説明

流路洗浄機構を有した細胞培養装置及びその制御方法

【課題】細胞播種や培地交換などで細胞懸濁液や培地を培養容器へ供給する流路において、供給処理後に放置すると、流路内に残存した細胞懸抱液や培地の中の細胞やタンパク質、糖類が固化し、流路内部のつまりの原因になる。そこで、洗浄液で流路内部をすべて洗浄し、流路内の残留液を完全に排除する機構を設け、その流路洗浄方法を確立することが課題となっている。
【解決手段】一つもしくは複数の培養容器へ培養液を供給する流路と継ぎ手が接続した継ぎ手機構の下部に受け皿状の廃液受けを設ける。流路内の残存培地や洗浄液はその廃液受けで回収して、外部にある廃液入れへ送る。ただし、廃液受けへ液を送る際には流路先端部から先は開放系となっているため、万が一外部から菌やホコリ、洗浄できなかった培地などが内部に入り込んで流路を汚染することがないよう、すべての液は廃液受けに向かう一方向にしか流れない構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流路洗浄機構を有した細胞培養装置及びその制御方法にかかり、特に、細胞播種や培地交換などで細胞懸濁液や培地を培養容器へ供給する細胞培養装置の流路洗浄機構及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
再生医療や細胞を利用したスクリーニングや薬物代謝試験などにおいて、ターゲット細胞の細胞培養技術が重要な役割を担っている。従来から、細胞培養の作業は限りなく除菌されたクリーンルームの中で、熟練された作業者の手により行われてきた。そのため産業化に向けて細胞を大量に培養する場合、作業者の負担の増加と作業者への教育・育成に必要な時間とコスト、人為的なミスや検体の取り違え、さらに菌などを保有している人によるコンタミネーション等が生じてしまう可能性がある。それらの対策のためにプロセス管理技術、空気清浄化技術を中心にして多くのコストを要する。そのことが産業化において大きな壁となってしまう。そこで、一連の培養作業を自動化することにより、それら問題点を解決させることを可能にする。
【0003】
そこで、培養作業の自動化では、如何に無菌的に培養容器のハンドリングを実施するかが課題となっており、とりわけ細胞播種や培地交換といった培養容器内への無菌的な培地注入技術の開発が重要となっている。そこで、マニピュレータを用いて培養容器への細胞播種や培地交換を処理する例が特許文献1に記載されている。この公報に記載のマニピュレータにおいては、培養容器を継ぎ手が挟み込み、それらが一体となって回転して、培養容器を立てた状態で、細胞懸濁液ないしは培地を培養容器内部の細胞培養空間へ供給している。
【0004】
さらに、細胞培養液や培地を供給した後に、それらが流路内に残存しているとタンパク質や糖類が固化して、汚れやつまりの原因になってしまう。そこで、培養容器を含めて流路の洗浄に関する例が特許文献2に記載されている。この公報においては、洗浄作業や充填作業など培養容器に対する作業を可能な限り人手を解することなく処理し試験を行う手段を備えている。
【0005】
【特許文献1】特開2008−148602号公報
【特許文献2】特開2001−95557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
細胞培養処理を機械により自動的におこなう自動培養装置において、一個の培養容器または複数個の培養容器がセットになった容器へ細胞懸濁液や培地を供給することは重要な工程となっている。しかし、細胞播種や培地交換などで細胞懸濁液や培地を培養容器へ供給する流路において流路内を通った細胞懸濁液や培地は培養容器への供給後などにそのまま流路にとどめておくと、流路内で残存した細胞懸抱液や培地の中の細胞やタンパク質、糖類が固化し、流路内部のつまりの原因になってしまう。そこで、洗浄液で流路内部をすべて洗浄し、流路内の残留液を完全に排除する機構を設け、その流路洗浄方法を確立することが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明では以下の手段を提供する。すなわち、本発明の細胞培養装置は、培養容器セットに設置された培養容器へ液体を供給する液体供給手段と、前記培養容器セットを載置するための載置台と、前記液体供給手段の内部に洗浄液を供給する洗浄手段と、該洗浄液を外部に排出する洗浄液回収手段とを備えており、前記洗浄液回収手段は、前記載置台の下方に該載置台と一体的にかつ前記培養容器セットとの間に空間部を有して設けられた廃液受けと、該廃液受け設けられた孔部と、該孔部に接続され前記洗浄液を外部に排出するためのポンプとセンサ、それらの制御装置を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、廃液受けを設けることで、流路から直接、流路内残留液や洗浄液を一方通行で流すことが可能になり、それによりモータの逆回転処理を減らすことができるため流路内洗浄が効率化する。これより、洗浄時間の低減及び培地が固化する前に洗浄することが可能になる。本発明により、流路内に菌などの汚染がなく、排出した培地や洗浄液を速やかに回収できるので、高いクリーン性を保持する効果を得た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の代表的な実施例によれば、一つもしくは複数の培養容器へ培養液を供給する流路と継ぎ手が接続した継ぎ手機構の下部に受け皿状の廃液受けを設ける。細胞播種や培地交換などで細胞懸濁液や培地を培養容器へ供給した後の残存培地や洗浄液はその廃液受けで回収して、外部にある廃液入れへ送る。ただし、廃液受けへ液を送る際には流路先端部から先は開放系となっているため、万が一外部から菌やホコリ、洗浄できなかった培地などが内部に入り込んで流路を汚染することのないよう、すべての液は廃液受けに向かう一方向にしか流れない構成とした。これにより、流路内においては閉鎖系の状況を保ちつつ、液を排出することが可能となる。この廃液受けを設けることで外部への液の飛散を防止して、確実に廃液を回収することが可能になる。その際、廃液受けには廃液出口に向けて傾きをもたせ、廃液出口に廃液が集まりやすいようにした。さらに廃液出口のチューブに液センサを設けて、廃液の抜けをセンシングして、制御系にフィードバックすることで、確実で効率よい廃液処理を実施することを可能にする。その上、廃液受け自身を洗浄するため、洗浄液を供給して、廃液受けをモータで数回回転させることで、その清潔度を保持する。それにより、廃液受けからの菌などの発生を極力抑えることができ、一層のクリーン化を図ることができる。以上により課題を解決することが可能となる。
【実施例1】
【0010】
以下、本発明の一実施例になる流路洗浄機構を有した細胞培養装置について図面を用いて説明する。本実施例の細胞培養装置は、細胞播種と培地交換処理から廃液処理と流路内の洗浄までの一連の処理を行う機能を備えている。図1は、本実施例における継ぎ手機構システム、流路洗浄システムに関する全体概略図、図2は、本実施例における廃液処理システムに関する構成図である。
【0011】
図1に示すように、本実施例の細胞培養装置は、一つもしくは複数の培養容器11を保持する培養容器セット10と、培養容器セット10を載置するための載置台22と、培養容器11へ注液するための継ぎ手機構20を備えている。継ぎ手機構20は、継ぎ手21及び載置台22を有する。本実施例では、継ぎ手機構20の載置台22の下部周辺に一体に受け皿状の廃液受け40が設置されている。
【0012】
継ぎ手機構20は、継ぎ手21に設けられ液体供給源100から培養容器に液体を供給する流路23を有する少なくとも1つの液体供給手段、及び載置台22の下方の廃液受け40に設けられ、培養容器から液体を排出する少なくとも1つの液体回収手段を備えている。継ぎ手機構20は、培養容器セット10を継ぎ手21と載置台22の間に挟みこんだ状態で、液体供給手段である流路23と培養容器11とを接続し、細胞懸濁液や培地を培養容器11内へ供給する。細胞培養装置は、さらに、継ぎ手21を移動し、培養容器セットを継ぎ手と載置台との間に挟みこみ、液体供給手段及び液体回収手段を連結手段で複数の培養容器に接続するためのマニピュレータ71を備えている。
【0013】
載置台22には、培養容器セット10を保持する支持部55が設けられている。また、廃液受け40は、底部56と側部57、及びこれらに囲まれた空間としての液受け部58を備えている。また、廃液受け40には最奥部に廃液出口44と洗浄液入口47があり、そこにそれぞれチューブ41、45がつながっている。これらのチューブ41、45には液センサ48、49が設置されており、チューブ41、45に液があると検出する。廃液出口44に液が集まりやすくするため、この廃液受け40は底部56の面が傾きを有している。なお、洗浄液入口47は、傾斜している底部56の上端付近すなわち廃液受け40の入口近くに設けても良い。
【0014】
継ぎ手21は、マニピュレータ71によりその上下位置が制御される。このマニピュレータは、培養容器セット10を継ぎ手21と載置台22との間に挟みこみ、液体供給手段23及び液体回収手段41を、連結手段を介して複数の培養容器に接続する機能を有する。すなわち、載置台22は、第1の回転軸(図示略)で支柱38に回転可能に保持される。載置台22は、第2の回転軸をガイド33に収容してこれを載置台の回転軸(第1の回転軸=図示略)と一体化するアーム(継ぎ手回転軸収容手段:軸受け部)80を有している。載置台22の第1の回転軸は、この載置台の中心線上に設けられ、継ぎ手21を回転させるための回転軸(第2の回転軸)32は、継ぎ手21の中心線上に設けられている。一体化された第1の回転軸と第2の回転軸は、モータ26により回転される。マニピュレータ71は、さらに、継ぎ手21を上下動(図5Aの矢印25)させるためのモータ24を有している。
【0015】
マニピュレータ71は、継ぎ手21と載置台22の間に培養容器セット10を挟みこみ、同一軸線上にある第1の回転軸と第2の回転軸32をモータ26により回転させることで、それらの全体を水平方向ないしは垂直方向へ回転させる。すなわち、継ぎ手21と培養容器セット10と載置台22と廃液受け40は、一体の状態で、水平位置から垂直位置へモータ26により回転される。この際、エンコーダー29などのセンサで垂直状態を検出して、この検知結果に基づいて、細胞培養装置全体を制御するための制御部60がモータ26の動作を停止させる。
【0016】
また、継ぎ手21が載置台22、培養容器セット10、及び廃液受けと一体となっていないときに、この継ぎ手21を固定するストッパ35を備えている。さらに、継ぎ手機構20には位置センサ30、34、36、エンコーダー31などの回転角センサ、液感知センサ48、49などの検出系を有している。継ぎ手21がつながっているモータ24をエンコーダー31で検出しながら動作させ、継ぎ手21を上下25に移動させる。継ぎ手21に設けてある回転軸32が載置台22のガイド33に入り、センサ34が感知するとモータ24が停止する。
【0017】
各センサの信号は制御部60に送られ、その情報に基いて制御部60がモータ24、26の制御を行っている。なお、マニピュレータのその他の構成に関しては、特許文献1の記載を援用する。
【0018】
次に、廃液処理システム67について説明する。図2は、本発明の一実施例における廃液処理システムの構成を示す図である。図2では、分かりやすくするために、廃液受け40の上側に位置する載置台22については、図示を省略してある。廃液受け40には廃液出口44と洗浄液入口47があり、それぞれにチューブ41、45が接続されており、また廃液出口44及び洗浄液入口47の近傍には液センサ48、49が設置されている。さらに、廃液出口44からのチューブ41はポンプ42に繋がっており、それにより廃液を廃液入れ43に移動することができる。同様に、洗浄液入口47からのチューブ45はポンプ46に繋がっており、洗浄液入れ54の洗浄液を廃液受け40に送ることができる。
【0019】
この廃液受け40は、流路23内の洗浄で出る廃液や洗浄液を液受け部58で受け、そのままチューブ41を経て廃液入れ43へ移動させ、流路23、継ぎ手機構20のクリーン度を保持する。さらに、洗浄液入れ54から洗浄液を廃液受け40に供給し、廃液受け40自身を洗浄することができる。廃液処理システム67は、廃液の移動や廃液受けの洗浄の制御を行う。すなわち、液センサ48、49の信号は制御部60に送られ、その情報に基いて制御部60がポンプ42、46の制御を行っている。制御部60は、マニピュレータ71の継ぎ手機構システム及び流路洗浄システムと廃液処理システム67とを一体的に制御する。
【0020】
図3(図3A、図3B)で、細胞播種と培地交換処理から廃液処理までの制御を実施する制御系回路について説明する。図3Aは、本実施例における制御系回路の全体の概略構成を示すブロック図である。制御系回路72は、マニピュレータ71(継ぎ手機構システムとその流路洗浄システム)、廃液処理システム67を制御するための制御系回路72を備えている。すなわち、制御系回路72は、流路洗浄の各動作を制御する制御部60と、データや指示を入力するための入力部(キーボード、マウス等)61と、キャッシュ等の動作を行うためのメモリ62と、ブログラムやパラメータ等を格納するROM63と、一時的にデータや処理結果を格納するRAM64と、マニピュレータ(継ぎ手機構システムとその流路洗浄システム)71と、廃液処理システム67と、を備えている。
【0021】
ユーザが入力部61から処理すべき培養容器11を指示すると、制御部60は、ROM63に格納された細胞播種・培地交換プログラムに従って、継ぎ手機構システム71の上下動機構68、回転機構69、及び流路制御70で所定の処理を実施して、培養容器11への細胞懸濁液、培地の供給を実施する。その後、制御部60は、ROM63に格納された流路洗浄プログラムに従って、継ぎ手機構システム71を動作させ、廃液受け40へ廃液を出して洗浄を実施する。そして、最後に、廃液処理システム67(図2)により、センサ48、49、ポンプ66を動作させて廃液を処理後に廃液受け40の洗浄を実施して、一連の動作を終了する。
【0022】
制御装置の制御部60を動作させるプログラムは、図3Bに示した機能、すなわち、培地供給処理ユニット741、継ぎ手流路洗浄処理ユニット742、載置台の廃液受け洗浄処理ユニット743の各機能を備えている。
【0023】
すなわち、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータの制御部(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が図3Bに示した機能を実現する。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0024】
次に、本実施例の装置の制御方法について、図4のフローチャートに基いて説明する。制御装置による制御として、まず、継ぎ手機構20へ培養容器セット10を設置して、細胞懸濁液や培地を供給する培地供給処理を行い、その後に、廃液受け40を用いた流路洗浄処理を行い、最後に、廃液受け40からの廃液処理を行う。
【0025】
まず、培地供給処理における継ぎ手21と培養容器セット10の動作方法について説明する。載置台22及び継ぎ手機構20を初期状態、すなわち、水平位置で、かつ、継ぎ手21がモータ24により駆動され中間位置まで上昇したオープンの状態に設定する(S402)。
【0026】
図5(図5A、図5B)は、培養容器セット10が継ぎ手機構20の載置台22に置かれた初期状態の概略図であり、図5Aはその継ぎ手機構20の全体構成図、図5Bは、継ぎ手21と載置台22周辺の機構の拡大断面図を示している。
【0027】
次に、載置台22の上に培養容器セット10を設置する。なお、この設置時に、廃液受け40は培養容器セット10と干渉しないように支持部55の位置が設定されている。載置台22の奥には位置センサ30が設置されており、この位置センサ30が培養容器セット10の設置を感知すると、制御部60が次の動作に進むことを指示する(S404)。もし、動作プロトコール通りにプログラムが進み、かつ、この位置センサ30が感知しなければ、表示手段にエラーコードが表示され、制御装置はエラープログラムへ移行する。
【0028】
次に、オープンの状態の継ぎ手21をモータ24により矢印25方向に下降させ、培養容器セット10を継ぎ手21と載置台22との間に挟み込む(S406)。さらに、液体供給手段としての流路23及び液体回収手段としての廃液受け40を培養容器セット10の各培養容器に接続する(S408)。一方、廃液受け40はチューブ41を経て廃液入れ43に接続する。
【0029】
図6(図6A、図6B)は継ぎ手21が下方に移動し、培養容器セット10と載置台22の間に挟まれて、液体供給手段としての流路23と培養容器11とが接続され、さらに、培養容器セット10の各培養容器が廃液受け40に保持された状態の概略図である。図6Aはその継ぎ手機構20の全体構成図、図6Bは継ぎ手21と載置台22周辺の機構の拡大断面図を示している。
【0030】
モータ24をエンコーダー31で位置検出しながら動作させ、継ぎ手21を上下25に移動させる。継ぎ手21についてある回転軸32が載置台22のガイド33に入り、センサ34が感知するとモータ24が停止する。このとき、図6Aの状態となる。流路23は培養容器11それぞれにすべて接続された状態にあり、継ぎ手21と培養容器セット10と載置台22と廃液受け40が一体になっている。
【0031】
ここで、図6Bに示したように、継ぎ手21に保持された培養容器11はその下面が廃液受け40の底部56との間に空間があり、相互に干渉しない構成となっている。また、廃液受け40の底部56と側部57に囲まれた液受け部58の高さH2は、流路洗浄処理や廃液処理時に液受け部58に流入する液体を余裕をもって収容できる体積を確保でき、かつ、培養容器11との間に空間が残る高さである。また、廃液受け40はその底部56の面に傾きθを有し、側部57も傾斜部(角度α)を有しているので、廃液出口44に液が集まりやすくなっている。なお、底部56の奥部における高さH1は、垂直状態において万一、細胞懸濁液や培地が漏れ出ても外に流出しないよう、少なくともセットされた培養容器の使用量分の液体を余裕をもって収容できる体積を確保でき、かつ、培養容器11との間に空間が残る高さである。
【0032】
次に、培養容器セット10を挟み込んだ継ぎ手21と載置台22の姿勢を、モータ26により水平状態から垂直状態に変更する(S410)。
【0033】
図7(図7A、図7B)は、継ぎ手21と培養容器セット10と載置台22と廃液受け40が一体で回転し、水平から垂直へ回転27した状態の概略図である。図7Aはその継ぎ手機構20の全体構成図、図7Bは継ぎ手21と載置台22周辺の機構の断面図を示している。
【0034】
水平状態から垂直状態にするために、継ぎ手21にあるストッパ35を外し、次に、エンコーダー29で位置を検出しながらモータ26で一体となった継ぎ手21を回転27させる。一体となった継ぎ手21は水平方向から垂直方向へ回転27したとき、位置センサ36で検出してモータ26を止め、ストッパ35をかけて固定する。このとき、図7の状態となる。この状態で、細胞懸濁液や培地を液体供給源100から流路23を介して培養容器11内部へ供給することができる(S412)。
【0035】
継ぎ手21と培養容器セット10の接続面が廃液受け40の中、すなわち、底部56と側部57に囲まれた液受け部58内にあることで、載置台22を垂直に立てたときにその接続面からの液漏れを廃液受け40で受け、外部に漏れるのを防止することができる。
【0036】
培地の供給完了したら(S414)、次に、継ぎ手と載置台の姿勢を、モータ26により垂直状態から水平状態、さらに、モータ24によりオープンの状態に変更する(S416)。すなわち、図7の状態から、図6、→、図5、→、図1の状態にすることで、培養容器セット10を載置台22から取り出すことができる(S418)。
【0037】
この一連の処理により、培養容器11への培地供給処理が完了する。
【0038】
次に、流路洗浄処理を行う。
まず、培養容器セット10が取り外された継ぎ手21を洗浄位置(水平、閉じ)に設定する(S420)。そして、継ぎ手の流路23内の残留培地を排除し、洗浄する流路内の残留培地等の洗浄と洗浄液の回収を行う(S422)。継ぎ手の流路内の洗浄は、例えば、所定の時間行ったり、所定の洗浄液量を流して終了とする(S424)。
【0039】
図8、図9により、流路23の洗浄のため、廃液受け40へ廃液を処理する方法を説明する。
【0040】
図8(図8A、図8B)は廃液処理をしたときのその廃液の流れに関する断面図である。図8Aは、廃液処理をする前の状態を示した構成図、図8Bは、廃液処理をしたときのその廃液の流れを示す概念図である。また、図9は図8Bで流路23から出る液の動きを拡大して示した断面図である。
【0041】
まず、図8Aに示したように、モータ24を動作させて、継ぎ手21を上下方向25に動かして廃液受け40に近づける。このとき動作をエンコーダー31などの位置センサで検知する。この動作が終了すると図8B、図9の状態となる。この状態で流路23内の洗浄を実施する。
【0042】
すなわち、細胞播種や培地交換などで、流路23内には細胞懸抱液や培地が残存している。そのまま放置しておくと、液内の細胞やタンパク質、糖類が固化し、流路23内部のつまりの原因になってしまう。そこで、洗浄液で流路23内部をすべて洗浄し、流路23内の残留液を完全に排除する必要がある。そこで、本発明では、洗浄手段により、液体供給源100から流路23の内部に洗浄液を供給し、流路23内の残留液や洗浄液をすべて廃液受け40に出す方式とした。
【0043】
本発明の培地供給方式において、流路23の先端部37から先は、廃液受け40の底部56との間の空間内に開放になっているため、万が一、外部から菌やホコリ、洗浄できなかった培地などが内部に入り込んで、流路23を汚染してしまう可能性がある。そこで、図8Bの矢印(1)50のように、すべての液は、一方向(下向き)にしか流れない構成とした。また、流路先端部37付近には常に空間が確保され、先端部が廃液受け40内の液体に直接接触し汚染されることがないように、上記廃液受け40の底部56が構成されている。なお、流路23の先端部37に逆止弁を設置しても良い。これにより、流路23内部の汚染を防ぐことができる。また、これによりモータの逆回転処理がなくなり、流路内動作が効率化する。
【0044】
流路先端部37から出てきた廃液は、空間を経て、矢印(2)51に示すように、廃液受け40へ出される。廃液受け40には傾きθがあるので、矢印(3)52へ移動し、廃液出口44へ送られる。廃液出口44に集まった廃液はポンプ42により矢印(4)53で廃液入れ43に移動される。ここで、センサ48により液の流れを検知する。すなわち、センサ48で液を検知し、廃液受け40に廃液が残らないようにポンプ42を制御する。
【0045】
この方式を使用し、培地(DMEM,型番D6429,Sigma)を流路23内に流した後、流路23内に残ったすべての残留培地を廃液受け40へ流し、そこに液体供給源100から洗浄液(PBS,型番10010-23,Invitrogen)を一度流路23内に流して、廃液受け40に出たその廃液を回収し、センサ(オンラインバイオセンサ,型番BF-510,王子計測機器)にてグルコース濃度を測定した。その結果、99.95%以上のグルコース量を排除できることが確認できた。
【0046】
継ぎ手の流路内の洗浄に関して、すべての工程が終了したら、継ぎ手21を上下25に移動させ、図8Aの状態にして、流路23の洗浄を終了させる(S426)。すなわち、継ぎ手の流路内の洗浄が完了したら、継ぎ手を上昇させ、載置台から離した(水平・廃液受け洗浄)位置に設定する。
【0047】
次に、廃液受け40に出てきた廃液を廃液入れ43に移動させ、また、廃液受け40自身を洗浄する廃液受け洗浄とその制御構成について説明する。
まず、載置台の廃液受けにポンプで洗浄液を供給する(S428)。そして、載置台を揺動させ(S430)、さらに、廃液回収を行う(S432)。
【0048】
廃液受け洗浄に際しては、廃液受け40を洗浄するために、ポンプ46を動かして洗浄液入れ54から洗浄液を廃液受け40へ移動させる。その際にセンサ49で液を検知し、液が供給されていることを確認しながら制御する。その後、図8Aの回転方向27へモータ26にて洗浄液が廃液受け40からこぼれないように載置台22の回転(揺動)27を繰り返し、廃液受け40を洗浄する。廃液受け40に排出した廃液はポンプ42により廃液入れ43に移動させる。
【0049】
そして、所定時間経過後(S434)、モータ26で載置台22を水平に戻し(S436)、その後、前述の廃液を廃液受け40に移動させる動作を実施し、廃液処理を終了する(S438)。
【0050】
これにより、流路23全体と廃液受け40すべてが洗浄でき、継ぎ手機構20のクリーン度を高いまま保持することを可能にする。特に、廃液受けそのものも洗浄液を流して洗浄できるので、廃液受けからの菌などの発生を極力抑えることができ、一層のクリーン化を図ることを可能にする。
【0051】
本実施例によれば、載置台の下部に一体に廃液受けを設けることで、培地供給用の流路から直接、流路内残留液や洗浄液を一方通行で流すことが可能になり、それによりモータの逆回転処理を減らすことができるため流路内洗浄が効率化する。これより、洗浄時間の低減及び培地が固化する前に洗浄することが可能になる。
【0052】
また、本実施例によれば、培地供給用の流路内が菌などで汚染される可能性が極めて低くなり、排出した培地や洗浄液を速やかに回収することで、高いクリーン性を保持する効果を得た。
【実施例2】
【0053】
なお、制御装置が装置全体を制御する実施例1の構成に代えて、本発明の他の実施例として、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
【0054】
また、本発明の実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがネットワークを介して配信されることにより、システム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納され、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されるようにしてもよい。
【0055】
本実施例でも、載置台の下部に一体に廃液受けを設けることで、培地供給用の流路から直接、流路内残留液や洗浄液を一方通行で流すことが可能になり、それによりモータの逆回転処理を減らすことができるため流路内洗浄が効率化する。これより、洗浄時間の低減及び培地が固化する前に洗浄することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施例を示す、廃液受けが設置された継ぎ手機構の構成の全体図。
【図2】本発明の一実施例を示す、廃液処理システムに関する構成図。
【図3A】本発明の一実施例による制御回路の概略構成を示すブロック図。
【図3B】図3Aの制御部の機能しめしたブロック図。
【図4】本実施例の制御装置による制御方法を示すフローチャート。
【図5A】本発明の一実施例における、継ぎ手機構に培養容器セットを設置したときの機構に関する構成図。
【図5B】図5Aを一部拡大した構成図。
【図6A】本発明の一実施例における、継ぎ手と培養容器セットが接続したときの構成図。
【図6B】図6Aを一部拡大した構成図。
【図7A】本発明の一実施例における、一体となった継ぎ手と培養容器セットが回転したときの構成図。
【図7B】図7Aを一部拡大した構成図。
【図8A】本発明の一実施例における、廃液処理をする前の構成図。
【図8B】本発明の一実施例における、廃液処理をしたときのその廃液の流れに関する概念図。
【図9】本発明の一実施例における、廃液処理をしたときのその廃液の流れに関する拡大した概念図。
【符号の説明】
【0057】
10 培養容器セット
11 培養容器
20 継ぎ手機構
21 継ぎ手
22 載置台
23 流路
24 モータ
25 上下動
26 モータ
27 回転
29 エンコーダー
30 センサ
31 エンコーダー
32 (第2の)回転軸
33 ガイド
34 センサ
35 ストッパ
36 センサ
37 流路先端部
38 支柱
39 支柱
40 廃液受け
41 チューブ
42 ポンプ
43 廃液入れ
44 廃液出口
45 チューブ
46 ポンプ
47 洗浄液入口
48 液感知センサ
49 液感知センサ
50 矢印
51 矢印
52 矢印
53 矢印
54 洗浄液入れ
55 支持部
56 底部
57 側部
58 液受け部
60 制御部
61 入力部
62 メモリ
63 ROM
64 RAM
67 廃液処理システム
68 上下動機構
69 回転機構
70 流路制御
71 マニピュレータ(継ぎ手機構システム)
72 制御系回路
80 アーム(継ぎ手回転軸収容手段:軸受け部)
82 継ぎ手アーム
100 液体供給源
741 培地供給処理ユニット
742 継ぎ手流路洗浄処理ユニット
743 廃液受け洗浄処理ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
培養容器セットに設置された培養容器へ液体を供給する液体供給手段と、
前記培養容器セットを載置するための載置台と、
前記液体供給手段の内部に洗浄液を供給する洗浄手段と、
該洗浄液を外部に排出する洗浄液回収手段とを備えており、
前記洗浄液回収手段は、前記載置台の下方に該載置台と一体的にかつ前記培養容器セットとの間に空間部を有して設けられた廃液受けと、該廃液受け設けられた孔部と、該孔部に接続され前記洗浄液を外部に排出するためのポンプとセンサ、及びそれらの制御装置を備えていることを特徴とする細胞培養装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記廃液受けは受け皿状をなし、その底部が入口から最奥部に向けて低くなるように傾斜しており、該最奥部に前記孔部が形成されていることを特徴とする記載の細胞培養装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記洗浄液回収手段は、前記廃液受けに設けられ自身を洗浄するための洗浄液を外部から供給できる孔部を有し、前記洗浄液回収手段で該洗浄液回収手段の洗浄液を外部に排出することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記洗浄液回収手段は、前記培養容器セットが前記載置台に載置された状態で、前記培養容器内の流路の先端部と前記廃液受けとの間に空間を有することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記廃液受けは、底部と側部に囲まれた液受け部を備えており、
該液受け部は、前記最奥部付近に形成される体積が、前記載置台に載置された培養容器の使用量分の液体を収容できる大きさであることを特徴とする細胞培養装置。
【請求項6】
培養容器セットを載置するための載置台と、
前記培養容器セットへ液体を供給する液体供給手段を有する継ぎ手と、
前記培養容器セットから前記液体を排出する液体回収手段と
前記液体供給手段の内部に洗浄液を供給する洗浄手段と、
前記継ぎ手を移動し、前記培養容器セットを前記継ぎ手と前記載置台との間に挟みこみ、前記液体供給手段及び前記液体回収手段を前記培養容器セット内の培養容器に接続するためのマニピュレータと、
前記液体供給手段と前記液体回収手段からの液体を回収し、外部に排出する廃液受けとを備えており、
前記廃液受けは、前記載置台の下方に該載置台と一体的にかつ空間部を有して設けられており、
前記培養容器に接続された前記液体供給手段の流路の先端部から前記空間部を介して直接、該流路内の残留液や洗浄液を一方通行で下方の前記廃液受けに流すことを特徴とする細胞培養装置。
【請求項7】
請求項6において、
前記廃液受けは、前記載置台内部に設置され、且つ該載置台よりも下方に設置されていることを特徴とする細胞培養装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記廃液受けは、前記培養容器セットが前記載置台に載置された状態で、該培養容器の下部との間に空間を有することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項9】
請求項6において、
複数の前記培養容器に液体を供給する少なくとも1つの前記液体供給手段及び前記複数の培養容器から液体を排出する少なくとも1つの前記液体回収手段と、
前記培養容器における液体注入口部と前記液体供給手段とを連結する第1連結手段と、
前記培養容器における液体排出口部と前記液体回収手段とを連結する第2連結手段とを備えており、
前記マニピュレータにより、前記継ぎ手を移動し、前記培養容器セットを前記継ぎ手と前記載置台との間に挟みこみ、前記液体供給手段及び前記液体回収手段を前記第1及び第2の連結手段を介して前記複数の培養容器に接続することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項10】
請求項6において、
前記マニピュレータは、前記培養容器セットと前記継ぎ手と前記載置台と前記廃液受けを、水平状態から垂直状態にする状態変更手段を備え、
前記液体供給手段及び前記液体回収手段は、前記垂直状態で動作することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項11】
請求項10において、
前記状態変更手段は前記載置台に設けられ、前記一体となった前記培養容器セットと前記継ぎ手と前記載置台と前記廃液受けを回転させるための駆動部と第1の回転軸を含み、
前記継ぎ手は前記第1の回転軸と一体化して回転する第2の回転軸を有し、
前記載置台は、前記第2の回転軸を収容して前記第1の回転軸と一体化する軸受け部を有することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項12】
請求項11において、
前記第1の回転軸は、前記載置台の中心線上に設けられ、
前記第2の回転軸は、前記継ぎ手の中心線上に設けられており、
前記継ぎ手が、前記載置台及び前記培養容器セット、前記廃液受けと一体となっていないときに、前記継ぎ手を固定するストッパを備えることを特徴とする細胞培養装置。
【請求項13】
請求項12において、
前記廃液受けは、前記培養容器セットが前記載置台の上に載置されていないときに、前記液体を回収することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項14】
請求項11において、
前記廃液受けは、前記洗浄液で該廃液受けの内部を洗浄する際に、前記第1の回転軸を回転させることで、該廃液受けの全体が洗浄されることを特徴とする細胞培養装置。
【請求項15】
請求項6において、
制御部、ポンプ、及び前記廃液受けに設けられ前記洗浄液の有無を検知する検知部を有し、
前記制御部は、
前記継ぎ手から前記洗浄液がすべて前記廃液受けに排出されたと判断したときに、前記ポンプを動作させ、
前記洗浄液の有無により、前記ポンプの動作を制御することを特徴とする細胞培養装置。
【請求項16】
培養容器を用いて細胞を培養する細胞培養装置の制御方法であって、
前記細胞培養装置は、培養容器セットを載置するための載置台と、前記培養容器セットへ液体を供給する液体供給手段を有する継ぎ手と、前記培養容器セットから前記液体を排出する液体回収手段と、前記液体供給手段の内部に洗浄液を供給する洗浄手段と、マニピュレータと、前記載置台と一体的に形成され前記液体供給手段及び前記液体回収手段からの液体を回収し外部に排出する廃液受けと、制御装置とを備えており、
前記マニピュレータにより、前記継ぎ手を移動させ前記培養容器セットを前記継ぎ手と前記載置台との間に挟みこみ、前記液体供給手段及び前記液体回収手段を前記培養容器セット内の培養容器に接続し、
すべての液を、前記培養容器に接続された前記液体供給手段の流路の先端部から空間部を介して直接、下方の前記廃液受けに向かう一方方向に流して回収することを特徴とする細胞培養装置の制御方法。
【請求項17】
請求項16において、
前記制御装置は、前記継ぎ手、前記載置台、及び前記培養容器セットが一体の状態で、前記廃液受けと前記培養容器への培地供給処理を行い、
前記培地供給処理が完了した後、前記培養容器の流路の洗浄処理を行い、前記流路内の残留液や洗浄液を前記廃液受けに流して回収する処理を行い、
前記洗浄液の回収後、前記継ぎ手を前記載置台から離した状態で、前記廃液受けの洗浄処理洗浄を行うことを特徴とする細胞培養装置の制御方法。
【請求項18】
請求項17において、
前記細胞培養装置は、前記培養容器セットが前記継ぎ手と前記載置台との間に挟み込まれて一体化したことを検知する検知手段と、前記一体化した培養容器セットと継ぎ手と載置台の姿勢を変更する状態変更手段とを備え、
前記検知手段の検知結果に基づいて、前記一体化した前記培養容器セットと前記継ぎ手と前記載置台とを水平状態から垂直状態にするように前記状態変更手段を制御し、
前記液体供給手段及び前記液体回収手段を、前記垂直状態で動作させることを特徴とする細胞培養装置の制御方法。
【請求項19】
請求項18において、
前記状態変更手段は前記載置台に設けられ、前記一体となった培養容器セットと継ぎ手と載置台と受けを回転させるための駆動部と第1の回転軸を含み、
前記継ぎ手は前記第1の回転軸と一体化して回転する第2の回転軸を有し、
前記載置台は、前記第2の回転軸を収容して前記第1の回転軸と一体化する軸受け部を有し、
前記検知手段は、前記第2の回転軸が前記軸受け部に収容されたことを検知して、前記マニピュレータを移動させることを特徴とする細胞培養装置の制御方法。
【請求項20】
請求項16において、
前記廃液受けは、底が入口から最奥部に向けて低くなるように傾斜しており、該最奥部に形成された廃液出口と、該廃液受けに設けられ自身を洗浄するための洗浄液を外部から供給できる洗浄液入口を有し、
洗浄回収手段により前記培養容器を洗浄し前記洗浄液を前記廃液出口から回収し、
その後、前記洗浄液入口から前記洗浄液を供給し前記廃液受け自身の洗浄を行うことを特徴とする細胞培養装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−158174(P2010−158174A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−647(P2009−647)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、基盤技術研究促進事業(民間基盤技術研究支援制度)/組織再生移植に向けたナノバイオインターフェイス技術の開発 (再)委託事業、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】