液体分注装置
液体分注装置は、タップ9に取り付けるための装着具7、タップをオンにすることによってタップ9から分注されるビールの量を検知するセンサ24、タップ9と係合する回動レバー4およびアーム1、ならびに、必要量の液体がタップ9から分注されたことのセンサ24からの知らせに応じて、回動レバー4をばね28の作用で回転させてタップ9をオフにする電子制御回路3を含む。このような装置は、特に、公衆バーにおけるビールの分注に適用可能である。なぜなら、装置は、バーテンダーがタップを開くことによって分注を開始した後の、実質的にハンズフリー操作を可能にし、したがって、バーテンダーによる併行作業を通じて、より柔軟で速やかなサービスを可能にするからである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体分注装置に関連し、より具体的には、ただし排他的にではなく、ビールまたは他の飲料を既存のビールタップおよびフォント(font)と協働して分注する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビールタップであって、グラスにビールの分注を開始するために「オン」位置に手動で動かされて、ビールを電動ポンプによって高い流速で汲み上げ、その後、グラスへのビールの分注を停止するために「オフ」位置に手動で動かされるビールタップからビールを分注することが知られている。
【0003】
しかし、このような構成は、ビールを分注する人がタップの傍に留まって、必要量のビールが分注された時点でタップをオフにしなければならないという点で、ビールの「ハンズフリー」分注を可能にすることができない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、必要量の液体および/または泡が分注された時点でタップを自動的にオフにすることが可能な、新規の液体分注装置を提供することにある。
【0005】
本発明の目的は、分注前の液体の状況と液体が分注される環境に概ね依存する、分注後の液体の質を向上させる調節機構を有する液体分注器具を使用して、液体を分注することにもある。
【0006】
液体分注器具は、ビール温度の変化または飲料間の差異などの、分注後のビールの質に影響し得る要因に一般に適応することができない「ハンズフリー」分注構成が原因で当面する問題を軽減する。
【0007】
手動処理は、ビールを分注する人が、分注後のビールの質が損なわれないことを確実にするために必要な状態にグラスを保持することによって、これらの要因を考慮に入れている。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、分注タップに取り付けられる液体分注装置が提供され、この装置は、タップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにするとタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含む。
【0009】
このような装置は、特に、公衆バーにおけるビールおよび他の飲み物の分注に適用可能である。なぜなら、装置は、バーテンダーがタップを開くことによって分注を開始した後の、実質的にハンズフリー操作を可能にし、したがって、バーテンダーによる併行作業を通じて、より柔軟で速やかなサービスを可能にするからである。一般に、バーテンダーがグラスをタップの下に置いてタップをオンにし、次いで、必要レベルの液体または液体が分注されることによって生じる泡が分注されてタップをオフにすべき時に、分注装置が制御する。分注装置は、必要な角度でビールをグラスに導く分注器具と共に使用してもよく、これにより、バーテンダーは、より速やかにサービスを提供し、また、併行作業をしながら一貫した計測を行うことが、可能になる。分注装置は、好ましくは、フォント/タップ間インターフェースに取り付けられるように構成され、したがって、フォントによって注がれるあらゆる飲料に使用可能であり、大きさの異なるグラスとの使用も可能である。分注装置は、好ましくは、グラス内のビールにヘッドをもたらすためにガスを注入するのに使用される従来のヘッドボタンが使えるようにも構成され、また、既存のタップを用いてグラス内のビールに手動で注ぎ足すことができるようにも構成される。
【0010】
好ましい実施形態において、センサは、グラス内の液体および/または泡のレベルを検知して、グラス内の液体および/または泡が所定のレベルに達したときにオフ信号を供給するレベル検出器を含む。さらに、好ましくは、タップをオフにする位置へと操作アームを付勢するばね手段が備えられる。ばね手段は、操作アームと搭載ブロックに固定されたフレームとの間に結合された引っ張りばねを含んでもよい。
【0011】
コントローラは、保持信号によって作動されたときに、操作アームを静止位置に保持し、保持信号が除去されたときに、操作アームを解放してタップをオフにする電磁石を含んでもよい。さらに、コントローラは、操作アームを静止位置に保持する保持信号を供給し、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、保持信号を除去する電子制御回路を含んでもよい。必要な検出のレベルは、分注されるべき液体の量に基づいて調節することが可能な上限であり、バーの操作者によって設定され得る。コントローラは、さらに、分注された液体のデータを記憶し、分注された液体のデータを通信ネットワークを使用して送信するように構成された、メモリを含んでもよい。
【0012】
好ましい実施形態において、操作アームは、2つの端部領域を有し、コネクタに固定されたフレーム上で両方の端部領域の中間で回動して、操作アームの他方の端部領域が必要な方向に向けられたときに、操作アームの一方の端部領域がタップをオフにする位置まで回動する。本実施形態のバリエーションにおいて、フレームは、回転可能にコネクタに結合され、フレームの向きをロックする手段を含むプレートを含む。操作アームは、横に延びてタップに達し、タップをそのオフ位置へと回動させるクロスバーを有してもよい。
【0013】
好ましい実装態様において、分注装置は、恒久的な備品として、常時使用されるように構成される。しかし、分注装置の動作は好ましくは停止可能であり、必要な場合には、分注が手動で行われる通常のバーの作業慣行に戻るようにする。たとえば、回動アームを、分注の間にタップが手動でオフ位置に動かされることを可能にする、操作不能位置に移動可能にしてもよい。
【0014】
好ましい実施形態において、センサは、コネクタに結合されたチューブに対して摺動可能に係合し得るセンサ支持基体に、取り外し可能に取り付けられる。容器支持体が回動可能にチューブに結合されて、容器支持体がその軸の周りに回転し得るようにしてもよい。
【0015】
液体分注装置は、取り外し可能にタップに連結できるようにして、従来の分注タップに連結し、不要なときに容易に取り外すことができるようにしてもよい。あるいは、分注装置はフォント/タップと一体に形成してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様によれば、液体分注装置から分注された液体のデータを収容して、分注された液体のデータが遠隔地に送信され得るようにする記憶媒体が提供され、この液体分注装置は、液体分注装置のタップに取り付けるためのコネクタ、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサ、タップと係合する操作アーム、および、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラを含む。
【0017】
本発明の第3の態様によれば、分注タップからの液体の流れを適切に導くために分注タップに取り付けられる液体分注器具が提供され、この液体分注器具は、可撓性のチューブ、動作可能に可撓性のチューブに結合されて、チューブを湾曲状態にさせる調節要素、および、液体がチューブの端部から必要な方向に分注される湾曲状態にチューブが保持される位置に調節要素を保持するロック要素を含む。
【0018】
好ましい実施形態において、調節要素は、チューブの少なくとも1点に摺動可能に結合される。
【0019】
好ましい実装態様において、液体分注器具はチューブに対して離れた少なくとも1点に結合されるように、配置される。
【0020】
好ましい実施形態において、液体分注器具は、チューブを湾曲状態から解放する解放要素を備える。
【0021】
このような分注器具は、分注される際のビール流速、温度変化およびビール液のガス含有量などの、分注された製品の質に影響する要因に対する実質的制御を提供するので、特に、公衆バーにおいてビールまたは他の飲み物を分注するのに適用可能である。
【0022】
バーテンダーは、グラスをタップの下に置き、液体が必要な方向にてグラスに分注されるように分注器具を調節することによって、分注器具を使用するであろう。たとえば、分注器具は、チューブをグラスに押し付けて、液体が分注されることによって生じる泡の量を低減するように調節することが可能であり、または、チューブを真直ぐにして、液体が分注されることによって生じる泡を増すことが可能である。したがって、グラスに注がれる際のビールの落下を分注器具が妨げるので、ビールの質は高くなる。
【0023】
分注器具は、ハンズフリー分注装置と共に使用することができる。したがって、分注器具は、液体が分注されることによって過剰な泡が生じるのを避けるために必要な角度/高さでビールをグラスに導くので、環境要因によって影響されるビールの質を説明する手段をもたないハンズフリー構成に関連する不都合を軽減する。
【0024】
分注器具は、フォントタップ機構を用いて分注される多種多様な飲料に使用することができ、また、異なる大きさの容器への注ぎに使用することができるように、好ましくは、タップノズルの中に、または上に、取り付けられる。分注器具は、雫受けの高さが異なるフォントに対して適切な分注長になるように切ることができる長いチューブを備え得るので、このようにすることが可能である。必要な長さに切断された後は、分注器具の僅かな調節が必要ではあるものの、分注器具は、半パイントグラス、パイントグラスまたはピッチャなどの異なる飲み物容器への分注に使用され得る。
【0025】
一実施形態において、分注器具に備えられた調節コードおよび張力解放チューブを用いて、分注器具の容易な調節が達成される。本実施形態のバリエーションにおいて、分注器具は、プッシュフィットでタップノズルの端部に嵌め込まれる分注チューブを有し、ロックリングが器具の上端部に位置して、調節コードを張力が加わった状態にロックする。さらなる実施形態において、チューブとタップノズルとの間に流体密封シールを与えるために、固定リングが使用される。これは、定期的な調節を要するときに、特に必要になる。
【0026】
分注器具は、取り外し可能にタップに連結できるようにして、従来の分注タップに連結し、清掃が必要なとき、または使用する必要がないときに容易に取り外すことができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】ビールフォントに取り付けられた装置の側面図である。
【図2】ビールフォントに取り付けられた装置の正面図である。
【図3】タップが「オン」位置にありグラスをビールで満たす間の側面図である。
【図4】タップを上方に回動させるバネ張力作用の結果としてタップが「オフ」位置にあり、グラスをビールで満たすのを止めるときの側面図である。
【図3a】タップが図3と同じ位置にあるときの拡大側面図である。
【図4a】タップが図4と同じ位置にあるときの拡大側面図である。
【図5】タップの手動操作を可能にするために装置を取り外し得る様子を示す、装置の正面図である。
【図6】短いタップおよび長いタップに装置を固定する異なる方法を示す図である。
【図7】装置に取り付けられた取り外し可能なセンサハウジング、およびピッチャに分注するのに適する大型版のセンサハウジングを示す図である。
【図8】取り外し可能な延長チューブ、および高さ可変のスロットを示す図である。
【図9】チューブがある種のフォントで使用されるときに、鉛直チューブを支持する安定ブラケットを示す図である。
【図10】調節コードから張力を受けていない状態の分注器具を示す図である。
【図11】調節コードから張力を受けている状態の分注器具を示す図である。
【図12】ノズルに取り付けられ、グラス内で張力を受けていない状態の分注器具を示す図である。
【図13】ノズルに取り付けられ、グラスの側面に押当てられるように張力を受けている状態の分注器具を示す図である。
【図14】分注器具とタップノズルとの結合を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明をより良く理解できるように、添付の図面を参照しながら、例として、タップからのビールの分注の制御に用いられる本発明に従う分注装置の好ましい実施形態を説明する。
【0029】
図1〜図9に示す実施形態は、3つの調整だけを使用して従来のビールフォントに取り付けるように設計され、したがって、組み立てが迅速で、使用において柔軟性をもたらすビール分注装置である。図1および図2を参照すると、分注装置はタップ9とフォント8との間に取り付けられており、その結合は「フックオン」(hook on)装着具7によってなされている。タップ9をフォント8に固定するナットを外すことによって、タップ9をフォント8に搭載するために用いられるタップ9のねじ部に装着具7が載るのを可能にする間隙が生じ、ナットを再度締めることによって、タップ9およびフォント8は、装着具7を挟んでロックして、内部のビールラインを切断する必要なく、装置を正しい向きでフォント8に固定するのに使用される。これによって、分注装置を、入手可能なビールフォントの大多数に対して適合させて、取り付けに適するようにすることが容易になる。分注装置は、また、種々のタップとの使用を可能にする調節可能な回動アーム1を有している。分注装置は、広範囲の環境条件で使用することが可能である。
【0030】
図示した分注装置は、装着具7に固定連結されて、グラス台2を支持する鉛直チューブ10、旋回プレート11、分注器具5、および、マイクロプロセッサを内蔵する電子制御回路3に通じるケーブルなどの、装置の他の部品を支持する働きをする主ブロック6を含む。鉛直チューブ10は、以下に詳述するように、鉛直チューブ10に沿って移動可能な二部分センサ部品を支持する。センサは、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15を含む。センサハウジング14は、取り付け具29によって、取り外し可能にセンサハウジング基体15に取り付けられている。これにより、センサハウジング基体15を必要に応じて取り外して清掃することができる。センサハウジング基体15が取り外し可能であることによって、センサハウジング14を異なる設計のセンサハウジング基体15に取り付けることが可能になる。ピッチャへの分注に好適な異なるセンサハウジング基体を、図7に要素32として示す。センサは、液体がタップから分注されているときの、グラス内の液体のレベル/量を検出するという、必須の機能を有する。センサはまた、液体がグラスに分注されるときに生じる泡を検知することによって、あるいは、グラス内の液体の量の測定を可能にする液体の何らかの性質を利用して、グラス内の液体の量を検出することができる。
【0031】
旋回プレート11には、図4aにおいてより詳しく見られるように、回動レバー4、磁化体25、ばね28、および電磁石16が組み込まれている。図3aは、2本のボルト20および21によって主ブロック6の側部に連結された旋回プレート11を示す。旋回プレート11に搭載された部品は、回動レバー4および回動アーム1の移動を妨げないようにしながら、旋回プレートカバー26によって保護される。分注器具5は、タップのビールノズルに取り付けられて、タップ9からグラスまたはピッチャにビールを分注するのを援助する働きをする。
【0032】
主ブロック6は、タップ9とフォント8との間の距離を変えることを可能にする延長ブラケット27を有する。分注装置は共通主ブロック6を含むが、延長ブラケット27を備えることによって、図6に示すように、フォント8とタップ9との間の間隙を変化させて、鉛直チューブ10を異なる位置に設定することが可能になる。主ブロック6が、延長ブラケット27なしに取り付けられるときは、フォント8とタップ9との間に短い距離が存在するのみであるが、延長ブラケット27は、必要に応じて、フォント8のバー金具に補正量をもたらす。鉛直チューブ10の位置は、センサハウジング14がビールタップに隣接するような位置である。主ブロック6に延長ブラケット27が取り付けられたときは、鉛直チューブ10がより前方に設定され、フォント8とタップ9との間により大きな距離が生じて、センサハウジング14もまたビールタップに隣接する。延長ブラケット27を備えることによって、タップが有するかも知れないどの調節機構とも干渉することなく、装置を、より長いタップ、および、より大径のタップに取り付けることが可能になる。これらの部品は、装置を調節して、フォントおよびタップの異なる寸法に応じて、装置を最適な位置に設定することができるという利点を有する。
【0033】
鉛直チューブ10は、さらに、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15が、正しい向きで、鉛直チューブに10に沿って移動することを可能にする配向溝13を有する。センサハウジング基体15は、センサハウジング基体15上に位置するガイドピン30および31を用いて、取り外し可能に鉛直チューブ10に結合される。センサハウジング基体15は、センサを保護するカバー26上のスロット内に位置するセンサハウジングを要望どおり清掃するために、鉛直チューブ10から取り外すことができる。ガイドピン30および31は、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15の回転移動も低減し、センサハウジング14および基体15を所望の位置にロックするために、使用することが可能である。
【0034】
鉛直チューブ10の内側は、センサハウジング14および電磁石16から、安全上の理由で装置から離れて配置されている12ボルト電気制御ボックス3まで走る電気配線を収容している。
【0035】
鉛直チューブ10は、おねじが設けられた接続部によって鉛直チューブ10に結合される延長チューブ33を有する。延長チューブ33の回転は、チューブ33を鉛直チューブに沿って移動させ、したがって、鉛直チューブ10の端部に対する延長チューブ33の変位は変わり得る。これは、延長チューブ33が取り外し可能にグラス台2に結合されるので、有利である。延長チューブ33の変位の調節は、したがって、グラス台2にも相応の変位を生じさせ、これにより、グラス台に置かれる異なるグラスの高さに対応することが可能になる。変位量はスロット12の長さに限られる。延長チューブ33は、鉛直チューブ10の長さが適切な場合、または、ノズルと雫受けとの間の距離によって延長チューブ33を加えることができない場合には、鉛直チューブ10から取り外すことができる。鉛直チューブ10の端部は、延長チューブ33を取り付けない場合に、グラス台2を取り付けるための短いスロット34を有している。望ましい場合には、グラス台2を完全に取り外すことが可能であり、好ましければ雫受けを使用する。これらの特徴は、一緒に使用される容器の種類に関する分注装置のより大きな柔軟性をもたらすことが、理解されよう。たとえば、グラス台2は、雫受けに置かれたピッチャに分注するのに好適な第1の高さに設定し、次いで、グラスに分注するのに好適な元の高さに戻すことが可能である。しかし、センサがピッチャの上に正しく位置するように、装置はより大きなセンサハウジング32を含まなければならないであろう。大きなセンサハウジングはグラスと共に使用することも可能なので、分注処理を遅延させることになる分注器具5の部品の変更を実施する必要なく、装置は異なる容器との使用に適合する。
【0036】
グラス台2は、両面性であり、グラスをタップの真下に適切に位置させて、確実に分注器具5が正しく分注するように、両面とも窪みが付けられている。グラス台2の各面に形成されている窪みは、異なる2種のグラス径に対応しており、グラス台2は、分注されるグラスの直径に応じて、バーの人によって180度回転させられる。このような構成は、グラス台2に置かれたときのグラスの安定性を保ちながら、グラスのサイズの一定範囲に対応し得る柔軟性をもたらす。
【0037】
グラス台2は、操作を容易にするためにグラス台2の前部に配置されたピンチフィット(pinch fit)ロック機構18を有している。ロック機構18は、グラス台2を通って延びて鉛直チューブ10内のスロット12に入り込むねじ棒を含み、スロット12の背後に位置するねじ棒の端部にはロックナット17が取り付けられる。締められたとき、ロック機構18は、台2を鉛直チューブ10に押し当てて、グラス台2を適切な位置に固定するピンチフィットを提供する。
【0038】
グラス台2は、ロック機構18を元に戻すことにより、ロック機構18を緩めてそれを鉛直チューブ10または延長チューブ33の端部から外し、グラス台2を前方に引いて鉛直チューブ10から離すことによって、容易に取り外すことができる。ねじ棒も、清掃のために取り外し、次いで、安全に保つためにガラス台2に再挿入することが可能である。
【0039】
分注器具5は、液体が分注されることによって過剰の泡が生じるのを避けるために必要な角度/高さでビールをグラスに導くために設けられており、可撓性を有する材料で作製された使い捨ての要素である。分注器具5は、ビールが分注される間のグラス内のビールの質を制御し、タップの下のグラスの事実上の傾きとして作用して、したがって、ビールの落下を妨げ、分注されたビールの質を高める。分注器具5は、交換して、プッシュオンフィット(push on fit)で、ビールノズルの端部に取り付けることが可能である。分注器具は、チューブの角度を調節し維持するために使用することができる調節コード35を含んでもよい。分注器具5のこの調節は、質の高いビール分注を考慮したもので、ビール温度およびグラス温度の変化などの、分注されたビールの質に影響する可変要因に打ち克つ。
【0040】
製品が組み立てに際して調節可能であるということは、調節可能な旋回プレート11、調節可能な回動レバー4、および主ブロック6の配置によってさらに増進され、分注装置を種々のフォントおよびタップ上で使用することを可能にする。旋回プレート11は、図3aに示すように、スロット19を有しており、これによって旋回プレート11は、ボルト孔20を中心に上下に回転可能であり、また、ロックボルト21を締めることによって所定の位置にロックされ得る。この特徴によって、装置を種々のフォントおよびタップに固定することが可能になる。旋回プレート11を調節して、タップの異なる直径および長さに合わせられるからである。旋回プレート11は、スルーロック22で伸縮自在に結合された回動レバー4およびアーム1と協働し、回動レバーアーム1がタップから最適の距離になるよう調節するのを可能にする。これらの特徴によって、製品は、広範囲のフォントおよびタップとの組み合せにおいて効率よく機能し得る。フォントとタップとの距離が短く、短いタップハンドルを有するタップおよびフォントの構成については、回動レバー4および回動アーム1は、図示したものよりも寸法が小さくなるであろうということが、理解されよう。
【0041】
器具がある種のフォント上で使用されるときの鉛直チューブ10の安定性を向上させるために、調節可能な安定ブラケット36を使用して、延長チューブ10の底を安定ブラケット36に固定し、次いで、ブラケット36をバーまたはフォントに取り付けることによって、鉛直チューブ10を安定させてもよい(延長チューブ33は用いても用いなくてもよい)。これは、製品をより広範囲なフォントで使用することを可能にする。
【0042】
回動レバー4は、タップ9の一方側に位置し、ビールの分注を停止すべきときにタップ9をその閉位置へと操作する、L字状の二部分伸縮自在バーを含む。回動レバー4を回動させてタップ9をオフにする切り替え機構が備えられており、この機構は、回動レバー4と旋回プレート11との間に連結されて、回動レバー4が電磁石16によって解放されたときに、旋回プレート11に搭載された回動バー23を中心にタップ9をオフにする方向に回動レバー4を回転させるばね力を加えるように働く、ばね28を含む。
【0043】
分注装置は、また、装置のオフ機能を制御するための電子制御回路3を含んでいる。電子制御回路3は、リレースイッチを含み、センサハウジング14内に配置されたセンサ24と電磁石16との間に接続されている。装置が図4に示した位置にある状態を発端として、ビールは、バーテンダーによるタップ9の手動操作の後、グラスに分注される。バーテンダーが、タップ9を前方下に完全に回動させることによって、回動アーム1を下方に移動させ、これに伴い、回動レバー4が回転して、磁化体25を電磁石16に係合させる。回動アーム1は、これで、図3に示す分注位置にロックされ、ばね28には張力が加わる。グラスに分注されたビールが必要レベルに達したことをセンサ24が検出したときに、オフ信号が電子制御回路3に供給されて、リレースイッチに電磁石16への保持電流供給をオフに切り替えさせる。これによって、ばね28の張力が解放され、タップ9を自動的にオフにするのに充分な力で回動レバー4を回動バー23の周りに強制的に回転させる。正しい瞬間でのタップ9のオフへの自動切換えは、無駄を最小限にして、雫受けを清掃し空にする作業を低減するだけでなく、正しい量のビールが分注されることを保証する。装置は、これらの機能を実行し終えたとき、リセットされ、さらなる分注動作の制御のために再び使用できる状態になる。
【0044】
電子制御ボックス3には、電源ソケットに差し込まれた12ボルト電力変換器によって、電力が供給される。変換器は、自己のスイッチを有して必要時に装置に電力を供給する電子制御ボックス3に、接続される。2台以上の分注装置が必要な場合、電子制御ボックス3は、追加の分注装置のためのもう1つの制御ボックスに、アダプタを経由して接続することが可能であり、したがって、数台の装置に電力を供給するために、ただ1つの電源ソケットが必要なだけである。装置への電力は、各電子制御回路3のスイッチを個別に制御することによっても、電源ソケットで電力オフにすることによっても、オフに切り替えることができる。
【0045】
センサハウジング14および電磁石16から延びる電気配線は、鉛直チューブ10の底に向って出て、バーに固定された電子制御ボックス3に入る。この制御ボックス3は、機能を実現するための電子部品を収容しており、センサ検出の調節を可能にするために操作可能なボタンを含む。これは、対応するボタンを押すことによって、センサが検出する距離を短縮または増大させ得ることを意味する。
【0046】
例示した装置について、フレームの形状および部品の配置の変更などの、バリエーションを考えることができる。電子制御回路をより小型にしてよいし、電源を持続可能電源または代替物に変えてもよい。一実施形態において、電子制御ボックスは、ある時間にわたって行われた分注操作の回数および/もしくは頻度、または、分注された液体に関する他のデータの読み出しを提供する能力などの、いくつかのさらなる制御機能を提供するマイクロプロセッサを含み得る。電子制御ボックスは、分注データの解析を可能にするために、分注データを記憶するメモリを有してもよい。電子制御ボックスは、データケーブルを用いて分注データを外部に送信するように構成することもできる。たとえば、データは、コンピュータ装置によって取り出されて、適切な通信ネットワークを使用して遠隔地に送信することが可能であり、あるいは、電子制御ボックスが、汎用パケット無線通信サービス(GPRS)などの通信ネットワークを使用し、インターネットを通じてデータを遠隔サーバに送信する充分な機能を有してもよい。あるいは、液体の分注に関連するデータを、電子制御ボックスとは別の装置、たとえばデスクトップコンピュータで、処理してもよい。
【0047】
図10〜図15に示した実施形態は、簡単な「プッシュオン」(push on)フィットによって、従来のビールタップに取り付けられる分注器具100である。
【0048】
本実施形態において、分注器具100は、可撓性を有する材料で作製されてビールタップのノズル500の端部に挿入されるチューブ400を含んでおり、ノズル500とのプッシュフィットを提供する固定リング900を有する。固定リング900から延びるチューブ100a,110の端部には滑り止めリング130が備えられており、滑り止めリング130はチューブ400と摩擦結合するリング120を支持する。固定リング900は、したがって、チューブ400をノズル500に対してしっかりと取り付け、チューブ100a,110は、2つの固定リング900,130間の距離を定める。1組のロックリング200が、分注器具100の上部付近に位置しており、ロックリング200の内側を通る調節コード300との摩擦結合を形成する。調節コード300は、チューブ400の下端に位置する調節リング800に取り付けられており、張力解放チューブ700を通る。ただし、取り付けリング800は、チューブ400に沿って動いて、調節コードがチューブ400に結合される位置を変えることが可能である。
【0049】
調節コード300は、グリップ600を用いて引くことが可能であり、これは、図2および図4に示すように、分注器具100を湾曲させる。ロックリング200が、充分な力で調節コード300をチューブ400に押し付けて、調節コード300内の張力を「ロック」する働きをするからである。張力解放チューブ700を下方に引くと、調節コード300の張力が解放され、これにより、図10および図12に示すように、チューブ400は真直ぐになる。チューブ400の最大の湾曲は、張力解放チューブ700の長さによって制御される。
【0050】
使用に際して、分注器具100は、チューブ400を真直ぐにすることによって、飲料の液体が分注されることにより生じる泡を、増加させるように調節することが可能である。なぜなら、この場合は、ビールをグラスの底面に真直ぐに導くことになり、ビールは最大の流速でグラスの底に当たるからである。
【0051】
液体が分注されることにより生じる泡の量は、グリップを使って調節コード300を張力が加わっている状態にすることによって、低減される。この場合は、(図4に示したように)チューブ400はグラスに押し付けられることになって、ビールはグラスの側部に向けられ、側部に沿う。ビールの流速は、グラスの側部とビールとの間に生じる摩擦のために低下し、これが、液体が分注されることにより生じる泡の量を低減させる。
【0052】
別の実施形態において、分注器具は、特定のフォント、分注する液体、またはタップノズルに適するように、色分けし、またはカスタマイズすることができる。固定方法は、それが取り付けられるタップおよびノズルの設計に応じて、変えてもよい。さらに、分注器具の各部品の寸法は、分注器具を異なるフォントおよびタップノズルにしっかりと取り付けるために必要なバリエーションに従って、設定することが可能である。
【0053】
当業者は、広いバリエーションの代替固定機構を使用して、分注器具の部品を固定することができることを、理解するであろう。
【0054】
当業者はまた、これらの実施形態の特徴が、組み合わせ可能であること、および、本発明の範囲から逸脱しない範囲で様々なやり方で変更し得ることも、理解するであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体分注装置に関連し、より具体的には、ただし排他的にではなく、ビールまたは他の飲料を既存のビールタップおよびフォント(font)と協働して分注する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビールタップであって、グラスにビールの分注を開始するために「オン」位置に手動で動かされて、ビールを電動ポンプによって高い流速で汲み上げ、その後、グラスへのビールの分注を停止するために「オフ」位置に手動で動かされるビールタップからビールを分注することが知られている。
【0003】
しかし、このような構成は、ビールを分注する人がタップの傍に留まって、必要量のビールが分注された時点でタップをオフにしなければならないという点で、ビールの「ハンズフリー」分注を可能にすることができない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、必要量の液体および/または泡が分注された時点でタップを自動的にオフにすることが可能な、新規の液体分注装置を提供することにある。
【0005】
本発明の目的は、分注前の液体の状況と液体が分注される環境に概ね依存する、分注後の液体の質を向上させる調節機構を有する液体分注器具を使用して、液体を分注することにもある。
【0006】
液体分注器具は、ビール温度の変化または飲料間の差異などの、分注後のビールの質に影響し得る要因に一般に適応することができない「ハンズフリー」分注構成が原因で当面する問題を軽減する。
【0007】
手動処理は、ビールを分注する人が、分注後のビールの質が損なわれないことを確実にするために必要な状態にグラスを保持することによって、これらの要因を考慮に入れている。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、分注タップに取り付けられる液体分注装置が提供され、この装置は、タップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにするとタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含む。
【0009】
このような装置は、特に、公衆バーにおけるビールおよび他の飲み物の分注に適用可能である。なぜなら、装置は、バーテンダーがタップを開くことによって分注を開始した後の、実質的にハンズフリー操作を可能にし、したがって、バーテンダーによる併行作業を通じて、より柔軟で速やかなサービスを可能にするからである。一般に、バーテンダーがグラスをタップの下に置いてタップをオンにし、次いで、必要レベルの液体または液体が分注されることによって生じる泡が分注されてタップをオフにすべき時に、分注装置が制御する。分注装置は、必要な角度でビールをグラスに導く分注器具と共に使用してもよく、これにより、バーテンダーは、より速やかにサービスを提供し、また、併行作業をしながら一貫した計測を行うことが、可能になる。分注装置は、好ましくは、フォント/タップ間インターフェースに取り付けられるように構成され、したがって、フォントによって注がれるあらゆる飲料に使用可能であり、大きさの異なるグラスとの使用も可能である。分注装置は、好ましくは、グラス内のビールにヘッドをもたらすためにガスを注入するのに使用される従来のヘッドボタンが使えるようにも構成され、また、既存のタップを用いてグラス内のビールに手動で注ぎ足すことができるようにも構成される。
【0010】
好ましい実施形態において、センサは、グラス内の液体および/または泡のレベルを検知して、グラス内の液体および/または泡が所定のレベルに達したときにオフ信号を供給するレベル検出器を含む。さらに、好ましくは、タップをオフにする位置へと操作アームを付勢するばね手段が備えられる。ばね手段は、操作アームと搭載ブロックに固定されたフレームとの間に結合された引っ張りばねを含んでもよい。
【0011】
コントローラは、保持信号によって作動されたときに、操作アームを静止位置に保持し、保持信号が除去されたときに、操作アームを解放してタップをオフにする電磁石を含んでもよい。さらに、コントローラは、操作アームを静止位置に保持する保持信号を供給し、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、保持信号を除去する電子制御回路を含んでもよい。必要な検出のレベルは、分注されるべき液体の量に基づいて調節することが可能な上限であり、バーの操作者によって設定され得る。コントローラは、さらに、分注された液体のデータを記憶し、分注された液体のデータを通信ネットワークを使用して送信するように構成された、メモリを含んでもよい。
【0012】
好ましい実施形態において、操作アームは、2つの端部領域を有し、コネクタに固定されたフレーム上で両方の端部領域の中間で回動して、操作アームの他方の端部領域が必要な方向に向けられたときに、操作アームの一方の端部領域がタップをオフにする位置まで回動する。本実施形態のバリエーションにおいて、フレームは、回転可能にコネクタに結合され、フレームの向きをロックする手段を含むプレートを含む。操作アームは、横に延びてタップに達し、タップをそのオフ位置へと回動させるクロスバーを有してもよい。
【0013】
好ましい実装態様において、分注装置は、恒久的な備品として、常時使用されるように構成される。しかし、分注装置の動作は好ましくは停止可能であり、必要な場合には、分注が手動で行われる通常のバーの作業慣行に戻るようにする。たとえば、回動アームを、分注の間にタップが手動でオフ位置に動かされることを可能にする、操作不能位置に移動可能にしてもよい。
【0014】
好ましい実施形態において、センサは、コネクタに結合されたチューブに対して摺動可能に係合し得るセンサ支持基体に、取り外し可能に取り付けられる。容器支持体が回動可能にチューブに結合されて、容器支持体がその軸の周りに回転し得るようにしてもよい。
【0015】
液体分注装置は、取り外し可能にタップに連結できるようにして、従来の分注タップに連結し、不要なときに容易に取り外すことができるようにしてもよい。あるいは、分注装置はフォント/タップと一体に形成してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様によれば、液体分注装置から分注された液体のデータを収容して、分注された液体のデータが遠隔地に送信され得るようにする記憶媒体が提供され、この液体分注装置は、液体分注装置のタップに取り付けるためのコネクタ、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサ、タップと係合する操作アーム、および、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラを含む。
【0017】
本発明の第3の態様によれば、分注タップからの液体の流れを適切に導くために分注タップに取り付けられる液体分注器具が提供され、この液体分注器具は、可撓性のチューブ、動作可能に可撓性のチューブに結合されて、チューブを湾曲状態にさせる調節要素、および、液体がチューブの端部から必要な方向に分注される湾曲状態にチューブが保持される位置に調節要素を保持するロック要素を含む。
【0018】
好ましい実施形態において、調節要素は、チューブの少なくとも1点に摺動可能に結合される。
【0019】
好ましい実装態様において、液体分注器具はチューブに対して離れた少なくとも1点に結合されるように、配置される。
【0020】
好ましい実施形態において、液体分注器具は、チューブを湾曲状態から解放する解放要素を備える。
【0021】
このような分注器具は、分注される際のビール流速、温度変化およびビール液のガス含有量などの、分注された製品の質に影響する要因に対する実質的制御を提供するので、特に、公衆バーにおいてビールまたは他の飲み物を分注するのに適用可能である。
【0022】
バーテンダーは、グラスをタップの下に置き、液体が必要な方向にてグラスに分注されるように分注器具を調節することによって、分注器具を使用するであろう。たとえば、分注器具は、チューブをグラスに押し付けて、液体が分注されることによって生じる泡の量を低減するように調節することが可能であり、または、チューブを真直ぐにして、液体が分注されることによって生じる泡を増すことが可能である。したがって、グラスに注がれる際のビールの落下を分注器具が妨げるので、ビールの質は高くなる。
【0023】
分注器具は、ハンズフリー分注装置と共に使用することができる。したがって、分注器具は、液体が分注されることによって過剰な泡が生じるのを避けるために必要な角度/高さでビールをグラスに導くので、環境要因によって影響されるビールの質を説明する手段をもたないハンズフリー構成に関連する不都合を軽減する。
【0024】
分注器具は、フォントタップ機構を用いて分注される多種多様な飲料に使用することができ、また、異なる大きさの容器への注ぎに使用することができるように、好ましくは、タップノズルの中に、または上に、取り付けられる。分注器具は、雫受けの高さが異なるフォントに対して適切な分注長になるように切ることができる長いチューブを備え得るので、このようにすることが可能である。必要な長さに切断された後は、分注器具の僅かな調節が必要ではあるものの、分注器具は、半パイントグラス、パイントグラスまたはピッチャなどの異なる飲み物容器への分注に使用され得る。
【0025】
一実施形態において、分注器具に備えられた調節コードおよび張力解放チューブを用いて、分注器具の容易な調節が達成される。本実施形態のバリエーションにおいて、分注器具は、プッシュフィットでタップノズルの端部に嵌め込まれる分注チューブを有し、ロックリングが器具の上端部に位置して、調節コードを張力が加わった状態にロックする。さらなる実施形態において、チューブとタップノズルとの間に流体密封シールを与えるために、固定リングが使用される。これは、定期的な調節を要するときに、特に必要になる。
【0026】
分注器具は、取り外し可能にタップに連結できるようにして、従来の分注タップに連結し、清掃が必要なとき、または使用する必要がないときに容易に取り外すことができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】ビールフォントに取り付けられた装置の側面図である。
【図2】ビールフォントに取り付けられた装置の正面図である。
【図3】タップが「オン」位置にありグラスをビールで満たす間の側面図である。
【図4】タップを上方に回動させるバネ張力作用の結果としてタップが「オフ」位置にあり、グラスをビールで満たすのを止めるときの側面図である。
【図3a】タップが図3と同じ位置にあるときの拡大側面図である。
【図4a】タップが図4と同じ位置にあるときの拡大側面図である。
【図5】タップの手動操作を可能にするために装置を取り外し得る様子を示す、装置の正面図である。
【図6】短いタップおよび長いタップに装置を固定する異なる方法を示す図である。
【図7】装置に取り付けられた取り外し可能なセンサハウジング、およびピッチャに分注するのに適する大型版のセンサハウジングを示す図である。
【図8】取り外し可能な延長チューブ、および高さ可変のスロットを示す図である。
【図9】チューブがある種のフォントで使用されるときに、鉛直チューブを支持する安定ブラケットを示す図である。
【図10】調節コードから張力を受けていない状態の分注器具を示す図である。
【図11】調節コードから張力を受けている状態の分注器具を示す図である。
【図12】ノズルに取り付けられ、グラス内で張力を受けていない状態の分注器具を示す図である。
【図13】ノズルに取り付けられ、グラスの側面に押当てられるように張力を受けている状態の分注器具を示す図である。
【図14】分注器具とタップノズルとの結合を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明をより良く理解できるように、添付の図面を参照しながら、例として、タップからのビールの分注の制御に用いられる本発明に従う分注装置の好ましい実施形態を説明する。
【0029】
図1〜図9に示す実施形態は、3つの調整だけを使用して従来のビールフォントに取り付けるように設計され、したがって、組み立てが迅速で、使用において柔軟性をもたらすビール分注装置である。図1および図2を参照すると、分注装置はタップ9とフォント8との間に取り付けられており、その結合は「フックオン」(hook on)装着具7によってなされている。タップ9をフォント8に固定するナットを外すことによって、タップ9をフォント8に搭載するために用いられるタップ9のねじ部に装着具7が載るのを可能にする間隙が生じ、ナットを再度締めることによって、タップ9およびフォント8は、装着具7を挟んでロックして、内部のビールラインを切断する必要なく、装置を正しい向きでフォント8に固定するのに使用される。これによって、分注装置を、入手可能なビールフォントの大多数に対して適合させて、取り付けに適するようにすることが容易になる。分注装置は、また、種々のタップとの使用を可能にする調節可能な回動アーム1を有している。分注装置は、広範囲の環境条件で使用することが可能である。
【0030】
図示した分注装置は、装着具7に固定連結されて、グラス台2を支持する鉛直チューブ10、旋回プレート11、分注器具5、および、マイクロプロセッサを内蔵する電子制御回路3に通じるケーブルなどの、装置の他の部品を支持する働きをする主ブロック6を含む。鉛直チューブ10は、以下に詳述するように、鉛直チューブ10に沿って移動可能な二部分センサ部品を支持する。センサは、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15を含む。センサハウジング14は、取り付け具29によって、取り外し可能にセンサハウジング基体15に取り付けられている。これにより、センサハウジング基体15を必要に応じて取り外して清掃することができる。センサハウジング基体15が取り外し可能であることによって、センサハウジング14を異なる設計のセンサハウジング基体15に取り付けることが可能になる。ピッチャへの分注に好適な異なるセンサハウジング基体を、図7に要素32として示す。センサは、液体がタップから分注されているときの、グラス内の液体のレベル/量を検出するという、必須の機能を有する。センサはまた、液体がグラスに分注されるときに生じる泡を検知することによって、あるいは、グラス内の液体の量の測定を可能にする液体の何らかの性質を利用して、グラス内の液体の量を検出することができる。
【0031】
旋回プレート11には、図4aにおいてより詳しく見られるように、回動レバー4、磁化体25、ばね28、および電磁石16が組み込まれている。図3aは、2本のボルト20および21によって主ブロック6の側部に連結された旋回プレート11を示す。旋回プレート11に搭載された部品は、回動レバー4および回動アーム1の移動を妨げないようにしながら、旋回プレートカバー26によって保護される。分注器具5は、タップのビールノズルに取り付けられて、タップ9からグラスまたはピッチャにビールを分注するのを援助する働きをする。
【0032】
主ブロック6は、タップ9とフォント8との間の距離を変えることを可能にする延長ブラケット27を有する。分注装置は共通主ブロック6を含むが、延長ブラケット27を備えることによって、図6に示すように、フォント8とタップ9との間の間隙を変化させて、鉛直チューブ10を異なる位置に設定することが可能になる。主ブロック6が、延長ブラケット27なしに取り付けられるときは、フォント8とタップ9との間に短い距離が存在するのみであるが、延長ブラケット27は、必要に応じて、フォント8のバー金具に補正量をもたらす。鉛直チューブ10の位置は、センサハウジング14がビールタップに隣接するような位置である。主ブロック6に延長ブラケット27が取り付けられたときは、鉛直チューブ10がより前方に設定され、フォント8とタップ9との間により大きな距離が生じて、センサハウジング14もまたビールタップに隣接する。延長ブラケット27を備えることによって、タップが有するかも知れないどの調節機構とも干渉することなく、装置を、より長いタップ、および、より大径のタップに取り付けることが可能になる。これらの部品は、装置を調節して、フォントおよびタップの異なる寸法に応じて、装置を最適な位置に設定することができるという利点を有する。
【0033】
鉛直チューブ10は、さらに、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15が、正しい向きで、鉛直チューブに10に沿って移動することを可能にする配向溝13を有する。センサハウジング基体15は、センサハウジング基体15上に位置するガイドピン30および31を用いて、取り外し可能に鉛直チューブ10に結合される。センサハウジング基体15は、センサを保護するカバー26上のスロット内に位置するセンサハウジングを要望どおり清掃するために、鉛直チューブ10から取り外すことができる。ガイドピン30および31は、センサハウジング14およびセンサハウジング基体15の回転移動も低減し、センサハウジング14および基体15を所望の位置にロックするために、使用することが可能である。
【0034】
鉛直チューブ10の内側は、センサハウジング14および電磁石16から、安全上の理由で装置から離れて配置されている12ボルト電気制御ボックス3まで走る電気配線を収容している。
【0035】
鉛直チューブ10は、おねじが設けられた接続部によって鉛直チューブ10に結合される延長チューブ33を有する。延長チューブ33の回転は、チューブ33を鉛直チューブに沿って移動させ、したがって、鉛直チューブ10の端部に対する延長チューブ33の変位は変わり得る。これは、延長チューブ33が取り外し可能にグラス台2に結合されるので、有利である。延長チューブ33の変位の調節は、したがって、グラス台2にも相応の変位を生じさせ、これにより、グラス台に置かれる異なるグラスの高さに対応することが可能になる。変位量はスロット12の長さに限られる。延長チューブ33は、鉛直チューブ10の長さが適切な場合、または、ノズルと雫受けとの間の距離によって延長チューブ33を加えることができない場合には、鉛直チューブ10から取り外すことができる。鉛直チューブ10の端部は、延長チューブ33を取り付けない場合に、グラス台2を取り付けるための短いスロット34を有している。望ましい場合には、グラス台2を完全に取り外すことが可能であり、好ましければ雫受けを使用する。これらの特徴は、一緒に使用される容器の種類に関する分注装置のより大きな柔軟性をもたらすことが、理解されよう。たとえば、グラス台2は、雫受けに置かれたピッチャに分注するのに好適な第1の高さに設定し、次いで、グラスに分注するのに好適な元の高さに戻すことが可能である。しかし、センサがピッチャの上に正しく位置するように、装置はより大きなセンサハウジング32を含まなければならないであろう。大きなセンサハウジングはグラスと共に使用することも可能なので、分注処理を遅延させることになる分注器具5の部品の変更を実施する必要なく、装置は異なる容器との使用に適合する。
【0036】
グラス台2は、両面性であり、グラスをタップの真下に適切に位置させて、確実に分注器具5が正しく分注するように、両面とも窪みが付けられている。グラス台2の各面に形成されている窪みは、異なる2種のグラス径に対応しており、グラス台2は、分注されるグラスの直径に応じて、バーの人によって180度回転させられる。このような構成は、グラス台2に置かれたときのグラスの安定性を保ちながら、グラスのサイズの一定範囲に対応し得る柔軟性をもたらす。
【0037】
グラス台2は、操作を容易にするためにグラス台2の前部に配置されたピンチフィット(pinch fit)ロック機構18を有している。ロック機構18は、グラス台2を通って延びて鉛直チューブ10内のスロット12に入り込むねじ棒を含み、スロット12の背後に位置するねじ棒の端部にはロックナット17が取り付けられる。締められたとき、ロック機構18は、台2を鉛直チューブ10に押し当てて、グラス台2を適切な位置に固定するピンチフィットを提供する。
【0038】
グラス台2は、ロック機構18を元に戻すことにより、ロック機構18を緩めてそれを鉛直チューブ10または延長チューブ33の端部から外し、グラス台2を前方に引いて鉛直チューブ10から離すことによって、容易に取り外すことができる。ねじ棒も、清掃のために取り外し、次いで、安全に保つためにガラス台2に再挿入することが可能である。
【0039】
分注器具5は、液体が分注されることによって過剰の泡が生じるのを避けるために必要な角度/高さでビールをグラスに導くために設けられており、可撓性を有する材料で作製された使い捨ての要素である。分注器具5は、ビールが分注される間のグラス内のビールの質を制御し、タップの下のグラスの事実上の傾きとして作用して、したがって、ビールの落下を妨げ、分注されたビールの質を高める。分注器具5は、交換して、プッシュオンフィット(push on fit)で、ビールノズルの端部に取り付けることが可能である。分注器具は、チューブの角度を調節し維持するために使用することができる調節コード35を含んでもよい。分注器具5のこの調節は、質の高いビール分注を考慮したもので、ビール温度およびグラス温度の変化などの、分注されたビールの質に影響する可変要因に打ち克つ。
【0040】
製品が組み立てに際して調節可能であるということは、調節可能な旋回プレート11、調節可能な回動レバー4、および主ブロック6の配置によってさらに増進され、分注装置を種々のフォントおよびタップ上で使用することを可能にする。旋回プレート11は、図3aに示すように、スロット19を有しており、これによって旋回プレート11は、ボルト孔20を中心に上下に回転可能であり、また、ロックボルト21を締めることによって所定の位置にロックされ得る。この特徴によって、装置を種々のフォントおよびタップに固定することが可能になる。旋回プレート11を調節して、タップの異なる直径および長さに合わせられるからである。旋回プレート11は、スルーロック22で伸縮自在に結合された回動レバー4およびアーム1と協働し、回動レバーアーム1がタップから最適の距離になるよう調節するのを可能にする。これらの特徴によって、製品は、広範囲のフォントおよびタップとの組み合せにおいて効率よく機能し得る。フォントとタップとの距離が短く、短いタップハンドルを有するタップおよびフォントの構成については、回動レバー4および回動アーム1は、図示したものよりも寸法が小さくなるであろうということが、理解されよう。
【0041】
器具がある種のフォント上で使用されるときの鉛直チューブ10の安定性を向上させるために、調節可能な安定ブラケット36を使用して、延長チューブ10の底を安定ブラケット36に固定し、次いで、ブラケット36をバーまたはフォントに取り付けることによって、鉛直チューブ10を安定させてもよい(延長チューブ33は用いても用いなくてもよい)。これは、製品をより広範囲なフォントで使用することを可能にする。
【0042】
回動レバー4は、タップ9の一方側に位置し、ビールの分注を停止すべきときにタップ9をその閉位置へと操作する、L字状の二部分伸縮自在バーを含む。回動レバー4を回動させてタップ9をオフにする切り替え機構が備えられており、この機構は、回動レバー4と旋回プレート11との間に連結されて、回動レバー4が電磁石16によって解放されたときに、旋回プレート11に搭載された回動バー23を中心にタップ9をオフにする方向に回動レバー4を回転させるばね力を加えるように働く、ばね28を含む。
【0043】
分注装置は、また、装置のオフ機能を制御するための電子制御回路3を含んでいる。電子制御回路3は、リレースイッチを含み、センサハウジング14内に配置されたセンサ24と電磁石16との間に接続されている。装置が図4に示した位置にある状態を発端として、ビールは、バーテンダーによるタップ9の手動操作の後、グラスに分注される。バーテンダーが、タップ9を前方下に完全に回動させることによって、回動アーム1を下方に移動させ、これに伴い、回動レバー4が回転して、磁化体25を電磁石16に係合させる。回動アーム1は、これで、図3に示す分注位置にロックされ、ばね28には張力が加わる。グラスに分注されたビールが必要レベルに達したことをセンサ24が検出したときに、オフ信号が電子制御回路3に供給されて、リレースイッチに電磁石16への保持電流供給をオフに切り替えさせる。これによって、ばね28の張力が解放され、タップ9を自動的にオフにするのに充分な力で回動レバー4を回動バー23の周りに強制的に回転させる。正しい瞬間でのタップ9のオフへの自動切換えは、無駄を最小限にして、雫受けを清掃し空にする作業を低減するだけでなく、正しい量のビールが分注されることを保証する。装置は、これらの機能を実行し終えたとき、リセットされ、さらなる分注動作の制御のために再び使用できる状態になる。
【0044】
電子制御ボックス3には、電源ソケットに差し込まれた12ボルト電力変換器によって、電力が供給される。変換器は、自己のスイッチを有して必要時に装置に電力を供給する電子制御ボックス3に、接続される。2台以上の分注装置が必要な場合、電子制御ボックス3は、追加の分注装置のためのもう1つの制御ボックスに、アダプタを経由して接続することが可能であり、したがって、数台の装置に電力を供給するために、ただ1つの電源ソケットが必要なだけである。装置への電力は、各電子制御回路3のスイッチを個別に制御することによっても、電源ソケットで電力オフにすることによっても、オフに切り替えることができる。
【0045】
センサハウジング14および電磁石16から延びる電気配線は、鉛直チューブ10の底に向って出て、バーに固定された電子制御ボックス3に入る。この制御ボックス3は、機能を実現するための電子部品を収容しており、センサ検出の調節を可能にするために操作可能なボタンを含む。これは、対応するボタンを押すことによって、センサが検出する距離を短縮または増大させ得ることを意味する。
【0046】
例示した装置について、フレームの形状および部品の配置の変更などの、バリエーションを考えることができる。電子制御回路をより小型にしてよいし、電源を持続可能電源または代替物に変えてもよい。一実施形態において、電子制御ボックスは、ある時間にわたって行われた分注操作の回数および/もしくは頻度、または、分注された液体に関する他のデータの読み出しを提供する能力などの、いくつかのさらなる制御機能を提供するマイクロプロセッサを含み得る。電子制御ボックスは、分注データの解析を可能にするために、分注データを記憶するメモリを有してもよい。電子制御ボックスは、データケーブルを用いて分注データを外部に送信するように構成することもできる。たとえば、データは、コンピュータ装置によって取り出されて、適切な通信ネットワークを使用して遠隔地に送信することが可能であり、あるいは、電子制御ボックスが、汎用パケット無線通信サービス(GPRS)などの通信ネットワークを使用し、インターネットを通じてデータを遠隔サーバに送信する充分な機能を有してもよい。あるいは、液体の分注に関連するデータを、電子制御ボックスとは別の装置、たとえばデスクトップコンピュータで、処理してもよい。
【0047】
図10〜図15に示した実施形態は、簡単な「プッシュオン」(push on)フィットによって、従来のビールタップに取り付けられる分注器具100である。
【0048】
本実施形態において、分注器具100は、可撓性を有する材料で作製されてビールタップのノズル500の端部に挿入されるチューブ400を含んでおり、ノズル500とのプッシュフィットを提供する固定リング900を有する。固定リング900から延びるチューブ100a,110の端部には滑り止めリング130が備えられており、滑り止めリング130はチューブ400と摩擦結合するリング120を支持する。固定リング900は、したがって、チューブ400をノズル500に対してしっかりと取り付け、チューブ100a,110は、2つの固定リング900,130間の距離を定める。1組のロックリング200が、分注器具100の上部付近に位置しており、ロックリング200の内側を通る調節コード300との摩擦結合を形成する。調節コード300は、チューブ400の下端に位置する調節リング800に取り付けられており、張力解放チューブ700を通る。ただし、取り付けリング800は、チューブ400に沿って動いて、調節コードがチューブ400に結合される位置を変えることが可能である。
【0049】
調節コード300は、グリップ600を用いて引くことが可能であり、これは、図2および図4に示すように、分注器具100を湾曲させる。ロックリング200が、充分な力で調節コード300をチューブ400に押し付けて、調節コード300内の張力を「ロック」する働きをするからである。張力解放チューブ700を下方に引くと、調節コード300の張力が解放され、これにより、図10および図12に示すように、チューブ400は真直ぐになる。チューブ400の最大の湾曲は、張力解放チューブ700の長さによって制御される。
【0050】
使用に際して、分注器具100は、チューブ400を真直ぐにすることによって、飲料の液体が分注されることにより生じる泡を、増加させるように調節することが可能である。なぜなら、この場合は、ビールをグラスの底面に真直ぐに導くことになり、ビールは最大の流速でグラスの底に当たるからである。
【0051】
液体が分注されることにより生じる泡の量は、グリップを使って調節コード300を張力が加わっている状態にすることによって、低減される。この場合は、(図4に示したように)チューブ400はグラスに押し付けられることになって、ビールはグラスの側部に向けられ、側部に沿う。ビールの流速は、グラスの側部とビールとの間に生じる摩擦のために低下し、これが、液体が分注されることにより生じる泡の量を低減させる。
【0052】
別の実施形態において、分注器具は、特定のフォント、分注する液体、またはタップノズルに適するように、色分けし、またはカスタマイズすることができる。固定方法は、それが取り付けられるタップおよびノズルの設計に応じて、変えてもよい。さらに、分注器具の各部品の寸法は、分注器具を異なるフォントおよびタップノズルにしっかりと取り付けるために必要なバリエーションに従って、設定することが可能である。
【0053】
当業者は、広いバリエーションの代替固定機構を使用して、分注器具の部品を固定することができることを、理解するであろう。
【0054】
当業者はまた、これらの実施形態の特徴が、組み合わせ可能であること、および、本発明の範囲から逸脱しない範囲で様々なやり方で変更し得ることも、理解するであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分注タップに取り付けられる液体分注装置であって、タップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含むことを特徴とする液体分注装置。
【請求項2】
センサは、容器内の液体および/または泡のレベルを検知して、容器内の液体および/または泡が所定のレベルに達したときにオフ信号を供給するレベル検出器を含むことを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
【請求項3】
タップをオフにする位置へと操作アームを付勢するばね手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の液体分注装置。
【請求項4】
ばね手段は、操作アームとコネクタに固定されたフレームとの間に結合された引っ張りばねを含むことを特徴とする請求項3記載の液体分注装置。
【請求項5】
コントローラは、保持信号によって作動されたときに、操作アームを静止位置に保持し、保持信号が除去されたときに、操作アームを解放してタップをオフにする電磁石を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項6】
コントローラは、操作アームを静止位置に保持する保持信号を供給し、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、保持信号を除去する電子制御回路を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項7】
フレームは、回転可能にコネクタに結合されるプレートであって、フレームの方向付けをロックする手段を含むプレートを含むことを特徴とする請求項4記載の液体分注装置。
【請求項8】
操作アームは、2つの端部領域を有し、プレート上で両方の端部領域の中間で回動して、操作アームの他方の端部領域が必要な方向に向けられたときに、操作アームの一方の端部領域がタップをオフにする位置まで回動することを特徴とする請求項7記載の液体分注装置。
【請求項9】
操作アームは、横に延びてタップに達し、タップをそのオフ位置へと回動させるクロスバーを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項10】
クロスバーは、タップが手動でオフ位置に動かされることを可能にする操作不能位置に移動可能であることを特徴とする請求項9記載の液体分注装置。
【請求項11】
操作アームは延長可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項12】
タップから分注される液体で容器が満たされる間、容器を支持する容器支持体を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項13】
センサは、コネクタに結合されたチューブに対して摺動可能に係合し得るセンサ支持基体に、取り外し可能に取り付けられることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項14】
容器支持体は回動可能にチューブに結合されて、容器支持体がその軸線周りに回転し得ることを特徴とする請求項13記載の液体分注装置。
【請求項15】
容器に分注される液体を必要な角度で導く分注器具を備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項16】
コントローラは、さらに、分注された液体のデータを記憶し、分注された液体のデータを通信ネットワークを使用して送信するように構成されたメモリを含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の液体分注装置を含むことを特徴とする液体分注タップ。
【請求項18】
液体分注装置は取り外し可能にタップに連結され得ることを特徴とする請求項17記載の液体分注タップ。
【請求項19】
液体分注装置はタップと一体であることを特徴とする請求項17記載の液体分注タップ。
【請求項20】
液体分注装置から分注された液体のデータを収容して、分注された液体のデータが遠隔地に送信され得るようにする記憶媒体であって、液体分注装置が、液体分注装置をタップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項21】
分注タップからの液体の流れを適切に導くために分注タップに取り付けられる液体分注器具であって、可撓性のチューブと、動作可能に可撓性のチューブに結合されて、チューブを湾曲状態にさせる調節要素と、液体がチューブの端部から必要な方向に分注される湾曲状態にチューブが保持される位置に調節要素を保持するロック要素とを含むことを特徴とする液体分注器具。
【請求項22】
調節要素は、チューブの少なくとも1点に摺動可能に結合されることを特徴とする請求項21記載の液体分注器具。
【請求項23】
調節要素は、チューブに対して離れた少なくとも1点に結合されるように、配置されることを特徴とする請求項21または22記載の液体分注器具。
【請求項24】
チューブを湾曲状態から解放する解放要素を備えることを特徴とする請求項21、22または23記載の液体分注器具。
【請求項25】
請求項21〜24のいずれか1項に記載の液体分注器具が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の液体分注タップ。
【請求項1】
分注タップに取り付けられる液体分注装置であって、タップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含むことを特徴とする液体分注装置。
【請求項2】
センサは、容器内の液体および/または泡のレベルを検知して、容器内の液体および/または泡が所定のレベルに達したときにオフ信号を供給するレベル検出器を含むことを特徴とする請求項1記載の液体分注装置。
【請求項3】
タップをオフにする位置へと操作アームを付勢するばね手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の液体分注装置。
【請求項4】
ばね手段は、操作アームとコネクタに固定されたフレームとの間に結合された引っ張りばねを含むことを特徴とする請求項3記載の液体分注装置。
【請求項5】
コントローラは、保持信号によって作動されたときに、操作アームを静止位置に保持し、保持信号が除去されたときに、操作アームを解放してタップをオフにする電磁石を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項6】
コントローラは、操作アームを静止位置に保持する保持信号を供給し、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、保持信号を除去する電子制御回路を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項7】
フレームは、回転可能にコネクタに結合されるプレートであって、フレームの方向付けをロックする手段を含むプレートを含むことを特徴とする請求項4記載の液体分注装置。
【請求項8】
操作アームは、2つの端部領域を有し、プレート上で両方の端部領域の中間で回動して、操作アームの他方の端部領域が必要な方向に向けられたときに、操作アームの一方の端部領域がタップをオフにする位置まで回動することを特徴とする請求項7記載の液体分注装置。
【請求項9】
操作アームは、横に延びてタップに達し、タップをそのオフ位置へと回動させるクロスバーを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項10】
クロスバーは、タップが手動でオフ位置に動かされることを可能にする操作不能位置に移動可能であることを特徴とする請求項9記載の液体分注装置。
【請求項11】
操作アームは延長可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項12】
タップから分注される液体で容器が満たされる間、容器を支持する容器支持体を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項13】
センサは、コネクタに結合されたチューブに対して摺動可能に係合し得るセンサ支持基体に、取り外し可能に取り付けられることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項14】
容器支持体は回動可能にチューブに結合されて、容器支持体がその軸線周りに回転し得ることを特徴とする請求項13記載の液体分注装置。
【請求項15】
容器に分注される液体を必要な角度で導く分注器具を備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項16】
コントローラは、さらに、分注された液体のデータを記憶し、分注された液体のデータを通信ネットワークを使用して送信するように構成されたメモリを含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の液体分注装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の液体分注装置を含むことを特徴とする液体分注タップ。
【請求項18】
液体分注装置は取り外し可能にタップに連結され得ることを特徴とする請求項17記載の液体分注タップ。
【請求項19】
液体分注装置はタップと一体であることを特徴とする請求項17記載の液体分注タップ。
【請求項20】
液体分注装置から分注された液体のデータを収容して、分注された液体のデータが遠隔地に送信され得るようにする記憶媒体であって、液体分注装置が、液体分注装置をタップに取り付けるためのコネクタと、タップをオンにすることによってタップから分注される液体の量を検知するセンサと、タップと係合する操作アームと、必要量の液体がタップから分注されたことのセンサからの知らせに応じて、操作アームにタップをオフにさせるコントローラとを含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項21】
分注タップからの液体の流れを適切に導くために分注タップに取り付けられる液体分注器具であって、可撓性のチューブと、動作可能に可撓性のチューブに結合されて、チューブを湾曲状態にさせる調節要素と、液体がチューブの端部から必要な方向に分注される湾曲状態にチューブが保持される位置に調節要素を保持するロック要素とを含むことを特徴とする液体分注器具。
【請求項22】
調節要素は、チューブの少なくとも1点に摺動可能に結合されることを特徴とする請求項21記載の液体分注器具。
【請求項23】
調節要素は、チューブに対して離れた少なくとも1点に結合されるように、配置されることを特徴とする請求項21または22記載の液体分注器具。
【請求項24】
チューブを湾曲状態から解放する解放要素を備えることを特徴とする請求項21、22または23記載の液体分注器具。
【請求項25】
請求項21〜24のいずれか1項に記載の液体分注器具が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の液体分注タップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図3a】
【図4】
【図4a】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図3a】
【図4】
【図4a】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−512289(P2010−512289A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540876(P2009−540876)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/GB2007/050749
【国際公開番号】WO2008/072012
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509163776)
【氏名又は名称原語表記】BROWNE−WILKINSON,Oliver
【住所又は居所原語表記】34 Newburgh Road,Acton,London,The United Kingdom
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/GB2007/050749
【国際公開番号】WO2008/072012
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509163776)
【氏名又は名称原語表記】BROWNE−WILKINSON,Oliver
【住所又は居所原語表記】34 Newburgh Road,Acton,London,The United Kingdom
【Fターム(参考)】
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