説明

洗面カウンター

【課題】すっきりとした外観形状を呈し、見栄え性の良好な洗面カウンターを提供する。
【解決手段】ボウル部4の後方に上方へ立ち上げた立上壁5を有する洗面カウンター3であって、立上壁5は洗面カウンター3と一体で構成され、上方へ向けて立ち上がるにつれてボウル部4側へ傾斜しているとともに、立上壁5には自動水栓の吐水部が取り付けられ、立上壁5の上端から後方に向けて天板6が設けられ、天板6および立上壁5に囲まれた空間S内には自動水栓の機能部材18が収納されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボウル部の後方に上方へ立ち上げた立上壁を有する洗面カウンターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の手洗い装置として、特許文献1に開示されているような構造のものが存在する。この手洗い装置では、ボウル部とバックガード部が一体で成形され、バックガード部をボウル部側へ膨出させて、この部分に吐水口部を設けた構造となっている。
また、特許文献2に開示されているような構造のものも存在する。この装置では、手洗器の後方上面側に別体の機能部ユニットを設け、機能部ユニットの上蓋の内側空間に制御基盤を収納した構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−345662号公報
【特許文献2】特開2006−255226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されている手洗い装置の構造では、バックガード部はボウル部と一体となっているが、この手洗い装置は洗面カウンターとは別体のものであり、洗面カウンター上に、このようなボウル部と立上壁を一体化した手洗い装置を間隔をおいて連立状に設置すると、連続感がなく、また、洗面カウンターとボウル部等は別体であるため、見栄えが悪いものとなり、さらに、天板が存在しないために、物が置けず、使いづらいという問題点があった。
【0005】
また、上記特許文献2に開示されている構造では、手洗器と機能部ユニットは別体であり、素材が多く、汚れが付きやすく、しかも、別体の洗面カウンター上にこのような手洗い装置を連立させると、見栄えが悪く、デザイン上好ましくないという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、見栄えの良好なすっきりとしたデザインを呈し、物が置きやすく使用勝手が良好な洗面カウンターの提供を目的とし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明は、ボウル部の後方に上方へ立ち上げた立上壁を有する洗面カウンターであって、前記立上壁は洗面カウンターと一体で構成され、上方へ向けて立ち上がるにつれて前記ボウル部側へ傾斜しているとともに、該立上壁には自動水栓の吐水部が取り付けられてなり、該立上壁の上端部から後方に向けて天板が設けられ、該天板および前記立上壁に囲まれた空間内には自動水栓の機能部材が収納されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の洗面カウンターでは、立上壁は洗面カウンターと一体で構成されているため、素材が少なく、一体感が得られて見栄えが良好なすっきりとした状態を得ることができ、また、立上壁はボウル部側へ上傾して、この部分に自動水栓の吐水部のみが取り付けられているが、吐水部は小さい部材で済み、大きく突出することなく、使用者から視てほぼ隠れた状態となり、見栄えの良いものとなる。また、立上壁と天板に囲まれた空間内に自動水栓の機能部材を良好に収納することができ、天板上は荷物置きとして有効に利用することができるものとなる。
【0008】
また、本発明の洗面カウンターにおいて、天板の前端縁が、立上壁の上端部よりもボウル部側へ突出している構成とすることもできる。
こうすれば、天板の奥行寸法が大となり、天板上に物が置きやすく、また、天板上には吐水部からの水跳ねがなく天板上に置いた荷物や小物を濡らすことがない。さらに、吐水部をより隠れた状態として、目立たなく見栄え良くできる。
【0009】
また、本発明の洗面カウンターにおいて、天板の前端縁の一部に後方側へ向かって切り欠いた切欠形状部が形成されている構成とすることもできる。
こうすれば、天板の奥行寸法を一部で大きく確保して、荷物置きとして天板を有効利用できるとともに、天板により自動水栓の吐水部が必要以上に隠れて見えにくくなるのを切欠形状部で防ぐことができ、この切欠形状部を通して使用時に使用者は自動水栓の吐水部の位置を良好に視認することができるものとなる。
【0010】
また、本発明の洗面カウンターにおいて、天板が着脱可能に構成されているものとすることもできる。
こうすれば、設置後に天板を取り外して自動水栓の機能部材のメンテナンス等が可能となる。
【0011】
また、本発明の洗面カウンターにおいて、ボウル部は洗面カウンターと一体成形されているとともに、洗面カウンターと立上壁との繋ぎ目はアール状に形成されているものとすることもできる。
こうすれば、洗面カウンターとボウル部が一体的ですっきりとしたデザインとなり、洗面カウンターから立ち上がる立上壁の繋ぎ目はアール状をなし、隙間がなく見栄えが良いものとなり、また、この繋ぎ目部分には水垢やカビの付着が少なく、立上壁を掃除しやすいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】洗面台の正面外観構成図である。
【図2】230mm程度の奥行幅を有する天板を設けた洗面台の平面構成図である。
【図3】切欠形状部を前端に有する天板を設けた洗面台の平面構成図である。
【図4】切欠形状部を前端に有する天板の斜視構成図である。
【図5】190mm程度の奥行幅を有する天板を設けた洗面台の平面構成図である。
【図6】洗面カウンターの周辺構成部材の拡大分解側面構成図である。
【図7】洗面カウンターの構成部材の正面側から視た分解図である。
【図8】立上壁に側壁が設けられている洗面カウンターの正面構成図である。
【図9】洗面カウンターの空間上面に防水カバーを取り付ける前の平面分解構成図である。
【図10】洗面カウンターの構成部材の分解斜視構成図である。
【図11】洗面カウンターの空間上面に防水カバーを取り付ける前の要部拡大斜視図である。
【図12】洗面台のキャビネット内部に配置される構成部材の正面配置構成図である。
【図13】キャビネットを構成するユニットフレームの斜視構成図である。
【図14】キャビネット内に配置された排水トラップの側面配置構成図である。
【図15】キャビネット内に配置された石鹸液タンクの側面配置構成図である。
【図16】キャビネット内に配置された電気温水器の側面配置構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、ボウル部を2個有する二連式の洗面台の正面外観構成図である。
洗面台1は、キャビネット2上に洗面カウンター3が設置されて構成されている。
洗面カウンター3の立上壁5には、各ボウル部4毎に、石鹸液の吐出口7と自動水栓の吐水口8が設けられており、吐出口7および吐水口8の上方にはそれぞれセンサー感知部9,9が配置されている。また、立上壁5の上面側には天板6が覆設されている。
なお、キャビネット2の前面には、開閉可能に上部前扉10が設けられており、その下方には下部前板11が設けられ、下端側には幅木12が設けられている。
【0014】
図2は、洗面カウンター3の平面構成図であり、図2では天板6の奥行幅aが230mm程度のものを示している。
なお、樹脂製(例えばアクリル系人造大理石製)の洗面カウンター3にはボウル部4,4が一体成形され、この洗面カウンター3の後方側に上方へ立ち上げて立上壁5が一体化されて、立上壁5の上端から後方に向けて天板6が設けられており、立上壁5および天板6も洗面カウンター3と同様の樹脂製で形成されている。
図2では、天板6の奥行寸法aが230mm程度と広いために、天板6の前端縁が立上壁5の上端部よりもボウル部4側へ突出して、天板6上に物が置きやすく、また、天板6上には吐水部8等からの水跳ねがなく、天板6上に置いた荷物や小物を濡らすことがない。
【0015】
図2では、洗面台1の前に立った使用者から視た場合、天板6により石鹸液の吐出口7および自動水栓の吐水口8が隠れた状態となり、突出部がなく極めてすっきりとした外観形状となるように設定されている。
なお、天板6の上面前端側に、石鹸液の吐出口7および自動水栓の吐水口8の位置を示すピクト13(印刷或いはシール或いは照明ランプ等による)を設けても良い。これにより、石鹸液の吐出口7および自動水栓の吐水口8の位置を使用者が認識し易くなり、ピクト13の位置の下方に手を差し出すと、センサー感知部9が手を感知し、吐水口8から吐水させることができ、又は、石鹸液の吐出口7からムース状の石鹸液を吐出させることができる。
【0016】
次に、図3の平面図で示す洗面カウンター3は、天板6の前端縁のボウル部4,4の位置に、後方側へ向けて湾曲状に切り欠いた切欠形状部6b,6bを形成させたものである。
なお、図4は、切欠形状部6b,6bを前端縁に有する天板6の斜視構成図である。
この切欠形状部6bの部分の天板6の奥行寸法bは190mm程度に設定されており、天板6の左右端側と中央部の奥行寸法aは230mm程度に設定されている。
このように切欠形状部6bを形成させた天板6を用いた場合は、石鹸液の吐出口7および自動水栓の吐水口8の先端を洗面台1の前に立った使用者から視認できるため、必要以上に吐出口7,吐水口8が見えにくくなるのが防がれ、良好に吐出口7或いは吐水口8の位置に手を差し出して使用できる。本例においても、図2のようなピクト13を設けても良い。
なお、天板6の左右端側および中央部の奥行寸法aは230mm程度と広いために、この部分には大きな荷物等を安定して置くことができる。
【0017】
また、図5の平面図で示す洗面カウンター3は、天板6の奥行寸法bを190mm程度に設定したものである。この図5のタイプでは、荷物等を置く幅は狭くなるが、吐出口7および吐水口8の先端を洗面台1の前に立った使用者から視認できるため、吐出口7および吐水口8の位置を良好に確認して使用することができ、また、天板6の後方の壁面に立設される鏡に顔を近づけやすいものとなる。
なお、図中4aは各ボウル部4の底面に開口されている排水口である。
【0018】
図6は、洗面カウンター3の周辺構成部材の拡大分解側面構成図である。また、図7は、洗面カウンター3の構成部材の正面分解構成図である。また、図8は、洗面カウンターの1個のボウル部を正面側から視た構成図であり、また、図9は、防水カバー22を取り付ける前の平面構成図である。さらに、図10は、洗面カウンター3の構成部材の分解斜視構成図であり、図11は、洗面カウンター3の空間S上面に防水カバー22を取り付ける前の要部拡大斜視図である。
【0019】
前述した如く、洗面カウンター3には一体状にボウル部4が形成されており、また、洗面カウンター3のボウル部4の後部には、上方へ立ち上がるにつれてボウル部4側へ傾斜状に立上壁5が一体化されており、立上壁5と洗面カウンター3の繋ぎ目は、掃除がしやすいようにアール形状のアール部5aとなっている。
また、洗面カウンター3の後端部には背板14が立設されており、この背板14は洗面カウンター3に一体化させたものであっても、また、別体で形成したものであっても良い。
【0020】
また、立上壁5から後方側へ延びる側壁15,15が各ボウル部4の左右側に設けられており、この左右の側壁15,15と立上壁5と背板14で囲まれて空間Sが形成されている。なお、左右の側壁15,15は洗面カウンター3に一体化させて形成しても良い。
左右の側壁15,15の各上端側には、外側へ略水平に突出して取付部16,16が形成されており、各取付部16には、前後方向に間隔をおいて3個のビス孔16a,16a,16aが形成されている。
【0021】
なお、立上壁5には、石鹸液の吐出口7を取り付ける石鹸吐出口孔5bと、自動水栓の吐水口8を取り付ける吐水口孔5cが形成されており、各孔5b,5cの上方に、センサー感知部9,9を取り付ける開口窓5d,5eが形成されている。
洗面カウンター3の空間Sの底側には上下に貫通した貫通孔3bが形成されており、この貫通孔3b内に給水供給管20或いは石鹸液ホース19等を通すことができる。
また、図6および図8に示すように、各ボウル部4の左右端側の洗面カウンター3の下面には、補強木17,17がそれぞれ貼り付けて設けられている。補強木17,17は、洗面カウンター3の前端側の前端垂下部3aで隠されるものである。
【0022】
洗面カウンター3の前記空間S内には、図9の平面図で示すように、自動水栓の機能部材である制御基盤18を斜めにして効率よく収納することができ、また、空間S内には、貫通孔3bを通し下方のキャビネット2側から給水供給管20或いは石鹸液ホース19等を引き込んで収納させることができるものである。
空間Sを密閉するために、上方側から防水カバー22が覆設されるが、立上壁5,背板14,左右の側壁15,15の上端に予めシール材21を貼り付けて防水性を確保する。
【0023】
防水カバー22はステンレス製等の腐食しにくい材料としており、前端縁および後端縁には、垂下状に折り曲げて折曲部22a,22bが形成されている。また、防水カバー22の左右端側には、L字状に折り曲げて固定片23,23が形成されており、左右の各固定片23,23には、前後方向に間隔をおいて3個のビス孔23a,23a,23aが形成されている。
この防水カバー22の左右の固定片23,23を、左右の側壁15,15の取付部16,16上に整合させ、この状態で上方側からビス25をそれぞれビス孔23a,16a内にねじ込んで、防水カバー22の固定片23,23を取付部16,16に固定し、防水カバー22を空間Sの上面にシール材21を介在させて密閉状態に覆設することができる。
【0024】
これにより、シール材21により防水性が確保され、空間S内部への水の侵入等が確実に防がれるものとなる。また、防水カバー22はビス25を介して固定されるため、工具を用いないと防水カバー22を取り外すことはできないために、悪戯で空間Sが開放されることが良好に防がれるものとなる。また、上方からの荷重に対し強度を確保できるものとなる。
【0025】
なお、防水カバー22の前端縁および後端縁には、それぞれ垂下状に折曲部22a,22bが形成されているため、防水カバー22の取付状態では、前端側の折曲部22aが立上壁5の上端側前面に当接状態となり、また、後端側の折曲部22bは背板14の上端裏面にほぼ当接状態となり、取り付け時の位置決めが容易となり、また、良好に空間Sの防水性が確保される。
【0026】
この防水カバー22の上面には面ファスナー24,24を貼り付けておき、また、天板6の裏面にも面ファスナー24,24を貼り付けておき、面ファスナー24,24を介して防水カバー22の上面に着脱可能に天板6を取り付けできるものである。
なお、天板6の取付状態では、天板6の前端縁が、立上壁5の上端部よりもボウル部4側へ突出し、天板6の前端側の前端垂下部6aが防水カバー22の前端の折曲部22aの前面を覆い、立上壁5の上端と防水カバー22の前端の折曲部22aが良好に隠蔽されて、すっきりとした設置状態が得られるものである。
なお、天板6および防水カバー22を取り外すことにより、空間S内に収納されている制御基盤18等のメンテナンスを良好に行うことができる。
【0027】
なお、本例では、ビス25を介して防水カバー22の固定片23を取付部16に固定する構成としているが、取付部16のビス孔16aの位置に雌ネジを埋設等しておき、この雌ネジに対し上方側からネジを締め付けて防水カバー22を固定できるように構成しても良い。
このようにビス25或いはネジを上方側から締め付けて防水カバー22を固定できるため、洗面カウンター3の左右端側に壁面が存在するような場合でも、良好に上方側からビス25等の締め付け作業を行えるものである。
このように防水カバー22を固定することで強度を確保することができ、上方からの荷重に対し天板6の破壊等を防げるものとなる。
【0028】
キャビネット2を構成するユニットフレーム26は、図12,図13,図14,図15,図16に示すような構造となっている。
このユニットフレーム26は、前面側に、縦方向の3本の縦材26a,26a,26aが間隔をおいて設けられ、縦材26a,26a,26a間は上端の上横材26cと下端の下横材26dで連結されている。この下横材26dから後方側へ略水平に複数の段材26h,26h,26hが間隔をおいて設けられ、複数の段材26h,26h,26hの後端側は後横材26iで連結されている。この後横材26iから垂下状に複数の底縦材26e,26e,26eが間隔をおいて設けられ、複数の底縦材26eの下端は横方向の底横材26fで連結されている。また、後横材26iから門形状に後縦材26b,26bが立設され、複数の底縦材26e,26e,26eの前面側には上下二枚の桟木26g,26gが横設されている。
【0029】
また、前面側の3本の縦材26a,26a,26aの上端側の上横材26c上には、上方へ立ち上げて連結立片28,28,28がそれぞれ設けられており、この各連結立片28の上端に、カウンター支持部29の前端の長孔29aを整合させて、ボルトで各連結立片28の上端にカウンター支持部29の前端を連結できるように構成されている。各カウンター支持部29はL字状断面に形成されており、その後端は、壁面に横設固定されるブラケット30に溶接により連結されている。
【0030】
左右方向に間隔をおいて3個所に配置された連結立片28,28,28の上端にカウンター支持部29をそれぞれボルトで取り付け、各カウンター支持部29に、図6に示すように下方側よりビス31を通して、洗面カウンター3の底面に貼り付け固定されている補強木17にビス31を締め付け、ビス31により下方側からユニットフレーム26に対し洗面カウンター3を固定することができるものである。
【0031】
ユニットフレーム26の上横材26c,下横材26dの前面には、開閉可能に上部前扉10が蝶番を介して取り付けられるものであり、また、ユニットフレーム26の桟木26g,26gの前面には下部前板11が取り付けられるものであり、底横材26fの前面には幅木12が取り付けられるものである。
なお、床横材26fには、ユニットフレーム26の高さ調整用に高さ調節ボルト27が設けられている。
【0032】
このユニットフレーム26内には、底縦材26e,26e,26eに金具を介し排水管35が横方向に配管される。
なお、ユニットフレーム26の奥の壁面には、配管固定材32を介して通気管33と給水管34がそれぞれ横方向に配管されるものであり、キャビネット2内の各ボウル部4の下方には、それぞれ排水トラップ36と電気温水器37と石鹸液タンク43が配置されるものである。
この配置状態の正面図は図12に示し、図14では排水トラップの配管状態の側面構成を、また図15では石鹸液タンクの配置状態の側面構成を、また図16では電気温水器の配置状態の側面構成を示す。
【0033】
洗面カウンター3に一体成形されているボウル部4の底面の排水口4aには、垂下状に排水トラップ36が接続され、この排水トラップ36の下端は排水管35に連通接続される。
また、ユニットフレーム26内に横方向に配管されている給水管34には止水栓38を介して接続管39が接続され、接続管39は止水栓40を介して電気温水器37の給水側が接続される。また、電気温水器37の出湯側には自動水栓の機能部42が接続され、この機能部42から給水供給管20が前記洗面カウンター3の空間S内に引き上げられて、給水供給管20の先端に自動水栓の吐水口8が接続される。
また、電気温水器37には膨張水排水装置41が設けられ、電気温水器37からの膨張水が膨張水排水口41aから排水されるように構成されている。
従って、給水管34から接続管39を通り電気温水器37内に供給された水は内部で温水に変えられ、温水は自動水栓の機能部42から給水供給管20を通り吐水口8から吐水される。
【0034】
また、石鹸液を入れた石鹸液タンク43には、ポンプ44と機能部45が設けられており、この石鹸液タンク43は、ユニットフレーム26の段材26h上に底板47を敷設し、この上にタンク固定部材46を介在させて設置されるものであり、ポンプ44から石鹸液ホース19が洗面カウンター3の空間S内に引き上げられ、また、エアホース48が空間S内に引き上げられており、石鹸液ホース19およびエアホース48が石鹸液の吐出口7に接続される。
従って、センサー感知部9が使用者の手を感知するとポンプ44が作動することにより、石鹸液タンク43内の石鹸液が石鹸液ホース19を通り石鹸吐出口7から吐出され、この時にエアホース48からエアが供給されて、エアを含んだムース状の石鹸液が石鹸液の吐出口7から吐出される。
【0035】
なお、洗面カウンター3の空間S内に斜めにして効率よく収納されている制御基盤18から、貫通孔3bを通って伸びるハーネス49,49の先端のコネクター49a,49aが、前記機能部42および機能部45にそれぞれ接続され、制御基盤18の上端前面のセンサー感知部9が人の手を感知することで、機能部42或いは機能部45に駆動信号が出力され、これにより吐水口8からの吐水或いは吐出口7からの石鹸液の吐出が行われる。
【符号の説明】
【0036】
1 洗面台
2 キャビネット
3 洗面カウンター
3b 貫通孔
4 ボウル部
4a 排水口
5 立上壁
5a アール部
5b 石鹸吐出口孔
5c 吐水口孔
5d,5e センサー窓
6 天板
6a 前端垂下部
6b 切欠形状部
7 石鹸液の吐出口
8 自動水栓の吐水口
9 センサー感知部
10 上部前扉
11 下部前板
14 背板
15 側壁
16 取付部
16a ビス孔
17 補強木
18 制御基盤
19 石鹸液ホース
20 給水供給管
21 シール材
22 防水カバー
22a,22b 折曲部
23 固定片
23a ビス孔
24 面ファスナー
25,31 ビス
26 ユニットフレーム
26a 縦材
26h 段材
28 連結立片
29 カウンター支持部
30 ブラケット
32 配管固定材
34 給水管
35 排水管
36 排水トラップ
37 電気温水器
38,40 止水栓
41a 膨張水排水口
42 自動水栓の機能部
43 石鹸液タンク
44 ポンプ部
45 機能部
48 エアホース
49 ハーネス
S 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボウル部の後方に上方へ立ち上げた立上壁を有する洗面カウンターであって、
前記立上壁は洗面カウンターと一体で構成され、上方へ向けて立ち上がるにつれて前記ボウル部側へ傾斜しているとともに、
該立上壁には自動水栓の吐水部が取り付けられてなり、
該立上壁の上端部から後方に向けて天板が設けられ、該天板および前記立上壁に囲まれた空間内には自動水栓の機能部材が収納されている
ことを特徴とする洗面カウンター。
【請求項2】
前記天板の前端縁が、前記立上壁の上端部よりも前記ボウル部側へ突出していることを特徴とする請求項1に記載の洗面カウンター。
【請求項3】
前記天板の前端縁の一部に後方側へ向かって切り欠いた切欠形状部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の洗面カウンター。
【請求項4】
前記天板が着脱可能に構成されている請求項1または請求項2または請求項3に記載の洗面カウンター。
【請求項5】
前記ボウル部は洗面カウンターと一体成形されているとともに、該洗面カウンターと前記立上壁との繋ぎ目はアール状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4に記載の洗面カウンター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−187784(P2010−187784A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33232(P2009−33232)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)