洗濯乾燥機
【課題】水槽の外周に形成されている風路に泡を蓄積させないようにすること。
【解決手段】脱水槽孔3Bが側面に形成された洗濯兼脱水槽3を内装し、外周に洗濯兼脱水槽3から出た空気を除湿する除湿風路11を有する水槽2を備えた洗濯乾燥機において、除湿風路11を形成している水槽2の内側壁2Cに、水槽2の内側と除湿風路11とを連通する貫通穴、例えば風路11の高さ方向に沿う長孔22bあるいは複数の細孔22aを設けた。
【解決手段】脱水槽孔3Bが側面に形成された洗濯兼脱水槽3を内装し、外周に洗濯兼脱水槽3から出た空気を除湿する除湿風路11を有する水槽2を備えた洗濯乾燥機において、除湿風路11を形成している水槽2の内側壁2Cに、水槽2の内側と除湿風路11とを連通する貫通穴、例えば風路11の高さ方向に沿う長孔22bあるいは複数の細孔22aを設けた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿または乾燥用の風路を備えた洗濯乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗い(すすぎを含む)、脱水および乾燥工程を備えた洗濯乾燥機には、乾燥工程で洗濯兼脱水槽(内槽とも称される)内の洗濯物を乾燥させるため、洗濯兼脱水槽内から吸い込んだ湿気を含んだ空気を除湿する手段として、除湿用熱交換器と、除湿後の空気を加熱して洗濯兼脱水槽内に吹き込むヒータ等の加熱手段とを備えた風路を備えたものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特許第3710725号公報(図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、除湿あるいは乾燥用の風路が水槽(外槽とも称される)の外周に一体形成されているような場合には、それらの風路等に泡が蓄積されやすい。もし、そのような風路に泡が蓄積されると、洗濯兼脱水槽や洗濯兼脱水槽の底部に配置されているパルセータの回転の抵抗となったり、機外に泡がこぼれる等の問題が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は上記課題に対応するものであり、水槽の外周に形成されている風路に泡をできるだけ蓄積させないようにした洗濯乾燥機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、脱水槽孔が側面に形成された洗濯兼脱水槽を内装し、外周に前記洗濯兼脱水槽から出た空気を除湿または乾燥する風路を有する水槽を備えた洗濯乾燥機において、前記風路を形成している前記水槽の内側壁に、前記水槽の内側と前記風路とを連通する貫通穴が形成されているものである。前記貫通穴は前記風路の高さ方向に沿う、長孔、あるいは複数の細孔、複数の円孔あるいは楕円孔であることが好ましい。また、前記貫通穴は、前記水槽が予め許容する最高水位点より高い位置の上端から、前記風路の最下端部までのいずれの高さ位置にも形成されているのが好ましい。
さらに、前記風路の内部に除湿板が設けられているものにおいては、前記除湿板の前記水槽の前記貫通穴の形成領域と対向する領域に開口が形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の洗濯乾燥機は、風路を形成している水槽の内側壁に、水槽の内側と風路とを連通する貫通穴を有するため、該貫通穴を通して水槽から風路内に水が流入して、風路に溜まった泡が流されるため、泡の蓄積が回避され泡の蓄積に起因する問題が解消される。
また、風路の内部に除湿板が設けられているものにおいては、除湿板の水槽の貫通穴の形成領域と対向する領域にも開口が形成されているため、この開口から風路の外周側へも水が流れて、風路に溜まった泡が流される。なお、この開口は、泡が滞留し易い壁の面積を減らすのにも寄与している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る水槽が鉛直状態から所定の角度まで傾斜可能な態様の洗濯乾燥機における水槽が傾斜した状態の構成図、図2は図1に対応する洗濯乾燥機の風路部分を示す部分断面図、図3は図1に対応する洗濯乾燥機の水槽2と一体に形成されたダクト状の風路11とその中に入る除湿板12の説明図である。
【0009】
この洗濯乾燥機は、筐体(外箱)1の内部に、洗濯兼脱水槽(内槽)3を内装した水槽(外槽)2と、洗濯兼脱水槽3から出た空気を除湿または乾燥して、その除湿または乾燥した空気を洗濯兼脱水槽3に戻す風路とを備えている。
【0010】
水槽2は、複数の吊り棒4で支持され、吊り棒可動部4Aによる吊り棒4の上げ下げにより、傾斜可能に構成されている。吊り棒4は、吊り板5および吊り座5Aを介して筐体1に取り付けられており、水槽2はその吊り棒支持部2Aにおいて吊り棒4と連結している。水槽2と吊り棒4の連結部には、防振部材6が配置されていて、水槽2に加わる振動の影響を抑制している。
【0011】
洗濯兼脱水槽3は、その側面を構成している脱水槽側板3Aと、その底面を構成している脱水槽底板3Dから構成されており、脱水槽側板3Aには複数の脱水槽孔3Bが設けられている。洗濯兼脱水槽3は回転可能であり、脱水槽側板3Aの上部周囲には流体バランサ19が配置され、一方、脱水槽底板3Dの上には洗濯時や乾燥時に左右に回転するパルセータ9が取り付けられている。
また、洗濯兼脱水槽3の脱水槽側板3Aには、パルセータ9の回転によって押し出された水を上方にポンプアップさせる水路40が構成されている。その水路40にはリント等を回収するフィルタが備えられている。洗濯兼脱水槽3における水路40の配置は、後述する図8の水槽2及び洗濯兼脱水槽3の平面図からよく理解できるであろう。なお、洗濯兼脱水槽3が回転することから、水路40は風路11と重なった位置にある場合(例えば図1)と、重なった位置にない場合(例えば図2)とがある。
【0012】
水槽2の下側にはモータ7が取り付けられており、このモータ7の動力が回転軸8を介して洗濯兼脱水槽3やパルセータ9に伝達され、それらの回転に利用される。
また、筐体1の上部には、洗濯物の出入口があり、その出入口は扉10で開閉自在に構成されている。
筐体1の後側上面には給水口17が設けられており、給水口17から取り入れられた水は、分岐弁18を介して、洗濯兼脱水槽3または風路11に導入される。
なお、符号16は風路11を含む循環風路における洗濯兼脱水槽3の空気取入口を表し、符号30は洗濯兼脱水槽3内の衣類を表している。
【0013】
洗濯兼脱水槽3から出る湿った空気を除湿および乾燥する風路は、この例では、洗濯兼脱水槽3、風路11、リント等の異物を捕集するフィルタ13、ファン14およびヒータ15等から、循環風路として構成されている。風路11は洗濯兼脱水槽3の外側の水槽2外周に、水槽2と一体に形成されていて、風路11の内部には、水冷式除湿用熱交換器である除湿板12が配置されている。風路11は洗濯兼脱水槽3と一体成型によるコンパクトな構成が特に好ましい。なお、図1、2等において、風路11を形成している水槽2の外側壁は2Bで、内側壁は2Cでそれぞれ表している。
【0014】
風路11を形成している水槽2の内側壁2Cには、風路11の高さ方向に沿う領域22に、水槽2の内側と風路11とを連通する貫通穴が形成されている。この貫通穴の形状の例を図3〜図5に示す。図3は複数の細孔22a、図4は1本の長孔22b、図5は複数の楕円孔をそれぞれ示している。貫通穴は、この他に、複数の円孔あるいは複数本の長孔としてもよい。
また、貫通穴の上端は、水槽2が許容する最高水位点より高い位置にあることが好ましい。これにより、水槽2の最高水位点に対応する位置から水が風路11内へ流れ、風路11の上部に泡が溜まるのが回避できる。また、貫通穴の下端は、風路11を構成している水槽2の内側壁2Cの最下端部にあることが好ましい。これにより、水槽2の内側壁2Cの最下端部から水が風路11内へ流れ風路11の下端部に泡が溜まるのが回避できる。
また、貫通穴の上端と下端の間では、図4あるいは図5に示すように、いずれの高さ位置にも貫通穴が形成されているようにするのが好ましい。これにより、水槽2の貯水許容範囲のどの水位においても、風路11との間で水が行き来できるので、風路11に泡が溜まるのを効果的に防止できる。
さらに、図6に示すように、貫通穴、たとえば長孔22bの上端部には、水槽2の円周方向に沿って長い貫通横穴22dが形成されていることが好ましい。これによれば、貫通横穴22dを通して長孔22bが形成されていない部分にまで水が行き渡り、風路11の広い範囲わたって泡が溜まるのを防止できる。
以上のように貫通穴の態様は様々であるが、その貫通穴は、水槽2の貯水許容範囲のどの水位においても、風路11との間で水が行き来できる態様に形成しておくことが好ましい。
【0015】
さらに、本例では、風路11の内部に配置されている除湿板12の水槽2の貫通穴形成領域22と対向する領域に開口12aを形成している。なお、開口12aの具体例を図3〜図5に示している。除湿板12にこのような開口12aを設けることで、除湿板12と風路外壁2Bとの間にも水が流れ、その部分にも泡が溜まりずらくなる。なお、除湿板12に開口12aを設けたことで、乾燥工程において、除湿板12を流れる水が水槽2内に入るおそれがある。それを防止するため、図7に示すように、除湿板12の開口12aの周縁にリブ等を周回させて、開口12aの周縁をその周囲面より突出させていることが好ましい。
また、除湿板12は本来、乾燥工程時に上方から水を流して空気を除湿するのに使用されるものであるが、水槽2に水が入っている洗い工程時において、除湿板12に対して上方から水をかけるようにしても、風路11に泡が蓄積するのを抑制できる。
【0016】
次に、上記洗濯乾燥機の作用を説明する。この洗濯乾燥機は、洗い、すすぎ、脱水および乾燥を行うことが可能となっているものであり、その際、水槽2は工程に応じてその傾斜状態を決定できる。例えば、洗いやすすぎ工程では、洗濯物の量に応じて直立または傾斜に設定する。脱水工程ではその性質上、水槽2は直立状態とするのが好ましい。一方、乾燥工程では、洗濯物の攪拌を促進させて乾燥効率を上げるために、通常、図1のように水槽2を傾斜させた状態で行うのが好ましい。
【0017】
洗いまたはすすぎ工程では、水槽2で囲まれた洗濯兼脱水槽3の内部に入れられた衣類が、一緒に入れられた水とともにパルセータ9により攪拌されて洗浄される。その際、特に、洗剤を使用した洗い工程においては、風路11の底部の隙間部分に泡が溜まることがある。しかし、洗濯兼脱水槽3内の水が、洗濯兼脱水槽3の脱水槽孔3Bおよび水槽2の貫通穴(細孔22aや長孔22b)を介して風路11との間を行き来して、水が風路11を上から下へ流れるため、その水によって風路11の隙間部分に溜まった泡が除去されて、泡が蓄積することが防止される。
また、除湿板12の水槽2の貫通穴の形成領域22と対向する領域にも開口12aが形成されているため、この開口12aから風路11の外周側へも水が流入し、その部分に溜まった泡も流されて、泡の蓄積が防止される。
なお、除湿板12の開口12aは、泡が滞留し易い壁の面積を減らす効果も有しているため、その点からも開口12aがない場合に比べて、泡が蓄積されにくくなっている。
また、洗いまたはすすぎ工程では、パルセータ9の回転により水がポンプアップされ、洗濯兼脱水槽3内の水位が変化するが、貫通穴が風路11の高さ方向の最下端部まで設けられているため、洗濯兼脱水槽3内の水位にかかわらず、貫通穴を水が行き来して、風路11の消泡が実行される。
【0018】
さらに、本例のように風路11の内部に除湿板12が設けられているものにおいては、洗い工程において、常時または断続的に、給水口17、分岐弁18および注水口12cを介して除湿板12に上方から水をかけるようにして、風路11の隙間部分に溜まる泡を消泡してもよい。断続的に水をかけるタイミングとしては、例えば、2分ごとに15秒水をかける等とすることができる。また、洗い当初は泡ができないため、水は、洗い工程の開始後10分経過後からかけるようにしてもよい。このようにすることで、水槽2から風路11へ水が流れない場合でも、風路11内の泡を消すことができる。
【0019】
ここで、洗い工程における水のポンプアップについて説明しておく。図8は水槽2と洗濯兼脱水槽3の平面図であり、水槽2の内側には回転自在に配置された洗濯兼脱水槽3がある。洗濯兼脱水槽3の周囲側板の3カ所には、リント等の異物を捕集するフィルタ(図示せず)が備えられた水路40が形成されている。また、洗濯兼脱水槽3の底部には回転自在のパルセータ9が配置されている。
図9は、水槽が直立時における水のポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽3と風路11における水位差の説明図である。図9(a)に示すように、水のポンプアップはパルセータ9が停止しているときは生じない。パルセータ9が回転すると、図9(b)に示すように、パルセータ9の裏面に形成された翼の作用により押し出された水が水路40を上昇して、水吹出し孔41から洗濯兼脱水槽3内へ流入する。このポンプアップによって、洗濯兼脱水槽3と風路11との間に水位差が生じる。
図10は、風路11と水路40が重なっていない場合の図9に対応する図である。また図11は、水槽2が傾斜している時の図10に対応する図である。
図9〜図11からわかるように、パルセータ9と水路40による水のポンプアップ作用により、風路11の水位が低下した時(このときに洗濯兼脱水槽3の水位は上昇する)、風路11の下端部(例えば給気口)が水から露出する高さ位置にあれば、その露出時、風路11の下端部から泡が逃げることによって消泡が促進される。
なお、水のポンプアップ時には、水路40の背面に形成されている水吹出し孔42から水槽2側へ水が排出される。
【0020】
洗いまたはすすぎ工程が終了すると、脱水工程に進む。脱水工程は前述したように、振動を抑制する観点から、水槽2を直立状態として行うのが好ましい。
【0021】
乾燥工程では、ファン14の作用によって、洗濯兼脱水槽3内の衣類30から放出された水分を含んだ空気を水槽2の底部の開口から排出し、風路11の給気口から風路11内に取り込む。そして、風路11で除湿された空気をフィルタ13でフィルタリングし、かつヒータ15で加熱した後、その加熱空気を空気取入口16から洗濯兼脱水槽3内に導入して衣類の乾燥に供するという、空気の循環を行っている。
このとき、風路11内には、分岐弁18の切替により上方から冷却水が流下され、除湿板12の面上に沿って流れる。これにより、風路11内で、上方に向かう湿潤空気と流下する冷却水の接触による熱交換(冷却除湿)が行われて、湿潤空気の除湿が進行する。
【0022】
ところで、本実施の形態に示すような洗濯乾燥機においては、乾燥工程時に、風路11から流れ出た水が、洗濯兼脱水槽3の脱水槽孔3Bから内部に入り込んで、洗濯兼脱水槽3内部の衣類30を濡らしてしまうおそれがある。そこで、図2や図12に示しように、洗濯兼脱水槽3の脱水槽側板3Aの、風路11の給気口に対応する位置から洗濯兼脱水槽3の底面(脱水槽底板3Dの上側面)に対応する位置までの領域3Cには、脱水槽孔3Bを設けないようにするのが好ましい。このようにすると、乾燥工程時、風路11から流れ出た水が、洗濯兼脱水槽3の内部に入り込むことができなくなって、水槽2の底部の排水溝から排出されるため、乾燥衣類の濡れを防止できる。
【0023】
なお、上記の各実施形態では、水槽2を傾斜可能としていたが、水槽2は鉛直方向等に固定のものであっても本発明が適用できる。
また、上記の各実施形態では、風路11に熱交換手段として除湿板12を用いた例を示したが、除湿板12に代えて、風路11の周壁や空間も熱交換手段として利用することができる。すなわち、除湿板12を使用しない場合にも本発明が適用できる。
【0024】
さらに、上記の実施の形態では、水槽2に形成した風路11を循環風路の一部とした乾燥洗濯機を示したが、本発明においては、風路11を必ずしも循環風路の一部とする必要はない。本発明は、例えば、風路11を利用して除湿した空気を、筐体1の内部または外部に放出するタイプのものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る洗濯乾燥機の構成図。
【図2】図1に対応する洗濯乾燥機の風路部分を示す部分断面図。
【図3】図1に対応する洗濯乾燥機の風路とその中に入る除湿板の説明図。
【図4】水槽の風路部分に形成する貫通穴と除湿板の開口の例示図。
【図5】水槽の風路部分に形成する貫通穴と除湿板の開口の例示図。
【図6】水槽の風路部分に形成する貫通穴の例示図。
【図7】除湿板の例示図。
【図8】水槽と洗濯兼脱水槽の平面図。
【図9】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図10】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図11】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図12】水槽が直立状態の場合の風路部分の下端部を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0026】
1 筐体、2 水槽、2A 吊り棒支持部、2B 風路の外側壁、2C 風路の内側壁、3 洗濯兼脱水槽、3A 脱水槽側板、3B 脱水槽孔、3C 脱水槽孔無し領域、3D 脱水槽底板、4 吊り棒、4A 吊り棒可動部、5 吊り板、5A 吊り座、6 防振部材、7 モータ、8 回転軸、9 パルセータ、10 扉、11 風路、12 除湿板、12a 除湿板の開口、12b 除湿板開口周縁のリブ、12c 除湿板の注水口、13 フィルタ、14 ファン、15 ヒータ、16 空気取入口、17 給水口、18 分岐弁、19 流体バランサ、20 ネジ、22 水槽の風路部分の貫通穴形成領域、22a 細孔、22b 長孔、22c 楕円孔、22d 貫通横穴、30 衣類、40 水路、41,42 水吹出し孔。
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿または乾燥用の風路を備えた洗濯乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗い(すすぎを含む)、脱水および乾燥工程を備えた洗濯乾燥機には、乾燥工程で洗濯兼脱水槽(内槽とも称される)内の洗濯物を乾燥させるため、洗濯兼脱水槽内から吸い込んだ湿気を含んだ空気を除湿する手段として、除湿用熱交換器と、除湿後の空気を加熱して洗濯兼脱水槽内に吹き込むヒータ等の加熱手段とを備えた風路を備えたものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特許第3710725号公報(図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、除湿あるいは乾燥用の風路が水槽(外槽とも称される)の外周に一体形成されているような場合には、それらの風路等に泡が蓄積されやすい。もし、そのような風路に泡が蓄積されると、洗濯兼脱水槽や洗濯兼脱水槽の底部に配置されているパルセータの回転の抵抗となったり、機外に泡がこぼれる等の問題が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は上記課題に対応するものであり、水槽の外周に形成されている風路に泡をできるだけ蓄積させないようにした洗濯乾燥機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、脱水槽孔が側面に形成された洗濯兼脱水槽を内装し、外周に前記洗濯兼脱水槽から出た空気を除湿または乾燥する風路を有する水槽を備えた洗濯乾燥機において、前記風路を形成している前記水槽の内側壁に、前記水槽の内側と前記風路とを連通する貫通穴が形成されているものである。前記貫通穴は前記風路の高さ方向に沿う、長孔、あるいは複数の細孔、複数の円孔あるいは楕円孔であることが好ましい。また、前記貫通穴は、前記水槽が予め許容する最高水位点より高い位置の上端から、前記風路の最下端部までのいずれの高さ位置にも形成されているのが好ましい。
さらに、前記風路の内部に除湿板が設けられているものにおいては、前記除湿板の前記水槽の前記貫通穴の形成領域と対向する領域に開口が形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の洗濯乾燥機は、風路を形成している水槽の内側壁に、水槽の内側と風路とを連通する貫通穴を有するため、該貫通穴を通して水槽から風路内に水が流入して、風路に溜まった泡が流されるため、泡の蓄積が回避され泡の蓄積に起因する問題が解消される。
また、風路の内部に除湿板が設けられているものにおいては、除湿板の水槽の貫通穴の形成領域と対向する領域にも開口が形成されているため、この開口から風路の外周側へも水が流れて、風路に溜まった泡が流される。なお、この開口は、泡が滞留し易い壁の面積を減らすのにも寄与している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る水槽が鉛直状態から所定の角度まで傾斜可能な態様の洗濯乾燥機における水槽が傾斜した状態の構成図、図2は図1に対応する洗濯乾燥機の風路部分を示す部分断面図、図3は図1に対応する洗濯乾燥機の水槽2と一体に形成されたダクト状の風路11とその中に入る除湿板12の説明図である。
【0009】
この洗濯乾燥機は、筐体(外箱)1の内部に、洗濯兼脱水槽(内槽)3を内装した水槽(外槽)2と、洗濯兼脱水槽3から出た空気を除湿または乾燥して、その除湿または乾燥した空気を洗濯兼脱水槽3に戻す風路とを備えている。
【0010】
水槽2は、複数の吊り棒4で支持され、吊り棒可動部4Aによる吊り棒4の上げ下げにより、傾斜可能に構成されている。吊り棒4は、吊り板5および吊り座5Aを介して筐体1に取り付けられており、水槽2はその吊り棒支持部2Aにおいて吊り棒4と連結している。水槽2と吊り棒4の連結部には、防振部材6が配置されていて、水槽2に加わる振動の影響を抑制している。
【0011】
洗濯兼脱水槽3は、その側面を構成している脱水槽側板3Aと、その底面を構成している脱水槽底板3Dから構成されており、脱水槽側板3Aには複数の脱水槽孔3Bが設けられている。洗濯兼脱水槽3は回転可能であり、脱水槽側板3Aの上部周囲には流体バランサ19が配置され、一方、脱水槽底板3Dの上には洗濯時や乾燥時に左右に回転するパルセータ9が取り付けられている。
また、洗濯兼脱水槽3の脱水槽側板3Aには、パルセータ9の回転によって押し出された水を上方にポンプアップさせる水路40が構成されている。その水路40にはリント等を回収するフィルタが備えられている。洗濯兼脱水槽3における水路40の配置は、後述する図8の水槽2及び洗濯兼脱水槽3の平面図からよく理解できるであろう。なお、洗濯兼脱水槽3が回転することから、水路40は風路11と重なった位置にある場合(例えば図1)と、重なった位置にない場合(例えば図2)とがある。
【0012】
水槽2の下側にはモータ7が取り付けられており、このモータ7の動力が回転軸8を介して洗濯兼脱水槽3やパルセータ9に伝達され、それらの回転に利用される。
また、筐体1の上部には、洗濯物の出入口があり、その出入口は扉10で開閉自在に構成されている。
筐体1の後側上面には給水口17が設けられており、給水口17から取り入れられた水は、分岐弁18を介して、洗濯兼脱水槽3または風路11に導入される。
なお、符号16は風路11を含む循環風路における洗濯兼脱水槽3の空気取入口を表し、符号30は洗濯兼脱水槽3内の衣類を表している。
【0013】
洗濯兼脱水槽3から出る湿った空気を除湿および乾燥する風路は、この例では、洗濯兼脱水槽3、風路11、リント等の異物を捕集するフィルタ13、ファン14およびヒータ15等から、循環風路として構成されている。風路11は洗濯兼脱水槽3の外側の水槽2外周に、水槽2と一体に形成されていて、風路11の内部には、水冷式除湿用熱交換器である除湿板12が配置されている。風路11は洗濯兼脱水槽3と一体成型によるコンパクトな構成が特に好ましい。なお、図1、2等において、風路11を形成している水槽2の外側壁は2Bで、内側壁は2Cでそれぞれ表している。
【0014】
風路11を形成している水槽2の内側壁2Cには、風路11の高さ方向に沿う領域22に、水槽2の内側と風路11とを連通する貫通穴が形成されている。この貫通穴の形状の例を図3〜図5に示す。図3は複数の細孔22a、図4は1本の長孔22b、図5は複数の楕円孔をそれぞれ示している。貫通穴は、この他に、複数の円孔あるいは複数本の長孔としてもよい。
また、貫通穴の上端は、水槽2が許容する最高水位点より高い位置にあることが好ましい。これにより、水槽2の最高水位点に対応する位置から水が風路11内へ流れ、風路11の上部に泡が溜まるのが回避できる。また、貫通穴の下端は、風路11を構成している水槽2の内側壁2Cの最下端部にあることが好ましい。これにより、水槽2の内側壁2Cの最下端部から水が風路11内へ流れ風路11の下端部に泡が溜まるのが回避できる。
また、貫通穴の上端と下端の間では、図4あるいは図5に示すように、いずれの高さ位置にも貫通穴が形成されているようにするのが好ましい。これにより、水槽2の貯水許容範囲のどの水位においても、風路11との間で水が行き来できるので、風路11に泡が溜まるのを効果的に防止できる。
さらに、図6に示すように、貫通穴、たとえば長孔22bの上端部には、水槽2の円周方向に沿って長い貫通横穴22dが形成されていることが好ましい。これによれば、貫通横穴22dを通して長孔22bが形成されていない部分にまで水が行き渡り、風路11の広い範囲わたって泡が溜まるのを防止できる。
以上のように貫通穴の態様は様々であるが、その貫通穴は、水槽2の貯水許容範囲のどの水位においても、風路11との間で水が行き来できる態様に形成しておくことが好ましい。
【0015】
さらに、本例では、風路11の内部に配置されている除湿板12の水槽2の貫通穴形成領域22と対向する領域に開口12aを形成している。なお、開口12aの具体例を図3〜図5に示している。除湿板12にこのような開口12aを設けることで、除湿板12と風路外壁2Bとの間にも水が流れ、その部分にも泡が溜まりずらくなる。なお、除湿板12に開口12aを設けたことで、乾燥工程において、除湿板12を流れる水が水槽2内に入るおそれがある。それを防止するため、図7に示すように、除湿板12の開口12aの周縁にリブ等を周回させて、開口12aの周縁をその周囲面より突出させていることが好ましい。
また、除湿板12は本来、乾燥工程時に上方から水を流して空気を除湿するのに使用されるものであるが、水槽2に水が入っている洗い工程時において、除湿板12に対して上方から水をかけるようにしても、風路11に泡が蓄積するのを抑制できる。
【0016】
次に、上記洗濯乾燥機の作用を説明する。この洗濯乾燥機は、洗い、すすぎ、脱水および乾燥を行うことが可能となっているものであり、その際、水槽2は工程に応じてその傾斜状態を決定できる。例えば、洗いやすすぎ工程では、洗濯物の量に応じて直立または傾斜に設定する。脱水工程ではその性質上、水槽2は直立状態とするのが好ましい。一方、乾燥工程では、洗濯物の攪拌を促進させて乾燥効率を上げるために、通常、図1のように水槽2を傾斜させた状態で行うのが好ましい。
【0017】
洗いまたはすすぎ工程では、水槽2で囲まれた洗濯兼脱水槽3の内部に入れられた衣類が、一緒に入れられた水とともにパルセータ9により攪拌されて洗浄される。その際、特に、洗剤を使用した洗い工程においては、風路11の底部の隙間部分に泡が溜まることがある。しかし、洗濯兼脱水槽3内の水が、洗濯兼脱水槽3の脱水槽孔3Bおよび水槽2の貫通穴(細孔22aや長孔22b)を介して風路11との間を行き来して、水が風路11を上から下へ流れるため、その水によって風路11の隙間部分に溜まった泡が除去されて、泡が蓄積することが防止される。
また、除湿板12の水槽2の貫通穴の形成領域22と対向する領域にも開口12aが形成されているため、この開口12aから風路11の外周側へも水が流入し、その部分に溜まった泡も流されて、泡の蓄積が防止される。
なお、除湿板12の開口12aは、泡が滞留し易い壁の面積を減らす効果も有しているため、その点からも開口12aがない場合に比べて、泡が蓄積されにくくなっている。
また、洗いまたはすすぎ工程では、パルセータ9の回転により水がポンプアップされ、洗濯兼脱水槽3内の水位が変化するが、貫通穴が風路11の高さ方向の最下端部まで設けられているため、洗濯兼脱水槽3内の水位にかかわらず、貫通穴を水が行き来して、風路11の消泡が実行される。
【0018】
さらに、本例のように風路11の内部に除湿板12が設けられているものにおいては、洗い工程において、常時または断続的に、給水口17、分岐弁18および注水口12cを介して除湿板12に上方から水をかけるようにして、風路11の隙間部分に溜まる泡を消泡してもよい。断続的に水をかけるタイミングとしては、例えば、2分ごとに15秒水をかける等とすることができる。また、洗い当初は泡ができないため、水は、洗い工程の開始後10分経過後からかけるようにしてもよい。このようにすることで、水槽2から風路11へ水が流れない場合でも、風路11内の泡を消すことができる。
【0019】
ここで、洗い工程における水のポンプアップについて説明しておく。図8は水槽2と洗濯兼脱水槽3の平面図であり、水槽2の内側には回転自在に配置された洗濯兼脱水槽3がある。洗濯兼脱水槽3の周囲側板の3カ所には、リント等の異物を捕集するフィルタ(図示せず)が備えられた水路40が形成されている。また、洗濯兼脱水槽3の底部には回転自在のパルセータ9が配置されている。
図9は、水槽が直立時における水のポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽3と風路11における水位差の説明図である。図9(a)に示すように、水のポンプアップはパルセータ9が停止しているときは生じない。パルセータ9が回転すると、図9(b)に示すように、パルセータ9の裏面に形成された翼の作用により押し出された水が水路40を上昇して、水吹出し孔41から洗濯兼脱水槽3内へ流入する。このポンプアップによって、洗濯兼脱水槽3と風路11との間に水位差が生じる。
図10は、風路11と水路40が重なっていない場合の図9に対応する図である。また図11は、水槽2が傾斜している時の図10に対応する図である。
図9〜図11からわかるように、パルセータ9と水路40による水のポンプアップ作用により、風路11の水位が低下した時(このときに洗濯兼脱水槽3の水位は上昇する)、風路11の下端部(例えば給気口)が水から露出する高さ位置にあれば、その露出時、風路11の下端部から泡が逃げることによって消泡が促進される。
なお、水のポンプアップ時には、水路40の背面に形成されている水吹出し孔42から水槽2側へ水が排出される。
【0020】
洗いまたはすすぎ工程が終了すると、脱水工程に進む。脱水工程は前述したように、振動を抑制する観点から、水槽2を直立状態として行うのが好ましい。
【0021】
乾燥工程では、ファン14の作用によって、洗濯兼脱水槽3内の衣類30から放出された水分を含んだ空気を水槽2の底部の開口から排出し、風路11の給気口から風路11内に取り込む。そして、風路11で除湿された空気をフィルタ13でフィルタリングし、かつヒータ15で加熱した後、その加熱空気を空気取入口16から洗濯兼脱水槽3内に導入して衣類の乾燥に供するという、空気の循環を行っている。
このとき、風路11内には、分岐弁18の切替により上方から冷却水が流下され、除湿板12の面上に沿って流れる。これにより、風路11内で、上方に向かう湿潤空気と流下する冷却水の接触による熱交換(冷却除湿)が行われて、湿潤空気の除湿が進行する。
【0022】
ところで、本実施の形態に示すような洗濯乾燥機においては、乾燥工程時に、風路11から流れ出た水が、洗濯兼脱水槽3の脱水槽孔3Bから内部に入り込んで、洗濯兼脱水槽3内部の衣類30を濡らしてしまうおそれがある。そこで、図2や図12に示しように、洗濯兼脱水槽3の脱水槽側板3Aの、風路11の給気口に対応する位置から洗濯兼脱水槽3の底面(脱水槽底板3Dの上側面)に対応する位置までの領域3Cには、脱水槽孔3Bを設けないようにするのが好ましい。このようにすると、乾燥工程時、風路11から流れ出た水が、洗濯兼脱水槽3の内部に入り込むことができなくなって、水槽2の底部の排水溝から排出されるため、乾燥衣類の濡れを防止できる。
【0023】
なお、上記の各実施形態では、水槽2を傾斜可能としていたが、水槽2は鉛直方向等に固定のものであっても本発明が適用できる。
また、上記の各実施形態では、風路11に熱交換手段として除湿板12を用いた例を示したが、除湿板12に代えて、風路11の周壁や空間も熱交換手段として利用することができる。すなわち、除湿板12を使用しない場合にも本発明が適用できる。
【0024】
さらに、上記の実施の形態では、水槽2に形成した風路11を循環風路の一部とした乾燥洗濯機を示したが、本発明においては、風路11を必ずしも循環風路の一部とする必要はない。本発明は、例えば、風路11を利用して除湿した空気を、筐体1の内部または外部に放出するタイプのものにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態に係る洗濯乾燥機の構成図。
【図2】図1に対応する洗濯乾燥機の風路部分を示す部分断面図。
【図3】図1に対応する洗濯乾燥機の風路とその中に入る除湿板の説明図。
【図4】水槽の風路部分に形成する貫通穴と除湿板の開口の例示図。
【図5】水槽の風路部分に形成する貫通穴と除湿板の開口の例示図。
【図6】水槽の風路部分に形成する貫通穴の例示図。
【図7】除湿板の例示図。
【図8】水槽と洗濯兼脱水槽の平面図。
【図9】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図10】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図11】ポンプアップの有無による洗濯兼脱水槽と風路における水位差の説明図。
【図12】水槽が直立状態の場合の風路部分の下端部を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0026】
1 筐体、2 水槽、2A 吊り棒支持部、2B 風路の外側壁、2C 風路の内側壁、3 洗濯兼脱水槽、3A 脱水槽側板、3B 脱水槽孔、3C 脱水槽孔無し領域、3D 脱水槽底板、4 吊り棒、4A 吊り棒可動部、5 吊り板、5A 吊り座、6 防振部材、7 モータ、8 回転軸、9 パルセータ、10 扉、11 風路、12 除湿板、12a 除湿板の開口、12b 除湿板開口周縁のリブ、12c 除湿板の注水口、13 フィルタ、14 ファン、15 ヒータ、16 空気取入口、17 給水口、18 分岐弁、19 流体バランサ、20 ネジ、22 水槽の風路部分の貫通穴形成領域、22a 細孔、22b 長孔、22c 楕円孔、22d 貫通横穴、30 衣類、40 水路、41,42 水吹出し孔。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脱水槽孔が側面に形成された洗濯兼脱水槽を内装し、外周に前記洗濯兼脱水槽から出た空気を除湿または乾燥する風路を有する水槽を備えた洗濯乾燥機において、
前記風路を形成している前記水槽の内側壁に、前記水槽の内側と前記風路とを連通する貫通穴が形成されていることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
前記貫通穴が前記風路の高さ方向に沿う長孔であることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
前記貫通穴が前記風路の高さ方向に沿って配置された複数の細孔、円孔または楕円孔からなることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
前記貫通穴の上端は、前記水槽が予め許容している最高水位点より高い位置にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項5】
前記貫通穴の上端部には前記水槽の円周方向に沿って長い貫通横穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項6】
前記貫通穴の下端は、前記風路を構成している前記水槽内側壁の最下端部にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項7】
前記貫通穴の上端は前記水槽が予め許容している最高水位点より高い位置にあり、前記貫通穴の下端は前記風路を構成している前記水槽内側壁の最下端部にあり、前記上端と前記下端との間ではいずれの高さ位置にも前記貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項8】
前記洗濯兼脱水槽を構成する側面の一部に水を上方にポンプアップする水路が形成されており、前記水路の背面に水吹出し孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項9】
前記水路を介した水のポンプアップ作用により前記風路の水位が低下した時に、前記風路の下端部が水から露出する位置にあることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
【請求項10】
前記風路の内部に除湿板を備え、前記除湿板の前記水槽の前記貫通穴の形成領域と対向する領域に開口が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項11】
洗い工程の間、常時または断続的に、前記除湿板に対して上方から水をかけるようにしていることを特徴とする請求項10記載の洗濯乾燥機。
【請求項12】
前記除湿板の前記開口の周縁を、該開口の周囲面より突出させていることを特徴とする請求項10または11記載の洗濯乾燥機。
【請求項1】
脱水槽孔が側面に形成された洗濯兼脱水槽を内装し、外周に前記洗濯兼脱水槽から出た空気を除湿または乾燥する風路を有する水槽を備えた洗濯乾燥機において、
前記風路を形成している前記水槽の内側壁に、前記水槽の内側と前記風路とを連通する貫通穴が形成されていることを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
前記貫通穴が前記風路の高さ方向に沿う長孔であることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
前記貫通穴が前記風路の高さ方向に沿って配置された複数の細孔、円孔または楕円孔からなることを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項4】
前記貫通穴の上端は、前記水槽が予め許容している最高水位点より高い位置にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項5】
前記貫通穴の上端部には前記水槽の円周方向に沿って長い貫通横穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項6】
前記貫通穴の下端は、前記風路を構成している前記水槽内側壁の最下端部にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項7】
前記貫通穴の上端は前記水槽が予め許容している最高水位点より高い位置にあり、前記貫通穴の下端は前記風路を構成している前記水槽内側壁の最下端部にあり、前記上端と前記下端との間ではいずれの高さ位置にも前記貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項8】
前記洗濯兼脱水槽を構成する側面の一部に水を上方にポンプアップする水路が形成されており、前記水路の背面に水吹出し孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項9】
前記水路を介した水のポンプアップ作用により前記風路の水位が低下した時に、前記風路の下端部が水から露出する位置にあることを特徴とする請求項8記載の洗濯乾燥機。
【請求項10】
前記風路の内部に除湿板を備え、前記除湿板の前記水槽の前記貫通穴の形成領域と対向する領域に開口が形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の洗濯乾燥機。
【請求項11】
洗い工程の間、常時または断続的に、前記除湿板に対して上方から水をかけるようにしていることを特徴とする請求項10記載の洗濯乾燥機。
【請求項12】
前記除湿板の前記開口の周縁を、該開口の周囲面より突出させていることを特徴とする請求項10または11記載の洗濯乾燥機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−272223(P2008−272223A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119557(P2007−119557)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000004422)日本建鐵株式会社 (152)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000004422)日本建鐵株式会社 (152)
【Fターム(参考)】
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