説明

活性化可能な薬物送達システム

本発明は反応媒体で電解反応を制御するためのシステム(1)に関し、前記システム(1)は、第1エネルギー・ストレージ(10)、中間ストレージ(30)及び制御ユニット(50)を含む。前記システムの前記制御ユニットは、前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージに電気エネルギーを移動し、前記中間ストレージの電荷状態を監視し、前記中間ストレージの電荷状態が第1閾値よりも大きいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を確立し、及び、前記中間ストレージの電荷状態が第2閾値よりも小さいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を遮断するために適合される。本発明は、電気泳動経皮適用システム(40)と、電荷を移動するための方法とにさらに関し、該電気泳動経皮適用システム(40)は、前記電気泳動経皮適用システム(40)のマトリックス(43)の反応媒体でpH値を変化するために電解反応を制御するためのかかるシステム(1)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応媒体での電解反応を制御するためのシステムに関する。本発明は、特に、電気泳動経皮適用システム(TDSは「経皮送達システム」を意味する)の自律操作のための電子制御エネルギー供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
経皮適用システムは、患者の皮膚を通じて彼/彼女の血液循環系に医薬品を投与するのに役立つ。医薬品の経皮投与は、従来の投与形態と比較して多くの利点を有する。例えば、消化管を通じて吸収されない活性薬剤を投与できる。投与の有効性は食物摂取によって影響されず、肝臓の初回通過効果を受けない。さらに、それは侵襲的ではなく、かなりの長期間にわたって血中での活性薬剤の必要性に基づいたレベルを維持することを可能にする。
【0003】
経皮治療システムから活性薬剤を投与するための最も重要な制限因子は、前記活性薬剤が、皮膚に広がる血管に浸透する前に浸透しなければならない前記皮膚の角質層である。血中で活性薬剤の所望のレベルに調節可能にするために、前記皮膚を通じての前記活性薬剤の十分に高い輸送が確保されなければならない。前記皮膚を通じる前記活性薬剤の浸透は、能動的又は受動的に可能である。活性薬剤の能動輸送の場合には、皮膚浸透電場が皮膚に適用され、供給された活性薬剤はイオン型で前記皮膚に運ばれる。前記電場のせいで前記皮膚に提供された他のイオンも輸送されるため、イオン導入と呼ばれる投与様式は皮膚刺激としばしば関係付けられる。
【0004】
活性薬剤の受動輸送は、前記TDSと、血管が広がる前記皮膚の領域との間に存在する前記活性薬剤の濃度勾配に従う該活性薬剤の拡散によって達成される。活性薬剤の流れは、皮膚表面での前記活性薬剤の濃度によって決定される。TDSからの活性薬剤の拡散によって決定される送達が前記皮膚に面する領域で活性薬剤の濃度の低下をもたらすため、前記皮膚表面で利用可能な前記活性薬剤濃度と、それに関係して、患者の血液循環系への前記活性薬剤の送達割合も経時的に減少する。したがって、TDSの長期間の適用のために、マトリックスでの活性薬剤の濃度は、最高値を適切に選択されなければならない。したがって、最高値は、前記適用に必要である、前記皮膚側で活性薬剤の最低濃度を下回った後にTDSの前記活性薬剤の貯留槽中に残存する活性薬剤の残余量である。
【0005】
かなりの長期間の投与にわたって十分に高いレベルで前記皮膚表面で活性薬剤の濃度を維持することを可能にするために、前記貯留槽内の前記活性薬剤は皮膚に面している側に電場によって運ばれる電気泳動経皮適用システムが用いられる。この目的のため、前記活性薬剤は、当然、イオン型で提供されなければならない。これらの電気泳動経皮システムでは、前記電場は、コンデンサーの場合のようにお互いに反対に配置される2つの電極によって発生させる。前記活性薬剤の前記貯留槽は、2つの前記電極の間に設置される。活性薬剤の放出を可能にするために、皮膚側の前記電極は前記活性薬剤を浸透可能にするために適合される。
【0006】
記載の電気泳動経皮システムは、かなりの長期間の適用にわたって皮膚側で活性薬剤の十分に高い濃度を維持することを可能にするが、これらのシステムを通じての活性薬剤の投与は、治療上の所望の程度に制御できない。
【0007】
したがって、皮膚に面している側で活性薬剤の放出制御を可能にする電気泳動経皮適用システムを提供することが望ましい。
【0008】
活性薬剤の送達の特異的制御のための電気泳動経皮適用システムの実施態様は、2つの電極間に設置される、イオン型の前記活性薬剤を含むマトリックスを有する。前記マトリックス組成物及び前記電極の設定は、電圧が前記電極に適用されるとき、前記マトリックスの反応媒体でpH値を変化し、それによって、前記マトリックスに含まれた前記活性薬剤のいくらかを、それらのイオン型から中性型に変換する電気化学反応が誘発されるように選択される。変換は、前記システムの皮膚に面している側での中性の活性薬剤の濃度が、血中の活性薬剤の所望のレベルを得るために十分に高く、同時に、中性の活性薬剤の濃度がマトリックス内で上回らず、前記マトリックスでのそれらの溶解性の値が上昇されるように達成される。前記中性の活性薬剤の濃度は、前記中性の活性薬剤が提供される前記マトリックスで使われているpH値、より正確には、前記マトリックス領域におけるpH値の機能である。前記中性の活性薬剤の濃度は、有効な最大値、すなわち飽和濃度を上回る場合に、前記活性薬剤は沈殿のために不動化し、患者の皮膚の方向にもはや拡散できない。
【0009】
したがって、かかる電気泳動経皮適用システムで電気化学的変換を制御するためのデバイスを提供することが望ましい。
【0010】
一般的に、電気泳動経皮適用システムは、数時間ないし数日間にわたって患者の皮膚に適用されるため、前記患者の動作の自由を制限しないように、ネットワーク接続型のエネルギー供給から独立して、全適用期間中に患者に動作を可能にするかかるシステムのために自律エネルギー供給を提供することがさらに望ましい。
【0011】
したがって、本発明の実施態様は、反応媒体での電解反応を制御するためのシステムに関し、該システムは第1エネルギー・ストレージ、中間ストレージ及び制御ユニットを含む。前記システムの制御ユニットは、前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージに電気エネルギーを移動し、前記中間ストレージの電荷状態を確認し、そして、前記中間ストレージの電荷状態に依存して、前記反応媒体と、前記中間ストレージとの間の電気的接続を確立するか、若しくは遮断する目的のために設計される。前記反応媒体と、前記中間ストレージとの間の電気的接続は、前記中間ストレージの電荷状態が、第1閾値よりも大きいか、若しくは等しいとき、確立され、前記中間ストレージの電荷状態が、第2閾値よりも小さいか、若しくは等しいとき、遮断される。
【0012】
かかるシステムは、前記反応媒体に移動された電荷の正確な制御と、それによって、前記反応媒体の電気化学的に変換された物質量の正確な制御とを可能にする。また、前記システムは、前記物質の変換の時間的進行の制御を可能にする。前記第1エネルギー・ストレージと、前記反応媒体への電荷の供給との分離は、小型の構造容量を有しながら大容量を示し、その他は前記電解反応を維持するために必要とされた程度に適していないエネルギー・ストレージを選択することを可能にする。これらの内、前記反応の進行に必要な最小電極電圧を維持しながら、電解反応の制御された進行に必要な電荷量を前記反応媒体に導入するのに特に適正がある。
【0013】
また、本発明のさらなる実施態様は、第1電極、第2電極、及び、反応媒体で電解反応を制御するための前述のようなシステムと同様に前記第1電極と該第2電極との間に設置されるマトリックスを含む電気泳動経皮適用システムとに関する。前記電極と接触する前記マトリックスは少なくとも1つの活性薬剤を含み、その中性型とそのイオン型との割合が前記マトリックスのpH値で変化する。前記電気泳動経皮適用システムの第2電極は、前記システムが適用されるとき、前記マトリックスの皮膚側表面、例えば患者の皮膚に面している前記マトリックスの表面に配置され、さらに、前記マトリックスに含まれる中性型の少なくとも1つの活性薬剤を浸透させるために適合される。さらに、前記反応媒体で電解反応を制御するための前記システムは、前記電極の1つへの少なくとも1つの電気的接続が、前記中間ストレージの電荷状態に依存して、前記システムの制御ユニットによって閉鎖され、遮断されるように前記第1電極と前記第2電極とが電気的に接続される。
【0014】
好ましい実施態様では、第1エネルギー・ストレージは、ガルバニ電池又はガルバニ電池の配列によって形成される。前記患者が自由に動作できることを確保するように、ガルバニ電池の使用は前記マトリックスの反応媒体のネットワーク依存型エネルギー供給を可能にする。これらの実施態様では、リチウム−二酸化マンガン電池が、後者は、高エネルギー密度、例えば、高電池容量を示すため、第1エネルギー源として有利に用いられ、小型の構造容量を有しながら、3Vの定格電圧を有し、それらは前記マトリックスの反応媒体での電解反応をもたらすために十分に高い電圧を提供する。電池の表現が技術的意味ではなく、口語的意味で用いられ、すなわち、それは、1つのガルバニ電池と、お互いに接続されたガルバニ電池の配列とを記載することが本刊行物で特筆すべきことである。
【0015】
本発明のさらなる実施態様は、前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージに電気エネルギーを移動するために適合されるエネルギー移動デバイスを有利に含み、前記エネルギーは、所定の値を上回らない充電電流によって移動される。このように、前記第1エネルギー・ストレージからのエネルギーの引き出しは、その寿命に影響を及ぼすか、若しくはその早期破壊をももたらすことができた値に到達しないか、若しくは上回らないことが保証される。このように、例えば、第1エネルギー・ストレージの過熱又は電解反応の制御不能な進行が原因のユーザーに対する脅威は確実に未然に防止される。前記第1エネルギー・ストレージからのエネルギーの引き出しが、電流放電状態それぞれから主として独立し続け得るように、前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージへの電気エネルギーの移動は一定の充電電流によって達成されることが好ましい。
【0016】
さらなる有利な実施態様では、前記反応媒体に移動された電荷量は容易に制御できるように、前記システムの制御は、前記中間ストレージに適用された電圧によって前記中間ストレージの電荷状態を決定するためにさらに適合される。
【0017】
さらなる実施態様によると、前記中間ストレージの電荷状態についての第1及び第2の閾値は前記第1エネルギー・ストレージの操作電圧に依存する値を示す。これは、前記第1エネルギー・ストレージの電流放電状態それぞれに、1周期で前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージに移動されたエネルギー量それぞれと、前記中間ストレージから前記反応媒体に移動された電荷量との有利な適合を可能にする。
【0018】
電圧を、電解反応を維持するために必要な最小電圧より下に下がることから防止するために、好ましいこれらの実施態様では、第2閾値が所定の閾値より下に下がるとき、前記制御ユニットは前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を遮断するために適合される。これらの有利な実施態様では、前記反応媒体への電荷の移動が継続されるかの決定は、前記第1エネルギー・ストレージの電流操作状態又は放電状態に基づいて行われるように、前記制御ユニットは、前記第1エネルギー・ストレージの操作電圧を介して所定の閾値より下への低下を決定するためにさらに適合される。
【0019】
さらなる有利な実施態様によると、前記システムは、一定値の基準電圧を示し、前記第1エネルギー・ストレージの操作電圧の変化から独立する基準電圧を発生するための基準電圧発生器をさらに含む。かかる基準電圧は、前記システムで発生している電気量の正確な調整及び測定を可能にする標準電圧を提供する。好ましい実施態様では、エネルギー移動デバイスは、充電電流を制御するための基準電圧を用いるために適合される。さらなる有利な実施態様では、前記制御は、前記基準電圧を用いることによって前記第1エネルギー・ストレージの電流操作電圧それぞれを決定するために適合される。
【0020】
好ましい実施態様では、前記中間ストレージはコンデンサーによって形成される。
【0021】
コンデンサーからの電荷の引き出しは、第1エネルギー・ストレージからよりも実質的に高い電流と、電荷の引き出し量と、電荷が容易に監視可能であり制御可能に引き出される電圧とによって達成できる。コンデンサーに適用された前記電圧は、そこに蓄積された前記電荷に比例するため、前記コンデンサーから引き出された電荷量は、コンデンサー電圧を介して単純に決定できる。さらに、このように、前記電荷が前記反応媒体に移動されるとき、電極電圧は前記電解反応に必要な最小電圧よりも下に下がらないことを確保できる。
【0022】
さらなる好ましい実施態様では、前記中間ストレージと前記反応媒体との間の電気的接続が確立されたと同時に、前記制御は前記反応媒体に移動された電荷量を決定するために適合される。これは、さらに以下により詳細に記載されるように、前記エネルギーが前記第1エネルギー・ストレージから前記中間ストレージに移動される充電電流の積分か、若しくは前記中間ストレージを前記反応媒体に接続することが制御される第1及び第2の閾値によって、例えば達成できる。
【0023】
前記反応媒体に導入された電荷量の記録と同様に制御するために、さらなる好ましい実施態様によると、前記システムは、前記中間ストレージへの1つ又は2つ以上の電気的接続の存在中に前記反応媒体に導入された電荷量に関するデータを蓄積するために適合された記憶装置をさらに含む。一方、これらのデータは、個別のエネルギー移動周期中に前記反応媒体に導入された電荷量と、多くの周期中に蓄積された電荷量とに関連付けることができる。さらに、これらのデータはエネルギーが導入されるか、若しくは導入されない期間にも関連付けることができ、もちろん、異なる時間での異なる電荷量にも関連付けることができる。
【0024】
単純な操作のために、さらなる実施対応によると、前記システムは、ユーザーを介して該システムを活性化するために適合されたユーザー・インターフェースもさらに含む。適用の状態又は進捗をユーザーに通知するために、それらのさらなる実施態様で、前記ユーザー・インターフェースは、例えば、発光体を活性化することか、データ・ディスプレイ・デバイスを活性化することか、若しくは電気音響又は電気機械のデバイスを活性化することによって前記ユーザーに情報を示すためにさらに適用される。
【0025】
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲及び図に関しての典型的な実施態様の以下の記載から推論できる。記載の典型的な実施態様について示された特徴は、他の組合せで本発明に応じた実施態様、及び、特にそれ自体で実施される場合がある。本発明のいくつかの典型的な実施態様の以下の説明では、参照文が添付された図のために作成される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】略図の図面2に応じた配置で使用するための電気泳動経皮適用システムの断面図。
【図2】反応媒体でpH値を変化するための電解反応を制御するためのシステムの基本回路図。
【図3】エネルギー移動デバイスの実施態様を例示するための回路図。
【図4】中間ストレージから電気泳動経皮適用システムへの電荷の移動のための電圧制御スイッチング素子を例示するための回路図。
【図5】閾値制御回路の例を例示するための回路図。
【図6】図面2に応じたシステムとともに、図1に応じた電気泳動経皮適用システムを用いて作成された皮膚浸透試験プロファイルの図表。
【図7】図1に応じた第1エネルギー・ストレージから電気泳動経皮適用システムに電荷を移動するための方法についての基本ステップ図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1の断面図で示された電気泳動経皮適用システム40は、2つの電極41及び42を有し、その間にマトリックス43が設置される。前記マトリックス43は前記2つの電極と接触し、活性薬剤44を含む。図1に関する電気泳動経皮適用システム40の下面は、ユーザーの皮膚に接触することを示す。以下では、それは電気泳動経皮適用システム40の皮膚側表面と呼ばれる。電極42の皮膚側表面では、前記電気泳動経皮適用システム40を皮膚表面に固定するために役立つ接着層45が取り付けられる。
【0028】
皮膚側電極42は間隙を示し、それを通じて前記活性薬剤は接着層45に入ることができる。汚染に対する保護として、それが使用されないとき、前記接着層45は脱着可能な剥離ライナー45aで覆ってもよい。対電極41は、ちょうど後者に面している皮膚側電極42のように間隙とともに提供され得るが、密閉面を有することもできる。前記皮膚から離れて面している対電極41の側面は、カバーホイル48によって覆われ、接着層48aによって前記電極41に取り付けられる。
【0029】
前記電極間に配置されたマトリックス43の側面は、活性薬剤44の漏洩又は前記システムの外に前記マトリックス43の漏洩を阻止し、2つの電極41及び42がお互いに接触しないようにすることを確保するスペーサー46によって囲まれることが好ましい。非接着性材料のスペーサーが用いられる場合に、前記電極と接触する前記スペーサー46の表面は接着層46aとともに提供できる。前記マトリックス43はより広い面積に広がる場合に、前記マトリックスの範囲内での前記電極間の距離は、1つ又は2つ以上の追加の支持エレメント47の助けによって適切に維持される。
【0030】
前記マトリックスは、液体、ゲルの形態又は自立支持型固体物質(self−supporting solid material)として存在し得る。流動性マトリックスの場合には、マトリックスの漏洩が前述の手段よりも他の手段によって防止できる。例えば、前記マトリックスは被覆物(sheath)中に埋め込まれ、その電極が面している表面は膜として設計され得る。当業者に周知の適切なゲル化剤又は他の手段の助けとともに前記マトリックスを肥厚することは十分に可能である。
【0031】
前記電極42及び対電極41は、電気供給システムに接続するための端子42a及び41aをそれぞれ含む。前記電気供給システムは、前記電極間に設置された前記反応媒体で電解反応をもたらす電位を有する電荷担体を提供する。
【0032】
前記電気泳動経皮適用システム40の記載についての構造は、前記電気泳動経皮適用システム40が接着層45によって取り付けられる皮膚の表面に、長期間にわたって十分な濃度及び制御された方法で前記皮膚側電極42及び隣の接着層45を介して前記マトリックス43に含まれた1つ又は2つ以上の活性薬剤44を輸送するのに役立つ。
【0033】
前記マトリックスは、ポリマーを利用したマトリックスであることが好ましい。基本的に同一物を製造するために、経皮システムの生産で配備され、生理学的に無毒であって、それらは、親水性か、おそらく両親媒性かと、水を含むか、水を吸収できるかのいずれかとであることを条件に経皮システムの製造が展開され、全てのポリマーを使用できる。かかる適切なポリマーの例は国際特許出願WO09/000262で示される。本願で用いられるところの「マトリックス」という用語は、前記マトリックスは、水を既に含むか、すなわち前記システム40の適用前に簡単に水を導入することによって、おそらく皮膚からの水吸収によってそれ自体貯蔵可能であるかのいずれかと理解されるべきである。
【0034】
前記マトリックス43には、1つ又は2つ以上の活性薬剤44が存在し、それらの活性薬剤はアルカリ性又は酸性のいずれかが可能である。個別の活性薬剤は、それらがイオン型に変換され得ることで特徴付けられる。前記活性薬剤は、それらの薬学的に許容可能な塩の形態で前記マトリックスに含まれる得る。適切な活性薬剤の例は、国際特許出願第WO09/000262号から推測できる。
【0035】
アルカリ性の活性薬剤を用いるとき、前記マトリックスのpH値は、前記活性薬剤のpKa値よりも小さくなるように設定される。したがって前記活性薬剤は、陽イオンのようなプロトン化型で主に提供される。酸性の活性薬剤が用いられるとき、前記マトリックスのpH値は、前記活性薬剤のpKa値よりも大きくなるように相応に設定される。このように、前記活性薬剤は陰イオンのような脱プロトン化型で主に提供されることが確保される。イオン型の活性薬剤の高い百分率は、前記活性薬剤は溶解化型で提供されることを保証する。すなわち、前記活性薬剤の中性型は、特定の濃度を上回る場合に、水に容易に溶解できず、溶液から沈殿できる。それによって、前記マトリックスの活性薬剤は不動化されることになり、もはや自由に利用できないことになる。
【0036】
おそらく提供される接着層45と、ユーザーそれぞれの患者の皮膚とを介して輸送するために、前記活性薬剤44は中性型で存在するべきである。前記マトリックスに含まれたイオン性活性薬剤44の一部の変換は、電圧を電極41及び42に適用することによって達成される。このように、それらに含まれたイオンの移動をもたらす前記マトリックス43に浸透する電場が発生させられるだけでなく、とりわけ、前記電極表面で電気化学的行程も誘発される。
【0037】
アルカリ性の活性薬剤が用いられるとき、陰極によって前記システムに注入された電子は、存在するオキソニウム・イオン(H)と反応し、水素分子を形成し、前記陰極の直近では水酸化物イオン(OH)のままで存在する。前記活性薬剤が脱プロトン化され、その中性型に変換されるように、前記水酸化物イオンはプロトン化活性薬剤のプロトンと反応する。局所的な水酸化物イオン濃度の増加を介して、pH値の増加が起こる。前記脱プロトン化活性薬剤の晶出から、つまり、皮膚表面に移動しないことから防止するために、pH値は、前記マトリックス43では前記活性薬剤44のpK値よりも決して上回らないべきである。
【0038】
酸素分子が発生するように、陽極で前記水酸化物イオンは電子を放出し、前記電極でオキソニウム・イオンのまま存在する。この行程で発生される気泡は、経皮適用システム40の制御された適用に影響を及ぼす場合がある。これを防止するため、陽極として作用する上部電極41と、それらの上に設置されたカバーホイル48とは、ガスを透過可能にするように設計できる。適切なカバーホイル材料は、前記国際出願WO09/000262から推測できる。
【0039】
気泡の形成は、前記マトリックスの十分な塩化物量に関係して、銀陽極を用いることによって大いに減少できる。すなわち、この場合には、前記陽極で、ほとんど酸素は発生しないが、最初に銀は、Ag + Cl a AgCl + eの反応に応じて酸化され、それによって、陽極表面で沈殿される塩化銀を形成する。この文脈において、銀陽極という用語は、銀からなるか、若しくは少なくとも前記マトリックスに面している表面で銀のコーティングを有している電極であると理解される。銀電極として、特に、銀でコーティングされたステンレス素材と同時に、穴のあいた銀ホイル、又は、銀でコーティングされたポリエステル素材が好ましい。
【0040】
アルカリ性の活性薬剤の脱プロトン化がマトリックス領域全体にわたって拡張するように、銀陽極が用いられるときに前記陽極領域でオキソニウム・イオンの発生の低下に起因して、pH値は陽極の付近で上昇する。この特別な場合には、そのために、図1の説明とは対象的に、皮膚側電極として陽極を操作可能でもある。これは、前記陰極で発生した水素は、前記マトリックスを介して移動することなしに前記陰極と前記カバーホイルとを介して脱気できるという追加の利益を有することになる。
【0041】
陰極及び陽極はガス透過性銀電極として設計されること、すなわち、銀、又は、銀でコーティングされた材料で製造されることが好ましい。しかし、原理上、電極として、金、白金又はパラジウムからなるか、若しくはコーティングされた電極と、ステンレス鋼又は銅の電極と、銅でコーティングされた電極とのような従来の貴金属電極全てが問題となる。さらなる適切な電極は、炭素に基づくものである。前記陽極及び前記陰極は、もちろん、異なる材料で製造されることもできる。
【0042】
また、前記電極は、グリッド状の素材か、穴のあいた又は多孔性のホイルか、それらにプリントされたか、若しくは型付きでプリントされた導電材料を有するホイルかのような素材として設計され得ることが好ましい。特に、上部電極41は、カバーホイル上の導電型付きのインプリントとして設計され得る。グリッド状の電極か、それらにプリントされたグリッドを有する電極が用いられるとき、網目のサイズは、例えば0.001ないし1mm、特に0.01ないし0.05mmが可能である。
【0043】
図2は、前述のような電気泳動経皮適用システム40についての電気供給システム1の基本回路図を示す。前記電気供給システム1は、前記反応媒体で電解反応を制御するためにシステム1のように設計される。前記反応媒体は前記マトリックス43の一部分である。前記電気供給システム1は、第1エネルギー・ストレージ10、中間ストレージ30及び制御ユニット50を含む。示された実施態様では、エネルギー供給デバイス20が、前記第1エネルギー・ストレージ10から前記中間ストレージ30までのエネルギー供給のために提供される。
【0044】
前記供給システム1の目的は、最小電極電圧を維持しながら、前記電気泳動経皮適用システム40に定められた電荷量を導入することである。最小電極電圧よりも高い電圧でのかかる電荷の導入は、前記マトリックス43の前記反応媒体で制御された方法で進行する電解反応をもたらし、結果として、そのイオン型からその中性型に前記マトリックスに含まれた前記活性薬剤の特定量の変換をもたらす。
【0045】
示された典型的な実施態様では、電気エネルギーは特定の条件下で前記第1ストレージ10から引き出され、前記中間ストレージ30に移動される。前記実施態様では、エネルギーの引き出しは自律的にでき、すなわち、示された例のように、制御接続61を介する制御方法で達成できる。前記中間ストレージ30に移動されたエネルギー量は、中間ストレージ30の電荷状態に基づいて測定接続62を介する制御ユニット50によって監視される。前記中間ストレージ30の電荷状態が所定の第1の値に到達すると、前記制御ユニット50は、前記制御接続63によって制御されたスイッチング素子70によって前記中間ストレージ30から前記電気泳動TDS40に電気的接続をもたらし、このようにして前記マトリックス43の反応媒体に電荷の移動を可能にする。前記電荷が電解変換のために十分に高い電極電圧で前記反応媒体に常に導入されることを保証するために、電荷状態が所定の第2の値よりも下に下がるとすぐに、前記制御ユニット50は電気的接続を遮断する。
【0046】
第1のエネルギー・ストレージ10は電池であることが好ましく、供給システム1の小型の構造を得るために、電池は1つのガルバニ電池のみを含むことが好ましい。しかし、電解反応がより高い電圧を必要とする場合、直列に接続された複数のガルバニ電池又は数個の電池を含む電池を用いることができる。前述のような電気泳動TDS40では、第1エネルギー・ストレージとして、小さい寸法の電池と、2Vよりもかなり高い電圧とが用いられることができることが好ましいように、前記電解反応を維持するための最小電極電圧はたいてい約2Vである。特に、リチウム−二酸化マンガン電池が、これらの中で、特に、いわゆるリチウムボタン電池が好ましい。かかる電池は、現在約250ないし300Wh/kgの高い質量エネルギー密度を有し、3Vの定格電圧を有する。それらに内蔵された電気供給システム1は、室温で10年までの長期間貯蔵できるように、1年間あたり1%未満と、リチウムボタン電池の自己放電は非常に低い。さらに、電池電圧は、最大放電電流が上回らないことを条件として電池のほとんど完全な放電まで一定であり、したがって、電池容量をほとんど完全に使用するできる。リチウムボタン電池の小型の構造は、前記電気供給システム1及び電気泳動TDS40を1つのパッチ組立品内に統合することをさらに可能にする。
【0047】
しかし、ガルバニ電池から引き出され得るエネルギーは電流に限定されない。過度に高い放電電流では、電池の前記電池電圧及び電気容量が急速に低下するだけでなく、前記電池も過熱し、前記電池の漏洩又は破裂をもたらし、そのために、皮膚の火傷及び化学火傷をもたらす場合がある。電気泳動経皮適用システム40の低い内部抵抗のため、前記電池10は前記TDS40に直接的に接続することができない。この場合に、前記放電電流は電気泳動TDS40に直列に接続された電気抵抗によって電池と調和する値に下げることができ、前記TDS40での電極電圧は、電圧が前記電気抵抗で下がるため、前記電解反応に必要な最小電極電圧より下の値に低下するということになる。以下では、この最小電極電圧が閾値電圧と呼ばれる。
【0048】
前記電池10に過度に過負荷を掛けることなしに最小電極電圧よりも上の電圧で前記電気泳動経皮適用システム40に電荷を入れることを可能にするために、中間ストレージ30が前記電気供給システム1に提供され、前記電池から引き出されるよりもより高い電流強度の電荷を引き出し得る。後者は無視できる損失でエネルギーを貯蔵し、電荷移動で生じる電流によって影響されないため、コンデンサーが中間ストレージとして役立つように使用されることが好ましい。
【0049】
前記第1エネルギー・ストレージ10から前記中間ストレージ30への電気エネルギーの移動は、エネルギー移動デバイス20によって達成される。前記エネルギー移動デバイス20は、最大許容放電電流強度を常に上回らない電流強度で電荷が第1エネルギー・ストレージ10から引き出されるように設計される。最も単純な場合では、電気又はオーム抵抗器は、前記エネルギー移動デバイス20として役立つ。コンデンサーの静電容量及び抵抗器の値は、前記コンデンサーが、それらに十分な距離を有して、前記閾値よりも上の電圧に所定の期間内に充電され得る第1エネルギー・ストレージ10の電圧に一致させられる。
【0050】
前記電気供給システム1の好ましい実施態様では、前記エネルギー移動デバイス20は、定電流で第1エネルギー・ストレージ10から中間ストレージ30への電荷移動を保証する定電流制御を含む。図3は定電流で前記第1エネルギー・ストレージ10から中間ストレージ30に電荷を移動するための回路図の例を示す。スイッチング素子S1、S2及びS3は、電池10への接続は、制御ユニット(図示されない)によって回路図のさまざまな場所で遮断され得る制御可能なスイッチング素子を示す。スイッチング素子は、電子部品、例えばMOSFETの形態で実現されることが好ましく、ユーザーの動作、制御条件、及び、電流電池電圧に依存してエネルギー移動を制御するのに役立つ。しかし、前記スイッチング素子は、定電流流出機能に全く影響がない。
【0051】
第1エネルギー・ストレージ10の電池電圧は、電池電圧の変化と独立する定常値を有する基準電圧発生器Vrefによって基準電圧に変換される。基準電圧は、抵抗器R1及びR2によって形成された分圧器に適用される。主な回路図では、中間体ストレージ30として役立つコンデンサーは、トランジスターT1、例えばNチャネルMOSFETと、測定抵抗R3とともに直列に電池10に接続される。コンデンサーの充電電流によって生じた測定抵抗R3での電圧低下は、演算増幅器OP1で、分圧器で分岐された安定化された電圧と比較される。比較された電圧の差の倍数に対応する演算増幅器OP1によって生じた出力信号は、それを通しての電流フローを制御するためにトランジスターT1の制御電極に適用される。測定抵抗R3で電圧低下が前記分圧器で分岐された安定化された電圧よりも大きい場合、前記抵抗器T1を介する電流フローが減少する。反対の場合には、それは増加する。電池との連携では、したがって、説明されたように連携しているエネルギー移動デバイス20の部品R1、R2、R3、Vref、OP1及びT1は、コンデンサー30の電荷状態と独立して、等しい時間単位で等しい電荷量を前記コンデンサーに移動する定電流源を形成する。
【0052】
定電流源の測定抵抗R3は、コンデンサーが、電気泳動経皮適用システム40で電解反応を実行するために十分に高い電圧に充電され得るように設計される。リチウム電池から利用可能な3Vの電池電圧では、抵抗は、例えば、前記コンデンサーが電池電圧の95%、すなわち2.85Vの電圧に充電され得るように選択される。コンデンサーに貯蔵された電荷QKが、その静電容量CKを介するコンデンサーに適用された電圧UKに直接的に関係するため、以下の式(1)によって、前記コンデンサーで蓄えられるであろう電荷量は、その静電容量及び充電電圧を介して単に適応され得る。
【0053】
【数1】

【0054】
例えば、コンデンサーは2.85Vの電圧に周期的に充電され、その後2.265Vの電圧に再度放電される場合、1つの周期の電荷出力はQZ=CK・(0.585)である。C=47μFのコンデンサーの静電容量では、Q=27.5・10−6Cの電荷の周期的な出力量が得られる。1周期あたりのコンデンサーによる電荷DQK出力量は、以下の式(2)によって、電圧レベルの違いDUK、すなわち放電周期の最初及び最後でのコンデンサー電圧の違いから算出されることが一般的である。
【0055】
【数2】

【0056】
さらに、第1エネルギー・ストレージ10から中間ストレージ30への電荷の移動は、時間を制御した方法で達成できる。例えば、制御は、電気供給システム1の活性化後、おそらく所定の時間差を有して、第1エネルギー・ストレージ10から中間ストレージ30へと、さらに電気泳動TDS40へとの電荷移動を活性化するため、及び、所定の電荷量が前記電気泳動経皮適用システム40に導入されるまで前記移動を継続するために適合できる。したがって、患者の皮膚表面での活性薬剤の所望の濃度が調節できる。その後、電荷移動は所定の期間遮断でき、この期間の終了後、さらなる時間の間隔で再開される。この断続的な電荷移動は、必要であれば、繰り返されることができ、電荷移動の間隔と、これらの間隔の継続時間との期間は、反復から反復まで変化することができる。他の実施態様では、活性薬剤の最初の濃度を確立するために必要な電荷量が移動されるとすぐに、前記制御ユニットは、時間単位あたりの平均で移動された電荷量を、例えば、所定のプロファイルに従って患者の皮膚で活性薬剤の濃度がその後一定に維持されるか、若しくは変更される値に低下する。かかる制御は、可変曲線図形によって図2で記号で表された制御ユニット中でソフトウェアで制御されるデバイスの形態で実施されることが好ましい。
【0057】
中間ストレージ30として役立つ蓄電池の電荷状態は、その電圧を介して監視されることが好ましい。前記コンデンサーの充電及び放電を制御するために、前記制御ユニット50は、丸で囲まれたVによって図2で記号で表され、回路図によって図4で例示された電圧で制御されたスイッチング・デバイスを含む。
【0058】
電圧で制御されたスイッチング素子は、シュミットトリガーのように、すなわちスイッチオンとスイッチオフとの異なる閾値を有する電子回路の形態で設計される。演算増幅器OP2は、約5・10の高い増幅を有することが典型的であるため、前記演算増幅器の出力での電圧は、その供給電圧におおよそ対応する低レベル0Vと高レベルとの間の入力での電圧差に依存して変化する、すなわち可能性のある電圧を引いた電池電圧はS3のようなスイッチング素子で低下する。可能性のあるオフセット電圧が、適切な測定抵抗器(dimensioning resistors)R4、R5及びR6で平衡化、若しくは最小化できる。
【0059】
演算増幅器OP2の出力での低電圧レベルでは、前記抵抗器R5及びR6は並列に有効に接続される。したがって、前記演算増幅器の正入力の場合に供給された第1閾値電圧は、抵抗器R4と、お互いに並列に接続された抵抗器R5及びR6とを直列に接続することから生じる分圧器によって決定される。したがって、回路の地電位に関して、前記演算増幅器の正入力に供給された電圧は、コンデンサー30で分岐され、前記演算増幅器の負入力に供給された電圧よりも低い。スイッチング・トランジスターT2は遮断する、すなわち、後者によって形成されたスイッチング素子は開であり、前記コンデンサーから前記電気泳動経皮適用システム40に放電されることから電荷を防止する。
【0060】
前記演算増幅器OP2の出力電位が高レベルに切り替わるように、コンデンサーの電圧を増加するとともに、前記演算増幅器OP2の負入力に供給された電圧は、それが、第1閾値電圧の値に最終的に到達し、その値よりも下に下がるまで、回路の地電位と比較して減少する。このレベルで、前記抵抗器R4及びR6は、並列に有効に接続される。したがって、前記演算増幅器の正入力に適用された電位は地電位と比較して増加され、前記コンデンサー30で分岐され、前記演算増幅器の負入力に供給された電圧よりも高い値をとるように、前記演算増幅器の正入力の場合に供給された第2閾値電圧は、抵抗器R5と、お互いに並列に接続された抵抗器R4及びR5との直列の接続を生じる分圧器によって決定される。前記スイッチング・トランジスターT2は現在伝導性であり、例えば、後者によって形成されたスイッチング素子は閉じられ、電荷は前記コンデンサー30から電気泳動経皮適用システム40に放電される。
【0061】
したがって、コンポーネントOP2、R4、R5及びR6で形成された記載のシュミットトリガーとともに、電気的接続は、前記コンデンサーの電荷状態が、第1閾値電圧によって決定された第1閾値に到達するか、若しくは上回るとすぐに、前記中間ストレージ30として役立つコンデンサーと、前記電気泳動TDS40との間に形成される。したがって、前記中間ストレージ30の電荷状態が前記第2閾値電圧によって決定された第2閾値に低下するか、若しくは同一よりも下になるとすぐに、中間ストレージが再充電できるように前記シュミットトリガーは電気的接続を遮断する。
【0062】
電気泳動TDSとのコンデンサーの各接続で、等しい電荷量が電気泳動経皮適用システムの反応媒体に移動されるように、第1エネルギー・ストレージ10の一定の電池電圧で、第1及び第2の閾値電圧は一定である。したがって、所定の期間にわたって前記電気泳動TDS40に導入された電荷量は、前記コンデンサー30の放出周期の数、及び、式(2)に応じた放電周期あたりの移動した電荷量によって容易に決定される得る。
【0063】
変化する電池電圧でも前記電気泳動経皮適用システム40に放電周期あたりに導入された電荷量を一定に保つために、抵抗器R4、R5及びR6で形成された分圧器は、前述の基準電圧発生器によって発生された一定の基準電圧を供給できる。
【0064】
所定の期間内に電気泳動TDSに導入された電荷量を決定することをさらに単純にする可能性は、前述のような定電流エネルギー移動デバイスを使用することである。この場合に、前記コンデンサーは、時間単位あたり一定となる電荷量を常に供給される。この電荷供給は、前記電気泳動経皮適用システム40への電荷移動中に遮断されないため、前記システム40に完全に導入された電気量は、前記コンデンサーの電荷状態についての低い第2閾値を最初に上回る時から経過した時まで一定の充電電流を積演算することによって容易に計算できる。
【0065】
図4で示された電圧で制御されたスイッチング・デバイスでは、前記中間ストレージ30での電圧が、第2閾値と前述された閾値よりも下がるとすぐに、前記中間ストレージ30から電気泳動経皮適用システム40までの電気的接続は遮断される。この閾値は、上述の第2閾値電圧によって決定され、その絶対値は前記電池電圧とともに変化し、前記電池寿命の終わりに向かって低くなる。ここで、前記中間ストレージ30の電荷状態についての低い閾値が、最小電極電圧がもはや到達されず、結果として、電解反応がもはや起こることができない値よりも下に下がることを防止するために、前記電池電圧に依存する前記第2閾値が、最小電極電圧によって決定された閾値よりも下に下がるとすぐに、前記制御ユニットは前記電気的接続を遮断するために適合される。好ましくは、この閾値は、前記第1エネルギー・ストレージ10の操作電圧、すなわち電流電池電圧それぞれに基づいて決定される。かかる閾値制御の例は図5に示される。抵抗器R7及びR8で形成された分圧器によって、操作電圧と直接的に接続された測定電圧が発生され、図3に関して前述された基準電圧発生器の基準電圧と比較される。好ましくは、測定電圧は、前記操作電圧が許容可能な最小値よりも下に下がるとき、前記測定電圧は前記基準電圧と一致するように適合される。もちろん、前記基準電圧の代わりに、さらなる分圧器によってもたらされた電圧も使用され得る。比較器OP3の出力が、スイッチング素子S1の制御に直接的に役立てることができるか、若しくは、図5で示されるように、S1のスイッチング状態を駆動するための制御51の入力値として役立てることができる。前記第1エネルギー・ストレージは、最小操作電圧未満で前記電気システムのさらなるコンポーネントから電気的に切断されるように、好ましくは、スイッチング素子S1が電気供給システム1の主要回路に設置される。
【0066】
制御ユニット50の他の実施態様は、アナログ電圧値をデジタル値に変換するための1つ又は2つ以上のアナログないしデジタルの変換器を含む。操作又は測定電圧それぞれのこれらの実施態様では、第2閾値電圧はデジタル化され、最小電極電圧を維持するのに必要な値と比較される。操作電圧の変化によってもたらされる測定誤差を最小化するために、デジタル化された電圧値は基準電圧のデジタル化から即座に得られた値それぞれによって標準化できる。
【0067】
前記制御ユニット50は、図2で四角で記号されたシーケンス制御のためのソフトフェアで制御されたデバイスをさらに含む。前記ソフトフェアで制御されたデバイスは、図2でドラム缶によって記号で表された記憶装置に接続する。
【0068】
さらに、電気供給システム1は、ユーザーにシステム1を活性化することを可能にする図示されないユーザー・インターフェースを含む。前記ユーザーへのフィードバックのために、前記ユーザー・インターフェースは、視覚的、聴覚的及び機械的シグナルを介して前記制御ユニットがユーザーに情報を利用可能にする信号デバイスも含むことができる。視覚信号デバイスとして、LED(発光ダイオード)のような発光体又はディスプレイ・ユニット、例えば小型の液晶ディスプレイが適切である。聴覚信号デバイスの例として、静電音響変換器のような電気聴覚変換器をあげることができ、機械信号デバイスの例として、電気的に信号が送られたとき、機械的振動を発生する電気機械変換器をあげることができる。
【0069】
好ましくは、前記ユーザー・インターフェースは、閉状態で、制御ユニット50のソフトウェアで制御されたデバイスに電気的接続を確立する押しボタンを含む。このようにして、前記ソフトフェアで制御されたデバイスが活性化される。前記ユーザー・インターフェースは、後者が起動するとすぐに、前記ソフトフェアで制御された制御デバイスによって閉じられ、したがって、前記押しボタンのスイッチング状態に独立して主要の回路を閉じるスイッチング素子S1をさらに含む。前記制御ユニットの特別な実施態様では、前記ソフトフェアで制御されたデバイスは2つのサブユニットに分けられ、第1サブユニットはスイッチング素子S1を閉め、第2サブユニットはスイッチング素子S2を閉め、前記エネルギー移動デバイス20と、前記電圧で制御されたスイッチング素子とに電圧供給を提供する。
【0070】
記憶装置では、好ましくは、電気供給システム1によって電気泳動経皮適用システム40の電荷供給を特定するそれらの値が蓄積される。活性化後の電荷の導入は、前記電気泳動TDS40に導入された電荷量が所定の値と一致するまで継続されるように、これらの予め蓄積されたデータは電荷総量に関係付けることができる。さらに、蓄積された値は、時間的に制御された電荷導入のためにも役立てることができる。例えば、記憶装置では、第1充電間隔のための第1充電量と、次の充電間隔までの時間と、第2充電間隔のための電荷量とを決定する値が蓄積され得る。さまざまな充電間隔と、断続的な時間とを実質的に連結することによって、電気泳動経皮適用システム40への電荷導入のためのあらゆる種類の時系列が存在できる。
【0071】
中間ストレージから電気泳動経皮適用システム40への電気的接続の状態を検出すること、例えば、シュミットトリガーの出力電位によって、ソフトフェアで制御されたデバイスは、放電周期の数、要約すると、電気泳動TDS40に移動された電荷量を決定できる。代替として、放出された電荷量の決定は、前述のように、コンデンサーを充電するための周知の充電電流を用いる時間の単純測定によって実施され得る。
【0072】
制御ユニット50の好ましい実施態様では、電気泳動経皮システム40に移動された電荷量は、全体又は一部分の時間に移動されるように定められた電荷量が到達したとき、前記電気泳動TDS40へのさらなる電荷供給を遮断するために適合される2つのサブユニットそれぞれを有する、ソフトウェアで制御されたデバイスの2つのサブユニットそれぞれによって別々に計算される。
【実施例1】
【0073】
図6のダイアグラム100は、前述の電気泳動経皮適用システムがマウスの皮膚に適用されたin−vitroでのマウス皮膚浸透テストの結果を示し、前記マウスの皮膚を通して前記システムから移動された活性薬剤フェンタニルの量が測定された。曲線101ないし105は、浸透した活性薬剤の蓄積量、すなわち個々の時点までにマウスの皮膚を浸透した量を示す。
【0074】
個々の曲線101ないし105は基本的なテスト条件でお互いに異なる。曲線の1つ1つは、同一テスト条件の3回のテストの平均値を示す。前記曲線105は、電荷が電気泳動経皮適用システム40に2.5Vの電極電圧で60秒間導入された基準測定の浸透結果を示す。この場合に電気泳動経皮適用システム40に導入された電荷量は、第1回目の電圧(17h)での適用後750mCであり、第2回目の電圧(41h)での適用後600mCであった。
【0075】
曲線101ないし104によって示された皮膚浸透テストのテスト条件は、エネルギー第1エネルギー・ストレージ10から前記中間ストレージに移動された前記中間ストレージ30の容量又は充電電流のいずれかがお互いに異なる。
【0076】
前記曲線101及び前記曲線103を決定するための前記皮膚浸透テストのために、34.7μFの容量を有する中間ストレージが用いられた。前記曲線102及び104を決定するための皮膚浸透テストでは、中間ストレージの容量は970μFであった。前記曲線103及び104を決定するためのテスト用充電電流は、前記曲線101及び102を決定するためのテストを実施するために用いられた1.8倍の充電電流であった。
【0077】
放出周期あたりの前記中間ストレージ30から前記電気泳動経皮適用システム40に移動された電荷量は、曲線101についてのテストでは34.7μCと、曲線102についてのテストでは970μCと、曲線103についてのテストでは34.7μCと、曲線104についてのテストでは969μCとであった。放出周期の頻度は、曲線101では52.6Hzと、曲線102では1.85Hzと、曲線103では29.7Hzと、曲線104では1.04Hzとであった。このことから、1秒間あたりに前記電気泳動経皮適用システム40に導入された電荷量は、曲線101についてのテストでは1.825mCと、曲線102についてのテストでは1.794mCと、曲線103についてのテストでは1.031mCと、曲線104についてのテストでは1.008mCとの結果であった。4つのテスト全てで、全部で600mCの電荷量が前記電気泳動経皮適用システム40に導入された。この電荷量の導入に必要な時間は、曲線101に応じたテストでは5分29秒と、曲線102に応じたテストでは5分34秒と、曲線103に応じたテストでは9分42秒と、曲線104に応じたテストでは9分55秒とであった。全てのテストでは、電荷移動はテスト開始後17時間で活性化された。電荷適用の開始は、図6で垂直破線によって記される。
【0078】
浸透テストの結果は比較可能な浸透プロファイルを示し、基準測定に属する曲線105の最初の急な上昇が、導入された電荷量よりも25%高い量とみなされ得る。前記浸透プロファイルは、前記電気泳動経皮適用システム40への電荷移動と正の相関を示し、電荷適用と、前記浸透プロファイルの上昇との間の時間遅延は、マウスの皮膚に浸透するのに必要な時間とみなされる。
【0079】
図7では、前述のような第1エネルギー・ストレージから電気泳動適用システムへの電荷を移動するための方法200の基本ステップが示されている。前記方法は、ユーザー、例えば、医師、医療補助者によってか、若しくは患者自身によってのシステムの活性化とともにステップ201で開始する。前記システムの活性化後、その後のステップ202では、電荷が、用いられた第1エネルギー・ストレージについて許容可能な放電電流よりも小さいか、若しくは等しいなるように移動される電流強度で第1エネルギー・ストレージ10から中間ストレージ30に移動される。次のステップ203では、中間ストレージの電荷状態が確認される。第1閾値が到達するか、若しくは上回る場合、行程はステップ204とともに、さもなければ、ステップ202とともに継続される。ステップ204では、前記中間ストレージ30からの電荷は、電気泳動経皮適用システム40の反応媒体に入ることができるように、中間ストレージ30が、電気泳動経皮適用システム40の電極に電気的に接続される。電気的接続を確立した後、前記方法は、中間ストレージ30の電荷状態が第2閾値に低下したか、若しくは同一よりも下がったかどうかを確認するステップ205で継続される。この場合には、前記方法は、電気的接続の遮断とともにステップ206で継続される。その後のステップ207では、電気泳動TDS40に全体で移動された電荷量は、所定の電荷量と等しいか、若しくは大きいかどうかが確認される。そうでない場合には、前記方法はステップ202に戻るか、さもなければ、ステップ208で終了する。
【0080】
ステップ207からステップ202に戻る代わりに、第1エネルギー・ストレージ10から引き出される電流が、前記中間ストレージから前記電気泳動経皮適用システム40への電気的接続の存在期間中に維持される場合、前記方法は、ステップ207の後、ステップ203によって継続できる。前記方法のさらなる実施態様は、図7で示されないステップ、例えば、時間的に間隔をあけた電荷適用のシーケンスが可能であるように、前の電荷適用から経過した時間を確認するための方法ステップを示す。これらの実施態様では、電荷適用あたりの電気泳動TDS40に導入された電荷量が変動させることができる。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応媒体で電解反応を制御するためのシステムであって、
該システムは、
第1エネルギー・ストレージ(10)を接続するために適合され、
中間ストレージ(30)及び
制御ユニット(50)を含み、
前記制御ユニットは、
接続された第1エネルギー・ストレージ(10)から前記中間ストレージ(30)に電気エネルギーを移動し、
前記中間ストレージ(30)の電荷状態を監視し、
前記中間ストレージの電荷状態が第1閾値よりも大きいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を確立し、及び、
前記システムから前記反応媒体への電流フローを遮断するために、前記中間ストレージの電荷状態が第2閾値よりも小さいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を遮断するために適合されることを特徴とする、システム。
【請求項2】
反応媒体で電解反応を制御するためのシステムであって、
該システムは、
第1エネルギー・ストレージ(10)と、
中間ストレージ(30)と、
制御ユニット(50)とを含み、
前記制御ユニットは、
前記第1エネルギー・ストレージ(10)から前記中間ストレージ(30)に電気エネルギーを移動し、
前記中間ストレージ(30)の電荷状態を監視し、
前記中間ストレージの電荷状態が第1閾値よりも大きいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を確立し、及び、
前記システムから前記反応媒体への電流フローを遮断するために、前記中間ストレージの電荷状態が第2閾値よりも小さいか、若しくは等しいとき、前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続を遮断するために適合されることを特徴とする、システム。
【請求項3】
ガルバニ電池又はガルバニ電池の配列が前記第1エネルギー・ストレージ(10)を形成することを特徴とする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
1つ又は2つ以上のリチウム−二酸化マンガン電池が前記第1エネルギー・ストレージ(10)を形成することを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
所定の値を上回らない充電電流で、前記第1エネルギー・ストレージ(10)から前記中間ストレージ(30)に電気エネルギーを移動するために適合されるエネルギー移動デバイス(20)をさらに含むことを特徴とする、請求項3又は4の1つに記載のシステム。
【請求項6】
前記エネルギー移動デバイス(20)は、一定の充電電流で前記第1エネルギー・ストレージ(10)から前記中間ストレージ(30)に電気エネルギーを移動するために適合されることを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ユニット(50)が前記中間ストレージに存在する電圧に基づいて前記中間ストレージ(30)の電荷状態を決定するためにさらに適合されることを特徴とする、請求項1又は5の1つに記載のシステム。
【請求項8】
前記中間ストレージ(30)の電荷状態についての第1及び第2の閾値が前記第1エネルギー・ストレージ(10)の操作電圧に依存することを特徴とする、請求項3に関する範囲の請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御ユニット(50)は、前記第2閾値が所定の閾値よりも下に下がるとき、前記反応媒体と前記中間ストレージ(30)との間の電気的接続を遮断するために適合されることを特徴とする、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記制御ユニット(50)が、前記第1エネルギー・ストレージ(10)の操作電圧に基づいて所定の閾値の下に下げることを決定するために適合されることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
第1エネルギー・ストレージ(10)の操作電圧と独立して一定の基準電圧を発生するための基準電圧発生器(Vref)をさらに含むことを特徴とする、請求項6ないし10の1つに記載のシステム。
【請求項12】
前記エネルギー移動デバイス(20)は前記充電電流を制御するために前記基準電圧を用いて適合されることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記制御ユニット(50)は、前記基準電圧を使用することによって前記第1エネルギー・ストレージ(10)の操作電圧を決定するために適合されることを特徴とする、請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項14】
コンデンサーが前記中間ストレージ(30)を形成することを特徴とする、前記請求項の1つに記載のシステム。
【請求項15】
前記制御ユニット(50)が、前記反応媒体と前記中間ストレージ(30)との間の電気的接続期間に前記中間ストレージから前記反応媒体に移動された電荷量を決定するために適合されることを特徴とする、前記請求項の1つに記載のシステム。
【請求項16】
前記反応媒体と前記中間ストレージとの間の電気的接続期間中に前記反応媒体に導入された電荷量に関するデータを蓄積するための記憶デバイスをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
ユーザーを介して前記システム(1)を活性化するために適合されたユーザー・インターフェースをさらに含むことを特徴とする、前記請求項の1つに記載のシステム。
【請求項18】
前記ユーザー・インターフェースが前記ユーザーに情報を表示するためにさらに適合されることを特徴とする、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
請求項1ないし18の1つに記載の電解反応を制御するためのシステム(1)と、
第1電極(41)と、
第2電極(42)と、
前記第1電極(41)と前記第2電極(42)との間に設置されたマトリックス(43)とを含み、前記マトリックスは、該マトリックスのpH値でその中性からイオン型の割合が変化する少なくとも1つの活性薬剤(44)を含み、
前記第2電極(42)は、前記すくなくとも1つの活性薬剤(42)をその中性型で浸透可能にするため、及び、電解反応を制御するために適合され、前記システム(1)は、少なくとも1つの前記電極への前記システム(1)の電気的接続が、前記中間ストレージ(30)の電荷状態に依存して前記システム(1)の前記制御ユニット(50)によって閉じられ、遮断されるように前記第1電極(41)及び前記第2電極(42)に電気的に接続されることを特徴とする、電気泳動経皮適用システム。
【請求項20】
第1エネルギー・ストレージ(10)から経皮適用システム(40)に電荷を移動するための方法であって、該方法は、
(a)所定の値を上回らない移動割合で第1エネルギー・ストレージ(10)から中間ストレージ(30)に電荷を移動するステップと、
(b)前記中間ストレージ(30)の電荷状態を第1の所定の電荷状態と比較するステップと、
(c)前記電荷状態が前記第1の所定の電荷状態と一致するか、若しくは上回るとき、前記中間ストレージ(30)と前記経皮適用システム(40)との間に電気的接続を確立するステップと、
(d)前記中間ストレージ(30)の前記電荷状態を第2の所定の電荷状態と比較するステップと、
(e)前記電荷状態が前記第2の所定の電荷状態と一致するか、若しくは該第2の所定の電気状態よりも下に下がるとき、前記中間ストレージ(30)と前記経皮適用システム(40)との間の電気的接続を切断するステップとを含むことを特徴とする、方法。
【請求項21】
所定の電荷量が移動されるまで、前記ステップ(a)ないし(e)は繰り返して実施されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
経皮適用システムで電解反応を制御するための請求項1ないし18の1つに記載のシステムの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−521030(P2013−521030A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555418(P2012−555418)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【国際出願番号】PCT/EP2011/053136
【国際公開番号】WO2011/107525
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(510002350)アシノ アーゲー (7)
【Fターム(参考)】