説明

消臭フィルター

【課題】種々の臭気成分、例えばアルデヒド系ガスや低級脂肪酸等に対して効果的に安定した消臭性能を発揮する消臭フィルターを提供すること。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤が担持された消臭フィルターであって、(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物と、(B)アミンオキサイド型界面活性剤との重量比(B)/(A)が0.05〜2である消臭フィルター。


(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭フィルター及び消臭シートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の生活環境の質の高度化に伴い、住環境についてもより質の高い快適さが求められている。この結果、最近の気密性の高い家屋では快適さを向上させている反面、臭いがこもりやすく、タバコ臭、体臭、ペット臭、トイレ臭、高齢者介護に伴う匂い、乳児の匂いを取り除きたいという要望が強まってきている。そのため、室温を調整するために加熱・冷却した空気を循環させる機能を持つエアコンや空気清浄機を中心に、運転時に循環する空気に対し消臭機能を付与したものが多くなっている。これらの多くは活性炭吸着による活性炭フィルターにより働くものである。
【0003】
しかしながら、活性炭のみのフィルターは、臭気分子を吸着することによって脱臭するが、吸着量に限界があるため、吸着量が飽和すると活性炭に吸着した臭気分子は平衡によって脱離して再放出されるという問題が生じる。また、タバコの臭気には、アンモニア、アセトアルデヒド、低級脂肪酸、硫化水素等が含まれており、これらの臭気分子の中でも、特に多く含まれるアセトアルデヒド等のアルデヒド系のガスに対しては、活性炭フイルターでは脱臭性能が低いという問題点があった。
【0004】
アルデヒド系のガスに対する消臭剤としては、ジエタノールアミン等のエタノールアミンを用いる技術がある(例えば特許文献1)。しかし、アミン類は一般に特有の臭いを有し、空気清浄機用のフィルターとしての使用には適さない。
【0005】
【特許文献1】特開2001−97838公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明は、種々の臭気成分、例えばアルデヒド系ガスや低級脂肪酸等に対して効果的に安定した消臭性能を発揮する消臭フィルターを提供することを課題とする。
さらに、本発明は、消臭フィルターの構成部材となり、あるいはそのまま用いることができる消臭シートを提供することを課題とする。ここで「そのまま用いる」とは、自動車の車内や一般の室内に置き、臭気を吸着除去する、フィルター以外の使用態様をいう。
以下、本発明において、「消臭フィルター等」というときは、消臭フィルターと消臭シートの両者を包含する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定のヒドロキシアミン化合物及びアミンオキサイド型界面活性剤を担持させた消臭フィルター等が、上記課題を解決する上で有効であることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
即ち、本発明は、(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤が担持された消臭フィルター等であって、(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物と、(B)アミンオキサイド型界面活性剤との質量比(B)/(A)が0.05〜2である消臭フィルター等を提供することにより上記課題を解決したものである。
尚、以下、「(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物」を単に「(A)ヒドロキシアミン化合物」ということがある。また、(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤をあわせて「ヒドロキシアミン化合物等」ということがある。
【0009】
【化1】

(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、種々の臭気成分、特にアルデヒド系ガスや低級脂肪酸等に対して効果的に安定した消臭性能を発揮する消臭フィルター等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を好ましい実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の消臭フィルター等においては、(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤を、(A)ヒドロキシアミン化合物と、(B)アミンオキサイド型界面活性剤との質量比(B)/(A)が0.05〜2の量比で、担体に担持させる。
【0012】
<(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤>
上記一般式(1)において、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
上記炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。
また、上記炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
1は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
【0013】
2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
上記炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、上記R1の説明で例示したものが挙げられる。
2は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
【0014】
3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。炭素数1〜5のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が挙げられ、特にメチレン基が好ましい。
【0015】
本発明に係る(A)ヒドロキシアミン化合物の具体例としては、例えば、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
これらの中では、消臭性能等の観点から、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。
上記のヒドロキシアミン化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0016】
本発明に係る(B)アミンオキサイド型界面活性剤の好ましい例としては、下記一般式(2)で表されるアミンオキサイド化合物、下記一般式(3)で表されるアミドアミンオキサイド化合物が挙げられる。
【0017】
【化2】

(式中、R5は平均炭素数8〜18の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表し、R8は平均炭素数7〜17の直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す。R6、R7、R9、R10は炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基である。)
【0018】
上記一般式(2)で表されるアミンオキサイド化合物は、例えば、平均炭素数8〜18の直鎖又は分岐鎖アルキル基を有するアルキルアミンを、過酸化水素等の酸化剤を用いて酸化させることで、容易に得ることができる。上記一般式(2)中のR5の平均炭素数は10〜14が好ましい。
【0019】
また、上記一般式(3)で表されるアミドアミンオキサイド化合物は、例えば、平均炭素数8〜18の脂肪酸と1,3−プロピレンジアミンとをモル比1:1でアミデーションさせ、未反応物とジアミドを精製により除去した後、アミン残基を酸化して得ることができる。上記一般式(3)中のR8の平均炭素数は10〜14が好ましい。
【0020】
6、R7、R9、R10で表される上記炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。
6、R7、R9、R10で表される上記炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。
【0021】
(A)ヒドロキシアミン化合物と(B)アミンオキサイド型界面活性剤との質量比(B)/(A)は、消臭効果の面から0.05〜2、好ましくは0.1〜1、さらに好ましくは0.2〜0.5である。
【0022】
<ヒドロキシアミン化合物等を担持させる担体>
(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤を担持させる担体は、有機物、無機物のいずれであっても良い。
上記有機物の具体例としては、木炭、竹炭、わら炭、デキストリン、セルロース、発泡セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アルギン酸ゲル、カラギーナンゲル、ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記無機物の具体例としては、活性炭、シリカ、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化銅、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、酸化銅、セピオライト、水和酸化ジルコニウム、雲母等が挙げられる。
【0023】
さらに、本発明に係るヒドロキシアミン化合物等を担持する担体は、比表面積の大きいものが好ましい。上記担体の好ましい比表面積は、窒素吸着量から算出するBET法による値として、1〜2000m2/g、特に10〜2000m2/g、さらに50〜2000m2/gである。
好ましい担体の素材及び比表面積(かっこ内、m2/g)は、無機物では、活性炭(700〜2000)、シリカ(50〜400)、シリカゲル(500〜700)、ケイ酸カルシウム(100〜150)、ゼオライト(400〜700)、ハイシリカゼオライト(300〜750)、酸化アルミニム(100〜300)、セピオライト(200〜400)、酸化亜鉛(1〜30)、酸化チタン(1〜30)である。有機物では、発泡セルロース(1〜40)である。
これらの中で特に好ましいのは、シリカ、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、酸化アルミニウム、セピオライト、活性炭、発泡セルロースである。
【0024】
本発明に係るヒドロキシアミン化合物等を担持させる担体の形状としては、粉体、顆粒状、破砕粒状、繊維状、シート状、網目状又はダンボール構造等が挙げられる。
【0025】
担体が粉体、顆粒状、破砕粒状である場合、その大きさは好ましくは1μ〜30mm、より好ましくは10μ〜10mm、さらに好ましくは30μ〜5mmである。
【0026】
担体が繊維状である場合は、活性炭繊維が好ましく、活性炭繊維よりなるシートも好ましい。
【0027】
本発明に係るヒドロキシアミン化合物等を担持する担体の含水率は、好ましくは0.1〜40質量%であり、より好ましくは8〜15質量%である。例えば、粉体の含水率は、JIS K7120〜7122に準じて容易に測定できる。
【0028】
<ヒドロキシアミン化合物等の担体に対する担持量>
(A)ヒドロキシアミン化合物の担体に対する担持量は、担体1g当たり、好ましくは0.001〜3gであり、より好ましくは0.01〜1gである。担持量が少な過ぎると、アルデヒドガス等の悪臭の吸収能が低く、担持量が多過ぎると、アルデヒドガスへの効果のみが高くなり、他の悪臭への効果が相対的に低下する。
(B)アミンオキサイド型活性界面剤の担体に対する担持量は、好ましくは、担体1g当たり0.00005〜6gの範囲から、質量比(B)/(A)が0.05〜2となるように選択する。
【0029】
<ヒドロキシアミン化合物等を担体に担持させる方法>
(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤を担体に担持させる方法は、特に限定されないが、あらかじめ両者を水やエタノール等に溶解あるいは分散させて、両者を含有する消臭液を調製し、該消臭液を担体に付着させ、加熱乾燥すれば、容易に均一に担持できる。加熱乾燥温度は、例えば50℃〜120℃とすれば、短時間で乾燥を終えることができる。該消臭液中における(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤の含有量は、効率の観点から、両者の合計で0.5〜95質量%が好ましい。また、例えば、浸漬により担体に消臭液を付着させる場合には、担体:消臭液=1:0.1〜10の質量比率で浸漬することが好ましい。
【0030】
この消臭液の基剤は、水が好ましく、適宜、多価アルコール類、pH調整剤、有機溶剤、界面活性剤等を添加することができる。
【0031】
上記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらの中では、グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
用いられる多価アルコール類の量の比率は、(A)ヒドロキシアミン化合物1gに対して、好ましくは0.1〜2gである。
【0032】
上記pH調整剤としては、酸又は塩基を用いることができる。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
上記消臭液は、好ましくはpH6.0〜12となるように、必要に応じて上記pH調整剤を用いて、調製する。pH6以上で脂肪酸類、アルデヒドに対する消臭効果が高くなる。pH10以上にすると、さらに硫化水素に対する消臭効果が高くなる。pH9.5以下でアミンに対する消臭効果が高まる。種々の生活臭の全てに対する効果、及び皮膚刺激低減の観点から、より好ましくはpH7.0〜10である。
【0033】
<本発明の消臭フィルター等の代表的な構成例>
本発明の消臭フィルター等の代表的な構成例としては、(1)本発明に係るヒドロキシアミン化合物等を、フィルターを構成する繊維に直接担持したもの、及び(2)本発明に係るヒドロキシアミン化合物等を担持した担体を、フィルターを構成する繊維に固定化したもの等が挙げられる。上記(1)の場合は、フィルターを構成する繊維が、前記担体を兼ねる。
【0034】
上記フィルターとしては、例えば、不織布、紙、和紙、あるいはこれらの複合物等が挙げられ、これらを構成する繊維としては、合成樹脂繊維、無機繊維、天然パルプ等が挙げられる。
【0035】
上記不織布としては、具体的には、スパンボンド法、メルトブロー法、遠心力法、フラッシュ紡糸法、高電圧乾式紡糸法、フィルム法等の直接製布法、エアレイ法、カード法、ガーネット機(反毛機)法等の乾式法、抄紙と同様の湿式法により製造される不織布が挙げられ、繊維間の結合方法としては、接着剤法、熱融着法、超音波接着法、ニードルパンチ法、スパンレース法、ステッチボンド法等が挙げられる。
上記紙としては、具体的には、複雑紙、薄葉紙(例えば、ティシュペーパー、トイレットペーパー、ナプキン、タオル紙及び生理紙)、包装紙、塗工紙(例えば、アート紙、コート)、非塗工紙、印刷紙、図面紙、ラミネート紙等が挙げられ、また、ダンボール構造紙、ハニカム構造紙、白板紙、黄板紙、チップボール紙、コルゲート紙、紙幣原紙及び台紙等の板紙も挙げられる。
【0036】
上記合成樹脂繊維としては、具体的には、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリスチレン繊維等が挙げられる。
上記無機繊維としては、具体的には、アルミナ繊維、活性炭繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ジルコニア繊維、アルミナ・シリカ繊維等が挙げられる。
上記天然パルプとしては、具体的には、木材パルプ、靭皮繊維、葦パルプ、バガスパルプ、ワラパルプ、竹パルプ等が挙げられる。
【0037】
上記の不織布、紙、和紙以外に、樹脂、金属、活性炭等のフィルム、シート等の成形品を使用することも可能である。
【0038】
また、本発明の消臭フィルター等における(A)ヒドロキシアミン化合物の担持量は、好ましくは1g〜200g/m2、更に好ましくは1〜100g/m2である。本発明の消臭フィルター等における(B)アミンオキサイド型活性界面剤の担持量は、好ましくは0.05g〜400g/m2、更に好ましくは0.05g〜200g/m2の範囲から、質量比(B)/(A)が0.05〜2となるように選択する。
【0039】
<本発明の消臭フィルター等の製造方法>
本発明のヒドロキシアミン化合物等を担持した担体より構成される本発明の消臭フィルター等を製造する方法としては、例えば、1.ヒドロキシアミン化合物等をフィルターの繊維等に直接担持する方法、2.フィルターに担持用の担体を固定化した後に、ヒドロキシアミン化合物等を担体に担持する方法、3.ヒドロキシアミン化合物等を担持用の担体に担持した後に、担体をフィルターに固定化する方法が挙げられる。これらの方法について、以下に好ましい態様をそれぞれ具体的に説明する。尚、各方法において説明する事項は、適宜、他の方法にも適用することができる。
【0040】
(1.ヒドロキシアミン化合物等をフィルターの繊維等に直接担持する方法)
ヒドロキシアミン化合物等をフィルターに直接担持する場合、例えば、後加工で担持させる場合には、ヒドロキシアミン化合物等を含有した前記消臭液を、塗布、吹き付け、含浸等の方法でフィルターを構成する活性炭繊維等の多孔質繊維表面に付着させ、該消臭液に含まれていた水や溶媒を除去することにより、フィルターの表面に担持することができる。
【0041】
(2.フィルターに担持用の担体を固定化した後に、ヒドロキシアミン化合物等を担体に担持する方法)
抄紙法等によりフィルターを作成する際に、抄紙工程等おいて予めヒドロキシアミン化合物等を担持可能な担体を固定化した後に、最終乾燥工程の直前に、ヒドロキシアミン化合物等を含んだ前記消臭液を、塗布、吹き付け、含浸して乾燥させる。
【0042】
抄紙工程自体は公知の方法に従って行えばよく、例えば、所望の割合で担持用の担体、パルプや繊維、及びバインダーを含むスラリーに、カチオン性及びアニオン性の凝集剤をそれぞれ全スラリー質量の5質量%以下添加して凝集体を生成する。特に限定されるものではないが、該スラリー中において、スラリーの固形分基準で、担体含有量は30〜80質量%、パルプ及び/又は繊維の含有量は20〜70質量%、バインダーの含有量は0〜50質量%からそれぞれ選択することが好ましい。
次いで、この凝集体を公知の方法によって抄紙すると共に、これを温度60〜190℃、好ましくは100〜190℃で乾燥させることにより、担持用の担体が固定化された紙を得ることができる。得られた紙の坪量は、20〜300g/m2が好ましい。
【0043】
好ましいカチオン性の無機凝集剤としては、硫酸アルミニウム、水酸化亜鉛等があり、好ましいカチオン性有機凝集剤としては、カチオン性デンプン、ポリアクリルアミド−カチオン性モノマー共重合体、ポリビニルベンジルトリメチル、アンモニウムクロライド、ポリビニルピリジン塩、縮合型高分子凝集剤としての陽性ポリアミド、水溶性尿素樹脂、ポリチオ尿素塩、陽性ポリ尿素、ポリアミノトリアゾール、アミン−エピクロルヒドリン重縮合物塩、アンモニアエピクロルヒドリン重縮合部塩等があり、好ましいアニオン性有機凝集剤としては、重合型高分子のカルボキシル−メチル−スターチ(CMS)、カルボキシル−メチル−セルロース(CMC)、ポリアクリルアミド−カチオン性モノマー共重合体、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、マレイン酸共重合体等がある。尚、上記以外の凝集剤として、ポリアクリルアミド系等のノニオン系或いは両性凝集剤も使用することができる。
【0044】
上記バインダーとしては以下のものがある。即ち、天然樹脂、天然樹脂誘導体、フェノール樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、クマロン・インデン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、塩素化ポリプロピレン、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン及びセルロース誘導体等である。アルミナ繊維等の無機繊維を用いる場合、紙100質量部当たり5質量部以内のNBRラテックスあるいはSBRラテックス等の結合剤を併用することが好ましい。
【0045】
抄紙法のほかには、例えば、担持用の担体を不織布の表面に散布、充填して、該担体からなる層を形成した後、該層を不織布でサンドイッチ状に挟み込むことにより、担体を固定した不織布を得ることもできる。
【0046】
次に、担体が固定化された紙、不織布等を、ヒドロキシアミン化合物等を含有する前記消臭液(水溶液等)に所定時間浸漬させたり、該消臭液を紙にスプレーして含浸させる等の方法で、ヒドロキシアミン等を担体に担持させ、次いで乾燥させることで本発明のフィルター等が得られる。
担持させるヒドロキシアミン化合物等の量は、消臭液(水溶液)の濃度、浸漬時間、スプレー量等で調整可能である。例えば、浸漬する場合は、(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤を合計で0.5〜95質量%含有する消臭液を、(担体が固定化された紙、不織布等):(消臭液)=1:0.1〜10の質量比で浸漬すれば、好ましい担持量を効率良く達成することができる。
【0047】
(3.ヒドロキシアミン化合物等を担持用の担体に担持した後に、フィルターに固定化する方法)
前記<ヒドロキシアミン化合物等を担体に担持させる方法>によりヒドロキシアミン化合物等を担持した担体を、フィルターを構成する不織布等の表面に、散布、充填して、該担体からなる層を形成した後、該層を不織布等でサンドイッチ状に挟み込んで固定化する。また、その際に、固定化を確実にするために、バインダー溶液を散布することができる。また、多くの層を積層することによってフィルター中のヒドロキシアミン化合物等を増やすことができる。例えば、10〜100g/m2の不織布に、担体を10〜300g/m2固定し、この不織布を2〜10枚積層すれば、優れた消臭効果のフィルターが得られる。
【0048】
<その他の成分>
本発明の消臭フィルター等が対象とするガスによって、(A)ヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤以外に、その他の消臭剤を併用することも可能である。その他の消臭剤は、ヒドロキシアミン化合物等と共に前記消臭液に含有させて用いてもよいし、又はヒドロキシアミン化合物等とは別個に消臭液を作製して、前記消臭液と同様にして用いてもよいし、本発明の消臭フィルター等に用いるフィルターを抄紙等により作製する際に、フィルターに含有させてもよい。
【0049】
その他の消臭剤の例としては、下記(1)〜(11)が挙げられる。これらのその他の消臭剤は、単独で用いても良く、さらに組み合わせて使うこともできる。
(1)酸化鉄、硫酸鉄、塩化鉄、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化銀、酸化銅等の金属化合物
(2)乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、マロン酸、エチレンジアミンポリ酢酸、アルカン・アルケン−1,2−ジカルボン酸、シクロアルカン・アルケン−1,2−ジカルボン酸、ナフタレンスルホン酸等のカルボン酸類、ウンデシレン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛、リシノール亜鉛等の脂肪酸金属類
(3)カテキン、ポリフェノール、緑茶抽出物、マッシュルームエキス、木酢液、竹酢液等の植物抽出物系の消臭剤
(4)鉄、銅等の金属クロロフィリンナトリウム、鉄、銅、コバルト等の金属フタロシアニン、鉄、銅、コバルト等のテトラスルホン酸フタロシアニン等、二酸化チタン、可視光応答型ニ酸化チタン(窒素ドープ型等)の触媒型消臭剤
(5)α、β、γ―シクロデキストリン、そのメチル誘導体、ヒドロキシプロピル誘導体、グルコシル誘導体、マルトシル誘導体等のシクロデキストリン類
(6)ミリスチン酸エステル類、パルミチン酸エステル類、フタル酸エステル類、アジピン酸エステル類、セバシン酸エステル類、クエン酸エステル類等の悪臭の保留効果があるとされるエステル油剤
(7)アクリル酸ポリマー、マレイン酸ポリマー、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、芳香族スルフォン酸ホルマリン縮合物等のポリマー
(8)多孔メタクリル酸ポリマー、多孔アクリル酸ポリマー等のアクリル酸系ポリマー、多孔ジビニルベンゼンポリマー、多孔スチレン−ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー、多孔ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー等の芳香族系ポリマー、それらの共重合体等の合成の多孔質ポリマー、
(9)キチン、キトサン等の天然の多孔質ポリマー
(10)シリカ、二酸化ケイ素(シリカゲル)、ケイ酸カルシウム、ハイシリカゼオライト(疎水性ゼオライト)、セピオライト、カンクリナイト、ゼオライト、水和酸化ジルコニウム等の無機多孔質物質
(11)銀担持ゼオライト、銀担持カンクリナイト、銀担持多孔スチレン−ジビニルベンゼンービニルピリジンポリマー等金属担持多孔質
【0050】
さらに、他の機能性の添加剤、例えば、抗菌剤、防カビ剤、抗ウイルス剤、昆虫忌避剤、香料等も各種用途に応じて組み合わせて使うことができる。
【0051】
<本発明の消臭フィルター等の用途等>
本発明の消臭フィルター等は、タバコ臭、体臭、調理油臭、排泄物臭等の生活悪臭の消臭効果が望まれる分野で利用可能である。
本発明に係るヒドロキシアミン化合物等は、アルデヒドや低級脂肪酸、硫化水素等のガスに対して有効であり、特にアルデヒド系ガスに対して有効である。即ち、アセトアルデヒドを含むタバコ臭、ノネナール、ノナナールを含む体臭や加齢臭、デカジエナール等を含む加熱調理油のニオイ等に特に有効である。
【0052】
本発明の消臭フィルター等の具体的な用途としては、電力を使うものとして、家庭用、施設用、自動車用の空気清浄機、エアコンディショナー、電池式の据え置き消臭剤、コンセントイン方式の消臭機等が挙げられ、電力を使わないものとして、家庭用、施設用の換気口取り付けタイプの消臭フィルター、据え置き型の消臭剤等が挙げられる。
【0053】
本発明の消臭フィルター等は、空気清浄機やエアコンに搭載する際には、粒子除去を目的とするHEPAフィルターの等のフィルターや、抗菌、抗ウィルスを目的とカテキンフィルター等のフィルターと一体化することもできる。
【0054】
本発明の消臭フィルター等は、パイプ、ハニカム、コルゲート、ダンボール、箱、巻き物、袋及び折り紙で作られる各種形態等で用いることができる。
本発明の消臭フィルターは、さらに、従来の消臭フィルターが有することができる支持枠等の構成部材を適宜有してもよい。
本発明の消臭シートは、本発明の消臭フィルターの構成部材となるほか、フィルター以外の使用態様で、自動車の車内や一般の室内に置き、臭気を吸着除去するのに用いることもできる。
【実施例】
【0055】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例により制限されるものではない。
【0056】
<成分(A)と成分(B)との質量比の消臭効果に対する影響>
(消臭剤サンプルの調製)
成分(A)として2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(トリス)と2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを9:1の割合で混合したもの、成分(B)としてラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイドを含有する水溶液を調製し、調製した水溶液10μLをスライドガラス(9×18mm)上に滴下し、ホットプレート(設定80℃)上で2時間乾燥させて、消臭剤サンプルを得た。ここで、成分(A)の濃度は6質量%と一定にし、成分(B)の濃度を種々変化させて、質量比(B)/(A)を変化させた(表1参照)。
【0057】
(1)ノナナール(体臭)、イソ吉草酸(汗臭)に対する消臭効果の測定
ヘッドスペースガスクロマトグラフ(HS-GC)用20mLバイアル瓶に、上記消臭剤サンプルとインサートバイアル(直径5mm、高さ30mm)を入れた。インサートバイアルにノナナール(体臭)、イソ吉草酸(汗臭)1μLを添加し密栓した後、HS-GCを行った。尚、スライドガラス(消臭剤なし)と悪臭のみの場合をブランクとした。
【0058】
(2)デカジエナール(加熱油臭)に対する消臭効果の測定
ヘッドスペースガスクロマトグラフ(HS-GC)用20mLバイアル瓶に、上記消臭剤サンプルを入れた。バイアル瓶の壁面(底辺から高さ30mm)にデカジエナール(加熱油臭)1μLを添加し密栓した後、HS-GCを行った。尚、スライドガラス(消臭剤なし)と悪臭のみの場合をブランクとした。
【0059】
(HS-GC分析条件)
HS-オートサンプラー;PERKIN ELMER製 HS40XL
バイアル保温時間;35℃30分保温後、加圧2分、注入0.3分
GC;HEWLETT PACKARD5890
カラム液相;(5%フェニル)メチルポリシロキサン 無極性
カラム長さ;30m、内径;0.32mm、膜厚;0.25μm
昇温条件;40℃(8℃/分)-60℃(4℃/分)-200℃
【0060】
消臭率(%)を下記〔数1〕により求め、結果を〔表1〕に示した。
【0061】
【数1】

【0062】
【表1】

【0063】
<不織布タイプ消臭フィルターの調製>
(消臭液A配合)
(A)2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールと2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを9:1の割合で混合したもの 6質量%
(B)アミンオキサイド型界面活性剤(表2参照) 1.7質量%
イオン交換水 バランス
合計 100質量%
【0064】
微粉活性炭(粒径45μm、比表面積:1000m2/g):消臭液A(pH9.5に調整)=1:3の割合で、上記消臭液Aを微粉活性炭に含浸させ、80℃で2時間乾燥させ、消臭粉体を作成した。
上記消臭粉体をニードルパンチ不織布(PET繊維、PP/PE繊維混綿、65g/m2)上に280g/m2相当積層し、一枚の消臭粉体を保持したシートを得た。このシートを6枚積層した後、メルトブローン不織布(PP樹脂製、10g/m2)にて包み込み、更にニードルパンチ不織布(PET繊維、PP/PE繊維混綿、65g/m2)にて包み込んだ後、積層した消臭粉体の外周部をヒートシールすることで一体化した不織布タイプの消臭フィルターを作成した。尚、作成した不織布タイプの消臭フィルターの概略構成を図1に示す。
【0065】
<消臭試験>
2つのプラスティック製50mL注射筒(長さ11cm×3cm、開口部の直径3cm)を用いて消臭フィルター(6×4cm)を挟み込み固定した。注射筒の先端をシリコンチューブを介してパーミエーター(悪臭ガス発生装置;ガステック製)に接続し、悪臭ガスを0.2L/分の速度で流入後、ガスの入り口濃度とフィルター通過後の濃度を経時的に測定した。ガス濃度は、ガス検知管(ガステック製)を用いて測定し、入り口濃度との差分より消臭率(%)を求めた。ガスの入り口濃度はアセトアルデヒド30ppmであった。24時間後の消臭率(%)を表2に示す。
【0066】
【表2】

【0067】
<抄紙タイプ消臭フィルターの調製>
(原料組成物配合)
ガラス繊維 6.0g
微粉活性炭(粒径45μm、比表面積:1000m2/g) 4.8g
ポリビニアルコール(PVA)繊維 1.2g
【0068】
上記配合の原料組成物を1リットルの水に分散し、原料組成物100重量部に対し、凝集剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム2.0重量部、及びポリアミドアミンエピクロロヒドリン樹脂0.8重量部を添加し、原料スラリーを得た。
そして、JIS P8209に準じてシートマシン及び80mesh抄紙ネットを用いて抄紙を行い、回転型乾燥機を用いて、含水率が1質量%以下となるように乾燥を行った。得られたシートの坪量はおおよそ170g/m2前後であった。
その後、このシートに実施例1で用いた前記消臭液Aを、シート:消臭液A=1:1.3の質量比率で含浸させ、回転型乾燥機を用いて乾燥を行い、抄紙タイプの消臭フィルターを得た。作成した抄紙タイプの消臭フィルターの概略構成を図2に示す。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】実施例で作成した不織布タイプの消臭フィルターの概略構成を示す図である。
【図2】別の実施例で作成した抄紙タイプの消臭フィルターの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0070】
1 Needle Punch製法による不織布(ポリオレフィン系+PET繊維)
2 Melt Blown製法による不織布(ポリオレフィン系繊維)
3 ヒドロキシアミン化合物とアミンオキサイド型界面活性剤が担持された活性炭
4 ガラス繊維
5 ヒドロキシアミン化合物とアミンオキサイド型界面活性剤が担持された活性炭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤が担持された消臭フィルターであって、(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物と、(B)アミンオキサイド型界面活性剤との質量比(B)/(A)が0.05〜2である消臭フィルター。
【化1】

(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。)
【請求項2】
(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物及び(B)アミンオキサイド型界面活性剤が担持された消臭シートであって、(A)下記一般式(1)で表されるヒドロキシアミン化合物と、(B)アミンオキサイド型界面活性剤との質量比(B)/(A)が0.05〜2である消臭シート。
【化2】

(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。)

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−247419(P2009−247419A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95785(P2008−95785)
【出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】