説明

浄水槽、浄水ユニット及び浄水ユニットの洗浄方法

【課題】
洗浄時に浄水時と異なる水流を作ることによって、効果的に濾過手段または浄水ユニットの洗浄を行うことができる浄水ユニットを提供する。
【解決手段】
浄水槽101と、液体やガスなどの洗浄流体の流動を制御する洗浄流体生成手段102と、配管111と、配管103と配管104とを備えた浄水ユニットを用い、浄水槽101内部に配置された濾過手段105を異なる流動経路により洗浄することで、効果的に浄水ユニットまたは濾過手段105を洗浄する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄水ユニットに関するものであり、特に濾過手段を洗浄する浄水ユニット及び濾過手段の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を浄水する一般的な浄水ユニットは、浄水ユニットに導入された水を活性炭フィルタや殺菌除去膜などの複数のフィルタにより濾過を行うことで浄水している。このタイプの浄水ユニットは長時間使用すると浄水ユニット内に細菌の繁殖や、塩素消毒によってもたらされる水道水による異臭が発生することがある。
【0003】
このため、浄水器内の細菌の殺菌や異臭を除去するためにオゾンまたは塩素系の気体や液体を用いて洗浄することがしられている。例えば、特許文献1は浄水器にオゾン水生成器を備え、浄水器の流動経路にオゾン水を流動させることで、浄水器内の細菌の殺菌や異臭の除去を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−39384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の浄水漕は、水の導入口と導出口をそれぞれ1つずつ設けた構成をしており、浄水時も洗浄時も導入口から導出口のフィルタの濾過方向に水あるいは洗浄水が流動することになる。このため、フィルタにほこりなどの不純物による目詰まりが発生した場合、フィルタの濾過方向に水圧がかかるため、ほこりや細菌の除去を行うことができなかった。
【0006】
本発明は上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は浄水ユニットのフィルタ及び浄水槽の殺菌洗浄効果を向上させることが可能な浄水ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る浄水ユニットは、濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備えた浄水ユニットを備え、前記浄水槽は、流体を導入する導入口と、前記濾過手段により浄水された流体を導出する第1の導出口と、導入される流体を前記濾過手段を通過せずに導出する第2の導出口とを備えていることを特徴とする。
【0008】
上述の構成によれば、浄水槽内に流体が流動する2つの異なる経路を形成させることができ、効果的に浄水ユニットを洗浄することが可能である。また、洗浄液を外部へ導出させることが可能であり、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。
【0009】
本発明に係る浄水ユニットは、濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備えた浄水ユニットとを備え、前記浄水槽は流体を導入する導入口と、前記濾過手段により濾過された流体を導出する第1の導出口と、導入した流体を前記濾過手段を通過せずに導出する第2の導出口とを備え、前記洗浄流体生成手段と前記導入口は配管で接続され、前記配管は浄水槽へ流体を導出する経路と、前記経路の途中で分岐され、外部空間へ流体を導出する経路とを備えていることを特徴とする。
【0010】
上述の構成によれば、洗浄液を容易に外部へ導出させることが可能であり、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することが可能である。
【0011】
本発明に係る浄水ユニットの洗浄方法は濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備え、導入される流体を濾過手段による濾過後に導出する第1の経路と、導入される流体を濾過手段を通過せずに外部空間に導出する第2の経路とを切り替えることが可能な浄水ユニットの洗浄方法であって、液体の浄水時に第1の経路に切りかえ、浄水ユニットの洗浄時に第2の経路に切り替えて洗浄することを特徴とする。
【0012】
上述の構成によれば、浄水槽内に流体が流動する第1の経路と第2の経路をつくることができ、効果的に濾過手段を洗浄することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、洗浄時に浄水時と異なる水流を作ることによって、効果的に濾過手段または浄水ユニットの洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施例に係る浄水ユニットの断面図である。
【図2】中空糸の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る洗浄流体生成部のブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る洗浄流体生成部のブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る気液混合装置の拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る圧送部を備えた洗浄流体生成手段のブロック図である。
【図7】(a)本発明の一実施形態に係る浄水槽の上面図(b)本発明の一実施形態に係る浄水槽の斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るドレイン口を備えた浄水槽の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る浄水ユニットのタイミングチャートである。
【図10】第2の実施例に係る浄水ユニットの断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る浄水ユニットのタイミングチャートである。
【図12】第3の実施例に係る浄水ユニットの断面図である。
【図13】第4の実施例に係る浄水ユニットの断面図である。
【図14】第4の実施例に係る浄水ユニットのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下本発明の実施の形態を図1〜図14に基づいて説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は本発明に係る浄水ユニットの第1の実施例である。図1の浄水ユニット100は、水などの流体を濾過する濾過手段を備えた浄水槽101と、配管を介して浄水槽101に導入する洗浄流体を生成する洗浄流体生成部102とを備えている。
【0017】
ここで、流体とは気体、液体、気体と液体が混合された気液混合体などが含まれる。洗浄流体とは洗浄ガス、洗浄液、洗浄ガスと洗浄液が混合されたものが含まれ、オゾンガス、酸素ラジカルガス、OHラジカルガス、塩素系ガスなどの殺菌性のある洗浄ガス、及びこれらを含む洗浄液などである。例えば洗浄にオゾンを利用する場合、オゾンガス、オゾン水、オゾンバブル水などが洗浄流体に含まれる。
【0018】
浄水槽101は流体を導入する導入口106と、流体を濾過する濾過部105と、濾過部105を通過した流体を導出する第1の導出口107と、濾過部を洗浄した流体を導出する第2の導出口108とを備えている。
【0019】
浄水槽101の導入口106はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管111と接続され、浄水槽101に水などの流体を導入する。また配管111は洗浄流体生成部102と接続され、オゾン水、オゾンガス、液体にオゾンガスを含むオゾンバブル水、塩素系の気体や液体などの洗浄流体を浄水槽101へ導入することも可能である。
【0020】
浄水槽の第1の導出口107はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管103に接続され、浄水槽から濾過部を通過した流体を導出する。また配管103は第1の制御部109が設けられ、配管103を流動する流体の流動量を制御することが可能である。浄水槽の第2の導出口108はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管104に接続され、浄水槽から濾過部により濾過されていない流体を導出する。また、配管104は第2の制御部110が設けられ、配管104を流動する流体の流動量を制御することが可能である。ここで、各制御部を電子弁などにより形成し、電気的な遠隔制御が可能な構成としてもよい。
【0021】
濾過部105はフィルタなどにより構成され、濾過部105を介して浄水槽101は導入口106と第2の導出口108を備えた第1の浄水室112と第1の導出口107を備えた第2の浄水室113の2つの空間に分断される。ここで図1の浄水槽101は、濾過部105を介して2つの空間に分断するように仕切り板114を設けているが、濾過部のみで分断させてもよいし、第1の導出口107に濾過部105を配置して一続きの空間を持った浄水槽として構成しても構わない。
【0022】
次に濾過部の一実施形態について図2を用いて説明する。図2は濾過部として利用される中空糸20の断面図を示したものであり、束ねられた複数の中空糸20を折り曲げて、中空糸フィルタを構成することができる。中空糸20は樹脂21により形成され、中空糸20の内部に中空糸空洞22が形成されている。また、中空糸20の表面は直径が10nm〜10μm程度の長さの複数の中空糸孔23が形成されており、中空糸空洞22と中空糸孔23は連通している。
【0023】
中空糸フィルタの濾過原理は、中空糸孔23を有する中空糸20の表面に液体が接触すると、毛細管現象または中空糸内外の圧力差により、浸された液体は中空糸の中空糸空洞22へ吸い上げられる。このとき、中空糸孔23より大きい液体中のごみなどが除去され、中空糸の中空糸空洞22の両端から浄水として導出される。
【0024】
次に、洗浄流体を生成する洗浄流体生成部の一実施形態について図3を用いて説明する。洗浄流体生成部は、水などの液体を導入する配管31に設けられた混合部32と、配管33を介して混合部32に接続された気体発生器34とを備えている。
【0025】
気体発生器は34、浄水槽に導入されるオゾンガス、酸素ラジカルガス、OHラジカルガス、塩素系ガスなどの洗浄ガスを発生する。
【0026】
混合部32は、発生した洗浄ガスが配管33を介して導入され、水などの液体と洗浄ガスを混合した洗浄流体を配管31を介して浄水槽に導入することや、洗浄ガスだけを配管31を介して浄水槽に導入することが可能である。
【0027】
例えば、洗浄流体としてオゾン水、オゾンバブル水などの液体を浄水槽へ導入する場合、混合部32は配管31から混合部32へ導入される水などの液体と、気体発生器34で発生させたオゾンガスなどの洗浄ガスとの混合を行う気液混合装置としての役割を担う。
【0028】
次に他の洗浄流体を生成する洗浄流体制御部の一実施形態として図4の構成について説明する。図4は洗浄流体生成部のブロック図である。図4の洗浄流体生成部は、水などの液体を導入する配管41に設けられ、配管41に開設して分岐され再び配管41に接続される配管42と、配管42に設けられた混合部43と配管44を介して混合部43と接続された気体発生器45とを備えている。
【0029】
混合部43は、発生した洗浄ガスが配管43を介して導入され、水などの液体と洗浄ガスを混合した洗浄流体を配管を介して浄水槽に導入することや、洗浄ガスだけを配管を介して浄水槽に導入することが可能である。例えば、洗浄流体としてオゾン水、オゾンバブル水などの洗浄液を浄水槽へ導入する場合、混合部43は配管42から混合部43へ導入される水などの液体と、気体発生器45で発生させたオゾンガスなどの洗浄ガスとの混合を行う気液混合装置としての役割を担う。また、配管41は配管42との接続箇所である接続部46と接続部47との間に制御部48が設けられ、配管42は制御部49が設けられ、配管を流動する流体の流動量を制御することができる。
【0030】
また、図3または図4の混合部は微細気泡を発生させて気液混合を行う気液混合装置を備えた構成にしてもよい。例えば、混合部に一般的なベンチュリー型の気液混合部を配置することが可能である。図5はベンチュリー型の気液混合装置の断面図の一実施形態である。ベンチュリー型の気液混合装置は、液体が導入される導入経路51aを有する導入部51と、導入経路51aに連通し導入経路51aに比べて小さな径を有する細管経路52aを有する細管部52と、細管経路52aと連通し細管経路52aに比べて大きな径を有する導出経路53aを有する導出部53とを備えている。また、細管経路52aは、細管部へ気体を導入することが可能な配管55を介して気体発生器54と接続されている。また、細管部52は導入部51と細管部52との接続部分にエッジ部56を備え、流動する液体に微細気泡を発生させることが可能である。これは導入部51から細管部52に流動する液体がエッジ部56で衝突することで、液体の流れの剥離が局所的におこり、キャビテーションが発生することに起因する。
【0031】
一般的に微細気泡を含む洗浄液は、大きな気泡を含む洗浄液に比べ洗浄効果が高く、微細気泡を発生させることが可能な混合器を配置することが好ましい。これは、例えば、液体中に同一体積の気体を用いて気泡を発生させる場合、大きな気泡を発生させるより、多数の微細気泡を発生させた方が、気泡の全表面積は増加する。したがって、微細気泡の洗浄バブル水を浄水槽に導入して洗浄する場合、多量の微細気泡の表面が浄水ユニットと接することになる。このため、微細気泡を含む洗浄液は濾過部表面の小さなゴミを吸着現象によりより効果的に除去することが可能である。
【0032】
また、バブル表面に接した細菌をオゾン殺菌することが可能となり、吸着された細菌、無害化された細菌も小さなゴミと同様に導出口を介して外部に排水される。このため、濾過部を洗浄液に浸して洗浄する場合は、より効果的に浄水ユニットの洗浄が可能となる。なお、気液混合装置は微細気泡を発生させる気液混合装置に限られず、その他の構成を備えても構わない。
【0033】
また、オゾンガス、塩素系ガスなどの洗浄ガスとして浄水槽に導入する場合、混合部を介すことなく、そのまま配管を介して浄水槽へ導入しても構わない。
なお、洗浄流体生成部は導入口に連通した配管系に配置されているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの液体とを切りかえて導入することが可能な手段であれば、他の手段を備えても構わない。
【0034】
なお、洗浄流体生成部は気体発生器と接続された圧送部を備えてもよい。図6は気体発生器に圧送部を接続した洗浄流体生成部のブロック図である。洗浄流体生成部の気体発生器61はポンプなどの圧送部62と接続され、圧送部62は外部空間の気体を気体発生器63に圧送する。気体発生器61は圧送された気体を材料に洗浄ガスが発生し、混合部63に導入する。ここで、気体発生器61は、圧送された気体により、気体密度が上昇するため、洗浄流体の発生効率を高めることが可能となる。
【0035】
例えば、気体発生器としてオゾン発生器を配置した場合、圧送部によりオゾン発生器の気体密度が上昇し、オゾンガス発生効率を高め、混合部に導入するオゾンガス濃度が高まる。液体へのオゾン溶解度は、混合部に含まれるオゾン濃度に比例して溶解されるため、生成されるオゾン水濃度を上昇させることが可能である。
【0036】
また、オゾン水を配管で流動させる場合も、圧送部により配管内部の気体の圧力が上昇するため、高濃度なオゾン水を配管に流動させることが可能である。これは配管内部での液体へのオゾン溶解度は配管内部の気体の圧力に依存することに起因する。
【0037】
浄水ユニットは、一実施形態として、図7のように浄水槽71に導入口72を形成させた構成としてもよい。図7(a)は浄水槽71の側面部に導入口72を設けた浄水槽の上面図である。図7(b)は浄水槽71の側面部に導入口72を設けた浄水槽の斜視図である。浄水槽71は円柱状または円錐や円錐台などを含む円錐状の形状をさせ、円周方向に流体の導入が可能な浄水槽71の側面部に導入口72が形成されている。導入口72から導入された流体は、浄水槽71内部の側面に沿って流動し、旋回流を発生させる。このため、浄水槽71に配置された濾過部の表面を効果的に洗浄することが可能となる。なお、図7では導入口が浄水槽の側面部の中心部分に形成されているが、どの部分に形成されても構わない。また、浄水槽の側面部の一部分に形成されているが、浄水槽の上端から下端まで導入口を広げて形成してもよい。なお、図7では円筒形状の浄水槽を記載しているが、同様に円錐または円錐台などを含む円錐状の形状をした浄水槽に導入口を配置することが可能である。
【0038】
また、浄水ユニットは、一実施形態として図8のように浄水槽81にドレイン口82を備えた構成にしてもよい。浄水槽81は、底面近傍にドレイン口82が設けられ、制御部83が設けられた配管84を介して、浄水槽に貯水された水などの流体を排水することが可能である。浄水槽内の水などの流体を排水させることで、浄水槽内の雑菌の繁殖を防止することができる。
【0039】
≪動作方法≫
本発明の第1の実施例に係る浄水ユニットの洗浄方法について図1及び図9に基づいて説明する。本発明に係る浄水ユニットは、水などの液体を濾過する浄水モードと、濾過部または浄水槽内を洗浄する浄水槽洗浄モードに切り替えることが可能である。浄水モードは水などの液体を濾過し、浄水ユニットから導出させるモードである。浄水槽洗浄モードは濾過部または浄水槽内部を洗浄するモードである。
【0040】
図9は本発明に係る浄水ユニットの各モードにおけるタイミングチャートを模式的に示したものである。ここで、各制御部の制御状態は、各制御部の開閉状態を示しており、開状態は制御部を流動する流体の流動量が高い状態を示し、閉状態は制御部を流動する流体の流動量を停止した状態を示している。洗浄流体生成部の生成状態は、洗浄流体生成部が生成する洗浄流体の生成状態を示しており、ON状態は洗浄流体が発生している状態であり、OFF状態は洗浄流体の発生が停止している状態を示している。時間t0〜t1は浄水モード、時間t1〜t2は浄水槽洗浄モードのタイミングチャートを示しているが、各モードの切り替えは図9に示されたモードの順番に限られない。
【0041】
浄水モードでは、図9のタイミングチャートのように洗浄流体生成部102をOFFにして水などの流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部109を開状態にし、第2の制御部110を閉状態にする。浄水槽に導入される水などの流体は濾過部により濾過後に導出する経路を流動する。
【0042】
洗浄流体生成部102はOFF状態になっているため、洗浄流体が浄水槽へ導入されることなく、水などの流体が導入口106から浄水槽101へ導入される。第2の制御部110は閉状態になっているため、第2の導出口108を介して流体が導出されることはない。このため、導入された流体は浄水槽101内に溜まり、やがて濾過部105は流体によって浸される。その後、濾過部105に接触された流体は、濾過部105により濾過され、第1の導出口107から導出される。
【0043】
浄水槽洗浄モードでは、図9のタイミングチャートのように洗浄流体生成部102をONにして、洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部109を閉状態にし、第2の制御部110を開状態にする。浄水槽に導入される洗浄流体は濾過部を介さずに外部空間に導出される経路を流動する。
【0044】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が導入口106から浄水槽101に導入される。第2の導入制御部110は開状態になっているため、浄水槽101の濾過部105などを洗浄した洗浄流体が第2の導出口108から導出される。ここで、洗浄流体はオゾンガス、オゾン水、オゾンバブル水または塩素系の気体または液体などである。このとき、浄水槽101は、導入されたオゾンガスや、オゾン水またはオゾンバブル水から放出されたオゾンガスで満たされ、濾過部105や浄水槽101内の表面の細菌または細かなゴミを殺菌することが可能である。
【0045】
第1の制御部109は閉状態になっており、第1の導出口107の気体の圧力は、第2の導出口108に比べて高いため、洗浄流体は濾過部105を通過することはできない。このため、洗浄流体が第1の導出口107から導出されず、オゾンガスなどの流体を第1の導出口107から開放することを防止する。このため、洗浄流体と濾過後の水などの液体の流出経路を分けた簡易なシステムを構成することができる。
【0046】
なお、上述の浄水槽洗浄モードにおいて、第1の制御部を閉状態にして、浄水ユニットを洗浄しているが、開状態にして洗浄することも可能である。また、上述の洗浄方法では導入口に連通した配管に配置されている制御部により洗浄流体の導入と水などの流体の導入を切り替えているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの流体を切りかえて導入することができれば、他の手段により構成されても構わない。
【0047】
また、第2の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【実施例2】
【0048】
図10は本発明に係る浄水ユニットの第2の実施例である。図10の浄水ユニット200は、水などの流体を濾過する濾過手段を備えた浄水槽201と、配管を介して浄水槽201に導入する洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段202とを備えている。
【0049】
ここで、流体とは気体、液体、気体と液体が混合された気液混合体などが含まれる。洗浄流体とは洗浄ガス、洗浄液、洗浄ガスと洗浄液が混合されたものが含まれ、オゾンガス、酸素ラジカルガス、OHラジカルガス、塩素系ガスなどの殺菌性のある洗浄ガス、及びこれらを含む洗浄液などである。例えば洗浄にオゾンを利用する場合、オゾンガス、オゾン水、オゾンバブル水などが洗浄流体に含まれる。
【0050】
浄水槽201は流体を導入する導入口206と、流体を濾過する濾過部205と、濾過部205を通した流体を導出する第1の導出口207と、濾過部を洗浄した流体を導出する第2の導出口208とを備えている。
【0051】
浄水槽201の導入口206はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管211と接続され、浄水槽に水などの流体を導入する。また配管211は洗浄流体生成部202と接続され、オゾン水、オゾンガス、オゾンバブル水、塩素系の気体や液体などの洗浄流体を浄水槽201へ導入する。
【0052】
浄水槽の第1の導出口207はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管203に接続され、浄水槽から濾過部を通過した流体を導出する。また配管203は第1の制御部209が設けられ、配管203を流動する流体の流動量を制御することが可能である。浄水槽の第2の導出口208はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管204に接続され、浄水槽から濾過部により通過していない流体を導出する。また、配管204は第2の制御部210が設けられ、配管204を流動する流体の流動量を制御することが可能である。ここで、各制御部を電子弁などにより形成し、電気的な遠隔制御が可能な構成としてもよい。
【0053】
洗浄流体生成部202は、導入管から浄水槽へ導入する洗浄流体の導入量を制御することが可能であり、洗浄流体生成部にオゾン水発生器やオゾンガス発生器などの洗浄流体発生器を備えた構成にしても構わない。なお、洗浄流体生成部の実施形態は実施例1に記載した洗浄流体生成部と同一なため、詳細な説明は省略する。
【0054】
濾過部205はフィルタなどにより構成され、濾過部205を介して浄水槽201は導入口206と第2の導出口208を備えた第1の浄水室212と第1の導出口207を備えた第2の浄水室213の2つの空間に分断される。ここで図10の浄水槽201は、濾過部205を介して2つの空間に分断するように仕切り板214を設けているが、濾過部のみで分断させてもよいし、第1の導出口207に濾過部205を配置して一続きの空間を持った浄水槽として構成しても構わない。また、濾過部の実施形態は実施例1の濾過部と同一のため、詳細な説明は省略する。
【0055】
導入口206は図3のように浄水槽の側面部の円周方向に流体を導入できる位置に形成してもよい。浄水槽の側面部の円周方向に設けられた導入口は実施例1と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0056】
また、導入口206は、導入口206から導入された流体が直接、濾過部205にあたる位置に構成にしてもよい。上述の構成によれば、直接、濾過部に流体があたるため、フィルタ表面に付着した細菌やゴミを効果的に洗浄することが可能となる。
【0057】
第2の導出口208は濾過部205の下端より高い位置に設けられている。このため、浄水槽201内に洗浄流体として洗浄液を貯水した場合、濾過部205は洗浄液に浸されることになる。例えば、洗浄流体にオゾン水を利用した場合、液体は気体に比べ高密度であるため、オゾン水は、オゾンガスに比べて約466倍のオゾン量を有している。このため、オゾン水により、効果的な殺菌を行うことができる。また、オゾン水はオゾンバブルを有しているため、バブルの吸着現象を利用して細菌または細かいゴミをバブル表面に吸着して殺菌することが可能である。殺菌して無害化された細菌または細かなゴミは第2の導出口208を介して、外部に排水することができる。この結果、フィルタ表面に付着した細菌を殺菌して、フィルタを再生させることが可能となる。
【0058】
また、浄水槽は図8のように浄水槽の底面近傍にドレイン口と配管を設け、配管に設けられた制御部により、浄水槽の液体を排水してもよい。浄水槽内の水などの流体を排水することで、浄水槽内の雑菌の繁殖を防止することができる。
【0059】
≪動作方法≫
本発明の第2の実施例に係る浄水ユニットの洗浄方法について図10及び図11に基づいて説明する。本発明に係る浄水ユニットは、水などの流体を濾過する浄水モードと、濾過部または浄水槽内を洗浄する浄水槽洗浄モード、水などの流体の浄水経路を洗浄する浄水経路洗浄モードに切り替えることが可能である。浄水モードは水などの流体を浄水し、浄水ユニットから導出させるモードである。浄水槽洗浄モードは濾過部または浄水槽内部を洗浄するモードであり、濾過部表面の洗浄に効果的なモードである。浄水経路洗浄モードは、水などの流体を濾過し導出する経路を洗浄するモードである。
【0060】
図11は本発明に係る浄水ユニットの各モードにおけるタイミングチャートである。ここで、各制御部の制御状態は、各制御部の開閉状態を示しており、開状態は制御部を流動する流体の流動量が高い状態を示し、閉状態は制御部を流動する流体の流動量が停止する状態を示している。洗浄流体生成部の生成状態は、洗浄流体生成部が生成する洗浄流体の生成状態を示しており、ON状態は洗浄流体が発生している状態であり、OFF状態は洗浄流体の発生が停止している状態を示している。時間t0〜t1は浄水モード、時間t1〜t2は浄水槽洗浄モードのタイミングチャートを示しているが、各モードの切り替えは図11に示されたモードの順番に限られず、全てのモードを含む必要はない。
【0061】
浄水モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部202をOFFにして水などの流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部209を開状態にし、第2の制御部210を閉状態にする。浄水槽に導入される水などの流体は濾過部による濾過後に導出する経路を流動する。
【0062】
洗浄流体生成部202はOFF状態になっているため、洗浄流体が浄水槽へ導入されることはなく、水などの流体が導入口206から浄水槽201へ導入される。第2の制御部210は閉状態になっているため、第2の導出口208を介して水などの流体が導出されることはない。このため、導入された水などの流体は浄水槽201内に溜まり、やがて濾過部205は流体によって浸される。その後、濾過部205に接触された流体は、濾過部205により濾過され、第1の導出口207から導出される。ここで、第2の制御部210は閉状態になっているため、第2の導出口208から水などの流体が導出されることはない。
【0063】
浄水槽洗浄モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部202をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部209を閉状態にし、第2の制御部208を開状態にする。浄水槽に導入される洗浄流体は濾過部を介さずに外部空間に導出する経路を流動する。
【0064】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が導入口206から浄水槽201に導入される。第2の制御部210は開状態になっているため、浄水槽201の濾過部205を洗浄した洗浄流体が第2の導出口208から導出される。ここで、洗浄流体はオゾンガス、オゾン水、または塩素を含んだ液体または気体などである。このとき、浄水槽201は、導入されたオゾン水、オゾンガスまたはオゾン水もしくはオゾンバブル水から放出されたオゾンガスで満たされ、濾過部205や浄水槽201内の表面の細菌または細かなゴミを殺菌することが可能である。
【0065】
第2の導出口204は濾過部の下端より高い位置に形成されているため、濾過部205の表面はオゾン水に接触することとなるため、オゾン水により効果的な殺菌を行うことができる。また、オゾン水はオゾンバブルを有しているため、バブルの吸着現象を利用して細菌または細かいゴミをバブル表面に吸着して殺菌することが可能である。殺菌して無害化された細菌または細かなゴミは第2の導出口208を介して、外部に排水することができる。
【0066】
第1の制御部209は閉状態になっており、第1の導出口207の気体の圧力は、第2の導出口208に比べて高いため、洗浄流体は濾過部205を通過することはできない。このため、洗浄流体が第1の導出口205から導出されず、オゾンガスまたはオゾン水などの流体を第1の導出口207から開放することを防止する。このため、洗浄流体と濾過された水などの流体の流出経路を分けた簡易なシステムを構成することができる。
【0067】
なお、上述の浄水槽洗浄モードにおいて、第1の制御部を閉状態にして、浄水ユニットを洗浄しているが、開状態にして洗浄することも可能である。また、上述の洗浄方法では導入口に連通した配管系に配置されている制御部により洗浄流体と水などの流体の導入を切り替えているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの流体を切りかえて導入することができれば、どのような手段により行われても構わない。
【0068】
また、第2の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0069】
浄水経路洗浄モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部202をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部209を開状態にし、第2の制御部210を閉状態にする。
【0070】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が導入口206から浄水槽201に導入される。第2の制御部210は閉状態になっているため、第2の導出口208を介して洗浄流体が導出されることはない。このため、導入された洗浄流体は浄水槽201内に溜まり、やがて濾過部205は洗浄流体によって浸される。その後、濾過部205に接触された洗浄流体は、濾過部205を通り、第1の導出口207から導出される。このとき洗浄流体が濾過部205の内部及び配管203を流動するため、流動経路を洗浄することが可能である。
【0071】
また、第1の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0072】
なお、浄水経路洗浄モードは、浄水槽洗浄モードを行った後に行うことが効果的である。例えば中空糸フィルタのような濾過部は中空糸孔にゴミなどがふさがり、濾過部の内部及び、その先の浄水経路を洗浄することはできない。このため、浄水槽洗浄モードにて、濾過部の目詰まりを解消後に濾過部の内部を洗浄することで、効率よい洗浄が可能となる。
【実施例3】
【0073】
図12は本発明に係る浄水ユニットの第3の実施例である。図12の浄水ユニット300は、水などの流体を濾過する濾過部を備えた浄水槽301と、配管を介して浄水槽301に導入する洗浄流体を生成する洗浄流体生成部302とを備えている。
【0074】
ここで、流体とは気体、液体、気体と液体が混合された気液混合体などが含まれる。洗浄流体とは洗浄ガス、洗浄液、洗浄ガスと洗浄液が混合されたものが含まれ、オゾンガス、酸素ラジカルガス、OHラジカルガス、塩素系ガスなどの殺菌性のある洗浄ガス、及びこれらを含む洗浄液などである。例えば洗浄にオゾンを利用する場合、オゾンガス、オゾン水、オゾンバブル水などが洗浄流体に含まれる。
【0075】
浄水槽301は流体を導入する浄水槽301の底部に設けられた導入口306と、流体を濾過する濾過部305と、濾過部305を通した流体を導出する第1の導出口307と、濾過部を洗浄した流体を導出する第2の導出口308とを備えている。
【0076】
浄水槽301の導入口306は浄水槽の底部に設けられ、ゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管311と接続され、浄水槽に液体を導入する。また配管311は洗浄流体生成部302と接続され、オゾン水、オゾンガス、オゾンバブル水、塩素系の気体や液体などの洗浄流体を浄水槽301へ導入する。
【0077】
浄水槽の第1の導出口307はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管303に接続され、浄水槽から濾過部を通した流体を導出する。また配管303は第1の制御部309が設けられ、配管303を流動する流体の流動量を制御することが可能である。浄水槽の第2の導出口308はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管304に接続され、浄水槽から濾過部により濾過されていない流体を導出する。また、配管304は第2の制御部310が設けられ、配管304を流動する流体の流動量を制御することが可能である。ここで、各制御部を電子弁などにより形成し、電気的な遠隔制御が可能な構成としてもよい。
【0078】
洗浄流体生成部302は、配管311から浄水槽へ導入する洗浄流体の導入量を制御することが可能であり、洗浄流体生成部にオゾン水発生器やオゾンガス発生器などの洗浄流体発生器を備えた構成にしても構わない。なお、洗浄流体生成部の実施形態は実施例1に記載した洗浄流体生成部と同一なため、詳細な説明は省略する。
【0079】
濾過部305はフィルタなどにより構成され、濾過部305を介して浄水槽301は導入口306と第2の導出口308を備えた第1の浄水室312と第1の導出口307を備えた第2の浄水室313の2つの空間に分断される。ここで図12の浄水槽301は、濾過部305を介して2つの空間に分断するように仕切り板314を設けているが、濾過部のみで分断させてもよいし、第1の導出口307に濾過部305を配置して一続きの空間を持った浄水槽として構成しても構わない。また、濾過部の実施形態は実施例1の濾過部と同一のため、詳細な説明は省略する。
【0080】
また、導入口306は、導入口306から導入された流体が直接、濾過部305にあたる位置に構成にしてもよい。上述の構成によれば、直接、濾過部に流体があたるため、フィルタ表面に付着した細菌やゴミを効果的に洗浄することが可能となる。
【0081】
第2の導出口308は濾過部305の下端より高い位置に設けられている。このため、浄水槽201内に液体の洗浄流体を貯水した場合、濾過部305は洗浄流体に浸されることになる。例えば、洗浄流体にオゾン水を利用した場合、液体は気体に比べ高密度であるため、オゾン水は、オゾンガスに比べて約466倍のオゾン量を有している。このため、オゾン水により、効果的な殺菌を行うことができる。また、オゾン水はオゾンバブルを有しているため、バブルの吸着現象を利用して細菌または細かいゴミをバブル表面に吸着して殺菌することが可能である。殺菌して無害化された細菌または細かなゴミは第2の導出口308を介して、外部に排水することができる。この結果、フィルタ表面に付着した細菌を殺菌して、フィルタを再生させることが可能となる。
【0082】
また、浄水槽は図8のように浄水槽の底面近傍にドレイン口と配管を設け、配管に設けられた制御部により、浄水槽の液体を排水してもよい。浄水槽内の水を排水することで、浄水槽内の雑菌の繁殖を防止することができる。
【0083】
≪動作方法≫
本発明の第3の実施例に係る浄水ユニットの洗浄方法について図11及び図12に基づいて説明する。本発明に係る浄水ユニットは、水などの流体を濾過する浄水モードと、濾過部または浄水槽内を洗浄する浄水槽洗浄モード、水などの流体の浄水経路を洗浄する浄水経路洗浄モードに切り替えることが可能である。浄水モードは水などの流体を濾過し浄水ユニットから導出させるモードである。浄水槽洗浄モードは濾過部または浄水槽内部を洗浄するモードであり、濾過部表面の洗浄に効果的なモードである。浄水経路洗浄モードは、水などの流体を濾過し導出する経路を洗浄するモードである。
【0084】
図11は本発明に係る浄水ユニットの各モードにおけるタイミングチャートである。ここで、各制御部の制御状態は、各制御部の開閉状態を示しており、開状態は制御部を流動する流体の流動量が高い状態を示し、閉状態は制御部を流動する流体の流動量が停止している状態を示している。洗浄流体生成部の生成状態は、洗浄流体生成部で生成される洗浄流体の生成状態を示しており、ON状態は洗浄流体が発生している状態であり、OFF状態は洗浄流体の発生が停止している状態を示している。時間t0〜t1は浄水モード、時間t1〜t2は浄水槽洗浄モードのタイミングチャートを示しているが、各モードの切り替えは図11に示されたモードの順番に限られず、全てのモードを含む必要はない。
【0085】
浄水モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部302をOFFにして水などの流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部309を開状態にし、第2の制御部310を閉状態にする。浄水槽に導入される流体は濾過部による濾過後に導出される経路を流動する。
【0086】
洗浄流体生成部302はOFF状態になっているため、洗浄流体が浄水槽へ導入されることなく、水などの流体が導入口306から浄水槽301へ導入される。第2の制御部310は閉状態になっているため、第2の導出口308を介して流体が導出されることはない。このため、導入された水などの流体は浄水槽301内に溜まり、やがて濾過部305は流体によって浸される。その後、濾過部305に接触された流体は、濾過部305により濾過され、第1の導出口307から導出される。
【0087】
浄水槽洗浄モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部302をONにして液体などの洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部309を閉状態にし、第2の制御部310を開状態にする。浄水槽に導入される流体は濾過部を通過せずに外部空間に導出される経路を流動する。
【0088】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が導入口306から浄水槽301に導入される。第2の導入制御部310は開状態になっているため、洗浄流体または浄水槽301の濾過部305を洗浄した後の洗浄流体が第2の導出口308から導出される。ここで、洗浄流体はオゾンガス、オゾン水、または塩素系の気体または液体などである。
【0089】
このとき、浄水槽301は、導入されたオゾンガスや、オゾン水またはオゾンバブル水から放出されたオゾンガスで満たされ、濾過部305や浄水槽301内の表面の細菌または細かなゴミを殺菌することが可能である。
【0090】
第1の制御部309は閉状態になっており、第1の導出口307の気体の圧力は、第2の導出口308に比べて高いため、洗浄流体は濾過部305を透過することはできない。このため、洗浄流体が第1の導出口305から導出されず、オゾンガスなどの洗浄流体を第1の導出口307から開放することを防止する。このため、洗浄流体と水などの液体を濾過する流出経路を分けた簡易なシステムを構成することができる。
【0091】
なお、上述の浄水槽洗浄モードにおいて、第1の制御部を閉状態にして、浄水ユニットを洗浄しているが、開状態にして洗浄することも可能である。なお、上述の洗浄方法では導入口に連通した配管系に配置されている制御部により洗浄流体と水などの流体の導入を切り替えているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの流体を切りかえて導入することができれば、どのような手段により行われても構わない。
【0092】
また、第2の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0093】
浄水経路洗浄モードでは、図11のタイミングチャートのように洗浄流体生成部302をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部309を開状態にし、第2の制御部310を閉状態にする。
【0094】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が導入口306から浄水槽301に導入される。第2の制御部310は閉状態になっているため、第2の導出口308を介して洗浄流体が導出されることはない。このため、導入された洗浄流体は浄水槽301内に溜まり、やがて濾過部305は洗浄流体によって浸される。その後、濾過部305に接触された洗浄流体は、濾過部305を通り、第1の導出口307から導出される。このとき洗浄流体が濾過部305の内部及び配管303を流動するため、流動経路を洗浄することが可能である。
【0095】
また、第1の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0096】
なお、浄水経路洗浄モードは、浄水槽洗浄モードを行った後に行うことが効果的である。例えば中空糸フィルタのような濾過部は中空糸孔にゴミなどがふさがり、濾過部の内部及び、その先の浄水経路を洗浄することはできない。このため、浄水槽洗浄モードにて、濾過部の目詰まりを解消後に濾過部の内部を洗浄することで、効率がよい洗浄が可能となる。
【実施例4】
【0097】
図13は本発明に係る浄水ユニットの第4の実施例である。図13の浄水ユニット400は、水などの流体を濾過する濾過部を備えた浄水槽401と、配管414を介して浄水槽401に導入する液体やガスなどの洗浄流体を生成する洗浄流体生成部402と配管414に接続され、流体を導出する配管405を備えている。
【0098】
ここで、流体とは気体、液体、気体と液体が混合された気液混合体などが含まれる。洗浄流体とは洗浄ガス、洗浄液、洗浄ガスと洗浄液が混合されたものが含まれ、オゾンガス、酸素ラジカルガス、OHラジカルガス、塩素系ガスなどの殺菌性のある洗浄ガス、及びこれらを含む洗浄液などである。例えば洗浄にオゾンを利用する場合、オゾンガス、オゾン水、オゾンバブル水などが洗浄流体に含まれる。
【0099】
浄水槽401は流体を導入する浄水槽401に設けられた導入口407と、流体を濾過する濾過部406と、濾過部406を通した流体を導出する第1の導出口408と、濾過部を洗浄した洗浄流体を導出する第2の導出口409とを備えている。
【0100】
浄水槽401の導入口407は、ゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管414と接続され、浄水槽に水などの流体を導入する。配管414は洗浄流体生成部402と接続され、オゾン水、オゾンガス、オゾンバブル水、塩素系の気体や液体などの洗浄流体を浄水槽401へ導入する。
【0101】
また配管414は流体制御部402と浄水槽401との間で第3の制御部412が設けられた配管405と接続され、配管405を介して外部へ導出することが可能である。このため、発生させた洗浄流体は浄水槽を介すことなく、配管405によって導出されるため、例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことができる。なお、配管405は洗浄流体を浄水槽に導入する配管経路とは異なる経路で流体を外部空間へ導出できればよく他の手段によって構成されても構わない。
【0102】
また、配管414は第4の制御部413が設けられ、浄水槽401へ導入する洗浄流体の導入量を制御する。このため、第3の制御部412と第4の制御部413を制御することによって、浄水槽401と配管405への洗浄流体の導入を切り替えることが可能である。ここで、各制御部を電子弁などで形成させ、電気的な遠隔制御が可能な構成としてもよい。
【0103】
浄水槽の第1の導出口408はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管403に接続され、浄水槽から濾過部を通した流体を導出する。また配管403は第1の制御部410が設けられ、配管403を流動する流体の流動量を制御することが可能である。浄水槽の第2の導出口409はゴムホース、パイプなどの配管系からなる配管404に接続され、浄水槽から濾過部により濾過されていない流体を導出する。また、配管404は第2の制御部411が設けられ、配管404を流動する流体の流動量を制御することが可能である。ここで、各制御部を電子弁などにより形成し、電気的な遠隔制御が可能な構成としてもよい。
【0104】
洗浄流体生成部402は、配管414から浄水槽へ導入する洗浄流体の導入量を制御することが可能であり、洗浄流体生成部にオゾン水発生器やオゾンガス発生器などの洗浄流体発生器を備えた構成にしても構わない。なお、洗浄流体生成部の実施例は実施例1に記載した洗浄流体生成部と同一なため、詳細な説明は省略する。
【0105】
なお、図13では洗浄流体生成部402は導入口407に連通した配管系に配置されているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの流体を切りかえて導入することができれば、他の手段を備えても構わない。また、図13では第3の制御部412と第4の制御部413によって、浄水槽401と配管405への流体の導入経路の切り替えを行っているが、他の手段を備えても構わない。
【0106】
濾過部406はフィルタなどにより構成され、濾過部406を介して浄水槽401は導入口407と第2の導出口409を備えた第1の浄水室415と第1の導出口408を備えた第2の浄水室416の2つの空間に分断される。ここで図12の浄水槽401は、濾過部406を介して2つの空間に分断するように仕切り板417を設けているが、濾過部のみで分断させてもよいし、第1の導出口408に濾過部406を配置して一続きの空間を持った浄水槽として構成しても構わない。また、濾過部の実施形態は実施例1の濾過部と同一なため、詳細な説明は省略する。
【0107】
導入口407は図3のように浄水槽の側面部の円周方向に流体を導入できる位置に形成してもよい。浄水槽の側面部の円周方向に設けられた導入口407は実施例1と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0108】
導入口407は、導入口407から導入された流体が直接、濾過部406にあたる位置に構成にしてもよい。上述の構成によれば、直接、濾過部に流体があたるため、フィルタ表面に付着した細菌やゴミを効果的に洗浄することが可能となる。
【0109】
また、浄水槽は図8のように浄水槽の底面近傍にドレイン口と配管を設け、配管に設けられた制御部により、浄水槽の流体を排水してもよい。浄水槽内の水を排水することで、浄水槽内の雑菌の繁殖を防止することができる。
【0110】
≪動作方法≫
本発明の第4の実施例に係る浄水ユニットの洗浄方法について図13及び図14に基づいて説明する。本発明に係る浄水ユニットは、水などの流体を濾過する浄水モードと、濾過部または浄水槽内を洗浄する浄水槽洗浄モード、水などの流体の浄水経路を洗浄する浄水経路洗浄モードと洗浄液導出モードに切り替えることが可能である。浄水モードは水などの流体を濾過し、浄水ユニットから導出させるモードである。浄水槽洗浄モードは濾過部または浄水槽内部を洗浄するモードであり、濾過部表面の洗浄に効果的なモードである。浄水経路洗浄モードは、水などの流体を濾過し導出する経路を洗浄するモードである。洗浄液導出モードは発生させた洗浄液を外部へ導出させ、例えば、洗浄流体としてオゾン水を発生させ、消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能なモードである。
【0111】
図14は本発明の第4の実施例に係る浄水ユニットの各モードにおけるタイミングチャートである。ここで、各制御部の制御状態は、各制御部の開閉状態を示しており、開状態は制御部を流動する流体の流動量が高い状態を示し、閉状態は制御部を流動する流体の流動量を停止している状態を示している。洗浄流体生成部の生成状態は、洗浄流体生成部で洗浄流体の生成状態を示しており、ON状態は洗浄流体が発生している状態であり、OFF状態は洗浄流体の発生が停止している状態を示している。時間t0〜t1は浄水モード、時間t1〜t2は浄水槽洗浄モード、時間t2〜t3は浄水経路洗浄モード、t3〜t4は洗浄液導出モードのタイミングチャートを示しているが、各モードの切り替えは図14に示されたモードの順番に限られず、全てのモードを含む必要はない。
【0112】
浄水モードでは、図14のタイミングチャートのように洗浄流体生成部402をOFFにして水などの液体を浄水槽に導入させ、第1の制御部410を開状態にし、第2の制御手段411を閉状態にし、第3の制御部412を開状態にし、第3の制御部412を閉状態にする。浄水槽に導入される水などの流体は濾過部による濾過後に導出される経路を流動する。
【0113】
洗浄流体生成部402はOFF状態になっているため、洗浄流体が浄水槽に導入することなく、水などの流体が導入管414を流動する。第4の制御部413は開状態になっており、第4の制御部413は閉状態になっているため、配管405へ液体は流動することなく、導入口407から浄水槽401へ導入される。
【0114】
第2の制御部411は閉状態になっているため、第2の導出口409を介して流体が導出されることはない。このため、導入された流体は浄水槽401内に溜まり、やがて濾過部406は流体によって浸される。その後、濾過部406に接触された流体は、濾過部406により濾過され、第1の導出口408から導出される。
【0115】
浄水槽洗浄モードでは、図14のタイミングチャートのように洗浄流体生成部402をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部410を閉状態にし、第2の制御部411を開状態にし、第3の制御部412を閉状態にし、第4の制御部413を開状態にする。
【0116】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が配管414を流動する。第4の制御部413は開状態になっており、第3の制御部412は閉状態になっているため、配管405へ流体は流動することなく、導入口407から浄水槽401へ導入される。
【0117】
第2の導入制御部411は開状態になっているため、洗浄流体は浄水槽401の濾過部406を洗浄し、第2の導出口409から導出される。ここで、洗浄流体はオゾンガス、オゾン水、または塩素を含んだ液体または気体などである。このとき、浄水槽401は、導入されたオゾンガスまたはオゾン水もしくはオゾンバブル水から放出されたオゾンガスで満たされ、濾過部406や浄水槽401内の表面の細菌または細かなゴミを殺菌することが可能である。
【0118】
第1の制御部411は閉状態になっており、第1の導出口408の気体の圧力は、第2の導出口409に比べて高いため、洗浄流体は濾過部406を通過することはできない。このため、洗浄流体が第1の導出口408から導出されず、オゾンガス、オゾン水などの流体を第1の導出口408から開放することを防止する。このため、洗浄流体と濾過後の水などの流体の流出経路を分けた簡易なシステムを構成することができる。
【0119】
なお、上述の浄水槽洗浄モードにおいて、第1の制御部を閉状態にして、浄水ユニットを洗浄しているが、開状態にして洗浄することも可能である。なお、上述の洗浄方法では導入口に連通した配管系に配置されている制御部により洗浄流体と水などの流体の導入を切り替えているが、浄水槽に対して洗浄流体と水などの流体を切りかえて導入することができれば、どのような手段により行われても構わない。また、図14では第3の制御部412と第4の制御部413によって、浄水槽401と配管405への流体の導入経路の切り替えを行っているが、他の手段を備えても構わない。
【0120】
また、第2の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0121】
浄水経路洗浄モードでは、図14のタイミングチャートのように洗浄流体生成部402をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第1の制御部410を開状態にし、第2の制御部411を閉状態にし、第3の制御部412を閉状態にし、第4の制御部413を閉状態にする。
【0122】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が配管414を流動する。制御部413は開状態になっており、第3の制御部412は閉状態になっているため、配管405へ液体は流動することなく、導入口407から浄水槽401へ導入される。
【0123】
第2の制御部411は閉状態になっているため、第2の導出口409を介して洗浄流体が導出されることはない。このため、導入された洗浄流体は浄水槽401内に溜まり、やがて濾過部406は洗浄流体によって浸される。その後、濾過部406に接触された洗浄流体は、濾過部406を通り、第1の導出口408から導出される。このとき洗浄流体が濾過部406の内部及び、配管403を流動するため、流動経路を洗浄することが可能である。
【0124】
また、第1の導出口から導出される洗浄流体を利用し、浄水槽の外部に位置する物体を洗浄することも可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことが可能である。
【0125】
なお、浄水経路洗浄モードは、浄水槽洗浄モードを行った後に行うことが効果的である。例えば中空糸フィルタのような濾過部は中空糸孔にゴミなどがふさがり、濾過部の内部及び、その先の浄水経路を洗浄することはできない。このため、浄水槽洗浄モードにて、濾過部の目詰まりを解消後に濾過部の内部を洗浄することで、効率よい洗浄が可能となる。
【0126】
洗浄液導出モードでは、図14のタイミングチャートのように洗浄流体生成部402をONにして洗浄流体を浄水槽に導入させ、第3の制御部412を開状態にし、第4の制御部413を閉状態にする。ここで、第1の制御部410及び第2の制御部411を開状態と閉状態のどちらでも構わない。
【0127】
洗浄流体生成部はON状態になっているため、洗浄流体が配管414を流動する。流体制御部413は閉状態になっており、第3の制御部412は開状態になっているため、配管405へ洗浄流体は流動することなく、導入口407から浄水槽401へ導入されることなく、配管405から外部へ導出される。
【0128】
このため、導出された洗浄流体を用いた洗浄が可能である。例えば、オゾン水による消毒、殺菌、分解効果を利用した洗浄、手洗い、うがい、野菜の農薬除去などを行うことができる。
【0129】
本発明は上述した各実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0130】
100、200、300、400 浄水ユニット
101、201、301、401 浄水槽
102、202、302、402 洗浄流体生成部
105、205、305、406 濾過部
106、206、306、407 導入口
107、207、307、408 第1の導出口
108、208、308、409 第2の導出口
109、209、309、410 第1の制御部
110、210、310.411 第2の制御部
112、212、312、415 第1の浄水室
113、213、313、416 第2の浄水室
114、214、314、417 仕切り板
412 第3の制御部
413 第4の制御部
20 中空糸
21 樹脂
22 中空糸空洞
23 中空糸孔
32、43 混合部
34、45 気体発生器
48、49 制御部
51 導入部
51a 導入経路
52 細管部
52a 細管経路
53 導出部
53a 導出経路
54 気体発生器
56 エッジ部
61 気体発生器
62 圧送部
63 混合部
71 浄水槽
72 導入口
81 浄水槽
82 ドレイン口
83 制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を濾過する濾過手段と、
流体を導入する導入口と、
導入した流体を前記濾過手段により濾過後に導出させる第1の導出口と、
導入した流体を前記濾過手段を通過せずに導出させる第2の導出口とを備えていることを特徴とする浄水槽。
【請求項2】
前記浄水槽は前記濾過手段を介して第1の浄水室と第2の浄水室に分かれ、
前記第1の浄水室は導入口と前記第1の導出口と連通しており、
前記第2の浄水室は前記第2の導出口と連通していることを特徴とする請求項1に記載された浄水槽。
【請求項3】
前記浄水槽は円柱もしくは円錐状の形状であり、
前記導入口は周方向に流体を導入可能な位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の浄水槽。
【請求項4】
濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備えた浄水ユニットにおいて、
前記浄水槽は、流体を導入する導入口と、
前記濾過手段により濾過された流体を導出する第1の導出口と、
導入した流体を前記濾過手段を通過せずに導出する第2の導出口とを備えていることを特徴とする浄水ユニット。
【請求項5】
前記浄水槽は、前記濾過手段を介して第1の浄水室と第2の浄水室に分かれ、
前記第1の浄水室は導入口と前記第1の導出口と連通しており、
前記第2の浄水室は前記第2の導出口と連通していることを特徴とする請求項4に記載された浄水ユニット。
【請求項6】
前記第2の導出口は、前記濾過手段の下端より高い位置に設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の浄水ユニット。
【請求項7】
前記浄水槽は円柱もしくは円錐台の形状で構成されており、
前記導入口は周方向に流体を導入可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の浄水ユニット。
【請求項8】
前記浄水槽は底面部にさらにドレイン口を備えていることを特徴とする請求項4に記載の浄水ユニット。
【請求項9】
濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備えた浄水ユニットにおいて、
前記浄水槽は、流体を導入する導入口と、
前記濾過手段により濾過された流体を導出する第1の導出口と、
導入した流体を前記濾過手段を通過せずに導出する第2の導出口とを備え、
前記洗浄流体生成手段と前記導入口は配管で接続され、
前記配管は浄水槽へ流体を導出する経路と、
前記経路の途中で分岐され、外部空間へ流体を導出する経路とを備えていることを特徴とする浄水ユニット。
【請求項10】
前記洗浄流体生成手段は洗浄ガスを発生する気体発生器と、
前記気体発生器で発生した気体と導入された液体を混合し、気液混合体を導出する混合手段とを備えていることを特徴とする請求項4から9に記載の浄水ユニット。
【請求項11】
前記混合手段は、液体が導入される導入経路と、
前記導入経路に連通しており、かつ前記導入経路に比べて小さな径を有する細管経路と、
前記細管経路に連通しており、かつ前記細管経路に比べて大きな径を有する導出経路と、
前記細管経路と接続され、前記細管経路に気体を導入する配管とを備えていることを特徴とする請求項10に記載の浄水ユニット。
【請求項12】
前記気体発生器は圧送手段と接続され、前記圧送手段は前記気体発生器に対して気体を圧送することを特徴とする請求項10に記載の浄水ユニット。
【請求項13】
濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を生成する洗浄流体生成手段とを備え、
導入される流体を濾過手段による濾過後に導出する第1の経路と
導入される流体を濾過手段を通過せずに外部空間に導出する第2の経路とを切り替えることが可能な浄水ユニットの洗浄方法であって、
流体の濾過時に前記第1の経路に切りかえ、
浄水ユニットの洗浄時に前記第2の経路に切り替えることを特徴とする洗浄方法。
【請求項14】
濾過手段を有する浄水槽と洗浄流体を前記浄水槽に導入する洗浄流体生成手段とを備え、
濾過手段による濾過後に導出する第1の経路と、
濾過手段を介さずに外部空間に導出する第2の経路とを切り替えることが可能な浄水ユニットの洗浄方法であって、
前記第2の経路にて洗浄を行った後に前記第1の経路にて洗浄を行うことを特徴とする洗浄方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−96209(P2012−96209A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248566(P2010−248566)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】