洗浄方法
【課題】膜モジュールに配置された複数の多孔性膜の表面からファウリング物質を除去する方法および装置を提供する。
【解決手段】気泡が膜9の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するために、多孔性膜アレイに対して均一に分布している気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給する。膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている。気泡はまた、振動を生じさせ、膜を互いに擦って、ファウリング物質の除去をさらに助長する。
【解決手段】気泡が膜9の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するために、多孔性膜アレイに対して均一に分布している気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給する。膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている。気泡はまた、振動を生じさせ、膜を互いに擦って、ファウリング物質の除去をさらに助長する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過システムなどに使用される膜の表面からファウリング物質(または汚れ物質)を除去するための気泡システムの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な膜濾過システムが公知であり、これらの多くは、効果的な濾過および高い濾過流束を生じさせるために、高い膜間圧力(transmembrane pressure:TMP)で操作される加圧システムを使用する。これらのシステムは、高効率であるが、製造、操作および維持するのに高額でもある。タンク内で垂直にフリーに取り付けられた膜アレイを用い、かつTMPを生じさせるために繊維の内腔に適用される吸引を用いる、より簡単なシステムもまた開発されている。しかしながら、これらのシステムは、加圧システムに比べて非効率的であることが、これまでに見出されている。
【0003】
このような公知のシステムの例が、特許文献1(Ishidaらの米国特許第5,192,456号)、特許文献2(Coteらの米国特許第5,248,424号)、ならびに特許文献3(Zenon Environmental Inc.の WO 97/06880号)に例示されている。
【0004】
Ishidaらの特許は、濾過膜の外側表面を洗浄するために空気流れを使用する活性スラッジ処理装置を記載している。この構成において、廃水をバイオ処理するために使用される空気ブロワは、膜表面を洗浄するための二次的な攪拌源としても使用される。膜モジュールはプレート型のものである。膜はまた、低い充填密度を有し、従って、緊密に充填された繊維束の洗浄に関連する問題を有していない。空気は、モジュールの下方からバブリングされ、かつ膜アレイの外部的に供給される。
【0005】
また、Coteらの特許は、繊維アレイを洗浄するシステムを記載する。この場合には、繊維が、逆U字形状または放物線状のアレイを形成するように、かせ(skein)の中に取り付けられ、空気がアレイの下方に導入されて、泡を生じさせる。ここで、この泡は、付着した微生物および生物でない粒子堆積物が比較的存在しないように、表面を維持するような力で繊維に接触する。繊維はいずれかの端部でのみ取り付けられているので、繊維は自由に揺れることができ、このことは、それらの外側表面上にある堆積物の除去を助長する。気体/空気の泡は、繊維束の外側にある供給源から供給され、繊維をほぼ横切って移動する。これは、効果的に洗浄され得る繊維束の奥行きを制限する。
【0006】
Zenon Environmental Inc.のPCT出願 WO 97/06880号は、Coteらの特許に密接に関係している。この文献においては、繊維は、拘束されず、垂直に配置され、かつ相対するヘッダー表面間の距離よりもわずかに長いように寸法決めされる。ここで、ファイバ端部は、個々のファイバが揺れて、独立して動き得るように、ヘッダーへ取り付けられている。かせは、大量の泡を生じさせる気体分配手段で通気される。ここで、泡は、かせを通って泡が上へ向かって上昇するときに、垂直に配置された繊維の外側表面を擦るように働く。
【0007】
本出願人の国際特許出願 WO96/07470号は、膜壁から物質を除去するために気体逆洗を使用した、先行の膜洗浄方法を記載する。これは、膜の濾液側に気体圧力をかけ、次いで膜のフィード側を取り囲むシェルを急速に減圧することによって行われる。フィードをシェルに供給しながら、この気体逆洗を行って乱流を生じさせ、そして膜壁のまわりを泡立たせ、その結果、蓄積した固形物をさらに取り除く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,192,456号
【特許文献2】米国特許第5,248,424号
【特許文献3】WO 97/06880号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は特に、比較的緊密に充填された束の形に配置された膜モジュールを形成するように配置された、複数の多孔性膜に関する。これらの多孔性膜は、上記の従来技術において記載したような繊維またはプレート型の膜の形態であり得る。
【0010】
本発明は、気泡を使用することによって、多孔性膜の表面からファウリング物質(膜のファウリングをもたらす物質または汚れ物質)を除去するための、簡単で効果的なシステムおよび方法を提供し、これにより、従来技術が有する問題を克服するか、少なくとも改善しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一つの要旨によれば、本発明は、膜モジュールに配設された複数の多孔性膜の表面からファウリング物質を除去する方法であって、気泡が該膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、多孔性膜アレイに対して均一に分布している気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給することによる方法を提供する。ここで、この膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている。多孔性膜は、中空繊維膜(または中空糸膜)を含み得る。好ましくは、繊維膜は、束の形に配置され、束は穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージで囲まれている。
【0012】
第二の要旨によれば、本発明は、複数の多孔性膜であって、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている膜と、使用の際に気泡が該膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から気泡を供給する手段とを含む膜モジュールを提供する。
【0013】
気泡は、膜を取り付けるために使用されるポッティング部材にある気体分配穴または開口部、モジュールの内部に位置する多孔性チューブ、あるいはモジュール内部で気体を出すように配置されたチューブ(単数または複数)を含む様々な方法によって、モジュールの内部から供給され得る。ここで、チューブは、モジュールの内部に据えられた、穴を含む櫛状チューブの形態であり得る。気泡を供給するもう一つの方法は、スパーク型オゾン発生器などの手段によってその場で気体を生じさせることを含む。気体供給のさらなるタイプを以下に詳述するが、これは本発明の好ましい実施態様である。
【0014】
一つの好ましい形態によれば、本発明は、アレイに取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の表面から、ファウリング物質を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から、均一に分布している気泡を供給する工程であって、該気泡が該アレイ内の各膜の間を実質的に均一に通過して、これにより、該膜の表面を洗浄(または精練)し、そして膜モジュールの内部から蓄積された固形物を除去するように、該分布が形成されている工程を含む方法を提供する。
【0015】
好ましくは、上記膜は、垂直に取り付けられて上記アレイを形成し、上記気泡は、上記繊維の長手方向に対してほぼ平行に通る。好ましくは、上記の均一に分布している気泡は、アレイの下方端部に提供される。オプションとして、逆洗が、膜の孔および膜の外側表面から固形物を除去することを助長するために、除去プロセスと共に使用され得る。
【0016】
好ましくは、膜は多孔性中空繊維を含み、ここで、繊維はヘッダーにおいて各端部が固定され、下方のヘッダーはその内部に形成された複数の穴を有し、この穴を通して気体が導入されて気泡を供給する。繊維は、通常は下方端部においてシールされ、濾液を除去し得るようにその上方端部において開いている。いくつかの繊維は、アレイ内の繊維の選択されたものを通して気体を供給することによって、洗浄気体の泡をアレイに供給するためにも使用され得る。好ましくは、繊維は、円筒状アレイまたは束の形で配置されている。
【0017】
濾液は、通常は、繊維への吸引の適用によって、繊維から取り出される。しかしながら、TMPを提供する任意の適切な手段が使用され得ることが理解されるであろう。多孔性シートを、より均一に分布した気泡を供給するために、穴と共に、または単独で使用してよい。多孔性シートはまた、供給空気充満チャンバへ固形物が侵入することを防止するという、付加的な利点を提供する。
【0018】
別の好ましい要旨によれば、本発明は、ポッティングヘッドの間で長手方向に延び、各端部においてそれぞれのポッティングヘッドに取り付けられている、複数の多孔性中空膜繊維を含む膜モジュールであって、該膜繊維が、互いに対して近接して配置され、かつそれらの間の過剰な動きを防止するように取り付けられており、該ポッティングヘッドの一つが、それに形成された通気穴の均一な分配アレイを有し、該繊維が、該通気穴に対して、該一つのポッティングヘッドに実質的に均一に取り付けられている、膜モジュールを提供する。
【0019】
別の好ましい要旨によれば、本発明は、上記の第二の要旨による膜モジュールを含む濾過システムであって、該濾過モジュールが、濾過されるべきフィード液を含むタンク内に垂直に配置されており、膜間圧力を該アレイの該繊維に加えて、該繊維内の孔を通過させて濾液を得る手段と、該繊維の間を上に向かって均一に移動して、その外側表面を洗浄する気泡を供給するように、該通気穴に供給気体を連続的にまたは間欠的に供給する手段とを含む、濾過システムを提供する。
【0020】
オプションとして、モジュールが別々の容器に収容される場合、洗浄プロセスの間に蓄積された固形物を除去するために、洗浄工程の後に定期的に容器のドレンの排出を実施する。排出とは別に、蓄積された固形物を除去するために他の方法が使用され得る。これらには、濾過サイクルの間に濃縮フィードを連続的に取り出すこと、または蓄積された固形物をオーバーフローさせて除去するのに十分な流量で、タンクの底部へ一定の間隔でフィードをポンプ供給することによって、タンクの上部においてオーバーフローさせることを含む。これは、代表的には、逆洗サイクルの最後に行われ得る。
【0021】
本明細書において使用される用語「気体」は、空気、気体の混合物、ならびにオゾンなどを含む、いかなる気体をも含むように理解されるべきである。
【0022】
上述の本発明は、本出願人の連続ミクロ濾過システムに使用され、本出願人の先行の米国特許明細書第5,405,528号に記載されるような、本出願人のモジュール式微孔性フィルターカートリッジに容易に適用され得ることが理解されるであろう。これらのカートリッジは、使用の際に気体が、穴を通過し、フィルター媒体を通って上方に移動する洗浄泡を形成するように、下方プラグに気体分配穴を設け、かつ該穴に供給気体用のマニホールドを設けることによって改変され得る。好ましい構成においては、カートリッジ(単数または複数)がフィードを含むタンク内に配置されながら、フィルタ媒体が下方端部においてシールされ、濾液が真空下で上方端部から取り出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の好ましい実施態様を、例示のためだけに、添付の図面を参照しながら以下に説明する。
【0024】
図1を参照して、本実施態様によれば、膜モジュール4は、上側ポッティングヘッド6と下方ポッティングヘッド7との間を長手方向に延びる中空繊維膜5の円筒状アレイまたは束を含む。オプションとして、スクリーンまたはケージ8が、アレイ5を取り囲み、繊維9を互いに近接して保持し、過剰な動きを防止するように働く。繊維9は、その内腔から濾液を除去し得るように上側ポッティングヘッド6において開口し、下方ポッティングヘッド7においてシールされている。下方ポッティングヘッド7は、その内部に均一に分配された多数の穴10を有して、これを通して気体/空気を供給することができる。繊維はポッティングヘッド6および7の内部に均一に固定され、穴10は、使用の際に繊維の間で均一に分布している気泡を供給するために、各繊維9に対して均一に形成されている。
【0025】
穴は、以下に説明するポッティングプロセスの一部として形成される。穴の互いに対する配置、ならびに繊維の穴および互いに対する配置は、気泡の洗浄効率に影響することが見出された。
【0026】
繊維束の内部の不均衡な気体分布は、繊維の回りの気泡流れが束全体にわたって均一になるのを確保するための穴の適切な分布および寸法決めによって克服され得る。繊維が密に充填された円筒状の束において、束の中心に向かって導入された気泡が束を通って移動する距離は、束の外縁部に向かって導入された気泡のそれよりも大きく、この結果、気泡流れに対する抵抗は、束の境界または周縁部においてよりも、束の中心において大きいということが見出された。
【0027】
上記に概説したように、不均衡な気泡分布に対処する一つの方法は、均等な孔の分配、よって均一な気体流れを提供するために、穴を横切って多孔性シートを設けることである。もう一つの方法は、抵抗分布に対して穴のサイズ分布を規定することである。単位面積(A)あたりのガス流量(Q)は、抵抗(R)に反比例し、
Q/A〜1/R
穴の直径(d)と抵抗との関係は、
d〜(R)1/2
となる。上記の関係を用いて、束の内部における抵抗差を補償する穴サイズおよび位置配列を設計することが可能である。例えば、束の中心での抵抗が、束の周縁部での抵抗よりも50%大きい場合、中心での穴サイズ(dc)および周縁部での穴サイズ(dp)は、均一な気体分布のために以下のようになると考えられる:
dc/dp=1.50.5=1.22
【0028】
穴を形成する公知の方法は、穴のドリリングまたはポスト−ポッティング形成の他の形態を必要とする。このような方法は、ドリリングなどのときに損傷を回避するために、繊維/膜をよける必要があるという不利点を有する。これは、繊維充填密度および穴サイズについて制限を与える。なぜなら、繊維が密に充填されている場合に、繊維に干渉することなくまたはこれを損傷することなく、穴をドリリングすることは困難だからである。さらに、繊維/膜に対して穴を正確に位置付けることは困難である。
【0029】
本発明の一つの要旨において使用されるプロセスは、上記に概説した問題および欠点を克服するか、少なくとも改善しようとするものである。
【0030】
この要旨によれば、本発明は、気体分配に使用される膜ポッティング部材にある開口部を形成する方法を提供し、この方法は:
膜端部をポッティングするための型を供給する工程であって、該型は、ポッティングプロセスの間に該開口部を形成するための構造がその内部に設けられている、工程と;
該膜端部を、硬化性ポッティング材料で満たされた該型の中に配置する工程と;
該ポッティング材料を少なくとも部分的に硬化させる工程と;
該膜を型から出す(demould)工程と
を含む。
【0031】
好ましくは、上記膜端部は、上記構造に関して均一に分布している。もう一つの要旨においては、本発明は、上述の方法に従って形成された少なくとも一つの膜ポッティング部材を含む膜アセンブリを含む。
【0032】
図2〜4を参照して、気体分配穴を形成するための好ましい方法を以下に説明する。図2の右側部分に示されるように、ポッティング装置(空で示される)は、垂直に移動可能なプラットフォーム21に取り付けられたポッティング型20を含み、プラットフォーム21は、液圧(または油圧)シリンダー22によって上昇および下降される。各型20の中心には、液圧エジェクタシリンダー24によって操作される垂直に移動可能なエジェクタプランジャー23が設けられている。繊維ガイドまたはカラー25は、型の周縁部に嵌まり、これにより、ポッティングプロセスの間に繊維端部をガイドおよび保持し、ならびにポッティング混合物(代表的にはポリウレタン)を型の内部に保持する。繊維は、ガイド25に挿入されるときに、スリーブ26の内部で保持される。型20の基部20’は複数の直立ピン27を有する。このピン27は、繊維端部を均一に分布させることを助長することと、ポッティング部材にガス分配穴を形成することの二重の目的を果たしている。ピンは、適切な気泡分配に必要とされるように、寸法決めされ、かつ分布させられる。ピン分布の一つの形態を図4に示す。
【0033】
使用の際に、ガイド25は型20の回りに配置され、型20はポッティング材料で必要とされるレベルまで満たされる。その後、プラットフォーム21は、繊維端部を型20の中へ降下させるために、上昇させられる。繊維端部は、通常は挿入前に、均一な分配を確保するために送風してバラされ、均一な長さを確保するために切り整えられる。
【0034】
ポッティング材料が部分的に硬化すると、型の中心エジェクタ部分23を上昇させることによって、ポッティング部材を型から押し出す。型20は、硬化を助長するために、通常は加熱される。所望であれば、繊維壁へポッティング材料を浸透させることを助長するために、ポッティングプロセスの間に型20に遠心力を作用させてもよい。
【0035】
このプロセスの結果、このポッティング部材の中にある繊維端部は通常はシールされる。しかし、ポッティング部材を横断方向に適切に切断することによって、内腔から濾液を取り出すために繊維端部が開口され得ることが理解されるであろう。
【0036】
このタイプのテストモジュール4を、11,000本の繊維(外径/内径 680/380μm)で充填した。下方端部における繊維内腔はポリウレタンで閉塞され、直径4.5mmの60個の穴が繊維束内で分布していた。下方端部は、フィードに対してシールされている空気配管に連結した。
【0037】
図5は、テスト装置の構成を例示する。モジュール4は、シリンダータンク15の中に垂直に配置され、濾液は、上部ポッティングヘッド6から吸引により取り出される。空気は、モジュール4の底部に導入され、繊維の間に空気の泡を生じさせて、膜表面に蓄積された固形物を擦り落とす。膜の穴内部に詰まった固形物を除去するために、少量の透過液(permeate)を繊維の内腔を通してポンピングする(透過液逆洗)。一つの操作方法は、吸引を15分間、次いで通気を2分15秒間行う。最初の1分間の通気後に、透過液逆洗を15秒間導入する。サイクルを吸引に戻す。数サイクルの後に、シリンダータンク15の中の固形物が濃縮され、タンク15の中の水が下方にドレン排出されて、濃縮逆洗液が除去される。
【0038】
図1に示される好ましい実施態様において、気体/空気は、空気の泡が繊維9の間で生じるように、均等に分配され、モジュール4の下方端部にある小さな穴10を通って流れる必要がある。その後、空気泡が上方に流れて、膜表面に蓄積された固形物を洗浄する剪断力を生じさせる。穴10の周囲の抵抗は、繊維束の異なる領域によってもたらされる抵抗の変化に起因して変化し得、気体/空気は、より小さい抵抗を有する穴を通って流れる傾向にあり、この結果、これらの穴を通るバイパス流れが生じる。
【0039】
膜モジュール4の製造の際に、繊維9を穴10に対して均等に分布するようにポッティングすることが好ましい。さらに、より小さく、より多い穴が、気体/空気の分配を助長するが、穴が小さすぎると、泡サイズを減少させ、従って、繊維の外側表面に与えられる剪断力を減少させる。穴サイズは0.01から5mmの範囲内であるべきことが好ましいが、穴10のサイズおよび位置は、モジュールサイズ、繊維充填密度、繊維直径、繊維孔サイズ、および他の因子によって変化することが理解されるであろう。
【0040】
不均衡な気体/空気分布を減じるためのもう一つの方法は、穴10よりもずっと小さい孔サイズを有する多孔性シート層(図示せず)を使用することである。この場合、空気の主要な圧力降下が、多孔性シートを横切るときに生じる。多孔性シートが均一に分布している孔を有する場合には、モジュールの空気端部にわたる空気分配は、一様に広がる傾向になる。
【0041】
空気の泡の分配をさらに改善するために、多孔性チューブ16が円筒状モジュール4の中心に挿入され得る。空気が多孔性チューブ16を通過するときに、このチューブは、繊維アレイを通過し、繊維膜の壁上にある固形物を洗浄する均一な気泡を生じさせる。二つ以上の多孔性チューブを使用し得ることが理解されるであろう。ここで、このようなチューブは、束の全体に亘って分布し得る。孔サイズの大きい繊維製品または不織材料からなる繊維製品もまた、多孔性チューブとして束の内部で使用され得る。図6は、この形態のモジュールを例示する。
【0042】
図7を参照して、空気は、通気穴10の下方の充満チャンバ(またはプレナムチャンバ)17へ、フィードタンクの上方から膜モジュールの底部に通じる空気供給チューブによって供給される。このチューブは、膜モジュールの中心または外側を通過してよい。充満チャンバ17はまた、下方マニホールド18に連結されるか、これの一部分を形成し得る。下方マニホールド18は、通気気体の供給用として、あるいは、モジュール底部からのドレン排出または逆洗の間にタンクから濃縮逆洗液を除去するための液体マニホールドとして、交互に使用され得る。
【0043】
図8Aおよび8Bは、いくつかの領域に区分した異なる条件下における同一のモジュールについてのテスト結果を示す。領域1〜4では、シリンダータンク内の水を10サイクル毎にドレン排出させた。従って、濃縮廃液の放出量は、フィード体積の3.2%として計算される。領域5は、3サイクル毎にフィードの10.2%の割合で排出させた。
【0044】
領域1と2とは、繊維束を取り囲むスクリーンを備えるモジュールの吸引性能について、空気端部に多孔性シートを用いた結果を比較する。初期には、吸引圧力が急速に低下した(すなわち、TMPが上昇した)。これは、モジュールが新しいという理由による。その後、吸引圧力と抵抗との両方が安定化する傾向にあった。比較すると、領域2に示されるように、多孔性シートを除去した後には吸引抵抗の増加がより速くなった。これらの結果は、多孔性シートと組み合わせた空気端部が、繊維の間の空気分配を助長することを示す。
【0045】
スクリーン8を使用することは、濾過について二つの影響を有する。スクリーンによって繊維の動きを制限することは、吸引の間における固形物の蓄積を助長する。他方、繊維間の自由空間を制限することは、空気泡の合体を減じさせ、より良い洗浄効果を提供する。さらにまた、気泡の動きと共に繊維の動きを制限することは、繊維において高周波振動をもたらし、密に充填された繊維の表面間で摩擦が起こり、蓄積された固形物の除去をさらに向上させることが見出されている。図8Aおよび8Bにおける領域3および4は、同一のモジュールであって、スクリーンを備えるものと備えないものとについての結果を表している。
【0046】
領域3での操作の間、空気泡バイパスがいくつか観測された。これは、通気穴の付近における抵抗、特に、比較的少ない繊維がそれらの穴の付近に分布している縁部における抵抗が異なることに起因している。従って、本出願人は、下方ポッティングヘッドの外縁部に、孔を覆う多孔性環状シートを使用した。領域4の結果は、領域3に比べて改善されていることを示す。
【0047】
固形分濃度は、濾過およびファウリング(または汚れ)速度についての重要な論点である。タンクのドレン排出を10サイクル毎に行った場合、固形物が急速に蓄積されて、濾過性能に影響する。タンクのドレン排出を3サイクル毎に行った場合には、吸引抵抗の増加は、領域5で示されるように、著しく減少する。
【0048】
濾過性能についての空気摩擦および逆洗の頻度もまた検討した。図9は、30分間の吸引、次いで逆洗および空気摩擦(または空気スクラブ)についての抵抗増加を示す。図8の領域5における抵抗増加と比較して、逆洗の間の吸引時間が長い方が、抵抗増加がより速くなる。
【0049】
吸引性能についての多孔性シートの影響を比較するために、より長い期間のテストを行った。図10および11は、6日を超える長期間の操作について、多孔性シートを備えるものと備えないものの抵抗増加を示す。多孔性シートに接続されていないモジュールについては、吸引抵抗は8日間でゆっくりと約20%増加した。他方、空気分配を改善するために多孔性シートを使用した場合は、6日の操作の間、明らかな抵抗増加は見られない。これらの結果ならびに図8の領域1および2について示される結果は、多孔性シートが均一な空気分配を助長することを示唆する。
【0050】
図12〜14は、逆洗効率についての泡洗浄の結果を例示する。洗浄は一定の間隔で行われ、これは、抵抗が増加し、次いで洗浄段階時において鋭く減少していることで示される。
【0051】
図12は、気体洗浄と組み合わせて液体逆洗を使用しない場合の結果を示す。テストの開始の際に、液体逆洗として濾液を繊維の内腔を通してポンピングで戻すという通常の液体逆洗を、繊維の外側に沿う気体洗浄と共に使用した。その後、液体逆洗を停止し、通常の気体洗浄のみを使用した。液体逆洗なしでも、90%近くの逆洗効率を達成し得ることが見出された。
【0052】
図13は、逆洗段階の間に気体洗浄を行わない場合の結果を示す。テストの開始部分において、液体逆洗として濾液を繊維の内腔を通してポンピングで戻すという通常の液体逆洗を、繊維の外側に沿う気体洗浄と共に使用した。その後、約9:15〜10:45の間、気体洗浄を停止させた。グラフに示されるように、逆洗効率は、気体洗浄を使用した場合の約96%から気体洗浄を使用しない場合の約41%まで、劇的に降下した。気体洗浄を再使用すると、逆洗効率は著しく改善された。
【0053】
図14は、繊維の外側のみの洗浄に対して、束内での十分な洗浄の結果を例示する。試験の開始においては、再び、9:00付近まで、液体逆洗による通常の逆洗様式と気体洗浄とを使用した。その後、気体洗浄を繊維束の外側のみに制限した。逆洗の効率は、通常操作の間の約98%から気体洗浄が制限された場合の58%にまで、再び劇的に低下した。
【0054】
本実施態様は膜濾過システムに関し、代表的には、膜間圧力を生じさせるために吸引を使用したシステムに関する。しかしながら、洗浄システムは、加圧濾過システムを含む、繊維膜濾過プロセスのいかなる形態にも等しく適用可能であることが理解されるであろう。
【0055】
洗浄プロセスおよび方法を、液体逆洗、加圧気体逆洗、両方の組み合わせを含む、任意の標準的逆洗様式と共に、ならびに化学的洗浄装置および計量供給装置と共に使用してもよい。
【0056】
洗浄プロセスは、通常は逆洗段階と共に使用されるが、濾過段階および逆洗段階の間に連続的に使用されてもよい。洗浄プロセスをさらに助長するために、塩素のような洗浄化学物質を、泡を提供する気体に添加してもよい。洗浄プロセスにおいて除去された固形物は、間欠的にまたは連続的に除去されてもよい。固形物を連続的に除去する場合、クラリファイヤーなどを使用することができる。クラリファイヤーは、モジュールの手前で使用され得、モジュールと並列に使用され得、あるいはモジュールはクラリファイヤー自身の内部に存在し得る。化学物質計量供給は、必要ならばクラリファイヤーと共に使用され得る。
【0057】
このような洗浄プロセスを使用する濾過システムは、下水/バイオ廃棄物処理のために使用すること、あるいはバイオリアクター、活性スラッジ、または同様のシステムと組み合わせることができる。
【0058】
本発明のさらなる実施態様および実施例が、記載の本発明の概念および範囲から逸脱することなく可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明による膜モジュールの一つの実施態様についての簡素化断面図である。
【図2】図2は、本発明の一つの好ましい形態による膜モジュールのポッティング・アレンジメントについての二つの部分の簡素化図を示す。
【図3】図3は、図2のポッティング基部の拡大図を示す。
【図4】図4Aおよび4Bは、ポッティング基部の環状部分およびポッティング基部のプランジャー部分におけるピン配列をそれぞれ示す。
【図5】図5は、図1の膜モジュールを使用する濾過システムの概略図を示す。
【図6】図6は、本発明による膜モジュールの、代わりの実施態様についての簡素化断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の膜モジュールへの空気の供給に関して代わりの実施態様についての簡素化断面図を示す。
【図8A】図8Aは、異なる条件下におけるモジュールの吸引性能を例示する2つのグラフを示す。
【図8B】図8Bは、異なる条件下におけるモジュールの吸引性能を例示する2つのグラフを示す。
【図9】図9は、30分の吸引段階による抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図10】図10は、多孔性シートを備えない場合の、逆洗の間における抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図11】図11は、多孔性シートを備える場合の、逆洗の間における抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図12】図12は、一定間隔での気泡洗浄を使用するが、繊維膜の液体逆洗を使用しない場合の、抵抗の経時変化についてのグラフを示す。
【図13】図13は、逆洗効率についての、泡洗浄を行わない場合の結果を例示する、図12と同様のグラフを示す。
【図14】図14は、気泡洗浄を繊維束の外側のみに適用した場合の結果を例示する、図12と同様のグラフを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過システムなどに使用される膜の表面からファウリング物質(または汚れ物質)を除去するための気泡システムの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な膜濾過システムが公知であり、これらの多くは、効果的な濾過および高い濾過流束を生じさせるために、高い膜間圧力(transmembrane pressure:TMP)で操作される加圧システムを使用する。これらのシステムは、高効率であるが、製造、操作および維持するのに高額でもある。タンク内で垂直にフリーに取り付けられた膜アレイを用い、かつTMPを生じさせるために繊維の内腔に適用される吸引を用いる、より簡単なシステムもまた開発されている。しかしながら、これらのシステムは、加圧システムに比べて非効率的であることが、これまでに見出されている。
【0003】
このような公知のシステムの例が、特許文献1(Ishidaらの米国特許第5,192,456号)、特許文献2(Coteらの米国特許第5,248,424号)、ならびに特許文献3(Zenon Environmental Inc.の WO 97/06880号)に例示されている。
【0004】
Ishidaらの特許は、濾過膜の外側表面を洗浄するために空気流れを使用する活性スラッジ処理装置を記載している。この構成において、廃水をバイオ処理するために使用される空気ブロワは、膜表面を洗浄するための二次的な攪拌源としても使用される。膜モジュールはプレート型のものである。膜はまた、低い充填密度を有し、従って、緊密に充填された繊維束の洗浄に関連する問題を有していない。空気は、モジュールの下方からバブリングされ、かつ膜アレイの外部的に供給される。
【0005】
また、Coteらの特許は、繊維アレイを洗浄するシステムを記載する。この場合には、繊維が、逆U字形状または放物線状のアレイを形成するように、かせ(skein)の中に取り付けられ、空気がアレイの下方に導入されて、泡を生じさせる。ここで、この泡は、付着した微生物および生物でない粒子堆積物が比較的存在しないように、表面を維持するような力で繊維に接触する。繊維はいずれかの端部でのみ取り付けられているので、繊維は自由に揺れることができ、このことは、それらの外側表面上にある堆積物の除去を助長する。気体/空気の泡は、繊維束の外側にある供給源から供給され、繊維をほぼ横切って移動する。これは、効果的に洗浄され得る繊維束の奥行きを制限する。
【0006】
Zenon Environmental Inc.のPCT出願 WO 97/06880号は、Coteらの特許に密接に関係している。この文献においては、繊維は、拘束されず、垂直に配置され、かつ相対するヘッダー表面間の距離よりもわずかに長いように寸法決めされる。ここで、ファイバ端部は、個々のファイバが揺れて、独立して動き得るように、ヘッダーへ取り付けられている。かせは、大量の泡を生じさせる気体分配手段で通気される。ここで、泡は、かせを通って泡が上へ向かって上昇するときに、垂直に配置された繊維の外側表面を擦るように働く。
【0007】
本出願人の国際特許出願 WO96/07470号は、膜壁から物質を除去するために気体逆洗を使用した、先行の膜洗浄方法を記載する。これは、膜の濾液側に気体圧力をかけ、次いで膜のフィード側を取り囲むシェルを急速に減圧することによって行われる。フィードをシェルに供給しながら、この気体逆洗を行って乱流を生じさせ、そして膜壁のまわりを泡立たせ、その結果、蓄積した固形物をさらに取り除く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,192,456号
【特許文献2】米国特許第5,248,424号
【特許文献3】WO 97/06880号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は特に、比較的緊密に充填された束の形に配置された膜モジュールを形成するように配置された、複数の多孔性膜に関する。これらの多孔性膜は、上記の従来技術において記載したような繊維またはプレート型の膜の形態であり得る。
【0010】
本発明は、気泡を使用することによって、多孔性膜の表面からファウリング物質(膜のファウリングをもたらす物質または汚れ物質)を除去するための、簡単で効果的なシステムおよび方法を提供し、これにより、従来技術が有する問題を克服するか、少なくとも改善しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一つの要旨によれば、本発明は、膜モジュールに配設された複数の多孔性膜の表面からファウリング物質を除去する方法であって、気泡が該膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、多孔性膜アレイに対して均一に分布している気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給することによる方法を提供する。ここで、この膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている。多孔性膜は、中空繊維膜(または中空糸膜)を含み得る。好ましくは、繊維膜は、束の形に配置され、束は穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージで囲まれている。
【0012】
第二の要旨によれば、本発明は、複数の多孔性膜であって、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられている膜と、使用の際に気泡が該膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から気泡を供給する手段とを含む膜モジュールを提供する。
【0013】
気泡は、膜を取り付けるために使用されるポッティング部材にある気体分配穴または開口部、モジュールの内部に位置する多孔性チューブ、あるいはモジュール内部で気体を出すように配置されたチューブ(単数または複数)を含む様々な方法によって、モジュールの内部から供給され得る。ここで、チューブは、モジュールの内部に据えられた、穴を含む櫛状チューブの形態であり得る。気泡を供給するもう一つの方法は、スパーク型オゾン発生器などの手段によってその場で気体を生じさせることを含む。気体供給のさらなるタイプを以下に詳述するが、これは本発明の好ましい実施態様である。
【0014】
一つの好ましい形態によれば、本発明は、アレイに取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の表面から、ファウリング物質を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から、均一に分布している気泡を供給する工程であって、該気泡が該アレイ内の各膜の間を実質的に均一に通過して、これにより、該膜の表面を洗浄(または精練)し、そして膜モジュールの内部から蓄積された固形物を除去するように、該分布が形成されている工程を含む方法を提供する。
【0015】
好ましくは、上記膜は、垂直に取り付けられて上記アレイを形成し、上記気泡は、上記繊維の長手方向に対してほぼ平行に通る。好ましくは、上記の均一に分布している気泡は、アレイの下方端部に提供される。オプションとして、逆洗が、膜の孔および膜の外側表面から固形物を除去することを助長するために、除去プロセスと共に使用され得る。
【0016】
好ましくは、膜は多孔性中空繊維を含み、ここで、繊維はヘッダーにおいて各端部が固定され、下方のヘッダーはその内部に形成された複数の穴を有し、この穴を通して気体が導入されて気泡を供給する。繊維は、通常は下方端部においてシールされ、濾液を除去し得るようにその上方端部において開いている。いくつかの繊維は、アレイ内の繊維の選択されたものを通して気体を供給することによって、洗浄気体の泡をアレイに供給するためにも使用され得る。好ましくは、繊維は、円筒状アレイまたは束の形で配置されている。
【0017】
濾液は、通常は、繊維への吸引の適用によって、繊維から取り出される。しかしながら、TMPを提供する任意の適切な手段が使用され得ることが理解されるであろう。多孔性シートを、より均一に分布した気泡を供給するために、穴と共に、または単独で使用してよい。多孔性シートはまた、供給空気充満チャンバへ固形物が侵入することを防止するという、付加的な利点を提供する。
【0018】
別の好ましい要旨によれば、本発明は、ポッティングヘッドの間で長手方向に延び、各端部においてそれぞれのポッティングヘッドに取り付けられている、複数の多孔性中空膜繊維を含む膜モジュールであって、該膜繊維が、互いに対して近接して配置され、かつそれらの間の過剰な動きを防止するように取り付けられており、該ポッティングヘッドの一つが、それに形成された通気穴の均一な分配アレイを有し、該繊維が、該通気穴に対して、該一つのポッティングヘッドに実質的に均一に取り付けられている、膜モジュールを提供する。
【0019】
別の好ましい要旨によれば、本発明は、上記の第二の要旨による膜モジュールを含む濾過システムであって、該濾過モジュールが、濾過されるべきフィード液を含むタンク内に垂直に配置されており、膜間圧力を該アレイの該繊維に加えて、該繊維内の孔を通過させて濾液を得る手段と、該繊維の間を上に向かって均一に移動して、その外側表面を洗浄する気泡を供給するように、該通気穴に供給気体を連続的にまたは間欠的に供給する手段とを含む、濾過システムを提供する。
【0020】
オプションとして、モジュールが別々の容器に収容される場合、洗浄プロセスの間に蓄積された固形物を除去するために、洗浄工程の後に定期的に容器のドレンの排出を実施する。排出とは別に、蓄積された固形物を除去するために他の方法が使用され得る。これらには、濾過サイクルの間に濃縮フィードを連続的に取り出すこと、または蓄積された固形物をオーバーフローさせて除去するのに十分な流量で、タンクの底部へ一定の間隔でフィードをポンプ供給することによって、タンクの上部においてオーバーフローさせることを含む。これは、代表的には、逆洗サイクルの最後に行われ得る。
【0021】
本明細書において使用される用語「気体」は、空気、気体の混合物、ならびにオゾンなどを含む、いかなる気体をも含むように理解されるべきである。
【0022】
上述の本発明は、本出願人の連続ミクロ濾過システムに使用され、本出願人の先行の米国特許明細書第5,405,528号に記載されるような、本出願人のモジュール式微孔性フィルターカートリッジに容易に適用され得ることが理解されるであろう。これらのカートリッジは、使用の際に気体が、穴を通過し、フィルター媒体を通って上方に移動する洗浄泡を形成するように、下方プラグに気体分配穴を設け、かつ該穴に供給気体用のマニホールドを設けることによって改変され得る。好ましい構成においては、カートリッジ(単数または複数)がフィードを含むタンク内に配置されながら、フィルタ媒体が下方端部においてシールされ、濾液が真空下で上方端部から取り出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の好ましい実施態様を、例示のためだけに、添付の図面を参照しながら以下に説明する。
【0024】
図1を参照して、本実施態様によれば、膜モジュール4は、上側ポッティングヘッド6と下方ポッティングヘッド7との間を長手方向に延びる中空繊維膜5の円筒状アレイまたは束を含む。オプションとして、スクリーンまたはケージ8が、アレイ5を取り囲み、繊維9を互いに近接して保持し、過剰な動きを防止するように働く。繊維9は、その内腔から濾液を除去し得るように上側ポッティングヘッド6において開口し、下方ポッティングヘッド7においてシールされている。下方ポッティングヘッド7は、その内部に均一に分配された多数の穴10を有して、これを通して気体/空気を供給することができる。繊維はポッティングヘッド6および7の内部に均一に固定され、穴10は、使用の際に繊維の間で均一に分布している気泡を供給するために、各繊維9に対して均一に形成されている。
【0025】
穴は、以下に説明するポッティングプロセスの一部として形成される。穴の互いに対する配置、ならびに繊維の穴および互いに対する配置は、気泡の洗浄効率に影響することが見出された。
【0026】
繊維束の内部の不均衡な気体分布は、繊維の回りの気泡流れが束全体にわたって均一になるのを確保するための穴の適切な分布および寸法決めによって克服され得る。繊維が密に充填された円筒状の束において、束の中心に向かって導入された気泡が束を通って移動する距離は、束の外縁部に向かって導入された気泡のそれよりも大きく、この結果、気泡流れに対する抵抗は、束の境界または周縁部においてよりも、束の中心において大きいということが見出された。
【0027】
上記に概説したように、不均衡な気泡分布に対処する一つの方法は、均等な孔の分配、よって均一な気体流れを提供するために、穴を横切って多孔性シートを設けることである。もう一つの方法は、抵抗分布に対して穴のサイズ分布を規定することである。単位面積(A)あたりのガス流量(Q)は、抵抗(R)に反比例し、
Q/A〜1/R
穴の直径(d)と抵抗との関係は、
d〜(R)1/2
となる。上記の関係を用いて、束の内部における抵抗差を補償する穴サイズおよび位置配列を設計することが可能である。例えば、束の中心での抵抗が、束の周縁部での抵抗よりも50%大きい場合、中心での穴サイズ(dc)および周縁部での穴サイズ(dp)は、均一な気体分布のために以下のようになると考えられる:
dc/dp=1.50.5=1.22
【0028】
穴を形成する公知の方法は、穴のドリリングまたはポスト−ポッティング形成の他の形態を必要とする。このような方法は、ドリリングなどのときに損傷を回避するために、繊維/膜をよける必要があるという不利点を有する。これは、繊維充填密度および穴サイズについて制限を与える。なぜなら、繊維が密に充填されている場合に、繊維に干渉することなくまたはこれを損傷することなく、穴をドリリングすることは困難だからである。さらに、繊維/膜に対して穴を正確に位置付けることは困難である。
【0029】
本発明の一つの要旨において使用されるプロセスは、上記に概説した問題および欠点を克服するか、少なくとも改善しようとするものである。
【0030】
この要旨によれば、本発明は、気体分配に使用される膜ポッティング部材にある開口部を形成する方法を提供し、この方法は:
膜端部をポッティングするための型を供給する工程であって、該型は、ポッティングプロセスの間に該開口部を形成するための構造がその内部に設けられている、工程と;
該膜端部を、硬化性ポッティング材料で満たされた該型の中に配置する工程と;
該ポッティング材料を少なくとも部分的に硬化させる工程と;
該膜を型から出す(demould)工程と
を含む。
【0031】
好ましくは、上記膜端部は、上記構造に関して均一に分布している。もう一つの要旨においては、本発明は、上述の方法に従って形成された少なくとも一つの膜ポッティング部材を含む膜アセンブリを含む。
【0032】
図2〜4を参照して、気体分配穴を形成するための好ましい方法を以下に説明する。図2の右側部分に示されるように、ポッティング装置(空で示される)は、垂直に移動可能なプラットフォーム21に取り付けられたポッティング型20を含み、プラットフォーム21は、液圧(または油圧)シリンダー22によって上昇および下降される。各型20の中心には、液圧エジェクタシリンダー24によって操作される垂直に移動可能なエジェクタプランジャー23が設けられている。繊維ガイドまたはカラー25は、型の周縁部に嵌まり、これにより、ポッティングプロセスの間に繊維端部をガイドおよび保持し、ならびにポッティング混合物(代表的にはポリウレタン)を型の内部に保持する。繊維は、ガイド25に挿入されるときに、スリーブ26の内部で保持される。型20の基部20’は複数の直立ピン27を有する。このピン27は、繊維端部を均一に分布させることを助長することと、ポッティング部材にガス分配穴を形成することの二重の目的を果たしている。ピンは、適切な気泡分配に必要とされるように、寸法決めされ、かつ分布させられる。ピン分布の一つの形態を図4に示す。
【0033】
使用の際に、ガイド25は型20の回りに配置され、型20はポッティング材料で必要とされるレベルまで満たされる。その後、プラットフォーム21は、繊維端部を型20の中へ降下させるために、上昇させられる。繊維端部は、通常は挿入前に、均一な分配を確保するために送風してバラされ、均一な長さを確保するために切り整えられる。
【0034】
ポッティング材料が部分的に硬化すると、型の中心エジェクタ部分23を上昇させることによって、ポッティング部材を型から押し出す。型20は、硬化を助長するために、通常は加熱される。所望であれば、繊維壁へポッティング材料を浸透させることを助長するために、ポッティングプロセスの間に型20に遠心力を作用させてもよい。
【0035】
このプロセスの結果、このポッティング部材の中にある繊維端部は通常はシールされる。しかし、ポッティング部材を横断方向に適切に切断することによって、内腔から濾液を取り出すために繊維端部が開口され得ることが理解されるであろう。
【0036】
このタイプのテストモジュール4を、11,000本の繊維(外径/内径 680/380μm)で充填した。下方端部における繊維内腔はポリウレタンで閉塞され、直径4.5mmの60個の穴が繊維束内で分布していた。下方端部は、フィードに対してシールされている空気配管に連結した。
【0037】
図5は、テスト装置の構成を例示する。モジュール4は、シリンダータンク15の中に垂直に配置され、濾液は、上部ポッティングヘッド6から吸引により取り出される。空気は、モジュール4の底部に導入され、繊維の間に空気の泡を生じさせて、膜表面に蓄積された固形物を擦り落とす。膜の穴内部に詰まった固形物を除去するために、少量の透過液(permeate)を繊維の内腔を通してポンピングする(透過液逆洗)。一つの操作方法は、吸引を15分間、次いで通気を2分15秒間行う。最初の1分間の通気後に、透過液逆洗を15秒間導入する。サイクルを吸引に戻す。数サイクルの後に、シリンダータンク15の中の固形物が濃縮され、タンク15の中の水が下方にドレン排出されて、濃縮逆洗液が除去される。
【0038】
図1に示される好ましい実施態様において、気体/空気は、空気の泡が繊維9の間で生じるように、均等に分配され、モジュール4の下方端部にある小さな穴10を通って流れる必要がある。その後、空気泡が上方に流れて、膜表面に蓄積された固形物を洗浄する剪断力を生じさせる。穴10の周囲の抵抗は、繊維束の異なる領域によってもたらされる抵抗の変化に起因して変化し得、気体/空気は、より小さい抵抗を有する穴を通って流れる傾向にあり、この結果、これらの穴を通るバイパス流れが生じる。
【0039】
膜モジュール4の製造の際に、繊維9を穴10に対して均等に分布するようにポッティングすることが好ましい。さらに、より小さく、より多い穴が、気体/空気の分配を助長するが、穴が小さすぎると、泡サイズを減少させ、従って、繊維の外側表面に与えられる剪断力を減少させる。穴サイズは0.01から5mmの範囲内であるべきことが好ましいが、穴10のサイズおよび位置は、モジュールサイズ、繊維充填密度、繊維直径、繊維孔サイズ、および他の因子によって変化することが理解されるであろう。
【0040】
不均衡な気体/空気分布を減じるためのもう一つの方法は、穴10よりもずっと小さい孔サイズを有する多孔性シート層(図示せず)を使用することである。この場合、空気の主要な圧力降下が、多孔性シートを横切るときに生じる。多孔性シートが均一に分布している孔を有する場合には、モジュールの空気端部にわたる空気分配は、一様に広がる傾向になる。
【0041】
空気の泡の分配をさらに改善するために、多孔性チューブ16が円筒状モジュール4の中心に挿入され得る。空気が多孔性チューブ16を通過するときに、このチューブは、繊維アレイを通過し、繊維膜の壁上にある固形物を洗浄する均一な気泡を生じさせる。二つ以上の多孔性チューブを使用し得ることが理解されるであろう。ここで、このようなチューブは、束の全体に亘って分布し得る。孔サイズの大きい繊維製品または不織材料からなる繊維製品もまた、多孔性チューブとして束の内部で使用され得る。図6は、この形態のモジュールを例示する。
【0042】
図7を参照して、空気は、通気穴10の下方の充満チャンバ(またはプレナムチャンバ)17へ、フィードタンクの上方から膜モジュールの底部に通じる空気供給チューブによって供給される。このチューブは、膜モジュールの中心または外側を通過してよい。充満チャンバ17はまた、下方マニホールド18に連結されるか、これの一部分を形成し得る。下方マニホールド18は、通気気体の供給用として、あるいは、モジュール底部からのドレン排出または逆洗の間にタンクから濃縮逆洗液を除去するための液体マニホールドとして、交互に使用され得る。
【0043】
図8Aおよび8Bは、いくつかの領域に区分した異なる条件下における同一のモジュールについてのテスト結果を示す。領域1〜4では、シリンダータンク内の水を10サイクル毎にドレン排出させた。従って、濃縮廃液の放出量は、フィード体積の3.2%として計算される。領域5は、3サイクル毎にフィードの10.2%の割合で排出させた。
【0044】
領域1と2とは、繊維束を取り囲むスクリーンを備えるモジュールの吸引性能について、空気端部に多孔性シートを用いた結果を比較する。初期には、吸引圧力が急速に低下した(すなわち、TMPが上昇した)。これは、モジュールが新しいという理由による。その後、吸引圧力と抵抗との両方が安定化する傾向にあった。比較すると、領域2に示されるように、多孔性シートを除去した後には吸引抵抗の増加がより速くなった。これらの結果は、多孔性シートと組み合わせた空気端部が、繊維の間の空気分配を助長することを示す。
【0045】
スクリーン8を使用することは、濾過について二つの影響を有する。スクリーンによって繊維の動きを制限することは、吸引の間における固形物の蓄積を助長する。他方、繊維間の自由空間を制限することは、空気泡の合体を減じさせ、より良い洗浄効果を提供する。さらにまた、気泡の動きと共に繊維の動きを制限することは、繊維において高周波振動をもたらし、密に充填された繊維の表面間で摩擦が起こり、蓄積された固形物の除去をさらに向上させることが見出されている。図8Aおよび8Bにおける領域3および4は、同一のモジュールであって、スクリーンを備えるものと備えないものとについての結果を表している。
【0046】
領域3での操作の間、空気泡バイパスがいくつか観測された。これは、通気穴の付近における抵抗、特に、比較的少ない繊維がそれらの穴の付近に分布している縁部における抵抗が異なることに起因している。従って、本出願人は、下方ポッティングヘッドの外縁部に、孔を覆う多孔性環状シートを使用した。領域4の結果は、領域3に比べて改善されていることを示す。
【0047】
固形分濃度は、濾過およびファウリング(または汚れ)速度についての重要な論点である。タンクのドレン排出を10サイクル毎に行った場合、固形物が急速に蓄積されて、濾過性能に影響する。タンクのドレン排出を3サイクル毎に行った場合には、吸引抵抗の増加は、領域5で示されるように、著しく減少する。
【0048】
濾過性能についての空気摩擦および逆洗の頻度もまた検討した。図9は、30分間の吸引、次いで逆洗および空気摩擦(または空気スクラブ)についての抵抗増加を示す。図8の領域5における抵抗増加と比較して、逆洗の間の吸引時間が長い方が、抵抗増加がより速くなる。
【0049】
吸引性能についての多孔性シートの影響を比較するために、より長い期間のテストを行った。図10および11は、6日を超える長期間の操作について、多孔性シートを備えるものと備えないものの抵抗増加を示す。多孔性シートに接続されていないモジュールについては、吸引抵抗は8日間でゆっくりと約20%増加した。他方、空気分配を改善するために多孔性シートを使用した場合は、6日の操作の間、明らかな抵抗増加は見られない。これらの結果ならびに図8の領域1および2について示される結果は、多孔性シートが均一な空気分配を助長することを示唆する。
【0050】
図12〜14は、逆洗効率についての泡洗浄の結果を例示する。洗浄は一定の間隔で行われ、これは、抵抗が増加し、次いで洗浄段階時において鋭く減少していることで示される。
【0051】
図12は、気体洗浄と組み合わせて液体逆洗を使用しない場合の結果を示す。テストの開始の際に、液体逆洗として濾液を繊維の内腔を通してポンピングで戻すという通常の液体逆洗を、繊維の外側に沿う気体洗浄と共に使用した。その後、液体逆洗を停止し、通常の気体洗浄のみを使用した。液体逆洗なしでも、90%近くの逆洗効率を達成し得ることが見出された。
【0052】
図13は、逆洗段階の間に気体洗浄を行わない場合の結果を示す。テストの開始部分において、液体逆洗として濾液を繊維の内腔を通してポンピングで戻すという通常の液体逆洗を、繊維の外側に沿う気体洗浄と共に使用した。その後、約9:15〜10:45の間、気体洗浄を停止させた。グラフに示されるように、逆洗効率は、気体洗浄を使用した場合の約96%から気体洗浄を使用しない場合の約41%まで、劇的に降下した。気体洗浄を再使用すると、逆洗効率は著しく改善された。
【0053】
図14は、繊維の外側のみの洗浄に対して、束内での十分な洗浄の結果を例示する。試験の開始においては、再び、9:00付近まで、液体逆洗による通常の逆洗様式と気体洗浄とを使用した。その後、気体洗浄を繊維束の外側のみに制限した。逆洗の効率は、通常操作の間の約98%から気体洗浄が制限された場合の58%にまで、再び劇的に低下した。
【0054】
本実施態様は膜濾過システムに関し、代表的には、膜間圧力を生じさせるために吸引を使用したシステムに関する。しかしながら、洗浄システムは、加圧濾過システムを含む、繊維膜濾過プロセスのいかなる形態にも等しく適用可能であることが理解されるであろう。
【0055】
洗浄プロセスおよび方法を、液体逆洗、加圧気体逆洗、両方の組み合わせを含む、任意の標準的逆洗様式と共に、ならびに化学的洗浄装置および計量供給装置と共に使用してもよい。
【0056】
洗浄プロセスは、通常は逆洗段階と共に使用されるが、濾過段階および逆洗段階の間に連続的に使用されてもよい。洗浄プロセスをさらに助長するために、塩素のような洗浄化学物質を、泡を提供する気体に添加してもよい。洗浄プロセスにおいて除去された固形物は、間欠的にまたは連続的に除去されてもよい。固形物を連続的に除去する場合、クラリファイヤーなどを使用することができる。クラリファイヤーは、モジュールの手前で使用され得、モジュールと並列に使用され得、あるいはモジュールはクラリファイヤー自身の内部に存在し得る。化学物質計量供給は、必要ならばクラリファイヤーと共に使用され得る。
【0057】
このような洗浄プロセスを使用する濾過システムは、下水/バイオ廃棄物処理のために使用すること、あるいはバイオリアクター、活性スラッジ、または同様のシステムと組み合わせることができる。
【0058】
本発明のさらなる実施態様および実施例が、記載の本発明の概念および範囲から逸脱することなく可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明による膜モジュールの一つの実施態様についての簡素化断面図である。
【図2】図2は、本発明の一つの好ましい形態による膜モジュールのポッティング・アレンジメントについての二つの部分の簡素化図を示す。
【図3】図3は、図2のポッティング基部の拡大図を示す。
【図4】図4Aおよび4Bは、ポッティング基部の環状部分およびポッティング基部のプランジャー部分におけるピン配列をそれぞれ示す。
【図5】図5は、図1の膜モジュールを使用する濾過システムの概略図を示す。
【図6】図6は、本発明による膜モジュールの、代わりの実施態様についての簡素化断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の膜モジュールへの空気の供給に関して代わりの実施態様についての簡素化断面図を示す。
【図8A】図8Aは、異なる条件下におけるモジュールの吸引性能を例示する2つのグラフを示す。
【図8B】図8Bは、異なる条件下におけるモジュールの吸引性能を例示する2つのグラフを示す。
【図9】図9は、30分の吸引段階による抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図10】図10は、多孔性シートを備えない場合の、逆洗の間における抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図11】図11は、多孔性シートを備える場合の、逆洗の間における抵抗の経時増加についてのグラフを示す。
【図12】図12は、一定間隔での気泡洗浄を使用するが、繊維膜の液体逆洗を使用しない場合の、抵抗の経時変化についてのグラフを示す。
【図13】図13は、逆洗効率についての、泡洗浄を行わない場合の結果を例示する、図12と同様のグラフを示す。
【図14】図14は、気泡洗浄を繊維束の外側のみに適用した場合の結果を例示する、図12と同様のグラフを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膜モジュールに配置された複数の多孔性膜の表面からファウリング物質を除去する方法であって、気泡が膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、多孔性膜アレイに対して均一に分布する気泡を、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給することであって、該膜が互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記膜を前記気泡によって振動させることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
多孔性膜が中空繊維膜でできている、請求項1、請求酷2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
繊維膜が、穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージによって取り囲まれた束の形で配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
繊維膜を取り付けるために使用されるポッティング部材内の気体分配穴または開口部によって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
モジュールの内部に位置する少なくとも一つの多孔性チューブによって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
モジュールの内部で気体を出すために配置されたチューブ(単数または複数)によって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
チューブが、モジュールの内部に位置する穴を含む櫛状チューブの形態を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
複数の多孔性膜および気泡を供給する手段を含む膜モジュールであって、該膜が互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられ、使用の際に気泡が膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から該気泡を供給する膜モジュール。
【請求項11】
前記多孔性膜が、前記気泡によって振動させられるように配置されている、請求項10に記載の膜モジュール。
【請求項12】
前記多孔性膜が、振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、互いに対して取り付けられている、請求項11に記載の膜モジュール。
【請求項13】
多孔性膜が中空繊維膜でできている、請求項10〜12のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項14】
繊維膜が、穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージによって取り囲まれた束の形で配置されている、請求項13に記載の膜モジュール。
【請求項15】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、膜を取り付けるために使用されるポッティング部材内の気体分配穴または開口部を含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項16】
多孔性シートが、気泡の均一な分配を提供するために、穴と共に使用される、請求項15に記載の膜モジュール。
【請求項17】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、多孔性シートを含み、該気泡を供給するために、該多孔性シートを通して気体が供給される、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項18】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、モジュールの内部に位置する少なくとも一つの多孔性チューブ含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項19】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、モジュールの内部で気体を出すために配置されたチューブ(単数または複数)を含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項20】
チューブが、モジュールの内部に位置する穴を含む櫛状チューブの形態を有する、請求項19に記載の膜モジュール。
【請求項21】
膜が多孔性中空繊維でできており、繊維がヘッダーで各端部において固定され、下方のヘッダーがその内部に形成された複数の穴を有し、気泡を供給するために、該穴を通して気体が導入される、請求項9〜18に記載の膜モジュール。
【請求項22】
繊維が、下方端部においてシールされ、濾液を除去し得るようにその上側端部において開口している、請求項21に記載の膜モジュール。
【請求項23】
繊維が、前記ヘッダーの間で実質的にピンと張られた状態で取り付けられている、請求項21または請求項22に記載の膜モジュール。
【請求項24】
ポッティングヘッドの間で長手方向に延び、各端部においてそれぞれのポッティングヘッドに取り付けられている、複数の多孔性中空膜繊維を含む膜モジュールであって、該膜繊維が、互いに対して近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該ポッティングヘッドの一つが、その内部に形成された通気穴の分配アレイを有し、該繊維が、該一つのポッティングヘッドにおいて該通気穴に対して実質的に均一に取り付けられている膜モジュール。
【請求項25】
モジュールが液体に浸されたときに、前記通気穴を通る気体によって形成される気泡が、各膜の間を実質的に均一に通過するように、該通気穴が寸法決めされ、かつ位置決めされる、請求項24に記載の膜モジュール。
【請求項26】
前記多孔性膜が、前記気泡によって振動させられるように配置される、請求項24または25に記載の膜モジュール。
【請求項27】
前記多孔性膜が、振動させられるときに該膜の間で摩擦効果を生じさせるように、互いに対して取り付けられている、請求項26に記載の膜モジュール。
【請求項28】
繊維が、前記ポッティングヘッドの間で実質的にピンと張られた状態で取り付けられている、請求項24または25に記載の膜モジュール。
【請求項29】
アレイの状態で取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の表面から、蓄積された固形物を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、均一に分布する気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から供給する工程であって、該気泡が該アレイの各膜の間を実質的に均一に通過して、これにより、該膜の表面を洗浄し、そして膜モジュールの内部から蓄積された固形物を除去するように、該分布が形成されている工程を含む方法。
【請求項30】
前記膜を前記気泡によって振動させる工程を包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記膜が、前記アレイを形成するために垂直に取り付けられ、前記気泡が、前記繊維の長手方向に対してほぼ平行に通過する、請求の範囲29に記載の方法。
【請求項33】
前記均一に分布された気泡が、アレイの下方端部に供給される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項10〜33のいずれかに記載の膜モジュールを含む濾過システムであって、該膜モジュールが、濾過されるべきフィードを含むタンク内に垂直に配置されており、膜間圧力を前記アレイの前記繊維に加えて、該繊維内の孔を通過させて濾液を得る手段と、前記気泡が該繊維の間を上に向かって均一に移動して、その外側表面を洗浄するように、気泡を供給する前記手段に供給気体を連続的にまたは間欠的に供給する手段とを含む濾過システム。
【請求項35】
膜の孔および膜の外側表面から固形物を除去することを助長するために、洗浄プロセスと共に逆洗を使用する、請求項34に記載の濾過システム。
【請求項36】
膜端部をポッティングする型を供給する工程であって、該型が、ポッティングプロセスの間に該開口部を形成するための構造がその内部に設けられている、工程と;
該膜端部を、硬化性ポッティング材料で満たされた該型の中に位置決めする工程と;
該ポッティング材料を少なくとも部分的に硬化させる工程と;
該膜を型から取り出す工程と
を含む、膜ポッティング部材に開口部を形成する方法。
【請求項37】
前記膜端部が、前記構造に関して均一に分配されている、請求項36に記載の膜ポッティング部材に開口部を形成する方法。
【請求項38】
請求項36または請求項37の方法に従って形成された、少なくとも一つの膜ポッティング部材を含む、膜アセンブリ。
【請求項39】
アレイの状態で取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の外側表面から、蓄積された固形物を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から気泡を供給する工程であって、該気泡が該膜の間を通過することによって、該膜に振動を生じさせ、そして該蓄積された固形物を除去する工程を含む方法。
【請求項40】
振動させられるときに該膜の間で摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項39に記載の方法。
【請求項1】
膜モジュールに配置された複数の多孔性膜の表面からファウリング物質を除去する方法であって、気泡が膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、多孔性膜アレイに対して均一に分布する気泡を、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から供給することであって、該膜が互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記膜を前記気泡によって振動させることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
多孔性膜が中空繊維膜でできている、請求項1、請求酷2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
繊維膜が、穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージによって取り囲まれた束の形で配置されている、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
繊維膜を取り付けるために使用されるポッティング部材内の気体分配穴または開口部によって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
モジュールの内部に位置する少なくとも一つの多孔性チューブによって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
モジュールの内部で気体を出すために配置されたチューブ(単数または複数)によって、モジュールの内部から気泡を供給する工程を包含する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
チューブが、モジュールの内部に位置する穴を含む櫛状チューブの形態を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
複数の多孔性膜および気泡を供給する手段を含む膜モジュールであって、該膜が互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられ、使用の際に気泡が膜の表面を通り過ぎてそこからファウリング物質を除去するように、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、モジュールの内部から該気泡を供給する膜モジュール。
【請求項11】
前記多孔性膜が、前記気泡によって振動させられるように配置されている、請求項10に記載の膜モジュール。
【請求項12】
前記多孔性膜が、振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、互いに対して取り付けられている、請求項11に記載の膜モジュール。
【請求項13】
多孔性膜が中空繊維膜でできている、請求項10〜12のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項14】
繊維膜が、穴のあけられたケージであって、それらの間での過剰な動きを防止するように働くケージによって取り囲まれた束の形で配置されている、請求項13に記載の膜モジュール。
【請求項15】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、膜を取り付けるために使用されるポッティング部材内の気体分配穴または開口部を含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項16】
多孔性シートが、気泡の均一な分配を提供するために、穴と共に使用される、請求項15に記載の膜モジュール。
【請求項17】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、多孔性シートを含み、該気泡を供給するために、該多孔性シートを通して気体が供給される、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項18】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、モジュールの内部に位置する少なくとも一つの多孔性チューブ含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項19】
モジュールの内部から気泡を供給する手段が、モジュールの内部で気体を出すために配置されたチューブ(単数または複数)を含む、請求項10〜14のいずれかに記載の膜モジュール。
【請求項20】
チューブが、モジュールの内部に位置する穴を含む櫛状チューブの形態を有する、請求項19に記載の膜モジュール。
【請求項21】
膜が多孔性中空繊維でできており、繊維がヘッダーで各端部において固定され、下方のヘッダーがその内部に形成された複数の穴を有し、気泡を供給するために、該穴を通して気体が導入される、請求項9〜18に記載の膜モジュール。
【請求項22】
繊維が、下方端部においてシールされ、濾液を除去し得るようにその上側端部において開口している、請求項21に記載の膜モジュール。
【請求項23】
繊維が、前記ヘッダーの間で実質的にピンと張られた状態で取り付けられている、請求項21または請求項22に記載の膜モジュール。
【請求項24】
ポッティングヘッドの間で長手方向に延び、各端部においてそれぞれのポッティングヘッドに取り付けられている、複数の多孔性中空膜繊維を含む膜モジュールであって、該膜繊維が、互いに対して近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該ポッティングヘッドの一つが、その内部に形成された通気穴の分配アレイを有し、該繊維が、該一つのポッティングヘッドにおいて該通気穴に対して実質的に均一に取り付けられている膜モジュール。
【請求項25】
モジュールが液体に浸されたときに、前記通気穴を通る気体によって形成される気泡が、各膜の間を実質的に均一に通過するように、該通気穴が寸法決めされ、かつ位置決めされる、請求項24に記載の膜モジュール。
【請求項26】
前記多孔性膜が、前記気泡によって振動させられるように配置される、請求項24または25に記載の膜モジュール。
【請求項27】
前記多孔性膜が、振動させられるときに該膜の間で摩擦効果を生じさせるように、互いに対して取り付けられている、請求項26に記載の膜モジュール。
【請求項28】
繊維が、前記ポッティングヘッドの間で実質的にピンと張られた状態で取り付けられている、請求項24または25に記載の膜モジュール。
【請求項29】
アレイの状態で取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の表面から、蓄積された固形物を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、均一に分布する気泡を該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から供給する工程であって、該気泡が該アレイの各膜の間を実質的に均一に通過して、これにより、該膜の表面を洗浄し、そして膜モジュールの内部から蓄積された固形物を除去するように、該分布が形成されている工程を含む方法。
【請求項30】
前記膜を前記気泡によって振動させる工程を包含する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
振動させられるときに該膜の間に摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記膜が、前記アレイを形成するために垂直に取り付けられ、前記気泡が、前記繊維の長手方向に対してほぼ平行に通過する、請求の範囲29に記載の方法。
【請求項33】
前記均一に分布された気泡が、アレイの下方端部に供給される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項10〜33のいずれかに記載の膜モジュールを含む濾過システムであって、該膜モジュールが、濾過されるべきフィードを含むタンク内に垂直に配置されており、膜間圧力を前記アレイの前記繊維に加えて、該繊維内の孔を通過させて濾液を得る手段と、前記気泡が該繊維の間を上に向かって均一に移動して、その外側表面を洗浄するように、気泡を供給する前記手段に供給気体を連続的にまたは間欠的に供給する手段とを含む濾過システム。
【請求項35】
膜の孔および膜の外側表面から固形物を除去することを助長するために、洗浄プロセスと共に逆洗を使用する、請求項34に記載の濾過システム。
【請求項36】
膜端部をポッティングする型を供給する工程であって、該型が、ポッティングプロセスの間に該開口部を形成するための構造がその内部に設けられている、工程と;
該膜端部を、硬化性ポッティング材料で満たされた該型の中に位置決めする工程と;
該ポッティング材料を少なくとも部分的に硬化させる工程と;
該膜を型から取り出す工程と
を含む、膜ポッティング部材に開口部を形成する方法。
【請求項37】
前記膜端部が、前記構造に関して均一に分配されている、請求項36に記載の膜ポッティング部材に開口部を形成する方法。
【請求項38】
請求項36または請求項37の方法に従って形成された、少なくとも一つの膜ポッティング部材を含む、膜アセンブリ。
【請求項39】
アレイの状態で取り付けられ、かつ長手方向に延びて、膜モジュールを形成している複数の多孔性中空繊維膜の外側表面から、蓄積された固形物を除去する方法であって、該膜は、互いに近接して配置され、かつそれらの間での過剰な動きを防止するように取り付けられており、該方法は、該膜の孔を通過する気体以外の手段によって、該アレイの内部から気泡を供給する工程であって、該気泡が該膜の間を通過することによって、該膜に振動を生じさせ、そして該蓄積された固形物を除去する工程を含む方法。
【請求項40】
振動させられるときに該膜の間で摩擦効果を生じさせるように、前記膜を互いに対して取り付けることを包含する、請求項39に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−66246(P2012−66246A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−250769(P2011−250769)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【分割の表示】特願2006−196998(P2006−196998)の分割
【原出願日】平成9年12月18日(1997.12.18)
【出願人】(507053714)シーメンス・ウォーター・テクノロジーズ・コーポレイション (6)
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS WATER TECHNOLOGIES CORP.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250769(P2011−250769)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【分割の表示】特願2006−196998(P2006−196998)の分割
【原出願日】平成9年12月18日(1997.12.18)
【出願人】(507053714)シーメンス・ウォーター・テクノロジーズ・コーポレイション (6)
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS WATER TECHNOLOGIES CORP.
【Fターム(参考)】
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