説明

消費電力評価システム

【課題】複数の利用者の消費電力を時間帯毎に計測し、ピーク値の順位を付けて示し、客観的基準に基づいて消費電力を削減できるように支援する。
【解決手段】電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得し、前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求め、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定し、前記各利用者のピーク値を順位付けし、順位付けの結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費電力の評価技術に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス内のオフィスオートメーション(以下、OA)機器が普及したことによりオフィスでの消費電力量が増加している。そこで、コンセント単位の電力を計測し、オフィスにおける個人レベルで消費電力を管理し、削減するような取り組みもなされている。そのような消費電力管理を支援する技術の一例として、スマート電源タップを例示できる。スマート電源タップは、株式会社富士通研究所が2010年3月31日にプレスリリースを発表した(下記非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3784955号公報
【特許文献2】特開2009−130986号公報
【特許文献3】特開2009−281855号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】"業界最小の電力センサ内蔵のスマート電源タップを開発"、[online]、2010年3月31日、株式会社富士通研究所、[平成23年1月15日検索]、インターネット<http://pr.fujitsu.com/jp/news/2010/03/31-3.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スマート電源タップには、コンセントで例示されるプラグ接続部に流れる電流を検出するセンサが内蔵されている。したがって、例えば、プラグ接続部ごとの消費電力を計測することが可能となる。これにより利用者は、各プラグ接続部に接続した機器で消費した電力を具体的な数値で知ることができ、消費電力が多すぎるようであれば、無駄をなくして節電に努める。
【0006】
しかしながら、消費電力が正確に検出できても、この検出結果に基づいて、節電が実行されるとは限らない。例えば、検出した消費電力に無駄が含まれていると利用者が判断すれば、この無駄を削減すべく節電を行うが、検出した消費電力に無駄はないと利用者が判断すれば、節電を行わない。このように無駄の有無を利用者がそれぞれ主観的に判断したのでは、充分に節電が行われない傾向にある。この傾向となるのは、どこまでの消費が適切で、どこからの消費が無駄であるかの基準が、利用者によって様々で、特に電力を無駄に消費し易い人ほど、この基準が、適切ではないからである。
【0007】
このため、単に消費電力を求めることに留まらず、客観的な基準を提示できることが望まれる。
【0008】
また、消費電力は、時間に応じた変動があり、例えば夏期では、冷房によって電力需要が集中する時間帯に消費電力のピークがある。このように電力需要が集中し過ぎると電力の需給がひっ迫することもあり、消費電力が極端なピークとならないことが望ましいが、消費電力のピークを抑えるような節電の評価は行われていなかった。
【0009】
開示の技術の課題は、複数の利用者の消費電力を時間帯毎に計測し、ピーク値の順位を
付けて示し、客観的基準に基づいて消費電力を削減できるように支援する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
開示の技術の一側面は、次の情報処理装置の構成によって例示される。すなわち、本情報処理装置は、
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得する通信部と、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部の利用者を識別する利用者識別情報と前記複数のプラグ接続部のそれぞれとを対応付けて記憶する利用者記憶部と、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める集計部と、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するピーク判定部と、
前記各利用者のピーク値を順位付けする評価部と、
前記順位付けの結果を出力する出力部とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本情報処理装置によれば、複数の利用者の消費電力を時間帯毎に計測し、ピーク値の順位を付けて示し、客観的基準に基づいて消費電力を削減できるように支援する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】OA機器のレイアウトの一例を示す図である。
【図2】電源接続機器の外観図の例である。
【図3】電源接続機器内の接続図の例である。
【図4】電源接続機器、中継器、およびエネルギー管理サーバの信号処理に関連するハードウェアの構成を例示する図である。
【図5】ルータ、スイッチを含むオフィス内のネットワークの構成図を例示する図である。
【図6】エネルギー管理サーバの機能ブロック図を例示する図である。
【図7】電源接続機器データベースが有するセンサIDテーブルの構成例を示す図である。
【図8】設置エリアIDテーブルの構成例を示す図である。
【図9】電力値データベースの構成を例示する図である。
【図10】接続機器データベースの構成を例示する図である。
【図11】利用者データベースの構成を例示する図である。
【図12】中継器テーブルの構成例を示す図である。
【図13】電力会社データベースの構成を例示する図である。
【図14】電力会社ピーク帯データベースの構成を例示する図である。
【図15】個人ランキングデータベースの構成を例示する図である。
【図16】部門ランキングデータベースの構成を例示する図である。
【図17】エネルギー管理サーバから取得する最大ピーク値とピーク帯使用量を示す図である。
【図18】エネルギー管理サーバによる電力管理準備処理のフローチャートである。
【図19】電力会社を設定する処理のフローチャートを例示する図である。
【図20】基準ピーク値を設定する処理のフローチャートである。
【図21】エネルギー管理サーバによる消費電力評価処理のフローチャートである。
【図22】図21のS100におけるピーク電力値集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図23】図21のS100におけるピーク電力値集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図24】図23のS485における電力値集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図25】図21のS112におけるランキング集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図26】図25のS677における個人ランキングの出力処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図27】図25のS675における部門ランキングの出力処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図28】図25のS610における最大ピーク値ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図29】図25のS620におけるピーク比率ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図30】図25のS630におけるピーク帯使用量ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図31】図25のS650における最大ピーク値ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図32】図25のS660におけるピーク比率ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図33】図25のS670におけるピーク帯使用量ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【図34】図25のS675,S677においてランキングを出力する処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、一実施形態に係る消費電力評価システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本消費電力評価システムは実施形態の構成には限定されない。
【0014】
以下、図1から図34の図面に基づいて、消費電力評価システムを説明する。
【0015】
<システム構成>
図1に、OA機器のレイアウトの一例を示す。図1は、例えば、オフィスの1フロアのレイアウトが例示されている。ここで、オフィスには、例えば、企業、役所、学校、商店、飲食店、各種サービス提供施設等で種々の情報を取り扱う部署の他、工場内、あるいは作業現場等で種々の事務処理等を行う部署を含む。図1のオフィスは、複数の電源接続機器1−1、1−2、1−3、1−4等と、それぞれの電源接続機器1−1等に接続されるOA機器と、電源接続機器1−1等で検出された電力値を収集し、中継先へ中継する中継器2を含む。ここで、電源接続機器1−1等は、OA機器に電力を供給するコンセントを配置した機器である。以下、電源接続機器1−1等を総称する場合には、電源接続機器1という。コンセントがプラグ接続部の一例である。
【0016】
なお、中継器2が電源接続機器1から電流値を収集するようにしてもよい。電源接続機器1を通じて、機器に供給される電力の電圧が特定できる場合には、電流値を電力値に換算できるからである。後述するように、以下の実施例のオフィスでは、電源接続機器1には、電流センサが内蔵され、個々のコンセントから供給される電流値を検出する。電流センサがセンサの一例である。この電流値は、エネルギー管理サーバ3で電力値に変換され、データベースに格納される。ただし、電源接続機器1において、電力値を検出するようにしてもよい。例えば、電源接続機器1が電流センサとともに、電圧センサを内蔵するようにすればよい。また、電源接続機器1に電圧パラメータを設定できる機能を設け、設定
された電圧パラメータにしたがって電流値を電力値に換算する処理部を設けてもよい。また、電源接続機器1において、電流値を検出し、中継器2が電流値を電力値に換算した後、エネルギー管理サーバ3に電力値を中継するようにしてもよい。この場合、中継器2には、電圧パラメータを設定できる機能を設けておけばよい。このように、機器に供給される電圧が特定できる場合には、電流値は、電力値と同様に見なすことができるため、以下の実施例では、電流と電力を同様に取り扱う。
【0017】
さらに、図1のオフィスでは、中継器2を経由して各電源接続機器1で検出された電力の検出値を受信し、処理するエネルギー管理サーバ3と、エネルギー管理サーバ3での処理結果を基に、オフィスの使用電力を監視するための監視端末5と、オフィスで職務を遂行する利用者のスケジュールを管理するスケジュール管理サーバ6が含まれている。エネルギー管理サーバ3が情報処理装置の一例である。
【0018】
図1では、1フロア分のレイアウトが例示されているが、1台のエネルギー管理サーバ3、1台の監視端末5が、複数のフロアを管理するようにしてもよい。また、図1では、オフィスの1フロアは、3つのエリアA1、A2、A3を含む。1つのエリアには、中継器2が1台配置される。実施例1では、エリアは、中継器2が1台でカバーできる範囲とする。ただし、1フロアが3つのエリアに限定される訳ではなく、オフィスの状況、ニーズに応じて、適正なエリアを設定すればよい。
【0019】
さらに、図1では、1台の中継器が4個の電源接続機器1に接続されているが、1台の中継器に接続される電源接続機器1の数が4個に限定される訳ではない。なお、電源接続機器1には、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、電気スタンド等のOA機器の他、例えば、扇風機、暖房機器等も接続される場合がある。
【0020】
なお、図1では、エネルギー管理サーバ3及びスケジュール管理サーバ6が、オフィス内のネットワークに接続されているが、エネルギー管理サーバ3及びスケジュール管理サーバ6は、例えば、インターネット上のコンピュータ群である、クラウドの一部であってもよい。また、エネルギー管理サーバ3及びスケジュール管理サーバ6は、データセンタにて、オフィス、工場等のエネルギー情報を収集し、管理機能を提供する情報処理装置であってもよい。
【0021】
<ハードウェアの構成>
図2は、電源接続機器1の外観図の例である。電源接続機器1として、例えば、スマート電源タップを例示できる。ただし、本消費電力評価システムにおいて、電源接続機器1がスマート電源タップに限定される訳ではなく、コンセントごとに供給される電流、あるいは、電力が検出可能なものであれば、どのようなものでもよい。
【0022】
図2のように、電源接続機器1は、外観上、筐体と、筐体の一方の面に配列された複数のコンセントC1と、筐体外部の商用電源を筐体内の各コンセントC1に接続する電源ケーブルAC1と、筐体内で検出された電流値を筐体外の信号ケーブルUB1に接続するアダプタUA1とを有している。
【0023】
コンセントC1は、例えば、OA機器に接続されている電源ケーブルのプラグを装着する1対のプラグ挿入口と、プラグのアース端子を受け入れるアース端子口とを有する。筐体内には、電力ケーブルAC1から分岐し、各コンセントC1に供給する導電路と、分岐したそれぞれの導電路に接続される電極を有する。電極は、それぞれのプラグ挿入口内に埋め込まれており、電源ケーブルのプラグがコンセントC1に差し込まれたときにプラグのコンタクトに接触し、通電可能となる。
【0024】
信号ケーブルUB1は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルであり、アダプタUA1は、USBコネクタを装着するアダプタである。ただし、信号ケーブルUB1およびアダプタUA1の種類に特に限定がある訳ではない。
【0025】
図3に、電源接続機器1内の接続図を例示する。図3のように、電源接続機器1は、筐体内に、図2の電源ケーブルAC1に接続される導電路AC2と、導電路AC2から分岐した分岐路AC3と、分岐路AC3の先端部に接続される複数のコンタクトCT1とを有する。
【0026】
コンタクトCT1は、図2に示したコンセントに装着されるプラグのコンタクトと接触し、通電可能となる。さらに、電源接続機器1は、それぞれの分岐路AC3を流れる電流を検出する複数の電流センサCS1を有する。図3では、分岐路AC3、コンタクトCT1、電流センサCS1は、4組み示されている。
【0027】
電流センサは、例えば、分岐路AC3の周囲に発生する磁界を検出する磁気センサ、例えば、ホール素子を含む。例えば、分岐路AC3の周囲に、磁性体で閉磁路を形成し、磁路の一部にホール素子をはめ込むようにすればよい。
【0028】
さらに、電源接続機器1は、電流センサCS1の検出信号を読み取り、処理する信号制御部10を有する。4つの電流センサCS1の検出信号は、それぞれ信号制御部10に入力される。信号制御部10は、電流センサCS1のそれぞれの検出値に、電流センサCS1が検出する電流の供給先となるコンセントの識別情報を対応付けて、アダプタUA1に出力する。したがって、アダプタUA1に接続される装置は、コンセントの識別情報に対応付けて、そのコンセントで使用されている電力値を取得可能となる。
【0029】
図4は、電源接続機器1、中継器2、およびエネルギー管理サーバ3の信号処理に関連するハードウェアの構成を例示する図である。すなわち、図4では、OA機器に電力を供給する導電路は除外し、電源接続機器1の電流センサCS1で検出される検出値を処理するシステムのハードウェア構成が例示されている。
【0030】
電源接続機器1内の信号制御部10は、CPU11、メモリ12、通信制御部13、電力測定プログラム19、およびA/D(Analog/Digital)変換部14を有する。このうち、AD変換部14は、電流センサCS1の検出値をアナログ信号からデジタル信号に変換し、CPU11に引き渡す。
【0031】
CPU11は、電力測定プログラム19を実行し、信号制御部10の機能を提供する。すなわち、CPU11は、それぞれの電流センサCS1での検出値を読み取る。そして、CPU11は、通信制御部13を介して、検出値をアダプタUA1に出力する。なお、CPU11が出力する検出値は、例えば、所定の順序で4つの検出値を配列したベクトルデータとすればよい。あるいは、CPU11は、4つの検出値に、それぞれコンセントを識別する識別情報を付与して出力してもよい。したがって、電流センサCS1のそれぞれの検出値は、並び順または付与された識別情報によって、どのコンセントの検出値であるかが特定されることになる。ただし、CPU11は、電流センサCS1での検出値を電力値に換算し、アダプタUA1に出力してもよい。
【0032】
メモリ12は、主記憶装置とも呼ばれ、CPU11が処理するデータを保持する。通信制御部13は、例えば、USBのドライバ回路である。通信制御部13は、CPU11から引き渡された信号を、例えば、アダプタUA1を介して中継器2に引き渡す。なお、通信制御部13は、USBのドライバ回路に限定される訳ではなく、他の通信インターフェースであってもよい。電力測定プログラム19は、例えば、CPU11で実行可能なバイ
ナリプログラムであり、ROM(Read Only Memory)に保持される。
【0033】
中継器2は、CPU21と、メモリ22と、通信制御部23A、23Bと、ドライブ装置24等を有する。CPU21は、ドライブ装置24に格納され、メモリ22に実行可能に展開された中継プログラムを実行し、中継器2の機能を提供する。すなわち、CPU21は、複数の電源接続機器1の信号制御部10から、通信制御部23Bを介して検出値を取得する。そして、CPU21は、複数の電源接続機器1から取得した検出値を配列して、所定順のベクトルとして通信制御部23Aからエネルギー管理サーバ3に引き渡す。ただし、中継器2は、複数の電源接続機器1から取得した検出値にそれぞれの電源接続機器1の識別情報を付与して、エネルギー管理サーバ3に引き渡すようにしてもよい。いずれにしても、エネルギー管理サーバ3は、検出値の並び順、または、検出値に付与された識別情報により、電源接続機器1、および電源接続機器1内のコンセントを区別して検出値を取得できる。
【0034】
メモリ22は、主記憶装置ということもできる。メモリ22は、例えば、CPU21が実行する中継プログラム、あるいは、電源接続機器1の信号制御部10から取得した検出値等を記憶する。通信制御部23Aは、エネルギー管理サーバ3と通信するインターフェースである。通信制御部23Aは、例えば、LAN(Local Area Network)基板、あるいは、NIC(Network Interface Card)と呼ばれる。ただし、通信制御部23Aは、無線LANのインターフェース、Bluetooth(登録商標)のインターフェース等であってもよい。
【0035】
通信制御部23Bは、電源接続機器1の通信制御部13と接続するためのインターフェースであり、例えば、USBのドライバ回路である。ドライブ装置24は、着脱可能な記憶媒体の入出力装置であり、例えば、フラッシュメモリカードの入出力装置、USBメモリを接続するUSBのアダプタ等である。ドライブ装置24は、着脱可能な記憶媒体から中継プログラムを読み出し、メモリ22に格納する。
【0036】
エネルギー管理サーバ3は、CPU31、メモリ32、通信制御部33,ドライブ装置34、HDD(ハードディスク駆動装置)35、表示制御部36を有する。さらに、エネルギー管理サーバ3には、表示装置37、入力装置38等を接続可能である。
【0037】
CPU31は、メモリ32に実行可能に展開された管理プログラムを実行し、エネルギー管理サーバ3の機能を提供する。メモリ32は、主記憶装置ということもできる。メモリ32は、例えば、CPU31が実行する管理プログラム、あるいは、中継器2を介して取得した、各電源接続機器1の各電流センサCS1の検出値等、各検出値から算出した電力値、その他の管理データ等を記憶する。
【0038】
通信制御部33は、中継器2の通信制御部23Aと通信可能なインターフェースである。通信制御部33は、通信部の一例である。ドライブ装置34は、着脱可能な記憶媒体の入出力装置であり、例えば、フラッシュメモリカードの入出力装置、USBメモリを接続するUSBのアダプタ等である。ドライブ装置34は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)等のディスク媒体であってもよい。ドライブ装置34は、着脱可能な記憶媒体から管理プログラムを読み出し、HDD35に格納する。
【0039】
HDD35は、外部記憶装置ということもできる。外部記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)等であってもよい。HDD35は、ドライブ装置34との間で、デー
タを授受する。例えば、HDD35は、ドライブ装置34からインストールされる管理プログラム等を記憶する。また、HDD35は、管理プログラムを読み出し、メモリ32に引き渡す。また、HDD35は、通信制御部33および中継器2を介して取得された各電
源接続機器1で検出された検出値、その他の管理データをメモリ32から受け取り、不揮発性データとして保持する。表示制御部36は、表示装置37の制御回路を有し、CPU31が処理した結果のデータ等を表示装置37に表示する。
【0040】
表示装置37は、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスパネル等である。入力装置38は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等を含む。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル等を例示できる。なお、表示装置37、入力装置38をエネルギー管理サーバ3に接続する代わりに、図1に示した監視端末5の表示装置、および入力装置を用いて、エネルギー管理サーバ3の表示機能、入力機能を提供してもよい。
【0041】
また、監視端末5は、例えば、CPU、主記憶装置、外部記憶装置、通信装置、着脱可能な記憶媒体の駆動装置等を含むコンピュータである。さらに、監視端末5は、キーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、表示装置等を有する。監視端末5は、例えば、パーソナルコンピュータ等である。ただし、監視端末5は、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、電子ブック等であってもよい。
【0042】
また、図1に示したスケジュール管理サーバ6の詳細構成は、図示しないが、エネルギー管理サーバ3の構成とほぼ同様である。スケジュール管理サーバ6は、ネットワーク上のPC等に対して、スケジュール管理機能を提供する。スケジュール管理機能は、PC等の利用者のスケジュール情報を登録し、複数PC間で共有させる機能を提供する。
【0043】
図5に、ルータ、スイッチを含むオフィス内のネットワークの構成図を例示する。すなわち、図5は、図1で例示されるオフィスでの通信機器の接続例である。
【0044】
図5では、ルータR0の管理下でネットワークN1が形成されている。ルータR0は、例えば、外部のインターネットと接続する代理サーバの機能を有してもよい。すなわち、ルータR0は、図示しない外部のネットワークとオフィス内のネットワークN1とを接続するものであってもよい。
【0045】
ネットワークN1には、ルータR1、R4、R5等が含まれる。ルータR1、R4、R5等は、ネットワークN1を複数の下位のネットワークに分割する。下位のネットワークは、サブネットと呼ぶこともできる。さらに、図5では、ルータR1の下位のネットワークが、ルータR2、R3等によって、下位のネットワークに接続されている。そして、ルータR2の下位のネットワークには、レイヤ2スイッチ(L2SW)LS1、LS2等が含まれている。そして、例えば、レイヤ2スイッチL1の下位のLANセグメントには、中継器2−1、2−2等、あるいは、情報処理装置等が接続されている。
【0046】
なお、中継器2−1、2−2等を総称する場合には、中継器2という。また、ルータR1配下のルータR2、R3等の数、ルータR2配下のレイヤ2スイッチLS1、LS2等の数、レイヤ2スイッチLS1配下の中継器2−1、2−2等の数、情報処理装置の数が図5の例に限定される訳ではない。
【0047】
レイヤ2スイッチLS2の下位のLANセグメントの構成も、レイヤ2スイッチLS1と同様である。ルータR3の下位のネットワークもルータR2の下位のネットワークと同様である。また、ルータR2等の下位にさらに、他のルータを接続してもよい。また、逆に、ルータR2、R3等をなくし、ルータR1の下位にレイヤ2スイッチLS1、LS2等を接続してもよい。ルータR4の下位のネットワークもルータR1の下位のネットワークと同様である。
【0048】
さらに、ルータR5の下位のネットワークには、レイヤ2スイッチLS3が含まれている。そして、レイヤ2スイッチLS3の下位のLANセグメントには、スケジュール管理サーバ6、エネルギー管理サーバ3、および監視端末5が接続されている。
【0049】
ところで、図5のネットワークN1は、オフィスの家屋、ビル、建屋内で様々なレイアウトを採ることができる。例えば、ルータR1、ルータR4、ルータR5等を異なる階に設置し、階ごとに異なる下位ネットワークを構成してもよい。また、同一階にあるオフィスをさらに分割し、分割されたオフィスにルータR2、R3等を設置してもよい。
【0050】
なお、上記図4、図5の構成では、電源接続機器1が中継器2を介してエネルギー管理サーバ3に接続されるシステムを例示した。しかし、本消費電力評価システムは、上記構成に限定される訳ではない。例えば、中継器2が、いずれかの電源接続機器1に内蔵されるようにしてもよい。中継器2を内蔵する電源接続機器(例えば、電源接続機器1A)が、中継器2を内蔵しない電源接続機器1から、検出値を取得し、エネルギー管理サーバ3に中継するようにしてもよい。また、中継器2を省略して、電源接続機器1と、エネルギー管理サーバ3とをネットワークで接続するようにしてもよい。中継器2を省略する場合には、電源接続機器1の通信制御部13は、図4と同様、例えば、USBのドライバ回路であってもよいし、LAN基板、NIC、無線LANのインターフェース、Bluetoothの
インターフェース等であってもよい。
【0051】
図6に、エネルギー管理サーバ3の機能ブロック図を例示する。エネルギー管理サーバ3は、電源接続機器設定部301、電力計測部302、接続機器判定部303、電力集計部304、ピーク判定部305、ランキング部309、出力部310の各機能部を有し、本消費電力評価システムの評価機能を提供する。以上の各機能部は、エネルギー管理サーバ3が主記憶上に実行可能に展開されたコンピュータプログラムを実行することで提供される。
【0052】
また、エネルギー管理サーバ3は、以上の機能部が参照し、あるいは、管理するデータの格納先として、電源接続機器データベース311、電力値データベース312、接続機器データベース313、個人ランキングデータベース314、部門ランキングデータベース315、利用者データベース318を有する。以上の各データベースは、例えば、エネルギー管理サーバ3の外部記憶装置、あるいは、ネットワークN1上のデータベース機能を提供する他のサーバの外部記憶装置等に構築される。
【0053】
以下、図6に示した各機能部の機能を説明する。電源接続機器設定部301は、本消費電力評価システム内に含まれるエリア、エリア内の電源接続機器1、電源接続機器1内の電流センサ等のID割付を実行し、割付済みのID、空きID等を管理する。
【0054】
図1ですでに説明したように、本消費電力評価システムが管理するオフィスは、複数のエリアに分割され、各エリアには中継器2が設置される。エリアは、中継器2が設置されるという意味で、設置エリアとも呼ばれる。また、エリアのIDは、中継器2のIDともいうことができる。そこで、エリアのIDとして、中継器2のIPアドレス、MACアドレス等を用いるようにしてもよい。また、エリアのIDとして、本消費電力評価システムが独自に管理するIDを付与してもよい。本消費電力評価システムが独自に管理するIDをエリアのIDとする場合には、エリアのIDと、中継器2のIPアドレス、あるいは、MACアドレス等とを関連づけるアドレス関連づけテーブルを設けてもよい。
【0055】
新規に中継器2が設置された場合には、エネルギー管理サーバ3は、入力装置38への操作を受け、コンピュータプログラムを起動し、電源接続機器設定部301として機能する。ただし、エネルギー管理サーバ3は、例えば、監視端末5からの操作にしたがって、
コンピュータプログラムを起動し、電源接続機器設定部301として機能してもよい。
【0056】
電源接続機器設定部301は、ユーザの操作により、表示装置37等の画面上に、電源接続機器設定画面を表示し、設置された中継器2に対応するエリアのID、中継器2に接続される電源接続機器1のID、電源接続機器1に含まれる電流センサのID等の設定を支援する。例えば、電源接続機器設定部301は、空きIDを検索して、ユーザに表示し、新たに設置されたエリア等のID、中継器2のID、電流センサのIDとして設定するように促す。電源接続機器設定部301は、ユーザが設定したエリア等のID、中継器2のID、電流センサのIDを電源接続機器データベース311に保存する。電源接続機器データベース311は、センサIDテーブルと設置エリアIDテーブルを含む。センサIDテーブルは、電源接続機器1内の個々の電流センサのIDを定義する。また、設置エリアIDテーブルは、オフィスの各エリアと、エリア内の電源接続機器1との関係を定義する。
【0057】
また、例えば、電源接続機器設定部301は、新たに設置された中継器2のIPアドレス、MACアドレス等をネットワークN1上の通信により、新たに設置された中継器2から取得してもよい。そして、電源接続機器設定部301は、取得した中継器2のIPアドレス、MACアドレス等と、ユーザが設定したエリアのIDとの関連づけを図示しないデータベースに保存すればよい。また、例えば、電源接続機器設定部301は、新たに設置された中継器2のIPアドレス、MACアドレス等をエリアのIDとして、電源接続機器データベース311に設定するようにしてもよい。
【0058】
電力計測部302は、中継器2と通信し、電源接続機器1内の電流センサごとの電流値を取得し、電力値に換算し、電力値データベース312に保存する。電流センサごとの電流値は、電源接続機器のコンセントごとの電流値に該当する。電力計測部302は、電源接続機器1のそれぞれのプラグ接続部に対応付けた検出値を取得する通信部の一例である。
【0059】
接続機器判定部303は、接続機器データベース313からそれぞれの電源接続機器1のそれぞれのコンセントのセンサID、それぞれのコンセントに接続されている機器、および各センサIDと対応する利用者ID、即ちコンセントを利用する利用者を示す情報、および各コンセントに接続されている機器の基準ピーク値等を読み出す。そして、接続機器判定部303は、センサID、利用者IDや、基準ピーク値を電力集計部304に引き渡す。
【0060】
電力集計部304は、接続機器判定部303から取得した利用者識別情報とコンセントC1との関係に基づいて、電力値データベース312から読み出した利用者識別情報と対応する各コンセントの電力値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める。
【0061】
ピーク判定部305は、各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定する。例えば、ピーク判定部305は、各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値を最大ピーク値、各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とする。また、ピーク判定部305は、各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値を電力供給ピーク帯のピーク値とする。以下この電力供給ピーク帯のピーク値をピーク帯の使用量と称する。
【0062】
ランキング部309は、電力集計部304の集計値を順位付けする。ランキング部309は、評価部の一例である。また、出力部310は、ランキング部309の順位付けした
結果を出力する。ここで出力とは、表示装置37による表示出力や、音声等による音出力、印刷出力、他のコンピュータへのデータ出力、即ちデータ送信、記録媒体への記録であっても良い。
【0063】
出力部310は、所定のタイミングで、例えば、利用者のPCからの要求に応答して、個人ランキングデータベース314の情報を読み出し、利用者のPCに引き渡す。出力部310が、総合評価点を表示する手段の一例に相当する。引き渡すとは、例えば、個人ランキングデータベース314の情報に基づくランキング画面を作成し、利用者の表示装置に送信して表示させることをいう。このようなデータ授受の手順としては、HTTP(HyperText Transfer Protocol )等が知られている。出力部310の表示出力例は、図34にしたがって、後述する。ただし、出力部310は、PCから要求された個人ランキングデータベース314の情報を検索し、検索した情報をPCに引き渡し、ランキング画面の作成は、PC上のアプリケーションプログラムに実行させてもよい。
【0064】
<データベースの構成>
以下、エネルギー管理サーバ3がデータを入出力するデータベースの構成を例示する。図7は、電源接続機器データベース311が有するセンサIDテーブルの構成例、図8は、設置エリアIDテーブルの構成例、図12は中継器テーブルの構成例である。図6に示したように、電源接続機器データベース311は、センサIDテーブルと、設置エリアIDテーブルと、中継器テーブルを含む。
【0065】
このうち、センサIDテーブルは、電源接続機器IDと、センサIDとを関連づける。電源接続機器IDは、電源接続機器1をユニークに識別する識別情報である。また、センサIDは、電源接続機器1に含まれる電流センサの識別情報である。
【0066】
設置エリアIDテーブルは、エリアID、エリア名、中継機器ID、および電源接続機器IDをそれぞれ関連づける。エリアIDは、中継器2が設置されるエリアの識別情報である。すでに述べたように、エリアには、中継器2が1台設置される。したがって、エリアIDは、中継器2をユニークに識別する識別情報ということができる。エリアIDは、中継器2のIPアドレス、あるいはMACアドレス等でもよい。
【0067】
エリア名は、エリアの名称である。エリア名は、利用者、あるいは、本消費電力評価システムの管理者等に、エリアIDで特定されるエリアが、実際に人が認識するどのエリアであるかということを示す。図8の例では、エリア名として、1F、2F等のフロアの名称が例示されている。ただし、エリアは、フロアと対応して定義されるとは限らない。例えば、1つのフロアに複数のエリアが存在してもよい。また、複数のフロアをまとめて、1つのエリアとしてもよい。中継器IDは、各中継器2を一意に識別する識別情報である。
【0068】
電源接続機器IDは、それぞれのエリアに設置されている電源接続機器1の識別情報である。図8の例では、例えば、エリア”1F”には、電源接続機器IDが、”01〜03”で3台設定されている。ただし、設置エリアIDテーブルには、エリアIDとして、例えば、個々のエリアIDを列記するようにしてもよい。また、個々のエリアIDを個別に格納するフィールドを配列の形式で設置エリアIDテーブルに設けてもよい。
【0069】
なお、本実施例では、エリアIDの1つとして、監視端末5のID(例えば、”Z”)と、監視端末5の設置エリア(例えば、”B1F”)と、監視端末5のID(例えば、00)とが定義される。監視端末5のエリアを定義しておくのは、本消費電力評価システムの管理者、あるいは、本消費電力評価システムを利用するオフィスの管理者等に、監視端末5の位置を認識できるようにするためである。監視端末5の位置を認識できると、中継
器2、電源接続機器1、電源接続機器1から電力を供給される機器等の管理上都合がいいからである。
【0070】
中継器テーブルは、中継器ID、IPアドレス、グローバルアドレス、電力会社IDをそれぞれ対応付ける。中継器IDは、設置エリアIDテーブルに定義されるものと同じく、各中継器2を一意に識別する識別情報である。IPアドレスは、中継器2を例えば図5で示すオフィス内などのローカルなエリアで識別するための識別情報である。グローバルアドレスは、インターネット等のグローバルエリアで中継器を識別するための識別情報である。電力会社IDは、中継器2を介して各機器へ供給する電力の供給元である電力会社を識別する識別情報である。
【0071】
図9に、電力値データベース312の構成を例示する。電力値データベース312は、電源接続機器IDと、センサIDと、各センサの時間帯ごとの電力値のフィールドを有する。電源接続機器IDとセンサIDについては、すでに、電源接続機器データベース311において説明した。図9で電力値は、時間帯、例えば、5分間隔の時間で格納されている。10分間隔の場合、10分間の使用平均電力値を格納すればよい。例えば、平均値の他に、最大値、最小値等を保存するようにしてもよい。また、例えば、時間帯の各始点での電力値、時間帯の中央の時刻での電力値、時間帯の終点での電力値等を保存するようにしてもよい。例えば、電流センサによる検出は、1秒間隔で実行し、平均値、最大値、最小値、時間帯始点の検出値、中央の時刻での検出値、時間帯終点での検出値等のいずれか1以上を保存するようにしてもよい。
【0072】
ただし、電力値を格納する時間間隔は、消費電力評価システムが要求される管理精度、システムの規模、データベースが構築される外部記憶装置の容量等によって適正なものを選択すればよい。例えば、5分間隔で、電力値を保存してもよい。また、例えば、1秒間隔で、電力値を保存してもよい。
【0073】
電力値の保存の仕方として、図9では、表のカラムに時間帯が特定されている。したがって、管理情報として電力値検出開始時刻、検出終了時刻、時間帯の時間幅(保存する時間間隔)を保存した上で、電力値の列をデータベースに保存すればよい。例えば、電力値の検出の時刻と電力値を対応付けた列を保存してもよい。
【0074】
図10に、接続機器データベース313の構成を例示する。接続機器データベース313は、電源接続機器ID、センサID、基準ピーク電力値、利用者IDを対応付ける。
【0075】
基準ピーク電力値のフィールドには、基準として定めた期間の集計値、即ち電流値や電力値が記録される。例えば、ピーク判定部305が、電力値データベース312から基準として定められた週のうち、単位時間毎の消費電力が最も高い値を基準ピーク電力値として記録させる。
【0076】
利用者IDは、電源接続機器データベース311で定義される電源接続機器1の利用者を識別する利用者識別情報である。利用者IDは、例えば、従業員番号、あるいは、エネルギー管理サーバ3に登録されたユーザ識別情報、PCのログイン名、グループウェア上での利用者識別情報、電子メールアドレス等である。ただし、コンセントごとに利用者IDを設定してもよい。接続機器データベース313が利用者記憶部の一例である。
【0077】
図11に、利用者データベース318の構成を例示する。利用者データベース318は、利用者IDと、グループIDとの関係を対応付ける。利用者IDについては、接続機器データベース313で説明した。グループIDは、グループを識別する情報である。グループは、例えば、職場の部署、部門、部課等である。利用者データベースによって、利用
者IDで特定される利用者と、グループとの関係が定義される。利用者データベースを参照することで、グループごとの電力管理が実現される。例えば、省エネルギー行動に関して、グループ対グループの比較、社内でのグループ間ランキング等の作成処理が可能となる。なお、本実施形態では、グループの典型例として、部門という用語を用いて説明する。
【0078】
なお、利用者データベース318が、利用者IDおよびグループIDに加えて、さらに、ノード名、IPアドレス、MACアドレス、およびメールアドレスを対応付けて保持するようにしてもよい。ここで、ノード名は、利用者IDの利用者が使用するPCのネットワーク上の識別情報である。ノード名は、例えば、PCのOS(Operating System)のベンダが提供するLAN上の識別情報であってもよい。IPアドレスは、オフィス内のLAN上のローカルなIPアドレスでもよいし、インターネット上のグローバルなIPアドレスでもよい。MACアドレスは、利用者IDの利用者が使用するPCのネットワーク基板が有する、データリンク層のアドレスである。メールアドレスは、利用者IDの利用者に付与された電子メールアドレスである。
【0079】
なお、利用者データベース318には、ノード名、IPアドレス、MACアドレス、およびメールアドレスのすべてを格納してもよいし、その一部だけ、例えば、ノード名だけを格納してもよい。すなわち、本消費電力評価システムでは、エネルギー管理サーバ3、PC、監視端末5等が、ノード名、IPアドレス、MACアドレス、およびメールアドレスの少なくとも1つを使用して通信するようにすればよい。また、利用者データベースには、利用者IDおよびグループIDの関係を格納し、利用者IDと、ノード名、IPアドレス、MACアドレス、メールアドレス等の関係は、他のテーブルに保持するようにしてもよい。
【0080】
図13に電力会社データベース317の構成を例示する。電力会社データベース317は、電力会社IDと、都道府県名と、市町村名とを対応付ける。電力会社IDは、中継器テーブルと同じく、電力会社の識別情報である。都道府県名は、電力会社が電力を供給する都道府県を示す情報、市町村名は、電力会社が電力を供給する市町村を示す情報である。エネルギー管理サーバ3は、電力会社データベース317を参照し、中継器2が設置されている場所の都道府県名と対応する電力会社IDを特定する。なお、エネルギー管理サーバ3は、都道府県名から一意に電力会社IDが特定出来ない場合、都道府県名と市町村名とで特定する。
【0081】
図14に電力会社ピーク帯データベース316の構成を例示する。電力会社ピーク帯データベース316は、電力会社IDと、日付と、ピーク帯とを対応付ける。電力会社IDは、中継器テーブル及び電力会社データベース317と同じである。ピーク帯は、同じ行の日付で特定される1日のうち、最も電力の供給量が多かった時間帯である。
【0082】
図15に個人ランキングデータベース314の構成を例示する。個人ランキング情報は、ランキング部309の集計結果の1つである。図15の表の1行(レコード)が一人の利用者のランキングの集計結果に該当する。
【0083】
図15のように、個人ランキング情報の各行は、利用者ID、年、週番号、最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量の各フィールドを有する。
【0084】
利用者IDは、接続機器データベース313と同様である。年のフィールドには、ランキングを集計した年を示す情報が設定される。週番号のフィールドには、ランキングを集計した週を特定する情報が設定される。すなわち、図15の例では、1週間に1回ランキングを集計する、即ち本消費電力評価システムによる評価を行うことが想定されている。
ただし、このランキング集計期間、即ち評価期間は、各週間に限定される訳ではない。例えば、毎日を評価期間とし、ランキングを毎日集計してもよい。ランキングを毎日集計する場合には、週番号に代えて、日番号として、1―31等の日付を設定するようにすればよい。また、ランキングを毎月、1ヶ月分集計してもよい。ランキングを毎月集計する場合には、週番号に代えて、月番号として、1−12等の月を示す情報を設定するようにすればよい。また、1年間のランキングを集計してもよい。さらに、年、月、日の単位に限定されず、不定期の期間でランキングを集計してもよい。不定期の期間でランキングを集計する場合には、週番号に代えて、集計期間の開始と終了を特定する情報(開始日、終了日等)を設定すればよい。
【0085】
最大ピーク値のフィールドは、量、ランキングのサブフィールドを有する。量のサブフィールドには、ランキング集計期間内の最大ピーク値が格納され、ランキングのサブフィールドには、ランキング集計部309で求めたランキングが格納される。
【0086】
同様にピーク比率のフィールドは、量、ランキングのサブフィールドを有する。量のサブフィールドには、ランキング集計期間内のピーク比率が格納され、ランキングのサブフィールドには、ランキング集計部309で求めたランキングが格納される。
【0087】
更に、ピーク帯使用量のフィールドは、量、ランキングのサブフィールドを有する。量のサブフィールドには、ランキング集計期間内の電力会社のピーク帯に利用者が使用した電力量がピーク帯使用量として格納され、ランキングのサブフィールドには、ランキング集計部309で求めたランキングが格納される。
【0088】
図16に、部門ランキングデータベース315の構成を例示する。部門ランキングデータベース315は、ランキング部309の集計結果の1つである。図16の表の1行(レコード)が一部門のランキングの集計結果に該当する。
【0089】
図16のように、部門ランキング情報の各行は、部門ID、年、週番号、最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量の各フィールドを有する。このうち、部門IDは、組織内、例えば、企業、役所、学校、公的機関等において、利用者が所属する部門、すなわち、組織内の下位組織を識別する情報である。この他のフィールドは、図15の個人ランキングデータベース314と同様である。
【0090】
<システムによる処理例>
図17を用いてエネルギー管理サーバ3が取得する最大ピーク値とピーク帯使用量について説明する。
【0091】
図17の縦軸には、コンセントC1の各センサCS1で検出した消費電力が例示されている。また、図17の横軸には時間を示している。図17は、利用者Aの場合を示している。
【0092】
エネルギー管理サーバ3は、所定期間、即ちランキング集計期間内にセンサID:01a、01b、01c、01dで識別される各センサCS1によって検出した電力の合計値を時間帯毎に集計して集計値を求め、ランキング集計期間内の集計値のうち、最も高い集計値を最大ピーク値91として求める。本実施形態では、各センサCS1で検出した電力を合計して時間帯毎の集計値を求めたが、これに限らず、特定のセンサCS1で検出した電力を集計する構成であっても良い。例えばパーソナルコンピュータが接続されたコンセントの電力を検出するセンサCS1が、センサID01aで識別される場合、当該センサID01aで識別されるセンサCS1の検出した電力を集計して最大ピーク値を求めても良い。これによりパーソナルコンピュータ等の特定の接続機器のピーク値を評価すること
が可能になる。
【0093】
また、エネルギー管理サーバ3は、利用者Aが利用する電源接続機器IDを接続機器データベース313から01と求め、電源接続機器ID”01”と対応する中継器IDを設置エリアIDテーブルから01と求める。また、エネルギー管理サーバ3は、中継器ID”01”と対応する電力会社IDを中継器テーブルから電力会社Aと求め、電力会社Aのピーク帯を電力会社ピーク帯データベース316から例えば14:00〜15:00と求
める。
【0094】
そして、エネルギー管理サーバ3は、14:00〜15:00に、センサID:01a
、01b、01cによって検出される電力をピーク帯使用量92として求める。なお、後述の例では、所定期間内のピーク帯使用量92を求めて平均をとり、平均したピーク帯使用量で、ランキングを求めている。
【0095】
<処理フロー>
図18に、エネルギー管理サーバ3による電力管理準備処理のフローチャートを例示する。エネルギー管理サーバ3は、主記憶装置に実行可能に展開されたコンピュータプログラムにより電力管理準備処理を実行する。電力管理準備処理は、図21に示す消費電力評価処理の前提として、実行される処理である。
【0096】
エネルギー管理サーバ3は、まず、電源接続機器1およびセンサのIDを設定する(S10)。例えば、オフィス内に、新たな電源接続機器1が設置されたときには、システム管理者は、エネルギー管理サーバ3にアクセスし、所定の定義画面を立ち上げ、新たに設置された電源接続機器1をエネルギー管理サーバ3に登録する。例えば、4口コンセントを有する電源接続機器1に対しては、システム管理者は、1つの電源接続機器IDと、4つのセンサIDとを設定する。設定に際して、エネルギー管理サーバ3は、未使用の電源接続機器IDと、未使用のセンサIDを画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。エネルギー管理サーバ3は、システム管理者の指定にしたがって、電源接続機器データベース311のセンサIDテーブルに、電源接続機器IDとセンサIDを対応付けて保存する。
【0097】
また、エネルギー管理サーバ3は、中継器IDを設定する(S20)。例えば、オフィス内に、新たな中継器2が設置されたときには、システム管理者は、エネルギー管理サーバ3にアクセスし、所定の定義画面を立ち上げ、新たに設置された中継器2をエネルギー管理サーバ3に登録する。例えば、中継器2を一意に識別する中継器IDを設定し、この中継器IDと、IPアドレスと、グローバルアドレスとを対応付けて中継器テーブルに登録する。
【0098】
更に、エネルギー管理サーバ3は、中継器IDと電力会社の供給エリアに基づき電力の供給元となる電力会社を中継器テーブルに設定する(S30)。S30の詳細は、図19により後述する。
【0099】
また、エネルギー管理サーバ3は、設置エリアのIDを設定する(S40)。すでに述べたように、実施形態1において、設置エリアは、中継器2がカバーするエリアである。S20の処理では、設置エリアごとに、エリアIDと、それぞれのエリアに配置される1以上の電源接続機器1との関係が定義される。オフィス内に、新たな中継器2が設置されたときには、システム管理者は、エネルギー管理サーバ3にアクセスし、所定の定義画面を立ち上げる。そして、システム管理者は、新たに設置された中継器2がカバーするエリアのエリアID、エリア名、およびそのエリアに配置される電源接続機器1の関係をエネルギー管理サーバ3に登録する。
【0100】
設定に際して、エネルギー管理サーバ3は、未使用のエリアIDを画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、電源接続機器データベース311に登録済みであるが、エリアに配置していない電源接続機器の一覧を画面に表示し、ポインティングデバイス等によるシステム管理者の選択を促すようにしてもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、エリア名の入力をシステム管理者から受け付けるようにしてもよい。エネルギー管理サーバ3は、以上のようなシステム管理者の指定にしたがって、電源接続機器データベース311の設置エリアIDテーブルに、エリアIDとエリア名とそのエリアに配置される電源接続機器IDとを対応付けて保存する。
【0101】
なお、中継器2を用いないで、エネルギー管理サーバ3が電源接続機器1から使用電力(電流センサの検出電流)を収集するようにしてもよい。中継器2を用いない消費電力評価システムでは、エリアIDと電源接続機器IDとを一対一で対応付けて保存すればよい。また、以上のS10からS40の処理は、エネルギー管理サーバ3の消費電力評価処理とは、切り離してオフラインで実行すればよい。また、S10の処理と、S20の処理とは、シーケンシャルに実行しなくてもよい。
【0102】
エネルギー管理サーバ3は、中継器2経由でそれぞれの電源接続機器1の電流センサから電流値を収集する(S50)。例えば、中継器2がカバーするエリア内の電源接続機器1の各電流センサから電流値を定期的に取得し、エネルギー管理サーバ3に報告するようにすればよい。報告には、例えば、電源接続機器ID、センサIDとともに、その報告の時点において電流センサで検出されている電流値を含めるようにすればよい。ただし、中継器2は、それぞれの電源接続機器1およびそれぞれの電流センサから取得した電流値を所定の順で配列し、電流値ベクトルデータの形式で、エネルギー管理サーバ3に報告してもよい。エネルギー管理サーバ3は、電流値ベクトルデータの形式にしたがって、各電流センサの電流値を読み取ればよい。エネルギー管理サーバ3は、収集した電流値を電力値に換算し、図9に示した形式で、電力値データベース312に格納すればよい。
【0103】
この場合、エネルギー管理サーバ3は、収集した電力値をすべて電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、収集した電力値のうちの一部をサンプルとして、電力値データベース312に格納してもよい。
【0104】
より具体的には、中継器2は比較的短期間、例えば、1秒間隔で電流値を取得し、エネルギー管理サーバ3に送信する。そして、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値をすべて電力値に換算し、電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値の集合から、所定期間、例えば、5分間隔でサンプル値を取得して電力値に換算し、電力値データベース312に格納してもよい。また、エネルギー管理サーバ3は、中継器2から送信された電流値から所定期間内の平均値、最大値、最小値、期間の始期の値、期間の終期の電力値等を求め、電力値データベース312に格納してもよい。
【0105】
また、エネルギー管理サーバ3は、センサ毎の基準ピーク電力値を接続機器データベース313に登録する(S60)。S60の詳細は、図20により後述する。
【0106】
次に、図18のS30における電力供給元の電力会社を設定する処理を詳細に説明する。図19に、電力会社を設定する処理のフローチャートを例示する。
【0107】
電力会社を設定する処理を開始すると、エネルギー管理サーバ3は、中継器2が設置されている都道府県名と市町村名を求める(S220)。例えば、中継器テーブルから中継
器2のグローバルアドレスを読み出し、当該グローバルアドレスのWHOIS情報として登録
されている住所をインターネット等のネットワークを介してWHOIS情報のデータサーバ等
から取得する。なお、これに限らず、エネルギー管理サーバ3は、入力画面を表示装置37に表示させて管理者に入力を促し、入力された都道府県名と市町村名を中継器テーブルに登録する構成でも良い。
【0108】
そしてエネルギー管理サーバ3は、S220で求めた都道府県名と対応する電力会社を電力会社データベース317から抽出する(S230)。
【0109】
ここで、都道府県名と対応する電力会社IDが複数抽出された場合(S240,Yes)、エネルギー管理サーバ3は、都道府県名及び市町村名と対応する電力会社IDを電力会社データベース317から抽出する(S250)。
【0110】
S250によって電力会社IDが一つに特定された場合、或いはS230で抽出された電力会社IDが一つの場合(S240,No)、エネルギー管理サーバ3は、抽出された電力会社IDを中継器テーブルに登録する(S260)。そして、エネルギー管理サーバ3は、これらの処理を中継器テーブルに登録されている各中継器について、或いは中継器テーブルの電力会社フィールドに電力会社IDが登録されていない中継器について繰り返す(S210−S270)。
【0111】
また、図18のS60におけるセンサ毎の基準ピーク値を設定する処理を詳細に説明する。図20に、基準ピーク値を設定する処理のフローチャートを例示する。
【0112】
基準ピーク値を設定する処理を開始すると、エネルギー管理サーバ3は、先ず、基準期間の入力を管理者に促すように、メッセージや入力画面等を表示装置37に表示させる(S300)。また、エネルギー管理サーバ3は、カレンダー等を表示し、管理者が基準となる日や期間を選択することで、基準期間を入力できるようにしても良い。なお、基準期間を入力する構成に限らず、現在の日時や評価対象として指定した期間の前日や前週などのように、相対的に基準期間を定めておいても良い。
【0113】
また、エネルギー管理サーバ3は、入力センサ毎の基準ピーク電力値を格納するための変数を確保して初期化する(S310)。
【0114】
次に、エネルギー管理サーバ3は、S300で入力された基準期間において各センサで検出された電力値を単位時間毎に集計する(S330)。例えば基準期間を先週とし、単位時間を1時間とした場合、先ず、1週間前の日の1時間、例えば0:00〜1:00に検出された電力値を電力値データベース312から読み出し、センサ毎に集計する。
【0115】
そしてS330で求めた集計値をS310で確保した変数に格納されている値とセンサ毎に比較し、当該変数の値よりもS330で求めた集計値が大きい場合(S340,Yes)、当該変数の値をS330で求めた集計値に置き換える(S350)。一方、当該変数の値よりもS330で求めた集計値が大きくない場合(S340,No)、当該変数の値を置き換えずに、各センサの集計値について、S335〜S355の処理を繰り返す。全てのセンサによる集計値について、S335〜S355の処理を繰り返した後、S330に戻って次の単位時間の集計を行い。基準期間の最後の単位時間までS320〜S360の処理を繰り返す。即ち、1時間毎の集計値をS340で比較し、より大きな値をS310で確保した変数に格納するので、当該変数に最後に格納された値が、基準期間中の最も大きな集計値、即ち基準ピーク値である。
【0116】
このようにS320〜S360で求めた全てのセンサの基準ピーク値を接続機器データ
ベース313にそれぞれ登録する(S370〜S390)。
【0117】
図21に、エネルギー管理サーバ3による消費電力評価処理のフローチャートを例示する。エネルギー管理サーバ3は、主記憶装置に実行可能に展開されたコンピュータプログラムにより消費電力評価処理を実行する。この処理は、バッチ処理により、本消費電力評価システムの管理者が設定したランキング集計期間毎、例えば、1日1回、1週間に1回等のタイミングで起動される。ただし、本消費電力評価システムの管理者がマニュアルで図21の処理を起動するようにしてもよい。管理者がマニュアルで図21の処理を起動する場合には、評価対象となるランキング集計期間を指定するようにしてもよい。以上のような条件にしたがったトリガにより、エネルギー管理サーバ3は、図21の処理を実行する。
【0118】
エネルギー管理サーバ3は、まず、利用者毎に最大ピーク値、ピーク比率、及びピーク帯使用量といった評価項目の値を求める(S100)。ステップS100において、エネルギー管理サーバ3は、電力会社のピーク帯情報を取得する処理(S101)や、電力値データベース312から時間帯毎の電力値を取得する処理(S102)、電力値を集計する処理(S103)を行う。なお、ステップS100において、電力値を取得する処理(S102)や電力値を集計する処理(S103)は、例えば利用者毎に繰り返して実行しても良い。なお、ステップS100の具体的な手順については、図22〜図24を用いて後述する。
【0119】
そして、エネルギー管理サーバ3は、ステップS100で求めた評価項目について順位付けを行う(S110)。なお、ステップS110において、エネルギー管理サーバ3は、個人ランキングデータベース314から各利用者の評価項目の値を取得する処理(S111)や、評価項目毎に各利用者の値をソートして順位付けする処理(S112)を実行する。なお、ステップS110の具体的な手順については、図25〜図33を用いて後述する。
【0120】
図22,図23は、図21におけるステップS100の処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0121】
先ず、エネルギー管理サーバ3は、電力会社のピーク帯の情報を取得する(S400)。このステップS400は、ステップS100に示す処理S101に相当する。ステップS400において、エネルギー管理サーバ3は、各電力会社のピーク帯の情報を各電力会社のウェブサーバ等から取得し、電力会社ピーク帯データベース316に登録する。ここでピーク帯の情報は、予測値であっても実績値であっても良い。また、ピーク帯の情報の取得は、電力会社のウェブサーバから取得することに限らず、サービスプロバイダのサーバ等からエネルギー管理サーバ3へ配信されるようにしても良い。
【0122】
次にエネルギー管理サーバ3は、利用者データベース318を参照して利用者を順に指定し(S405)、変数に初期値を設定する(S410)。例えば、個人の最大ピーク値を格納する変数「wk個人ピーク値」、電力会社の指定日のピーク帯値を格納する変数「wk電力会社ピーク帯」、ピーク帯使用量を格納する変数「wk個人ピーク帯値」、wk個人ピーク帯値にピーク帯使用量を加算した回数を格納する変数「wkピーク帯設定日数」を設定し、この値をそれぞれ0とする。
【0123】
次にエネルギー管理サーバ3は、ランキング集計期間とした日を順に指定日とし(S415)、電力会社ピーク帯データベース316から指定日のピーク帯を取得し(S420)、当該ピーク帯を変数「wk電力会社ピーク帯」に格納する(S425)。
【0124】
また、エネルギー管理サーバ3は、ランキング集計期間内の単位時間を順に指定し(S430)、指定された単位時間に、S405で指定した利用者と対応する各センサで検出した電力値を電力値データベース312から読み出し集計する(S435)。このステップS435は、ステップS100に示す処理S102に相当する。
【0125】
そしてS435で求めた集計値を変数「wk個人ピーク値」の値と比較し、当該変数の値よりもS435で求めた集計値が大きい場合(S440,Yes)、当該変数の値をS435で求めた集計値に置き換える(S445)。
【0126】
S445の後、或いは当該変数の値よりもS435で求めた集計値が大きくない場合(S440,No)、エネルギー管理サーバ3は、S430で指定した単位時間が、変数「wk電力会社ピーク帯」と一致するか否かを判定する(S450)。一致した場合(S450,Yes)、エネルギー管理サーバ3は、変数「wk個人ピーク帯値」にS435で求めた集計値を加算し(S455)、変数「wkピーク帯設定日数」の値を一つカウントアップする(S460)。S460の後、或いはS450で一致しない場合(S450,No)、S430に戻って(S465)、次の単位時間を指定し(S430)、S415で指定した日の最後の単位時間までS430〜S465を繰り返す。
【0127】
また、エネルギー管理サーバ3は、S465で最後の単位時間まで繰り返した場合、処理をS415に戻して(S470)、次の日を指定し、ランキング集計期間の最後の日までS415〜S470を繰り返す。
【0128】
S470で最後の日まで繰り返した場合、エネルギー管理サーバ3は、次に変数「wk個人ピーク帯値」が0でないか否かを判定する(S475)。ここで0でなければ(S475,Yes)、エネルギー管理サーバ3は、変数「wk個人ピーク帯値」の値を変数「wkピーク帯設定日数」で除し、ピーク帯使用量の平均値を求める(S480)。
【0129】
S480の後、或いは変数「wk個人ピーク帯値」が0の場合(S475,No)、エネルギー管理サーバ3は、最大ピーク値やピーク帯使用量を個人ランキングデータベース314に登録する(S485)。S485の詳細は、図24により後述する。
【0130】
S485の後、エネルギー管理サーバ3は、処理をS405に戻して(S490)、次の利用者を指定し、最後の利用者までS405〜S490を繰り返す。
【0131】
図24は、図23のS485における電力値集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0132】
先ず、エネルギー管理サーバ3は、変数「wk個人ピーク値」に格納された集計値、即ち最大ピーク値を個人ランキングデータベース314に登録する(S510)。
【0133】
次に、エネルギー管理サーバ3は、接続機器データベース313から基準ピーク値を読み出し、基準ピーク値に対する最大ピーク値の比率を求める。例えば次式のように、最大ピーク値を基準ピーク値で除し、100を乗じてピーク比率を求める(S520)。
【0134】
ピーク比率=最大ピーク値÷基準ピーク値×100
そしてエネルギー管理サーバ3は、S520で求めたピーク比率を個人ランキングデータベース314に登録する(S530)。
【0135】
また、エネルギー管理サーバ3は、S480で求めたピーク帯使用量を個人ランキングデータベース314に登録する(S540)。
【0136】
図25は、図21のS112におけるランキング集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0137】
エネルギー管理サーバ3は、先ず、各利用者の最大ピーク値の順位付けを行って個人ランキングデータベース314に登録する(S610)。次にエネルギー管理サーバ3は、各利用者のピーク比率の順位付けを行って個人ランキングデータベース314に登録する(S620)。更に、エネルギー管理サーバ3は、各利用者のピーク帯使用量の順位付けを行って個人ランキングデータベース314に登録する(S630)。
【0138】
また、エネルギー管理サーバ3は、利用者データベース318を参照し、各部門に対応付けられている利用者の人数をカウントし、部門毎の所属人数を取得する(S640)。
【0139】
次にエネルギー管理サーバ3は、各部門に所属する利用者の最大ピーク値を集計し、部門毎の集計値を求めて順位付けを行い、部門ランキングデータベース315に登録する(S650)。
【0140】
また、エネルギー管理サーバ3は、各部門に所属する利用者のピーク比率を集計し、部門毎の集計値を求めて順位付けを行い、部門ランキングデータベース315に登録する(S660)。
【0141】
更に、エネルギー管理サーバ3は、各部門に所属する利用者のピーク帯使用量を集計し、部門毎の集計値を求めて順位付けを行い、部門ランキングデータベース315に登録する(S670)。
【0142】
そして、エネルギー管理サーバ3は、管理者による部門ランキング或いは個人ランキングの選択を受け(S673)、部門ランキングが選択された場合には、部門ランキングデータベース315から最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量のランキングを読み出して出力する(S675)。また、エネルギー管理サーバ3は、S673で個人ランキン
グが選択された場合には、個人ランキングデータベース314から最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量のランキングを読み出して出力する(S677)。
【0143】
図26は、図25のS677における個人ランキングの出力処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0144】
エネルギー管理サーバ3は、管理者による表示対象の選択を受け(S681)、最大ピーク値が選択された場合には、個人ランキングデータベース314から最大ピーク値のランキングを読み出して表示装置に表示させる(S682)。また、エネルギー管理サーバ
3は、S681でピーク比率が選択された場合には、個人ランキングデータベース314からピーク比率のランキングを読み出して表示装置に表示させ(S683)、S681で
ピーク帯使用量が選択された場合には、個人ランキングデータベース314からピーク帯使用量のランキングを読み出して表示装置に表示させる(S684)。
【0145】
図27は、図25のS675における部門ランキングの出力処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0146】
エネルギー管理サーバ3は、管理者による表示対象の選択を受け(S691)、最大ピーク値が選択された場合には、部門ランキングデータベース315から最大ピーク値のランキングを読み出して表示装置に表示させる(S692)。また、エネルギー管理サーバ
3は、S691でピーク比率が選択された場合には、部門ランキングデータベース315
からピーク比率のランキングを読み出して表示装置に表示させ(S693)、S691で
ピーク帯使用量が選択された場合には、部門ランキングデータベース315からピーク帯使用量のランキングを読み出して表示装置に表示させる(S694)。
【0147】
図28は、図25のS610における最大ピーク値ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0148】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成した最大ピーク値の一覧を取得し(S710)、最大ピーク値を少ない順にソートして順位付けを行う(S720)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各利用者の順位を個人ランキングデータベース314における最大ピーク値フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S730)。
【0149】
図29は、図25のS620におけるピーク比率ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0150】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成したピーク比率の一覧を取得し(S810)、ピーク比率を少ない順にソートして順位付けを行う(S820)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各利用者の順位を個人ランキングデータベース314におけるピーク比率フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S830)。
【0151】
図30は、図25のS630におけるピーク帯使用量ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0152】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成したピーク帯使用量の一覧を取得し(S910)、ピーク帯使用量を少ない順にソートして順位付けを行う(S920)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各利用者の順位を個人ランキングデータベース314におけるピーク帯使用量フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S930)。
【0153】
図31は、図25のS650における最大ピーク値ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0154】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成した一覧の最大ピーク値を部門毎に集計し(S740)、当該集計値をS640で取得した部門の所属人数で除し、各部門の一人当たりの最大ピーク値を算出する(S750)。また、エネルギー管理サーバ3は、各部門の一人当たりの最大ピーク値を少ない順にソートして順位付けを行う(S760)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各部門の順位を部門ランキングデータベース315における最大ピーク値フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S770)。
【0155】
図32は、図25のS660におけるピーク比率ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0156】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成した一覧のピーク比率を部門毎に集計し(S840)、当該集計値をS640で取得した部門の所属人数で除し、各部門の一人当たりのピーク比率を算出する(S850)。また、エネルギー管理サーバ3は、各部門の一人当たりのピーク比率を少ない順にソートして順位付けを行う(S860)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各部門の順位を部門ランキングデータベース315におけるピーク比率フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S870)。
【0157】
図33は、図25のS670におけるピーク帯使用量ランキングの集計処理の詳細を例示するフローチャートである。
【0158】
エネルギー管理サーバ3は、S103で作成した一覧の最大ピーク値を部門毎に集計し(S940)、当該集計値をS640で取得した部門の所属人数で除し、各部門の一人当たりのピーク帯使用量を算出する(S950)。また、エネルギー管理サーバ3は、各部門の一人当たりのピーク帯使用量を少ない順にソートして順位付けを行う(S960)。そして、エネルギー管理サーバ3は、各部門の順位を部門ランキングデータベース315におけるピーク帯使用量フィールドのランキングサブフィールドに登録する(S970)。
【0159】
図34に、図25のS675,S677においてランキングを出力する処理の一例として、個人ランキングデータベース314或いは部門ランキングデータベース315におけるランキングデータの表示装置37への表示結果を示す。以下、図34の表示をランキング画面と呼ぶ。ランキング画面は、例えば、出力部310が生成し、利用者のPC、あるいは監視端末5等に設けた表示装置に表示させる。ただし、利用者のPCあるいは監視端末等が、エネルギー管理サーバ3から、個人ランキングデータベース314の情報を取得し、ランキング表示画面を作成するようにしてもよい。
【0160】
ここでは、エネルギー管理サーバ3の出力部310が利用者のPCからのランキング表示要求にしたがって、利用者のPCの表示装置にランキング画面を表示する処理例を説明する。図34のランキング画面は、利用者のPCでの表示結果の例である。この表示では、画面には、横軸と縦軸とが設定されている。横軸は、それぞれのランキングの順位を示す。また、縦軸は、評価値を示す。
【0161】
利用者は、ランキング画面の表示の際に、所望の評価指標のランキングを指定できる。例えば、個人の最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量のランキング、或いは部門毎の最大ピーク値、ピーク比率、ピーク帯使用量のランキング等である。また、ランキング画面の縦軸は、評価指標に代えて、利用者の属性、例えば、各利用者の所属部門、利用者の常駐するオフィスのフロア等の区分を指定してもよい。これらの評価指標、利用者の属性等は、利用者のPCから、エネルギー管理サーバ3の出力部310に引き渡される。エネルギー管理サーバ3の出力部310は、利用者のPCからの指定にしたがって、画面を生成する。
【0162】
図34のランキング画面では、利用者1人1人或いは各部門がオブジェクトMで表示される。図34で個々のオブジェクトは、M1、M2、MS等で示されている。ただし、オブジェクトを総称する場合には、単にオブジェクトMという。図32で、オブジェクトMSは、PCにログインしている利用者本人のランキングを示す。オブジェクトMSは、他の利用者のオブジェクトM1、M2等とは、異なる色、または塗りつぶしパターンで表示される。例えば、利用者本人のオブジェクトMSは、オレンジ色であり、他の利用者のオブジェクトは緑色等である。
【0163】
さらに、オブジェクトM3、M4、M5は、横軸上で略同一の位置にあるが、縦軸の評価指標、例えば、最大ピーク値では、オブジェクトM5に相当する利用者の評価が低く、オブジェクトM3に相当する利用者の評価が高いことが分かる。また、縦軸の評価指標は設定せず、単に、複数のオブジェクトが同一の総合ランキングで重なった場合に、重なったオブジェクトをランダムに縦軸の方向で分散させて表示してもよい。
【0164】
また、図34のランキング画面では、画面上にランキングの軸と、1つの評価指標の軸とを含む2次元の空間が例示されている。しかしながら、ランキング画面としては、3次元以上の次元の表示があってもよい。例えば、最大ピーク値のランキングと、ピーク比率のランキング、ピーク帯使用量のランキング等、複数の評価指標を軸に設定すればよい。
【0165】
以上述べたように、本実施形態の消費電力評価システムは、複数の利用者の最大ピーク値やピーク比率、ピーク帯使用量といった評価値を順位付けして出力することで、客観的な評価結果を利用者に提供できる。
【0166】
特に、本実施形態の消費電力評価システムは、消費電力のピークの評価を行うことで、電力消費の偏りを抑える効果的な節電活動を支援できる。
【0167】
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0168】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
【0169】
《その他》
以上の実施形態は、さらに以下の付記と呼ぶ態様を含む。以下の各付記に含まれる構成要素は、他の付記に含まれる構成と組み合わせることができる。
【0170】
(付記1)
複数のプラグ接続部、
前記複数のプラグ接続部のそれぞれに供給される電流または電力を検出する複数のセンサ、および、
前記複数のセンサが検出した検出値を前記複数のプラグ接続部に対応付けて出力するデータ出力部、を有する電源接続機器と、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部に対応付けた検出値を取得する通信部、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部の利用者を識別する利用者識別情報と前記複数のプラグ接続部のそれぞれとを対応付けて記憶する利用者記憶部、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める集計部、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するピーク判定部、
前記各利用者のピーク値を順位付けする評価部、および
前記順位付けの結果を出力する出力部を有する情報処理装置と、を備える消費電力評価システム。
【0171】
(付記2)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値をピーク値とする付記1に記載の消費電力評価システム。
【0172】
(付記3)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値をピーク値とする付記1又は2に記載の消費電力評価システム

【0173】
(付記4)
前記ピーク判定部が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とし、特定の時間帯の集計値と前記基準ピーク値との比をピーク比率として各利用者について求め、
前記評価部が前記各利用者の前記ピーク比率を順位付けする付記1から3の何れか1項に記載の消費電力評価システム。
【0174】
(付記5)
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得する通信部と、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部の利用者を識別する利用者識別情報と前記複数のプラグ接続部のそれぞれとを対応付けて記憶する利用者記憶部と、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める集計部と、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するピーク判定部と、
前記各利用者のピーク値を順位付けする評価部と、
前記順位付けの結果を出力する出力部とを有する情報処理装置。
【0175】
(付記6)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値をピーク値とする付記5に記載の情報処理装置。
【0176】
(付記7)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値をピーク値とする付記5又は6に記載の情報処理装置。
【0177】
(付記8)
前記ピーク判定部が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とし、特定の時間帯の集計値と前記基準ピーク値との比をピーク比率として各利用者について求め、
前記評価部が前記各利用者の前記ピーク比率を順位付けする付記5から7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【0178】
(付記9)
コンピュータが、
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得するステップと、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求めるステップと、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するステップと、
前記各利用者のピーク値を順位付けするステップと、
前記順位付けの結果を出力するステップと、
を実行する情報処理方法。
【0179】
(付記10)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値をピーク
値とする付記9に記載の情報処理方法。
【0180】
(付記11)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値をピーク値とする付記9又は10に記載の情報処理方法。
【0181】
(付記12)
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とし、特定の時間帯の集計値と前記基準ピーク値との比をピーク比率として各利用者について求めて、前記各利用者の前記ピーク比率を順位付けする付記9から11の何れか1項に記載の情報処理方法。
【0182】
(付記13)
コンピュータに、
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得するステップと、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求めるステップと、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するステップと、
前記各利用者のピーク値を順位付けするステップと、
前記順位付けの結果を出力するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0183】
(付記14)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値をピーク値とする付記13に記載のプログラム。
【0184】
(付記15)
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値をピーク値とする付記13又は14に記載のプログラム。
【0185】
(付記16)
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とし、特定の時間帯の集計値と前記基準ピーク値との比をピーク比率として各利用者について求めて、前記各利用者の前記ピーク比率を順位付けする付記13から15の何れか1項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0186】
1 電源接続機器
2 中継器
3 エネルギー管理サーバ
5 監視端末
311 電源接続機器データベース
312 電力値データベース
313 接続機器データベース
314 個人ランキングデータベース
315 部門ランキングデータベース
318 利用者データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプラグ接続部、
前記複数のプラグ接続部のそれぞれに供給される電流または電力を検出する複数のセンサ、および、
前記複数のセンサが検出した検出値を前記複数のプラグ接続部に対応付けて出力するデータ出力部、を有する電源接続機器と、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部に対応付けた検出値を取得する通信部、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部の利用者を識別する利用者識別情報と前記複数のプラグ接続部のそれぞれとを対応付けて記憶する利用者記憶部、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める集計部、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するピーク判定部、
前記各利用者のピーク値を順位付けする評価部、および
前記順位付けの結果を出力する出力部を有する情報処理装置と、を備える消費電力評価システム。
【請求項2】
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、最も高い集計値をピーク値とする請求項1に記載の消費電力評価システム。
【請求項3】
前記ピーク条件が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、電力会社による供給電力が最も高い時間帯の集計値をピーク値とする請求項1又は2に記載の消費電力評価システム。
【請求項4】
前記ピーク判定部が、前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、基準とする期間内で最も高い集計値を基準ピーク値とし、特定の時間帯の集計値と前記基準ピーク値との比をピーク比率として各利用者について求め、
前記評価部が前記各利用者の前記ピーク比率を順位付けする請求項1から3の何れか1項に記載の消費電力評価システム。
【請求項5】
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得する通信部と、
前記電源接続機器のそれぞれのプラグ接続部の利用者を識別する利用者識別情報と前記複数のプラグ接続部のそれぞれとを対応付けて記憶する利用者記憶部と、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求める集計部と、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するピーク判定部と、
前記各利用者のピーク値を順位付けする評価部と、
前記順位付けの結果を出力する出力部とを有する情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得するステップと、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求めるステップと、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するステップと、
前記各利用者のピーク値を順位付けするステップと、
前記順位付けの結果を出力するステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
電源接続機器に設けられた複数のプラグ接続部のそれぞれに対応付けた検出値を取得するステップと、
前記利用者識別情報と対応する前記検出値を時間帯毎に集計して、各利用者の時間帯毎の集計値を求めるステップと、
前記各利用者の時間帯毎の集計値のうち、所定のピーク条件を満たす集計値をピーク値として特定するステップと、
前記各利用者のピーク値を順位付けするステップと、
前記順位付けの結果を出力するステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2013−99004(P2013−99004A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236444(P2011−236444)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(591128763)株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ (57)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】