洗濯物のプレス仕上げ装置
【課題】 敷布等の面状の洗濯物を、安全に、且つ手間暇をかけることなくプレス仕上げでき、また寸法の長い面状の洗濯物の場合は作業者が装置の前から離れてもプレス仕上げできるようにする。
【解決手段】 洗濯物1を載置するための下鏝2と、洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備える。下鏝2を、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成する。上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備える。
【解決手段】 洗濯物1を載置するための下鏝2と、洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備える。下鏝2を、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成する。上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物のプレス仕上げ装置に関し、更に詳しくは、例えば敷布やテーブルクロス、或いはハンカチのような面状の洗濯物をプレス仕上げするのに好適なよう形成したプレス仕上げ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種の装置としては、洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して、洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備えて形成されているものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで従来、この種の装置で、例えば敷布のように寸法が長い洗濯物をプレス仕上げする場合は、先ず上鏝で敷布の一部をプレスし、次に敷布の位置をずらしてセットし直し、その後、再び上鏝を降下させてプレスする、という操作を繰り返す必要があった。
従って従来機でこの種の洗濯物をプレス仕上げする場合は、多大な労力や時間がかかる、という問題点があった。
また従来機は、上記の通り、上鏝を何度も上げ下げする必要があったから、その分、作業者が過って頭や手を上鏝で挟んだり、上鏝に触れて火傷する事故も多くなるものであった。
また従来機の場合は、敷布のプレス作業を始めると、作業者は、通常、装置の前から離れて他の作業を行うことができないため、作業の効率が悪く、使い勝手が悪いものであった。
【0004】
また従来、この種の装置で、例えばハンカチや手拭い等の寸法の短い面状の洗濯物をプレス仕上げする場合は、通常、上鏝を何度も上げ下げする必要はないものの、セットする立ち位置の近くに上鏝が配置されていることが多かったから、ハンカチ等を下鏝にセットするとき、作業者は上鏝で頭等を火傷する危険があった。
従って従来、ハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物は、手持式のアイロンで、手作業で仕上げることが多かった。そのため従来、この種の洗濯物を、簡単、迅速に、また効率良く平滑仕上げできる装置の出願が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−104398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の実情に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、敷布やハンカチ等の面状の洗濯物を、安全に、且つ手間暇をかけることなくプレス仕上げでき、また寸法の長い面状の洗濯物の場合は作業者が装置の前から離れてもプレス仕上げできるよう形成した洗濯物のプレス仕上げ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成され、上記の上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備え、この駆動装置6で洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って上鏝3でプレス仕上げすることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
本発明の場合、駆動装置6は、通常、電動機等の回転力発生機で構成されるが、シリンダと、このシリンダのロッドの直線運動を回転運動に変換する装置との組み合わせで構成されるのでも良い。伝動部材23は、例えばベルトやチェーンで構成され、コントローラ5は、例えばマイクロコンピュータやシーケンサで構成される。ここで、予め設定した長さ、とは、具体的には、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅と同じか、それより少し短い長さを意味する。これは、洗濯物1を間欠的に送って上鏝3でプレスする際に、洗濯物1にプレスされない部分が発生することを防止することからである。また本発明の場合、伝動ホイール24は、下鏝2の前後の位置に配置されるが、例えばテンション用のホイールを備えて構成されているのでも良い。また本発明は、洗濯物1を下鏝2の上面に供給する装置と組み合わされたり、下鏝2を側面から見て縦長に形成し、洗濯物1を移動カバー22に例えば吸着させて下方から下鏝2の上面に送り、上鏝3でプレス仕上げするよう構成されているのでも良い。
【0009】
而して本発明は、下鏝2の上面の前後方向の長さが上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、洗濯物1を下鏝2の手前側の上面にセットでき、使い勝手が良くなるからである。またこの場合は、上鏝3が鏝本体部21に対応して装置の後側に配置されることになるから、作業者が洗濯物1を下鏝2の上面にセットする際に、頭や手を上鏝3に接触させる事故の発生を一層減少でき、その分、セット作業を安全に行うことができるからである。
【0010】
またこの場合、本発明は、下鏝2の上面が平面状に形成されているのでも良いが、図1等に示されるように、下鏝2の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、洗濯物1が上りながら送られて行くため、洗濯物1に弛みを生じさせることなく、整然と送ることができ、その分、綺麗にプレス仕上げできるからである。またこれによると、上鏝3を装置の後側の高い位置に配置でき、一層、安全に使用できるからである。
【0011】
また本発明は、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けて回収箇所に送る送り装置9を備えて形成されているのが好ましい(請求項4)。
なぜならこれによると、プレス仕上げされた洗濯物1を楽に回収できるからである。
【0012】
またこの場合、本発明は、送り装置9が、洗濯物1を前方に送るコンベヤーで形成され、下鏝2の下方に設けられているのが好ましい(請求項5)。
なぜならこれによると、洗濯物1を装置の前側から楽に、且つ迅速に回収できるからである。
【0013】
またこの場合、送り装置9は、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成され、下鏝2の下方に設けられているのでも良い(請求項6)。
なぜならこれによると、送り装置9を、簡単化、低コスト化できるからである。
【0014】
また本発明は、図9〜図13に示されるように、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けながら、この洗濯物1を前後方向に折り返して畳む装置50を備えて形成されているのが好ましい(請求項7)。
なぜならこれによると、寸法の長い洗濯物1を折り畳んだ状態で回収できるからである。
【0015】
また本発明の他の構成としては、図14〜図16に示されるものがある。請求項1の本発明は、上鏝3が開かれる都度、洗濯物1を間欠的に後方に送ってプレス仕上げするものであるのに対し、この本発明の装置は、洗濯物1を上鏝3の下に一度の操作で送り、プレス仕上げが完了すると、前側に戻して回収するものである。従ってこの本発明の装置は、例えばハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物1を仕上げるのに適するものである。
【0016】
即ち、この本発明は、洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成され、この下鏝2の上面の前後方向の長さが上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置され、また上記の伝動ホイール24を正逆回転させる駆動装置6と、プレス前は伝動ホイール24を正回転させて洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って鏝本体部21の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を上記の駆動装置6に出力する制御回路部17とを備えて形成されていることを特徴とする(請求項8)。
【0017】
この本発明の場合、駆動装置6、伝動部材23、伝動ホイール24等の構成は、請求項1に係る本発明の場合と同様である。また制御回路部17は、マイクロコンピュータやシーケンサで構成される。
【0018】
またこの本発明の場合は、下鏝2の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されているのが好ましい(請求項9)。
なぜならこれによると、洗濯物1が上りながら送られて行くため、洗濯物1に弛みを生じさせることなく、整然と送ることができ、その分、綺麗にプレス仕上げできるからである。またこれによると、上鏝3を装置の後側の高い位置に配置でき、一層、安全に使用できるからである。
【0019】
また本発明は、図17〜図21に示されるように、下鏝2の上方で上鏝3の前側の位置に、洗濯物1を左右に拡げて移動カバー22の上に配置するセット作業補助装置18が設けられているのが好ましい(請求項10)。
なぜならこれによると、幅の広い洗濯物1のセット作業を楽にできるからである。
【0020】
また本発明は、図22等に示されるように、上鏝3の前側に、作業者の手指が上鏝3の下側に侵入するのを防止するガード部材70が設けられているのが好ましい(請求項11)。
なぜならこれによると、作業者の手指が上鏝3で挟まれて怪我することを防止できるからである。
【0021】
また本発明は、図24に示されるように、移動カバー22の蛇行を防止する部材80が、下鏝2の両側に設けられているのが好ましい(請求項12)。
なぜならこれによると、伝動ホイール24等の位置にずれが生じても、移動カバー22の蛇行を防止でき、洗濯物1を真っ直ぐに運んで処理できるからである。
【0022】
また本発明の場合、上鏝3は、図7、図8に示されるように、昇降動作自在に、且つ前側から見て左右方向に沿った横軸12を中心に後側が押し下げ回動自在に形成され、またこの上鏝3の後側に、上鏝3内に供給されたスチームから生じる水を流すための排水管14が接続されているのが好ましい(請求項13)。
なぜならこれによると、上鏝3が昇降動作するため、上鏝3が前後方向に回動する場合に比べ、装置の前後の寸法を小さくできるからである。またこの場合は、上鏝3の動作行程が短くなるため、プレス動作にかかる時間を短縮できるからである。またこれによると、上鏝3を傾けることで、上鏝3内のスチームから生じる水を、簡単、迅速に排水できるからである。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、このように上鏝が開かれると、その都度、洗濯物が、移動カバーと一緒に、上鏝の鏝面の前後の幅に対応する長さだけ後側に自動的に送られてプレス仕上げされるものである。
従って本発明を使用すると、敷布のように寸法の長い洗濯物を、簡単且つ楽に、また迅速にプレス仕上げできる。
また本発明は、従来機のように上鏝を何度も上げ下げする操作を一掃できるから、これによると、火傷等の事故の発生率を減少できる。
また本発明の場合は、下鏝の上面に洗濯物をセットすると、作業者が装置の前から離れてもプレス仕上げできる。従ってこれによると、他のクリーニング作業を並行してでき、作業の効率を上げることができる。
【0024】
また請求項8に係る本発明の場合は、洗濯物を上鏝の下に一度の操作で送ってプレス仕上げし、その後、前方に戻して洗濯物を回収できる。
従ってこれによれば、特にハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物を、上鏝から離れた位置で安全にセットして、簡単且つ楽に、しかも迅速にプレス仕上げできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明装置の好適な一実施例を示す要部側面図である。
【図2】本発明装置の要部斜視図である。
【図3】本発明装置の要部斜視図である。
【図4】本発明装置の要部平面図である。
【図5】図4のV―V線における一部を切欠した要部拡大断面図である。
【図6】図4のVI―VI線における一部を切欠した要部拡大断面図である。
【図7】上鏝の作用を説明するための要部側面図である。
【図8】上鏝の作用を説明するための要部側面図である。
【図9】本発明装置の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図10】図9の装置の前側から見た要部斜視図である。
【図11】図9の装置の後側から見た要部背面図である。
【図12】図11のXII−XII線から見た要部側面図である。
【図13】図9の装置の後側から見た要部斜視図である。
【図14】本発明の他の構成を示す要部側面図である。
【図15】図14の本発明装置の要部斜視図である。
【図16】図14の本発明装置の制御回路部の動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明装置の他の実施例を示す要部側面図である。
【図18】図17の本発明装置を示す要部正面図である。
【図19】図17の本発明装置を示す要部平面図である。
【図20】Aはセット作業補助装置の右側の要部平面図、Bは要部正面図である。
【図21】Aはセット作業補助装置の左側の要部平面図、Bは要部正面図である。
【図22】本発明装置の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図23】図22の本発明装置の要部側面図である。
【図24】本発明装置の更に他の実施例を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0027】
図1、図2等に示される本発明の装置は、シーツや浴衣等の寸法の長い面状の洗濯物1をプレス仕上げするのに好適なものである。この本発明の装置は、この種の洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備えて形成されている。
【0028】
下鏝2は、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成されている。伝動ホイール24は、この実施例では前後一対状に形成されている。
【0029】
この実施例の本発明は、下鏝2の上面の前後方向の長さが、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されている。また下鏝2の上面は、前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されている。鏝本体部21の上面は、図5に示されるように、シリコン製のマット層211と、フランネル層212を介してカバー213で覆われている。
【0030】
上記の伝動部材23は、この実施例ではベルトで形成されている。伝動部材23としてのベルトは、図6に示されるように、フランネル層231、クッション材層232を備え、これらを介して移動カバー22と一体化されている。
【0031】
また図4に示されるように、この実施例の場合、前後一対の伝動ホイール24の内、後側の伝動ホイール24は、軸241の両側に歯車状に形成されている。また前側の伝動ホイール24は、軸242の両側にローラ状に形成されている。
なお、移動カバー22は、図1、図5等に示されるように、板4で支持されている。
【0032】
また本発明は、図1に示されるように、上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて、この実施例では上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備えて形成されている。この実施例の場合、コントローラ5はマイクロコンピュータで構成され、駆動装置6はモータで構成されている。
【0033】
コントローラ5は、伝動ホイール24の回転数を検出するためのセンサー7(図4参照)と電気的に接続されている。そしてコントローラ5は、伝動ホイール24の回転数が設定値に至ると、駆動装置6に停止信号を出力するよう構成されている。設定値は、この実施例では3回転に設定されている。
【0034】
またこの実施例の場合は、下鏝2の内部が吸気装置8(図1、図2等参照)で排気され、洗濯物1が移動カバー22に吸着可能に形成されている。この吸気装置8は、フットスイッチ81(図1参照)でオンオフ制御可能に形成されている。
【0035】
また図1において、9は、下鏝2の後側から落下する洗濯物1を受けて回収箇所に送る送り装置である。この送り装置9は、この実施例ではモータ91と、無端状の搬送帯92とでベルトコンベヤー状に形成され、下鏝2の下方に設けられている。なお、10は、洗濯物1を収納するためのケースである。洗濯物1は、送り装置9で装置の前方に送られ、このケース10に回収される。
【0036】
また上鏝3は、この実施例では昇降動作自在に形成されている。図1、図7等に示されるように、上鏝3用のシリンダ11は、コントローラ5からの信号を受けると、ロッドが伸縮し、上鏝3を昇降させるものである。また上鏝3は、図8に示されるように、装置の前側から見て左右方向に沿った横軸12を中心に、後側が押し下げ回動自在に形成されている。同図において、13は、上鏝3の後側を押し下げるためのシリンダである。このシリンダ13のロッドが延伸すると、上鏝3の後側が押し下げられ、収縮すると引かれて上鏝3が水平に配置される。
【0037】
また図1、図8等に示されるように、上鏝3は、その後部に、上鏝3内に供給されたスチームから生じる水を流すための排水管14が接続されている。スチームの供給管15(図2、図3参照)から上鏝3内に供給されたスチームは、熱交換により温度が低下し、その一部が水になる。この水は、本発明の場合、シリンダ13のロッドが延伸して上鏝3の後側が押し下げられることにより、排水管14を介して排水されるものである。
【0038】
次に、この実施例の本発明の作用を説明する。
先ず作業者は、図1等に示されるように、下鏝2の手前側の上面に、敷布等の洗濯物1の一端を載せてセットし、駆動装置6のスイッチ16(図2参照)を入れる。この場合、洗濯物1は、吸気装置8によって移動カバー22に吸着されている。駆動装置6のスイッチ16が入ると、モータが駆動し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に送られる。
【0039】
そして伝動ホイール24が3回転すると、センサー7からの信号により、コントローラ5が駆動装置6としてのモータに停止信号を出力し、モータが停止する。これにより洗濯物1が、この実施例では上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ後側に送られる。
【0040】
次に、コントローラ5からの信号により、上鏝3用のシリンダ11のロッドが延伸する。これにより、洗濯物1が上鏝3で設定時間だけプレスされる。そして設定時間が経過すると、コントローラ5から電磁弁(図示せず)に信号が出力され、電磁弁がエアーの流路を切り換える。これにより、上鏝3用のシリンダ11のロッドが収縮し、上鏝3がこの実施例では50mm上昇し、下鏝2の上面から離される。
【0041】
次に、この上鏝3用のシリンダ11のロッドの収縮信号を受け、コントローラ5が駆動装置6に駆動信号を出力する。これにより駆動装置6としてのモータが駆動し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に送られる。
【0042】
そして伝動ホイール24が3回転すると、コントローラ5からの信号により、駆動装置6としてのモータが停止し、その後、上鏝3用のシリンダ11のロッドが延伸する。これにより洗濯物1が、上鏝3で設定時間だけプレスされる。そして設定時間が経過すると、上鏝3用のシリンダ11のロッドが収縮し、上鏝3が開かれる。
この実施例の本発明は、このように洗濯物1を移動カバー22と一緒に、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ後方に間欠的に送って上鏝3でプレスし、洗濯物1を仕上げるものである。
【0043】
以上の処において、本発明は、洗濯物1のプレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を駆動装置6に出力する制御部5a(図1参照)をコントローラ5が備えて形成されているのでも良い。なぜならこれによると、ハンカチ等の洗濯物1を、後方に間欠的に送って上鏝3でプレス仕上げし、その後、前側から楽に回収できるからである。
また本発明は、上記の送り装置9が、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成されているのでも良い。
【0044】
また上例では、吸気装置8で洗濯物1を移動カバー22に吸着させているが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明は、例えば針状の毛を無数に有する布で移動カバー22を形成したり、或いは面状ファスナーを移動カバー22に設けることにより、移動カバー22と洗濯物1との接触摩擦を高くすることで実現されるのでも良い。
また本発明の場合、上鏝3は、装置の前後方向に回動するよう形成されているのでも良いことは勿論である。
【0045】
更に本発明の場合、下鏝2は、移動カバー22が循環可能に形成されているのであれば良く、上例のような構造に限定されるものではない。また鏝本体部21や伝動部材23の積層構造についても任意である。
【実施例2】
【0046】
また本発明は、図9〜図13に示されるように、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けながら、この洗濯物1を前後方向に折り返して畳む装置50を備えて形成されているのでも良い。
この装置50は、図12に示されるように、上側の軸51と前後一対の丸棒52とに架けられている搬送ベルト53と、上側の軸51を駆動させて搬送ベルト53を循環させるモータ54と、搬送ベルト53を傾斜部55と水平部56とに形作る前後一対のローラ57と、また水平部56を前後方向に進退動作させるシリンダ等の駆動部58とを備えて形成されている。上記の傾斜部55は、下鏝2から落下する洗濯物1を受けて下方に運ぶ箇所であり、水平部56は洗濯物1を前後方向に運ぶ箇所である。
【0047】
上記の搬送ベルト53は、この実施例では横方向に一定の間隔をあけて並列状に複数張られている。また搬送ベルト53の間には、水平部56に洗濯物1を円滑に導くための傾斜板59が設けられている。
【0048】
上記の丸棒52は、図9等に示されるように、左右一対の細長い板60の前後の位置に平行状に配置され、この板60に枢着されている。また板60は、図9、図11に示されるように、起立状の支持板61の内側に設けられている上下一対状のローラ62で挟まれて前後方向にスライド可能に設けられている。また板60は、支持板61の外側に配置されている細長い外板63に軸64で連結されている。支持板61には、軸64が通されるスリット65が、前後方向に延びて形成されている。
【0049】
また駆動部58としてのシリンダのロッドの先端は、図12に示されるように、側板66に上端が枢着されている回動部材67の下端の近くに枢着されている。回動部材67は、水平部56の後の両側に設けられ、一方の回動部材67の動きが他方側に伝達可能に、バー68(図11、図13参照)で連結されている。そして一方側の回動部材67の下端と、外板63の後端とが、軸69で枢着されている。また前後一対のローラ57は、支持板61に支持されている。この場合、後側のローラ57は、テンションの調節が可能になるよう、位置が前後方向に変更自在に取り付けられている。
【0050】
次にこの実施例の作用を説明する。
先ず搬送ベルト53が循環すると、図9に示されるように、下鏝2の後側から落下する洗濯物1が、傾斜部55から水平部56に案内されて前方に送られる。そして図12に示されるように、駆動部58としてのシリンダのロッドが伸びると、回動部材67が後方に移動し、丸棒52と板60と外板63とが一緒に後方に移動する。これにより、水平部56が後退し、図9に示されるように、洗濯物1は、後側の位置が揃えられる。
【0051】
次に駆動部58としてのシリンダのロッドが収縮すると、回動部材67が前方に移動し、水平部56が前進する。これにより、図10に示されるように、洗濯物1の前側の位置が揃えられる。そして、このような動作が繰り返されることにより、洗濯物1は、装置50によって折り返されて畳まれる。
【実施例3】
【0052】
次に、請求項8に係る本発明の好適な一実施例を、図14〜図16に従って説明する。上例と同一部材、同一箇所については、同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0053】
この本発明は、例えばハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成されている。
【0054】
下鏝2の上面の前後方向の長さは、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されている。下鏝2の上面は、上例と同様、前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されている。
【0055】
またこの本発明は、上記の伝動ホイール24を正逆回転させる駆動装置6と、この駆動装置6に信号を出力する制御回路部17(図14参照)とを備えて形成されている。
上記の駆動装置6は、例えばモータで構成されている。また制御回路部17は、例えばマイクロコンピュータで実現され、図16のフローチャートに示されるように、プレス前は伝動ホイール24を正回転させて洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って鏝本体部21の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を駆動装置6に出力するよう構成されている。この本発明の場合、伝動ホイール24の回転数は、洗濯物1を一度で送ったり、戻したりできる数値に選定されている。
【0056】
次に、この本発明の作用を説明する。
先ず、作業者は、図15に示されるように、下鏝2の手前側の上面に、ハンカチ等の洗濯物1を載せてセットし、駆動装置6のスイッチ16を入れる。すると、駆動装置6としてのモータが正回転し、伝動ホイール24が正回転する結果、洗濯物1が移動カバー22と一緒に鏝本体部21の上に一度で送られる。
【0057】
そして洗濯物1が、上鏝3でプレス仕上げされて上鏝3が開くと、制御回路部17からの信号により、駆動装置6としてのモータが逆回転する。この結果、伝動ホイール24が逆回転し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に前方に戻される。戻される位置は、セット位置でも、或いは下鏝2の前端から洗濯物1を落下させて回収するよう戻されるのでも良い。
【実施例4】
【0058】
また本発明は、図17〜図21に示されるように、下鏝2の上方で上鏝3の前側の位置に、洗濯物1を左右に拡げて移動カバー22の上に配置するセット作業補助装置18が設けられているのでも良い。ここで、洗濯物1としては、作業者が両手を広げて一人でセットすることが難しい、例えばシーツ等の幅広状のものがある。
【0059】
セット作業補助装置18は、左右一対のクランパー18aと、このクランパー18aを互いに接離する方向にスライドさせるスライド機構18bとを備えて形成されている。
クランパー18aは、上下の挟持片18a1の間に洗濯物1の端が入ったことを例えば光電センサー18a2が検知すると、シリンダ18a3のロッドが延伸して洗濯物1を挟持するよう形成されている。
【0060】
またスライド機構18bは、クランパー18aを案内するため左右方向に沿って配置されている水平状のガイド部材18b1と、このガイド部材18b1と同様に左右方向に沿って水平状に配置されている一対のシリンダ装置18b2とを備えて形成されている。各シリンダ装置18b2のロッドは、反対向きに配置され、ロッドの先端にクランパー18aが取付部材19を介して、縦軸20を中心に回転可能に連結されている。
【0061】
ガイド部材18b1とシリンダ装置18b2は、前側の支持枠41に設けられ、この支持枠41の左右の端部の適宜位置に、クランパー18aが縦軸20を中心に内側に回転することでオンになるリミットスイッチ32が設けられている。
なお、セット作業補助装置18は、支持枠41を後側上方に回動可能に形成することにより、不使用時は支持枠41と一緒に退避可能に形成されているのでも良い。
【0062】
次に、このセット作業補助装置18の作用を説明する。
作業者は、クランパー18aが互いに接近した状態で、各クランパー18aの挟持片18a1の間に、洗濯物1としての例えばシーツの左右の端を差し入れる。すると、光電センサー18a2の光路が遮断され、この光電センサー18a2からの信号によりシリンダ18a3のロッドが延伸し、洗濯物1の左右の端が挟持される。
【0063】
次に、例えばシリンダ18a3からの信号を受けて、各シリンダ装置18b2のロッドが延伸する。その結果、クランパー18aが、ガイド部材18b1に案内されて夫々側方に移動し、洗濯物1を左右に拡げて緊張する。そしてロッドが更に延伸すると、緊張状の洗濯物1の抗力により、クランパー18aが縦軸20を中心に内側に回転してリミットスイッチ32が入る。
【0064】
これにより、シリンダ装置18b2の駆動が停止し、同時にシリンダ18a3のロッドが収縮し、洗濯物1の左右の端の固定が解かれる。この結果、洗濯物1が下鏝2の上に落下し、左右が拡げられた状態で配置されるものである。
なお、洗濯物1が下鏝2の上に配置されると、シリンダ装置18b2のロッドが収縮してクランパー18aは、下鏝2の前側中央に、互いに接近した状態で配置される。
【実施例5】
【0065】
また本発明は、図22、図23に示されるように、上鏝3の前側に、作業者の手指が上鏝3の下側に侵入するのを防止するガード部材70が設けられているのでも良い。ガード部材70は、例えば横板状に形成され、上鏝3の左右方向の全長にわたって配置されている。ガード部材70の中央部は、上鏝3の上面に取付部材71で取り付けられている。
【0066】
取付部材71は、前後方向に延びる左右一対の横部材72と、この横部材72の前側に枢着されている縦部材73とで形成されている。横部材72の後端は、上鏝3の上面にコイルバネ74で押し付けられている。またガード部材70の両側の上部は、支持部材75の先端に枢着されている。支持部材75の後端は、左右の支柱76に枢着されている。またガード部材70は、支持部材75の内側に設けられているバネ77で前方に弾発されている。
【0067】
支持部材75の前側は、カバー78で覆われている。そしてこの実施例の本発明の場合は、このカバー78の内側に、ガード部材70に手指が接触するとオンになるリミットスイッチ等のセンサー79が設けられている。このセンサー79は、上記のコントローラ5(実施例3の本発明装置の場合は制御回路部17)と電気的に接続され、センサー79がオンになると、駆動装置6の駆動が停止するよう形成されている。
【0068】
次に、この実施例の本発明の作用を説明する。
先ず作業者の手指が、ガード部材70に触れると、ガード部材70が後方に押され、センサー79がオンになる。すると、センサー79からの信号を受けてコントローラから駆動装置に停止信号が送られ、駆動装置が停止する。これにより、手指が、上鏝3で挟まれることが防止される。
【0069】
次に手指が、ガード部材70から離されると、ガード部材70はバネ77の力で復帰して傾斜状に配置される。これにより、センサー79はオフになり、駆動装置が再始動し、移動カバーと一緒に洗濯物が送られる。
なお、ガード部材70は、取付部材71とコイルバネ74と支持部材75とで動きが規制され、図23に実線で示されるように、移動カバーの移動時は、移動カバーに接触しないよう、移動カバーの少し上の位置に配置される。
【実施例6】
【0070】
また本発明は、図24に示されるように、移動カバー22の蛇行を防止する部材80が、下鏝2の両側に設けられているのでも良い。この蛇行防止部材80は、この実施例ではローラで形成されている。
【0071】
蛇行を防止する部材80としてのローラは、この実施例では下鏝2の前側の両側に、斜め内方に傾斜されて基枠81の内側に上向きに設けられている。移動カバー22の側縁は、このローラの周面に擦接して横への動きが規制される。その結果これによると、洗濯物1が移動カバー22と一緒に真っ直ぐに送られ、綺麗にプレス仕上げされる。
【符号の説明】
【0072】
1 洗濯物
2 下鏝
21 鏝本体部
22 移動カバー
23 伝動部材
24 伝動ホイール
3 上鏝
31 鏝面
5 コントローラ
6 駆動装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物のプレス仕上げ装置に関し、更に詳しくは、例えば敷布やテーブルクロス、或いはハンカチのような面状の洗濯物をプレス仕上げするのに好適なよう形成したプレス仕上げ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種の装置としては、洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して、洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備えて形成されているものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで従来、この種の装置で、例えば敷布のように寸法が長い洗濯物をプレス仕上げする場合は、先ず上鏝で敷布の一部をプレスし、次に敷布の位置をずらしてセットし直し、その後、再び上鏝を降下させてプレスする、という操作を繰り返す必要があった。
従って従来機でこの種の洗濯物をプレス仕上げする場合は、多大な労力や時間がかかる、という問題点があった。
また従来機は、上記の通り、上鏝を何度も上げ下げする必要があったから、その分、作業者が過って頭や手を上鏝で挟んだり、上鏝に触れて火傷する事故も多くなるものであった。
また従来機の場合は、敷布のプレス作業を始めると、作業者は、通常、装置の前から離れて他の作業を行うことができないため、作業の効率が悪く、使い勝手が悪いものであった。
【0004】
また従来、この種の装置で、例えばハンカチや手拭い等の寸法の短い面状の洗濯物をプレス仕上げする場合は、通常、上鏝を何度も上げ下げする必要はないものの、セットする立ち位置の近くに上鏝が配置されていることが多かったから、ハンカチ等を下鏝にセットするとき、作業者は上鏝で頭等を火傷する危険があった。
従って従来、ハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物は、手持式のアイロンで、手作業で仕上げることが多かった。そのため従来、この種の洗濯物を、簡単、迅速に、また効率良く平滑仕上げできる装置の出願が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−104398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来の実情に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、敷布やハンカチ等の面状の洗濯物を、安全に、且つ手間暇をかけることなくプレス仕上げでき、また寸法の長い面状の洗濯物の場合は作業者が装置の前から離れてもプレス仕上げできるよう形成した洗濯物のプレス仕上げ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成され、上記の上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備え、この駆動装置6で洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って上鏝3でプレス仕上げすることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
本発明の場合、駆動装置6は、通常、電動機等の回転力発生機で構成されるが、シリンダと、このシリンダのロッドの直線運動を回転運動に変換する装置との組み合わせで構成されるのでも良い。伝動部材23は、例えばベルトやチェーンで構成され、コントローラ5は、例えばマイクロコンピュータやシーケンサで構成される。ここで、予め設定した長さ、とは、具体的には、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅と同じか、それより少し短い長さを意味する。これは、洗濯物1を間欠的に送って上鏝3でプレスする際に、洗濯物1にプレスされない部分が発生することを防止することからである。また本発明の場合、伝動ホイール24は、下鏝2の前後の位置に配置されるが、例えばテンション用のホイールを備えて構成されているのでも良い。また本発明は、洗濯物1を下鏝2の上面に供給する装置と組み合わされたり、下鏝2を側面から見て縦長に形成し、洗濯物1を移動カバー22に例えば吸着させて下方から下鏝2の上面に送り、上鏝3でプレス仕上げするよう構成されているのでも良い。
【0009】
而して本発明は、下鏝2の上面の前後方向の長さが上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、洗濯物1を下鏝2の手前側の上面にセットでき、使い勝手が良くなるからである。またこの場合は、上鏝3が鏝本体部21に対応して装置の後側に配置されることになるから、作業者が洗濯物1を下鏝2の上面にセットする際に、頭や手を上鏝3に接触させる事故の発生を一層減少でき、その分、セット作業を安全に行うことができるからである。
【0010】
またこの場合、本発明は、下鏝2の上面が平面状に形成されているのでも良いが、図1等に示されるように、下鏝2の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、洗濯物1が上りながら送られて行くため、洗濯物1に弛みを生じさせることなく、整然と送ることができ、その分、綺麗にプレス仕上げできるからである。またこれによると、上鏝3を装置の後側の高い位置に配置でき、一層、安全に使用できるからである。
【0011】
また本発明は、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けて回収箇所に送る送り装置9を備えて形成されているのが好ましい(請求項4)。
なぜならこれによると、プレス仕上げされた洗濯物1を楽に回収できるからである。
【0012】
またこの場合、本発明は、送り装置9が、洗濯物1を前方に送るコンベヤーで形成され、下鏝2の下方に設けられているのが好ましい(請求項5)。
なぜならこれによると、洗濯物1を装置の前側から楽に、且つ迅速に回収できるからである。
【0013】
またこの場合、送り装置9は、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成され、下鏝2の下方に設けられているのでも良い(請求項6)。
なぜならこれによると、送り装置9を、簡単化、低コスト化できるからである。
【0014】
また本発明は、図9〜図13に示されるように、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けながら、この洗濯物1を前後方向に折り返して畳む装置50を備えて形成されているのが好ましい(請求項7)。
なぜならこれによると、寸法の長い洗濯物1を折り畳んだ状態で回収できるからである。
【0015】
また本発明の他の構成としては、図14〜図16に示されるものがある。請求項1の本発明は、上鏝3が開かれる都度、洗濯物1を間欠的に後方に送ってプレス仕上げするものであるのに対し、この本発明の装置は、洗濯物1を上鏝3の下に一度の操作で送り、プレス仕上げが完了すると、前側に戻して回収するものである。従ってこの本発明の装置は、例えばハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物1を仕上げるのに適するものである。
【0016】
即ち、この本発明は、洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成され、この下鏝2の上面の前後方向の長さが上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置され、また上記の伝動ホイール24を正逆回転させる駆動装置6と、プレス前は伝動ホイール24を正回転させて洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って鏝本体部21の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を上記の駆動装置6に出力する制御回路部17とを備えて形成されていることを特徴とする(請求項8)。
【0017】
この本発明の場合、駆動装置6、伝動部材23、伝動ホイール24等の構成は、請求項1に係る本発明の場合と同様である。また制御回路部17は、マイクロコンピュータやシーケンサで構成される。
【0018】
またこの本発明の場合は、下鏝2の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されているのが好ましい(請求項9)。
なぜならこれによると、洗濯物1が上りながら送られて行くため、洗濯物1に弛みを生じさせることなく、整然と送ることができ、その分、綺麗にプレス仕上げできるからである。またこれによると、上鏝3を装置の後側の高い位置に配置でき、一層、安全に使用できるからである。
【0019】
また本発明は、図17〜図21に示されるように、下鏝2の上方で上鏝3の前側の位置に、洗濯物1を左右に拡げて移動カバー22の上に配置するセット作業補助装置18が設けられているのが好ましい(請求項10)。
なぜならこれによると、幅の広い洗濯物1のセット作業を楽にできるからである。
【0020】
また本発明は、図22等に示されるように、上鏝3の前側に、作業者の手指が上鏝3の下側に侵入するのを防止するガード部材70が設けられているのが好ましい(請求項11)。
なぜならこれによると、作業者の手指が上鏝3で挟まれて怪我することを防止できるからである。
【0021】
また本発明は、図24に示されるように、移動カバー22の蛇行を防止する部材80が、下鏝2の両側に設けられているのが好ましい(請求項12)。
なぜならこれによると、伝動ホイール24等の位置にずれが生じても、移動カバー22の蛇行を防止でき、洗濯物1を真っ直ぐに運んで処理できるからである。
【0022】
また本発明の場合、上鏝3は、図7、図8に示されるように、昇降動作自在に、且つ前側から見て左右方向に沿った横軸12を中心に後側が押し下げ回動自在に形成され、またこの上鏝3の後側に、上鏝3内に供給されたスチームから生じる水を流すための排水管14が接続されているのが好ましい(請求項13)。
なぜならこれによると、上鏝3が昇降動作するため、上鏝3が前後方向に回動する場合に比べ、装置の前後の寸法を小さくできるからである。またこの場合は、上鏝3の動作行程が短くなるため、プレス動作にかかる時間を短縮できるからである。またこれによると、上鏝3を傾けることで、上鏝3内のスチームから生じる水を、簡単、迅速に排水できるからである。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、このように上鏝が開かれると、その都度、洗濯物が、移動カバーと一緒に、上鏝の鏝面の前後の幅に対応する長さだけ後側に自動的に送られてプレス仕上げされるものである。
従って本発明を使用すると、敷布のように寸法の長い洗濯物を、簡単且つ楽に、また迅速にプレス仕上げできる。
また本発明は、従来機のように上鏝を何度も上げ下げする操作を一掃できるから、これによると、火傷等の事故の発生率を減少できる。
また本発明の場合は、下鏝の上面に洗濯物をセットすると、作業者が装置の前から離れてもプレス仕上げできる。従ってこれによると、他のクリーニング作業を並行してでき、作業の効率を上げることができる。
【0024】
また請求項8に係る本発明の場合は、洗濯物を上鏝の下に一度の操作で送ってプレス仕上げし、その後、前方に戻して洗濯物を回収できる。
従ってこれによれば、特にハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物を、上鏝から離れた位置で安全にセットして、簡単且つ楽に、しかも迅速にプレス仕上げできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明装置の好適な一実施例を示す要部側面図である。
【図2】本発明装置の要部斜視図である。
【図3】本発明装置の要部斜視図である。
【図4】本発明装置の要部平面図である。
【図5】図4のV―V線における一部を切欠した要部拡大断面図である。
【図6】図4のVI―VI線における一部を切欠した要部拡大断面図である。
【図7】上鏝の作用を説明するための要部側面図である。
【図8】上鏝の作用を説明するための要部側面図である。
【図9】本発明装置の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図10】図9の装置の前側から見た要部斜視図である。
【図11】図9の装置の後側から見た要部背面図である。
【図12】図11のXII−XII線から見た要部側面図である。
【図13】図9の装置の後側から見た要部斜視図である。
【図14】本発明の他の構成を示す要部側面図である。
【図15】図14の本発明装置の要部斜視図である。
【図16】図14の本発明装置の制御回路部の動作を示すフローチャートである。
【図17】本発明装置の他の実施例を示す要部側面図である。
【図18】図17の本発明装置を示す要部正面図である。
【図19】図17の本発明装置を示す要部平面図である。
【図20】Aはセット作業補助装置の右側の要部平面図、Bは要部正面図である。
【図21】Aはセット作業補助装置の左側の要部平面図、Bは要部正面図である。
【図22】本発明装置の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図23】図22の本発明装置の要部側面図である。
【図24】本発明装置の更に他の実施例を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0027】
図1、図2等に示される本発明の装置は、シーツや浴衣等の寸法の長い面状の洗濯物1をプレス仕上げするのに好適なものである。この本発明の装置は、この種の洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備えて形成されている。
【0028】
下鏝2は、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成されている。伝動ホイール24は、この実施例では前後一対状に形成されている。
【0029】
この実施例の本発明は、下鏝2の上面の前後方向の長さが、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されている。また下鏝2の上面は、前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されている。鏝本体部21の上面は、図5に示されるように、シリコン製のマット層211と、フランネル層212を介してカバー213で覆われている。
【0030】
上記の伝動部材23は、この実施例ではベルトで形成されている。伝動部材23としてのベルトは、図6に示されるように、フランネル層231、クッション材層232を備え、これらを介して移動カバー22と一体化されている。
【0031】
また図4に示されるように、この実施例の場合、前後一対の伝動ホイール24の内、後側の伝動ホイール24は、軸241の両側に歯車状に形成されている。また前側の伝動ホイール24は、軸242の両側にローラ状に形成されている。
なお、移動カバー22は、図1、図5等に示されるように、板4で支持されている。
【0032】
また本発明は、図1に示されるように、上鏝3がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラ5からの制御信号に基づいて、この実施例では上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ伝動ホイール24を回転させて移動カバー22を後方に送る駆動装置6を備えて形成されている。この実施例の場合、コントローラ5はマイクロコンピュータで構成され、駆動装置6はモータで構成されている。
【0033】
コントローラ5は、伝動ホイール24の回転数を検出するためのセンサー7(図4参照)と電気的に接続されている。そしてコントローラ5は、伝動ホイール24の回転数が設定値に至ると、駆動装置6に停止信号を出力するよう構成されている。設定値は、この実施例では3回転に設定されている。
【0034】
またこの実施例の場合は、下鏝2の内部が吸気装置8(図1、図2等参照)で排気され、洗濯物1が移動カバー22に吸着可能に形成されている。この吸気装置8は、フットスイッチ81(図1参照)でオンオフ制御可能に形成されている。
【0035】
また図1において、9は、下鏝2の後側から落下する洗濯物1を受けて回収箇所に送る送り装置である。この送り装置9は、この実施例ではモータ91と、無端状の搬送帯92とでベルトコンベヤー状に形成され、下鏝2の下方に設けられている。なお、10は、洗濯物1を収納するためのケースである。洗濯物1は、送り装置9で装置の前方に送られ、このケース10に回収される。
【0036】
また上鏝3は、この実施例では昇降動作自在に形成されている。図1、図7等に示されるように、上鏝3用のシリンダ11は、コントローラ5からの信号を受けると、ロッドが伸縮し、上鏝3を昇降させるものである。また上鏝3は、図8に示されるように、装置の前側から見て左右方向に沿った横軸12を中心に、後側が押し下げ回動自在に形成されている。同図において、13は、上鏝3の後側を押し下げるためのシリンダである。このシリンダ13のロッドが延伸すると、上鏝3の後側が押し下げられ、収縮すると引かれて上鏝3が水平に配置される。
【0037】
また図1、図8等に示されるように、上鏝3は、その後部に、上鏝3内に供給されたスチームから生じる水を流すための排水管14が接続されている。スチームの供給管15(図2、図3参照)から上鏝3内に供給されたスチームは、熱交換により温度が低下し、その一部が水になる。この水は、本発明の場合、シリンダ13のロッドが延伸して上鏝3の後側が押し下げられることにより、排水管14を介して排水されるものである。
【0038】
次に、この実施例の本発明の作用を説明する。
先ず作業者は、図1等に示されるように、下鏝2の手前側の上面に、敷布等の洗濯物1の一端を載せてセットし、駆動装置6のスイッチ16(図2参照)を入れる。この場合、洗濯物1は、吸気装置8によって移動カバー22に吸着されている。駆動装置6のスイッチ16が入ると、モータが駆動し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に送られる。
【0039】
そして伝動ホイール24が3回転すると、センサー7からの信号により、コントローラ5が駆動装置6としてのモータに停止信号を出力し、モータが停止する。これにより洗濯物1が、この実施例では上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ後側に送られる。
【0040】
次に、コントローラ5からの信号により、上鏝3用のシリンダ11のロッドが延伸する。これにより、洗濯物1が上鏝3で設定時間だけプレスされる。そして設定時間が経過すると、コントローラ5から電磁弁(図示せず)に信号が出力され、電磁弁がエアーの流路を切り換える。これにより、上鏝3用のシリンダ11のロッドが収縮し、上鏝3がこの実施例では50mm上昇し、下鏝2の上面から離される。
【0041】
次に、この上鏝3用のシリンダ11のロッドの収縮信号を受け、コントローラ5が駆動装置6に駆動信号を出力する。これにより駆動装置6としてのモータが駆動し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に送られる。
【0042】
そして伝動ホイール24が3回転すると、コントローラ5からの信号により、駆動装置6としてのモータが停止し、その後、上鏝3用のシリンダ11のロッドが延伸する。これにより洗濯物1が、上鏝3で設定時間だけプレスされる。そして設定時間が経過すると、上鏝3用のシリンダ11のロッドが収縮し、上鏝3が開かれる。
この実施例の本発明は、このように洗濯物1を移動カバー22と一緒に、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より少し短い長さだけ後方に間欠的に送って上鏝3でプレスし、洗濯物1を仕上げるものである。
【0043】
以上の処において、本発明は、洗濯物1のプレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を駆動装置6に出力する制御部5a(図1参照)をコントローラ5が備えて形成されているのでも良い。なぜならこれによると、ハンカチ等の洗濯物1を、後方に間欠的に送って上鏝3でプレス仕上げし、その後、前側から楽に回収できるからである。
また本発明は、上記の送り装置9が、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成されているのでも良い。
【0044】
また上例では、吸気装置8で洗濯物1を移動カバー22に吸着させているが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明は、例えば針状の毛を無数に有する布で移動カバー22を形成したり、或いは面状ファスナーを移動カバー22に設けることにより、移動カバー22と洗濯物1との接触摩擦を高くすることで実現されるのでも良い。
また本発明の場合、上鏝3は、装置の前後方向に回動するよう形成されているのでも良いことは勿論である。
【0045】
更に本発明の場合、下鏝2は、移動カバー22が循環可能に形成されているのであれば良く、上例のような構造に限定されるものではない。また鏝本体部21や伝動部材23の積層構造についても任意である。
【実施例2】
【0046】
また本発明は、図9〜図13に示されるように、下鏝2の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物1を受けながら、この洗濯物1を前後方向に折り返して畳む装置50を備えて形成されているのでも良い。
この装置50は、図12に示されるように、上側の軸51と前後一対の丸棒52とに架けられている搬送ベルト53と、上側の軸51を駆動させて搬送ベルト53を循環させるモータ54と、搬送ベルト53を傾斜部55と水平部56とに形作る前後一対のローラ57と、また水平部56を前後方向に進退動作させるシリンダ等の駆動部58とを備えて形成されている。上記の傾斜部55は、下鏝2から落下する洗濯物1を受けて下方に運ぶ箇所であり、水平部56は洗濯物1を前後方向に運ぶ箇所である。
【0047】
上記の搬送ベルト53は、この実施例では横方向に一定の間隔をあけて並列状に複数張られている。また搬送ベルト53の間には、水平部56に洗濯物1を円滑に導くための傾斜板59が設けられている。
【0048】
上記の丸棒52は、図9等に示されるように、左右一対の細長い板60の前後の位置に平行状に配置され、この板60に枢着されている。また板60は、図9、図11に示されるように、起立状の支持板61の内側に設けられている上下一対状のローラ62で挟まれて前後方向にスライド可能に設けられている。また板60は、支持板61の外側に配置されている細長い外板63に軸64で連結されている。支持板61には、軸64が通されるスリット65が、前後方向に延びて形成されている。
【0049】
また駆動部58としてのシリンダのロッドの先端は、図12に示されるように、側板66に上端が枢着されている回動部材67の下端の近くに枢着されている。回動部材67は、水平部56の後の両側に設けられ、一方の回動部材67の動きが他方側に伝達可能に、バー68(図11、図13参照)で連結されている。そして一方側の回動部材67の下端と、外板63の後端とが、軸69で枢着されている。また前後一対のローラ57は、支持板61に支持されている。この場合、後側のローラ57は、テンションの調節が可能になるよう、位置が前後方向に変更自在に取り付けられている。
【0050】
次にこの実施例の作用を説明する。
先ず搬送ベルト53が循環すると、図9に示されるように、下鏝2の後側から落下する洗濯物1が、傾斜部55から水平部56に案内されて前方に送られる。そして図12に示されるように、駆動部58としてのシリンダのロッドが伸びると、回動部材67が後方に移動し、丸棒52と板60と外板63とが一緒に後方に移動する。これにより、水平部56が後退し、図9に示されるように、洗濯物1は、後側の位置が揃えられる。
【0051】
次に駆動部58としてのシリンダのロッドが収縮すると、回動部材67が前方に移動し、水平部56が前進する。これにより、図10に示されるように、洗濯物1の前側の位置が揃えられる。そして、このような動作が繰り返されることにより、洗濯物1は、装置50によって折り返されて畳まれる。
【実施例3】
【0052】
次に、請求項8に係る本発明の好適な一実施例を、図14〜図16に従って説明する。上例と同一部材、同一箇所については、同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0053】
この本発明は、例えばハンカチ等の寸法の短い面状の洗濯物1を載置するための下鏝2と、この下鏝2の上面を押圧して洗濯物1をプレス仕上げするための上鏝3とを備え、上記の下鏝2が、上鏝3のプレス圧を受ける鏝本体部21と、この鏝本体部21の外周面を覆う環状の移動カバー22と、この移動カバー22と一体化されている無端状の伝動部材23と、この無端状の伝動部材23が架けられている伝動ホイール24とでベルトコンベヤー状に形成されている。
【0054】
下鏝2の上面の前後方向の長さは、上鏝3の鏝面31の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部21が下鏝2の後側に位置決めされて配置されている。下鏝2の上面は、上例と同様、前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部21の上面が上鏝3の凹湾曲状の鏝面31に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されている。
【0055】
またこの本発明は、上記の伝動ホイール24を正逆回転させる駆動装置6と、この駆動装置6に信号を出力する制御回路部17(図14参照)とを備えて形成されている。
上記の駆動装置6は、例えばモータで構成されている。また制御回路部17は、例えばマイクロコンピュータで実現され、図16のフローチャートに示されるように、プレス前は伝動ホイール24を正回転させて洗濯物1を移動カバー22と一緒に後方に送って鏝本体部21の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝3が開くと、洗濯物1を移動カバー22と一緒に前方に戻すため伝動ホイール24を逆回転させる信号を駆動装置6に出力するよう構成されている。この本発明の場合、伝動ホイール24の回転数は、洗濯物1を一度で送ったり、戻したりできる数値に選定されている。
【0056】
次に、この本発明の作用を説明する。
先ず、作業者は、図15に示されるように、下鏝2の手前側の上面に、ハンカチ等の洗濯物1を載せてセットし、駆動装置6のスイッチ16を入れる。すると、駆動装置6としてのモータが正回転し、伝動ホイール24が正回転する結果、洗濯物1が移動カバー22と一緒に鏝本体部21の上に一度で送られる。
【0057】
そして洗濯物1が、上鏝3でプレス仕上げされて上鏝3が開くと、制御回路部17からの信号により、駆動装置6としてのモータが逆回転する。この結果、伝動ホイール24が逆回転し、洗濯物1が移動カバー22と一緒に前方に戻される。戻される位置は、セット位置でも、或いは下鏝2の前端から洗濯物1を落下させて回収するよう戻されるのでも良い。
【実施例4】
【0058】
また本発明は、図17〜図21に示されるように、下鏝2の上方で上鏝3の前側の位置に、洗濯物1を左右に拡げて移動カバー22の上に配置するセット作業補助装置18が設けられているのでも良い。ここで、洗濯物1としては、作業者が両手を広げて一人でセットすることが難しい、例えばシーツ等の幅広状のものがある。
【0059】
セット作業補助装置18は、左右一対のクランパー18aと、このクランパー18aを互いに接離する方向にスライドさせるスライド機構18bとを備えて形成されている。
クランパー18aは、上下の挟持片18a1の間に洗濯物1の端が入ったことを例えば光電センサー18a2が検知すると、シリンダ18a3のロッドが延伸して洗濯物1を挟持するよう形成されている。
【0060】
またスライド機構18bは、クランパー18aを案内するため左右方向に沿って配置されている水平状のガイド部材18b1と、このガイド部材18b1と同様に左右方向に沿って水平状に配置されている一対のシリンダ装置18b2とを備えて形成されている。各シリンダ装置18b2のロッドは、反対向きに配置され、ロッドの先端にクランパー18aが取付部材19を介して、縦軸20を中心に回転可能に連結されている。
【0061】
ガイド部材18b1とシリンダ装置18b2は、前側の支持枠41に設けられ、この支持枠41の左右の端部の適宜位置に、クランパー18aが縦軸20を中心に内側に回転することでオンになるリミットスイッチ32が設けられている。
なお、セット作業補助装置18は、支持枠41を後側上方に回動可能に形成することにより、不使用時は支持枠41と一緒に退避可能に形成されているのでも良い。
【0062】
次に、このセット作業補助装置18の作用を説明する。
作業者は、クランパー18aが互いに接近した状態で、各クランパー18aの挟持片18a1の間に、洗濯物1としての例えばシーツの左右の端を差し入れる。すると、光電センサー18a2の光路が遮断され、この光電センサー18a2からの信号によりシリンダ18a3のロッドが延伸し、洗濯物1の左右の端が挟持される。
【0063】
次に、例えばシリンダ18a3からの信号を受けて、各シリンダ装置18b2のロッドが延伸する。その結果、クランパー18aが、ガイド部材18b1に案内されて夫々側方に移動し、洗濯物1を左右に拡げて緊張する。そしてロッドが更に延伸すると、緊張状の洗濯物1の抗力により、クランパー18aが縦軸20を中心に内側に回転してリミットスイッチ32が入る。
【0064】
これにより、シリンダ装置18b2の駆動が停止し、同時にシリンダ18a3のロッドが収縮し、洗濯物1の左右の端の固定が解かれる。この結果、洗濯物1が下鏝2の上に落下し、左右が拡げられた状態で配置されるものである。
なお、洗濯物1が下鏝2の上に配置されると、シリンダ装置18b2のロッドが収縮してクランパー18aは、下鏝2の前側中央に、互いに接近した状態で配置される。
【実施例5】
【0065】
また本発明は、図22、図23に示されるように、上鏝3の前側に、作業者の手指が上鏝3の下側に侵入するのを防止するガード部材70が設けられているのでも良い。ガード部材70は、例えば横板状に形成され、上鏝3の左右方向の全長にわたって配置されている。ガード部材70の中央部は、上鏝3の上面に取付部材71で取り付けられている。
【0066】
取付部材71は、前後方向に延びる左右一対の横部材72と、この横部材72の前側に枢着されている縦部材73とで形成されている。横部材72の後端は、上鏝3の上面にコイルバネ74で押し付けられている。またガード部材70の両側の上部は、支持部材75の先端に枢着されている。支持部材75の後端は、左右の支柱76に枢着されている。またガード部材70は、支持部材75の内側に設けられているバネ77で前方に弾発されている。
【0067】
支持部材75の前側は、カバー78で覆われている。そしてこの実施例の本発明の場合は、このカバー78の内側に、ガード部材70に手指が接触するとオンになるリミットスイッチ等のセンサー79が設けられている。このセンサー79は、上記のコントローラ5(実施例3の本発明装置の場合は制御回路部17)と電気的に接続され、センサー79がオンになると、駆動装置6の駆動が停止するよう形成されている。
【0068】
次に、この実施例の本発明の作用を説明する。
先ず作業者の手指が、ガード部材70に触れると、ガード部材70が後方に押され、センサー79がオンになる。すると、センサー79からの信号を受けてコントローラから駆動装置に停止信号が送られ、駆動装置が停止する。これにより、手指が、上鏝3で挟まれることが防止される。
【0069】
次に手指が、ガード部材70から離されると、ガード部材70はバネ77の力で復帰して傾斜状に配置される。これにより、センサー79はオフになり、駆動装置が再始動し、移動カバーと一緒に洗濯物が送られる。
なお、ガード部材70は、取付部材71とコイルバネ74と支持部材75とで動きが規制され、図23に実線で示されるように、移動カバーの移動時は、移動カバーに接触しないよう、移動カバーの少し上の位置に配置される。
【実施例6】
【0070】
また本発明は、図24に示されるように、移動カバー22の蛇行を防止する部材80が、下鏝2の両側に設けられているのでも良い。この蛇行防止部材80は、この実施例ではローラで形成されている。
【0071】
蛇行を防止する部材80としてのローラは、この実施例では下鏝2の前側の両側に、斜め内方に傾斜されて基枠81の内側に上向きに設けられている。移動カバー22の側縁は、このローラの周面に擦接して横への動きが規制される。その結果これによると、洗濯物1が移動カバー22と一緒に真っ直ぐに送られ、綺麗にプレス仕上げされる。
【符号の説明】
【0072】
1 洗濯物
2 下鏝
21 鏝本体部
22 移動カバー
23 伝動部材
24 伝動ホイール
3 上鏝
31 鏝面
5 コントローラ
6 駆動装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備え、上記の下鏝が、上鏝のプレス圧を受ける鏝本体部と、この鏝本体部の外周面を覆う環状の移動カバーと、この移動カバーと一体化されている無端状の伝動部材と、この無端状の伝動部材が架けられている伝動ホイールとでベルトコンベヤー状に形成され、上記の上鏝がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラからの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイールを回転させて移動カバーを後方に送る駆動装置を備え、この駆動装置で洗濯物を移動カバーと一緒に後方に送って上鏝でプレス仕上げすることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項2】
請求項1記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面の前後方向の長さが上鏝の鏝面の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部が下鏝の後側に位置決めされて配置されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項3】
請求項2記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部の上面が上鏝の凹湾曲状の鏝面に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物を受けて回収箇所に送る送り装置を備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項5】
請求項4記載のプレス仕上げ装置であって、送り装置が、洗濯物を前方に送るコンベヤーで形成され、下鏝の下方に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項6】
請求項4記載のプレス仕上げ装置であって、送り装置が、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成され、下鏝の下方に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項7】
請求項1乃至3の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物を受けながら、この洗濯物を前後方向に折り返して畳む装置を備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項8】
洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備え、上記の下鏝が、上鏝のプレス圧を受ける鏝本体部と、この鏝本体部の外周面を覆う環状の移動カバーと、この移動カバーと一体化されている無端状の伝動部材と、この無端状の伝動部材が架けられている伝動ホイールとでベルトコンベヤー状に形成され、この下鏝の上面の前後方向の長さが上鏝の鏝面の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部が下鏝の後側に位置決めされて配置され、また上記の伝動ホイールを正逆回転させる駆動装置と、プレス前は伝動ホイールを正回転させて洗濯物を移動カバーと一緒に後方に送って鏝本体部の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝が開くと、洗濯物を移動カバーと一緒に前方に戻すため伝動ホイールを逆回転させる信号を上記の駆動装置に出力する制御回路部とを備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項9】
請求項8記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部の上面が上鏝の凹湾曲状の鏝面に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上方で上鏝の前側の位置に、洗濯物を左右に拡げて移動カバーの上に配置するセット作業補助装置が設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、上鏝の前側に、作業者の手指が上鏝の下側に侵入するのを防止するガード部材が設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、移動カバーの蛇行を防止する部材が、下鏝の両側に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項1】
洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備え、上記の下鏝が、上鏝のプレス圧を受ける鏝本体部と、この鏝本体部の外周面を覆う環状の移動カバーと、この移動カバーと一体化されている無端状の伝動部材と、この無端状の伝動部材が架けられている伝動ホイールとでベルトコンベヤー状に形成され、上記の上鏝がプレス動作後に開かれると、その都度、コントローラからの制御信号に基づいて予め設定した長さだけ伝動ホイールを回転させて移動カバーを後方に送る駆動装置を備え、この駆動装置で洗濯物を移動カバーと一緒に後方に送って上鏝でプレス仕上げすることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項2】
請求項1記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面の前後方向の長さが上鏝の鏝面の前後方向の幅より長く形成され、鏝本体部が下鏝の後側に位置決めされて配置されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項3】
請求項2記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部の上面が上鏝の凹湾曲状の鏝面に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物を受けて回収箇所に送る送り装置を備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項5】
請求項4記載のプレス仕上げ装置であって、送り装置が、洗濯物を前方に送るコンベヤーで形成され、下鏝の下方に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項6】
請求項4記載のプレス仕上げ装置であって、送り装置が、前側に向かって下り傾斜の滑り台状に形成され、下鏝の下方に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項7】
請求項1乃至3の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の後側から落下するプレス仕上げ済みの洗濯物を受けながら、この洗濯物を前後方向に折り返して畳む装置を備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項8】
洗濯物を載置するための下鏝と、この下鏝の上面を押圧して洗濯物をプレス仕上げするための上鏝とを備え、上記の下鏝が、上鏝のプレス圧を受ける鏝本体部と、この鏝本体部の外周面を覆う環状の移動カバーと、この移動カバーと一体化されている無端状の伝動部材と、この無端状の伝動部材が架けられている伝動ホイールとでベルトコンベヤー状に形成され、この下鏝の上面の前後方向の長さが上鏝の鏝面の前後方向の幅より長く形成されると共に、鏝本体部が下鏝の後側に位置決めされて配置され、また上記の伝動ホイールを正逆回転させる駆動装置と、プレス前は伝動ホイールを正回転させて洗濯物を移動カバーと一緒に後方に送って鏝本体部の上に配置し、プレス仕上げが完了して上鏝が開くと、洗濯物を移動カバーと一緒に前方に戻すため伝動ホイールを逆回転させる信号を上記の駆動装置に出力する制御回路部とを備えて形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項9】
請求項8記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上面が前側から後側に向かって上り傾斜状に形成され、鏝本体部の上面が上鏝の凹湾曲状の鏝面に対応して側面から見て凸湾曲状に形成されていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、下鏝の上方で上鏝の前側の位置に、洗濯物を左右に拡げて移動カバーの上に配置するセット作業補助装置が設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、上鏝の前側に、作業者の手指が上鏝の下側に侵入するのを防止するガード部材が設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れかに記載のプレス仕上げ装置であって、移動カバーの蛇行を防止する部材が、下鏝の両側に設けられていることを特徴とする洗濯物のプレス仕上げ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2010−155056(P2010−155056A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−93634(P2009−93634)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(504435818)株式会社三幸社エンジニアリング (25)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(504435818)株式会社三幸社エンジニアリング (25)
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