説明

流動可能な食料製品を包装するための機械用の形成密封ユニット

流動可能な食料製品を充填された包装材料のチューブ(2)から無菌密封包装体を製造するための形成密封ユニット(1)は、固定構造体(3)と、包装材料のチューブ(2)に対して交互かつ周期的に作用する2つの形成アセンブリ(5、5’)とを備え、形成アセンブリ(5、5’)はそれぞれの対のジョー(7)を有し、ジョー(7)は、開位置と、それぞれの密封手段(13、14)の間に包装材料のチューブ(2)を把持する閉位置との間で移動可能である。ジョー(7)はまたそれぞれの形成フラップ(21)を有し、その形成フラップ(21)は、異なる形式の包装体を製造するために異なる形式の形成フラップ(21a、21b)から選択可能であって、包装材料のチューブ(2)を囲んで包装体の体積および形状を定めるハーフ・シェル形成部分(22)を有する。包装材料のチューブ(2)へ向かう形成フラップ(21)の接近運動は、使用される形成フラップ(21a、21b)の形式に応じて形成フラップ(21)のカム・フォロア・ローラ(30)によって選択的に係合される異なる作用輪郭(37,38)を有する固定カム手段(25)によって制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流動可能な食料製品を包装するための機械用の形成密封ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
フルーツ・ジュース、ワイン、トマト・ソース、低温殺菌又は長期保存(UHT)牛乳、等の流動可能な食料製品を包装する機械が知られており、その機械では、長手方向に密封されたウェブ(web)によって形成された包装材料の連続したチューブから包装体が形成される。
【0003】
包装材料は、紙材料の層の両側が例えばポリエチレンなどのヒート・シール材の層で覆われた多層構造を有する。UHT牛乳などの長期保存製品用の無菌包装体の場合には、包装材料は、例えばアルミニウム・ホイルによって形成されたバリア材の層を備え、その層は、ヒート・シール・プラスチック材の層の上に重ね合わせられ、最終的に食料製品に接触する包装体の内面を形成するヒート・シール・プラスチック材の別の層で覆われる。
【0004】
無菌包装体を製造するために、包装材料のウェブは、リールから繰り出され、無菌チャンバを通って供給され、例えば過酸化水素などの殺菌剤を施すことによってそのチャンバ内で殺菌され、殺菌剤は加熱によって及び/又は包装材料を適切な波長及び強度の放射線に曝すことによって後に蒸発される。次いで殺菌されたウェブは、円筒形に巻かれて、長手方向に密封され、公知の方法で連続する長手方向に密封された垂直のチューブを形成する。換言すれば、包装用材料のチューブは、無菌チャンバの延長を形成し、流動可能な食料製品を連続的に充填され、次いで個々の包装体を製造するために形成(横方向)密封ユニットに供給される。そこで材料は、対をなすジョー(jaw)の間に把持され、ジョーがチューブを横方向に密封してピロー・パックを形成し、次いでピロー・パックがパック間の密封部を切断することによって切り離される。
【0005】
より具体的には、ジョーの間で圧縮されたチューブ部分は、電磁誘導又は超音波加熱手段等のジョーによって担持された加熱手段によって横方向に同時に密封される。密封が完了した後、包装材料のチューブを密封部分の中央に沿って切断するために、ナイフが作動され、チューブの下端部からピロー・パックを分離する。したがって、下端部は横方向に密封され、ジョーは、チューブ及び他の対のジョーとの干渉を避けるために開かれる。同時に、他の対のジョーが同様に作動され、上死点位置から下に移動し、上記した把持/形成、密封、及び切断動作を繰り返す。
【0006】
次いでピロー・パックは、仕上げ折り畳みステーションに搬送され、そこでパックは完成された包装を形成するために機械的に折り畳まれる。
【0007】
公知のユニットは、各対のジョーに関して、そのジョーに蝶番式に取り付けられ、後退位置即ち開位置と、前進位置即ち閉位置との間で移動可能な2つの対面する形成フラップをも備える。その閉位置では、ジョーが閉じられたときに形成フラップは互いに密着し、それらの間に、形成される包装体の形状及び体積を定める空間(キャビティー)を形成する。
【0008】
公知の解決策では、形成フラップの閉動作は、機械構造体に固定されたカムによって制御される。そのカムは、所定の形式の包装体を製造するように特定の寸法および配列になっていて、タブによって担持されたそれぞれのローラと相互作用するようになっている。
【0009】
上記形式の機械はこれまで、商業的に非常に成功し、長年使用した後でも殆ど保守を必要としないほど、非常に信頼性の高いことが証明されている。
【0010】
一方で、特にかなり融通性のない生産性によって生じるいくつかの欠点を有する。
【0011】
すなわち、上記形式の機械が異なる体積の包装体を製造するのに適したものにすることが可能になるには、機械に大きな変更をした場合のみである。その変更には、ジョーの形成フラップの交換、全ての部品(カム等の静止部品をも含む)の交換、タブの閉動作の制御、およびその後の新しいシステムの調整が含まれる。したがって、そのような変更は、新しい構成部品の製造費用に加えて、かなりの作業休止期間をもたらす。
【0012】
上記した問題に対する1つの解決策は、EP−A−1 101 700に記載されている。すなわち、この公報は、包装材料のチューブ上への形成フラップの閉動作が、形成フラップ自体によって担持されてユニット構造体に固定されたローラと相互作用するカムによって制御され、したがって機械の静止部品に対する作業を全く必要とせずに、(特定のタイプの包装に対して設計され、いずれにせよそれぞれの生産の変更において変更される必要のある)形成フラップを変更することのみによって製造される包装体の体積を変更できるようにした形成密封ユニットを記載している。(特定タイプの包装体用に設計される形成フラップは、いずれにせよ、製造の変更の都度、変更する必要がある。)
【0013】
しかしながら、上記解決策にも欠点が無いわけではない。すなわち、形成フラップの閉動作を制御するカムがタブ自体に取り付けられることが、移動構成部品の重量を増加させるために、動的な問題を生じて生産性に制限を加える。さらに、システムの幾何形状が、カムによる干渉を防止するための動作に重大な制限を加える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、公知のユニットに関連する上記した問題を無くすように設計された形成密封ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によれば、請求項1に記載された形成密封ユニットが提供される。
【0016】
本発明の好ましい、非限定的な実施例が、添付の図面を参照して例として説明される。
【実施例】
【0017】
図1及び2を参照すると、符号1は、低温殺菌又はUHT牛乳、フルーツ・ジュース、ワイン等の、流動可能な食料製品を包装するための機械用の形成密封ユニットを全体として示している。
【0018】
より具体的には、ユニット1は、包装材料のチューブ2(図1)から流動可能な食料製品の無菌密封包装を製造するように設計される。上記チューブ2は、加熱密封シート材のウェブを長手方向に折り重ねて密封することによって形成され、ユニット1より上流側で包装する食料製品を充填される。
【0019】
チューブ2は、軸線Aによって画定される垂直の通路に沿って、公知の態様でユニット1に供給される。
【0020】
ユニット1は、軸線Aを通るユニットの垂直縦方向の中央平面αに対して対称に配置された2つの垂直ガイド4を形成する支持構造体3を備え、それら垂直ガイドの軸線は、ユニット1の垂直横断方向の中央平面τにある。したがって軸線Aは、平面αと平面τとの交差部分を形成する。
【0021】
ユニット1は、公知の態様でそれぞれのガイド4に沿って垂直に移動可能な2つの形成アセンブリ5、5’を備え、それらアセンブリは、包装材料のチューブ2をチューブの横部分に沿って把持し加熱密封するために、交互にチューブ2と相互作用する。
【0022】
アセンブリ5、5’は、平面αに対して対称であり、そのうちの1つのみ(アセンブリ5)が図2に詳細に示され、以下に説明される。そのアセンブリは公知であるため、本発明を明確に理解するために適した部品のみが説明される。アセンブリ5、5’の対応する部品は同じ符号を使用して図示されている。
【0023】
図2を参照すると、アセンブリ5は実質的に、それぞれのガイド4に沿って摺動するスライド6と、平面τに対して対称なそれぞれの平行な水平軸線8の周りにおいて下部のところでスライドに対して蝶番式に取り付けられ、実質的に「書籍の形式で」開閉するようになっている2つのジョー7とを備える。
【0024】
より具体的には、各ジョー7は実質的に、適切にリブを付された四角形の板(図1)の形態の主要制御本体9を備えている。その本体はそれぞれの軸線8を含むジョーの作用面βに沿って延び、下部側の近くでスライド6に蝶番式に取り付けられている。また、各ジョー7は、本体9の面から平面τから離れる方向へ突出するそれぞれの制御アーム10を備える。
【0025】
ジョー7は、それぞれのジョー7のそれぞれの本体9の上端部に固定されたそれぞれの支持アーム11をも備える。それら支持アームは、チューブ2の両側に位置されるように、それぞれの軸線8に平行な方向に向かうとともに実質的にそれぞれの作用面βに沿って、平面αに向かいかつそれを超えて、突出する。
【0026】
アーム11の突出部分には、チューブ2と相互作用する、棒形状のそれぞれの密封部材13、14(図2)が取り付けられている。その、密封部材は、例えば包装材料のアルミニウム層に電流を発生させて熱可塑性樹脂層を溶解するジュール効果を生じる誘導子、及び所要の圧力でチューブを把持するコントラスティング・パッド(contrasting pad)によって形成可能である。
【0027】
スライド6の往復運動及びジョー7の開閉動作は、ロータリー・カム又はサーボモータによって制御される対をなす垂直ロッド(図示せず)によって、ここには記載しない公知の方法で制御される。
【0028】
ジョー7は、それぞれの密封部材13、14がチューブ2を把持する閉位置(図示せず)と全開位置(図2)との間で移動可能である。
【0029】
それぞれの密封部材13、14の上方で、ジョー7のアーム11には、それぞれの包装体積制御アセンブリ20が取り付けられる。
【0030】
各アセンブリ20は、平面τに対して対称なそれぞれの平行な水平軸線Bの周りでそれぞれのジョー7に対して蝶番式に取り付けられ、包装体を形成するときに互いに協働してチューブ2を封止し、チューブを完成した包装体の形状に対応する四角形断面の形状に形成する2つの形成フラップ21を備える。
【0031】
図4、6及び5、7はそれぞれ、異なる体積の包装体を形成するための、それぞれ21a及び21bで示される形成フラップ21の2つの異なる例を示す。より具体的には、タブ21bは、200ml「ポーション・パック」と呼ばれるものなどの小さな包装体を形成するように設計され、タブ21aは、より大きな、例えば1リットル包装体を形成するように設計されている。
【0032】
両者に共通する特徴を記載するときには、特に区別して記載しない限り、形成フラップ21a及び21bを、一括してタブ21と称することにする。
【0033】
形成フラップ21はそれぞれ、製造される包装体の半分と実質的に同じ形状及び体積の空洞23を形成するハーフ・シェル(half−shell)部分22、及びハーフ・シェル部分の両側から延び、図3、6、及び7に示され後に詳記するそれぞれのカム制御アセンブリ25と協働する2つの側方制御アーム24を備える。
【0034】
より具体的には、ハーフ・シェル部分22は、その下端部に沿って軸線Bの周りでそれぞれのジョー7に蝶番式に取り付けられた後部壁28と、後部壁28の両側から前方に突出し、チューブ2に向かってまたその周りに移動するときに相補的なハーフ・シェル部分22と干渉するのを回避するために、公知の方法でハーフ・シェル部分22の下端部に向かって高さが次第に低くなる2つの側方壁29とを備える。
【0035】
制御アーム24は軸線Bに平行に延び、その端部に、軸線Bに平行な軸線Cを有するそれぞれのカム・フォロア・ローラ30が取り付けられている。
【0036】
図4と5の比較から理解できるように、タブ21aと21bは、それぞれのハーフ・シェル部分22の形状及び寸法に加えて、ローラ30の間の距離も異なっている。より具体的には、タブ21aのローラ30は、タブ21bのローラ30の間の距離よりも大きい距離D(例えばローラの中央横断面の間で測定された距離)だけ隔てられている。
【0037】
各形成フラップ21は、図示されない弾性手段によって公知の方法で、調整可能な停止装置(図示されない)によって定められる前進位置即ち閉位置に押圧される。その閉位置では、後部壁28は実質的にそれぞれのジョー(図2)の作用面βに実質的に平行である。弾性手段及び抑止デバイスの1つの例は、EP−A−1 101 700に示されている。
【0038】
包装材料のチューブ2に向かいかつそのチューブ2の周りでの形成フラップ21の接近及び閉動作は、公知の方法で2つのカム制御アセンブリ25によって制御される。そのアセンブリは、構造体3に固定されて形成アセンブリ5、5’と並んで配置され、ジョー7(図6及び7)の動作中に形成フラップ21のローラ30と相互作用するようになっている。
【0039】
カム制御アセンブリ25は、それぞれタブ21の接近動作を制御するための上部カム35と、タブの閉動作を制御するための2つの下部カム36とを備える。
【0040】
カム35は、平面αに平行な平板によって形成され、それぞれタブ21aのローラ30、及びタブ21bのローラ30と協働する2対の作用輪郭37、38(図3、6、7)を形成されている。
【0041】
作業輪郭37及び38は、カム35の側縁部39によって形成され、2つの輪郭37及び2つの輪郭38は、平面τに対して互いに対称である。
【0042】
2つのカム制御アセンブリ25のカム35は、平面αに対して対称である。各カム35の輪郭37及び38は、カム35の厚みの方向にずれた縁部39のそれぞれの長手方向の帯状部によって形成される。換言すれば、輪郭37と38とは、平面αから異なる距離の位置にある。その距離(輪郭38に対する距離より輪郭37に対する距離のほうが大きい)は、タブ21aのローラ30が輪郭37と協働し、またタブ21bのローラ30が輪郭38と協働するように(図6及び7それぞれ)計算されている。また、形成フラップ21の最大開き角が、軸線CとB(図4及び5)の間の距離と関係ないようにすることもできる。
【0043】
実質的に寸法は異なるが、輪郭37及び38は、形状が同様であり、それぞれは、平面τからの距離が下方へ徐々に減少する湾曲した凹型の上部入口部分42と、直線垂直中間部分43と、平面τに対して下方へ距離が小さくなる直線傾斜下部出口部分44を備えることができる。
【0044】
そのローラ30がより接近しているタブ21bの輪郭38は、タブ21aのローラ30とタブ21bの輪郭38との間の干渉を避けるように、平面αに垂直な方向に見たときに、輪郭37によって画定される領域の内側に都合よく存在する。
【0045】
各アセンブリ25の下部カム36は、上部カム35の出口に配置され、それぞれが、平面τに対して下方に距離が小さくなる上部46と、実質的に平面τに平行な下部47を備える。上部46は、タブ21のローラ30が上部カム35から開放されたときにタブ21のそれぞれのローラ30を捕捉するように、カム35の出口部分44の両側に配置されている。
【0046】
上部カム35とは異なり、下部カム36は、タブ21a及びタブ21bの両方のローラ30と協働するのに十分広い単一の作用輪郭を有していてもよいことがテストにより証明された。
【0047】
しかしながら、部分47は、タブ21aのローラ30と協働するように設計された輪郭部分の延長部48を有する。その延長部は、製造される包装体の寸法がより大きいために、チューブ2とより長く相互作用する。実際には、ローラ30は、後に詳記するように、2つの上方のジョー7が完全に閉鎖するまでカム36の内側に維持される必要がある。
【0048】
形成密封ユニット1は以下のように動作する。
【0049】
チューブ2を横方向へ密封するジョー7の動作は公知であるため、簡単に下記することにする。
【0050】
各アセンブリ5、5’のジョー7は、アセンブリが下降すると、チューブ2の移動速度と等しい下方への垂直運動成分を有してチューブ2を把持するように閉鎖する。ジョー7は、下降すると閉じたままにされ、密封部材13、14は、チューブをヒート・シールするのに十分な圧力でチューブを把持する。下死点付近の位置で、ジョー7は、チューブ2を開放するために開き、チューブが上昇して上死点に達する前に完全に開く。その位置で、ジョーは上記したように再び閉鎖し始める。
【0051】
2つのアセンブリ5、5’の動作は、明確に半周期だけずれている。すなわちアセンブリ5が上昇してジョー7が開くと同時にアセンブリ5’が下降してジョーが閉じ、したがって、アセンブリ5’のアーム11が、アセンブリ5のアームの間を通り、後者のアームと干渉しない。
【0052】
ジョー7の形成フラップ21は、ジョーの作動に合わせて包装材料のチューブ2と相互作用し、タブ21のチューブ2に向かっての接近及びその周りでの閉動作は、形成フラップ21のローラ30と相互作用する上部カム35及び下部カム36によってそれぞれ制御される。
【0053】
上記の動作は、実質的に公知であるため、簡単に下記する。
【0054】
チューブがタブ21によって接触される前に密封部材13,14が最初にチューブ2に接触するときに、形成フラップ21のローラ30は、上部カム35(図6及び7の上半分)の上部入力部分42と接触する。したがって、タブ21は部分42に沿って徐々に移動し、後退位置即ち又は開位置(図示せず)にくる。その位置は、上部カム35の垂直の中間部分43に沿って維持され、この時までに閉じているジョー7の動作もそれに沿って完全に垂直である。
【0055】
カム35の出口部分44に沿って、タブ21は、それぞれのばね(図示せず)の制御の下で徐々にチューブ2の周りに閉鎖される。チューブ2の内圧に抵抗して形成される包装体の体積を正確に定めるために、カム35のすぐ下流側のところで、形成フラップ21の動作の制御がカム36によって引き継がれる。図6の下半分は、タブ21が完全に閉鎖された状態を示しており、その状態は、カム36の下方部47に沿って生じる。その状態ではハーフ・シェル部分22が完全にチューブ2を囲んで実質的に密着し、それらハーフ・シェル部分によって定められる内側の空間の形状及び体積をチューブ2に与える。
【0056】
タブ21は、ローラ30が下部カム36から離れるまで上記の閉位置に確実に固定される。
【0057】
このことは、他方の形成アセンブリ5’のジョー7が次のシール部分でチューブ2を既に把持して形成中の包装体を閉じたときに生じる。したがって、アセンブリ5のジョー7は、開いて形成フラップ21を包装体から離れることができる。
【0058】
本発明による形成密封ユニット1の利点は、上記の説明から明らかである。
【0059】
特に、本発明によれば、使用されるタブ21a、21bの形式に応じてカム・フォロア・ローラ30によって選択的に係合される異なる作用輪郭37、38を有する固定カムによって形成フラップ21の動作が制御される。したがって、製造される包装体の体積は、単にタブ21を交換することによって修正でき、それに伴う機械の静止部分に必要な作業は全くない。(特定の形式の包装体のために設計されるタブは、いずれにしても、製造の変更の都度、変更する必要がある。)
【0060】
カム35が固定されており、タブ21は、単にカム・フォロア・ローラ30を支持しているだけで、従来のタブと同一であるために、移動重量の増加、したがって動的問題及び生産性の制限を伴わずに、融通性のある製造が行われる。
【0061】
また、移動部分(タブ21)の寸法及びジョー装置の複雑さも減じられ、異なる容器の形態としてさらに標準化された、異なる構成の機械の構成要素を導入できる。
【0062】
特許請求の範囲から逸脱することなく本明細書に記載したユニットに変更を加えることができることは明らかである。
【0063】
特に、ユニットが2つより多くの形式の包装体を製造する必要がある場合には、カム35が2つより多くの異なる輪郭を有するようにすることができる。
【0064】
さらに、ユニット1は、交互のジョーではなく、チェーン形式のものであってもよい。すなわち、それぞれの連続的に移動するチェーンを形成するように連結された2つのグループのジョー及び協働ジョーを有し、1つのチェーンの1つのジョーと、他のチェーンの対応する協働ジョーとが周期的に包装材料のチューブに係合するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の教示による、流動可能な食料製品を包装するための機械用の形成密封ユニットの概略正面図である。
【図2】図1のユニットの形成密封アセンブリの概略部分側面図である。
【図3】図1のユニットのカム制御アセンブリの部分斜視図である。
【図4】第1の包装体を製造するための、図1のユニットで使用可能な形成フラップの正面図である。
【図5】異なる体積の第2の包装体を製造するための、図1のユニットで選択的に使用可能な形成フラップの正面図である。
【図6】図4に示した形成フラップを取り付けられた形成密封ユニットを、明確化のために諸部品を除去して示す部分斜視図である。
【図7】図5に示した形成フラップを取り付けられた形成密封ユニットを、明確化のために諸部品を除去して示す部分斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動可能な食料製品を充填されて垂直な通路(A)に沿って供給される包装材料のチューブ(2)から食料製品の無菌密封包装体を製造するための形成密封ユニット(1)であって、固定構造体(3)と、包装材料の前記チューブ(2)に対して周期的に作用する形成手段(5、5’)とを備え、前記形成手段(5、5’)が、密封手段(13、14)を有していて開位置と閉位置の間で移動可能であり、閉位置で前記密封手段(13、14)が包装材料の前記チューブ(2)と協働するようにする少なくとも2対のジョー(7)と、前記ジョー(7)のそれぞれによって担持され、それぞれがハーフ・シェル形成部分(22)を有するそれぞれの対の形成フラップ(21)とを有し、前記形成フラップ(21)が、前記チューブ(2)と協働しない後退位置と、関連するジョー(7)の前記閉位置で前記それぞれのハーフ・シェル形成部分(22)が前記チューブを囲んで所定の体積の空間を形成する前進位置との間で移動可能になっており、また、固定カム手段(25)と、前記形成フラップ(21)によって担持され、前記固定カム手段(25)と協働して前記後退位置から前記前進位置への前記形成フラップ(21)の動作を制御するカム・フォロア手段(30)とを備えているユニット(1)において、
前記形成フラップ(21)が、寸法が異なりそれぞれの形式の包装体を製造するためのいくつかの形式の形成フラップ(21a、21b)から選択可能であり、また前記固定カム手段(25)が、使用される形成フラップ(21a、21b)の形式に応じて前記カム・フォロア手段(30)が選択的に係合可能である異なる作用輪郭(37、38)を形成されていることを特徴とするユニット。
【請求項2】
前記固定カム手段が、前記形成手段(5、5’)の両側に配置された2つのカム制御アセンブリ(25)を備え、前記カム・フォロア手段が、各形成フラップ(21)に対して前記形成フラップ(21)のそれぞれから側方へ延び、前記カム制御アセンブリ(25)のそれぞれと協働する2つのカム・フォロア・ローラ(30)によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記カム制御アセンブリ(25)のそれぞれが、包装材料の前記チューブ(2)に向かう前記形成フラップ(21)の接近動作を制御するための上部カム(35)と、包装材料の前記チューブ(2)の周りの前記形成フラップ(21)の閉動作を制御する2つの下部カム(36)とを備えることを特徴とする請求項2に記載のユニット。
【請求項4】
前記カム制御手段(25)の異なる作用輪郭(37、38)が前記上部カム(35)に形成されることを特徴とする請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記上部カム(35)が平板によって形成され、前記異なる作用輪郭(37、38)が前記上部カム(35)の厚みの方向にずれた前記上部カム(35)の側縁部(39)によって形成されることを特徴とする請求項4に記載のユニット。
【請求項6】
異なる形式の形成フラップ(21a、21b)の前記カム・フォロア・ローラ(30)が、前記上部カム(35)のそれぞれの作用輪郭(37、38)と協働するように異なる距離(D、d)だけ離れていることを特徴とする請求項5に記載のユニット。
【請求項7】
前記下部カム(36)が、異なる形式の形成フラップ(21a、21b)に対して共通の作用輪郭を有することを特徴とする請求項3から6までのいずれか一項に記載のユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−509008(P2007−509008A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536089(P2006−536089)
【出願日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052603
【国際公開番号】WO2005/039983
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】