液体噴出器
【課題】分離状態で収納した二剤を簡単な操作で混合して噴出することができ、しかも混合液になる前の噴出ヘッド64の押し下げを防止して、容器体Ａ内の第１剤だけを吸い上げる等の不都合を確実に防止できる液体噴出器を提案する。
【解決手段】第１剤を収容する容器体と、容器体内上部に回動可能に装着した第２剤を収容する補助容器体Ｂと、容器体に回動可能に装着した装着キャップＣに固定して容器体内の液を吸い上げて噴出口より噴出する押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備え、噴出ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体に対する装着キャップの相対回動により補助容器体の底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体に対する装着キャップの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成した。
【解決手段】第１剤を収容する容器体と、容器体内上部に回動可能に装着した第２剤を収容する補助容器体Ｂと、容器体に回動可能に装着した装着キャップＣに固定して容器体内の液を吸い上げて噴出口より噴出する押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備え、噴出ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体に対する装着キャップの相対回動により補助容器体の底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体に対する装着キャップの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は液体噴出器に関し、詳しくは、別々に収容した二剤を使用時に簡単な操作で混合して噴出することができる液体噴出器に関する。
【背景技術】
【０００２】
液体と粉末とを分離した状態で収容し、使用時に簡単な操作を行うことにより混合して、備え付けのポンプで注出する如く構成したポンプ付きの二剤混合容器が提案されている。（例えば、特許文献１参照）
【０００３】
この二剤混合容器は、上端開口を有しその内部に内容物を収納する主室を形成する容器本体と、主室内の内容物を吸引，加圧，圧送してノズルヘッドの注出口を通して内容物を外界へ排出するポンプと、ポンプの外側壁及び中間筒体の内側壁との相互間に着脱可能に嵌合保持され、その内側に於いて副室を形成して他の内容物を収納する中栓とによって構成している。そして、副室内に、回動カバー体と同じ軸芯をもち中栓を副室の内側から押圧して中栓を主室内へ落下させるスリーブを配置し、スリーブに、回動カバー体の縦リブに連係し、回動カバー体の回転に同期して回転し、かつその軸芯に沿うスライドを許容する少なくとも１つのスリットを設け、回動カバー体の回転によってスリーブを昇降移動させる構成としている。
【特許文献１】特開２００７−９１２８６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記二剤混合容器は、回動カバー体の回転により副室内のスリーブを細溝又は長孔に沿ってスライドさせることで中栓を押圧することが可能であり、回動カバー体の回転だけの簡単を操作で副室内の他の内容物は中栓とともに、主室内へ落下し、内容物の確実な混合が可能となる優れたものである。
【０００５】
本発明はこの様な優れた効果を備えるとともに、混合液になる前の押下ヘッドの押し下げを防止して、容器体内の第１剤だけをシリンダ内に吸い上げる等の不都合を確実に防止でき、しかも一連の開封操作の中に押下ヘッドの押下防止手段の解除ができる二剤混合用の液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１の手段として、以下の通り構成した。即ち、第１剤を収容する容器体Ａと、第２剤を収容し、容器体Ａ内上部に容器体Ａに対して回動可能に装着するとともに、底蓋B2を備えている環状の補助容器体Ｂと、容器体Ａに回動可能に装着した装着キャップＣと、装着キャップＣに固定して容器体Ａに装着するとともに、容器体Ａ内の液を吸上げて押下ヘッド64の噴出口より噴出する如く構成した押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備えた液体噴出器であって、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成した。
【０００７】
第２の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第１の手段に於いて、前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した。
【０００８】
第３の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第２の手段に於いて、前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の液体噴出器は、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成しているので、容器体Ａ内の第１剤のみがディスペンサーＤのシリンダD1内に吸い上げられるという虞れがなく、目的とする混合液を確実に噴出することができる。しかも一連の開封操作の中に押下ヘッドの押下防止手段の解除を行えるため取り扱いを誤る虞れもなく、極めて使い勝手が良い。
【００１０】
前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した場合には、係止面f1と係合面f2との上下間に若干の隙間があっても、ディスペンサーＤのポンプ機能を停止させることができるため、装着キャップＣの補助容器体Ｂに対する初期の回動が円滑に行えて係止面f1上より係合面f2を確実に移動させることができる。また、各部が無理の無い力の伝達を行えるため、底蓋B2を本体B1に大きな嵌合幅をもって充分な気密性を付与していても一連の操作で簡単に外れるという特徴がある。
【００１１】
前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる場合には、底蓋B2の押し下げを均等に行えて装着キャップＣの回動操作が重くなる等の不都合を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【００１３】
図１及び図11は本発明の液体噴出器の一例を示し、図中１は液体噴出器を示す。該液体噴出器１は、容器体Ａと、補助容器体Ｂと、装着キャップＣと、ディスペンサーＤと、オーバーキャップＥとを備えている。
【００１４】
容器体Ａは、上端を開口した有底筒状をなし、内部に第１剤を収容する第１剤収容室R1を画成しており、袴A1と、胴部構成部A2と、口部構成部A3とで構成している。第１剤収容室R1内には液体の第１剤を収容する。袴A1は、底壁２周縁より周壁３を立設した皿状をなしている。また、胴部構成部A2は、周壁５の下部内周よりすり鉢状の底壁６を延設して構成しており、周壁５の上端部内周は大径に形成して、その大径部分下部に、周方向多数の縦リブ７を突設している。そして、周壁５の下端部を袴A1の周壁３外周に嵌合させて両者を一体化させている。
【００１５】
口部構成部A3は、図２及び３に示す如く、円筒状の筒壁部10を備え、筒壁部10外周の上下方向中間部よりフランジ11を突設し、フランジ11上方には係止突条12を周設し、更に、フランジ11下方には廻り止め用の縦リブ13を周方向多数縦設している。また、筒壁部10の内周には上下に隙間をあけて肉厚部14を形成しており、肉厚部14の対向位置に一対の垂直案内溝15を縦設している。そして、縦リブ13を胴部構成部周壁５の縦リブ７と係合させて相互の回動を防止し、その上部を互いに液密に嵌合して、筒壁部10の下部を胴部構成部周壁５上端部内周に嵌合させ、筒壁部10の上部を胴部構成部周壁５上方へ突設し、更にフランジ11を胴部構成部周壁５上に当接嵌合させて両者を一体化している。尚、本例では上端開口の有底筒状をなす形態の容器体を採用しているが、収容液の減少に伴って底壁が上昇する形態の容器体を採用しても良く、或いは、胴部が剥離可能な二層構造の容器体、所謂デラミタイプの容器体を採用しても良い。
【００１６】
補助容器体Ｂは、本体B1と底蓋B2とを備え、本体B1は、図４乃至図６に示す如く、内周壁20と外周壁21との上端相互をドーナツ板状の頂壁22で連結し、下端を開口した環状をなしている。また、外周壁21の下面には一対の半円弧状をなす円弧状壁23を垂設し、各円弧状壁23の下面はそれぞれ螺旋状傾斜面ｓとして構成している。外周壁21の外面上部より外方へフランジ部24を突設している。更に、本体B1の上面の内周壁側前後対向位置には一対の凸部25を突設して、その上面を係止面f1として構成している。また、本体B1上面の外周壁側前後対向位置には一対の係止突部26を突設している。
【００１７】
底蓋B2は、図７及び図８に示す如く、内筒部30と外筒部31とをドーナツ板状の頂板部32で連結し、下端を開口した環状をなしている。内筒部30及び外筒部31の下端縁よりそれぞれ内方及び外方へ内フランジ33，外フランジ34を突設し、更に、外フランジ34より前後対向位置に一対の突起35を突設している。そして、内筒部30を本体内周壁20内面に、外筒部31を本体外周壁21内面にそれそれ液密に嵌合させて補助容器体Ｂを形成し、内部に第２剤を収容する第２剤収容室R2を画成している。第２剤収容室R2内には粉末或いは液体の第２剤を収容する。この様に構成された補助容器体Ｂは、本体B1のフランジ部24を肉厚部14の上面に載置し、各突起35の先端をそれぞれ垂直案内溝15に嵌合させて容器体Ａに対して回動可能に装着している。
【００１８】
装着キャップＣは、図９に示す如く、内周に係合突条40を突設した周壁41の上端縁より、内半部を垂壁部42a を介して隆起するとともに、中央部に窓孔を開口した頂板41を延設し、窓孔周縁の頂板41には上下に延設する案内筒43を設けている。また、頂板裏面外周縁部にはシール筒44を垂設し、内周縁部には固定筒45を垂設し、隆起部分外縁部からはオーバーキャップＥを装着するための筒部46を立設している。更に、頂板41裏面の内外方向中央の対向する所定位置には一対の係合突起47を突設している。また、筒部46の内面所定位置に一対の凹溝48が形成され、該凹溝48下方の頂板41には一対の窓49を穿設している。
【００１９】
そして、係合突条40を係止突条12下面に係合させて上方への抜け出しを防止し、周壁41を口部構成部A3の筒壁部10外周上部に回動可能に嵌合させ、シール筒44を容器体の内周上端部である口部構成部A3の筒壁部10内周上端部に液密且つ回動可能に嵌合させてこの部分に於ける液密性を図り、容器体Ａに対して回動可能に装着している。
【００２０】
ディスペンサーＤは、シリンダD1と、上下動部材D2とを備えており、シリンダD1は、案内筒43と固定筒45との間に上端を固定して補助容器体Ｂの中央部に下端を垂設している。シリンダD1内下部には吸込み弁50を備え、吸込み弁50の下方のシリンダD1下端部には吸上げパイプ51の上端を嵌着し、その下端を容器体Ａ内下端部まで垂下している。
【００２１】
上下動部材D2は、シリンダD1内に摺動可能に嵌合させた環状ピストン60の内周縁部を、有底のステム61外周下部に小幅の上下動が可能に嵌合させており、ステム61の外周より突設したフランジ状突部62と環状ピストン60とで吐出弁63を構成している。ステム61の上端には押下ヘッド64を嵌着している。押下ヘッド64は、ステム61の外周上部に嵌合させた縦筒65を頂壁66裏面より垂設し、頂壁66周縁部からは周壁67を垂設し、縦筒65の前部上端に基端を開口したノズル68を周壁67を貫通して前方へ突設している。また、周壁67の前後下端縁より一対の係合凸部69を窓49内に垂設し、各係合凸部69の下面を各係止面f1に当接する係合面f2として構成している。上下動部材D2は、装着キャップ頂板42との間に介在させたコイルスプリング70により常時上方に付勢させている。
【００２２】
上記の如く構成した液体噴出器を使用する場合に付いて説明する。使用前には図１に示す如く、各係止面f1の上方に各係合面f2が位置するため、オーバーキャップＥを外して押下ヘッド64を押し下げようとしても、各係合面f2が各係止面f1に当接して押下ヘッド64の押し下げができず、従って容器体Ａ内の液がシリンダD1内に吸い上げられることはない。尚，この際、係止面f1と係合面f2との間には若干の隙間が存在していても、ポンプの機能を発揮するまで上下動部材D2が押し下げられることはない。
【００２３】
また、この状態では、図10(a) に示す如く、補助容器体Ｂの係止突部26と、装着キャップＣの係合突起47とは所定の間隔をあけて位置しており、この際、補助容器体Ｂの底蓋B2は図11(a) に示す如く、本体B1の下端開口を気密にシールしている。この状態から装着キャップＣを容器体Ａを掴む等により固定して反時計廻りに回動させ、係止突部26が係合突起47に当接するまで回動させると、図10(b) に示す如く、押下ヘッド64の係合凸部69も同時に回転して凸部25の上方から移行する。この際補助容器体Ｂの底蓋B2は図11(a) と同じ状態を維持している。
【００２４】
次いで、容器体Ａを掴む等により固定して更に装着キャップＣを反時計廻りに回動させると、係合突起47が係止突部26を押圧して補助容器体Ｂが装着キャップＣと一緒に回動する。この際容器体Ａは固定されているため突起35が垂直案内溝15に係止されて底蓋B2は回動せず、回動する本体B1の螺旋状傾斜面ｓにより突起35が下方へ押圧される。従って、補助容器体Ｂの底蓋B2は、図11(b) に示す如く、螺旋状傾斜面ｓに押圧されて本体B1に対して下降し始める。装着キャップＣを図10(c) に示す如く容器体Ａに対し約160 °回動させると、図11(c) に示す如く、本体B1から底蓋B2が完全に外れて容器体Ａ内に落下し、第２剤収容室R2内の第２剤が容器体Ａ内の第１剤内に落下して２剤が混合する。
【００２５】
次いで、押下ヘッド64を上下動させて混合液をシリンダD1内に吸い上げた後、押下ヘッド64の噴出口より噴出する。尚、装着キャップＣを回動させて底蓋B2を落下させる際の装着キャップＣの回動幅は、例えば容器体Ａ及び装着キャップＣにそれぞれ文字，記号等で構成される目印を設けることでより明瞭化する。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】液体噴出器の半断面図である。（実施例１）
【図２】容器体を構成する口部構成部の半断面図である。（実施例１）
【図３】容器体を構成する口部構成部の平面図である。（実施例１）
【図４】補助容器体を構成する本体の半断面図である。（実施例１）
【図５】補助容器体を構成する本体の平面図である。（実施例１）
【図６】補助容器体を構成する本体の底面図である。（実施例１）
【図７】補助容器体を構成する底蓋の半断面図である。（実施例１）
【図８】補助容器体を構成する底蓋の平面図である。（実施例１）
【図９】装着キャップの半断面図である。（実施例１）
【図１０】液体噴出器の作用を説明する説明図である。（実施例１）
【図１１】液体噴出器の作用を説明する説明図である。（実施例１）
【符号の説明】
【００２７】
１…液体噴出器
Ａ…容器体
A1…袴
２…底壁，３…周壁
A2…胴部構成部
５…周壁，６…底壁，７…縦リブ，R1…第１剤収容室
A3…口部構成部
10…筒壁部，11…フランジ，12…係止突条，13…縦リブ，14…肉厚部，
15…垂直案内溝
Ｂ…補助容器体
B1…本体
20…内周壁，21…外周壁，22…頂壁，23…円弧状壁，24…フランジ部，25…凸部， 26…係止突部，ｓ…螺旋状傾斜面，f1…係止面
B2…底蓋
30…内筒部，31…外筒部，32…頂板部，33…内フランジ，34…外フランジ，
35…突起，R2…第２剤収容室
Ｃ…装着キャップ
40…係合突条，41…周壁，42…頂板，42a …垂壁部，43…案内筒，44…シール筒，
45…固定筒，46…筒部，47…係合突起，48…凹溝，49…窓 Ｄ…ディスペンサー
D1…シリンダ
50…吸込み弁，51…吸上げパイプ
D2…上下動部材
60…環状ピストン，61…ステム，62…フランジ状部，63…吐出弁，
64…押下ヘッド，65…縦筒，66…頂壁，67…周壁，68…ノズル，69…係合凸部，
70…コイルスプリング，f2…係合面 Ｅ…オーバーキャップ
【技術分野】
【０００１】
本発明は液体噴出器に関し、詳しくは、別々に収容した二剤を使用時に簡単な操作で混合して噴出することができる液体噴出器に関する。
【背景技術】
【０００２】
液体と粉末とを分離した状態で収容し、使用時に簡単な操作を行うことにより混合して、備え付けのポンプで注出する如く構成したポンプ付きの二剤混合容器が提案されている。（例えば、特許文献１参照）
【０００３】
この二剤混合容器は、上端開口を有しその内部に内容物を収納する主室を形成する容器本体と、主室内の内容物を吸引，加圧，圧送してノズルヘッドの注出口を通して内容物を外界へ排出するポンプと、ポンプの外側壁及び中間筒体の内側壁との相互間に着脱可能に嵌合保持され、その内側に於いて副室を形成して他の内容物を収納する中栓とによって構成している。そして、副室内に、回動カバー体と同じ軸芯をもち中栓を副室の内側から押圧して中栓を主室内へ落下させるスリーブを配置し、スリーブに、回動カバー体の縦リブに連係し、回動カバー体の回転に同期して回転し、かつその軸芯に沿うスライドを許容する少なくとも１つのスリットを設け、回動カバー体の回転によってスリーブを昇降移動させる構成としている。
【特許文献１】特開２００７−９１２８６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記二剤混合容器は、回動カバー体の回転により副室内のスリーブを細溝又は長孔に沿ってスライドさせることで中栓を押圧することが可能であり、回動カバー体の回転だけの簡単を操作で副室内の他の内容物は中栓とともに、主室内へ落下し、内容物の確実な混合が可能となる優れたものである。
【０００５】
本発明はこの様な優れた効果を備えるとともに、混合液になる前の押下ヘッドの押し下げを防止して、容器体内の第１剤だけをシリンダ内に吸い上げる等の不都合を確実に防止でき、しかも一連の開封操作の中に押下ヘッドの押下防止手段の解除ができる二剤混合用の液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１の手段として、以下の通り構成した。即ち、第１剤を収容する容器体Ａと、第２剤を収容し、容器体Ａ内上部に容器体Ａに対して回動可能に装着するとともに、底蓋B2を備えている環状の補助容器体Ｂと、容器体Ａに回動可能に装着した装着キャップＣと、装着キャップＣに固定して容器体Ａに装着するとともに、容器体Ａ内の液を吸上げて押下ヘッド64の噴出口より噴出する如く構成した押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備えた液体噴出器であって、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成した。
【０００７】
第２の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第１の手段に於いて、前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した。
【０００８】
第３の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第２の手段に於いて、前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の液体噴出器は、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成しているので、容器体Ａ内の第１剤のみがディスペンサーＤのシリンダD1内に吸い上げられるという虞れがなく、目的とする混合液を確実に噴出することができる。しかも一連の開封操作の中に押下ヘッドの押下防止手段の解除を行えるため取り扱いを誤る虞れもなく、極めて使い勝手が良い。
【００１０】
前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した場合には、係止面f1と係合面f2との上下間に若干の隙間があっても、ディスペンサーＤのポンプ機能を停止させることができるため、装着キャップＣの補助容器体Ｂに対する初期の回動が円滑に行えて係止面f1上より係合面f2を確実に移動させることができる。また、各部が無理の無い力の伝達を行えるため、底蓋B2を本体B1に大きな嵌合幅をもって充分な気密性を付与していても一連の操作で簡単に外れるという特徴がある。
【００１１】
前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる場合には、底蓋B2の押し下げを均等に行えて装着キャップＣの回動操作が重くなる等の不都合を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【００１３】
図１及び図11は本発明の液体噴出器の一例を示し、図中１は液体噴出器を示す。該液体噴出器１は、容器体Ａと、補助容器体Ｂと、装着キャップＣと、ディスペンサーＤと、オーバーキャップＥとを備えている。
【００１４】
容器体Ａは、上端を開口した有底筒状をなし、内部に第１剤を収容する第１剤収容室R1を画成しており、袴A1と、胴部構成部A2と、口部構成部A3とで構成している。第１剤収容室R1内には液体の第１剤を収容する。袴A1は、底壁２周縁より周壁３を立設した皿状をなしている。また、胴部構成部A2は、周壁５の下部内周よりすり鉢状の底壁６を延設して構成しており、周壁５の上端部内周は大径に形成して、その大径部分下部に、周方向多数の縦リブ７を突設している。そして、周壁５の下端部を袴A1の周壁３外周に嵌合させて両者を一体化させている。
【００１５】
口部構成部A3は、図２及び３に示す如く、円筒状の筒壁部10を備え、筒壁部10外周の上下方向中間部よりフランジ11を突設し、フランジ11上方には係止突条12を周設し、更に、フランジ11下方には廻り止め用の縦リブ13を周方向多数縦設している。また、筒壁部10の内周には上下に隙間をあけて肉厚部14を形成しており、肉厚部14の対向位置に一対の垂直案内溝15を縦設している。そして、縦リブ13を胴部構成部周壁５の縦リブ７と係合させて相互の回動を防止し、その上部を互いに液密に嵌合して、筒壁部10の下部を胴部構成部周壁５上端部内周に嵌合させ、筒壁部10の上部を胴部構成部周壁５上方へ突設し、更にフランジ11を胴部構成部周壁５上に当接嵌合させて両者を一体化している。尚、本例では上端開口の有底筒状をなす形態の容器体を採用しているが、収容液の減少に伴って底壁が上昇する形態の容器体を採用しても良く、或いは、胴部が剥離可能な二層構造の容器体、所謂デラミタイプの容器体を採用しても良い。
【００１６】
補助容器体Ｂは、本体B1と底蓋B2とを備え、本体B1は、図４乃至図６に示す如く、内周壁20と外周壁21との上端相互をドーナツ板状の頂壁22で連結し、下端を開口した環状をなしている。また、外周壁21の下面には一対の半円弧状をなす円弧状壁23を垂設し、各円弧状壁23の下面はそれぞれ螺旋状傾斜面ｓとして構成している。外周壁21の外面上部より外方へフランジ部24を突設している。更に、本体B1の上面の内周壁側前後対向位置には一対の凸部25を突設して、その上面を係止面f1として構成している。また、本体B1上面の外周壁側前後対向位置には一対の係止突部26を突設している。
【００１７】
底蓋B2は、図７及び図８に示す如く、内筒部30と外筒部31とをドーナツ板状の頂板部32で連結し、下端を開口した環状をなしている。内筒部30及び外筒部31の下端縁よりそれぞれ内方及び外方へ内フランジ33，外フランジ34を突設し、更に、外フランジ34より前後対向位置に一対の突起35を突設している。そして、内筒部30を本体内周壁20内面に、外筒部31を本体外周壁21内面にそれそれ液密に嵌合させて補助容器体Ｂを形成し、内部に第２剤を収容する第２剤収容室R2を画成している。第２剤収容室R2内には粉末或いは液体の第２剤を収容する。この様に構成された補助容器体Ｂは、本体B1のフランジ部24を肉厚部14の上面に載置し、各突起35の先端をそれぞれ垂直案内溝15に嵌合させて容器体Ａに対して回動可能に装着している。
【００１８】
装着キャップＣは、図９に示す如く、内周に係合突条40を突設した周壁41の上端縁より、内半部を垂壁部42a を介して隆起するとともに、中央部に窓孔を開口した頂板41を延設し、窓孔周縁の頂板41には上下に延設する案内筒43を設けている。また、頂板裏面外周縁部にはシール筒44を垂設し、内周縁部には固定筒45を垂設し、隆起部分外縁部からはオーバーキャップＥを装着するための筒部46を立設している。更に、頂板41裏面の内外方向中央の対向する所定位置には一対の係合突起47を突設している。また、筒部46の内面所定位置に一対の凹溝48が形成され、該凹溝48下方の頂板41には一対の窓49を穿設している。
【００１９】
そして、係合突条40を係止突条12下面に係合させて上方への抜け出しを防止し、周壁41を口部構成部A3の筒壁部10外周上部に回動可能に嵌合させ、シール筒44を容器体の内周上端部である口部構成部A3の筒壁部10内周上端部に液密且つ回動可能に嵌合させてこの部分に於ける液密性を図り、容器体Ａに対して回動可能に装着している。
【００２０】
ディスペンサーＤは、シリンダD1と、上下動部材D2とを備えており、シリンダD1は、案内筒43と固定筒45との間に上端を固定して補助容器体Ｂの中央部に下端を垂設している。シリンダD1内下部には吸込み弁50を備え、吸込み弁50の下方のシリンダD1下端部には吸上げパイプ51の上端を嵌着し、その下端を容器体Ａ内下端部まで垂下している。
【００２１】
上下動部材D2は、シリンダD1内に摺動可能に嵌合させた環状ピストン60の内周縁部を、有底のステム61外周下部に小幅の上下動が可能に嵌合させており、ステム61の外周より突設したフランジ状突部62と環状ピストン60とで吐出弁63を構成している。ステム61の上端には押下ヘッド64を嵌着している。押下ヘッド64は、ステム61の外周上部に嵌合させた縦筒65を頂壁66裏面より垂設し、頂壁66周縁部からは周壁67を垂設し、縦筒65の前部上端に基端を開口したノズル68を周壁67を貫通して前方へ突設している。また、周壁67の前後下端縁より一対の係合凸部69を窓49内に垂設し、各係合凸部69の下面を各係止面f1に当接する係合面f2として構成している。上下動部材D2は、装着キャップ頂板42との間に介在させたコイルスプリング70により常時上方に付勢させている。
【００２２】
上記の如く構成した液体噴出器を使用する場合に付いて説明する。使用前には図１に示す如く、各係止面f1の上方に各係合面f2が位置するため、オーバーキャップＥを外して押下ヘッド64を押し下げようとしても、各係合面f2が各係止面f1に当接して押下ヘッド64の押し下げができず、従って容器体Ａ内の液がシリンダD1内に吸い上げられることはない。尚，この際、係止面f1と係合面f2との間には若干の隙間が存在していても、ポンプの機能を発揮するまで上下動部材D2が押し下げられることはない。
【００２３】
また、この状態では、図10(a) に示す如く、補助容器体Ｂの係止突部26と、装着キャップＣの係合突起47とは所定の間隔をあけて位置しており、この際、補助容器体Ｂの底蓋B2は図11(a) に示す如く、本体B1の下端開口を気密にシールしている。この状態から装着キャップＣを容器体Ａを掴む等により固定して反時計廻りに回動させ、係止突部26が係合突起47に当接するまで回動させると、図10(b) に示す如く、押下ヘッド64の係合凸部69も同時に回転して凸部25の上方から移行する。この際補助容器体Ｂの底蓋B2は図11(a) と同じ状態を維持している。
【００２４】
次いで、容器体Ａを掴む等により固定して更に装着キャップＣを反時計廻りに回動させると、係合突起47が係止突部26を押圧して補助容器体Ｂが装着キャップＣと一緒に回動する。この際容器体Ａは固定されているため突起35が垂直案内溝15に係止されて底蓋B2は回動せず、回動する本体B1の螺旋状傾斜面ｓにより突起35が下方へ押圧される。従って、補助容器体Ｂの底蓋B2は、図11(b) に示す如く、螺旋状傾斜面ｓに押圧されて本体B1に対して下降し始める。装着キャップＣを図10(c) に示す如く容器体Ａに対し約160 °回動させると、図11(c) に示す如く、本体B1から底蓋B2が完全に外れて容器体Ａ内に落下し、第２剤収容室R2内の第２剤が容器体Ａ内の第１剤内に落下して２剤が混合する。
【００２５】
次いで、押下ヘッド64を上下動させて混合液をシリンダD1内に吸い上げた後、押下ヘッド64の噴出口より噴出する。尚、装着キャップＣを回動させて底蓋B2を落下させる際の装着キャップＣの回動幅は、例えば容器体Ａ及び装着キャップＣにそれぞれ文字，記号等で構成される目印を設けることでより明瞭化する。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】液体噴出器の半断面図である。（実施例１）
【図２】容器体を構成する口部構成部の半断面図である。（実施例１）
【図３】容器体を構成する口部構成部の平面図である。（実施例１）
【図４】補助容器体を構成する本体の半断面図である。（実施例１）
【図５】補助容器体を構成する本体の平面図である。（実施例１）
【図６】補助容器体を構成する本体の底面図である。（実施例１）
【図７】補助容器体を構成する底蓋の半断面図である。（実施例１）
【図８】補助容器体を構成する底蓋の平面図である。（実施例１）
【図９】装着キャップの半断面図である。（実施例１）
【図１０】液体噴出器の作用を説明する説明図である。（実施例１）
【図１１】液体噴出器の作用を説明する説明図である。（実施例１）
【符号の説明】
【００２７】
１…液体噴出器
Ａ…容器体
A1…袴
２…底壁，３…周壁
A2…胴部構成部
５…周壁，６…底壁，７…縦リブ，R1…第１剤収容室
A3…口部構成部
10…筒壁部，11…フランジ，12…係止突条，13…縦リブ，14…肉厚部，
15…垂直案内溝
Ｂ…補助容器体
B1…本体
20…内周壁，21…外周壁，22…頂壁，23…円弧状壁，24…フランジ部，25…凸部， 26…係止突部，ｓ…螺旋状傾斜面，f1…係止面
B2…底蓋
30…内筒部，31…外筒部，32…頂板部，33…内フランジ，34…外フランジ，
35…突起，R2…第２剤収容室
Ｃ…装着キャップ
40…係合突条，41…周壁，42…頂板，42a …垂壁部，43…案内筒，44…シール筒，
45…固定筒，46…筒部，47…係合突起，48…凹溝，49…窓 Ｄ…ディスペンサー
D1…シリンダ
50…吸込み弁，51…吸上げパイプ
D2…上下動部材
60…環状ピストン，61…ステム，62…フランジ状部，63…吐出弁，
64…押下ヘッド，65…縦筒，66…頂壁，67…周壁，68…ノズル，69…係合凸部，
70…コイルスプリング，f2…係合面 Ｅ…オーバーキャップ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
第１剤を収容する容器体Ａと、第２剤を収容し、容器体Ａ内上部に容器体Ａに対して回動可能に装着するとともに、底蓋B2を備えている環状の補助容器体Ｂと、容器体Ａに回動可能に装着した装着キャップＣと、装着キャップＣに固定して容器体Ａに装着するとともに、容器体Ａ内の液を吸上げて押下ヘッド64の噴出口より噴出する如く構成した押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備えた液体噴出器であって、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成したことを特徴とする液体噴出器。
【請求項２】
前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した請求項１記載の液体噴出器。
【請求項３】
前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる請求項２記載の液体噴出器。
【請求項１】
第１剤を収容する容器体Ａと、第２剤を収容し、容器体Ａ内上部に容器体Ａに対して回動可能に装着するとともに、底蓋B2を備えている環状の補助容器体Ｂと、容器体Ａに回動可能に装着した装着キャップＣと、装着キャップＣに固定して容器体Ａに装着するとともに、容器体Ａ内の液を吸上げて押下ヘッド64の噴出口より噴出する如く構成した押下ヘッド式のディスペンサーＤとを備えた液体噴出器であって、押下ヘッド64の押し下げを防止する押下防止手段と、容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により底蓋B2を外す開蓋手段とを備え、開蓋手段が発動される前の容器体Ａに対する装着キャップＣの相対回動により押下防止手段が解除される如く構成したことを特徴とする液体噴出器。
【請求項２】
前記押下防止手段を、補助容器体Ｂ上に設けた係止面f1と、係止面f1に装着キャップＣの窓49を介して当接する押下ヘッド64の係合面f2とで構成し、前記開蓋手段を、底蓋B2より側方に突設した突起35を、容器体Ａと補助容器体Ｂとのいずれか一方に設けた螺旋状傾斜面ｓと、他方に設けた垂直案内溝15との組合せ案内構造に案内させて、装着キャップＣを回動させての補助容器体Ｂの回動に伴って、突起35が螺旋状傾斜面ｓにより補助容器体Ｂに対して下方へ押圧されて開蓋する如く構成し、補助容器体Ｂ上に設けた係止突部26を、装着キャップＣの係合突起47が押圧することで補助容器体Ｂを回動させる如く構成し、係止突部26と係合突起47とを、係止面f1上より係合面f2が外れる離間距離をもって配置した請求項１記載の液体噴出器。
【請求項３】
前記組合せ案内構造が、補助容器体Ｂの外周壁21下端より垂設した円弧状壁23下面に形成した螺旋状傾斜面ｓと、容器体Ａの内側に縦設した下端開放の垂直案内溝15とからなり、前記突起35を等間隔に複数設けるとともに、各突起35の先端を垂直案内溝15に嵌合させ、且つ、各突起35の基端部を螺旋状傾斜面ｓに当接させてなる請求項２記載の液体噴出器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２００９−３５２８５（Ｐ２００９−３５２８５Ａ）
【公開日】平成２１年２月１９日（２００９．２．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２０００４４（Ｐ２００７−２０００４４）
【出願日】平成１９年７月３１日（２００７．７．３１）
【出願人】（０００００６９０９）株式会社吉野工業所 (2,913)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年２月１９日（２００９．２．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年７月３１日（２００７．７．３１）
【出願人】（０００００６９０９）株式会社吉野工業所 (2,913)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]