説明

浴槽用循環具

【課題】有極性の浴槽用循環具において、浴槽内に加熱湯を足す場合に加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴き出すことを抑制することができる浴槽用循環具を提供する。
【解決手段】浴槽用循環具11は、浴槽の側壁12に貫通された状態で固定され、外部の給湯器と浴槽内との間で浴槽水の循環を行わせるためのものである。係る浴槽用循環具11は、浴槽の側壁12に設けられた貫通孔13に浴槽内から挿通された状態で浴槽外の外部筒体15に締付けられて側壁に固定される締付筒体14と、該締付筒体14内に挿入されて固定され、浴槽水の吸入用開口部37及び給湯器で加熱された加熱水を浴槽内へ吐出する吐出用開口部38を有する区画部材16とを備えている。そして、区画部材16の浴槽内側には、吸入用開口部37の前方を覆うように遮蔽部材39が区画部材16と一体的に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽の側壁に取付けられ、浴槽水を外部の給湯器を介して循環させる配管を浴槽に接続し、浴槽水を循環して加熱するための浴槽用循環具に関するものである。さらに詳しくは、浴槽内に加熱湯を足す場合、加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴き出すことを抑制することができる浴槽用循環具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の浴槽用循環具としては、いわゆる有極性のものと無極性のものとが知られている。有極性の浴槽用循環具は、施工時に給湯器の往き配管を浴槽用循環具の吐出側(吐出側接続口)に接続し、給湯器の戻り配管を浴槽用循環具の吸入側(吸入側接続口)に接続しなければならないタイプのものである。一方、無極性の浴槽用循環具は、給湯器への配管の接続について有極性の浴槽用循環具のような接続を必要とせず、往き配管及び戻り配管を浴槽用循環具の吐出側及び吸入側のどちらに接続しても浴槽水の循環ができるタイプのものである。
【0003】
有極性の浴槽用循環具としては、例えば特許文献1に記載されているような構成のものが知られている。すなわち、係る浴槽用循環具は、給湯通路と戻り湯通路とを形成し、その給湯通路を螺旋状に形成したものである。
【特許文献1】実開平3−70127号公報(第1頁及び図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、無極性の浴槽用循環具においては、循環水の吸い込み及び吐き出しを制御する弁を備えているため、足し湯の際に加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴出するおそれはない。ところが、有極性の浴槽用循環具は吸い込み及び吐き出しを制御する弁を備える必要がないため、足し湯の際に加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴出される。
【0005】
そのため、前記特許文献1に記載されているような有極性の浴槽用循環具においては、浴槽内に加熱湯を足す場合に給湯器から循環された加熱湯が吸入用開口部に到り、その吸入用開口部に達した加熱湯は浴槽用循環具の前面から浴槽内へ噴き出される。従って、加熱湯が浴槽内の入浴者に直接当たりやすいという問題があった。
【0006】
そこで本発明の目的とするところは、有極性の浴槽用循環具において、浴槽内に加熱湯を足す場合に加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴き出すことを抑制することができる浴槽用循環具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の浴槽用循環具は、浴槽の側壁に貫通された状態で固定され、外部の給湯器と浴槽内との間で浴槽水の循環を行わせるためのものである。そして、浴槽の側壁に設けられた貫通孔に浴槽内から挿通された状態で浴槽外の外部筒体に締付けられて側壁に固定される締付筒体と、該締付筒体内に挿入されて固定され、浴槽水の吸入用開口部及び給湯器で加熱された加熱水を浴槽内へ吐出する吐出用開口部を有する区画部材とを備え、前記吐出用開口部に連通される吐出側接続口が給湯器の往き配管に接続され、吸入用開口部に連通される吸入側接続口が給湯器の戻り配管に接続されるように構成されると共に、前記区画部材の浴槽内側には、吸入用開口部の前方を覆うように遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る浴槽用循環具は、請求項1において、前記遮蔽部材は、区画部材と一体的に設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る浴槽用循環具は、請求項1において、前記遮蔽部材は、区画部材とは別体で形成され、区画部材に取付け固定されている遮蔽板であることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る浴槽用循環具は、請求項1から請求項3のいずれかの発明において、前記遮蔽部材は、吸入用開口部の軸線と交差する方向に設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る浴槽用循環具は、請求項1において、前記区画部材の浴槽内側にはフィルターカバーが設けられ、該フィルターカバーのうち吸入用開口部の前方位置には遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に係る有極性の浴槽用循環具においては、前記区画部材の浴槽内側には、吸入用開口部の前方を覆うように遮蔽部材が設けられている。このため、浴槽内に加熱湯を足す場合にその加熱湯が吸入用開口部から吐出されたとき、吐出された加熱湯が遮蔽部材で遮られる。従って、有極性の浴槽用循環具において、浴槽内に加熱湯を足す場合に加熱湯が吸入用開口部から浴槽内へ直接噴き出すことを抑制することができる。
【0011】
請求項2の浴槽用循環具では、遮蔽部材が区画部材と一体的に設けられていることから、請求項1に係る発明の効果に加えて、遮蔽部材を区画部材の成形と同時に効率良く得ることができる。
【0012】
請求項3の浴槽用循環具では、遮蔽部材が区画部材とは別体で形成され、区画部材に取付け固定されている遮蔽板で構成される。このため、請求項1に係る発明の効果に加えて、遮蔽部材の形状、配置などの設計を容易に行うことができる。
【0013】
請求項4の浴槽用循環具では、遮蔽部材が吸入用開口部の軸線と交差する方向に設けられている。従って、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加えて、加熱湯が吸入用開口部の軸線方向に直接噴き出すことを抑制することができる。
【0014】
請求項5の浴槽用循環具では、区画部材の浴槽内側にはフィルターカバーが設けられ、該フィルターカバーのうち吸入用開口部の前方位置には遮蔽部材が設けられている。このため、請求項1に係る発明の効果に加えて、フィルターカバーを利用して遮蔽部材を容易に設けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の最良と思われる実施形態につき、図面に基づいて詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態の浴槽用循環具11は、浴槽の側壁12に設けられた貫通孔13に内側から挿入される締付筒体14と、側壁12の外部に配設される外部筒体15と、前記締付筒体14に挿入固定される区画部材16と、該区画部材16に取付けられるフィルターカバー17とを備えている。本実施形態の浴槽用循環具は有極性のものであり、給湯器からの往き配管及び給湯器への戻り配管と、浴槽用循環具の吐出用開口部に連通する吐出側接続口及び吸入用開口部に連通する吸入側接続口とがそれぞれ接続されるように予め定められているタイプのものである。
【0016】
前記外部筒体15は金属からなり、その後端部(図3の左端部)には、浴槽外部に配設された給湯器の強制循環配管の往き管19に接続される吐出側接続口20及び戻り管18に接続される吸入側接続口21が設けられている。一方の吐出側接続口20は中心部の内室22に、他方の吸入側接続口21は外周部の外室23に接続されている。内室22の開口側内周には、Oリング24が嵌め込まれている。外部筒体15の開口端部内周面には雌ねじ部25が螺刻されている。外部筒体15の開口端部にはフランジ部26が設けられると共に、そのフランジ部26にはシール材27が被せられ、側壁12の外側面との間の水密が確保されている。
【0017】
締付筒体14はポリアセタール等の合成樹脂により円筒状に形成され、その前端部(図3の右端部)にはフランジ28が突設されている。締付筒体14の外周面には雄ねじ部29が螺刻され、その雄ねじ部29が前記外部筒体15の雌ねじ部25に螺合され、締付筒体14と外部筒体15とが浴槽の側壁12を挟んで連結固定されるようになっている。締付筒体14の内周面には軸線方向に延びる複数の位置決め突起30が設けられている。フランジ28の外周面には環状係合溝31が凹設されている。該フランジ28と側壁12の内側面との間にはパッキン32が挟着され、両者間の水密が確保されている。
【0018】
区画部材16はポリアセタール等の合成樹脂により略円筒状に形成され、その内端部の内周面には周方向に延びる抜け防止爪33(図4の拡大断面図を参照)が突設され、前記締付筒体14の環状係合溝31に係合されるようになっている。これら区画部材16の抜け防止爪33と、締付筒体14の環状係合溝31との係合により、区画部材16の抜け出しが防止されるようになっている。
【0019】
区画部材16の中心部には、前記外部筒体15の中心部に設けられた内室22に接続される吐出用通路34が設けられ、その周囲には外部筒体15の外室23に接続される吸入用通路35が設けられている。これらの吸入用通路35と吐出用通路34との間には、水の流れを仕切る区画壁36が設けられている。吸入用通路35の前方には吸入用開口部37が設けられるとともに、吐出用通路34の前方にはその方向が90度変更された(図1及び図3の下方向)吐出用開口部38(図2(a)、(b)を参照)が設けられている。
【0020】
吸入用開口部37の前端部における区画壁36には、吸入用開口部37の前方を覆うように遮蔽部材39が正面円弧状(図2(a)を参照)に一体的に設けられ、浴槽内に加熱湯を足す場合に吸入用開口部37から噴き出される加熱湯がその遮蔽部材39に当たって浴槽内へ直接噴き出すことを抑えるようになっている。この遮蔽部材39の直径は、吸入用開口部37の外径とほぼ同一に形成されている。また、区画部材16の前部には位置決め用の係合部40が設けられ、前記締付筒体14の位置決め突起30に係合して区画部材16の周方向への回転が規制されている。
【0021】
図4の部分拡大図に示すように、区画部材16の外周部には、その軸方向に延びる位置合せ凹部41が形成されるとともに、同じく軸方向に延びる第1係合突条43及び第2係合突条44が設けられている。第2係合突条44は、第1係合突条43よりも低く、かつ断面山型状に形成されている。さらに、これら第1係合突条43及び第2係合突条44の間には、それらの前端側に周方向に延びる抜け止め突条45が設けられている。
【0022】
前記区画部材16の前方には合成樹脂製のフィルターカバー17が配設されている。図5(a)〜(c)に示すように、フィルターカバー17は円板状をなし、多数の流通孔46を有する前面板47と、その周囲から後方へ延びる周壁板48とより一体形成されている。周壁板48の内周面には3箇所に係合突部49が設けられ、前記区画部材16の位置合せ凹部41に位置合せした状態でフィルターカバー17を周方向に回動させ、第2係合突条44を乗り越えて第1係合突条43と第2係合突条44の間に位置させることにより、フィルターカバー17の周方向及び軸方向への動きを規制するように構成されている。図5(b)及び(d)に示すように、フィルターカバー17の周壁板48の1箇所には挿通孔50が開口され、前記区画部材16の吐出用開口部38に連通されるようになっている。
【0023】
上記のように構成された浴槽用循環具11を浴槽の側壁12に取付固定する場合には、図3及び図1に示すように、浴槽の側壁12に設けられた貫通孔13に内側から締付筒体14を挿通し、その雄ねじ部29を側壁12の外側に配設された外部筒体15の雌ねじ部25に螺合して締付け固定する。次いで、区画部材16の吸入用通路35を締付筒体14内に形成するようにして区画部材16の抜け防止爪33を締付筒体14の環状係合溝31に係合させる。このようにして、吸入用通路35が外部筒体15の外室23に接続されると共に、吐出用通路34が外部筒体15の内室22に接続される。
【0024】
続いて、フィルターカバー17の係合突部49を区画部材16の位置合せ凹部41に位置合せした後、フィルターカバー17を周方向に回動させ、係合突部49を区画部材16の第1係合突条43を乗り越えて第1係合突条43と第2係合突条44の間に位置させる。このようにして、フィルターカバー17を区画部材16に固定する。そして、外部筒体15の吐出側接続口20を往き配管19に、吸入側接続口21を戻り管18に、それぞれ接続する。そして、浴槽外の給湯器で浴槽水を循環させると、浴槽水はフィルターカバー17の前面から吸い込まれ、吸入用開口部37を通って吸入用通路35に流れ、さらに戻り配管18を経て給湯器へと流れる。給湯器で加熱された加熱水は往き配管19から吐出用通路34を介して吐出用開口部38からフィルターカバー17の挿通孔50を経て浴槽内へ吐出される。
【0025】
次に、本実施形態の浴槽用循環具について作用を説明する。
さて、浴槽内に加熱湯を足したい場合には、給湯器を作動させると、加熱湯が内室22及び外室23から吐出用通路34及び吸入用通路35に供給され、さらに吐出用開口部38及び吸入用開口部37から浴槽内に供給される。このとき、吐出用開口部38から吐出される加熱湯は区画部材16の軸線と直交する下方へ向うため問題は生じないが、吸入用開口部37から吐出される加熱湯は区画部材16の軸線方向前方に向かい入浴者に直接当たる結果を招くため問題がある。しかしながら、本実施形態の浴槽用循環具11では、円板状をなす遮蔽部材39が吸入用開口部37の前方を塞ぐように区画部材16と一体的に設けられている。
【0026】
そのため、給湯器からの加熱湯が吸入用開口部37から前方へ吐出されたとき、吐出された加熱湯が遮蔽部材39で遮られ、図1に矢印で示すように斜め外周方へ吐出される。このように、吸入用開口部37から噴出される加熱湯は入浴者に直接当たることなく、遮蔽部材39から周囲へ方向を変えて拡散され、かつその勢いが弱められる。
【0027】
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態における浴槽用循環具11においては、前記区画部材16の浴槽内側には、吸入用開口部37の前方を覆うように遮蔽部材39が設けられている。このため、浴槽内に加熱湯を足す場合にその加熱湯が吸入用開口部37から吐出されたとき、吐出された加熱湯が遮蔽部材39で遮られる。従って、有極性の浴槽用循環具11において、浴槽内に加熱湯を足す場合に加熱湯が吸入用開口部37から浴槽内へ直接噴き出すことを抑制することができる。
【0028】
・ 前記遮蔽部材39は区画部材16と一体的に設けられていることから、遮蔽部材39を区画部材16の成形と同時に効率良く得ることができる。
・ 遮蔽部材39は吸入用開口部37の軸線と交差する方向、特に直交する方向に設けられていることから、加熱湯が吸入用開口部37の軸線方向(図1及び図3の水平方向)に直接噴き出すことを抑制することができる。
【0029】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図7(a)及び(b)に示すように、遮蔽部材39を区画部材16とは別体で形成することができる。すなわち、遮蔽部材39としての遮蔽板39aは外周部が一方へ傾斜した皿状に形成されるとともに、その中心には取付孔51が透設されている。そして、図6に示すように、遮蔽板39aを区画部材16とフィルターカバー17との間に配置し、区画部材16の内端面の中心に突設された係止突起52に遮蔽板39aの取付孔51を嵌めた状態で、フィルターカバー17を区画部材16に組付ける。このように構成した場合、前記実施形態の遮蔽部材39と同様の効果が得られるとともに、遮蔽板39aの形状、配置などの設計を容易に行うことができる。
【0030】
なお、上記遮蔽板39aとして大きさ(直径)の異なる複数の遮蔽板39aを用意し、内端側ほど大きい遮蔽板39aを配設することも可能である。この場合、遮蔽板39aの効果を一層有効に発揮させることができる。
【0031】
・ 図8に示すように、遮蔽部材39をフィルターカバー17の一部に設けることができる。すなわち、フィルターカバー17の中心部における流通孔46を塞いで遮蔽域39bとして構成することもできる。この場合、実施形態の遮蔽部材39と同様の効果が得られるとともに、フィルターカバー17を利用して遮蔽域39bを容易に形成することができる。
【0032】
なお、フィルターカバー17の流通孔46の大きさを中心部では小さく、外周側ほど大きくなるように構成することも可能である。
・ 前記実施形態の遮蔽部材39を区画部材16とは別体で形成し、遮蔽部材39を区画部材16に接着したり、嵌合させたりして固定(一体化)することもできる。
【0033】
・ 前記実施形態の遮蔽部材39を、吸入用開口部37の軸線に対して前方ほど拡径されるように例えば60°又は80°の角度に傾斜させて構成することも可能である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0034】
・ 前記遮蔽部材は、吸入用開口部の軸線と直交する方向に設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の浴槽用循環具。このように構成した場合、請求項4又は請求項5に係る発明の効果に加えて、遮蔽部材の効果を最も有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態における浴槽用循環具を示す断面図。
【図2】(a)は区画部材を示す正面図、(b)は区画部材の底面図。
【図3】浴槽用循環具を分解して示す断面図。
【図4】区画部材の背面図であって、部分拡大背面図及び部分拡大断面図を含む。
【図5】(a)はフィルターカバーを示す正面図、(b)はフィルターカバーの側断面図、(c)はフィルターカバーの背面図、(d)はフィルターカバーの底面図。
【図6】本発明の遮蔽部材の別例を示す図であって、区画部材、遮蔽部材及びフィルターカバーを分解して示す断面図。
【図7】(a)は遮蔽部材を示す断面図、(b)は遮蔽部材を示す正面図。
【図8】フィルターカバーの別例を示す正面図。
【符号の説明】
【0036】
11…浴槽用循環具、12…側壁、13…貫通孔、14…締付筒体、15…外部筒体、16…区画部材、17…フィルターカバー、18…戻り配管、19…往き配管、20…吐出側接続口、21…吸入側接続口、39…遮蔽部材、39a…遮蔽部材としての遮蔽板、39b…遮蔽部材としての遮蔽域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽の側壁に貫通された状態で固定され、外部の給湯器と浴槽内との間で浴槽水の循環を行わせるための浴槽用循環具であって、
浴槽の側壁に設けられた貫通孔に浴槽内から挿通された状態で浴槽外の外部筒体に締付けられて側壁に固定される締付筒体と、該締付筒体内に挿入されて固定され、浴槽水の吸入用開口部及び給湯器で加熱された加熱水を浴槽内へ吐出する吐出用開口部を有する区画部材とを備え、前記吐出用開口部に連通される吐出側接続口が給湯器の往き配管に接続され、吸入用開口部に連通される吸入側接続口が給湯器の戻り配管に接続されるように構成されると共に、前記区画部材の浴槽内側には、吸入用開口部の前方を覆うように遮蔽部材が設けられていることを特徴とする浴槽用循環具。
【請求項2】
前記遮蔽部材は、区画部材と一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用循環具。
【請求項3】
前記遮蔽部材は、区画部材とは別体で形成され、区画部材に取付け固定されている遮蔽板であることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用循環具。
【請求項4】
前記遮蔽部材は、吸入用開口部の軸線と交差する方向に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の浴槽用循環具。
【請求項5】
前記区画部材の浴槽内側にはフィルターカバーが設けられ、該フィルターカバーのうち吸入用開口部の前方位置には遮蔽部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用循環具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate