説明

流体採取および試験装置

【課題】採取装置から唾液を容易に分離し、液だれすることなく容器内で唾液試料を容易に隔離することができる流体採取および試験装置を提供する。
【解決手段】流体採取および試験装置10は、底部16および開口頂部18を有する採取バイアル14と、バイアルの開口端部に挿入できる大きさになされたエクスプレッサ22とを含んでいる。エクスプレッサ22は、内部を流体が通過可能なリブ付のベース26と、リブ付のベース26がバイアルの底部と離間した状態で、採取バイアル14内にエクスプレッサ22を保持する支持部材30とを含む。流体採取装置48は、流体を捕捉する吸収性部材52を含み、吸収性部材52はエクスプレッサ22に挿入できる大きさにされており、リブ付のベース26に対して圧縮可能であり、これによりリブ付のベース26を介してバイアルの底部へと捕捉される流体を放出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、流体試料採取および試験装置に関し、さらに詳しくは、口腔液または唾液採取および試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体の種々の生化学的または生理的な状態を検査および監視し、かつ、個体の全般的な健康状態を判定するために、体液(流体)のサンプリングおよび試験が一般に行なわれている。
唾液は、血液のサンプリング時に必要とされる侵入方法なしで入手できるため、試験媒体として用いることが好ましい場合が多い。尿サンプルは侵入的ではないにしろ、完全を期すためにサンプリングの間、患者の監視を要する。つまり、生化学的および生理的な分析における媒体として唾液を用いることは、非侵入的な方法で得られ、かつ容易に監視されるため望ましい。
【0003】
さらに、唾液は非常に信頼性の高い、分析物指標のキャリアであることが見出されており、かつ、アンフェタミン、メタンフェタミン、コカイン、アヘン剤、THCおよびその代謝物、および他の誤用薬剤、ならびに核酸マーカーとHIVなどのウイルス感染症とを含む適用に伴う物質の定性検出に有用な横型クロマトグラフ免疫測定法であることが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
唾液を患者の生化学分析において使用することは有利ではあるが、検査技師による唾液の採取およびその取り扱いには依然として問題が残る。あらゆる体液の試験と同様に、取り扱う際の露出は最小限に抑えられることが最も重要である。
本発明は、採取装置から唾液を容易に分離し、液だれすることなく容器内で唾液試料を容易に隔離することができる流体採取および試験装置を指向するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にしたがった流体採取および試験装置は一般に、底部と開口頂部とを有する採取バイアルを含む。エクスプレッサは、バイアル開口端部内に挿入されるような寸法にされており、流体が内部を通過することができるようにリブ付のベースを有して設けられている。支持部材は、リブ付のベースがバイアルの底部と離間された状態で、採取バイアル内でエクスプレッサを保持するために設けられている。このような態様で、唾液などの分離流体は、バイアル内に採取され、流体採取装置から分離されたのちにエクスプレッサから隔離される。
【0006】
これに関し、本発明にしたがった流体採取装置は、流体を捕捉するための吸収性部材を含み、この吸収性部材は、エクスプレッサ内に挿入されるような大きさにされており、内部に捕捉された流体を、リブ付のベースを通過させバイアルの底部へと放出するため、リブ付のベースに対して押圧することができる。
また、捕捉機構が設けられ、エクスプレッサ内部へ流体採取装置を挿入後、この流体採取装置をエクスプレッサに掛止し、これによりエクスプレッサを流体採取装置とともに採取バイアルから取り出すことが可能となる。このことにより、唾液を搾り出したのち、唾液に接触する可能性または唾液が露出される可能性を大幅に減少させる。
【0007】
より詳細には、流体試験紙を、採取バイアル内へ挿入できる大きさにして設けてもよく、この液体試験紙は、バイアルの底部から流体を吸い上げるために試験片を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態では、採取バイアルは円筒状であり、バイアルの底部は円錐形であって、これにより流体を内部に貯留し、試験紙の位置を中央に合わせる。このような中央合わせを容易にし、採取バイアルの底部で流体と試験紙とを確実に接触させるために、試験紙は採取バイアルの底部の円錐形と合致し、入れ子になされる底部を含んでもよい。
【0008】
本発明にしたがった他の実施形態では、採取バイアルは三角形状の管であってもよく、バイアルの底部はこの管の側部に向かって傾斜していてもよく、また、流体を貯留し、試験紙底部を受けるための槽を含んでもよい。
さらに詳細には、本発明にしたがった装置は、採取バイアルの内周と締まり嵌合をするために、エクスプレッサの周囲に配置される圧搾リブを含んでもよい。かかる構造は、採取バイアル内でエクスプレッサを安定させるとともに、エクスプレッサが採取バイアルから尚早に取り出されることを防ぐために設けられる。
【0009】
上述された支持部材は、採取バイアル内で、リブ付のベースが上述されるように、バイアルの底部と離間されてエクスプレッサを保持するためにバイアルの頂部と係合するために、外方に延びるフランジを含んでもよい。
本発明をさらに要約すると、流体採取装置は、把手、および吸収性部材と把手とを相互に連結する軸を含み、捕捉機構は、軸から径方向に延びるスカートと、このスカートを掛止するためにエクスプレッサの内周に配置されたリングとを含む。操作時には、吸収性部材から唾液を絞りだして流体採取装置から取り出す間に、スカートはリングを超えてエクスプレッサに掛止されるか装着され、エクスプレッサを同時に採取バイアルから取り出す。
【0010】
流体採取装置はさらに吸収性部材に隣接する第2のスカートを含み、これにより、バイアルの底部に向けて挿入された流体採取装置の動きに際して、リブ付のベースに対して吸収性部材が圧縮される。
さらに、スカートをリングに対して押し付けて押し込み式に掛止させ、かつ圧縮により引き起こされる吸収性部材上の表面液体をすべて吸収させるため、吸収性部材は圧縮後に膨張できる大きさになされている。これにより、バイアルから採取装置とエクスプレッサとを取り出す際の液だれを排除する。
【0011】
エクスプレッサを採取バイアル内に容易に挿入するために、エクスプレッサにはテーパーがつけられた側壁部分が設けられていてもよい。
本発明にしたがった流体採取方法は一般に、採取バイアルを設けることと、採取バイアル内にエクスプレッサを挿入することとを含む。かかる方法は、流体採取装置に装着された吸収性部材に流体を捕捉すること、この流体採取装置とともに吸収性部材をエクスプレッサ内に挿入することとをさらに含む。
【0012】
吸収性部材はエクスプレッサ内で圧縮され、捕捉された流体をバイアル内に放出する。かかる方法は、流体採取装置をエクスプレッサに掛止することと、その後、掛止された流体採取装置とエクスプレッサとをバイアルから液だれさせることなく取り出すこととをさらに含む。次いで流体の分析を行なうため試験紙をバイアルに挿入してもよく、また、のちの試験または廃棄処理のためにバイアルにふたをして流体を保存してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の利点と特徴は添付図面に関連させて考慮することにより、以下の説明でよりよく理解されるであろう。
図1を参照して、本発明にしたがった流体採取および試験装置10が示されており、底部16および開口頂部18を有する円筒状の採取バイアル(瓶)14と、図3および図4に示されているようにバイアル開口頂部18に挿入される大きさになされたエクスプレッサ(絞り器)22とを全体として含む。
【0014】
図2に、より明確に示され、図3および図4に示されるように、エクスプレッサ22は、内部を流体が通過できるようになされたリブ付のベース26と、外方に延びてバイアル頂部18と係合するフランジ30などの支持部材とを含む。
バイアル14およびエクスプレッサ22ならびに本発明の他の構成要素は、プラスチックなどの従来の適当な材料から形成されてもよいことを理解されたい。
【0015】
図2に示されるように、リブ付のベース26は、複数の径方向リブ34を含んでもよく、さらに内部への流体の通過を可能とする他のリブ配列もまた、好適である。
図3および図4に示されるように、支持部材またはフランジ30は、リブ付のベース26がバイアルの底部16と離間した状態で、採取バイアル14内でエクスプレッサ22を保持する。図示しないが、本発明にしたがって他の支持部材を利用してもよい。
【0016】
図1に示すように、エクスプレッサ22は、エクスプレッサ22を採取バイアル14に容易に挿入するためにテーパー(勾配)がつけられた側壁部38を含んでもよい。図3および図4に示すように、エクスプレッサ22の狭部40は採取バイアル14の内周44と離間されて配置される。
本発明にしたがうと、吸収性部材52、把手54、および内部連結軸56を含む流体採取装置48は、患者の口(図示せず)からのサンプルを貯留するために備えられている。
【0017】
吸収性部材52は、発泡性またはスポンジ状の材料で形成されてもよく、エクスプレッサ22に挿入されるような大きさになされ(図3および図4参照)、リブ付のベース26に対して圧縮することができ(図4参照)、これにより、リブ付のベース26を介して捕捉された流体をバイアルの底部16に放出するようにしてもよい。
吸収性部材52は軸56から径方向に延びるスカート60によって容易に圧縮される。図4の矢印64で示されるように、採取装置48がバイアルの底部16に向かって押下されるとき、部材52は図4に示されるように、捕捉された流体68を圧縮し、放出し、搾り出す。
【0018】
図3および図4に示すように、捕捉機構72は、流体採取装置48をエクスプレッサ22に挿入したのちに、流体採取装置48をエクスプレッサ22に掛止するために設けられる。この掛止により、エクスプレッサを流体採取装置48と同時に採取バイアル14から取り出すことが可能になり、これにより、唾液にさらされているエクスプレッサ22を触ったり取り扱ったりする必要はなくなる。
【0019】
一例として捕捉機構72は、採取装置軸56から径方向に延びているスカート78と、エクスプレッサ22の内周82上に配置されたリング80とを組み合わせて備えていてもよい(図2参照)。スカート78の直径はリング80内で測定されるエクスプレッサの直径より大きく、したがって吸収性部材52を圧縮する際に、ひとたびスカート78がリング80を超えて押下されると(図4参照)、図5に示されるように、バイアル14から採取装置48を取り出す際にエクスプレッサ22を持ち上げると同時に、バイアル14から採取装置48が持ち上がる。
【0020】
上述されるように、吸収性部材52は、圧縮後の膨張を可能にするように寸法、つまり長さが決められている。この圧縮後の膨張によりスカート78はリング80に押し付けられるが、このとき、圧縮中に部材52の表面52Aに押し付けられた流体を再吸収する。ここで再吸収がなされるため、採取装置48とエクスプレッサ22とがバイアル14から抜き出される際に、液だれの可能性を排除または大幅に減少させる。このことは無論、隣接する表面部(図示せず)を汚染する可能性を減少させる。
【0021】
バイアル14内でエクスプレッサ22を安定させ、さらに、バイアル14からエクスプレッサ22が尚早に抜けることを防止するために、エクスプレッサ22の円周88上に圧搾リブ86を設け、採取バイアル14の内周44に締まり嵌合するようにしてもよい(図1および図2参照)。
流体を採取バイアル14内に搾り出し、採取装置48およびエクスプレッサ22を取り出してから、採取バイアル14内に流体試験紙92を挿入してもよい(図6参照)。試験紙92は、試験片94を有して、バイアルの底部16から流体を吸い上げるための底部導入口96を備えた従来の横型クロマトグラフ免疫測定装置であってもよい。
【0022】
図6に示されるように、試験紙底部100は、流体110を貯留するために円錐形104を有するバイアルの底部16と合致するように、また、試験紙92の位置を中央に合わせるために略弓状または三角形状102を有してもよい。
図3ないし図6では装置10の動作を示す。エクスプレッサ22はまず、圧搾リブ86が内部で滑り嵌めされたバイアル14に挿入される。
【0023】
次いで、口腔液を採取するために口内および舌(図示せず)を拭き取ってから、採取装置48をエクスプレッサ22(図3)内に挿入する。矢印64で示されるように把手54および軸56を介して、吸収性部材52へかけられる下方への圧力により、第2のスカート60が吸収性部材をリブ付のベースに押し付けて圧縮し、捕捉された流体(図4)を放出する。
【0024】
次に上述されたように、スカート78とリング80とを含む捕捉機構72により、採取装置48とエクスプレッサ22との間が掛止されているため、バイアル14から採取装置48とエクスプレッサ22とが同時に取り除かれる。上述されるように、圧縮後の吸収性部材52の膨張により、液だれが防止される。
次いで、バイアル14の底部16から流体110を吸い上げるのに十分な時間、試験紙92をバイアル14に挿入していてもよい。吸い上げが終わると、試験紙92はバイアルから取り出されてもよく、また、バイアル14内に残されて、このバイアルの底部16内に残っている流体110は、キャップ106により従来の保存方法で、のちの試験または廃棄処理(図6)のために封止されてもよい。
【0025】
図7ないし図9を参照すると、本発明にしたがった他の実施形態の装置114が示されている。図1ないし図6で示された上述の装置10に関連して示された同一のまたは実質的に同様の要素には、同一の参照符号が付されている。
この実施形態114では、図7に最もよく示されているように、採取バイアル116は、三角形状の管を含む。エクスプレッサ122はバイアルの壁部ステップ128とを係合するための三角フランジ126を有する円形の煙突部124を含んでいる。
【0026】
実施形態114では、バイアル116は、バイアル116の側部132に向けて傾斜するバイアルの底部130を含み、また、流体を貯留し、試験紙136を受けるための槽134を含む。図6に示されているように、試験紙136は、槽134を入れ子にするための平坦な底部130を含むことを除けば、試験紙92と類似している。
10で示した実施形態に関連して上述したように、フランジ78は、採取装置48を、エクスプレッサ122に掛止するためのリング140と係合し、バイアルから同時に取り除くことを可能にする。
【0027】
上記では本発明にしたがって、本発明を有利に用いうる態様で示されるように、特定の唾液試験/エクスプレッサ/採取装置について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではないことを留意されたい。すなわち本発明は、説明された要素を適当に含み、これらからなり、または本質的にこれらからなるものであってもよい。さらに、本願明細書内で例示的に記載された発明は、本明細書中に具体的に開示されていない任意の要素が存在しない場合においても適当に実施できる。したがって、当業者なら見出すことができる任意のまたは全体的な変更、変形または均等な装置は、添付された特許請求の範囲で定義されるように本発明の範囲に包含されることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明にしたがった流体採取および試験装置の分解斜視図であり、流体を捕捉する吸収性部材を含む流体採取装置とともに、採取バイアル、エクスプレッサを全体として示す。
【図2】図1の切断線2−2 に沿う、エクスプレッサの断面図であり、リブ付のベースを示す。
【図3】図1の装置の断面図であり、採取バイアルに挿入されその内部で支持されて、リブ付のベースがバイアルの底部と離間されているエクスプレッサと、流体採取装置によってエクスプレッサ内に導入される吸収性部材とを示す。
【図4】本願明細書においてさらに詳細に記載するように、エクスプレッサ内部に完全に挿入された吸収性部材、流体採取装置によるエクスプレッサのリブ付ベースに対する圧縮、および流体採取装置のエクスプレッサへの掛止を示す他の断面図である。
【図5】バイアルからの流体採取装置とエクスプレッサとの同時取り出しを示すさらに他の断面図である。
【図6】採取バイアルに挿入され、バイアルの底部から流体を吸い上げる試験片を有する流体試験紙、および採取バイアルの開口頂部に取り付けられたキャップを示す。
【図7】エクスプレッサを伴う三角形状の流体採取バイアルと、吸収性部材を有する流体採取装置とを全体として示す本発明の代替の実施形態である。
【図8】図7に示される実施形態の断面図であり、吸収性部材の圧縮およびエクスプレッサへの流体採取装置の掛止を示す。
【図9】採取バイアルに挿入され、バイアルの底部から流体を吸い上げる試験片を有する流体試験紙を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部および開口頂部を有する円筒状の採取バイアルと、
前記採取バイアルに挿入可能で、前記バイアルの底部から流体を吸い上げるための試験片を備えた流体試験紙と、
前記バイアルの開口頂部に挿入されるエクスプレッサであって、当該エクスプレッサは、流体が内部を通過するリブ付のベースと、前記リブ付のベースが前記バイアルの底部と離間した状態で、前記採取バイアル内に当該エクスプレッサを保持する支持部材とを備え、前記バイアルの底部は、流体を貯留し内部に前記試験紙を収容する円錐形状を有する、エクスプレッサと、
流体を捕捉する吸収性部材を含む流体採取装置であって、前記吸収性部材は、前記エクスプレッサ内に挿入され、前記リブ付のベースに対して圧縮可能であり、捕捉された流体を前記リブ付のベースを通して前記バイアルの底部へと放出する流体採取装置と、を含む流体採取および試験装置。
【請求項2】
前記試験紙は、前記円錐形状と合致するように形成された底部を含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
底部および開口頂部を有し、三角形状の管を備えた採取バイアルと、
前記採取バイアルに挿入可能で、前記バイアルの底部から流体を吸い上げるための試験片を備えた流体試験紙と、
前記バイアルの開口頂部に挿入されるエクスプレッサであって、当該エクスプレッサは、流体が内部を通過するリブ付のベースと、前記リブ付のベースが前記バイアルの底部と離間した状態で、前記採取バイアル内に当該エクスプレッサを保持する支持部材とを備え、前記バイアルの底部は、前記管の側部に向かって傾斜し、流体を貯留し試験紙底部を受ける槽を備えたエクスプレッサと、
流体を捕捉する吸収性部材を備える流体採取装置であって、前記吸収性部材は、前記エクスプレッサ内に挿入され、前記リブ付のベースに対して圧縮可能であり、捕捉された流体を前記リブ付のベースを通して前記バイアルの底部へと放出する流体採取装置と、を含む流体採取および試験装置。
【請求項4】
前記採取バイアルの内周に締まり嵌合して、前記エクスプレッサが尚早に前記採取バイアルから取り出されることを防ぐ、前記エクスプレッサの周囲に配置された圧搾リブをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項5】
支持部材は、外方に延び、前記バイアルの頂部と係合するフランジを含む請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記流体採取装置は、把手、および前記吸収性部材と前記把手とを相互に連結する軸を含み、
前記捕捉機構は、前記軸から径方向に延びるスカートと、前記採取バイアルの内周に配置されて前記スカートと係合するリングとを含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記流体採取装置は、前記バイアルの底部に向けて挿入された前記流体採取の動きに際して、前記エクスプレッサのリブ付ベースに対する前記吸収性部材の圧縮を引き起こす前記吸収性部材に隣接する第2のスカートを含む請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記吸収性部材は、圧縮後におこる膨張を可能とする大きさにされており、これにより、前記スカートを前記リングに対して押し付け、かかる膨張により、前記バイアルから前記採取装置および前記エクスプレッサが取り除かれる際の液だれを防止する請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記エクスプレッサは、前記エクスプレッサの前記採取バイアルへの挿入を容易にする、テーパーがつけられた側壁部分を含む請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記採取バイアルの開口頂部を封止するキャップをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項11】
底部および開口頂部を有する円筒状の採取バイアルと、
前記バイアルの開口頂部に挿入されるエクスプレッサであって、流体が内部を通過するリブ付のベースと、前記リブ付のベースが前記バイアルの底部と離間した状態で、前記採取バイアル内に当該エクスプレッサを保持する支持部材とを含むエクスプレッサと、
流体を捕捉する吸収性部材を含む流体採取装置であって、前記吸収性部材は、前記エクスプレッサ内に挿入され、前記リブ付のベースに対して圧縮可能であり、捕捉された流体を前記リブ付のベースを通してバイアルの底部へと放出する流体採取装置と、
前記採取バイアルに挿入される流体試験紙であって、流体を貯留し内部の当該試験紙の位置を中央に合わせるための円錐形状を有する前記バイアルの底部から流体を吸い上げるための試験片を備えた流体試験紙と、
前記エクスプレッサへの挿入後に前記流体採取装置を前記エクスプレッサに掛止し、前記流体採取装置とともに前記採取バイアルから前記エクスプレッサの取り出しを可能にする捕捉機構と、を含む流体採取および試験装置。
【請求項12】
前記試験紙は、前記円錐形状に合致する底部を含む請求項11に記載の装置。
【請求項13】
底部および開口頂部を有し、三角形状の管を備え、前記バイアルの底部は前記管の側部に向けて傾斜して、流体を貯留し試験紙底部を受ける槽を含むものである採取バイアルと、
前記バイアルの開口頂部に挿入されるエクスプレッサであって、流体が内部を通過するリブ付のベースと、前記リブ付のベースが前記バイアルの底部と離間した状態で、前記採取バイアル内に当該エクスプレッサを保持する支持部材とを備えたエクスプレッサと、
流体を捕捉する吸収性部材を含む流体採取装置であって、前記吸収性部材は、前記エクスプレッサ内に挿入され、前記リブ付のベースに対して圧縮可能であり、捕捉された流体を前記リブ付のベースを通してバイアルの底部へと放出する流体採取装置と、
前記エクスプレッサへの挿入後に、前記エクスプレッサに前記流体採取装置を掛止して、前記流体採取装置とともに前記採取バイアルから前記エクスプレッサの取り出しを可能にする捕捉機構と、を含む流体採取および試験装置。
【請求項14】
前記エクスプレッサの周囲に配置されて、前記採取バイアルの内周に締まり嵌合し、前記採取バイアルから前記エクスプレッサが尚早に取り出されることを防止する圧搾リブをさらに含む請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記支持部材は、外方に延び、前記バイアルの頂部に係合するフランジを含む請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記流体採取装置は、把手、および前記吸収性部材と前記把手とを相互に連結する軸を含み、前記捕捉機構は、前記軸から径方向に延びるスカートと、前記採取バイアルの内周に配置されて前記スカートと係合するリングと、を含む請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記流体採取装置は、前記バイアルの底部に向けて挿入された前記流体採取装置の動きに際して、前記エクスプレッサのリブ付ベースに対する前記吸収性部材の圧縮を引き起こす前記吸収性部材に隣接する第2のスカートを含む請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記吸収性部材は、圧縮後におこる膨張を可能にする大きさにされており、これにより前記スカートを前記リングに対し押し付け、かかる膨張は、前記バイアルから採取装置および前記エクスプレッサが取り除かれる際の液だれを防止する請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記エクスプレッサは、前記エクスプレッサの前記採取バイアルへの挿入を容易にする、テーパーがつけられた側壁部分を含む請求項13に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−513777(P2008−513777A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532368(P2007−532368)
【出願日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2005/031700
【国際公開番号】WO2006/033826
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(599060928)バリアン・インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】