説明

流量計およびそれを用いた成膜装置におけるガス流量検出方法

【課題】腐食性ガスを使用した成膜装置において、ガス流量を検知して電気信号として出力することで、正確な成膜と安全性を確保可能にする。
【解決手段】腐食性ガスを使用して基板に成膜する成膜装置から排気されるガスの流量を検出するための流量計であって、ガス供給口3とガス排出口4を備え、使用に際して内部に不活性液体が充填される密閉容器2と、密閉容器2内に可動自在に支持されたフロート5と、フロート5の可動を制御するストッパー13と、フロート5の可動回数をカウントして電気信号として出力するセンサー14を具備し、フロート5は、仕切板9によって、内壁を耐腐食性材質で加工した第1室8a及び第2室8bに仕切られた受入空間8を有し、振り子状に可動自在に密閉容器2内に支持され、第1室8aと第2室8bに交互にガスを受け入れつつフロートの可動を検知して電気信号として出力可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流量計およびそれを用いた成膜装置におけるガス流量検出方法に係り、より詳しくは、CVD装置等の、塩素ガス等の腐食性ガスを使用した成膜装置において、使用したガスの排気量を検知することで、装置の安全性を確保可能にするとともに、正確な成膜を確保可能とする流量計およびそれを用いた成膜装置におけるガス流量検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の通り、シリコンやガラス等の基板の表面に薄膜を形成するための成膜装置の中には、CVD等の、塩素ガス等の腐食性ガスを使用した装置がある。
【0003】
そして、例えばCVDは、化学的な成膜方式を採用しており、大気圧〜中真空(100〜10−1pa)の状態において、気体原料としてのガスを送り込み、熱、プラズマ、光などのエネルギーを与えることで化学反応を励起、促進して薄膜や微粒子を合成して、基材や基板の表面に吸着、堆積させて薄膜を形成する方法であるが、このような、腐食性ガスを使用して薄膜を形成する装置や方法においては、適量のガスが適正に流れているかどうかを検知することが極めて重要である。
【0004】
即ち、成膜装置においては、成膜に使用したガスを装置内から排気する必要があるが、このとき、排気側が何らかの原因で詰まってしまうと、排気側の処理管内の圧力が上昇してしまい、それにより処理管の破損によるガス漏れが発生してしまい極めて危険である。
【0005】
また、成膜装置においては、成膜対象となる基板の量や大きさが変わると成膜のために消費されるガス量も変化し、例えば、基板の数が多い場合や基板が大きい場合には、多くのガスが成膜のために基板にとられてしまうため、膜厚が薄くなることを防止するためには、供給するガス量も基板の量や大きさに応じて多くする必要がある。
【0006】
そのために、前述したように、CVD等のような、ガスを使用して薄膜を形成する装置や方法においては、適量のガスが適正に流れているかどうかを検知することが極めて重要である。
【0007】
しかしながら、従来から成膜装置に使用されていた流量計では、ガスの供給側に配設して、それにより供給するガスの量を検知していたために、排気側のガス流量を知ることができず、排気側の処理管が詰まっている場合でもそれを迅速確実に検知することが難しい場合が存在していた。
【0008】
また、ガスの供給量を検知していた従来の流量計を用いた場合には、排気側のガス流量を知ることができないために、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに応じて、膜厚の均一性を確保するためにガス供給量を増やす必要があるときでも、基板の量や大きさに応じた正確なガス量を把握して供給することができず、作業者の経験やデータ蓄積に基づいて作業者の経験に頼らざるを得なかった。
【0009】
更に、従来から提供されている流量計では、塩素ガス等の腐食性ガスに耐性を有するものが存在していなかったために、CVD等の腐食性ガスを使用した成膜装置においては、供給しているガス量を直接検知して、その検知した流量を電気信号として把握することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−44106号公報
【特許文献2】特開2008−7826号公報
【特許文献3】特開2006−261318号公報
【特許文献4】特開2005−45158号公報
【特許文献5】特開2001−185492号公報
【特許文献6】特開平10−242133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、塩素ガス等の腐食性ガスを使用した成膜装置において、ガスの流量を検知するとともにその検知した流量を電気信号として出力することで、成膜装置の安全性を確保可能にするとともに、正確な成膜を確保可能とする流量計およびそれを用いた成膜装置におけるガス流量検出方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の流量計は、
腐食性ガスを使用してシリコン、ガラス等の対象物に成膜するための成膜装置から排気されるガスの流量を検出するための流量計であって、
成膜装置から排気されるガスを受け入れるためのガス供給口と、受け入れたガスの流量を検知した後に前記ガスを排出するためのガス排出口を備えた、使用に際して内部に不活性液体が充填される密閉容器と、
該密閉容器内に可動自在に支持されたフロートと、
該フロートの可動を制御するためのストッパーと、
該フロートの可動回数をカウントして該カウント回数を電気信号として出力するためのセンサーと、を具備し、
前記フロートは、
天板と該天板の両端部分に下方に向けて連設した一対の側板を有する、下方部分と、側板に直交する側壁部分が開放された受入空間と、
該受入空間を、互いに遮断されるとともに同一の容量を有する第1室及び第2室に仕切る配置で、前記天板の下面に、天板に直交する下方側に向けて連設された仕切り板と、を具備するとともに、
少なくとも、前記第1室及び第2室の内壁を耐腐食性材質で加工し、
前記第1室と第2室が互いに反対方向へ移動するように振り子状に可動自在にして前記密閉容器内に支持された、ことを特徴としている。
【0013】
そして、この流量計を用いて、成膜装置から排気されるガスの流量を検出する本発明のガス流量検出方法は、
成膜装置から排気されたガスを、前記ガス供給口から密閉容器内に受け入れ、
密閉容器内に受け入れたガスを、前記受け入れ空間の第1室あるいは第2室のいずれか一方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた一方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロートを一方方向に振り子状に可動させ、
フロートの可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記一方の部屋に受け入れたガスを、一方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口から密閉容器内に受け入れたガスを、他方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた他方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロートを他方方向に振り子状に可動させ、
フロートの可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記他方の部屋に受け入れたガスを、他方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口から密閉容器内に受け入れたガスを、一方の部屋の内部に受け入れ、
以後は、前記処理を繰り返すことを可能にしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、成膜のために使用された後に成膜装置から排気されるガスの流量を検出することとしているために、ガスの供給量を検知する従来の流量計と異なり、排気側の処理管が詰まっている場合には、それを迅速確実に検知することが可能であり、従って、排気側の詰まりによって排気側の処理管内の圧力が上昇し、それによって処理管の破損によるガス漏れが発生してしまうおそれを有効に防止可能である。
【0015】
また、成膜のために使用された後に成膜装置から排気されるガスの流量を検出することとしている本発明では、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに従って成膜のために消費されるガス量が変化してガスの排気量が変わった場合には、それを検知することができるため、消費されるガス量の変化を迅速に検出することができ、それにより、基板の量や大きさに応じた正確なガス量を把握することができ、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに応じて、膜厚の均一性を確保するためにガス供給量を増やす必要があるときには、作業者の経験やデータ蓄積に基づくことなく、基板の量や大きさに応じた正確なガス量を把握して供給することができる。
【0016】
そしてこのとき、本発明の流量計では、密閉容器内にフロートを可動自在に支持し、密閉容器内に受け入れたガスによってフロートを可動させるとともに、このフロートの可動回数をカウントして、このカウントした回数を電気信号として出力するためのセンサーを備えているために、ガスの排気流量を確実に把握することが可能である。
【0017】
また、本発明の流量計では、少なくとも、成膜装置からの排気ガスが接触する第1室及び第2室の内壁を耐腐食性材質で加工しているために、塩素ガス等の腐食性ガスを使用しているCVD等の成膜装置に用いた場合でも、耐久性を持つことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の流量計の実施例の正面構成を示す図である。
【図2】本発明の流量計の実施例の側面構成を示す図である。
【図3】本発明の流量計の実施例の平面構成を示す図である。
【図4】本発明の流量計の実施例におけるフロートを説明するための図である。
【図5】本発明の流量計の実施例におけるフロートを説明するための図である。
【図6】本発明の流量計の実施例におけるフロートの他の形態を示す図である。
【図7】本発明の流量計の実施例におけるフロートの作用を示す図である。
【図8】本発明のガス流量検出方法の実施例を説明するためのブロック図である。
【図9】本発明のガス流量検出方法の実施例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の流量計では、使用に際して、内部に不活性液体が充填される密閉容器を有しており、この密閉容器は、成膜装置から排気されるガスを受け入れるためのガス供給口と、このガス供給口を介して密閉容器内に受け入れたガスを、その流量を検出した後に密閉容器から排出するためのガス排出口を備えている。
【0020】
そして、密閉容器内には、フロートが可動自在に支持されているとともに、このフロートの可動を制御するためのストッパーと、フロートの可動回数をカウントして、そのカウントした回数を電気信号として出力するためのセンサーが備えられている。
【0021】
そして、フロートは、密閉容器内に受け入れたガスを受け入れるための受入空間を有しており、この受入空間は、天板と、この天板の両端部分に下方に向けて連設下一対の側板を有しており、下方部分と、側板に直交する側壁部分は、開放されている。
【0022】
また、天板の下面には、受入空間を第1室と第2室の二つの空間に仕切る形態で、天板に直交する下方側に向けて仕切板が連設されており、この仕切板によって、受入空間は、第1室と第2室に仕切られている。
【0023】
更に、第1室と第2室は、互いに遮断されているとともに、同一の容量を有しており、その内壁は、耐腐食性材質により構成あるいは加工され、この耐腐食性材質としては、例えば、フッ素樹脂、PVC、PEEK等の各種樹脂プラスチック素材が考えられる。
【0024】
そして、フロートは、第1室と第2室が互いに反対方向へ移動するように、振り子状に可動自在にして、密閉容器内に支持されている。
【0025】
ここで、前記センサーは、前記フロートが一方方向に可動した際に仕切板の一方の面が当接してカウントする第1センサーと、前記フロートが他方方向に可動した際に仕切板の他方の面が当接してカウントする第2センサーを具備する構成にするとよく、更にこのとき、第1センサー及び第2センサーはそれぞれ、ストッパーにおける、フロートが一方方向あるいは他方方向に可動した際に、仕切板の一方の面あるいは他方の面が当接する箇所に配設したリードスイッチと、仕切板において、フロートが一方方向あるいは他方方向に可動した際に、リードスイッチが当接する箇所に配設した磁石と、を具備して構成するとよく、これにより、フロートの可動の回数を電気信号にして出力することが容易となる。
【0026】
そして、このように構成される流量計を用いた本発明のガス流量検出方法では、まず、成膜装置から排気されたガスを、密閉容器のガス供給口から密閉容器内に受け入れるとともに、検出が終了するまでこの受け入れを継続し、密閉容器内に受け入れたガスは、受け入れ空間の第1室あるいは第2室のいずれか一方の部屋の内部に受け入れる。
【0027】
次に、ガスを受け入れた一方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させ、それによって、フロートを一方方向に振り子状に可動させる。
【0028】
そして、それともに、このフロートの可動を、センサーで検知するとともに、電気信号として出力する。
【0029】
更にそれとともに、一方の部屋に受け入れたガスを、一方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、一方、ガス供給口から密閉容器内に受け入れたガスを、他方の部屋の内部に受け入れる。
【0030】
そして、次に、ガスを受け入れた他方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることで、フロートを他方方向に振り子状に可動させるとともに、このフロートの可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、更に、他方の部屋に受け入れたガスを、他方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出す。
【0031】
そしてそれとともに、ガス供給口から密閉容器内に受け入れたガスを、一方の部屋の内部に受け入れ、以後は、この一連の処理を、成膜装置からの排気ガスが無くなるまで、あるいは排気ガスの流量検出が終了するまで繰返し、それにより、成膜装置から排気されたガスの流量を検出する。
【実施例1】
【0032】
本発明の流量計の実施例について図面を参照して説明すると、図1乃至図3は、本実施例の流量計の構成を説明するための一部断面図であり、図1は、本実施例の流量計の正面構成を示す図、図2は、本実施例の流量計の側面構成を示す図、そして図3は本実施例の流量計の平面構成を示す図であり、図において1が本実施例の流量計である。
【0033】
そして、本実施例の流量計は、内部に不活性液体が充填される密閉容器と、この密閉容器内に配設されたフロートを具備している。即ち、図において2が密閉容器であり、本実施例において前記密閉容器2は、透明なPVC製とし、天井部を有する有底の箱型としている。
【0034】
また、底部には、成膜装置から排気された排気ガスを密閉容器2内に供給するためのガス供給口3を有しており、天井部には、密閉容器2内に供給されたガスを排出するための排出口4を有している。
【0035】
そして、本実施例において前記密閉容器2は、使用に際しては、フロリナート(登録商標)やガルデン(登録商標)等の、不活性液体が内部に充填されることとしている。
【0036】
次に、図において5はフロートである。即ち、本実施例の流量計1では、前記密閉容器2内にフロート5を配設しており、このフロートの作用によって、密閉容器2内に受け入れたガス量を検出可能としている。
【0037】
ここで、図4及び図5を参照して前記フロート5について説明すると、図4は本実施例における前記フロート5を説明するための図であり、図5は本実施例における前記フロート5を下方側から示した図であり、図において5が前記フロートである。
【0038】
そして、本実施例において前記フロート5は、密閉容器2内に受け入れたガスを受け入れるための受入空間を有している。即ち、本実施例における前記フロートは、長方形状の平板の天板6を有しており、この天板6における長手方向に沿った両端部分には、下方に向けて、逆三角形状とした側板7が連設され、この天板6と側板7によって前記受入空間8が構成されている。
【0039】
そのため、前記受入空間8は、下方部分が、側板7に直交する側壁部分と一体とされるとともに、この、側板7に直交する側壁部分と一体とされた下方部分は、開放されている。
【0040】
そして、この下方部分と側壁部分が一体として開放されている受入空間8は、仕切板によって第1室と第2室とに仕切られている。即ち、図において9が仕切板であり、この仕切板9は、長手方向の寸法が前記側板7の高さ方向の寸法よりも長い寸法の長板状としており、上端部分が前記天板6の下面において、天板6の長手方向に見た中央部分に連設され、受入空間8内において、長手方向に沿った両端がそれぞれ、前記側板7の内側面に連設され、これにより、仕切板9によって、前記受入空間8は、第1室8aと第2室8bに仕切られている。
【0041】
また、前記第1室8aと第2室8bは、前記仕切板9によって仕切られていることにより、互いに遮断された空間であるとともに、前記仕切板9の上端部分が前記天板6の下面において天板6の長手方向に見た中央部分に連設されていることにより、同一の容量を有する部屋となっている。
【0042】
更に、少なくとも、前記第1室8a、第2室8bの内壁、即ち、天板6の下面と、側板7の内側と、仕切板9における受入空間8内に配置される部分は、CVD等で用いられる塩素ガス等の腐食性ガスに対して耐性のある耐腐食性材質で構成しており、具体的には、フッ素系樹脂、PVC、PEEKなどの各種樹脂プラスチック素材により構成あるいは加工している。即ち、本実施例の流量計では、成膜装置からの排気ガスが接触する箇所を、CVD等で用いられる塩素ガス等の腐食性ガスに対して耐性のある耐腐食性材質で構成している。
【0043】
そして、本実施例において前記天板6、側板7及び仕切板9を具備したフロート5は、前記第1室8aと第2室8bが互いに反対方向へ移動するように、振り子状に可動自在にし、前記密閉容器2内に支持されている。
【0044】
即ち、前記密閉容器2内には、間隔を置いて一対の板状の支持部が配設されており、前記仕切板9は、この支持部に回動自在に支持されている。
【0045】
ここで、図4において10が支持部であり、本実施例において前記支持部10は、板状としており、互いの面が対向する配置で間隔を置いて、前記密閉容器2の底部に備えた取付ベース11に固定されている。
【0046】
また、前記取付ベース11は、その中央部分に前記ガス供給口3が貫通しており、従って、前記支持部10間の中央部分から密閉容器2内に、ガスが供給されることとしている。
【0047】
そして、前記支持部10は、支持部10の面が、前記仕切板9の面と直交する配置とされており、基端部分が前記それぞれの支持部10の面の上方部分に連結された支持棒12が、前記側板7の下端部分において、側板7及び前記仕切板9を貫通しており、貫通に際しては、フロート5が振り子状に回動自在とされている。
【0048】
従って、これにより、前記フロート5は、前記第1室8aと第2室8bが互いに反対方向へ移動するように振り子状に可動自在とされている。即ち、フロート5が一方方向(図4におけるA方向)へ振り子状に可動すると、第1室8aが上方へ移動するとともに第2室8bは下方に移動し、一方、フロート5が他方方向(図4におけるB方向)へ振り子状に可動すると、第2室8bが上方へ移動するとともに第1室8aは下方に移動することとしている。
【0049】
次に、図において13はストッパーである。即ち、本実施例の流量計1では、前記支持部10間に、前記仕切板9を挟む配置で、かつ、フロート5の振り子状の可動を阻止可能な配置で,一対の棒状のストッパー13を配設しており、これによって、フロート5の可動に制限を加えている。
【0050】
そして、本実施例においては、前記仕切板9が、前記支持棒12が連結されている支点を中心に約45度傾いた際に、仕切板9の下方部分が当接し、それによって、それ以上はフロート5が傾かない位置に、前記ストッパー13を配設している。
【0051】
ここで、図において14はセンサーである。即ち、本実施例の流量計1では、前記フロート5の可動回数をカウントして、カウントした回数を電気信号として出力するためのセンサー14を具備している。
【0052】
ここで、前記センサー14について説明すると、本実施例においては、前記仕切板9の両面における先端部のそれぞれにおける、前記ストッパー13に当接する箇所に、磁石14bを配設しており、一方、ストッパー13において、前記磁石14bが当接する箇所には、リードスイッチ14aを配設しており、このリードスイッチ14aを密閉容器1の外に配置したカウンター14c(図8参照)に接続している。
【0053】
そして、この構成によって、磁石14bがリードスイッチ14aに接触することで、フロート5の可動が、電気信号としてリードスイッチ14aからカウンター14cに電気信号が出力され、カウンター14cにおいて、その信号に基づいてフロートの可動回数を検出することとしている。
【0054】
従って、本実施例においては、フロート5の一方方向への可動を検知する第1センサーと、フロート5の他方方向への可動を検知する第2センサーを有しており、フロート5の一方方向への可動及び他方方向への可動のいずれの場合でも、その可動をカウントすることを可能としており、そのため、本実施例では、より細かくフロートの可動を検知可能としている。
【0055】
なお、図6は本発明におけるフロート5の他の形態を示した図であり、図におけるフロート5では、天板6の長手方向に向いた両端部分をわずかに下側に傾斜するとともに、側板7の形状もそれに従って5角形状にしているが、このような形態で天板6を構成してもよい。
【0056】
また、前述したように、本実施例の流量計1では、第1室8a、第2室8bの内壁部分を、塩素ガス等の腐食性ガスに対して耐性のある耐腐食性材質で構成した場合を説明したが、必ずしもこの方法には限定されず、フロート5の全体、及び支持部10、取付ベース11、支持棒12、ストッパー13、センサー14等、ガスが接触すると思われる部分のすべてを、耐腐食性材質で構成あるいは加工しても良い。
【0057】
更に、本発明においては、フロート5の可動方法は特に限定されず、前記第1室8aと第2室8bが互いに反対方向へ移動するように、振り子状に可動自在であれば、必ずしも前述した構成にする必要はない。従って、例えば、密閉容器2の内壁に支持棒12を突設して仕切板9を支持してもよく、その他の構成でもよい。
【0058】
また、センサー14の種類や配設箇所に関しても、必ずしも前述の箇所に限定されるものではなく、フロート5の可動を検知可能な箇所、方法であればいずれでも良い。
【0059】
次に、このように構成される本実施例の流量計を用いて、CVD等の成膜装置から排気されるガスの流量を検出する本発明のガス流量検出方法の実施例について説明すると、図8は本実施例のガス流量検出方法が適用される成膜システムを示すブロック図である。
【0060】
そして、図8において21がCVD等の成膜装置であり、22はこの成膜装置21に腐食性ガスを供給するためのバルブ、24は成膜装置21から排気されたガスを前記密閉容器2のガス供給口3に供給するための排気路、更に、図8において23は、ガス供給流量の制御のほかに、システム全体の作動を制御するための制御部である。なお、図7はフロート5の可動経過を示す図であり、図7においてc12は塩素ガスである。
【0061】
また、図9は本実施例のガス流量検出方法を説明するためのフローチャートであり、本実施例の流量計1を用いて成膜装置21から排気されるガス流量を検出する場合には、フロリナート(登録商標)やガルデン(登録商標)等の不活性液体で密閉容器2の内部を満たすとともに、排気路24によって、成膜装置21の排気口と流量計1における密閉容器2のガス供給口3を連通し、これにより、成膜装置21から排気される腐食性ガスを密閉容器2内に受け入れ可能にする。
【0062】
更に、前記リードスイッチ14aを密閉容器2の外に配置したカウンター14cに接続するとともに、カウンター14cを前記制御部23に接続して、リードスイッチ14aを介して検出したフロートの可動回数を、制御部23にフィードバッグ可能としておく。
【0063】
更にまた、本実施例においては、図7(a)に示すように、前記フロート5の受入空間8の第1室8aが下側になるようにして、予め、フロート5を振り子状に可動しておく。
【0064】
即ち、本実施例においては、前記天板6に、あるいは仕切板9における支持棒12が連結されている支点よりも上方部分に重りを埋め込むとともに、この重りは、仕切板9が鉛直方向に向いておりフロート5が不安定である際には、第1室8aが下側になるようにフロート5が傾くような箇所に、埋め込んでいる。
【0065】
そしてこれにより、本実施例の流量計1を用いて成膜装置21から排気されるガス流量を検出するに際して、フロート5の受入空間8の第1室8aが下側になるようにしてフロート5を振り子状に可動しておくことを可能にしている。
【0066】
そして、この状態において、排気路24及びガス供給口3を介して、成膜装置21から排気されたガスを密閉容器2内に受け入れるとともに、この受け入れをガス流量の検出が終了するまで継続する。
【0067】
そうすると、密閉容器2内に受け入れたガスc12はステップ1において、密閉容器2内を上昇していくとともに、図7(b)に示すように、下側に位置している第1室8aにおける、側板7に直交する側壁部分と一体とされるとともに開放された下方部分を介して、第1室8a内に受け入れられていき、第1室8a内の上部に溜まっていく。
【0068】
そして、前記フロート5は、受け入れたガスc12の浮力によって徐々に、第1室8aが上方に行くように可動していき、図7(c)に示すように、第1室8a内の容量分のガス(「最大値」)を受け入れた後に、ステップ2において、受け入れたガスの浮力によって、図7(d)に示すように、第1室8aが上方に移動して第2室が下方に移動するように、一方方向(図4におけるA方向)に振り子状に移動する。即ち、第1室8aは、受け入れたガスの浮力が働いて上方へ移動しようとする一方、不活性液体で充たされている第2室8bには浮力が働かないために、第1室8a内の容量分のガス(「最大値」)を受け入れた後に、第1室8aが上方に移動して第2室が下方に移動するように、フロート5は、一方方向(図4におけるA方向)に振り子状に移動する。
【0069】
従って、本実施例の流量計1においては、第1室8a内及び第2室8b内に最大値のガスが受け入れられた際に、フロート5が振り子状に稼動するように、第1室8a及び第2室8bの容量、仕切板9と支持棒12との軸支箇所等を設定しておく必要があるとともに、第1室8a内に最大値のガスが受け入れられた際に、フロート5が確実に振り子状に一方方向に稼動して第1室8aが上方に移動して第2室8bが下方に移動するように、前記重りの重量及び配設箇所を調節しておく必要がある。
【0070】
次に、フロート5が一方方向へ可動し、前記仕切板9が約45度傾いて仕切板9の下方部分がストッパー13に当接すると、磁石14bがリードスイッチ14aに接触して、ステップ3において、センサー14が作動し、即ちリードスイッチ14aより電気信号がカウンター14cに出力され、カウンター14cにおいてフロート5の可動がカウントされるとともに、カウント結果が制御部23へ出力(「フィードバック」)される。
【0071】
そして、制御部23では、そのフィードバックされた信号に基づき、バルブ22を制御してガス供給量を調整し、あるいは、排気量が少なく、排気側の処理管が詰まっていると判断した場合にはアラーム等を作動させる。
【0072】
また、フロート5が一方方向へ可動して第1室8aが上方へ移動して第2室8bが下方に移動すると、第1室8a内に受け入れたガスは、ステップ4において第1室8aの外へ出て行くとともに、ガス排出口4から密閉容器2の外に排出される。
【0073】
一方、フロート5が一方方向へ可動することで、第1室8aが上方へ移動するとともに第2室8bが下方に移動すると、密閉容器2内に受け入れられて密閉容器2内を上昇していくガスは、ステップ5において、図7(d)に示すように、下側に位置している第2室8bにおける、側板7に直交する側壁部分と一体とされるとともに開放された下方部分を介して、第2室8b内に受け入れられていき、第2室8b内の上部に溜まっていく。
【0074】
そして、前記フロート5は、前述と同様に、第2室8b内の容量分のガス(「最大値」)を受け入れた後に、ステップ6において、受け入れたガスの浮力によって、第2室8bが上方に移動して第1室8aが下方に移動するように、他方方向(図4におけるB方向)に振り子状に移動する。
【0075】
そうすると、前述と同様に、磁石14bがリードスイッチ14aに接触し、ステップ7において、センサー14が作動し、即ちリードスイッチ14aより電気信号がカウンター14cに出力され、カウンター14cにおいてフロート5の可動がカウントされるとともに、カウント結果が制御部23へ出力(「フィードバック」)されるとともに、第2室8b内に受け入れたガスが、ステップ8において第2室8bの外へ出て行くとともに、ガス排出口4から密閉容器2の外に排出される。
【0076】
また、フロート5が他方方向へ可動することで、第2室8bが上方へ移動するとともに第1室8aが下方に移動すると、密閉容器2内に受け入れられて密閉容器2内を上昇していくガスは、ステップ1に戻り、下側に位置している第1室8aにおける、側板7に直交する側壁部分と一体とされるとともに開放された下方部分を介して、第1室8a内に受け入れられていき、以後は、このステップ1からステップ8までの処理を、ガス流量の検出が終了するまで繰り返す。
【0077】
そしてそれらの処理の過程において、フロート5の可動回数を電気信号として受け取った制御部23では、そのフィードバックされた信号に基づき、成膜装置21から排気されているガス流量の検出及び解析を行う。
【0078】
そうすると、センサー14で検出したフロート5の可動回数を電気信号に変換することで、ガスの排気量を正確に検出することができ、それにより、排気側の処理管が詰まってしまいそれによりガスの排気量が減少した場合にはそれを迅速確実に検知して安全性を確保可能であるとともに、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに応じて、膜厚の均一性を確保するためにガス供給量を増やす必要があるときでも、正確なガス量を把握して供給することができる。
【0079】
このように、本実施例の流量計及びガス流量検出方法では、成膜のために使用された後に成膜装置から排気されるガスの流量を検出することとしているため、ガスの供給量を検知する従来の流量計と異なり、排気側の処理管が詰まりガスの排気量が減少した場合には、それを迅速確実に検知することが可能であり、従って、排気側の詰まりによって排気側の処理管内の圧力が上昇し、それによって処理管の破損によるガス漏れが発生してしまうおそれを有効に防止可能である。
【0080】
また、成膜のために使用された後に成膜装置から排気されるガスの流量を検出することとしている本実施例の流量計及びガス流量検出方法では、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに従って成膜のために消費されるガス量が変化してガスの排気量が変わった場合には、それを検知することができるため、消費されるガス量の変化を迅速に検出することができ、それにより、基板の量や大きさに応じた正確なガス量を把握することができるので、成膜対象となる基板の量や大きさが変わり、それに応じて、膜厚の均一性を確保するためにガス供給量を増やす必要があるときには、作業者の経験やデータ蓄積に基づくことなく、基板の量や大きさに応じた正確なガス量を把握して供給することができる。
【0081】
そしてこのとき、本実施例の流量計では、 第1室8aと第2室8bを有するフロート5を、第1室8aと第2室8bが互いに反対方向へ移動するようにして、密閉容器2内に振り子状に可動自在に支持しており、密閉容器2内に排気ガスを受け入れるとともに、この受け入れたガスを、第1室8aと第2室8bに交互に受け入れながらフロート5を振り子状に可動して、このフロートの可動回数を電気信号に変換し、その電気信号を制御部にフィードバックすることとしているため、ガスの排気流量を確実に把握することが可能であるとともに、それに基づいて成膜装置に供給するガス量を調整することが可能である。
【0082】
また、本実施例の流量計では、少なくとも、成膜装置からの排気ガスが接触する第1室8a、第2室8bの内壁部分を、塩素ガス等の腐食性ガスに対して耐性のある耐腐食性材質(フッ素樹脂、PVC、PEEKなどの各種プラスチック素材)で構成あるいは加工しているために、塩素ガス等の腐食性ガスを使用しているCVD等の成膜装置に用いた場合でも、耐久性を持つことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、CVD等の、塩素ガス等の腐食性ガスを使用した成膜装置において、成膜装置から排気されるガス流量を検出することで、装置の安全性を確保可能にするとともに、正確な成膜を確保可能としているために、塩素ガス等の腐食性ガスを使用した成膜装置に用いる流量計の全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 流量計
2 密閉容器
3 ガス供給口
4 ガス排出口
5 フロート
6 天板
7 側板
8 受入空間
8a 第1室
8b 第2室
9 仕切板
10 支持部
11 取付ベース
12 支持棒
13 ストッパー
14 センサー
14a リードスイッチ
14b 磁石
14c カウンター
21 成膜装置
22 バルブ
23 制御部
24 排気路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腐食性ガスを使用してシリコン、ガラス等の対象物に成膜するための成膜装置から排気されるガスの流量を検出するための流量計であって、
成膜装置から排気されるガスを受け入れるためのガス供給口(3)と、受け入れたガスの流量を検知した後に前記ガスを排出するためのガス排出口(4)を備えた、使用に際して内部に不活性液体が充填される密閉容器(2)と、
該密閉容器(2)内に可動自在に支持されたフロート(5)と、
該フロート(5)の可動を制御するためのストッパー(13)と、
前記フロート(5)の可動回数をカウントして該カウント回数を電気信号として出力するためのセンサー(14)と、を具備し、
前記フロート(5)は、
天板(6)と該天板(6)の両端部分に下方に向けて連設した一対の側板(7)を有する、下方部分と、側板(7)に直交する側壁部分が開放された受入空間(8)と、
該受入空間(8)を、互いに遮断されるとともに同一の容量を有する第1室(8a)及び第2室(8b)に仕切る配置で、前記天板(6)の下面に、天板(6)に直交する下方側に向けて連設された仕切り板(9)と、を具備するとともに、
少なくとも、前記第1室(8a)及び第2室(8b)の内壁を、耐腐食性材質で加工し、
前記第1室(8a)と第2室(8b)が互いに反対方向へ移動するように振り子状に可動自在にして前記密閉容器(2)内に支持され、
成膜装置から排気されたガスを、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れ、
密閉容器(2)内に受け入れたガスを、前記受入空間(8)の第1室(8a)あるいは第2室(8b)のいずれか一方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた一方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロート(5)を一方方向に振り子状に可動させ、
フロート(5)の可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記一方の部屋に受け入れたガスを、一方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れたガスを、他方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた他方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロート(5)を他方方向に振り子状に可動させ、
フロート(5)の可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記他方の部屋に受け入れたガスを、他方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れたガスを、一方の部屋の内部に受け入れ、
以後は、前記処理を繰り返すことを可能にしたことを特徴とする流量計。
【請求項2】
前記センサー(14)は、
前記フロート(5)が一方方向に可動した際に前記仕切板(9)の一方の面が当接してカウントする第1センサーと、
前記フロート(5)が他方方向に可動した際に前記仕切板(9)の他方の面が当接してカウントする第2センサーと、を具備することを特徴とする請求項1に記載の流量計。
【請求項3】
前記第1センサー及び第2センサーはそれぞれ、
ストッパー(13)における、前記フロート(5)が一方方向あるいは他方方向に可動した際に、前記仕切板(9)の一方の面あるいは他方の面が当接する箇所に配設したリードスイッチ(14a)と、
前記仕切板(9)における、前記フロート(5)が一方方向あるいは他方方向に可動した際に、前記リードスイッチ(14a)が当接する箇所に配設した磁石(14b)と、を具備したことを特徴とする請求項2に記載の流量計。
【請求項4】
少なくとも、前記第1室(8a)及び第2室(8b)の内壁を、フッ素樹脂、PVC、PEEK等の各種樹脂プラスチック素材により構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流量計。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流量計を用いた、各種のガスを使用してシリコン、ガラス等の対象物に成膜するための成膜装置から排気されるガスの流量を検出するガス流量検出方法であって、
成膜装置から排気されたガスを、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れ、
密閉容器(2)内に受け入れたガスを、前記受け入れ空間(8)の第1室(8a)あるいは第2室(8b)のいずれか一方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた一方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロート(5)を一方方向に振り子状に可動させ、
フロート(5)の可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記一方の部屋に受け入れたガスを、一方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れたガスを、他方の部屋の内部に受け入れ、
ガスを受け入れた他方の部屋を、受け入れたガスの浮力によって上方へ移動させることでフロート(5)を他方方向に振り子状に可動させ、
フロート(5)の可動をセンサーで検知するとともに電気信号として出力し、
前記他方の部屋に受け入れたガスを、他方の部屋における開放された部分から部屋の外へ出すとともに、前記ガス供給口(3)から密閉容器(2)内に受け入れたガスを、一方の部屋の内部に受け入れ、
以後は、前記処理を繰り返すことを可能にしたことを特徴とするガス流量検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−19685(P2013−19685A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150882(P2011−150882)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(507415772)株式会社ジェイ・エフ・シー (3)
【Fターム(参考)】