説明

流体混和噴射用ノズル体

【課題】各種の燃焼ガスと流体とを、均等混和させた状態のもとでガスバーナー側に効率よく供給することができるようにした流体混和噴射用ノズル体の提供。
【解決手段】異なるルートから各別に供給される空気Aと空気以外の流体Oとを混合流体Mとしてその噴射口26から拡散噴射する混合流体側噴射ノズル12と、これらとは別のルートから燃料ガスGを導入して混合流体側噴射ノズル12の噴射口26の周囲側から混合流体Mの噴射方向に向けて噴出させてその全体を混和させる複数個の噴気小孔57を有する燃焼ガス側噴射ノズル52とで流体混和噴射用ノズル体11を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼ガスと液体や気体や粉体として供給される流体とを均等に混和させた状態のもとでガスバーナー側に効率よく供給することができるようにした流体混和噴射用ノズル体に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
近時、産業用や民生用として用いられる燃料は、原油価格の高騰や省エネ対策の推進などの影響もあって、化石燃料に代わる廉価な代替燃料についての関心が高まってきており、このような流れのなかでブラウンガスとも称されている酸水素ガスに対する燃料としての利用法が注目されるに至ってきている。
【0003】
完全無公害特性や完全燃焼特性等の優れた特性を備える理想的なクリーン燃料とされている酸水素ガスは、水を電気分解して生成される水素と酸素との混合比が2:1の混合ガスであり、これを燃料とするバーナーとしては、例えば下記特許文献1に開示されているものなどが既に提案されている。
【特許文献1】特開2003−207107号公報
【0004】
しかし、特許文献1に開示されているバーナーは、酸水素ガスのみを燃料として使用するものであり、例えば重油と酸水素ガスとを混焼燃料として用いる構造を備えているものではない。
【0005】
一方、油燃料とガス燃料とを混焼用の燃料として用いるバーナーとしては、下記特許文献2に開示されている油・ガス混合燃焼バーナーなどが既に提案されている。
【特許文献2】特開2000−240911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献2に開示されている油・ガス混合燃焼バーナーは、ガス燃料として酸水素ガスを用いるものではなく、したがって、そのノズルも酸水素ガスの噴射に適合する構造を備えるものでないという不都合があった。
【0007】
本発明は、従来からあるノズルにみられた上記課題に鑑み、酸水素ガスなどの燃焼ガスと、重油などの液体や天然ガスなどの気体やナノメートル単位に微粉化された廃プラスチックやガラス粉などのような粉体からなる流体とを、均等混和させた状態のもとでガスバーナー側に効率よく供給することができるようにした流体混和噴射用ノズル体を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、異なるルートから各別に供給される空気と空気以外の流体とを混合流体としてその噴射口から拡散噴射する混合流体側噴射ノズルと、これらとは別のルートから燃料ガスを導入して混合流体側噴射ノズルの前記噴射口の周囲側から前記混合流体の噴射方向に向けて噴出させてその全体を混和させる複数個の噴気小孔を有する燃焼ガス側噴射ノズルとを具備させたことを最も主要な特徴とする。
【0009】
この場合、前記混合流体側噴射ノズルは、空気を供給すべくその軸方向に設けた給気孔と、該給気孔と交差方向にて連通させて空気以外の流体を供給する1以上の流体供給孔とを有する基台と、該基台側から突出させた円筒部側に前記給気孔と連通させて形成される導入路を介してその先端面に備える前記噴射口からの前記混合流体の噴射量を調整自在とした調整弁体とで形成し、前記燃焼ガス側噴射ノズルは、先端面を閉止して内部空間を画成する外筒部と、該外筒部内にて前記内部空間を内側空間部と外側空間部とに仕切って前記先端面側にて外部と連通させた内筒部とを備え、前記外筒部の周壁部側に設けた1以上の供給口から供給される前記燃焼ガスを前記外側空間部を経て前記先端面に設けた前記噴気小孔からの噴射を自在に形成され、これら混合流体側噴射ノズルと燃焼ガス側噴射ノズルとは、前記内筒部内に挿入配置される前記調整弁体がその先端面に有する前記噴射口を表出させた配置関係のもとで相互を組み合わせて、前記混合流体と前記燃焼ガスとの均等な混和噴射を自在とするのが好ましい。
【0010】
また、前記調整弁体は、その先端面に前記噴射口を有して前記基台側に具備させた円筒部と、該円筒部内に刻入された雌ねじ部と螺合する雄ねじ部をその基端側に有する螺合部と、該螺合部の上端側に連続形成されて前記混合流体の通過を許す細径部と、該細径部の頂端面の中心部位から軸方向に突設されて前記噴射口の開口面積を拡縮自在に微調整する突起部とを少なくとも有する進退弁部とで形成され、前記導入路は、前記給気孔と連通して進退弁部の前記螺合部内から前記細径部内の途中へと至る第1流路部と、該第1流路部の終端からその軸方向と交差する方向に延設されて前記細径部の外周面へと至る1以上の第2流路部と、前記円筒部と前記細径部との間に確保されて前記噴射口へと至る第3流路部とで形成するのが望ましい。
【0011】
さらに、調整弁体側が備える前記突起部は、円筒部の前記噴射口との関係で前記混合流体の拡散噴射方向をより拡大させるべくその先端方向に向かって拡径させたテーパー部を有するものであってもよい。さらにまた、混合流体側噴射ノズルが備える前記流体供給孔は、流量調整材を介して前記流体の流入量の微調整を自在に形成することもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、異なるルートから各別に供給される空気と空気以外の流体とを混合流体としてその噴射口から拡散噴射する混合流体側噴射ノズルと、これらとは別のルートから燃焼ガスを導入して混合流体側噴射ノズルの前記噴射口の周囲側から前記混合流体の噴射方向に向けて噴射させてその全体を混和させる複数個の噴気小孔を有する燃焼ガス側噴射ノズルとを備えているので、燃焼ガスと混合流体とを、均等に混和させた状態のもとで拡散噴射させながらガスバーナー側に安定的に供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の一例につき、その一部を切り欠いて示す全体斜視図であり、図2は、図1に示す例についての平面図を、図3は、図2の縦断面図をそれぞれ示す。なお、以下の説明および添付図面において、同一の機能および構成を有する構成要素については、同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
【0014】
これらの図によれば、流体混和噴射用ノズル体11は、異なるルートから各別に供給される空気Aと空気以外の流体Oとを混合流体Mとしてその噴射口26から拡散噴射する混合流体側噴射ノズル12と、これらとは別のルートから燃料ガスGを導入して混合流体側噴射ノズル12の噴射口26の周囲側から混合流体Mの噴射方向に向けて噴出させてその全体を混和させる複数個の噴気小孔57を有する燃焼ガス側噴射ノズル52とで構成されている。
【0015】
このうち、混合流体側噴射ノズル12は、空気Aを供給すべくその軸方向に設けた給気孔14と、該給気孔14と直交方向を含む交差方向にて連通させて空気以外の流体Oを供給する1以上の流体供給孔15とを有する基台13と、該基台13側から突出させた円筒部24側に給気孔14の送気方向と同方向に向けて連通させて形成される導入路37を介してその先端面25に備える噴射口26から拡散噴射される混合流体Mの噴射量を調整自在とした調整弁体23とで形成されている。
【0016】
この場合、基台13と円筒部24とは、相互を一体に形成することができるほか、適宜の螺合構造のもとで相互の着脱を自在に組み合わせて形成することもできる。また、基台13が備える給気孔14の内周面には、その長さ方向での基端側に一側雌ねじ部14aが、その先端側に他側雌ねじ部14bがそれぞれ刻入されている。
【0017】
また、基台13が備える流体供給孔15は、適宜の螺合構造や嵌着構造のもとで図示しない流体供給管が連結されるようになっている。この場合、流体供給孔15内には、図示しない適宜構造の流量調整材を介在させることで、流体Oの供給量を微調整することができるようにしておくこともできる。
【0018】
調整弁体23は、その先端面25に噴射口26を有する円筒部24と、該円筒部24内に進退自在に螺合配置される進退弁部34とで構成されている。
【0019】
このうち、円筒部24は、その基端部27側から適宜部位にまで至る内周面に他側雌ねじ部14bと連続させた雌ねじ部28が刻入されており、進退弁部34がその基端側の螺合部35に備える雄ねじ部36と螺合させることで、該進退弁部34の進退を自在に保持することができるようになっている。
【0020】
進退弁部34は、螺合部35の上端側に連続形成されて混合流体Mの通過を許す細径部38と、該細径部38の頂端面39の中心部位から軸方向に突設されて噴射口26の開口面積を拡縮自在に微調整する突起部41とを少なくとも有して形成されている。
【0021】
この場合、進退弁部34が備える細径部38は、その周面に凹凸を設けて形成したり、円筒部24との間に確保される流路中にメッシュ材を介在させるなどして、通過する混合流体Mをより好ましく拡散させることができるようにしておくこともできる。なお、図中の符号43は、螺合部35の端面側に刻設された掛止溝であり、該掛止溝54にドライバーの刃先などを掛止して回すことで進退弁部34を円筒部24内で進退操作することができることになる。
【0022】
混合流体Mが導入される導入路37は、給気孔14と連通して進退弁部34の螺合部35内から細径部38内の途中へと至る第1流路部37aと、該第1流路部37aの終端からその軸方向と交差する方向、例えば直交する方向へと延設されて細径部38の外周面38aへと至る1以上の第2流路部37bと、円筒部24と細径部38との間に確保されて噴射口26へと至る第3流路部37cとで形成されている。
【0023】
一方、燃焼ガス側噴出ノズル52は、先端面54を閉止して内部空間58を区画形成する外筒部53と、該外筒部53内にて内部空間58を内側空間部64と外側空間部59とに仕切って先端面54側に設けた開口部60を介して外部と連通させた内筒部63とを備えて形成されている。
【0024】
外筒部53の周壁部55には、外側空間部59と連通させた1以上の供給口56が形成されており、該供給口56を介して外側空間部59内に供給される酸水素ガスを含む各種の燃料ガスGを先端面54に設けた各噴気小孔57から噴射させることができるようになっている。
【0025】
しかも、これら混合流体側噴射ノズル12と燃焼ガス側噴出ノズル52とは、内筒部63内に挿入配置される調整弁体23がその先端面25に有する噴射口26を表出させた配置関係のもとで、相互を螺合させたり嵌着させるなどして一体化することで、混合流体Mと燃焼ガスGとを均等に混和された状態のもとで拡散噴射させることができるよう組み合わせることができる。
【0026】
図4は、本発明の他例を示す平面図であり、図5は、その縦断面図である。この場合、燃焼ガス側噴出ノズル52は、図1に示す例と同じ構造を備えているのでその説明は省略するが、混合流体側噴射ノズル12は、図1に示す例とは具体的な構造を異にしているので、その相違点につき、以下に説明する。
【0027】
混合流体側噴射ノズル12は、図1に示す例と同様に基台13と調整弁体23とで構成されている。このうち、基台13は、図1に示す例と同じ構造を備えている。
【0028】
一方、調整弁体23は、円筒部24と進退弁部34とで構成されてはいるものの、調整弁体23が備える突起部41は、円筒部24が備える噴射口26との関係で混合流体Mの拡散噴射方向をより拡大させるべくその先端方向に向かって拡径させたテーパー部42を有している。
【0029】
また、円筒部24の噴射口26は、調整弁体23の突起部41に形成されているテーパー部42との関係で、混合流体Mの噴射方向をより拡散させるためのガイド面とすべく、その先端方向に向かって拡径させたテーパー部26aを有している。なお、進退弁部34自体は、図1に示す例よりも短寸に形成することで、円筒部24側の雌ねじ部28も先端部寄りにのみ形成することができることになる。
【0030】
次に、本発明の作用・効果を図1に示す例に基づいて説明すれば、調整弁体23は、円筒部24内に進退弁部34をその進退を自在に螺合配置して組み立てられる。円筒部24側に対する進退弁部34の進退操作は、その掛止溝43にドライバーの刃先などを掛止して回すことで簡単に行うことができる。
【0031】
また、基台13に対する調整弁体23側の取付けは、基台13と円筒部24とを一体に形成したり、適宜の螺合構造のもとで相互の着脱を自在に組み合わせたりした上で、該円筒部24内に進退弁部34を螺合配置することで行い、その全体で混合流体側噴射ノズル12を形成することができる。
【0032】
一方、混合流体側噴射ノズル12と燃焼ガス側噴射ノズル52とで流体混和噴射用ノズル体11を組み立てる際には、内筒部63内に挿入配置される調整弁体23がその先端面25に有する噴射口26を表出させた配置関係のもとで、相互を螺合させたり嵌着させるなどして一体化することで行うことができる。
【0033】
このようにして組み立てられた流体混和噴射用ノズル体11は、その一側雌ねじ部14aを介して給気孔14に螺合接続された図示しない給気管から供給される空気Aを、流体供給孔15に接続された図示しない給液管から供給される流体Oを、それぞれ混合流体側噴射ノズル12内へと適量供給して混合流体Mとする。
【0034】
この場合、流体Oの供給量の調節は、流体供給孔15内に介在配置される図示しない流量調整材を適宜操作することで行うことができる。
【0035】
このようにして混合流体側噴射ノズル12内に空気Aと流体Oとを供給して生成される混合流体Mは、第1流路部37b→第2流路部37b→第3流路部37cからなる導入路37を経て円筒部24の先端面25に形成されている噴射口26へと導かれ、該噴射口26から外方へと拡散噴射されることになる。
【0036】
この場合、進退弁部34が備える細径部38の周面に図示しない凹凸を設けて形成したり、円筒部24との間に確保される流路(第3流路部37c)中に図示しないメッシュ材を介在させるなどしておく場合には、通過する混合流体Mをより好ましく拡散させることができ、これにより噴射口26からより好ましい拡散状態のもとで均等に噴射させることができる。
【0037】
また、噴射口26からの混合流体Mの噴射量は、進退弁部34を進退させてその突起部41と噴射口26との位置関係を変えながら該噴射口26の開口面積を拡縮することで容易に行うことができる。
【0038】
一方、燃焼ガス側噴射ノズル52側への燃焼ガスGの供給は、外筒部53の周壁部55に設けられている供給口56が備える雌ねじ部56aに図示しないガス管を螺着し、その外側空間部58内へと燃焼ガスGを送り込むことで行われる。
【0039】
このようにして外側空間部58内へと送り込まれた燃焼ガスGは、その逃げ口である各噴気小孔57へと向かい、これらの各噴気小孔57を介して外方へと均等に噴射されるされることになる。
【0040】
しかも、このような混合流体Mの拡散噴射と燃焼ガスGの噴射とは、同時に行われることになるので、図示しないガスバーナー側に対し均等に混和された状態のもとで送り込むことができることになる。
【0041】
また、図4および図5に示例による場合は、調整弁体23が備える突起部41が円筒部24が備える噴射口26との関係で混合流体Mの拡散噴射方向をより拡散させることができるテーパー部42を有しているので、円筒部24の噴射口26に設けたテーパー部42をガイド面として、より広範囲へと拡散させながら混合流体Mを噴射させることことできる。しかも、この例による場合には、混合流体Mの拡散噴射方向に燃焼ガスGの噴射方向も追随させることができるので、図示しないガスバーナーに組み込むこでより広い範囲を効率よく熱したりすることができることになる。
【0042】
つまり、本発明によれば、異なるルートから各別に供給される空気Aと流体Oとを混合流体Mとして噴射量の調整を自在にその噴射口26から拡散噴射させる混合流体側噴射ノズル12と、燃焼ガスGを導入して混合流体側噴射ノズル12の噴射口26の周囲側から混合流体Mの拡散噴射方向に向けて噴射させてその全体を均等に混和させる複数個の噴気小孔57を有する燃焼ガス側噴射ノズル52とを備えているので、例えば重油からなる流体Oと酸水素ガスからなる燃焼ガスGとを混焼用燃料として用いることで、その消費量をそれだけ少なくすることができる。
【0043】
また、本発明によれば、流体Oとしてナノメートル単位に微粉化されたガラス粉などのような粉体が用いられる場合には、これを相手材に溶射して確実に溶着させることができるデザイン用の流体混和噴射用ノズル体として好適に用いることができる。
【0044】
さらに、本発明によれば、流体Oが産業廃棄物を固形化したり生ゴミを固形燃料化する際に発生する悪臭を伴ったガスである場合には、燃焼ガスGと混和させて完全燃焼させることでその無臭化処理を確実に行うことができる流体混和噴射用ノズル体として好適に用いることができる。
【0045】
以上は、本発明を図面に基づいて説明したものであり、その具体的な内容はこれに限られるものではない。例えば、流体Oの流体供給孔15および/または燃焼ガスGは、所望に応じ1以上の適宜の数を設けることができる。さらに、進退弁部34を含む調整弁体23側の具体的な構造も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜の設計変更を加えることもできる。また、本発明において利用可能な流体Oには、重油などの液体燃料のほか、LPGや天然ガスなどの気体燃料やナノメートル単位に微粉化されたガラス粉などの粉体、さらには産業廃棄物を固形化したり生ゴミを固形燃料化する際に発生する悪臭を伴ったガスや悪臭を伴う廃棄ガスも含まれる。さらにまた、燃焼ガスGには、酸水素ガスや都市ガスなどの各種の気体燃料が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、混焼バーナーのための流体混和噴射用ノズル体のほか、排気ガスの無臭・無害化処理を図る際に好適に用いることができる流体混和噴射用ノズルや、デザイナーがガラス層を相手材の表面に形成する表面処理を行う際に好適な流体混和噴射用ノズル体としても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一例につき、その一部を切り欠いてその内部構造とともに示す全体斜視図。
【図2】図1に示す例の平面図。
【図3】図1に示す例の縦断面図。
【図4】本発明の他例についての平面図。
【図5】本発明の他例についての縦断面図。
【符号の説明】
【0048】
11 流体混和噴射用ノズル体
12 混合流体側噴射ノズル
13 基台
14 給気孔
14a 一側雌ねじ部
14b 他側雌ねじ部
15 流体供給孔
18 雄ねじ部
19 掛止溝
23 調整弁体
24 円筒部
25 先端面
26 噴射口
26a テーパー部
27 基端部
28 雌ねじ部
34 進退弁部
35 螺合部
36 雄ねじ部
37 導入路
37a 第1流路部
37b 第2流路部
37c 第3流路部
38 細径部
38a 外周面
39 頂端面
41 突起部
42 テーパー部
43 掛止溝
52 燃焼ガス側噴射ノズル
53 外筒部
54 先端面
55 周壁部
56 供給口
56a 雌ねじ部
57 噴気小孔
58 内部空間
59 外側空間部
60 開口部
63 内筒部
64 内側空間部
A 空気
G 燃焼ガス
M 混合流体
O 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるルートから各別に供給される空気と空気以外の流体とを混合流体としてその噴射口から拡散噴射する混合流体側噴射ノズルと、
これらとは別のルートから燃焼ガスを導入して混合流体側噴射ノズルの前記噴射口の周囲側から前記混合流体の噴射方向に向けて噴出させてその全体を混和させる複数個の噴気小孔を有する燃焼ガス側噴射ノズルとを具備させたことを特徴とする流体混和噴射用ノズル体。
【請求項2】
前記混合流体側噴射ノズルは、空気を供給すべくその軸方向に設けた給気孔と、該給気孔と交差方向にて連通させて空気以外の流体を供給する1以上の流体供給孔とを有する基台と、該基台側から突出させた円筒部側に前記給気孔と連通させて形成される導入路を介してその先端面に備える前記噴射口からの前記混合流体の噴射量を調整自在とした調整弁体とで形成し、
前記燃焼ガス側噴射ノズルは、先端面を閉止して内部空間を画成する外筒部と、該外筒部内にて前記内部空間を内側空間部と外側空間部とに仕切って前記先端面側にて外部と連通させた内筒部とを備え、前記外筒部の周壁部側に設けた1以上の供給口から供給される前記燃焼ガスを前記外側空間部を経て前記先端面に設けた前記噴気小孔からの噴射を自在に形成され、
これら混合流体側噴射ノズルと燃焼ガス側噴射ノズルとは、前記内筒部内に挿入配置される前記調整弁体がその先端面に有する前記噴射口を表出させた配置関係のもとで相互を組み合わせて、前記混合流体と前記燃焼ガスとの均等な混和噴射を自在とした請求項1に記載の流体混和噴射用ノズル体。
【請求項3】
前記調整弁体は、その先端面に前記噴射口を有して前記基台側に具備させた円筒部と、該円筒部内に刻入された雌ねじ部と螺合する雄ねじ部をその基端側に有する螺合部と、該螺合部の上端側に連続形成されて前記混合流体の通過を許す細径部と、該細径部の頂端面の中心部位から軸方向に突設されて前記噴射口の開口面積を拡縮自在に微調整する突起部とを少なくとも有する進退弁部とで形成され、
前記導入路は、前記給気孔と連通して進退弁部の前記螺合部内から前記細径部内の途中へと至る第1流路部と、該第1流路部の終端からその軸方向と交差する方向に延設されて前記細径部の外周面へと至る1以上の第2流路部と、前記円筒部と前記細径部との間に確保されて前記噴射口へと至る第3流路部とで形成した請求項2に記載の流体混和噴射用ノズル体。
【請求項4】
調整弁体側が備える前記突起部は、円筒部の前記噴射口との関係で前記混合流体の拡散噴射方向をより拡大させるべくその先端方向に向かって拡径させたテーパー部を有する請求項3に記載の流体混和噴射用ノズル体。
【請求項5】
混合流体側噴射ノズルが備える前記流体供給孔は、流量調整材を介して前記流体の流入量の微調整を自在に形成した請求項2ないし4のいずれかに記載の流体混和噴射用ノズル体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−120783(P2007−120783A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−309575(P2005−309575)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(505398206)株式会社シントク (2)
【Fターム(参考)】