを保持するものである。
【0023】
CRC(Cyclic Redundancy Check)生成部204は、送信データを基に誤り検出で用いるCRC値を計算するものである。セレクタ205は、RFIDの通信規格に合わせて、CRCを使用するか否かを選択するものである。
【0024】
パリティ生成部206は、送信データから誤り検出で用いるパリティを生成するものである。セレクタ207は、RFIDの通信規格に合わせて、パリティを使用するか否かを選択するものである。
【0025】
組み合わせ記憶部211は、RFIDの通信規格とデータとの組み合わせと、基本波形バッファ209から読み出す基本波形に関する情報と読み出す順番とを関連づけて記憶するものである。基本波形読み出し制御部208は、RFIDの通信規格と、データと、組み合わせ記憶部211が記憶する情報とに基づいて、基本波形バッファ209から読み出す基本波形に関する情報と、読み出す順番とを決定する。基本波形バッファ209は、電波法で使用を許可されている周波数成分以外の周波数成分を含まない基本波形に関する情報を複数種類記憶する。
【0026】
波形生成部210は、基本波形読み出し制御部208の制御により、基本波形バッファ209から基本波形に関する情報を読み出す。また、波形生成部210は、読み出した基本波形に関する情報を組み合わせて1つの波形を生成する。また、波形生成部210は、生成した波形を、RFIDの通信規格に合わせて、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43とのいずれかへ出力するものである。なお、波形生成部210が出力する波形は、RFIDの通信規格に合わせて、データを変調した波形と同一の波形である。波形生成部210が出力する波形を生成する具体例については後述する。
【0027】
図3は、図1の受信制御ブロック30の構成を示した構成図である。図3において、受信シーケンス制御部301は、受信制御ブロック30内の各部を制御するものである。
【0028】
サンプリング部303は、図1のA/Dコンバータ70から出力されるデジタルデータのサンプリングを行うものである。キャリア検出部304は、サンプリング後のデータからキャリアを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。また、キャリア検出部304は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43から送信を行う前に、通信フィールドにおいてキャリア信号が発生しているか否かを調べるものである。フィルタ組み合わせブロック305は、雑音等を除去するために、サンプリング後のデータをフィルタにかけるものである。
【0029】
図4は、図3のフィルタ組み合わせブロック305の構成を示した構成図である。図4において、セレクタ351、352、353および357は、RFIDの通信規格に応じて定められたフィルタをかけるように選択するものである。
【0030】
エッジ検出フィルタ354は、RF入力データ中の高周波成分を強調するフィルタである。周波数分離フィルタ355は、RF入力データを複数の周波数成分に分離するフィルタである。ローパスフィルタ356は、RF入力データ中の低周波成分を取り出すフィルタである。
【0031】
以下、図3の説明に戻る。再サンプリング部306は、フィルタをかけた後のデータを再度サンプリングするものである。SOF(Start of Frame)検出部307は、RFIDタグから受信したフレームの開始を検出して、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0032】
SYNC検出部308は、RFIDタグから受信したフレームの中からデータを検出し、検出結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。EOF(End of Frame)検出部309は、RFIDタグから受信したフレームの終了を検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0033】
コード変換部310は、再サンプリングを行ったデータをデコードするものである。CRCチェック部311は、デコードした後のデータのCRC値を計算して誤りを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。パリティチェック部312は、デコードした後のデータのパリティに基づいて誤りを検出し、結果を受信シーケンス制御部301へ出力するものである。
【0034】
シリアル−パラレル変換部313は、デコードした後のシリアルデータをパラレルデータに変換して受信バッファ314に保存するものである。受信シーケンス制御部301は、受信バッファ314が記憶するパラレルデータをメインコントローラ12に入力する。
【0035】
図5は、図1の2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43の各々の構成を示した構成図である。2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43の構成は、同一の構成である。図5において、発振回路401は、通信規格ごとに定められた周波数で発振を行う回路である。合成回路402は、図1のD/Aコンバータ71が出力する波形と、発振回路401で発振したキャリアとを合成するものである。
【0036】
アンテナ駆動回路403は、波形生成部210が出力する波形を合成した後のキャリアをアンテナ404に出力して発信させるものである。アンテナ404は、D/Aコンバータ71が出力した波形を合成したキャリアをRFIDに無線送信し、また、RFIDから無線送信された電波を受信するものである。
【0037】
フィルタ回路405は、アンテナ404で受信したアナログ信号から雑音を除去するためのフィルタである。増幅器406は、フィルタ回路405から出力されたアナログ信号を増幅するものである。増幅器406の出力信号は、図1に示したA/Dコンバータ70でデジタル信号に変換される。
【0038】
図6は、図1の2.4GHzRF回路41の回路構成例を示した回路図である。2.4GHzRF回路41は、受信回路411と、送信回路412と、アンテナ601と、サーキュレータ602と、平衡不平衡変成器(Balun)603,606と、マッチング回路(Match)604,607と、可変増幅器605とを備える。
【0039】
受信回路411は、低雑音増幅回路(LNA)608と、ミキサ(Mix)609,610と、位相器(Phase shifter)611とを備える。送信回路412は、電力増幅器(PA)612と、ミキサ613と、エミッタフォロワ(EF)614と、バッファ(Buff)615と、デジタル/アナログ変換回路616とを備える。
【0040】
図7は、図1の950MHzRF回路42の回路構成例を示した回路図である。950MHzRF回路42は、受信回路421と、送信回路422と、アンテナ701と、サーキュレータ702と、平衡不平衡変成器703および706と、マッチング回路704および707と、可変増幅器705とを備える。
【0041】
受信回路421は、低雑音増幅回路708と、ミキサ709,710,711および712と、分周器(Div(1/2))713と、アナログスイッチ714とを備える。送信回路422は、分周器(Div(1/2))715と、電力増幅器716と、バッファ717と、ミキサ718と、デジタル/アナログ変換回路719と、アナログスイッチ720とを備える。
【0042】
図8は、図1の13.56MHzRF回路43の回路構成例を示した回路図である。13.56MHzRF回路43は、受信回路431と、送信回路432と、アンテナ801と、マッチング回路802と、減衰器(ATT)803と、増幅器804とを備える。
【0043】
受信回路431は、振幅検出器(AM Detector)805および810と、バンドパスフィルタ(BPF)806および809と、増幅器807および812と、低雑音増幅回路808と、ローパスフィルタ(LPF)811とを備える。送信回路432は、増幅器813と、ローパスフィルタ814と、ミキサ815と、分周器(1/2)816と、レベルシフタ(Level Shifter)817と、バイアス(BIAS)818,819と、デジタル/アナログ変換回路820および821とを備える。
【0044】
図9は、図1のA/Dコンバータ70の回路構成例を示した回路図である。A/Dコンバータ70は、フィルタ回路501と、A/Dコンバータ回路502と、セレクタ503とを備える。
【0045】
フィルタ回路501は、セレクタ901と、ハイパスフィルタ(HPF)902,903,916および917と、可変増幅器904,905,910,911,914および915と、オフセット演算部(OFScal)906および907と、ローパスフィルタ908,909,912および913と、増幅器918および919とを備える。A/Dコンバータ回路502は、スレッシュホールド(T/H)920と、リファレンス電圧(Vref)921と、比較器(Comparator)922と、タイミング発生器(Timing generator)923と、復号器/デシメーションフィルタ(Decoder/Decimation)924とを備える。
【0046】
フィルタ回路501は、入力されたアナログ信号から特定の周波数成分を取り出す。A/Dコンバータ回路502は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。セレクタ503は、入力された信号のうち、出力する信号を選択し出力する。
【0047】
2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42は、受信したアナログ信号を、IとQとの波形に分けてフィルタ回路501に入力する。13.56MHzRF回路43は、受信したアナログ信号を、セレクタ503に入力する。フィルタ回路501は、入力されたアナログ信号から特定の周波数成分を取り出し、セレクタ503に入力する。
【0048】
セレクタ503は、入力されたアナログ信号のうち、デジタル信号に変換する信号をA/Dコンバータ回路502に入力する。A/Dコンバータ回路502は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し出力する。A/Dコンバータ回路502は、サンプリング定理より、波形の持つ周波数成分の帯域幅の2倍より高い周波数でサンプリングする必要がある。また、サンプリング周波数の1/2の帯域幅の外側の周波数成分は、折り返し雑音となる。これにより、一般的には、A/D変換を行うアナログ信号の周波数に応じて、A/Dコンバータ回路502を用意する必要がある。
【0049】
本実施形態では、A/Dコンバータ回路502は、A/D変換を行うアナログ信号の周波数に応じて、動作するクロック数を変更する。そのため、A/Dコンバータ回路502は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43が出力するアナログ信号全てをデジタル信号に変換することができる。なお、D/Aコンバータ71は、A/Dコンバータ70と同様に2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43で共有する構成としている。D/Aコンバータ71は、デジタル信号を、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43に入力するアナログ信号に変換する。このように、A/Dコンバータ70とD/Aコンバータ71とを共有する構成とするため、回路規模をより小さくすることができる。
【0050】
図10は、基本波形バッファ209が記憶する基本波形テーブルのデータ構造を示す概略図である。この基本波形テーブルは、基本波形に関する情報と、基本波形に関する情報を一意に示す番号である基本波形番号とを定めたテーブルである。基本波形に関する情報は、電波法などで使用を許可されている周波数成分以外の周波数成分を含んでいない波形をサンプリングしたサンプリング情報であり、波形生成部210が生成する波形の一部となる波形を示す情報である。図示する例では、基本波形に関する情報を波形で示しており、基本波形番号1の基本波形に関する情報は、波形1001である。他の波形に関する情報については図示する通りである。
【0051】
図11は、組み合わせ記憶部211が記憶する組み合わせテーブルのデータ構造を示す概略図である。この組み合わせテーブルは、データと、RFIDの通信規格と、基本波形に関する情報の組み合わせとを定めたテーブルである。データは、RFIDリーダライタがRFIDタグに送信する送信データに基づいたデータである。例えば、送信データを符号化したデータである。RFIDの通信規格は、通信対象のRFIDタグが用いる通信規格である。波形番号は、基本波形に関する情報の組み合わせで生成される波形を示す番号である。
【0052】
図示する例では、データが「0」であり、RFIDの通信規格が「A」であるときの波形番号は「1,2,3」である(行1101)。他の行については図示する通りである。
【0053】
図12は、波形番号「1,2,3」が示す波形を示した図である。図示する通り、波形番号「1,2,3」で示す波形は、基本波形番号1の基本波形に関する情報1001と、基本波形番号2の基本波形に関する情報1002と、基本波形番号3の基本波形に関する情報1003とを、波形番号で示された順に組み合わせて生成される波形である。この波形は、データ「0」をRFIDの通信規格「A」に基づいて変調した波形と同一の波形である。
【0054】
図11に示した組み合わせテーブルが記憶する波形番号は、送信対象のRFIDタグが用いる通信規格で、データを変調することで波形を生成し、生成した波形と同一の波形が得られるように波形番号を定めたものである。これにより、データとRFIDの通信規格とを決定すると、決定したデータを、決定したRFIDの通信規格で変調した波形を特定することができる。
【0055】
次に、上述したRFIDリーダライタ1の動作を図13から図15を参照して説明する。図13は、図1のRFIDリーダライタ1でRFIDタグと通信する際の手順を示したフローチャートである。なお、本実施形態において、RFIDタグへのデータ送信時に必要となる処理のうち、プロトコル処理はソフトウェアで行い、エンコードの処理、CRC生成やパリティ生成、変調処理はハードウェアで行う。
【0056】
図13において、RFIDリーダライタ1がRFIDタグと通信を行う場合は、初めにメインコントローラ12がRFIDの通信規格を一つ選択する。続いて、メインコントローラ12は、選択したRFIDの通信規格の種類を示す情報を、RF回路制御ブロック13と、送信制御ブロック20内のコントローラ201と、受信制御ブロック30内の受信シーケンス制御部301とに入力する。
【0057】
メインコントローラ12からRFIDの通信規格の種類を示す情報が入力されると、送信制御ブロック20内のコントローラ201は、送信データ読み出し制御部202と基本波形読み出し制御部208とに通信規格の種類を示す情報を入力する。
【0058】
本実施形態では、全てのRFIDの通信規格に共通の基本送信フレームとして図14に示したフレームを使用する。基本送信フレームは、SOFと、SYNCと、DATAと、CRCと、EOFとの順に並んでいる。SOFは、基本送信フレームの開始を示すパターンである。SYNCは、後にデータが続くことを示すパターンである。DATAは、ユーザデータである。CRCは、DATAに後続し、CRC生成部204が生成したCRC値である。EOFは、フレームの終了を示すパターンである。
【0059】
RFIDの通信規格によっては、SYNCやCRCを使用しないものがある。送信データ読み出し制御部202は、基本送信フレームの該当部分を基本波形読み出し制御部208に入力しない。これにより、本実施形態のRFIDリーダライタ1はSYNCやCRCを使用しないRFIDの通信規格の通信規格にも対応することができる。
【0060】
続いて、送信制御ブロック20内の送信データ読み出し制御部202は、送信データバッファ203が記憶する送信データを読み出す。続いて、送信データ読み出し制御部202は、通信規格で定められた方式で、読み出した送信データを符号化し、基本波形読み出し制御部208に出力する。このとき、送信データ読み出し制御部202は、使用するRFIDの通信規格に応じて、送信データからCRC生成やパリティ生成を行い、基本波形読み出し制御部208に出力する。
【0061】
例えば、CRCとパリティの両方を使用する通信規格のRFIDタグと通信する場合、送信データ読み出し制御部202は、CRC生成部204の出力をセレクタ205が出力するようにセレクタ205を制御し、かつパリティ生成部206の出力をセレクタ207が出力するようにセレクタ207を制御し、これらの出力を基本波形読み出し制御部208に入力する。このとき、送信データ読み出し制御部202が送信データバッファ203から読み出した送信データには、CRC生成部204でCRC値が付加され、さらにパリティ生成部206でパリティ情報が付加される。
【0062】
一方、パリティのみを使用する通信規格のRFIDタグと通信する場合、送信データ読み出し制御部202は、CRC生成部204の出力をセレクタ205が出力しないようにセレクタ205を制御し、かつ、パリティ生成部206の出力をセレクタ207が出力するようにセレクタ207を制御し、これらの出力を基本波形読み出し制御部208に入力する。このとき、送信データ読み出し制御部202が送信データバッファ203から読み出した送信データには、パリティ生成部206でパリティ情報が付加される。
【0063】
基本波形読み出し制御部208は、入力されたデータと、メインコントローラ12が決定したRFIDの通信規格と、組み合わせ記憶部211が記憶する組み合わせテーブルとに基づいて、波形番号を決定する。続いて、基本波形読み出し制御部208は、波形番号で特定される基本波形に関する情報を、決定した波形番号順に基本波形バッファ209から読み出し、波形生成部210に入力する。
【0064】
波形生成部210は、基本波形バッファ209から入力された基本波形に関する情報を用いて波形を生成する。波形生成部210が生成した波形は、基本波形読み出し制御部208に入力されたデータを、メインコントローラ12が決定したRFIDの通信規格で変調した波形と同一である。
【0065】
このように、本実施形態では、複数の基本波形に関する情報を基本波形バッファ209に保存し、データを変調した波形と同一の波形を、波形生成部210が基本波形に関する情報を組み合わせて生成する。また、基本波形に関する情報の組み合わせは、組み合わせ記憶部211が記憶している。そのため、新たな通信方式に対応する場合は、その通信方式でデータを変調した波形と同一の波形となるように、基本波形に関する情報の組み合わせを組み合わせ記憶部211に追加すればよく、新しい通信方式に対して柔軟に対応できる。また、基本波形バッファ209が記憶する基本波形に関する情報のみでは、新たな通信方式でデータを変調した波形と同一の波形を生成することができない場合、基本波形バッファ209に新たな基本波形に関する情報を追加し、追加した基本波形に関する情報を用いて、新たな通信方式でデータを変調した波形と同一の波形を生成するようにすることもできる。
【0066】
一方、メインコントローラ12が選択したRFIDの通信規格の種類を示す情報が、メインコントローラ12からRF回路制御ブロック13に入力されると、RF回路制御ブロック13は、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、13.56MHzRF回路43のうち、その通信規格の種類に対応したRF回路(以下では、RF回路40として説明する。)のキャリアをオンにする。
【0067】
図2の波形生成部210は、生成した波形を、メインコントローラ12が選択したRFIDの通信規格に対応したRF回路40の合成回路402に出力する。合成回路402は、波形生成部210から入力された波形と、発振回路401が生成したキャリアとを合成する。合成回路402は、合成した送信信号(以下、コマンドと呼ぶ)をアンテナ駆動回路403に入力する。アンテナ駆動回路403は、入力された送信信号を、アンテナ404を介してRFIDタグに送信する(ステップS601)。
【0068】
アンテナ404がコマンドを送信した後、メインコントローラ12は当該コマンドに対する応答(レスポンス)をアンテナ404が受信したかどうかを確認する(ステップS602)。RFIDタグの通信規格とRFIDリーダライタでコマンドを送信する際に使用した通信規格とが異なっている場合、RFIDタグは当該コマンドに対して応答することができない。
【0069】
RFIDタグの通信規格とRFIDリーダライタでコマンドを送信する際に使用した通信規格とが異なっている場合、コマンド送信後一定時間(RFIDの通信規格で定められた時間)経過してもレスポンスを受信することができない(ステップS602:No)。レスポンスを受信することができない場合、メインコントローラ12は当該通信規格に対応したRFIDタグは、RFIDリーダライタ1の通信周囲には存在しないと判断する(ステップS603)。
【0070】
次に、メインコントローラ12は、RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを送信したか否かを判断する。RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを送信していないと判断した場合は(ステップS605:No)、ステップS601に戻って別の通信規格のコマンド送信処理を行う。すべての通信規格のコマンドを送信したと判断した場合、処理を終了する
【0071】
一方、コマンド送信後の一定時間内に、メインコントローラ12がRFIDタグからのレスポンスを受信した場合には(ステップS602:Yes)、メインコントローラ12はRFIDタグを認識する(ステップS604)。
【0072】
このように、本実施形態では、RFIDリーダライタ1が対応している全ての通信規格のコマンドを自動的に順次送信し、RFIDタグからの応答を受信したか否かを判断し、その判断結果でRFIDタグの通信規格を判定する。したがって、ユーザが、RFIDリーダライタ1が通信可能なRFIDタグをRFIDリーダライタ1の通信可能範囲内に接近させると、RFIDリーダライタ1は、自動的にRFIDタグの通信規格を認識し、認識した通信規格を用いてRFIDタグと通信を行う。
【0073】
以下では、図5のアンテナ404でRFIDタグからのレスポンス受信した後の処理を詳細に説明する。なお、後述する受信処理で行われるコード検出、コード変換、CRCチェック、パリティチェックの各処理は、それぞれ専用のハードウェアブロックで行う。ここで、上記ハードウェアブロックは、全ての通信規格に共通である。
【0074】
アンテナ404がRFIDタグからのレスポンスとしてアナログ受信信号を受信すると、アンテナ404は、そのアナログ受信信号を、フィルタ回路405を介して増幅器406に入力する。増幅器406は、入力されたアナログ信号を増幅し、A/Dコンバータ70に入力する。
【0075】
A/Dコンバータ70は、入力したアナログ受信信号をデジタルデータに変換し、受信制御ブロック30のサンプリング部303へ出力する。サンプリング部303は、入力したデジタルデータに対して所定の間隔でサンプリングを行う。キャリア検出部304は、サンプリング後のデジタルデータを用いてキャリアの検出を行う。また、フィルタ組み合わせブロック305および再サンプリング部306は、サンプリング後のデジタルデータを用いてコード検出を行う。
【0076】
コード検出の処理では、サンプリング後のデジタルデータが、図4に示した3種類のフィルタのうち一つあるいは複数を通ることで、サンプリング後のデジタルデータの波形は整形される。ここで、使用するフィルタは、メインコントローラ12から通知されたRFIDの通信規格情報に基づいて、受信シーケンス制御部301がセレクタ351、352、353、357を切り替えることで選択される。
【0077】
フィルタ組み合わせブロック305がデジタルデータの波形整形を行った後、SOF検出部307は、このデジタルデータのSOFを検出する。図15に、本実施形態で使用する基本受信フレームを示す。基本受信フレームにおいて、SOF、SYNC、DATA、CRC、EOFは図14と同様である。
【0078】
SOF検出部307は、デジタルデータのSOFを検出する。SOF検出部307は、各通信規格に対応するSOFの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、SOFの波形パターンと一致するパターンをSOFと判断する。
【0079】
続いてSYNC検出部308は、デジタルデータのSYNCを検出する。SYNC検出部308は、各通信規格に対応するSYNCの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、SYNCの波形パターンと一致するパターンをSYNCと判断する。なお、SYNCを使用しない通信規格においては、SYNC検出の処理は行わない。
【0080】
続いて、再サンプリング部306は、DATAを再度サンプリングする。本実施形態では、複数種類のフィルタを通したり、複数回のサンプリングを行ったりことが可能であり、任意の波形に対応することができる。
【0081】
コード変換部310は、再サンプリング部306でサンプリングされたデジタルデータのデコードを行う。コード変換部310は、デジタルデータを前から順に処理し、デジタルデータの波形に対応するデータを検出し、そのデータを順次出力する。
【0082】
続いて、EOF検出部309は、デジタルデータのEOFを検出する。EOF検出部309がEOFを検出した場合、RFIDタグより受信したデータのコード検出処理およびデコード処理を終了する。ここで、EOF検出部309は、各通信規格に対応するEOFの波形パターンを保持しており、その波形パターンと上記波形整形後のデジタルデータとを比較し、EOFの波形パターンと一致するパターンをEOFと判断する。
【0083】
デコード処理の終了後、CRCチェック部311は、デコード後のデータのCRC値の確認を行う。続いて、パリティチェック部312は、CRC値の確認を行ったデータのパリティの確認を行う。CRCチェック部311とパリティチェック部312が、受信したデータにエラーがないと判定した場合、シリアル−パラレル変換部313は、受信したデータをパラレルデータに変換する。続いて、受信バッファ314は、シリアル−パラレル変換部313が変換したパラレルデータを記憶する。CRCチェック部311またはパリティチェック部312が受信したデータにエラーが含まれていると判断した場合、RFIDの通信規格に従って、コントローラ201はRFIDタグに対して情報の再送を要求するメッセージの送信を行うなどの処理を行う。
【0084】
図1のメインコントローラ12は、受信バッファ314が記憶するデータを読み出し、バスアービター14と、シリアルインタフェース11と、ホストインタフェース2とを介して外部のホストコンピュータに送信する。
【0085】
上述したとおり、本実施形態のRFIDリーダライタは、複数種類の通信規格のRFIDタグと通信を行うことができる。
【0086】
また、本実施形態のRFIDリーダライタは、複数種類の通信規格で使用する波形を共通の構成で生成することができるため、回路規模をより小さくすることができる。
【0087】
また、本実施形態のRFIDリーダライタは、デジタルデータを、アナログデータに変換する前に変調を行う。従来、デジタルデータをアナログデータに変換した後に変調する方式が知られていたが、この方式では、電波法の規制が厳しい周波数帯では、満たすべきスプリアスを満足させることが難しい。例えば、変調後の周波数成分が、電波法で規定されている範囲を超えてしまうことがある。
【0088】
本実施形態では、データを変調した後の波形を、基本波形バッファ209が記憶する基本波形に関する情報の組み合わせで再現している。基本波形に関する情報は、電波法などで使用を許可されている周波数成分以外の周波数成分を含んでいない波形をサンプリングしたサンプリング情報である。これにより、規定外の周波数成分を含まない波形を生成することができる。
【0089】
また、データを変調した後の波形を、基本波形バッファ209が記憶する基本波形に関する情報の組み合わせで再現している。これにより、基本波形バッファ209は、生成する波形全てのサンプリング情報を記憶する必要がないため、基本波形バッファ209の記憶容量を減らすことができる。
【0090】
また、本実施形態では、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42と、950MHzRF回路42とが、A/Dコンバータ70と、D/Aコンバータ71とを共有している。また、2.4GHzRF回路41と、950MHzRF回路42とは、位相同期回路72を共有している。これにより、LSI3の回路規模をより小さくすることができる。
【0091】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は本実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の一実施形態におけるRFIDリーダライタの構成を示した構成図である。
【図2】本実施形態における送信制御ブロックの構成を示した構成図である。
【図3】本実施形態における受信制御ブロックの構成を示した構成図である。
【図4】本実施形態におけるフィルタ組み合わせブロックの構成を示した構成図である
【図5】本実施形態における2.4GHzRF回路と、950MHzRF回路と、13.56MHzRF回路の構成を示した構成図である。
【図6】本実施形態における2.4GHzRF回路の回路構成例を示した回路図である。
【図7】本実施形態における950MHzRF回路の回路構成例を示した回路図である。
【図8】本実施形態における13.56MHzRF回路の回路構成例を示した回路図である。
【図9】本実施形態におけるA/Dコンバータの回路構成例を示した回路図である。
【図10】本実施形態における基本波形バッファが記憶する基本波形テーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図11】本実施形態における組み合わせ記憶部が記憶する組み合わせテーブルのデータ構造を示す概略図である。
【図12】本実施形態における波形番号「123」が示す波形を示した図である。
【図13】本実施形態におけるRFIDリーダライタがRFIDタグと通信する際の手順を示したフローチャートである。
【図14】本実施形態におけるRFIDリーダライタが使用する基本送信フレームを示した図である。
【図15】本実施形態におけるRFIDリーダライタが使用する基本受信フレームを示した図である。
【符号の説明】
【0093】
1・・・RFIDリーダライタ、2・・・ホストインタフェース、3・・・マルチプロトコル・リーダライタLSI、4・・・デジタル部、5・・・アナログ部、11・・・シリアルインタフェース、12・・・メインコントローラ、13・・・RF回路制御ブロック、14・・・バスアービター、15・・・DMAコントローラ、20・・・送信制御ブロック、30・・・受信制御ブロック、41・・・2.4GHzRF回路、42・・・950MHzRF回路、43・・・13.56MHzRF回路、70・・・A/Dコンバータ、71・・・D/Aコンバータ、72・・・位相同期回路、201・・・コントローラ、202・・・送信データ読み出し制御部、203・・・送信データバッファ、204・・・CRC生成部、205,207,351,352,353,357,503・・・セレクタ、206・・・パリティ生成部、208・・・基本波形読み出し制御部、209・・・基本波形バッファ、210・・・波形生成部、211・・・組み合わせ記憶部、301・・・受信シーケンス制御部、303・・・サンプリング部、304・・・キャリア検出部、305・・・フィルタ組み合わせブロック、306・・・再サンプリング部、307・・・SOF検出部、308・・・SYNC検出部、309・・・EOF検出部、310・・・コード変換部、311・・・CRCチェック部、312・・・パリティチェック部、313・・・シリアル−パラレル変換部、314・・・受信バッファ、354・・・エッジ検出フィルタ、355・・・周波数分離フィルタ、356・・・Lowパスフィルタ、401・・・発振回路、402・・・合成回路、403・・・アンテナ駆動回路、404・・・アンテナ、405・・・フィルタ回路、406・・・増幅器、411,421,431・・・受信回路、412,422,432・・・送信回路、501・・・フィルタ回路、502・・・A/Dコンバータ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基本波形に関する情報を複数種類記憶する基本波形記憶回路と、
前記基本波形記憶回路が記憶する前記基本波形に関する情報を複数種類読み出す読み出し回路と、
前記読み出し回路が読み出した前記基本波形に関する情報を複数種類組み合わせ、波形を生成する波形生成回路と、
を備えたことを特徴とする波形生成回路。
【請求項2】
通信規格と、データと、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形の一部と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせとを関連づけて組み合わせテーブルとして記憶する組み合わせ記憶回路と、
複数の前記通信規格から一の通信規格を選択する通信規格選択回路と、
前記データの入力を受け付ける入力回路と、
を備え、
前記読み出し回路は、前記通信規格選択回路が選択した前記通信規格と、前記入力回路が受け付けた前記データとの組み合わせに対応する、当該通信規格で定められた方式で当該データを変調した波形と同一の波形となる前記基本波形に関する情報の組み合わせを前記組み合わせ記憶回路が記憶する前記組み合わせテーブルに基づいて決定し、決定した前記基本波形に関する情報の組み合わせで指定された前記基本波形に関する情報を前記基本波形記憶回路から読み出す
ことを特徴とする請求項1に記載の波形生成回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の波形生成回路と、
前記波形生成回路が生成した波形をRFIDタグに送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするタグ通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−74785(P2010−74785A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−243254(P2008−243254)
【出願日】平成20年9月22日(2008.9.22)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成18年度−平成22年度 独立行政法人 情報通信研究機構委託研究 超小型汎用コミュニケーション端末のための基盤技術の研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(397065136)株式会社横須賀テレコムリサーチパーク (28)
【Fターム(参考)】