説明

注文管理装置、注文管理方法

【課題】簡単に、効率良く店舗内のテーブル管理を行う。
【解決手段】来店客の注文が入力される注文入力端末から、来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信し、受信した注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、テーブル番号によって識別されるテーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧を生成して記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗におけるテーブルを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
フロアスタッフ(ウェイター/ウェイトレス)が来店客をテーブルに案内し、注文を受けて料理を提供する飲食店等において、案内や注文、会計を電子データで管理する注文管理システムが利用されている。このような注文管理システムでは、例えば、店舗内に設置されたテーブルの数や各テーブルの席数などのレイアウトを示すテーブル一覧を、注文管理装置等に予め記憶させておくことがある。このようなテーブル一覧の情報に基づいて、例えば各テーブルが在席であるか空席であるかなどのステータスを管理することができ、効率的に来店客をテーブルに案内することが可能である(例えば、特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−323725号公報
【特許文献2】特開2005−92501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなテーブル一覧の情報は店舗毎に異なる固有の情報であり、複数の店舗を管理するチェーン店においては、店舗毎にそれぞれのテーブル一覧を生成することは困難であり、このようなテーブル一覧を、簡単に、効率良く生成することが望まれている。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、簡単に、効率良く店舗内のテーブル管理を行う注文管理装置、注文管理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、テーブル番号によって識別されるテーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧が記憶されるテーブル一覧記憶部と、来店客の注文が入力される注文入力端末から、来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信する受信部と、受信部が受信した注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内のテーブル一覧を生成してテーブル一覧記憶部に記憶させるテーブル一覧生成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、テーブル一覧生成部は、受信部が受信した複数の注文情報に含まれる人数のうち、最も頻度の高い人数を、席数としてテーブル番号に対応付けてテーブル一覧記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、テーブル一覧生成部は、一定期間内に受信部が受信した注文情報に基づいて、テーブル一覧を生成してテーブル一覧記憶部に記憶させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、テーブル一覧記憶部には、テーブル番号毎に、テーブル番号によって識別されるテーブルが空席であるか在席であるかを示すステータスが対応付けられて記憶されており、受信部が受信した注文情報に含まれるテーブル番号に対応付けられた席数をテーブル一覧記憶部から読み出し、読み出した席数が、注文情報に含まれる人数以上であるか否かを判定する判定部と、判定部が、席数が人数以上でないと判定すると、テーブル番号と、テーブル番号によって識別されるテーブルに隣接する他のテーブルのテーブル番号とに、在席を示すステータスを対応付けてテーブル一覧記憶部に記憶させるステータス更新部と、をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、テーブル番号によって識別されるテーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧が記憶されるテーブル一覧記憶部を備えた注文管理装置が、来店客の注文が入力される注文入力端末から、来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信するステップと、受信部が受信した注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内のテーブル一覧を生成してテーブル一覧記憶部に記憶させるステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明によれば、来店客の注文が入力される注文入力端末から、来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信し、受信した注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、テーブル番号によって識別されるテーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧を生成して記憶するようにしたので、簡単に、効率良くテーブル管理を行う注文管理装置、注文管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による注文管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態によるコントローラの構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態によるテーブル一覧のデータ例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による人数集計テーブルのデータ例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によるコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態によるコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、注文管理システム1の例を示す図である。注文管理システム1は、コントローラ10と、プリンタ20と、ハンディターミナル30−1と、ハンディターミナル30−2と、ハンディターミナル30−3と、テーブル表示装置40とのコンピュータ装置を備えている。ここで、ハンディターミナル30−1と、ハンディターミナル30−2と、ハンディターミナル30−3とは同様の構成であるため、特に区別して説明しない場合にはハンディターミナル30として説明する。
【0014】
コントローラ10は、店舗内におけるフロントに設置され、テーブル一覧、注文情報、会計情報などを管理する情報処理等を行う注文管理装置である。
プリンタ20は、店舗内における厨房付近に設置され、注文伝票を印字して出力することで調理スタッフに調理を指示する印刷装置である。コントローラ10とプリンタ20は、それぞれ、無線もしくは有線で通信を行う機能を有する。
ハンディターミナル30は、飲食店等の店舗内において来店客をテーブルに案内し、注文を受けるフロアスタッフに携帯される注文入力端末である。ここでは3台のハンディターミナル30を示して説明するが、注文管理システム1は、店舗のテーブル数、フロアスタッフ数等に応じて任意の数のハンディターミナル30を備えることができる。ハンディターミナル30は、コントローラ10またはプリンタ20と無線通信を行う機能を有する。例えば、店舗に客が来店すると、フロアスタッフは、来店客を店舗内の空席に案内する。そして、来店客の注文を聞くと、来店客が着席したテーブルを識別する、予め定められたテーブル番号と、そのテーブルに着席した人数とをハンディターミナル30に入力する。ハンディターミナル30は、入力されたテーブル番号と人数とを含む、来店客を案内したことを示す情報を、コントローラ10に送信する。また、ハンディターミナル30は、フロアスタッフからの入力に応じて、来店客からの注文を示す注文情報、追加注文情報、注文された品が提供されたことを示す提供情報、来店客が飲食等を済ませ、会計が完了した後にテーブルに残された食器等が片付けられたことを示す情報等を、コントローラ10に送信する。
テーブル表示装置40は、コントローラ10に記憶されているテーブル一覧を表示するディスプレイである。
【0015】
図2は、本実施形態によるコントローラ10の構成を示すブロック図である。コントローラ10は、送受信部11と、注文情報記憶部12と、テーブル一覧記憶部13と、人数集計テーブル記憶部15と、テーブル一覧生成部14と、判定部16と、ステータス更新部17とを備えている。
送受信部11は、プリンタ20、複数のハンディターミナル30等と通信を行う。例えば、送受信部11は、来店客の注文が入力されるハンディターミナル30から、その来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、そのテーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信する。送受信部11が受信した注文情報は、注文情報記憶部12に記憶される。
【0016】
注文情報記憶部12には、ハンディターミナル30から送信される注文情報が記憶される。注文情報には、例えば、来店客が着席したテーブルを識別するテーブル番号と、そのテーブルに着席した人数と、注文が入力された日時と、そのテーブルに着席した来店客が注文した注文品を示す注文項目と、その注文品が注文された個数等を示す情報が含まれる。
【0017】
テーブル一覧記憶部13には、店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、そのテーブル番号によって識別されるテーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧が記憶される。また、テーブル一覧には、テーブル番号毎に、テーブル番号によって識別されるテーブルが空席であるか在席であるかを示すステータスが対応付けられて記憶される。
図3は、テーブル一覧記憶部13に記憶されるテーブル一覧のデータ例を示す図である。テーブル一覧には、エリアと、テーブル番号と、席数と、ステータスと、連結先テーブルとの情報が含まれる。
【0018】
エリアは、対応するテーブル番号によって識別されるテーブルが設置された店舗内の場所を示す。
テーブル番号は、店舗内に設置された複数のテーブルを識別する情報である。ここでは、「A01」、「A02」、「B01」など、英字1字と数字2字とが連結された3文字の情報であるとする。エリアが2階であるテーブルのテーブル番号には「A」が、エリアが1階であるテーブルのテーブル番号には「B」が付される。このようなテーブル番号は、来客時にフロアスタッフがハンディターミナル30に入力する際には「A1」、「A2」などのように数字の部分を1字のみで入力して良いこととするが、コントローラ10によって3文字に名寄せし、「A01」、「A02」のように変換されるようにしても良い。これにより、フロアスタッフにとっては入力文字数が少なくて済み簡単に入力することが可能となる一方、コントローラ10がデータ処理を行う場合には効率良く並び替えなどの処理を行うことができる。例えば、フロアスタッフにより「A1」、「A10」などのテーブル番号が入力された場合でも、「A01」、「A10」という共通したフォーマットでデータ処理を行うことができる。ここではテーブル番号は3文字として例を説明するが、英字1字と数字3字とが連結された4文字の情報であっても良い。
【0019】
テーブル一覧に含まれる席数は、対応するテーブル番号によって識別される、店舗内に設置されたテーブルに備えられる座席の数を示す。本実施形態では、テーブル番号と席数との情報は、テーブル一覧生成部14によって自動的に生成され、記憶される。
ステータスは、対応するテーブル番号によって識別されるテーブルが空席であるか在席であるかを示す。具体的には、在席を示すステータスとして、案内済み、オーダー済み、提供済みなどの情報を対応付けることができる。また、会計済み、使用不可、予約などのステータスを対応付けても良い。
ステータスが空席であれば、新たな来店客をそのテーブルに案内することができる。空席であるテーブルに来店客が案内され、案内したという情報をコントローラ10が取得すると、後述するステータス更新部17によってステータスは案内済みに変更される。そして、フロアスタッフによりハンディターミナル30に注文が受け付けられてコントローラ10が注文情報を取得すると、ステータスはステータス更新部17によってオーダー済みに変更される。また、注文された品が提供されたことをコントローラ10が取得すると、ステータスはステータス更新部17によって提供済みに変更される。
会計済みとは、客が飲食等を完了し会計が済んでいるが、食器等がテーブルに残っている状態である。食器等が片付けられたことをコントローラ10が取得すると、ステータスは空席に変更される。
使用不可とは、例えばテーブルや椅子の破損等により使用できない状態であることを示す。
予約とは、そのテーブルは予約されたテーブルであり、予約した客以外の来店客はそのテーブルに案内しないことを示す。
連結先テーブルは、1つのテーブルの席数では足りない人数のグループの客が来店した場合に、複数のテーブルを連結したことを示す情報である。図3の例では、「A06」のテーブルが、「A05」のテーブルに連結された場合の例を示している。
【0020】
テーブル一覧生成部14は、送受信部11が受信した注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内のテーブル一覧を生成してテーブル一覧記憶部13に記憶させる。また、テーブル一覧生成部14は、送受信部11が受信した注文情報に基づいて、人数集計情報を人数集計テーブル記憶部15に記憶させる。そして、定期的または所定のタイミングで更新処理を行う。例えば、各テーブル番号について、集計されている人数のうち最も頻度の高い人数を、席数としてテーブル番号に対応付けてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
【0021】
人数集計テーブル記憶部15は、テーブル一覧生成部14による集計処理のための情報が記憶されるワークテーブルであり、テーブル番号と人数とに対応付けて、そのテーブル番号とともにその人数が入力された回数(使用回数)を示す情報が記憶される。
図4は、人数集計テーブルのデータ例を示す図である。人数集計テーブルには、各テーブルでの人数別の使用回数を日別に集計したデータが記憶されており、テーブル一覧生成部14によって、一定期間(例えば、1〜2週間)のデータを総合して、席数が判定される。
例えば、図の例では、テーブル「A01」に1人が着席した回数が2回、2人が着席した回数が3回であることが示される。この場合、テーブル「A01」に2人が着席した回数は1人が着席した回数より多く、頻度が高いため、このテーブルの座席は2席であることが推定できる。このように、テーブル一覧生成部14は、テーブル番号と、そのテーブル番号が備える座席数を判定し、テーブル一覧記憶部13のテーブル番号と座席数との情報を更新する。このとき、上述したように、テーブル一覧生成部14は、一定期間毎に、一定期間内に送受信部11が受信した注文情報に基づいて、テーブル一覧を生成してテーブル一覧記憶部13に記憶させることができる。これにより、店舗内のテーブルレイアウトが変更されたような場合にも、変更後のレイアウトに基づくテーブル一覧を生成することができる。
【0022】
ここで、例えば、4人グループの客が来店したときに、座席数が2であるテーブルに、座席数が2である隣のテーブルを付けて、座席数を一時的に4として案内する場合を考える。このような場合でも、同一グループであるため1テーブルに対する注文情報として入力されることが考えられる。この場合、いずれかのテーブルが空席のステータスのままテーブル一覧に残ってしまい、フロアスタッフが新たな来店客を案内する可能性があると考えられる。
【0023】
そこで、判定部16は、送受信部11が受信した注文情報に含まれるテーブル番号に対応付けられた席数をテーブル一覧記憶部13から読み出し、読み出した席数が、注文情報に含まれる人数以上であるか否かを判定する。
ステータス更新部17は、判定部16が、席数が人数以上でないと判定すると、テーブル番号と、そのテーブル番号によって識別されるテーブルに隣接する他のテーブルのテーブル番号とに、在席を示すステータスを対応付けてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。なお、人数が席数以下であると判定すると、テーブル番号に、在席を示すステータスを対応付けてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
【0024】
また、判定部16は、ハンディターミナル30から送信される情報に応じて、テーブル一覧記憶部13に記憶されているステータスを更新するか否かを判定する。例えば、判定部16は、ハンディターミナル30から送信される注文情報に含まれるテーブル番号のステータスが、テーブル一覧記憶部13に、在席(案内済み、オーダー済み、提供済み、会計済みなど)として既に記憶されているか否かを判定する。
ステータス更新部17は、判定部16による判定の結果、注文情報に含まれるテーブル番号のステータスが、テーブル一覧記憶部13に在席でない(空席)として記憶されている場合であって、テーブル番号と人数のみの注文情報を受信した場合、ステータスを「案内済み」とし、さらに注文項目等を含む情報を受信した場合には、「オーダー済み」としてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
また、ステータス更新部17は、判定部16による判定の結果、注文情報に含まれるテーブル番号のステータスが、テーブル一覧記憶部13に在席として既に記憶されている場合には、注文情報の内容に基づき、当該テーブル番号のステータスを更新し、テーブル一覧記憶部13に記憶させる。
例えば、「案内済み」のステータスが記憶されているテーブル番号について、注文情報を受信した場合、その注文情報が新規注文に関する情報であった場合、このテーブル番号のステータスを「オーダー済み」としてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
また、「オーダー済み」のステータスが記憶されているテーブル番号について、注文情報を受信した場合には、ステータス変更は行わず、注文内容を全て提供したことを示す提供情報を受信した場合には、「提供済み」としてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
また、「提供済み」のステータスが記憶されているテーブル番号について、注文情報を受信した場合には「オーダー済み」を、会計が完了したことを示す情報を受信した場合には「会計済み」を、ステータスとしてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
また、「会計済み」のステータスが記憶されているテーブル番号について、テーブルに残された食器等が片付けられたことを示す情報を受信した場合、在席でない(空席)としてテーブル一覧記憶部13に記憶させる。
【0025】
次に、本実施形態によるコントローラ10の動作例を説明する。図5は、コントローラ10がテーブル一覧を生成する動作例を示すフローチャートである。
まず、コントローラ10の送受信部11が、ハンディターミナル30から送信される情報を受信する(ステップS1)。コントローラ10の判定部16は、受信した情報が、新規の来店客をテーブルに案内したことを示す情報であるか否かを判定する(ステップS2)。
コントローラ10の判定部16は、受信した情報が新規の来店客を案内したことを示す情報でないと判定すると(ステップS2:No)、ステータスの変更を行うか否かを判定する(ステップS3)。判定部16がステータスの変更を行うと判定すると(ステップS3:Yes)、ステップS7に進む。ステータスの変更を行わないと判定すると(ステップS3:No)、処理を終了する。
【0026】
ステップS2において、判定部16が、受信した情報は新規の来店客を案内したことを示す情報であると判定すると(ステップS2:Yes)、テーブル一覧生成部14は、受信した情報に含まれるテーブル番号が、既に人数集計テーブル記憶部15に記憶されているか否かを判定する(ステップS4)。
テーブル一覧生成部14が、受信した情報に含まれるテーブル番号は既に人数集計テーブル記憶部15に記憶されていると判定すると(ステップS4:Yes)、ステップS6に進む。テーブル一覧生成部14が、受信した情報に含まれるテーブル番号は人数集計テーブル記憶部15に記憶されていないと判定すると(ステップS4:No)、そのテーブル番号をテーブル一覧記憶部13および人数集計テーブル記憶部15に記憶させる(ステップS5)。
テーブル一覧生成部14は、そのテーブル番号に対応する、来店客の人数が来店した使用回数をカウントアップする(ステップS6)。
ステータス更新部17は、テーブル一覧記憶部13に記憶されているステータスを更新し(ステップS7)、処理を終了する。
【0027】
次に、図6において、テーブル一覧生成部14によるテーブル一覧の更新処理を説明する。テーブル一覧生成部14は、自身が備える計時機能により、現在時刻が予め定められた更新時期であるか否かを判定する(ステップS11)。更新時期とは、例えば、ある時刻から一定期間(1日、1週間、2週間など)後であっても良いし、一定以上の数の客が来店した場合や一定以上の注文情報が入力された場合などでも良い。
更新時期でなければ、ステップS11に戻る。更新時期であれば、テーブル一覧生成部14は、変数iに1を代入し(ステップS12)、人数集計テーブル記憶部15に記憶されている人数集計テーブルのi番目のテーブル番号の、人数毎の使用回数を読み込む(ステップS13)。ここで、i番目のテーブル番号に対応するいずれの人数にも使用回数が記憶されていなければ(ステップS14:なし)、テーブル一覧記憶部13に記憶されているテーブル一覧および人数集計テーブル15から、そのテーブル番号のテーブルは存在しない可能性が高いと認識してそのテーブル番号を削除し(ステップS15)、ステップS19に進む。
【0028】
ステップS14において、テーブル番号に対応する人数毎の使用回数が記憶されていれば(ステップS14:あり)、テーブル一覧生成部14は、そのテーブル番号に対応する使用回数が最も大きな人数を仮席数と判定する(ステップS16)。そして、テーブル一覧生成部14は、仮席数≦席数候補値を満たす最小の席数候補値を席数と判定する(ステップS17)。席数候補値とは、その店舗に存在するテーブルの席数が予め定められた値(例えば、1、2、4、6、8)であり、コントローラ10の記憶領域に予め記憶される。そして、テーブル一覧生成部14は、判定結果の席数に基づいて、テーブル一覧記憶部13に記憶されているテーブル一覧の席数を更新する(ステップS18)。
例えば、図4におけるテーブルA09について、使用回数が最も大きな人数は、「4」である。よって、現時点で図6に示す更新処理を実施した場合には、仮席数は「4」と判定され、席数は、仮席数≦席数候補値を満たす最小の席数候補値を席数ということで、「4」と判定される。よって、この後、図3のA09の人数は「6」から「4」へ更新されることが予想される。
テーブル一覧生成部14は、変数iに1を加算し(ステップS19)、i番目のテーブル番号が人数集計テーブル記憶部15に記憶されていれば(ステップS20:あり)、ステップS13に戻る。i番目のテーブル番号が人数集計テーブル記憶部15に記憶されていなければ(ステップS20:なし)、処理を終了する。
【0029】
このようにすれば、注文入力時の注文情報に含まれるテーブル番号と人数とに基づいて、店舗内のテーブルレイアウトのマスタデータであるテーブル一覧を、自動生成することが可能となる。
すなわち、新規オーダーの登録時に、未登録のテーブル番号が入力された場合、テーブル一覧記憶部13に記憶されているテーブル一覧に、そのテーブル番号を追加する。さらに、このようなテーブル番号が新たに追加された場合は、そのテーブル番号によりテーブル一覧をソートして並び替える。
また、テーブル一覧を一定期間毎に更新することにより、一定期間に入力されなかったテーブル番号、もしくは使用頻度が一定数に満たなかったテーブル番号については、誤入力データであったと判断され、テーブル一覧から削除される。
【0030】
図7は、コントローラ10がステータス等を更新する動作例を示すフローチャートである。コントローラ10の送受信部11が、ハンディターミナル30から送信される注文情報を受信すると(ステップS31)、注文情報を注文情報記憶部12に記憶させる。テーブル一覧生成部14は、送受信部11が受信した注文情報に応じて、人数集計テーブル記憶部15に記憶されている人数集計テーブルの該当データをカウントアップさせる(ステップS32)。ステータス更新部17は、注文情報に含まれるテーブル番号に対応するステータスを「オーダー済み」としてテーブル一覧記憶部13に記憶させる(ステップS33)。
なお、上述したように、注文情報に未登録のテーブル番号が含まれる場合には、ステップS32において人数集計テーブルに新たに当該テーブル番号を追加して人数を記憶し、ステップS33においてテーブル一覧記憶部にも新たに当該テーブル番号を追加してステータスを記憶する。
【0031】
判定部16は、ステップS31において受信した注文情報に含まれる人数と、注文情報に含まれるテーブル番号に対応してテーブル一覧記憶部13に記憶されている席数とを比較する(ステップS34)。なお、ステップS38、S42の後にこのS34において人数と席数の比較を行う場合には、ステップS37、S41で一時的に記憶する席数を使用して比較を行う。
席数が人数以上であると判定すると(ステップS34:Yes)、注文情報を登録する通常のメニュー登録処理を行う。
席数が人数以上でないと判定すると(ステップS34:No)、隣のテーブルのステータスの確認作業を行う。例えば、テーブル番号の数字に1を加算したテーブル番号のステータスをテーブル一覧記憶部13から読み出し、プラス方向の隣テーブルが空席であるか否かを判定する(ステップS35)。
【0032】
判定部16が、プラス方向の隣テーブルが空席であると判定すると(ステップS35:Yes)、そのテーブルと注文情報に含まれるテーブル番号のテーブルが連結されたと考えられるため、ステータス更新部17は、その隣テーブルのステータスを「オーダー済み」と更新してテーブル一覧記憶部13に記憶させる(ステップS36)。そして、注文情報に含まれるテーブル番号に対応する席数(または、前回、一時的に記憶した席数)に、連結されたと思われる隣テーブルの席数を加算した席数を、一時的に記憶しておく(ステップS37)。そして、連結された隣テーブルのテーブル番号に対応する連結先テーブルに、注文情報に含まれるテーブル番号を追加して、テーブル一覧記憶部13に記憶させ(ステップS38)、ステップS34に戻る。
【0033】
ステップS35において、判定部16が、プラス方向の隣テーブルが空席でないと判定すると(ステップS35:No)、注文情報に含まれるテーブル番号の数字から1を減算したテーブル番号のステータスをテーブル一覧記憶部13から読み出し、マイナス方向の隣テーブルが空席であるか否かを判定する(ステップS39)。判定部16が、マイナス方向の隣テーブルが空席であると判定すると(ステップS39:Yes)、そのテーブルと注文情報に含まれるテーブル番号のテーブルが連結されたと考えられるため、ステータス更新部17は、その隣テーブルのステータスを「オーダー済み」と更新してテーブル一覧記憶部13に記憶させる(ステップS40)。そして、注文情報に含まれるテーブル番号に対応する席数(または、前回、一時的に記憶した席数)に、連結されたと思われる隣テーブルの席数を加算した席数を一時的に記憶しておく(ステップS41)。そして、連結された隣テーブルのテーブル番号に対応する連結先テーブルに、注文情報に含まれるテーブル番号を追加して、テーブル一覧記憶部13に記憶させ(ステップS42)、ステップS34に戻る。
【0034】
ステップS39において、判定部16が、マイナス方向の隣テーブルが空席でないと判定すると(ステップS39:No)、両隣のテーブルが空席でないにも関わらず、テーブルの席数を超える人数が入力されており、テーブル一覧記憶部13に記憶されている席数が誤っていると考えられる。このため、テーブル一覧記憶部13に記憶されている席数を、注文情報に含まれる人数を加味し、より大きい席数に更新して記憶させる(ステップS43)。例えば、テーブル番号が「A03」、人数が「3人」という情報がコントローラ10に送信された場合、図3のテーブル一覧を参照すると、A03の席数は「2」であり、その両隣(A02およびA04)にそれぞれ別の客が着席していることが分かる。よって、ステップS35においてNo、ステップS39においてNoに進み、ステップS43に進む。そして、テーブル一覧記憶部13のA03に登録されている席数「2」が間違っている可能性があると判断され、人数「3」を満たす最小の席数候補値「4」に、A03の席数を更新して記憶する。
【0035】
また、例えば、座席数が2であるテーブル「A05」と座席数が2であるテーブル「A06」とが存在し、これを連結して合わせて4人で使用することがあると考えられるが、テーブル「A05」やテーブル「A06」は、通常は1人もしくは2人で使用されるため、1人席もしくは2人席として判定されテーブル一覧記憶部13に記憶されている。
ここで、テーブル番号「A05」に対応付けられた人数が「4人」という注文情報がコントローラ10に送信されると、ステップS35において隣テーブルである「A06」を確認し、A06が空席であれば、A06を「オーダー済み」にして連絡先テーブルに登録する。
このように、隣のテーブルを連結して使用していることを登録することができ、その事実を、例えばハンディターミナル30などから確認することができるため、テーブルを使用しているにもかかわらず、いずれかのテーブルが空席のステータスのままテーブル一覧に残ってしまったり、フロアスタッフが新たな来店客を使用中のテーブルに誤って案内したりすることを防ぐことができる。
【0036】
さらに、テーブル一覧の上位概念であるエリアも意識し、テーブルを連結操作するにあたり、エリアまたがりの連結を行わないようにすることも可能である。
例えば、ステップS35やS39において、隣のテーブルのテーブル番号を読み出す際にエリアも読み出すことにする。
ステップS35において、判定部16は、プラス方向の隣テーブルが空席でないと判断した場合、ステップS39に進むが、プラス方向の隣テーブルのエリアが別エリアである場合にもステップS39に進むようにする。また、ステップS39において、判定部16は、マイナス方向の隣テーブルが空席でないと判断した場合、ステップS43に進むが、マイナス方向の隣テーブルのエリアが別エリアである場合にもステップS43に進むようにする。
このようにすることで、異なるエリアにあるテーブル同士の連結を防ぐことができる。
【0037】
ここで、一度連結した連結先テーブルのデータは、主テーブルの伝票が会計されるとともに解除することができる。また、連結されたテーブルに対して、新たな在席ステータス(案内済み、オーダー済み等)が登録された場合も、連結先テーブルを解除する。この場合、何らかの事情で連結されたテーブルが空いて、新たな来店客が着席したと推定できる。
【0038】
また、このような連結されたテーブルが、常に4人席として使用されるようになった場合、定期的なテーブル一覧の自動生成において、(4人や3人で使用される頻度が増え、2人で使用される頻度が減ることが予想される)テーブル「A05」の席数が4人となり、テーブル「A06」は、単体で使用される機会がなくなるため、テーブル一覧記憶部13から削除されることになる。
ここで、再び個別にテーブルを使用する場合、「A06」が再びテーブル一覧記憶部13に記憶され、テーブル「A05」は2人席として判定されてテーブル一覧記憶部13に記憶されることになる。これにより、テーブルを連結して使用する場合にも、テーブル一覧に特殊な設定をしたり、店舗のスタッフ等がテーブル一覧を設計する作業を行ったりしなくとも、自動的な管理が可能である。
【0039】
なお、店舗リニューアル等の場合には、所定の操作によって、テーブル一覧記憶部13に記憶されているテーブル一覧の情報の全てを削除するようにしても良い。
また、テーブルの設置エリアについては、予めテーブル番号の範囲を設定し、新規登録時に、範囲内のテーブル番号に、対応するエリアの情報を対応付けるようにするようにしてもよい。
また、例えば、テーブル番号の範囲を設定することによって、喫煙、禁煙席の判定を行うことも可能である。例えば、A01〜A99は禁煙席、B01〜B99は喫煙席などとして範囲を設定しておくことができる。
ここで、このようなテーブル連結時のステータス管理は、上述のようにテーブル一覧を自動的に生成した場合に限られるものではなく、予め固定されたテーブル一覧が生成され記憶されている場合にも同様に適用することができる。この場合、例えば上述のステップS23においては、席数の誤りではなく、人数入力ミスであると考えられるため、人数を席数に変更して記憶させるようにしても良い。
【0040】
このようにすれば、テーブル一覧の生成やメンテナンスをユーザが行わなくとも、コントローラ10によってテーブル一覧が生成され、状況に応じて更新されるため、簡単にテーブル管理を行うことができる。また、レイアウト変更や、リニューアルに伴うテーブル番号の修正、座席数の変更も、自動的に行うことができる。また、テーブルを連結して使用した場合でも、簡単にテーブル管理を行うことができる。
【0041】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより注文管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0042】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0043】
1 注文管理システム
10 コントローラ
11 送受信部
12 注文情報記憶部
13 テーブル一覧記憶部
14 テーブル一覧生成部
15 人数集計テーブル記憶部
16 判定部
17 ステータス更新部
20 プリンタ
30 ハンディターミナル
40 テーブル表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、当該テーブル番号によって識別される前記テーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧が記憶されるテーブル一覧記憶部と、
来店客の注文が入力される注文入力端末から、当該来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、当該テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記注文情報に含まれる前記テーブル番号と前記人数とに基づいて、前記店舗内のテーブル一覧を生成して前記テーブル一覧記憶部に記憶させるテーブル一覧生成部と、
を備えることを特徴とする注文管理装置。
【請求項2】
前記テーブル一覧生成部は、前記受信部が受信した複数の前記注文情報に含まれる前記人数のうち、最も頻度の高い人数を、前記席数として前記テーブル番号に対応付けて前記テーブル一覧記憶部に記憶させる
ことを特徴とする請求項1に記載の注文管理装置。
【請求項3】
前記テーブル一覧生成部は、一定期間内に前記受信部が受信した前記注文情報に基づいて、前記テーブル一覧を生成して前記テーブル一覧記憶部に記憶させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の注文管理装置。
【請求項4】
前記テーブル一覧記憶部には、前記テーブル番号毎に、当該テーブル番号によって識別される前記テーブルが空席であるか在席であるかを示すステータスが対応付けられて記憶されており、
前記受信部が受信した前記注文情報に含まれるテーブル番号に対応付けられた前記席数を前記テーブル一覧記憶部から読み出し、読み出した当該席数が、前記注文情報に含まれる人数以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記席数が前記人数以上でないと判定すると、前記テーブル番号と、当該テーブル番号によって識別される前記テーブルに隣接する他のテーブルのテーブル番号とに、在席を示すステータスを対応付けて前記テーブル一覧記憶部に記憶させるステータス更新部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の注文管理装置。
【請求項5】
店舗内に設置された複数のテーブルを識別するテーブル番号と、当該テーブル番号によって識別される前記テーブルの席数とが対応付けられたテーブル一覧が記憶されるテーブル一覧記憶部を備えた注文管理装置が、
来店客の注文が入力される注文入力端末から、当該来店客が着席したテーブルのテーブル番号と、当該テーブルに着席した人数とが含まれる注文情報を受信するステップと、
前記受信部が受信した前記注文情報に含まれる前記テーブル番号と前記人数とに基づいて、前記店舗内のテーブル一覧を生成して前記テーブル一覧記憶部に記憶させるステップと、
を備えることを特徴とする注文管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−190366(P2012−190366A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54887(P2011−54887)
【出願日】平成23年3月13日(2011.3.13)
【出願人】(304048735)エスアイアイ・データサービス株式会社 (126)
【Fターム(参考)】