説明

注文管理装置、注文管理システム及び注文管理方法

【課題】配膳等の際の伝票目視判断の効率及び正確性を向上させ、配膳等に係る作業効率の向上を図ること。
【解決手段】注文データを受け付けるオーダ端末装置1と、複数の画像データを記憶する記憶部、注文データ及び注文データに対応付けて選択した画像データに基づいて会計伝票のプリントデータを生成し、注文データに基づいてアイテム毎にアイテムデータを生成し、注文データに含まれるアイテム数に応じて画像データを分割して分割画像データを生成し、アイテムデータ及び分割画像データに基づいてアイテム毎のオーダ伝票のプリントデータを生成する制御部、を有する中継装置2と、会計伝票のプリントデータに従って会計伝票を出力する会計用プリンタ3と、アイテム毎のプリントデータに従ってオーダ伝票を出力する1又は複数の調理指示用プリンタ4と、を備えた注文管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文管理装置、注文管理システム及び注文管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店等で使用されるOES(Order Entry System)等の注文管理システムでは、客から注文を受けると、注文された料理名や数量等が記載された会計用の伝票が接客担当者用に設けられたプリンタから出力され、また、調理場毎に調理する料理名や数等を指示する調理指示用の伝票(オーダ伝票)が調理場毎に設けられたプリンタから出力される。そして、調理場毎にオーダ伝票に従って調理された料理が当該オーダ伝票と共に接客担当者に届けられる。接客担当者は、オーダ伝票と会計用の伝票とを照合して会計用の伝票に記載されている料理を揃え、配膳している。
【0003】
会計用の伝票と各オーダ伝票とを関連付けるために、例えば、会計伝票の発行順等の複数桁の数字等のオーダ番号が、会計用の伝票と当該会計用の伝票と関連する各オーダ伝票とにプリントする技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−110908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、オーダ番号だけでは、注文が全て揃ったか否かを判断することができず、配膳忘れ等が発生しやすい状況となっている。また、担当者がオーダ番号を誤認して、他のオーダ番号の料理を配膳したり、配膳するテーブルを間違えたりする等の配膳ミスの問題が発生しやすい状況ともなっている。
【0006】
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、配膳等の際の伝票目視判断の効率及び正確性を向上させ、配膳等に係る作業効率の向上を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、注文品目を含む注文データを受け付ける注文入力手段と、複数の画像データを記憶する記憶手段と、前記注文データに基づいて前記注文品目毎に作業指示データを生成し、前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて当該注文データに対応付けて選択した画像データを分割して分割画像データを生成し、前記作業指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の作業指示用の伝票のプリントデータを生成する制御手段と、前記注文品目毎のプリントデータに従って前記作業指示用の伝票を出力する作業指示用印刷手段と、を備える注文管理装置であること、を特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、注文品目を含む注文データを受け付けるオーダ端末装置と、複数の画像データを記憶する記憶部、前記注文データ及び当該注文データに対応付けて選択した画像データに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記注文データに基づいて前記注文品目毎に調理指示データを生成し、前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて前記画像データを分割して分割画像データを生成し、前記調理指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の調理指示用の伝票のプリントデータを生成する制御部、を有する中継装置と、前記会計用の伝票のプリントデータに従って前記会計用の伝票を出力する会計用プリンタと、前記注文品目毎のプリントデータに従って前記調理指示用の伝票を出力する1又は複数の調理指示用プリンタと、を備える注文管理システムであること、を特徴としている。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の注文管理システムにおいて、前記注文データには、当該注文データを受け付けた座席位置番号が含まれており、前記記憶部は、前記座席位置番号毎に異なる前記画像データを記憶しており、前記制御部は、前記座席位置番号に対応する前記画像データを選択すること、を特徴としている。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の注文管理システムにおいて、前記制御部は、前記座席位置番号毎に、当該座席位置番号が示す座席位置の来客回数をカウントし、前記来客回数に応じて画像の数又は色が変化する着順画像データを生成し、前記注文データと前記注文データに対応付けて選択した画像データと当該着順画像データとに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記調理指示データと前記分割画像データと当該着順画像データとに基づいて前記注文品目毎のプリントデータを生成すること、を特徴としている。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項3又は4に記載の注文管理システムにおいて、前記制御部は、前記座席位置番号毎に、前記注文データが前記オーダ端末装置により受け付けられた注文回数をカウントし、前記注文回数に応じて画像の色又は数が変化する注文回数画像データを生成し、前記注文データと前記注文データに対応付けて選択した画像データと当該注文回数画像データとに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記調理指示データと前記分割画像データと前記注文回数画像データとに基づいて前記注文品目毎のプリントデータを生成すること、を特徴としている。
【0012】
請求項6記載の発明は、注文品目を含む注文データを受け付ける工程と、前記注文データ及び前記注文データに対応付けて複数の画像データを記憶する記憶部から選択した画像データに基づいて前記注文品目毎に作業指示データを生成する工程と、前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて前記画像データを分割して分割画像データを生成する工程と、前記作業指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の作業指示用の伝票のプリントデータを生成する工程と、前記注文品目毎のプリントデータに従って前記作業指示用の伝票を出力する工程と、を含む注文管理方法であること、を特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、配膳等の際の伝票目視判断の効率及び正確性が向上でき、配膳等に係る作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態における注文管理システムの構成例を示す図である。
【図2】オーダ端末装置のブロック図である。
【図3】中継装置のブロック図である。
【図4】画像リストテーブルの例を示す図である。
【図5】アイテムリストテーブルの例を示す図である。
【図6】出力先リストテーブルの例を示す図である。
【図7】会計用プリンタのブロック図である。
【図8】注文受付処理のフローチャートである。
【図9】中継装置で実行される処理のメインフローチャートである。
【図10】会計伝票プリントデータ送信処理のフローチャートである。
【図11】会計伝票プリントデータ送信処理において生成される各種画像データのイメージ図である。
【図12】オーダ伝票プリントデータ送信処理のフローチャートである。
【図13】プリント処理のフローチャートである。
【図14】会計伝票の例を示す図である。
【図15】オーダ伝票の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、この発明はこの実施の形態に限定されるものではない。また、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明の用語はこれに限定されない。
【0016】
図1に、本実施の形態における注文管理システムAの構成例を示す。
図1に示すように、注文管理システムAは、オーダ端末装置1と、中継装置2と、会計用プリンタ3と、複数の調理指示用プリンタ4とを備えて構成されている。
【0017】
オーダ端末装置1と中継装置2とは、無線通信ネットワークを介してデータ送受信可能に接続されている。また、中継装置2と会計用プリンタ3及び調理指示用プリンタ4とは、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク5を介してデータ送受信可能に接続されている。
【0018】
オーダ端末装置1は、店舗内で客の応対を行う接客担当者が使用するものであって、客から受けた注文データを中継装置2に送信するものであり、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯端末装置等が挙げられる。
中継装置2は、店舗内に設けられ、オーダ端末装置1とプリンタとが送受信するデータの中継を行う。
会計用プリンタ3は、接客担当者が働くフロアであって調理場から料理を受け取る場所(接客部門)に設けられており、会計用の伝票(会計伝票)を出力する。調理指示用プリンタ4は、調理内容に応じて分けられた調理場(調理部門)毎に設けられており、各調理部門で働く調理人に対しての調理指示を示す調理指示用の伝票(オーダ伝票)を出力する。
なお、図1に示すオーダ端末装置1、中継装置2、会計用プリンタ3、調理指示用プリンタ4の台数は図示に限らない。
【0019】
図2に、オーダ端末装置1のブロック図を示す。
図2に示すように、オーダ端末装置1は、端末制御部10、RAM(Random Access Memory)11、不揮発メモリ12、表示部13、操作部14、通信部15、電源部16等を備え、各部はバス17等により電気的に接続されている。
【0020】
端末制御部10は、CPU(Central Processing Unit)等を備える。端末制御部10は、不揮発メモリ12に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータ等の中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM11のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM11内の所定の領域に格納するとともに、オーダ端末装置1内の各部に指示して、オーダ端末装置1の動作全般を統括的に制御する。
【0021】
端末制御部10は、不揮発メモリ12に記憶されている注文受付処理プログラムや各種必要なデータ、各種テーブル等を読み出し、注文受付処理を実行する。
注文受付処理では、接客担当者が操作部14を操作することにより注文データが受け付けられ、受け付けられた注文データが中継装置2に送信される。
【0022】
注文データには、来客を案内した座席位置(テーブル)の座席位置番号(テーブル番号)と、当該テーブルにおいて新たに客を案内したか否か(新規来客か否か)を示す情報(着順カウントフラグ)と、客から注文された注文品目(アイテム)の識別番号(アイテム番号)及び各アイテムの数を含む調理指示データ(アイテムデータ)とが含まれる。
【0023】
RAM11は、端末制御部10により不揮発メモリ12から読み出された各種プログラム、各種テーブルやデータ、処理されたデータ等を一時的に格納するワークエリアを有する。
【0024】
不揮発メモリ12は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体としてのROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の磁気的又は半導体等の不揮発性のメモリで構成されている。不揮発メモリ12には、端末制御部10により実行される注文受付処理プログラムや各種プログラム、及びこれらプログラムで使用されるアイテムテーブル、各種テーブル、データが予め記憶されている。
アイテムテーブルには、アイテム名とアイテム番号が対応付けられている。
【0025】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって構成され、端末制御部10から入力される信号に応じて各種画面をディスプレイ上に表示する。
【0026】
操作部14は、テンキーや文字入力キー等の各種入力キーを有するキー群や、表示部13のディスプレイ上に設けられたタッチパネル等を備え、キー群やタッチパネル等から入力された入力信号を端末制御部10に出力する。
表示部13のディスプレイ上に表示された各種画面において操作部14から入力が行われることにより、注文データの受け付けが行われる。
【0027】
通信部15は、無線LANカード等から構成され、端末制御部10の制御により、特に図示しない無線通信ネットワークを介して中継装置2に対して各種データを送信する。
【0028】
電源部16は、リチウム電池等からなるバッテリー、電源制御回路からなる電源制御部、電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ等から構成され、オーダ端末装置1の各部に電力を供給する。
【0029】
図3に、中継装置2のブロック図を示す。
図3に示すように、中継装置2は、制御部20、RAM21、記憶部22、通信部23、I/O制御部24、電源部25等を備え、各部はバス26等により電気的に接続されている。本実施の形態における中継装置2は、オーダ端末装置から送信された注文データを各プリンタで出力可能なプリントデータに変換し、当該プリントデータを各プリンタに送信するものである。
【0030】
制御部20は、CPU等を備える。制御部20は、記憶部22に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータ等の中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM21のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM21内の所定の領域に格納するとともに、中継装置2内の各部に指示して、中継装置2の動作全般を統括的に制御する。
【0031】
制御部20は、記憶部22に記憶されている注文データ受信処理プログラム、オーダ伝票プリントデータ送信処理プログラム、会計伝票プリントデータ送信処理プログラムや各種必要なデータ、各種テーブル等を読み出し、注文データ受信処理、会計伝票プリントデータ送信処理、オーダ伝票プリントデータ送信処理を実行する。
【0032】
注文データ受信処理では、オーダ端末装置1から受信した注文データに含まれるアイテムデータが一時的にRAM21に保存される。また、当該注文データに基づいて、当該注文データを個別に管理する注文シーケンス番号が生成される。注文シーケンス番号は、テーブル番号、当該テーブル番号が示すテーブルに客を案内した回数(着順カウンタ値)、当該テーブル番号が示すテーブルに案内した客からオーダ端末装置1が受け付けた注文データの注文回数に基づいて生成される。
【0033】
会計伝票プリントデータ送信処理では、注文シーケンス番号に基づいて、記憶部22に記憶されている複数の画像データのうちいずれか一つが選択され、当該選択された画像データと注文データに含まれる全アイテムデータとに基づいて会計伝票のプリントデータ(会計伝票プリントデータ)が生成され、当該会計伝票プリントデータが会計用プリンタに送信される。
【0034】
オーダ伝票プリントデータ送信処理では、まず、注文シーケンス番号に基づいて、記憶部22に記憶されている複数の画像データのうちいずれか一つが選択され、当該選択された画像データが注文データに含まれるアイテム数に応じて分割され、分割画像データが生成される。そして、各アイテムデータと分割画像データとに基づいてアイテム毎のプリントデータが生成される。各アイテムのプリントデータは、当該アイテムを調理する調理部門に設けられたプリンタに送信される。
【0035】
RAM21は、制御部20により記憶部22から読み出された各種プログラム、各種テーブルやデータ、処理されたデータ等を一時的に格納するワークエリアを有する。
【0036】
記憶部22は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体としてのROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気的、光学的記録媒体又は半導体の不揮発性のメモリで構成されており、中継装置2に固定的に設けられたもの又は着脱自在に装着される可搬型記録媒体である。
記憶部22には、制御部20により実行される注文データ受信処理プログラム、会計伝票プリントデータ送信処理プログラム、オーダ伝票プリントデータ送信処理プログラムや各種プログラム、及びこれらプログラムで使用される画像リストテーブル221、アイテムリストテーブル222、出力先リストテーブル223、その他各種テーブル、複数の画像の画像データ、その他各種データ等が予め記憶されている。
【0037】
図4に、画像リストテーブル221の例を示す。
図4に示すように、画像リストテーブル221には、テーブル番号毎に、画像アドレス、画像の種類が対応付けられており、記憶部22内に予め記憶されている複数の互いに異なる画像データを管理するものである。
画像アドレスは、画像データが格納されている記憶部内のアドレスを示す。画像の種類は、画像アドレスに格納されている画像データに基づいて形成される画像の図柄(イラスト)を示すものであり、例えば、犬のイラストが示される場合には犬となる。従って、画像リストテーブルにより、各テーブル番号には、それぞれ互いに異なる図柄が設定されている。
【0038】
図5に、アイテムリストテーブル222の例を示す。
図5に示すように、アイテムリストテーブル222には、アイテム番号毎に、アイテム名、出力先コードが対応付けられている。出力先コードは、アイテム名が示す料理を調理する調理部門毎に設けられた調理指示用プリンタを識別するコードである。例えば、アイテム名がロースステーキの場合、当該アイテム名が示す料理は焼き物部門で調理されるため、焼き物部門に設けられた調理指示用プリンタの識別コード「01」が対応付けられている。
【0039】
図6に、出力先リストテーブル223の例を示す。
図6に示すように、出力先リストテーブル223には、出力先コード毎に、IP(Internet Protocol)アドレスとコメントが対応付けられている。IPアドレスには、会計用プリンタと各調理指示用プリンタに設定されているIPアドレスである。コメントは、出力先コードに対応するプリンタが設けられた部門を示している。
【0040】
通信部23は、無線LANカード等から構成され、制御部20の制御により、特に図示しない無線通信ネットワークを介してオーダ端末装置1から送信される各種データを受信する。
【0041】
I/O制御部24は、制御部20の制御により、通信ネットワーク5を介して接続されている各プリンタにプリントデータを送信する。
【0042】
電源部25は、リチウム電池等からなるバッテリー又は商用電源から供給される電力を制御する電源制御回路からなる電源制御部、電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ等から構成され、中継装置2の各部に電力を供給する。
【0043】
図7に、会計用プリンタ3のブロック図を示す。
図7に示すように、会計用プリンタ3は、プリンタ制御部30、RAM31、不揮発メモリ32、入力部33、表示部34、画像形成部35、通信部36、電源部37等を備え、各部はバス38等により電気的に接続されている。
なお、調理指示用プリンタ4は、会計用プリンタ3と同様の構成であり、中継装置2から受信したプリントデータに基づいてオーダ伝票を出力するものであるため、図示及び説明は省略する。
【0044】
プリンタ制御部30は、CPU等を備える。プリンタ制御部30は、不揮発メモリ32に記憶されている各種プログラム、各種テーブルやデータ等の中から指定されたプログラム、テーブルやデータを読み出し、RAM31のワークエリアに展開し、上記プログラムとの協働によって各種処理を実行し、その処理結果をRAM31内の所定の領域に格納するとともに、会計用プリンタ3内の各部に指示して、会計用プリンタ3の動作全般を統括的に制御する。
【0045】
プリンタ制御部30は、不揮発メモリ32に記憶されているプリント処理プログラムや各種必要なデータ、各種テーブル等を読み出し、プリント処理を実行する。
プリント処理では、中継装置2から受信したプリントデータに基づいて用紙に画像を形成し、会計伝票を出力する。
【0046】
RAM31は、プリンタ制御部30により不揮発メモリ32から読み出された各種プログラム、各種テーブルやデータ、処理されたデータ等を一時的に格納するワークエリアを有する。
【0047】
不揮発メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体としてのROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ)等の磁気的又は半導体等の不揮発性のメモリで構成されている。不揮発メモリ32には、プリンタ制御部30により実行されるプリント処理プログラムや各種プログラム、及びこれらプログラムで使用される各種テーブルや各種データ等が予め記憶されている。また、不揮発メモリ32には、自プリンタに係る各種設定情報や、IPアドレス等が記憶されている。
【0048】
入力部33は、電源キー等の各種キーを備えて構成され、各種キーから入力された入力信号をプリンタ制御部30に出力する。
【0049】
表示部34は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって構成され、プリンタ制御部30から入力される信号に応じて各種画面をディスプレイ上に表示する。
【0050】
画像形成部35は、会計伝票の用紙を格納する用紙カセットを有し、複数色のトナー又はインクにより、カラーの画像を用紙に形成可能な構成であり、プリンタ制御部30から入力される指示信号に従って、プリントデータに基づいて会計伝票をプリントアウトする。
【0051】
通信部36は、プリンタ制御部30の制御により、通信ネットワーク5を介して接続されている中継装置2からプリントデータを受信する。
【0052】
電源部37は、商用電源から供給される電力を制御する電源制御回路からなる電源制御部、電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ等から構成され、会計用プリンタ3の各部に電力を供給する。
【0053】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図8に、注文受付処理のフローチャートを示す。
なお、図8に示す処理は、オーダ端末装置1内の端末制御部10と各部との協働により実行されるものであり、オーダ端末装置1に電力が供給されている間に実行されるものである。
【0054】
図8に示すフローチャートの各ステップで示す各処理は、プログラムにより記述され、不揮発メモリ12の記録媒体に格納されている。端末制御部10のCPU(コンピュータ)は、この記録媒体よりプログラムを読み出し、プログラムに記述された命令を実行することにより、図8に示すフローチャートの各ステップで示す各処理を実行する。
【0055】
接客担当者は、客より注文を受けると、操作部14を操作して、注文を受けた客を案内したテーブルのテーブル番号を入力する。端末制御部10は、操作部14によりテーブル番号が入力されると(ステップS1)、新規来客/追加注文画面を表示部13に表示させる(ステップS2)。
【0056】
新規来客/追加注文画面には、客から受けた注文は、当該客から最初に受けた注文であり当該客は新規の客であることを示す新規来客ボタンと、当該客から2回目以降に受けた注文であることを示す追加注文ボタンとが設けられている。
【0057】
端末制御部10は、新規来客/追加注文画面から新規来客ボタンが押下されたか否かを判別する(ステップS3)。新規来客ボタンが押下された場合(ステップS3;YES)、端末制御部10は、着順カウントフラグをONに設定する(ステップS4)。新規来客ボタンが押下されず、追加注文ボタンが押下された場合(ステップS3;NO)、端末制御部10は、着順カウントフラグをOFFに設定する(ステップS5)。
【0058】
端末制御部10は、ステップS4又はステップS5後、表示部13にメニュー画面を表示させる(ステップS6)。接客担当者は、表示されているメニュー画面から、注文を受けたアイテムと当該アイテムの数を含むアイテムデータをアイテム単位で入力する。
【0059】
端末制御部10は、メニュー画面よりアイテムデータの入力がなされると(ステップS7)、注文入力が終了したか否かを判別する(ステップS8)。ステップS8では、例えば、メニュー画面に設けられた注文終了ボタンが押下されたか否かを判別するものである。
【0060】
注文入力が終了していない場合(例えば、注文終了ボタンが押下されていない場合)(ステップS8;NO)、端末制御部10は、ステップS6の処理に戻る。
【0061】
注文入力が終了した場合(例えば、注文終了ボタンが押下された場合)(ステップS8;YES)、端末制御部10は、ステップS1で入力されたテーブル番号を通信部15から中継装置2へ送信し(ステップS9)、ステップS4又はステップS5において設定した着順カウントフラグを通信部15から中継装置2へ送信する(ステップS10)。
【0062】
端末制御部10は、ステップS7で入力されたアイテムデータをアイテム単位で通信部15から中継装置2へ送信し(ステップS11)、ステップS7で入力されたアイテムデータのうち未送信のアイテムデータがあるか否かを判別する(ステップS12)。
【0063】
未送信のアイテムデータがある場合(ステップS12;YES)、端末制御部10は、ステップS11の処理に戻る。未送信のアイテムデータがない場合(ステップS12;NO)、端末制御部10は、注文データ送信完了通知信号を通信部15から中継装置2へ送信し(ステップS13)、注文受付処理を終了する。
【0064】
即ち、注文受付処理により、オーダ端末装置1から中継装置2へ、テーブル番号、着順カウントフラグ、各アイテムのアイテムデータを含む注文データが送信される。
【0065】
図9に、中継装置2で実行される注文データ受信処理、会計伝票プリントデータ送信処理、オーダ伝票プリントデータ送信処理を含むメインフローチャートを示し、図10に会計伝票プリントデータ送信処理のフローチャート、図12にオーダ伝票プリントデータ送信処理のフローチャートを示す。
なお、図9、10、12に示す処理は、中継装置2内の制御部20と各部との協働により実行されるものである。
【0066】
図9、10、12、に示すフローチャートの各ステップで示す各処理は、プログラムにより記述され、記憶部22の記録媒体に格納されている。制御部20のCPU(コンピュータ)は、この記録媒体よりプログラムを読み出し、プログラムに記述された命令を実行することにより、図9、10、12に示すフローチャートの各ステップで示す各処理を実行する。
【0067】
制御部20は、まず、各部の初期化処理を実行する(ステップS21)。ステップS21では、例えば、通信部23やI/O制御部24の初期化や、RAM21内のワークエリアの初期化等が行われる。
【0068】
また、制御部20は、注文シーケンス番号の初期化を行う(ステップS22)。
テーブル毎に着順カウンタ及び注文回数カウンタが記憶部22内に設けられており、テーブル番号と着順カウンタのカウンタ値(着順カウンタ値)、注文カウンタのカウンタ値(注文カウンタ値)により注文シーケンス番号が構成される。ステップS22では、各テーブルの各カウンタ値が初期化されることにより、注文シーケンス番号が初期化される。
【0069】
ステップS21及びステップS22後、制御部20は、通信部23に対して注文データの受信待ちを指示し(ステップS23)、通信部23により注文データに含まれるテーブル番号が受信されたか否かを判別する(ステップS24)。
【0070】
テーブル番号が受信されていない場合(ステップS24;NO)、制御部20はステップS23に戻る。テーブル番号が受信された場合(ステップS24;YES)、制御部20は、通信部23により着順カウントフラグを受信させ(ステップS25)、受信した着順カウントフラグがONに設定されているか否かを判別する(ステップS26)。
【0071】
着順カウントフラグがONに設定されている場合(ステップS26;YES)、制御部20は、ステップS24において受信したテーブル番号に対応する着順カウンタをインクリメントする(ステップS27)。着順カウントフラグがONに設定されていない場合(ステップS26;NO)、制御部20は、ステップS28に進む。
【0072】
ステップS27又はステップS26;NO後、制御部20は、記憶部22内に設けられているアイテム数カウンタを初期化し(ステップS28)、注文回数カウンタをインクリメントする(ステップS29)。
【0073】
ステップS29が完了すると、ステップS24において受信したテーブル番号を含む注文データにおいて、テーブル番号と、着順カウンタ値と、注文回数カウンタ値との設定が完了し、当該注文データに対する注文シーケンス番号が生成されることとなる。
例えば、テーブル番号が「02」、着順カウンタ値が「03」、注文回数カウンタ値が「0001」の場合、これらの値を配列して注文シーケンス番号を「02030001」とすることができる。
【0074】
制御部20は、通信部23によりアイテムデータを一つ受信すると、当該受信したアイテムデータをRAM21に一時保存し(ステップS30)、アイテム数カウンタをインクリメントする(ステップS31)。
【0075】
制御部20は、通信部23により注文データ送信完了通知信号を受信したか否かを判別する(ステップS32)。注文データ送信完了通知信号を受信していない場合(ステップS32;NO)、制御部20は、ステップS30の処理に戻る。
上述したステップS21〜S32が、注文データ受信処理である。
【0076】
注文データ送信完了通知信号を受信した場合(ステップS32;YES)、制御部20は、会計伝票プリントデータ送信処理(ステップS33)、オーダ伝票プリントデータ送信処理(ステップS34)を実行し、本処理を終了する。
【0077】
図10に、会計伝票プリントデータ送信処理のフローチャートを示す。
図11には、会計伝票プリントデータ送信処理において生成される各種画像データのイメージ図を示す。
【0078】
制御部20は、注文シーケンス番号を参照し(ステップS41)、テーブル番号、着順カウンタ値、注文回数カウンタ値を抽出する。
【0079】
制御部20は、画像テーブルリストを参照し、ステップS41において抽出したテーブル番号に対応する画像アドレスを取得し、当該画像アドレスを参照して記憶部22から画像データを読み出して取得する(ステップS42)。
【0080】
ステップS42では、例えば、テーブル番号が「02」の場合、画像アドレスを参照して、図11(A)に示すようなイルカの図柄を示す画像が形成される画像データが記憶部22から読み出される。
【0081】
制御部20は、着順を示す所定の画像(着順画像)の数を、着順カウンタ値に応じて設定し、当該着順カウンタ値に応じて設定された数の着順画像を形成する着順画像データを生成する(ステップS43)。
【0082】
ステップS43では、例えば、着順カウンタ値が「03」の場合であって、着順画像が棒状の画像である場合、図11(B)に示すような棒状の画像が3つ配列された着順画像データが生成される。
【0083】
制御部20は、注文回数を示す所定の画像(注文回数画像)の色を、注文回数カウンタ値に応じて設定し、当該注文回数カウンタ値に応じて設定された色の注文回数画像を形成する注文回数画像データを生成する(ステップS44)。
【0084】
ステップS44では、例えば、注文回数カウンタ値が「0001」の場合であって、注文回数画像が着順画像と同一の棒状の画像である場合、図11(C)に示すように注文回数に応じた色が付加された棒状の画像が3つ配列された注文回数画像データが生成される。
なお、注文回数画像が着順画像と同一の画像である場合には、着順画像データに注文回数カウンタ値に応じた色が設定された注文回数画像データが生成されるため、この注文回数画像データを着順・注文回数画像データとも称す。
【0085】
本実施の形態では、着順画像データと注文回数画像データとは、同一の画像(棒状の画像)を形成する画像データを用いているが、これに限らず、テーブル番号に対応する画像データを用いたり、着順画像データと注文画像データとにおいて個別に設定されている所定の画像データを用いたりしてもよい。テーブル番号に対応する画像データを用いる場合には、着順カウンタ値に応じて当該画像データにより形成される画像の数(例えば、イルカの絵の数)を設定し、注文回数カウンタ値に応じて当該画像データにより形成される画像の色(例えば、イルカの絵の色)を設定してもよい。
【0086】
また、本実施の形態では、着順画像データと注文回数画像データとは、同一の画像(棒状の画像)を用いているため、着順カウンタ値に応じて着順画像の数を設定して注文回数カウンタ値に応じて注文回数画像の色を設定する場合を説明しているが、これに限らず、着順画像の色を設定して注文回数画像の数を設定してもよい。
また、着順画像データと注文回数画像データとが異なる画像データを用いる場合には、着順カウンタ値に応じて着順画像の数又は色を設定して注文回数カウンタ値に応じて注文回数画像の数又は色を設定してもよい。
【0087】
注文回数カウンタ値に応じて注文画像データにより形成される注文回数画像の色を変換する処理は、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に8bitが割り当てられており、基本色として予めR:56、G:23、B:77に設定されている場合、注文回数カウンタ値に応じたAND値を各色に加えてマスクする色を変更することにより、注文回数画像の色の変換を行うことができる。また、予め注文回数カウンタ値毎に画像の色が設定されているテーブルを用いてもよい。
【0088】
制御部20は、ステップS42において取得した画像データと、ステップS43において生成した着順画像データと、ステップS44において生成した注文回数画像データと、を合成して、合成画像データを生成する(ステップS45)。
【0089】
ステップS45では、例えば、図11(A)に示す画像データと、図11(C)に示す着順・注文回数画像データとを合成して、図11(D)に示す合成画像データが生成される。
【0090】
制御部20は、生成した合成画像データをアイテム数カウンタのカウンタ値(アイテム数カウンタ値)に応じて、会計伝票である用紙がプリンタから出力される搬送方向のサイズを調整する(ステップS46)。
【0091】
ステップS46では、例えば、アイテム数カウンタ値が5の場合、図11(E)に示すように、図11(D)に示した合成画像データは、用紙がプリンタから出力される搬送方向Xに5倍に拡大される。
【0092】
制御部20は、サイズ調整済みの合成画像データとRAM21に一時的に保存していた全アイテムデータとに基づいてプリントデータを生成する(ステップS47)。
プリントデータには、サイズ調整済みの合成画像データや全アイテムデータが含まれると共に、注文シーケンス番号や注文を受け付けた日時データ等が含まれていてもよい。
【0093】
制御部20は、出力先リストテーブルを参照し、接客部門のプリンタのIPアドレスを取得し(ステップS48)、取得したIPアドレス宛にプリントデータを通信部23から送信させ(ステップS49)、会計伝票プリントデータ送信処理を終了する。
【0094】
図12に、オーダ伝票プリントデータ送信処理のフローチャートを示す。
ステップS51〜S56は、図10に示す会計伝票プリントデータ送信処理のステップS41〜S46と同様であるため、説明は省略する。
【0095】
制御部20は、サイズ調整済みの合成画像データを、アイテム数カウンタ値に応じて、用紙がプリンタから出力される搬送方向に分割し、1又は複数の分割画像データを生成する(ステップS57)。
【0096】
ステップS57では、例えば、アイテム数カウンタ値が5の場合、図11(D)に示すサイズ調整済みの合成画像データは、用紙がプリンタから出力される搬送方向に5つに分割される。
【0097】
なお、分割画像データを生成する際に用いるサイズ調整済みの合成画像データとして、会計伝票プリントデータ送信処理のステップS41〜S46において生成したサイズ調整済みの合成画像データを用いてもよい。この場合、会計伝票プリントデータ送信処理においてサイズ調整済みの合成画像データをRAM21に一時的に保存させ、オーダ伝票プリントデータ送信処理において、ステップS51〜S56に替えて当該保存したサイズ調整済みの合成画像データを読み出す処理を行う。
【0098】
制御部20は、RAM21に一時的に保存していたアイテムデータのうち未送信のアイテムデータを一つ読み出す(ステップS58)。制御部20は、ステップS57において生成した分割画像データのうち一つを選択し、当該選択した分割画像データとステップS58において読み出したアイテムデータとに基づいて、プリントデータを生成する(ステップS59)。
【0099】
制御部20は、アイテムリストテーブルを参照し、ステップS58において読み出したアイテムデータが示すアイテムのアイテム番号に対応する出力先コードを取得する(ステップS60)。
【0100】
制御部20は、出力先リストテーブルを参照し、ステップS60において取得した出力先コードに対応するプリンタのIPアドレスを取得し(ステップS61)、取得したIPアドレス宛にプリントデータを通信部23から送信させる(ステップS62)。
即ち、制御部20は、アイテム毎にプリントデータを生成し、アイテムに対応するプリンタにプリントデータを送信させる。
【0101】
制御部20は、未送信アイテムデータがあるか否かを判別し(ステップS63)、未送信アイテムデータがある場合(ステップS63;YES)、ステップS58の処理に戻る。未送信アイテムデータがない場合(ステップS63;NO)、制御部20は、オーダ伝票プリントデータ送信処理を終了する。
【0102】
図13に、会計用プリンタ3で実行されるプリント処理のフローチャートを示す。
図13に示す処理は、会計用プリンタ3内のプリンタ制御部30と各部との協働により実行されるものである。
なお、調理指示用プリンタ4で実行されるプリント処理は、出力される伝票がオーダ伝票であることを除き会計用プリンタ3で実行されるプリント処理と同様であり、図示及び説明は省略する。
【0103】
図13に示すフローチャートの各ステップで示す各処理は、プログラムにより記述され、不揮発メモリ32の記録媒体に格納されている。プリンタ制御部30のCPU(コンピュータ)は、この記録媒体よりプログラムを読み出し、プログラムに記述された命令を実行することにより、図13に示すフローチャートの各ステップで示す各処理を実行する。
【0104】
プリンタ制御部30は、通信部36によるプリントデータの受信待ちを指示し(ステップS71)、通信部36によりプリントデータが受信されたか否かを判別する(ステップS72)。
【0105】
プリンタ制御部30は、自装置内の用紙カセット内に用紙があるか否かを判別する(ステップS73)。用紙がある場合(ステップS73;YES)、ステップS72において受信したプリントデータに基づくプリントアウトを画像形成部35に実行させ(ステップS74)、ステップS71の処理に戻る。
【0106】
用紙がない場合(ステップS73;NO)、プリンタ制御部30は、用紙が無い旨を示す用紙切れ画面を表示部34に表示させて(ステップS75)、プリント処理を終了する。
【0107】
図14に、会計用プリンタがプリントデータに基づいて出力する会計伝票Dの例を示し、図15に、調理指示用プリンタがプリントデータに基づいて出力するオーダ伝票D1〜D5の例を示す。
【0108】
図14に示すように、会計伝票Dには、全アイテムデータに基づいて各アイテムのアイテム名と数量を示す画像Daと、サイズ調整済みの合成画像データに基づく画像Dbとが形成されている。なお、図14に示すように、会計伝票には、注文シーケンス番号に基づいてテーブル番号を示す画像や、注文を受け付けた日時を示す画像や合計金額を示す画像が形成されてもよい。
【0109】
図15に示すオーダ伝票D1は、焼き物の調理部門に設けられた調理指示用プリンタから出力されるものである。オーダ伝票D1には、焼き物の調理部門において調理されるアイテムのアイテム名と数量とを示す画像D1aと、会計伝票に形成されている画像Dbの一部である画像D1bとが形成されている。
【0110】
図15に示すオーダ伝票D2、D3は、セットメニューの調理部門に設けられた調理指示用プリンタから出力されるものである。各オーダ伝票D2、D3には、セットメニューの調理部門において調理されるアイテムのアイテム名と数量とを示す画像D2a、D3aと、会計伝票に形成されている画像Dbの一部である画像D2b、D3bとが形成されている。
【0111】
図15に示すオーダ伝票D4、D5は、ドリンク/デザートの調理部門に設けられた調理指示用プリンタから出力されるものである。各オーダ伝票D4、D5には、ドリンク/デザートの調理部門において調理されるアイテムのアイテム名と数量とを示す画像D4a、D5aと、会計伝票に形成されている画像Dbの一部である画像D4b、D5bとが形成されている。
【0112】
図15に示すオーダ伝票D1〜D5を並べると、各オーダ伝票に形成された画像D1b〜D5bが組み合わされて視覚的に繋がりをもった一つの画像となり、会計伝票に形成された画像Dbと略同一の画像として再現される。
【0113】
以上のように、本実施の形態によれば、会計伝票には、選択された画像データに基づいた画像が形成され、各オーダ伝票には、会計伝票に形成された画像の画像データの分割画像データに基づいた画像が形成されるため、会計伝票と各オーダ伝票との関連付けの判断は、会計伝票に形成された画像と各オーダ伝票に形成された画像とを見比べることにより判別させることができる。
そのため、複数桁の数値からなるオーダ番号を用いて会計伝票とオーダ伝票との関連付けの判断を行っていた従来の場合と比べて、関連付けの判断に要する時間や労力を短縮でき、誤認を防止できる。
また、各オーダ伝票に形成された画像を組み合わせることにより、会計伝票に形成された画像と同様の画像を再現することができるため、会計伝票に形成された画像と同様の画像を再現することができた段階で、注文品目全てが揃ったことを視覚的に認識させることができ、配膳忘れを防止できる。
従って、配膳等の際の会計用の伝票と調理指示用の伝票との伝票目視判断の効率及び正確性が向上でき、配膳等に係る作業効率の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、オーダ端末装置1と、中継装置2と、会計用プリンタ3と、複数の調理指示用プリンタ4とを備えたシステムで説明したが、会計用プリンタ3と複数の調理指示用プリンタ4とを1台のプリンタとしてもよいし、オーダ端末装置1と中継装置2とを1台の装置で行うとしてもよいし、例えばMFP(MultiFunction Peripheral)など多機能複合機の様に中継装置2と会計用プリンタ3とを1台の装置で兼ね備えるとしてもよいし、オーダ端末装置1と中継装置2と会計用プリンタ3とを1台の装置で兼ね備えるとしてもよいし、中継装置2と会計用プリンタ3と複数の調理指示用プリンタ4とを1台の装置で兼ね備えるとしてもよいし、全てを1台の装置で実施するとしてもよい。
【0114】
更に、テーブル番号に対応した画像データが選択されるため、テーブル番号毎に異なる画像が会計伝票に形成されると共に、当該画像の分割画像が各オーダ伝票に形成されるため、注文品目(アイテム)を配膳する座席位置の間違えを防止できる。
【0115】
また、着順カウンタ値(来客回数)に応じて画像の数又は色が変化する着順画像データに基づく着順画像が会計伝票に形成されると共に、当該着順画像データに基づく画像が各オーダ伝票に形成されるため、テーブル番号が示す座席位置の来客回数を視認できる。
【0116】
また、注文回数に応じて画像の色又は数が変化する注文回数画像データに基づく注文回数画像が会計伝票に形成されると共に、当該注文回数画像データに基づく画像が各オーダ伝票に形成されるため、テーブル番号が示す座席位置での注文回数を視認できる。
従って、同一のテーブル番号であっても注文回数毎に、配膳が完了したか否かを視覚的に判別することができる。
【0117】
なお、本発明に関して、飲食店における注文受付処理、調理指示、配膳を例にして説明したが、これに限定されず、他の異業種等における、それぞれ注文入力手段、作業指示、供給などと読み替えてもよい。
【符号の説明】
【0118】
1 オーダ端末装置
2 中継装置
3 会計用プリンタ
4 調理指示用プリンタ
5 ネットワーク
10 端末制御部
11 RAM
12 不揮発メモリ
13 表示部
14 操作部
15 通信部
16 電源部
17 バス
20 制御部
21 RAM
22 記憶部
221 画像リストテーブル
222 アイテムリストテーブル
223 出力先リストテーブル
23 通信部
24 I/O制御部
25 電源部
26 バス
30 プリンタ制御部
31 RAM
32 不揮発メモリ
33 入力部
34 表示部
35 画像形成部
36 通信部
37 電源部
38 バス
A 注文管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文品目を含む注文データを受け付ける注文入力手段と、
複数の画像データを記憶する記憶手段と、
前記注文データに基づいて前記注文品目毎に作業指示データを生成し、前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて当該注文データに対応付けて選択した画像データを分割して分割画像データを生成し、前記作業指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の作業指示用の伝票のプリントデータを生成する制御手段と、
前記注文品目毎のプリントデータに従って前記作業指示用の伝票を出力する作業指示用印刷手段と、
を特徴とする注文管理装置。
【請求項2】
注文品目を含む注文データを受け付けるオーダ端末装置と、
複数の画像データを記憶する記憶部、
前記注文データ及び当該注文データに対応付けて選択した画像データに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記注文データに基づいて前記注文品目毎に調理指示データを生成し、前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて前記画像データを分割して分割画像データを生成し、前記調理指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の調理指示用の伝票のプリントデータを生成する制御部、
を有する中継装置と、
前記会計用の伝票のプリントデータに従って前記会計用の伝票を出力する会計用プリンタと、
前記注文品目毎のプリントデータに従って前記調理指示用の伝票を出力する1又は複数の調理指示用プリンタと、
を備えたこと、
を特徴とする注文管理システム。
【請求項3】
前記注文データには、当該注文データを受け付けた座席位置番号が含まれており、
前記記憶部は、前記座席位置番号毎に異なる前記画像データを記憶しており、
前記制御部は、前記座席位置番号に対応する前記画像データを選択すること、
を特徴とする請求項2に記載の注文管理システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記座席位置番号毎に、当該座席位置番号が示す座席位置の来客回数をカウントし、前記来客回数に応じて画像の数又は色が変化する着順画像データを生成し、前記注文データと前記注文データに対応付けて選択した画像データと当該着順画像データとに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記調理指示データと前記分割画像データと当該着順画像データとに基づいて前記注文品目毎のプリントデータを生成すること、
を特徴とする請求項3に記載の注文管理システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記座席位置番号毎に、前記注文データが前記オーダ端末装置により受け付けられた注文回数をカウントし、前記注文回数に応じて画像の色又は数が変化する注文回数画像データを生成し、前記注文データと前記注文データに対応付けて選択した画像データと当該注文回数画像データとに基づいて会計用の伝票のプリントデータを生成し、前記調理指示データと前記分割画像データと前記注文回数画像データとに基づいて前記注文品目毎のプリントデータを生成すること、
を特徴とする請求項3又は4に記載の注文管理システム。
【請求項6】
注文品目を含む注文データを受け付ける工程と、
前記注文データ及び前記注文データに対応付けて複数の画像データを記憶する記憶部から選択した画像データに基づいて前記注文品目毎に作業指示データを生成する工程と、
前記注文データに含まれる前記注文品目の数に応じて前記画像データを分割して分割画像データを生成する工程と、
前記作業指示データ及び前記分割画像データに基づいて前記注文品目毎の作業指示用の伝票のプリントデータを生成する工程と、
前記注文品目毎のプリントデータに従って前記作業指示用の伝票を出力する工程と、
を含むこと、
を特徴とする注文管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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