説明

洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置

【課題】リボン翼を洗浄性及びメンテナンス性に優れた一条タイプとしながらも、平面視における重心を回転軸の中心に位置させることにより、上部のみでの片持ちを可能とし、高速回転での運転を実現することのできる新規な洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置の開発を技術課題とした
【解決手段】 逆円錐状の処理槽本体10内に一条のリボン翼32を具えて構成された回転翼3を配し、この回転翼3によって被処理物Wの混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却の各処理のいずれか一つまたは複数の処理を行う装置において、前記装置は、前記リボン翼32の形状に起因する回転翼3の重心G0のズレを補正するためのカウンターバランサ5を具えたことを特徴として成り、回転翼3の重心G0と回転軸30の中心とのズレがカウンターバランサ5によって補正されるため、回転翼3の回転が安定し、振動の発生を抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理物の混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却のうちのいずれか一つまたは複数の処理を行う円錐型リボン混合処理装置に関するものであって、特に一条のリボン翼が具えられた円錐型リボン混合処理装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来より各種食品、飼料、医薬品、化学品等を混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却させるための装置として円錐型リボン混合処理装置が用いられている。
この円錐型リボン混合処理装置D′は図7に示すように、逆円錐状の処理槽1′内に回転翼3′を具え、この回転翼3′によって処理槽1′内全体に被処理物Wの循環流を起こさせて、被処理物Wの混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却を行うものである。
【0003】
また前記回転翼3′は螺旋帯状のリボン翼32′を具えて成るものであり、平面視で処理槽1′の中心に位置するように具えられた回転軸30′に対し、支持バー31′を用いてリボン翼32′を取り付けて成るものであり、このリボン翼32′が、処理槽1′の内壁面に近接した状態とされるものである。
そして前記回転翼3′を回転させながら、処理槽1′の上部に形成された投入口12′から被処理物Wを投入すると、被処理物Wは処理槽1′内において螺旋状のリボン翼32′に案内されながら処理槽1′の内壁に沿って上昇し、上部に具えられた渦流ブレーカ6′の位置まで到達し、この渦流ブレーカ6′に衝突し、中央部に案内されてここから落下するものである。
以降、被処理物Wはこのような経路を流動・循環しながら、混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却のうちのいずれか一つまたは複数の処理が進行されることとなる。
【0004】
ところでこの種の円錐型リボン混合処理装置D′には、図7に示す二条のリボン翼32′が具えられた円錐型リボン混合処理装置D2′と、図8に示す一条のリボン翼32′が具えられた円錐型リボン混合処理装置D1′があり(例えば特許文献1、2参照)、それぞれ一長一短であった。
まず前記二条のリボン翼32′が具えられた円錐型リボン混合処理装置D2′は、平面視で二条のリボン翼32′及び渦流ブレーカ6′が回転軸30′を中心として対称になるように設置されており、重心G0は回転軸30′の略中心に位置し、安定した回転状態が得られるものである。このため回転軸30′は、装置上部のみにある軸受機構による、いわゆる片持ちが可能であり、更に高速回転での運転が可能であるため混合、破砕、乾燥、 殺菌、冷却を効率的に行うことができる。
その一方、処理槽1′内には二条の撹拌翼32′及び支持バー32′が密に存在することとなるため自由空間が乏しく、付着物が付着し易く更にその除去や掃除の作業性は良いものとは言えない。特に付着物に関しては、二条分のリボン翼32′及び支持バー31′に対して付着するため、その量も多大なものとなってしまう。
【0005】
次に前記一条のリボン翼32′が具えられた円錐型リボン混合処理装置D1′は、処理槽1′内には一条のリボン翼32′だけが存在することとなるため自由空間が広く、付着物は付着しにくく、またその除去や掃除の作業性に優れている。特に付着物に関しては、一条分のリボン翼32′及び支持バー31′に対して付着するものだけなので、その量も少量で済んでいる。
その一方、回転翼3′の重心G0は、平面視でできるだけ撹拌軸30′の中心に位置するように設計されたとしても、どうしても回転軸30′の中心よりも大きくずれてしまう。この結果、回転が安定しないため回転翼3′自体が振動を発生させる要因となったり、回転が安定しないために被処理物Wの流動も乱されて、それが振動の要因となったりする。
このため安定した回転状態を得るには、回転軸30′を、装置の上と下に具えられた軸受機構による、いわゆる上下両持ちとしたり、あるいは回転軸30′の径を太くするとともに、低速回転で運転を行う等の配慮をしなければならない。
しかしながら、回転軸30′を上下両持ちとした場合には、処理槽1′の下部に設けられる軸受に対して粉体が詰まってしまうことは避けられず、衛生上、食品の処理には不向きなものとなってしまう。
また回転軸30′を低速回転させる場合には、被処理物Wが撹拌されずに回転翼3′とともに回ってしまういわゆる共回りの発生や、混合ムラ、乾燥ムラ、ダマの発生等が起こってしまうことがある。
【0006】
更に二条のリボン翼32′を具えるタイプの場合、平面視における被処理物Wの流動が、対称に具えられたリボン翼32′により対称的な流動になるのに対し、一条のリボン翼32′を具えるタイプの場合、一条であるために被処理物Wの流動も非対称な流動になる。このため非処理物Wの流動により生じる反力や衝撃が、回転翼3′や処理槽本体10′内面や渦流ブレーカ6′に対して平面視において非対称に作用するため、安定した回転を妨げてしまい、より一層振動を発生させる要因ともなっている。
更にまた一条のリボン翼32′を具えるタイプの場合には、重心G0の位置を調節するために、リボン翼32′の幅等を、被処理物Wの流動に適した本来の形状とは異なる形状に変更することもあり、回転状態を安定させることと流動状態を良好なものとすることの両立は困難であった。
【特許文献1】特開平09−234500公報
【特許文献2】実開昭63−16829公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、リボン翼を洗浄性及びメンテナンス性に優れた一条タイプとしながらも、平面視における重心を回転軸の中心に位置させることにより、装置上部のみでの、いわゆる片持ちを可能とし、高速回転での運転を実現することのできる新規な洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置の開発を技術課題としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち請求項1記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置は、逆円錐状の処理槽内に一条のリボン翼を具えて構成された回転翼を配し、この回転翼によって被処理物の混合、破砕、乾燥の各処理のいずれか一つまたは複数の処理を行う装置において、前記装置は、前記リボン翼の形状に起因する回転翼の重心のズレを補正するためのカウンターバランサを具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、回転翼の重心と回転軸の中心とのズレがカウンターバランサによって補正されるため、回転翼の回転が安定し、振動の発生を抑えることができる。
なお、回転翼の重心とは回転翼を支える支持バーを含んだ上での重心を意味するものである。
【0009】
また請求項2記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置は、前記要件に加え、前記カウンターバランサは、平面視において、回転軸の中心を中心点とし、回転翼の重心から180°の方向の点と回転翼の重心とを結んだ線を基準ラインとし、この基準ラインから左右60°の範囲内にカウンターバランサの重心が位置するように設けられるものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、回転翼の重心を、回転翼が安定して回転できる位置に補正することができ、装置の振動をより抑制することができる。
【0010】
また請求項3記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置は、前記要件に加え、前記カウンターバランサは、回転軸に具えられたリボン翼タイプのものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、処理槽内上部に位置する被処理物を、平面視で対称的に流動させることができるので、回転翼の回転をより安定させ、装置の振動をより抑制することができる。
【0011】
また請求項4記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置は、前記請求項3記載の要件に加え、前記リボン翼タイプのカウンターバランサは、同じ高さに位置するリボン翼の0.3〜1.2倍の幅となるように設定され、且つその長さは一周以内に設定されたものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、カウンターバランサとしての機能を維持しつつ、装置の振動をより抑制することができ、被処理物の付着及び残留を抑えることができる。
【0012】
また請求項5記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記カウンターバランサは、回転軸に具えられたバータイプのものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、カウンターバランサの支持部材が不要となるため、被処理物の付着及び残留を抑えることができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、リボン翼を一条タイプとして洗浄性及びメンテナンス性に優れたものとしながらも、カウンターバランサにより重心の補正を行うことにより、上部のみでの片持ちを可能とし、高速回転での運転を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置について、図示の実施例に基づいて説明するものであるが、この実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
【実施例】
【0015】
〔リボン翼タイプのカウンターバランサを具えた円錐型リボン混合処理装置〕
図1中、符号Dで示すものが本発明の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置(以下、円錐型リボン混合処理装置Dと称する。)であり、この装置は、逆円錐状の処理槽1内に具えられた回転翼3によって被処理物Wの混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却の各処理のいずれか一つまたは複数の処理を行うための装置である。
【0016】
まず前記処理槽1は、適宜の金属素材を逆円錐形に形成して成る円錐部1Aと、この円錐部1Aの上方に連結された円筒部1Bとにより処理槽本体10が形成され、円筒部1Bの上部開口部が天板11によって塞がれて、処理槽1の内部空間を処理空間として構成されたものである。
また前記天板11に対しては投入口12が形成され、更に処理槽1の下部には排出口13が形成される。
【0017】
更に前記天板11上には、モータM及び減速機2が具えられ、減速機2の出力軸は、処理槽1内に配される回転翼3の回転軸30に連結される。
また前記回転翼3は、回転軸30の軸方向に沿って複数の支持バー31が固定され、この支持バー31の端部に対して、幅細のリボン翼32が先細り螺旋状に取り付けられて成るものである。
【0018】
また前記円筒部1B内には、前記リボン翼32によって円錐部1Aの内壁に沿って上昇してきた処理物Wを、処理槽1の中央付近に移動させるとともに処理槽1下部に落下させる渦流ブレーカ6が具えられるものであり、この実施例では一例として図2(a)の平面図に示すように回転軸30を中心として対称の位置の二カ所に具えるようにした。
【0019】
そして平面視における回転翼3の重心G0の位置は、回転軸30の中心と重なるようになるのが理想的であるが、現実には幅寸法や周長が上下方向で異なるといったリボン翼32の複雑な形状と、リボン翼32を支える支持バー31とに起因して、図3(b) に示すように回転軸30の中心と重なることなく大きくズレてしまう。
そこで本発明では、このようなズレを補正するようなカウンターバランサ5が具えられるものである。ここでカウンターバランサ5が具えられる前の回転翼3の重心をG0とし、カウンターバランサ5の重心をG1とし、更にカウンターバランサ5が具えられた状態の回転翼3の重心をG2として説明を行うものとする。
この実施例ではリボン翼タイプのカウンターバランサ51が採用されるものであり、このカウンターバランサ51を回転軸30に接続するための支持バー53も実質的にカウンターバランサ5の構成要素となる。
このタイプのカウンターバランサ51は、図3(b)に示すように平面視において、回転軸30の中心を中心点として、回転翼3の重心G0から180°の方向の点と回転翼3の重心G0とを結んだ線を基準ラインLとし、この基準ラインLから左右60°の範囲内にカウンタバランサ51の重心G1が位置するように設けられるものである。この結果、回転翼3の重心G0は回転軸30のほぼ中心に位置する重心G2として補正されることとなる。この範囲にカウンタバランサ51の重心G1を位置させることにより回転が安定し、更に回転が安定することにより被処理物Wの流動が安定するために 円錐型リボン混合処理装置Dの振動が抑制される。
なお図5に示すグラフは、回転軸30の中心点の回りにカウンターバランサ51の位置を変えた場合、重心G2の回転軸30の中心点からの偏心距離の変化を示したものである。このグラフの横軸(バランサ設置角度)は、図3(b)における回転軸30の中心点を基準点とし、更にリボン翼32の最上部を支える支持バー31の中心線を0°方向の基準ラインXとしたときの反時計回りの角度を表しており、カウンターバランサ51の重心G1を反時計回りに位置を変えた場合として表している。
【0020】
またこのようなリボン翼タイプのカウンターバランサ51は、同じ高さに位置するリボン翼5の0.3〜1.2倍の幅となるように設定され、且つその長さは一周以内(一巻き分すなわち360°以内)に設定される。図3(b)に示した実施例は、リボン翼タイプのカウンターバランサ51を1/4周(90°)としたものである。なお、リボン翼タイプのカウンターバランサ51の幅が、同じ高さに位置するリボン翼5の0.3倍より狭い場合、重心バランスを確保するための設計が困難であったり、被処理物Wを対称的に流動させる作用が弱くなってしまう。またリボン翼タイプのカウンターバランサ51の幅が、同じ高さに位置するリボン翼5の1.2倍より広い場合、被処理物Wの付着や残留が増えて洗浄性やメンテナンス性を損なったり、これらの作業をする上での目視確認の妨げになり易く、好ましくない。
【0021】
なお図8に示した既存の一条タイプの回転翼3′の場合、重心G0を回転軸30′の中心に近づけるために、リボン翼32′の幅寸法等を変更することがあったが、本発明によればこのような改変は不要となり、リボン翼32を被処理物Wの流動に好適な形状のままとすることができる。
【0022】
本発明の円錐型リボン混合処理装置Dは一例として上述のように構成されるものであり、以下、この装置の運転状態について説明し、続いてメンテナンス作業の態様について説明する。
まず始めにモータMを起動して回転翼3を回転させながら、被処理物Wを投入口12から処理槽1内に投入するものであり、被処理物Wは螺旋状のリボン翼32に案内されながら処理槽本体10の内壁に沿って上昇することとなる。
このとき本発明によれば、平面視において回転翼3の重心G0が回転軸30の中心に位置する重心G2として補正されるため、回転軸30を上部のみでの片持ちとしながらも、安定した回転状態を得ることができ、回転翼3を高速で回転させることが可能となる。このため低速回転させた場合に発生してしまう、被処理物Wが撹拌されずに回転翼3とともに回ってしまういわゆる共回りや、混合ムラ、乾燥ムラ、ダマの発生等を回避することが可能となる。
【0023】
またリボン翼32に案内されながら処理槽本体10の内壁に沿って上昇した被処理物Wは、渦流ブレーカ6によって案内されて、処理槽1の中央付近に移動するとともに処理槽1下部に落下する。渦流ブレーカ6は、処理槽本体10内での被処理物Wの循環を促進させるための部材であるが、被処理物Wが処理槽本体10内面に流動しながら接触する際や渦流ブレーカ6に接触する際に衝撃を生じてしまう。
しかしながら本発明の円錐リボン型混合処理装置Dにあっては、処理槽1内の上部に位置する被処理物Wは、リボン翼タイプのカウンターバランサ51にも案内されて回転軸30を中心として対称的に流動することとなり、やがて渦流ブレーカ6と接触することとなる。このため被処理物Wは回転軸30や処理槽本体10内面に対して対称的な流動を生じ、また回転軸30に対して対称の位置の二カ所に具えられる渦流ブレーカ6に同時に被処理物Wが接触するため、その衝撃はほぼ相殺されることとなり、回転翼3の回転を安定したものとし、円錐リボン型混合処理装置Dの振動を抑制することができる。
【0024】
そして粘度の高い処理物Wがリボン翼32及び支持バー31並びにカウンターバランサ51及び支持バー53に付着してしまった場合や、部品交換等のメンテナンスが必要になった場合には、天板11を外して回転翼3を処理槽1から引き抜いた状態で作業が行われることとなるが、本発明の円錐型リボン混合処理装置Dは、リボン翼32が一条であるため、付着物の除去や掃除を要する個所が少なく、作業性に優れている。特に付着物に関してはその量も二条タイプのものと比べて少量で済むこととなり、除去作業が軽減されることとなる。
【0025】
〔バータイプのカウンターバランサを具えた円錐型リボン混合処理装置〕
次にタイプを異ならせたカウンターバランサ5について説明する。
図4(a)(b)に示すに示す回転翼3は、バータイプのカウンターバランサ52が回転軸30に接続されたものであり、このような回転翼3が処理槽本体10内に具えられることにより、円錐型リボン混合処理装置Dが構成される。そしてカウンタバランサ52は一本のバーのみによって構成されるため、被処理物Wの流動により作用する力が小さい場合は、円錐型リボン混合処理装置Dに生じる振動も軽微であるため安定した運転が行え、図3に示したタイプの回転翼3と比べて付着物をより少量に抑えることができる。
また図4(c)(d)に示すものは、図3(a)(b)に示したリボン翼タイプのカウンターバランサ51の代わりに、丸棒状のカウンターバランサ55が支持バー53により支えられた回転翼3である。このものはバーのみにより構成される図4(a)(b)に示したカウンターバランサ52よりも、回転翼3の回転がよりいっそう安定し、円錐型リボン混合処理装置Dの振動をより一層抑えることができるものである。
なおカウンターバランサ5の設置個所及び本数は、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更することが可能である。
【0026】
〔カウンターバランサを処理槽外部に具えた円錐型リボン混合処理装置〕
また図6はカウンターバランサ5を処理槽1の外部に設けた実施例を示すものであり、回転軸30における処理槽1の外部に位置する部位に、偏心錘状のカウンターバランサ54を具えたものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の円錐型リボン混合処理装置を一部透視して示す斜視図である。
【図2】本発明の円錐型リボン混合処理装置を一部透視して示す平面図及び側面図である。
【図3】リボン翼タイプのカウンターバランサを具えた回転翼を示す斜視図及び平面図である。
【図4】バータイプのカウンターバランサを具えた回転翼を示す斜視図及び平面図である。
【図5】バランサ設置角度と偏心距離との関係を示すグラフである。
【図6】偏心錘タイプのカウンタバランサが適用された実施例を示す斜視図及び平面図である。
【図7】二条のリボン翼を具えた既存の円錐型リボン混合処理装置を示す斜視図及び平面図である。
【図8】一条のリボン翼を具えた既存の円錐型リボン混合処理装置を示す斜視図及び平面図である。
【符号の説明】
【0028】
D 円錐型リボン混合処理装置
1 処理槽
1A 円錐部
1B 円筒部
10 処理槽本体
11 天板
12 投入口
13 排出口
2 減速機
3 回転翼
30 回転軸
31 支持バー
32 リボン翼
5 カウンターバランサ
51 カウンターバランサ
52 カウンターバランサ
53 支持バー
54 カウンターバランサ
55 カウンターバランサ
6 渦流ブレーカ
D1′ 円錐型リボン混合処理装置
D2′ 円錐型リボン混合処理装置
G0 重心
G1 重心
G2 重心
L 基準ライン
M モータ
W 被処理物
X 基準ライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆円錐状の処理槽内に一条のリボン翼を具えて構成された回転翼を配し、この回転翼によって被処理物の混合、破砕、乾燥、殺菌、冷却の各処理のいずれか一つまたは複数の処理を行う装置において、前記装置は、前記リボン翼の形状に起因する回転翼の重心のズレを補正するためのカウンターバランサを具えたことを特徴とする洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置。
【請求項2】
前記カウンターバランサは、平面視において、回転軸の中心を中心点とし、回転翼の重心から180°の方向の点と回転翼の重心とを結んだ線を基準ラインとし、この基準ラインから左右60°の範囲内にカウンターバランサの重心が位置するように設けられるものであることを特徴とする請求項1記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置。
【請求項3】
前記カウンターバランサは、回転軸に具えられたリボン翼タイプのものであることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置。
【請求項4】
前記リボン翼タイプのカウンターバランサは、同じ高さに位置するリボン翼の0.3〜1. 2倍の幅となるように設定され、且つその長さは一周以内に設定されたものであることを特徴とする請求項3記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置。
【請求項5】
前記カウンターバランサは、回転軸に具えられたバータイプのものであることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄性及びメンテナンス性を向上させた円錐型リボン混合処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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