説明

洗濯機

【課題】ダンパから導出されたリード線がよじれることを防止する。
【解決手段】サスペンション7のダンパ21におけるシャフト23の上端部は水槽に連結されている。シリンダ22におけるシャフト23の下端部を、ゴムからなる受け部材67を介して、洗濯機筐体に固定された取付板28に連結する構成とし、さらに、シリンダ22の下端部に対して前記受け部材67を該シリンダ22の軸心周り方向で回り止めし、且つ、この受け部材67を前記取付板28に対してシリンダ22の軸心周り方向で回り止めする構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機、例えばドラム式洗濯機では、水槽を弾性支持するためのダンパを備えたものがある。さらに、このダンパの内部にコイルを備え、このコイルに接続されたリード線を前記ダンパから導出するようにした構成のものもある(例えば特許文献1)。
【0003】
ところで、ダンパからリード線を導出或いはダンパ内にリード線を導入させた場合、当該ダンパが、洗濯時における水槽の振動によってダンパの中心軸回りに回転してしまうと、リード線がよじれてしまう不具合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−75465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、ダンパから導出されたリード線がよじれることを防止する洗濯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の洗濯機は、洗濯機筐体に、水槽を、振動吸収機能を有するダンパによりに弾性支持した洗濯機において、前記ダンパを、シリンダと、このシリンダ内を軸方向に移動可能に設けられ一端部が該シリンダを貫通して外部に突出するシャフトと、前記シリンダとシャフトの間の所定部分に充填され電気エネルギーが与えられることにより粘性が変化する機能性流体と、前記シリンダを貫通して該シリンダ外部に導出され前記機能性流体に電気エネルギーを与えるための給電用のリード線とを備えた構成とし、且つ、このダンパにおける前記シャフトの一端部を前記水槽に連結し、前記シリンダにおける前記シャフトの一端部とは反対側の端部を、ゴムからなる受け部材を介して、前記洗濯機筐体に固定された取付部に連結する構成とし、さらに、前記シリンダの前記端部に対して前記受け部材を該シリンダの軸心周り方向で回り止めし、且つ、この受け部材を前記取付部に対して前記シリンダの軸心周り方向で回り止めする構成としたところに特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態によるドラム式洗濯機のサスペンションの縦断側面図
【図2】ダンパの回り止め構成を示すためのダンパ取付部分の分解斜視図
【図3】コイル組立体の縦断面図
【図4】コイル組立体の斜視図
【図5】第2のヨークの平面図
【図6】コイル組立体の側面図
【図7】コイル組立体におけるリード線を導出する部分の部分縦断面図
【図8】コイル組立体をシリンダに収容した状態のものにおけるリード線を導出する部分の部分縦断面図
【図9】リード線の配線状態を示すためのサスペンションの一部破断の側面図
【図10】締結バンドの平面図
【図11】ドラム式洗濯機の縦断側面図
【図12】サスペンション及び水槽部分の正面図
【図13】第2実施形態を示す図12相当図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、第1実施形態による洗濯機について図1ないし図12を参照して説明する。
まず、図11には、洗濯機としてドラム式洗濯機の全体構造を示している。洗濯機筐体1の前面部(図11で右側)のほぼ中央部には、洗濯物出入口2を形成し、該出入口2を開閉する扉3を設けている。又、洗濯機筐体1の前面部の上部には、操作パネル4を設けており、その裏側(洗濯機筐体1内)に運転制御用の制御装置5を設けている。
【0009】
洗濯機筐体1の内部には、水槽6を配設している。この水槽6は軸方向が前後(図11中の右左)の横軸円筒状を成すものであり、それを洗濯機筐体1の底板1a上に左右一対(一方のみ図示)のサスペンション7によって前上がりの傾斜状にて弾性支持している。上記サスペンション7の詳細構造は、後に述べる。
水槽6の背部には、モータ8を取付けている。このモータ8は、この場合、例えば直流のブラシレスモータから成るもので、アウターロータ形であり、ロータ8aの中心部に取付けた回転軸(図示省略)を、軸受ブラケット9を介して水槽6の内部に挿通している。
【0010】
水槽6の内部には、ドラム10を配設している。このドラム10も軸方向が前後の横軸円筒状を成すもので、それを後部の中心部で上記モータ8の回転軸の先端部に取付けることにより、水槽6と同軸の前上がりの傾斜状に支持している。又、その結果、ドラム10はモータ8により回転されるようになっており、従って、ドラム10は回転槽であり、モータ8はドラム10を回転させるドラム駆動装置として機能する。
【0011】
ドラム10の周側部(胴部)には、小孔11を全域にわたって多数(一部のみ図示)形成している。又、ドラム10及び水槽6は、ともに前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13に、環状のベローズ14を介して前記洗濯物出入口2を連ねている。この結果、洗濯物出入口2は、ベローズ14、水槽6の開口部13、及びドラム10の開口部12を介して、ドラム10の内部に連なっている。
【0012】
水槽6の最低部である底部の後部には、排水弁15を介して、排水管16を接続している。水槽6の背部から上方そして前方には、乾燥装置17を配設している。この乾燥装置17は、除湿器18と、送風機19、及び加熱器20を有しており、水槽6内の空気を除湿し、次いで加熱して、水槽6内に戻す循環を行わしめることにより、洗濯物を乾燥させるようになっている。
【0013】
ここで、サスペンション7の詳細構造を説明する。サスペンション7は、図1に示すようにダンパ21を有しており、このダンパ21は、主部材として、シリンダ22とシャフト23とを備えている。このうち、シリンダ22は下端部に連結部材24(図2にも示す)を有し、この連結部材24を、前記洗濯機筐体1の底板1aに固定された取付板28(取付部)に、後述するように取り付けている。
また、シャフト23は上端部に連結部23aを有し、この連結部23aを、図11及び図12に示すように、前記水槽6が有する取付板25に下方から上方へ通して弾性座板26等を介してナット27で締結することにより、水槽6に取付けている。
【0014】
図1に示すように、シャフト23におけるシリンダ22の外部上方に位置した上部部分には、ばね受け座31を嵌合固定しており、このばね受け座31とシリンダ22の上端部との間には、シャフト23を囲繞する圧縮コイルスプリングから成るコイルばね32を装着している。このコイルばね32は、上下部の径寸法に対して中間部の径寸法を若干大きくしてコイルばね32自体の座屈変形が起き難いようにしている。
【0015】
シリンダ22の内部の中間部には、環状の下ブラケット33が収容されており、この下ブラケット33の外周部には溝33aが形成されており、シリンダ22の周壁部のうちの上記溝33aに対応する部分を内方へかしめることにより、下ブラケット33をシリンダ22に固定している。下ブラケット33の内周部には、シャフト23を上下方向に移動可能に支持する軸受34aを収納固定している。軸受34aは例えば焼結含油メタルから構成されている。
【0016】
シリンダ22の内部の上端部には、環状の上ブラケット35が収容されており、この上ブラケット35の外周部には溝35aが形成されており、シリンダ22の周壁部のうちの上記溝35aに対応する部分を内方へかしめることにより、上ブラケット35を固定している。上ブラケット35の内周部には、シャフト23を上下方向に移動可能に支持する軸受34bを収納固定している。軸受34bは例えば焼結含油メタルから構成されている。尚、上ブラケット35の図1中の上面部に上方へ向けて突設された筒状部35bは、シリンダ22の上端面部に形成された開口を通して上方へ突出している。
【0017】
この筒状部35bの内面には、摩擦リング36が配設固定されている。この摩擦リング36はポリウレタン製であり、前記シャフト23の上下動に対して摩擦力を作用させるようになっている。
シリンダ22の内部における下ブラケット33と上ブラケット35との間の部分には、コイル組立体37が収容されており、このコイル組立体37は下ブラケット33と上ブラケット35により挟持されて固定されている。コイル組立体37には、シャフト23を挿通させ、且つ、上下方向に移動可能な貫通孔38が形成されている。このコイル組立体37の詳細構造について、図3〜図8を参照して説明する。
【0018】
図3に示すように、コイル組立体37は、第1のヨーク39と、第1のコイル40を巻装した第1のボビン41と、第2のヨーク42と、第2のコイル43を巻装した第2のボビン44と、第3のヨーク45とを備えている。そして、コイル40、43、ボビン41、44およびヨーク39、42、45は、樹脂46で一体成形されている(図3および図4参照)。
【0019】
ここで、第1のボビン41の図3中の上下の端板47、47には、位置決め用の凸部47a(係合部)が例えば各4個ほぼ等間隔に外方へ向けて突設されている。同様にして、第2のボビン44の端板47、47にも、位置決め用の凸部47a(係合部)が各4個ほぼ等間隔に外方へ向けて突設されている。
【0020】
第1のヨーク39のうちの第1のボビン41の端板47に対向する側の端面には、端板47の凸部47aが嵌合(係合)する凹部48(被係合部)が形成されている。第1のヨーク39の図3中の下端面には、環状凹部49が形成されており、この環状凹部49内にシール部材50が圧入固定されている。尚、シール部材50は、第1のヨーク39の端面から突出しており、このシール部材50の突出部分は、下ブラケット33の図1中の上面に形成された環状凹部51(図1参照)内に収容される構成となっている。
【0021】
第2のヨーク42には、4個の貫通孔52(被係合部)が上下両側の端面に開口するように形成されており(図3、図5参照)、これら貫通孔52に第1のボビン41の端板47の凸部47aおよび第2のボビン44の端板47の凸部47aが嵌合(係合)するように構成されている。
【0022】
更に、第3のヨーク45のうちの第2のボビン44の端板47に対向する下側の端面には、端板47の凸部47aが嵌合(係合)する凹部48(被係合部)が形成されている。第3のヨーク45の図3中の上側の端面には、環状凹部53が形成されており、この環状凹部53内にシール部材54が圧入固定されている。尚、シール部材54は、第3のヨーク45の上端面から突出しており、このシール部材54の突出部分は、上ブラケット35の図1中の下面に形成された環状凹部55(図1参照)に収容される構成となっている。
【0023】
上記構成の場合、図3に示すように、第1のヨーク39の凹部48に第1のボビン41の端板47の凸部47aを嵌合すると共に、第1のヨーク39の上側端面に第1のボビン41の端板47の内周部に突設された環状凸部47bを当接させる。そして、第2のヨーク42の貫通孔52に第1のボビン41および第2のボビン44の各端板47の凸部47aを嵌合すると共に、第2のヨーク42の上下両側の端面に第1のボビン41および第2のボビン44の各端板47の内周部に突設された環状凸部47bを当接させる。更に、第3のヨーク45の凹部48に第2のボビン44の端板47の凸部47aを嵌合すると共に、第3のヨーク45の下側の端面に第2のボビン44の端板47の内周部に突設された環状凸部47bを当接させる。
【0024】
この後、上記したように組み付けたヨーク39、42、45とボビン(コイル40、43)41、44を成形型(図示しない)内に収容して樹脂46で一体成形(モールド成形)する。樹脂46としては、例えば熱可塑性樹脂(ナイロン、PBT、PET、PP等)を使用している。この場合、図3に示すように、樹脂46は、コイル40、43およびボビン41、44の外周部を覆うと共に、第1のヨーク39の外周部の軸方向のほぼ上半分程度を覆い、第3のヨーク45の外周部の軸方向のほぼ下半分程度を覆っている。
【0025】
また、樹脂46は、第1のヨーク39の外周部に形成されたリング状の溝部39a内に充填され、さらに第1のヨーク39の端面と第1のボビン41の端板47との間の隙間にも充填されている。そして、樹脂46は、第2のヨーク42の外周部に例えば4個ほぼ等間隔に軸方向に形成された溝42a(図5参照)内に充填され、第2のヨーク42の端面と第1のボビン41の端板47との間の隙間および第2のヨーク42の端面と第2のボビン44の端板47との間の隙間にも充填されている。尚、第2のヨーク42の4個の溝42aのうち、図5における下部に位置する溝42aは、他の3個の溝42aよりも幅広に大きく形成されている。更に、樹脂46は、第3のヨーク45の外周部に形成されたリング状の溝部45a内に充填され、第3のヨーク45の端面と第2のボビン44の端板47との間の隙間にも充填されている。
【0026】
ここで、上記したように樹脂モールドされたコイル組立体37の貫通孔38(シャフト23が挿入される孔)の内径寸法について説明する。3つのヨーク39、42、45の内径寸法は同じ寸法に設定されており、シャフト23の外周面との間に例えば0.4mm程度の隙間が形成されるように構成されている。2つのボビン41、44の各内径寸法は、同じ寸法に設定され、且つ、3つのヨーク39、42、45の内径寸法よりも若干大きい寸法に設定されており、シャフト23の外周面との間に例えば1.0mm程度の隙間が形成されるように構成されている。
【0027】
また、第2のヨーク42における図5中の下部の大きい溝42aの中央部には、図8に示すように、第2のヨーク42の内周部と外周部とを連通するように貫通孔42bが形成されている。この貫通孔42b内に、外周にねじ部が形成されたパイプ55が締め付け固定されている。このパイプ55は、後述する磁気粘性流体を充填注入するための部材である。
【0028】
2個のコイル40、43は直列に接続されており、その両端子には2本の単一線56aを一組とした給電用のリード線56が接続されており、このリード線56は前記コイル40、43に電気エネルギーとしての磁界を発生させるために給電するものである。このリード線56は、図4に示すように、樹脂のモールド(成形)部分のうちの第2のヨーク42の図5中の大きい溝42a部分から外部へ導出されている。
【0029】
この場合、図7に示すように、第2のヨーク42の上記大きい溝42a内には、リード線56を支持するゴムまたは樹脂製の支持部品57が配設され、樹脂46でモールドされている。支持部品57には、T字状の支持孔57aが形成されており、この支持孔57a内にリード線56が収容されている。尚、支持部品57は、リード線56を支持孔57aに収容するために、支持孔57aに沿って2分割されている。リード線56は、コイル40、43からボビン41、44の端板47、47に形成された案内溝(図示しない)を通って支持部品57の支持孔57a内に導かれている。
【0030】
また、図4および図8に示すように、樹脂46のモールド部分における第2のヨーク42の貫通孔42b(溝42a)に対応する部分には、ほぼ円形の凹部58が形成されており、この凹部58から下方へ延びるようにリード線56を収容する収容溝部59が形成されている。第1のヨーク39の外周部における上記収容溝部59に対応する部分には、リード線56を収容する収容溝部39b(図4参照)が形成されている。
なお、前記シリンダ22には前記凹部58に対応して貫通孔60(図8参照)を形成している。この貫通孔60は後述より明らかとなるがリード線56を外部に導出(貫通)させるための孔である。
【0031】
次に、上記したように樹脂でモールドされたコイル組立体37を、シリンダ22内へ収納する作業について説明する。この場合、図1に示すように、予め、軸受34bを装着した上ブラケット35を、かしめ前の状態で且つ連結部材24固定前の状態(シリンダ22下面が開口した状態)のシリンダ22内へ下方より収納しておき、シリンダ22の周壁部のうちの上記上ブラケット35の溝35aに対応する部分を内方へかしめることにより、上ブラケット35をシリンダ22内に固定しておく(図1には、かしめた状態を示す)。
【0032】
また、コイル組立体37については、図4、図5、図6および図7に示すように、樹脂モールド部分(支持部品57)から導出されたリード線56を凹部58、収容溝部59および収容溝部39b内に収容しておき、リード線56がコイル組立体37の外周面から突出しないよう処置しておく。
【0033】
そして、上記したようにリード線56を処置したコイル組立体37を、シリンダ22内に下方より収容する。このとき、コイル組立体37の凹部58と、シリンダ22の周壁部に形成された前記貫通孔60(図8参照)とが一致するように位置合わせしてコイル組立体37をシリンダ22内に収容する。続いて、シリンダ22の貫通孔60からリード線56を例えば図示しない工具などで引っ掛けて引き出し、該リード線56を上記貫通孔60を通してシリンダ22の外へ導出する。更に、図8に示すように、ゴムまたは樹脂製のブッシュ61の孔に上記リード線56をその先端から通した後、該ブッシュ61をシリンダ22の貫通孔60に嵌合固定する。尚、ブッシュ61から導出したリード線56は、この後、先端部にコネクタ56bが接続される。
【0034】
次に、図1に示すように、軸受34aを装着した下ブラケット33をシリンダ22内に下方より収容した後、シリンダ22の周壁部のうちの上記下ブラケット33の溝33aに対応する部分を内方へかしめる(図1参照)ことにより、下ブラケット33をシリンダ22内に固定する。
【0035】
この後、ばね受け座31を取り付ける前のシャフト23をシリンダ22内に下方より挿入して、下ブラケット33の開口部、軸受34a、シール部材50、第1のヨーク39、第1のボビン41(第1のコイル40)、第2のヨーク42、第2のボビン44(第2のコイル43)、第3のヨーク45、シール部材54、軸受34b、摩擦リング36及び上ブラケット35の開口部を順に貫通して、シリンダ22の上方に突出させている。
【0036】
この状態で、シャフト23は、軸受34a,34bに支持されると共に、それら軸受34a、シール部材50、第1のヨーク39、第1のボビン41(第1のコイル40)、第2のヨーク42、第2のボビン44(第2のコイル43)、第3のヨーク45、シール部材54、および軸受34bに対して、軸方向の往復動が相対的に可能となっている。尚、シャフト23の上端部には抜け止め用の止め環62が取着されており、それより下方のシリンダ22の内部は空洞63となっている。
【0037】
そして、この後、シャフト23の上部に、前記ばね受け座31を嵌合固定し、更に、このばね受け座31とシリンダ22の上端部との間に、シャフト23を囲繞する前記圧縮コイルスプリングから成るコイルばね32を装着する。
【0038】
また、シャフト23とボビン41、44(コイル40、43)との各間、並びにその近傍であるシャフト23とヨーク39、42、45との各間(シリンダ22とシャフト23との間の所定部分)には、機能性流体例えば磁気粘性流体64を注入して充填する(図1及び図3参照)。この磁気粘性流体64は、シール部材50、54により漏れないように封止されている。
【0039】
機能性流体とは、外部から加える物理量を制御することで粘性等のレオロジー的性質が機能的に変化する流体であって、電気的エネルギーの印加により粘性が変化する流体としての磁気粘性流体54及び図示しない電気粘性流体を包含する。本実施例では、電気エネルギーとしての磁界(磁場)の強度に応じて粘性特性が変化する磁気粘性流体54を用いているが、電界(電場)の強度に応じて粘性特性が変化する電気粘性流体(ER流体)を用いても良い。磁気粘性流体54は、例えば、オイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子を分散させたものであり、磁界が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで見かけ上の粘度が上昇するものである。これら機能性流体を使用するダンパ21では電流や電圧印加のために前述のリード線56が必然的に備えられる。
また、前記シリンダ22の下端開口に前記連結部材24の閉塞板部24aをこのシリンダ22と一体的に固着する。この固着方式については、圧入による固着でも良いし、かしめによる固着でも良い。
【0040】
尚、上記磁気粘性流体64を上記各間に注入するに際しては、図8に示すブッシュ61をシリンダ22の周壁部の貫通孔60から取り外した状態で、パイプ55にチューブ(図示しない)を接続し、このチューブを通して上記各間内の空気を排気(真空引き)した後、磁気粘性流体64を上記チューブを通して上記各間内に注入する。そして、磁気粘性流体64の注入後は、上記パイプ55の開口をシール部材(図示しない)等で封止した後、ブッシュ61をシリンダ22の貫通孔60に取り付ける。
そして、上述したようにして構成したサスペンション7を、前記水槽6と前記洗濯機筐体1の底板1aとの間に組込み、外箱21の底板21a上に水槽6を防振支持するようにしている。
【0041】
このように構成されたサスペンション7におけるシリンダ22は前記洗濯機筐体1の底板1aに固定された取付板28に対して回り止め状態となるように、当該取付板28に連結されている。この回り止めのための構成について図1及び図2を説明する。すなわち、前記連結部材24は、前記シリンダ22の下面開口を閉塞する前記閉塞板部24aの中心部から下方へ取付軸部24bを突出してなり、この取付軸部24b先端部には雌ねじ部24cが形成されている。
【0042】
さらに、この連結部材24において前記閉塞板部24aの下端面(シリンダの端面)には、シリンダ22の軸心と同心状態で軸方向へ突出するシリンダ側凸部65が形成されている。このシリンダ側凸部65の外側形状は例えば六角形をなしており、もって該シリンダ側凸部65は外面に複数この場合6つの直線部65aを有する。
【0043】
また、座金66は、ほぼドーナツ板状をなし、内側形状が前記シリンダ側凸部65の内側の六角形とほぼ合致する六角形をなし、また、外側形状も六角形をなす。これにより、この座金66は内面に前記シリンダ側凸部65の直線部65aと対応する内側直線部66aを有し、且つ外面に複数この場合6つの外側直線部66bを有する。
【0044】
さらに、サスペンション7を弾性的に受けるゴム製の受け部材67には、前記連結部材24を挿通させるための挿通孔部67aが形成されていると共に、平面形状が六角形をなす受け部材側凹部67bが形成されている。この受け部材側凹部67bは、平面形状が六角形をなすことから、その内面に前記座金66の前記外側直線部66bと対応する複数この場合6つの直線部67cを有する。さらにこの受け部材67の下部には、下方向に突出する受け部材側凸部67dが形成されており、この受け部材側凸部67dは外側平面形状が四角形をなしており、もってこの受け部材側凸部67dは、その外面に4つの直線部67eを有する。
【0045】
さらに、前記取付板28には、平面形状が前記受け部材側凸部67dとほぼ合致する四角形状の回り止め孔部28aを有し、この回り止め孔部28aは、前記四角形状をなすことで、その内面に前記受け部材側凸部67dの直線部67eと対応する複数この場合4つの直線部28bを有する。ここで、前記回り止め孔部28aは下方向に突出するバーリングからほぼ四角筒状に構成されている。
【0046】
また、ゴム製の当て部材68は前記連結部材24の取付軸部24bを挿通するための挿通孔部68aが形成されていると共に、上面に前記回り止め孔部28aの下端つまりバーリング下端による傷付きを防止するための逃げ凹部68bが形成されている。なお、この当て部材68の下面にも同じ大きさの凹部68cが形成されており、上下逆の取付も可能となっている。
【0047】
そして、前記シリンダ22の下部である前記連結部材24を前記取付板28に取付ける手順について述べると、シリンダ側凸部65の外周に座金66の内周を、シリンダ側凸部65の直線部65aと座金66の内側直線部66aとが合致するように嵌合し、さらに、受け部材67の挿通孔部67aを取付軸部24bに嵌合させつつ、座金66の外側直線部66bに該受け部材67の受け部材側凹部67bの直線部67cが合致するように嵌合する。そして、受け部材側凸部67dを回り止め孔部28aに、該受け部材側凸部67dの直線部67eが前記回り止め孔部28aの直線部28bに合致するようにに嵌合する。
【0048】
その後、前記取付板28の下方に突出した取付軸部24bに前記当て部材68及び当て板69を嵌合して、ナット70を雌ねじ部24cに螺合する。これにより、シリンダ22の下部が取付板28に取り付けられる。
【0049】
この場合、シリンダ22と一体の連結部材24のシリンダ側凸部65と座金66との嵌合においてシリンダ側凸部65の直線部65aと座金66の内側直線部66aとが合致しているから、これら連結部材24のシリンダ側凸部65と座金66とが、シリンダ22の軸心回りに回転ずれを来すことがない。さらに、座金66と受け部材67の受け部材側凹部67bとの嵌合において、座金66の外側直線部66bと該受け部材67の受け部材側凹部67bの直線部67cとが合致しているから、座金66及び受け部材67も、シリンダ22の軸心回りに回転ずれを来すことがない。さらに、受け部材側凸部67dと取付板28の回り止め孔部28aの嵌合において該受け部材側凸部67dの直線部67eと前記回り止め孔部28aの直線部28bとが合致しているから、受け部材67も、洗濯機筐体1と一体であって非回転部材である取付板28に対してシリンダ22の軸心回りに回転ずれを来すことがない。
【0050】
これにより、前記シリンダ22の下端部に対して前記受け部材67を該シリンダ22の軸心周り方向で回り止めし、且つ、この受け部材67を前記取付板28に対してシリンダ22の軸心周り方向で回り止めする構成としている。従って、シリンダ22が取付板28に対して回り止めされている。
【0051】
また、前記シリンダ22から導出したリード線56は、この導出後においてその先端に接続用ターミナル71(図12参照)が接続されている。さらにこのリード線56は、図9及び図10に示すホルダーとしての締結バンド72によりシリンダ22外面に動き止め状態に固定されている。なお、この締結バンド72はその両端部を交差して絡めることによりリード線56をシリンダ22外面に固定する。なお、ホルダーとしては、この締結バンド72に代わり結束バンドなどを用いても良い。
【0052】
以上説明したサスペンション7は、図12に示すように、2つあって、それぞれ水槽6を左右から支えるように離れて設けられている。右側のサスペンション7のダンパ21の前記リード線56と、左側のサスペンション7のダンパ21の前記リード線56とは略同じ長さに設定されている。
【0053】
そして、この図12に示すように、各リード線56、56の接続相手である制御装置73が洗濯機筐体1の底板1a上のやや右寄りの部位に設けられている。前記各リード線56、56はこの制御装置73に対して、異なる長さの長さ調整用中継線74、75を介して接続されている。前記中継線74、75は適宜洗濯機筐体1に固定されている。
【0054】
なお、前記制御装置73は、前記コイル40、43を通電制御する駆動回路などが内蔵されている。
さて、洗濯運転に関連する前述したサスペンション7の動作について説明する。まず、コイル40、43が通電されていない状態を考える。
【0055】
ドラム10が洗濯行程や脱水工程並びに乾燥行程において回転駆動されることに伴い、水槽6が上下方向を主体に振動する。この水槽6の上下振動に応動して、サスペンション7では、取付板28に固定されたシリンダ22に対して、シャフト23がコイルばね32を伸縮させながら上下動する。このとき、このコイルばね32による振動低減作用に加え、摩擦リング36がシャフト23に対して摩擦抵抗で減衰力を常時作用させると共に、シャフト23とヨーク39、42及びコイル45との間に充填された磁気粘性流体64が、その粘性による摩擦抵抗で減衰力を作用させ、水槽6の振幅を減衰させる。
【0056】
ここで、前記コイル40、43には、水槽6の振動がさらに大きくなるような場合例えばドラム10の回転速度が共振回転速度(約100〜300rpm)のときに通電されるようになっている。なお、この通電条件は上記回転速度に限られず、水槽6の振動を振動検出手段により検出して設定値より振動大となったときに通電するようにしても良い。
【0057】
そして、上記通電条件が満たされたことに基づいて、コイル40、43が通電されると、磁気粘性流体64に磁界が与えられ、磁気粘性流体64の粘度が高まる。これにより、摩擦抵抗が大きく増加する。かくして、シャフト23に対する摩擦抵抗が、前述の場合(コイル40、43非通電の場合)よりさらに増加することにより、減衰力が大きくなる。
【0058】
従って、水槽6の振動を効果的に減衰できる。
なお、コイル40、43は、流される電流値に応じた磁界を発生して上記磁気粘性流体64の粘性を制御するものであり、その発生する磁界は電流値により可変で、磁気粘性流体64の粘性を可変に制御できる。
【0059】
さて、前記水槽6の振動発生時において、その振動モードによってはサスペンション7の軸心回り方向に回転力が継続的にあるいは断続的に作用することがある。この場合、シリンダ22が当初位置(最初の組付位置)からその軸心回りに回転しまうことが懸念され、リード線56が捩じれてしまうことも懸念される。
【0060】
しかし、本実施形態によれば、シリンダ22におけるシャフト23の上端部とは反対側の端部である連結部材24に対して前記受け部材67を該シリンダ22の軸心周り方向で回り止めし、且つ、この受け部材67を前記取付板28に対して同じく前記シリンダ22の軸心周り方向で回り止めする構成としたから、シリンダ22がその軸心回り方向へ回転することを確実に防止でき、リード線56が捩れることを確実に防止できる。
【0061】
しかも、この場合サスペンション7のシリンダ22を取付板28に取り付ける配設形態としたから、上述とは逆にサスペンション7のコイルばね32側を取付板28に取り付ける配置形態とする場合とは違って、リード線56が上下に動くこともなく、常に該リード線56の配線が不動状態となって断線や劣化を回避できる。
【0062】
この場合、シリンダ22におけるシャフト23の上端部とは反対側の端部である連結部材24を、ゴムからなる前記受け部材67を介して、洗濯機筐体1に固定された取付板28に連結する構成としているから、シリンダ22はその下部を中心として上部が任意の方向(360度方向)に自在に揺動でき、水槽6の前後左右方向(ほぼ水平の各方向)の振動にも追随してこれを減衰できる。
【0063】
また、本実施形態においては、シリンダ22の下端部を構成する連結部材24は、その端面に、該シリンダ22の軸心と同心状態で軸方向へ突出し外面に直線部65aを有するシリンダ側凸部65を備え、さらに、ほぼドーナツ板状をなし内面に前記シリンダ側凸部65の直線部65aと対応する内側直線部66aを有し且つ外面に外側直線部66bを有する座金66を備え、前記受け部材67には、内面に前記座金66の前記外側直線部66bと対応する直線部67cを有する受け部材側凹部67bを形成し、さらに前記シリンダ側凸部65の外面に前記座金66の内面を嵌合すると共に、この座金66の外面に前記受け部材67の前記受け部材側凹部67bを嵌合して、前記シリンダ22の前記連結部材24に対して前記受け部材67を回り止めする構成とした。
【0064】
これによれば、連結部材24と受け部材67との間に座金66を介在させることで、ゴム製の受け部材67の受け部材側凹部67bの大きさを座金66の外側形状に合わせて大きくする(軸心からのトルク作用点までの距離を長くする)ことができ、小さな抗力で回り止めをすることができて、当該受け部材67に過度なストレスがかからずその使用寿命を長くすることができる。つまり、座金66が無い場合には、受け部材側凹部67bとしては連結部材24のリンダ側凸部65の外径形状に合わせることになり、該受け部材側凹部67bの大きさが小さくなって、回転トルクの作用点までの距離が小さくなり、結果的に、回り止めをするのに必要な抗力が大きくなり、劣化が速くなるが、本実施形態では、これを防止できる。
【0065】
また、本実施形態においては、前記受け部材67が、その下部に、外面に直線部67eを有する受け部材側凸部67dを備え、前記取付板28が、内面に前記受け部材側凸部67dの直線部67eと対応する直線部28bを有する回り止め孔部28aを備え、前記受け部材67の前記受け部材側凸部67dを前記回り止め孔部28aに嵌合して該受け部材67と前記取付板28とを回り止めした。これによれば、受け部材67を取付板28に確実に回り止めすることができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、前記取付板28の前記回り止め孔部28aを、下方向へ突出するバーリングから構成したから、前記受け部材67の前記受け部材側凸部67dと回り止め孔部28aとの接触面積が大きく、受け部材67の回り止めを確実に図ることができ、また受け部材67の受け部材側凸部67dの外周部が回り止め孔部28aによって傷つけられることもない。
【0067】
さらに本実施形態においては、前記シリンダ側凸部65が外面に前記直線部65aを複数この場合6つ有し、前記座金66が、その内面に当該直線部65aと同じ数の内側直線部66aを有し、且つ外面に複数この場合6つの外側直線部66bを有し、前記受け部材67の受け部材側凹部67bは前記複数の外側直線部66bと同じ数の直線部67cを有する。これによれば、複数の直線部65a及び66a、66b及び67cで、軸心回りの回転力を分散するから、シリンダ22に対してさらに確実な回り止めを図ることができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、前記シリンダ22に前記リード線56を固定するホルダーたる締結バンド72を設けたから、リード線56を、このリード線56自体が導出されたシリンダ22に動き止め状態に固定でき、リード線56とシリンダ22との相対的なずれがなくて当該リード線56の断線や損傷をさらに防止できる。
【0069】
また、本実施形態によれば、前記シリンダ22において前記リード線56を貫通させるための貫通孔60にブッシュ61を嵌合し、このブッシュ61の孔部に前記リード線56を通したから、リード線56が導出口である貫通孔60周縁部で擦られたり、過度に屈曲されたりすることを防止でき、リード線56の劣化防止を図ることができる。
【0070】
さらに、本実施形態においては、前記ダンパ21を備えたサスペンション7は、二つあって、水槽6の左右部を支持するべく相互に離れて設けられ、各リード線56、56は同じ接続相手である制御装置73に接続される構成であり、これら各ダンパ21のリード線56、56は略同じ長さに設定している。そして、各リード線56、56は長さ調節用中継線74、75を介して前記制御装置73に接続される構成とした。
【0071】
これによれば、制御装置73が、両ダンパ21から異なる距離の部位に存在する場合であっても、長さ調節用中継線74、75を用いることで、各ダンパ21の各リード線56、56は同じ長さに設定することができ、この結果、左右2つのダンパ21、21(サスペンション7、7)を同じ構成とすることができ、製作や組付けの簡単化を図ることができる。
【0072】
なお、この場合、制御装置73とこれに近い方のダンパ21との離間距離を担保できるように、リード線56の長さを予め設定しておけば、制御装置73に近い方のダンパ21のリード線56は当該制御装置73に直接接続し、もう一方のダンパ21のリード線56について長さ調節用中継線を介して制御装置73に接続するようにしても良い。
【0073】
なお、本実施形態においては、前記リード線56が、前記シリンダ22のやや上部から導出する構成(図1及び図12参照)を例示したが、図13に示すようにシリンダ22下部から導出するようにしても良い。このようにすると、ダンパ21から洗濯機筐体1の底板1aへの渡り部分を短くでき、配線にかかるストレスを軽減できる。
【0074】
なお、洗濯機の実施形態としてはドラム式洗濯機に限られず、縦型の水槽の内部に回転槽を備えると共に、この回転槽内に撹拌体を備えたいわゆる縦型の洗濯機でも良い。
このように上述した実施形態の洗濯機によれば、ダンパから導出されたリード線がよじれることを防止できるものである。
【符号の説明】
【0075】
図面中、1は洗濯機筐体、6は水槽、10はドラム、7はサスペンション、21はダンパ、22はシリンダ、23はシャフト、24は連結部材、24aは閉塞板部、24bは取付軸部、28は取付板(取付部)、28aは回り止め孔部、28bは直線部、36は摩擦リング、40は第1のコイル、43は第2のコイル、56はリード線、60は貫通孔、61はブッシュ、64は磁気粘性流体(機能性流体)、65はシリンダ側凸部、65aは直線部、66が座金、66aは内側直線部、66bは外側直線部、67は受け部材、67bは受け部材側凹部、67cは直線部、67dは受け部材側凸部、67eは直線部、68は当て部材、72は締結バンドを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯機筐体に、水槽を、振動吸収機能を有するダンパによりに弾性支持した洗濯機において、
前記ダンパを、シリンダと、このシリンダ内を軸方向に移動可能に設けられ一端部が該シリンダを貫通して外部に突出するシャフトと、前記シリンダとシャフトの間の所定部分に充填され電気エネルギーが与えられることにより粘性が変化する機能性流体と、前記シリンダを貫通して該シリンダ外部に導出され前記機能性流体に電気エネルギーを与えるための給電用のリード線とを備えた構成とし、
且つ、このダンパにおける前記シャフトの一端部を前記水槽に連結し、前記シリンダにおける前記シャフトの一端部とは反対側の端部を、ゴムからなる受け部材を介して、前記洗濯機筐体に固定された取付部に連結する構成とし、
さらに、前記シリンダの前記端部に対して前記受け部材を該シリンダの軸心周り方向で回り止めし、且つ、この受け部材を前記取付部に対して前記シリンダの軸心周り方向で回り止めする構成としたことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記シリンダの前記端部は、その端面に、該シリンダの軸心と同心状態で軸方向へ突出し外面に直線部を有するシリンダ側凸部を備え、
ほぼドーナツ板状をなし内面に前記シリンダ側凸部の直線部と対応する内側直線部を有し、且つ外面に外側直線部を有する座金を備え、
前記受け部材には、内面に前記座金の前記外側直線部と対応する直線部を有する受け部材側凹部を形成し、
前記シリンダ側凸部の外面に前記座金の内面を嵌合すると共に、この座金の外面に前記受け部材の前記受け部材側凹部を嵌合して、前記シリンダの前記端部に対して前記受け部材を回り止めしたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記受け部材は、その下部に、外面に直線部を有する受け部材側凸部を備え、
前記取付部は、内面に前記受け部材側凸部の直線部と対応する直線部を有する回り止め孔部を備え、
前記受け部材の前記受け部材側凸部を前記回り止め孔部に嵌合して該受け部材と前記取付部とを回り止めしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記取付部の前記回り止め孔部は、下方向へ突出するバーリングから構成したことを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記シリンダ側凸部は外面に前記直線部を複数有し、
前記座金は、その内面に当該直線部と同じ数の内側直線部を有し、且つ外面に複数の内側直線部を有し、
前記受け部材の受け部材側凹部は前記複数の内側直線部と同じ数の直線部を有することを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記リード線は、前記シリンダの下部から導出されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の洗濯機。
【請求項7】
前記シリンダに前記リード線を固定するホルダーを設けたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の洗濯機。
【請求項8】
前記シリンダにおいて前記リード線を貫通させるための貫通孔にブッシュを嵌合し、このブッシュの孔部に前記リード線を通したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の洗濯機。
【請求項9】
前記ダンパは、二つあって、水槽の左右部を支持するべく相互に離れて設けられ、各リード線は同じ接続相手に接続されるものであり、
これら各ダンパのリード線は略同じ長さに設定され、
各リード線の少なくとも一方は、長さ調節用中継線を介して接続相手に接続される構成であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の洗濯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−254977(P2011−254977A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131750(P2010−131750)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】