説明

消耗品調達サーバ、消耗品調達システム、消耗品調達プログラム、記録媒体、及び、消耗品調達方法

【課題】 消耗品調達に係わる配送効率が向上されて、配送にともなう環境負荷が軽減される消耗品調達サーバ、消耗品調達システム、消耗品調達プログラム、記録媒体、及び、消耗品調達方法を提供する。
【解決手段】 ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続されてクライアントの消耗品調達をおこなう消耗品調達サーバ2であって、複数のクライアント装置から送信される消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報から消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する予測演算手段12、15と、予測演算手段によって予測された時期が所定期間内となる使用者を使用者情報から検索する検索手段12、16と、検索手段で検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する計画策定手段12、16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワークを介して接続される複数のクライアント装置からの情報に基いてクライアントに対する消耗品の調達をおこなう消耗品調達サーバ、消耗品調達システム、消耗品調達プログラム、記録媒体、及び、消耗品調達方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置においては、顕像材(トナー、インク等である。)や記録材(紙、フィルム等である。)や像担持体(感光体、誘電体等である。)等の消耗品の交換・メンテナンスが頻繁におこなわれている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一般的に、画像形成装置の使用者(クライアント)は、消耗品の在庫又は残量が一定量を下回るのが確認されたときに、消耗品を調達する業者(販売業者)に対して消耗品の発注処理をおこなう。販売業者は、使用者からの発注を受けた後に、消耗品の納品をおこなう。
したがって、使用者は、画像形成装置を快適に使用できるように、消耗品を保管する在庫スペースの大きさを考慮しながら、消耗品の在庫又は残量を管理して最適なタイミングで発注処理をおこなう必要がある。このような消耗品の管理業務は、使用者にとって大きな負担となっている。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献1等には、注文量に応じて消耗品単価が安くなるように設定するとともに注文量が所定量以上の場合には分割納品することにより、一度に大量の消耗品を発注することが可能となるシステムが開示されている。
【0005】
また、特許文献2等には、所定の使用者における消耗品(サプライ品)の販売履歴情報から消耗品の在庫切れ時期を予測して、その予測時期が所定の期間内に近づいたときに消耗品の発注案内をおこなうシステムが開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−281415号公報
【特許文献2】特開2002−157406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献の技術は、消耗品をまとめて購入したり消耗品が不足しそうな時期に発注案内が届いたりすることで使用者の消耗品管理の負担がある程度軽減されるもの、消耗品調達をおこなう業者側の配送効率は悪くて、配送にともなう環境資源の保全に対する配慮も充分にされていなかった。
【0008】
すなわち、上述の技術は、使用者の発注を受けて個々の使用者に消耗品を納品するシステムであるために、原則的に業者側の配送は使用者の発注の回数と同じ数だけおこなわれていた。そのために、配送効率が悪くなって、配送時間や配送コストが大きくなっていた。消耗品調達は使用者の要求に迅速に応じるのが前提となるものの、業者側が積極的に配送の効率を向上して配送にともなう環境負荷を軽減する努力は充分にされていなかった。ここで、配送にともなう環境負荷とは、配送時の輸送手段のエネルギー消費(配送車のガソリン消費等である。)等である。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、消耗品調達に係わる配送効率が向上されて、配送にともなう環境負荷が軽減される消耗品調達サーバ、消耗品調達システム、消耗品調達プログラム、記録媒体、及び、消耗品調達方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の請求項1記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続されてクライアントの消耗品調達をおこなう消耗品調達サーバであって、前記複数のクライアント装置から送信される使用者情報を記憶する第1の記憶手段と、前記複数のクライアント装置から送信される消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶された情報から消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する予測演算手段と、前記予測演算手段によって予測された時期が所定期間内となる使用者を前記第1の記憶手段に記憶された前記使用者情報から検索する検索手段と、前記検索手段で検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する計画策定手段と、を備えたものである。
【0011】
また、請求項2記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項1に記載の発明において、前記使用者情報は、使用製品情報と消耗品情報とを有するものである。
【0012】
また、請求項3記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項2に記載の発明において、前記消耗品情報を、画像形成装置に用いる顕像材、記録材、像担持体の種類及び発注量に係わる情報としたものである。
【0013】
また、請求項4記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記使用者情報は、分割納品を含む納品形態に係わる納品形態情報を有するものである。
【0014】
また、請求項5記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記予測演算手段によって消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期が予測された消耗品の商品情報を記録する記録手段を備えたものである。
【0015】
また、請求項6記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記計画策定手段によって策定された巡回計画に含まれる配送先に係わる使用者情報を表示する表示手段と、前記使用者情報に係わる使用者から消耗品が発注されているかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて消耗品注文案内又は/及び配送案内をおこなう案内手段と、を備えたものである。
【0016】
また、請求項7記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項6に記載の発明において、消耗品の標準単価データを記憶するとともに前記案内手段による案内に対応して注文された消耗品の価格が安くなるように設定されたデータに基いて注文された消耗品の単価を決定する消耗品価格決定手段を備えたものである。
【0017】
また、請求項8記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項6又は請求項7に記載の発明において、前記案内手段による案内に対応して注文をおこなった使用者に対して所定のポイントを加算して前記第1の記憶手段に記憶するものである。
【0018】
また、請求項9記載の発明にかかる消耗品調達サーバは、上記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記第2の記憶手段は、消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を時系列データとして記憶して、前記予測演算手段は、前記時系列データに基いて消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測するものである。
【0019】
また、この発明の請求項10記載の発明にかかる消耗品調達システムは、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の消耗品調達サーバと前記複数のクライアント装置とを備え、前記消耗品調達サーバと前記複数のクライアント装置とをネットワークを介して接続したものである。
【0020】
また、この発明の請求項11記載の発明にかかる消耗品調達プログラムは、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の消耗品調達サーバにおける各手段を機能させるものである。
【0021】
また、この発明の請求項12記載の発明にかかる記録媒体は、請求項11に記載の消耗品調達プログラムを記録したものである。
【0022】
この発明の請求項13記載の発明にかかる消耗品調達方法は、ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続された消耗品調達サーバを用いてクライアントの消耗品調達をおこなう消耗品調達方法であって、前記複数のクライアント装置から送信される使用者情報を記憶する第1の記憶工程と、前記複数のクライアント装置から送信される消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を記憶する第2の記憶工程と、前記第2の記憶手段に記憶された情報から消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する予測演算工程と、前記予測演算手段によって予測された時期が所定期間内となる使用者を前記第1の記憶手段に記憶された前記使用者情報から検索する検索工程と、前記検索手段で検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する計画策定工程と、を備えたものである。
【0023】
また、請求項14記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項13に記載の発明において、前記使用者情報は、使用製品情報と消耗品情報とを有するものである。
【0024】
また、請求項15記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項14に記載の発明において、前記消耗品情報を、画像形成装置に用いる顕像材、記録材、像担持体の種類及び発注量に係わる情報としたものである。
【0025】
また、請求項16記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項13〜請求項15のいずれかに記載の発明において、前記使用者情報は、分割納品を含む納品形態に係わる納品形態情報を有するものである。
【0026】
また、請求項17記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項13〜請求項16のいずれかに記載の発明において、前記予測演算工程によって消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期が予測された消耗品の商品情報を記録する記録工程を備えたものである。
【0027】
また、請求項18記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項13〜請求項17のいずれかに記載の発明において、前記計画策定工程によって策定された巡回計画に含まれる配送先に係わる使用者情報を表示する表示工程と、前記使用者情報に係わる使用者から消耗品が発注されているかを判断する判断工程と、前記判断工程の判断結果に基づいて消耗品注文案内又は/及び配送案内をおこなう案内工程と、を備えたものである。
【0028】
また、請求項19記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項18に記載の発明において、消耗品の標準単価データを記憶するとともに前記案内工程による案内に対応して注文された消耗品の価格が安くなるように設定されたデータに基いて注文された消耗品の単価を決定する消耗品価格決定工程を備えたものである。
【0029】
また、請求項20記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項18又は請求項19に記載の発明において、前記案内工程による案内に対応して注文をおこなった使用者に対して所定のポイントを加算して記憶するものである。
【0030】
また、請求項21記載の発明にかかる消耗品調達方法は、上記請求項13〜請求項20のいずれかに記載の発明において、前記第2の記憶工程は、消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を時系列データとして記憶する工程であって、前記予測演算工程を、前記時系列データに基いて消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する工程としたものである。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期を予測して、その予測された時期が所定期間内にある使用者を検索して、検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する。これによって、消耗品調達に係わる配送効率が向上されて、配送にともなう環境負荷が軽減される消耗品調達サーバ、消耗品調達システム、消耗品調達プログラム、記録媒体、及び、消耗品調達方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
実施の形態.
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0033】
図1にて、本実施の形態における消耗品調達システム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、消耗品調達システム1は、ネットワーク4を介して接続された消耗品調達システム2と複数のクライアント装置3A、3Bとで構成される。
【0034】
複数のクライアント装置3A、3Bは、それぞれ、画像形成装置(製品)を使用している使用者の情報(使用者情報)や、製品の消耗品の残量を示す情報(消耗品残量情報)や消耗品の劣化状態を示す情報(消耗品劣化状態情報)等を消耗品調達サーバ2に向けて送信する。
消耗品調達サーバ2は、クライアント装置3A、3Bから送信される種々の情報に基いて消耗品が在庫切れとなる時期(消耗品在庫切れ時期)や消耗品を交換する時期(消耗品交換時期)を予測する。そして、その時期が所定の期間内にある使用者を複数の使用者の中から検索して、検索された使用者を配送先として効率的な巡回計画を策定する。さらに、巡回計画に基いて、配送先となる使用者のクライアント装置3A、3Bに、配送案内や発注案内を送信する。
【0035】
図2〜図4にて、消耗品調達サーバ2の構成について説明する。
図2に示すように、消耗品調達サーバ2は、通信制御部11、制御部12、プログラム記憶部13、使用者情報データベース14、予測情報管理部15、巡回計画管理部16、配送・発注案内管理部17、注文処理部18等で構成される。これらの各部11〜18は、バスを介して接続されている。
【0036】
消耗品調達サーバ2の通信制御部11は、ネットワーク4を介して接続されるクライアント装置3A、3Bとの間でデータ通信をおこなうときにそのデータ通信を制御する。制御部12は、CPUやRAM等から構成され、プログラム記憶部13に記憶されたプログラムに基いて、各部11〜18の制御やデータの転送及び演算やデータの一時的な格納等をおこなう。具体的に、制御部12は、プログラム記憶部13に記憶されたプログラムに基いて、消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期の予測、配送先の効率的な巡回計画による配送案内や発注案内の処理等を実行する。
【0037】
プログラム記憶部13には、制御部12で実行するための各種のプログラムやデータが記憶されている。プログラム記憶部13に保持されたプログラムとしては、OSプログラムや、消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期の予測、配送先の効率的な巡回計画による配送案内や発注案内の処理等を実行するための消耗品調達プログラム等がある。消耗品調達プログラムを記憶する記録媒体としては、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、MO,PCカード等の光学的・磁気的・電気的な記録媒体を用いることができる。また、プログラム記憶部13に格納された消耗品調達プログラムは、ネットワークを介して配信することもできる。
【0038】
第1の記憶手段としての使用者情報データベース14には、使用者名、住所等の使用者自身に関する情報と、使用製品名等の使用製品情報と、消耗品の種類(品名・型)、消耗品の数量、消耗品発注日時、消耗品発注数量(発注量)、消耗品納品日時、消耗品納品数量、消耗品納品形態(分割納品と一括納品との区別である。)、分割納品をおこなった場合の分割納品残量数等の消耗品情報と、後述する環境ポイントと、等からなる使用者情報が記憶されている。
【0039】
第2の記憶手段としての予測情報管理部15は、図3に示すように、消耗品残量・劣化状態データベース21、消耗品情報管理データベース22、予測時期管理データベース23、予測情報データベース24等で構成される。予測情報管理部15は、制御部12に保持された消耗品調達プログラムとともに予測演算手段としても機能することになる。
【0040】
消耗品残量・劣化状態データベース21には、所定期間ごとにクライアント装置3A、3Bから送信される消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報が使用者ごとに記憶される。ここで、1の使用者で複数の製品が使用されている場合や、1の製品で複数の消耗品が使用されている場合には、上述の消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報が、使用製品ごと、消耗品ごとに記憶されることになる。消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報としては、トナー残量センサ等の信号の情報や、コピー枚数(コピーボリューム値)の情報や、消耗品交換回数等の消耗品交換情報等がある。したがって、クライアント装置3A、3Bは、消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報を画像形成装置から直接的に取得できるように、画像形成装置に対してデータ送信可能に接続されているか、画像形成装置そのものであることが好ましい。
【0041】
消耗品情報管理データベース22は、使用者情報データベース14に登録されている消耗品名、型、消耗品コード、使用製品名(製品ナンバー)、共有台数、発注日時、発注数量、納品日時、納品数量、納品形態等の消耗品の共有かつ統一された消耗品情報と、個々の製品に搭載される個々の消耗品ごとの消耗品情報と、が記憶されている。個々の消耗品情報としては、共有かつ統一化された消耗品コードと、消耗品ごとに個々につけられた識別コード、納品日時、納品数量、交換回数、交換時期、在庫等に係わる情報である。
【0042】
予測時期管理データベース23は、消耗品残量・劣化状態データ−ベース21に記憶された個々の消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報と、消耗品情報管理データベース22に記憶された各消耗品の納品数量、交換回数、交換時期等の管理情報から予測した個々の消耗品の消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期と、を記憶する。
【0043】
予測情報データベース24は、消耗品劣化状態、使用限界時期等を予測するためのデータとして、コピーボリューム値(CV値)の時系列データを保存する。これについては、後で詳しく説明する。
なお、この予測情報データベース24のデータ精度を高くするために、コピーボリューム値の他に、コピーサイズごと、色ごと、動作モードごとのコピー枚数の時系列データを保存することもできる。
【0044】
図2を参照して、巡回計画管理部16は、予測情報記憶部15に記憶された消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期と、使用者情報データベース14に記憶された使用者情報中の使用製品情報、消耗品情報等の種々の情報と、から消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期が所定の期間内となる使用者(使用者情報)を検索して記憶する。そして、検索された使用者を配送先として配送先の効率的な巡回計画を策定して記憶する。また、使用者情報中の納品形態及び分割納品残量に係わる情報(納品形態情報)に基いて、発注状態(発注済みの消耗品があるかどうかの状態である。)を判断して記憶する。このように巡回計画管理部16は、制御部12に保持された消耗品調達プログラムとともに検索手段及び計画策定手段として機能することになる。
【0045】
案内手段としての配送・注文案内管理部17は、図4に示すように、配送案内情報データベース31、発注案内情報データベース32、消耗品商品情報データベース33、消耗品単価・割引率データベース34、環境ポイントデータベース35で構成される。環境ポイントデータベース35は、消耗品配送案内に対応して配送を希望した使用者に対して環境ポイントを加算するためのものである。配送・注文案内管理部17は、巡回計画管理部16に記憶された発注状態(注文状態)に基いて、対象となる使用者のクライアント装置3A、3Bに送信する配送案内や発注案内を作成する。その後、それらの案内を配送案内情報データベース31又は発注案内情報データベース32に記憶して、対象となるクライアント装置3A、3Bに送信する。
【0046】
図2を参照して、注文処理部18は、クライアント装置3A、3Bから送信された配送希望情報及び発注情報を受けて、その受注処理をおこなう。注文処理部18では、受注された消耗品と巡回計画管理部16に記憶された巡回計画とを照合する。その結果、巡回計画にある複数の使用者に対してすべて受注がされた場合には、その巡回計画を配送計画として不図示の配送センターに送信する。これに対して、巡回計画にある複数の使用者に対して受注されない消耗品が発生した場合には、再度受注された消耗品の配送先の効率的な巡回計画を策定して、その巡回計画を配送計画として配送センターに送信する。これと同時に、消耗品情報として使用者情報データベース14に記憶されている、消耗品の種類(品名・型)、消耗品の数量、消耗品発注日時、消耗品発注数量、消耗品納品日時、消耗品納品数量、消耗品納品形態(分割納品又は一括納品)、分割納品残量数等の情報が更新される。
【0047】
図1を参照して、クライアント装置3A、3Bは、キーボード、マウス、スキャナ等からなる操作指示を与える入力部と、外部とデータ通信をおこなうためのデータ通信部と、CRT、LCD、プラズマディスプレイ等からなる表示部と、装置全体を制御するCPUと、CPUを動作させるプログラム等を格納した記録媒体と、記録媒体のデータのリード/ライドをおこなう記録媒体ドライブ装置と、CPUのワークエリアとして使用されるRAMと、を備えている。図示は省略するが、各部はバスを介して互いに接続されている。なお、クライアント装置3A、3Bは、必ずしも入力部が端末に対してローカルに接続されている装置である必要はなくて、PHSやリモートターミナル等のリモート装置や、端末間で双方向のデータ通信が可能な装置であってもよい。また、クライアント装置3A、3Bのデータ通信部は、ISDN、ADSL、LAN等のネットワークに接続されていて、内蔵したモデムを経て電話回線を介してデータ通信をおこなう。クライアント装置3A、3Bの記録媒体は、CPUが実行可能なOSプラグラム、アプリケーションプラグラム等の各種プログラムやデータを格納している。
【0048】
このように構成された消耗品調達システム1は、次のような工程を経て動作することになる。
まず、使用者に画像形成装置が販売されて画像形成装置が設置されると、初期情報として使用者情報が使用者情報データベース14に登録される。使用者情報には、使用者名、住所、電話番号等の使用者(法人等も含まれる。)個人に係わる情報や、使用製品名、台数、製品コード、製品ナンバー等の製品情報や、管理担当者名、管理部門、管理フロアー等の使用製品の管理状態を示す情報や、消耗品情報、等が含まれている。消耗品情報は、消耗品の種類(品名、型等である。)、商品コード、消耗品コード、発注日時、発注数量、納入日時、納入数量、納入形態等の情報である。
【0049】
消耗品調達サーバ2に製品名、製品コード等の情報が入力されると、各製品に必要な消耗品情報が検索されて、検索された消耗品情報が表示部(不図示である。)に表示される。ここで、使用者の使用製品が複数ある場合には、共有情報(在庫として共有される消耗品の情報である。)も登録される。機種の異なる製品であっても共通の消耗品が利用される場合があるために、製品名とは関係なく、管理上の共有の有無が共有情報として入力される。在庫を共有しない場合には、共有情報が「否」と入力される。なお、共通の消耗品は、消耗品コード等の情報によって判別することができる。
【0050】
図5は、消耗品調達サーバ2の表示部(表示手段)に表示される使用者情報を示す概略図である。
図5を参照して、使用製品が複数台(製品名A、Bである。)ある場合には、それぞれの共有情報(共有状態)が入力される。共有情報入力欄は、予め設けられていてもよいし、台数が入力されると台数分表示されるような設定にしてもよい。在庫の共有は、管理部門内で分割するように設定することもできるし、管理部門で一括するように設定することもできるし、管理部門をまたがって設定することもできる。これらの共有情報及び製品情報に基いて、必要な消耗品情報が検索されて表示されることになる。
【0051】
図6は、消耗品調達サーバの表示部(表示手段)に表示される消耗品情報を示す概略図である。
図6を参照して、消耗品情報は、消耗品名、型、商品コード、消耗品コード、使用製品名(製品NO)、共有台数、発注日時、発注数量、納品日時、納品数量、納品形態等の情報からなる。複数製品で共通の消耗品在庫を共有する場合には、共有する消耗品が1つ表示されて、使用製品名や製品名が複数表示される。納品形態が分割納品の場合には、注文数量と納品数量とが登録される。このとき、納品数量は分割納品されるたびに更新(加算)される。
なお、商品コードは、消耗品の種類や型によって付与されたコードである。消耗品コードは、共有によって統一化された消耗品につけられたコードであって、発注対象(購入単位である。)となるものである。
【0052】
図7にて、消耗品調達サーバ2でおこなわれる制御フローについて説明する。
まず、ネットワーク4を介して接続されたクライアント装置3A、3Bから、所定の期間ごとに、又は、所定のタイミング(例えば、電源投入時をトリガーとするタイミングである。)ごとに、送信された消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報が、消耗品調達サーバ2で受信される(ステップS1)。
【0053】
その後、消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報は、使用者情報データベース14内のデータと照合されて、使用者、製品、消耗品に係わる情報と関連付けられて消耗品残量・劣化状態データベース21に保存される(ステップS2)。消耗品残量・劣化状態データベース21では、消耗品ごとにデータが保存される。
消耗品残量・劣化状態データベース21に保存されたデータは、消耗品ごとに経時的に保存されて、所定の間隔で製品ごとの時系列データとして予測情報データベース24に保存される(ステップS3)。消耗品残量・劣化状態データベース21から製品ごとの時系列データが追加されると、予測情報データベース24は更新される。そして、予測情報データベース24では、時系列データに基いて消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期が予測される。
【0054】
その後、予測情報管理部15にて、消耗品残量・劣化状態データベース21に保存した消耗品残量情報や消耗品劣化状態情報に基いて、消耗品の使用限界時期が予測される(ステップS4)。例えば、消耗品がトナーカートリッジ(顕像材)である場合に、コピー可能な枚数が予め設定されていれば、コピーボリューム値からトナーカートリッジの使用限界時期を予測することができる。
【0055】
なお、使用限界時期をより高精度に予測するためには、コピーサイズごと、色ごと、動作モードごとのコピー枚数に基いておこなうことができる。例えば、コピーサイズによってコピー面積が変化しても、コピーサイズごとの時系列データを用いることによって、トナー使用量を正確に推定することができる。さらには、コピーごとの画像面積、トナー濃度等の情報を取得することによって、一層正確なトナー使用量を推定することができる。これにより、使用限界時期を高精度に予測することができる。
また、消耗品残量情報をトナー残量センサの信号として、その信号出力が所定値以下となったときに使用限界時期と判断することができる。
【0056】
図8は、消耗品が感光体ドラム(像担持体)である場合の、予測情報データベース24に保存される時系列データを示すグラフである。図8において、横軸は時間を示し、縦軸はコピーボリューム値を示し、実線A〜Cは異なる使用者の感光体ドラムを示す。
感光体ドラムの寿命は、感光体ドラムの回転時間や感光体ドラムへの高圧電圧の印加時間等で決定されるために、コピーボリューム値がほぼ同じような時系列変化を示していればその寿命も同じように推移することが予測できる。したがって、図8の場合には感光体ドラムAと感光体ドラムBとの時系列データが近似しているために、双方の感光体ドラムA、Bの消耗品交換時期も近くなることになる。
【0057】
予測情報データベース24に保存される時系列データのデータ数が多いほど、消耗品使用限界時期の予測精度が上がることになる。したがって、消耗品調達システム1で取得した消耗品情報も、コピーボリュームの時系列データとして随時追加して予測情報データベース24を更新する。
【0058】
その後、消耗品情報管理データベース22から、消耗品共有情報、納品時期、納品数量、交換時期、交換回数等から得られる在庫情報を取得する(ステップS5)。そして、取得した消耗品共有情報と、在庫情報と、予測した各消耗品の使用期限時期と、から消耗品在庫切れ時期を予測する(ステップS6)。
ここで、消耗品とは個々の消耗品ではなくて、共有情報に基づく購入単位での消耗品である。したがって、消耗品を搭載する製品の共有がない場合には、購入単位での消耗品は個々の消耗品と同一となって、在庫情報から在庫切れ時期を予測することになる。消耗品の共有がある場合には、共有された消耗品の各使用限界時期の予測と、購入単位での在庫情報と、から購入単位での在庫切れ時期を予測することになる。
【0059】
例えば、複数の共有製品のうち1台が1週間後に使用限界時期に達するものと予測されて、2週間後に別の1台が使用限界時期に達するものと予測されている場合に、購入単位での消耗品の在庫切れ時期としては1週間後及び2週間後と予測される。
共有製品に対する在庫量は、予め決められるものである。例えば、共有製品が5台のときに、消耗品在庫量が2個と決められる。このとき、購入単位での在庫量は2個であり、共有製品5台に対して常に在庫量が2個となるように、在庫切れ時期が予測される。使用者における希望在庫数量は、初期登録時に決めておくことができる。
このように予測された消耗品在庫切れ時期は、予測時期管理データベース23に保存される(ステップS7)。
【0060】
その後、巡回計画管理部16にて、予測された消耗品在庫切れ時期(又は消耗品交換時期)が所定の期間内となる使用者についての情報が、使用者情報データベース14の使用者情報から検索される(ステップS8)。先に説明したように、予測時期には、共有により同一の消耗品が複数回含まれることもある。このような場合には、消耗品の個数が複数個となって、使用者情報としては1つになる。
【0061】
その後、検索された消耗品在庫切れ時期(又は消耗品交換時期)が所定の期間内となる複数の使用者を配送先として効率的な巡回計画が立てられる(ステップS9)。配送先の効率的な巡回計画は、ボルツマンマシンと呼ばれるニューラルネットワークを用いて解くことにより策定することができる。
【0062】
ステップS9で得られた巡回計画は、巡回計画管理部16の巡回計画管理データベースに保存される(ステップS10)。ここで、このように策定された巡回計画は、消耗品の配送に係わるコストや環境負荷を削減するためのものである。この巡回計画に沿った配送を実現するためには、配送先となる使用者に消耗品の配送を希望してもらう必要がある。したがって、配送案内や発注案内を使用者に向けて送信する必要がある。
【0063】
その後、配送先となる使用者の在庫納品状態を、消耗品情報管理データベース22から検索する(ステップS11)。ここで、在庫納品状態は、購入単位における消耗品ごとに分割納品と一括納品とに区別して記憶されている。在庫納品状態が一括納品であれば、購入品は一括納品されていて、注文済み消耗品(配送待ち消耗品)はないことになる。在庫納品状態が、分割納品であれば、注文数量と分割数量との差から、注文済み消耗品の有無が判断される。
さらに、ステップS11では、注文済み消耗品の有無が判断される。詳しくは、先に説明した巡回計画における配送先の消耗品の在庫納品状態に基く注文済み消耗品の有無が判断される。
【0064】
その結果、注文済み消耗品がないものと判断された場合には、配送・発注案内管理部17によって発注案内が使用者のクライアント装置に送信される(ステップS12)。そして、その発注案内の情報が、使用者名、配送先等の使用者情報とともに、発注案内情報データベース32に保存される(ステップS13)。
これに対して、注文済み消耗品があるものと判断された場合には、配送・発注案内管理部17によって配送案内が使用者のクライアント装置に送信される(ステップS14)。そして、その配送案内の情報が、使用者名、配送先等の使用者情報とともに、配送案内情報データベース31に保存される(ステップS15)。
【0065】
ここで、発注案内は消耗品の注文を受けるためのものであるので、消耗品交換及び消耗品在庫切れの予測時期、消耗品配送日程等の情報や、消耗品商品情報データベース33(記録手段)に記憶された対象となる消耗品の商品情報を、発注案内としてクライアント装置に送信する。また、配送の効率化による消耗品配送時の環境負荷の削減量等を発注案内に表示して、環境負荷の軽減を目的とした発注案内の趣旨を使用者に伝える。環境負荷を示すデータとしては、簡易LCAの算出値やCO2換算値やガソリン使用量等を用いることができる。
【0066】
また、発注案内に対応して消耗品の注文をおこなった使用者に対しては、環境負荷の軽減に対する協力があったものとして、消耗品単価の値下げをする(消耗品価格決定工程である。)。具体的に、通常の消耗品単価よりも安い価格を設定したり、割引率を設定して割引率に基いて価格を設定したりする。消耗品単価や割引率は、効率的な巡回計画によって配送時に削減できる環境負荷分を考慮して設定される。例えば、削減できるガソリン代から消耗品単価・割引率データベース34のデータに基いて設定する。
【0067】
他方、配送案内は注文済みの消耗品を対象にするものであるために、消耗品交換及び消耗品在庫切れの予測時期や配送日程の案内を、クライアント装置に送信する。この場合にも、配送の効率化による消耗品配送時の環境負荷の削減量等を配送案内に表示して、環境負荷の軽減を目的とした本システムの趣旨を使用者に伝える。配送案内の場合には、注文済みの商品としての扱いとなるために、購入単価に値下げを反映することができない。その替わりに、環境ポイントデータベース35に基いて、上述の環境負荷の軽減分の値下げに相当する環境ポイントが使用者に加算される。環境ポイントは、次回購入時の割引ポイントとして使用できるように設定することができる。このような内容を使用者に提示することによって、本システムの趣旨をさらに使用者に理解してもらうことができる。なお、環境ポイントは、使用者情報データベース14に保存される。そして、使用者が次回の購入時等にポイントを利用した場合に使用者情報データベース14は更新される。
【0068】
次に、図9にて、配送・発注に係わる制御フローについて説明する。
配送案内や発注案内を受信した使用者が受信した案内に対応して配送希望や発注をおこなう場合に、クライアント装置から返信された配送希望や発注情報は、消耗品調達サーバ1にて受信される(ステップS21)。
その後、消耗品調達サーバ2の注文処理部18では、返信された配送希望や発注情報に基いた受注処理がおこなわれる(ステップS22)。
【0069】
その後、受注された消耗品と巡回計画管理部16に記憶された巡回計画とが照合されて、配送案内・発注案内を送付した配送先の受注状態が確認される(ステップS23)。そして、配送案内・発注案内を送付したすべての配送先において、受注があったかが判断される(ステップS24)。注文処理部18は、判断手段としても機能することになる。
【0070】
その結果、すべての配送先から受注があったものと判断された場合には、巡回計画管理部16の巡回計画データベースに記憶された巡回計画が配送計画として配送センターに送信される(ステップS25)。
その後、使用者情報データベース14において、消耗品の種類、消耗品の数量、消耗品発注日時、消耗品発注数量、消耗品納品日時、消耗品納品数量、消耗品納品形態(分割納品又は一括納品)、分割納品残量数等の消耗品情報や、環境ポイントが更新される(ステップS26)。
【0071】
これに対して、ステップS24にて、すべての配送先のうち一部の配送先のみから受注があったものと判断された場合(受注されない消耗品が発生した場合)には、巡回計画管理部16に受注された消耗品の配送先データが送信される(ステップS27)。
その後、巡回計画管理部16では、受注された消耗品の配送先データに基いて、再び受信した配送先データの効率的な巡回計画が策定される(ステップS28)。そして、新しく策定された巡回計画が配送センターに送信されて(ステップS29)、それと同時に巡回計画データベースに保持された巡回計画が新しい巡回計画に更新される(ステップS30)。
その後、使用者情報データベース14において、消耗品情報や環境ポイントが更新される(ステップS26)。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態では、消耗品在庫切れ時期や消耗品交換時期を予測して、その予測された時期が所定期間内にある使用者を検索して、検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する。そして、使用者の使用状態に合わせて好適な案内を提供する。これによって、使用者における消耗品管理の負担を軽減するとともに、消耗品調達に係わる配送効率を向上して、配送にともなう環境負荷を軽減することができる。
【0073】
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】この発明の実施の形態における消耗品調達システムを示す全体構成図である。
【図2】図1の消耗品調達システムにおける消耗品調達サーバを示すブロック図である。
【図3】図2の消耗品調達サーバにおける予測情報管理部を示す構成図である。
【図4】図2の消耗品調達サーバにおける配送・発注案内管理部を示す構成図である。
【図5】図2の消耗品調達サーバの表示部に表示される使用者情報を示す概略図である。
【図6】図2の消耗品調達サーバの表示部に表示される消耗品情報を示す概略図である。
【図7】図2の消耗品調達サーバでおこなわれる制御フローを示すフローチャートである。
【図8】消耗品残量情報及び消耗品劣化状態情報の時系列データを示すグラフである。
【図9】図2の消耗品調達サーバでおこなわれる配送・発注に係わる制御フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
1 消耗品調達システム、 2 消耗品調達サーバ、
3A、3B クライアント装置、 4 ネットワーク、
11 通信制御部、 12 制御部、 13 プログラム制御部、
14 使用者情報データベース(第1の記憶手段)、
15 予測情報管理部(第2の記憶手段)、 16 巡回計画管理部、
17 配送・発注案内管理部(案内手段)、 18 注文処理部、
21 消耗品残量・劣化状態データベース、
22 消耗品情報管理データベース、 23 予測時期管理データベース、
24 予測情報データベース、 31 配送案内情報データベース、
32 発注案内情報データベース、
33 消耗品商品情報データベース(記録手段)、
34 消耗品単価・割引率データベース、 35 環境ポイントデータベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続されてクライアントの消耗品調達をおこなう消耗品調達サーバであって、
前記複数のクライアント装置から送信される使用者情報を記憶する第1の記憶手段と、
前記複数のクライアント装置から送信される消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された情報から消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する予測演算手段と、
前記予測演算手段によって予測された時期が所定期間内となる使用者を前記第1の記憶手段に記憶された前記使用者情報から検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する計画策定手段と、
を備えたことを特徴とする消耗品調達サーバ。
【請求項2】
前記使用者情報は、使用製品情報と消耗品情報とを有することを特徴とする請求項1に記載の消耗品調達サーバ。
【請求項3】
前記消耗品情報は、画像形成装置に用いる顕像材、記録材、像担持体の種類及び発注量に係わる情報であることを特徴とする請求項2に記載の消耗品調達サーバ。
【請求項4】
前記使用者情報は、分割納品を含む納品形態に係わる納品形態情報を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の消耗品調達サーバ。
【請求項5】
前記予測演算手段によって消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期が予測された消耗品の商品情報を記録する記録手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の消耗品調達サーバ。
【請求項6】
前記計画策定手段によって策定された巡回計画に含まれる配送先に係わる使用者情報を表示する表示手段と、
前記使用者情報に係わる使用者から消耗品が発注されているかを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて消耗品注文案内又は/及び配送案内をおこなう案内手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の消耗品調達サーバ。
【請求項7】
消耗品の標準単価データを記憶するとともに前記案内手段による案内に対応して注文された消耗品の価格が安くなるように設定されたデータに基いて注文された消耗品の単価を決定する消耗品価格決定手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の消耗品調達サーバ。
【請求項8】
前記案内手段による案内に対応して注文をおこなった使用者に対して所定のポイントを加算して前記第1の記憶手段に記憶することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の消耗品調達サーバ。
【請求項9】
前記第2の記憶手段は、消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を時系列データとして記憶して、
前記予測演算手段は、前記時系列データに基いて消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の消耗品調達サーバ。
【請求項10】
請求項1〜請求項9のいずれかに記載の消耗品調達サーバと前記複数のクライアント装置とを備え、
前記消耗品調達サーバと前記複数のクライアント装置とをネットワークを介して接続したことを特徴とする消耗品調達システム。
【請求項11】
請求項1〜請求項9のいずれかに記載の消耗品調達サーバにおける各手段を機能させることを特徴とする消耗品調達プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載の消耗品調達プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項13】
ネットワークを介して複数のクライアント装置に接続された消耗品調達サーバを用いてクライアントの消耗品調達をおこなう消耗品調達方法であって、
前記複数のクライアント装置から送信される使用者情報を記憶する第1の記憶工程と、
前記複数のクライアント装置から送信される消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を記憶する第2の記憶工程と、
前記第2の記憶手段に記憶された情報から消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する予測演算工程と、
前記予測演算手段によって予測された時期が所定期間内となる使用者を前記第1の記憶手段に記憶された前記使用者情報から検索する検索工程と、
前記検索手段で検索された使用者を配送先として巡回計画を策定する計画策定工程と、
を備えたことを特徴とする消耗品調達方法。
【請求項14】
前記使用者情報は、使用製品情報と消耗品情報とを有することを特徴とする請求項13に記載の消耗品調達方法。
【請求項15】
前記消耗品情報は、画像形成装置に用いる顕像材、記録材、像担持体の種類及び発注量に係わる情報であることを特徴とする請求項14に記載の消耗品調達方法。
【請求項16】
前記使用者情報は、分割納品を含む納品形態に係わる納品形態情報を有することを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれかに記載の消耗品調達方法。
【請求項17】
前記予測演算工程によって消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期が予測された消耗品の商品情報を記録する記録工程を備えたことを特徴とする請求項13〜請求項16のいずれかに記載の消耗品調達方法。
【請求項18】
前記計画策定工程によって策定された巡回計画に含まれる配送先に係わる使用者情報を表示する表示工程と、
前記使用者情報に係わる使用者から消耗品が発注されているかを判断する判断工程と、
前記判断工程の判断結果に基づいて消耗品注文案内又は/及び配送案内をおこなう案内工程と、
を備えたことを特徴とする請求項13〜請求項17のいずれかに記載の消耗品調達方法。
【請求項19】
消耗品の標準単価データを記憶するとともに前記案内工程による案内に対応して注文された消耗品の価格が安くなるように設定されたデータに基いて注文された消耗品の単価を決定する消耗品価格決定工程を備えたことを特徴とする請求項18に記載の消耗品調達方法。
【請求項20】
前記案内工程による案内に対応して注文をおこなった使用者に対して所定のポイントを加算して記憶することを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の消耗品調達方法。
【請求項21】
前記第2の記憶工程は、消耗品残量情報又は/及び消耗品劣化状態情報を時系列データとして記憶する工程であって、
前記予測演算工程は、前記時系列データに基いて消耗品在庫切れ時期又は/及び消耗品交換時期を予測する工程であることを特徴とする請求項13〜請求項20のいずれかに記載の消耗品調達方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−33000(P2006−33000A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−204099(P2004−204099)
【出願日】平成16年7月12日(2004.7.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】