説明

液体攪拌装置

【課題】極めて微小な容器内の液体であっても、液体の攪拌を実施可能とする液体攪拌装置の提供にある。
【解決手段】容器としてのマイクロチャネル14と、マイクロチャネル14中に貯留された液体F中に配置され、液体Fの攪拌を行う攪拌子17とを備えた液体攪拌装置10であって、攪拌子17は、本体と、本体に傾斜して取り付けられ、本体に対して揺動自在な複数の羽根と、羽根の胴体部と本体との間に設けられ液体Fの圧力が変動することで伸縮・膨張する駆動手段としての気体が密封された可撓性の容器とを備え、液体Fの圧力を周期的に変動させる圧力変動装置としてのポンプ13及び密閉容器12を設け、該ポンプ13を駆動させることにより羽根を揺動させて攪拌子17を液体F中で移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体攪拌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体攪拌装置の従来技術としては、例えば、特許文献1で開示された超音波攪拌装置が開示されている。特許文献1で開示された超音波攪拌装置は、柱状の圧電振動子と、圧電振動子と接続されその表面に磁石が固着された直線運動体と、直線運動体を支持する支持台と、直線運動体と間隔をあけて配置され内部に液体が充填されたマイクロチューブとを備えている。マイクロチューブ内の液体には攪拌子が投入されている。圧電振動子にその共振周波数に等しい周波数の交流電圧を印加することにより、圧電振動子の側面には一方向の振動変位が生じ、この一方向の振動変位は直線運動体に伝達され、直線運動体は直線運動を行う。直線運動体の運動に伴い、直線運動体に固着されている磁石も直線運動をし、この磁石の運動に連動する形で攪拌子も運動する。攪拌子の運動によって、マイクロチューブ内の液体が攪拌される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−220371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1で開示された超音波攪拌装置では、液体を貯留するマイクロチューブの大きさが、例えば500μm程度と、極めて微小である場合には確実に攪拌できない可能性が高い。マイクロチューブの大きさが極めて微小である場合には、マイクロチューブに投入される攪拌子を微小にする必要があり、攪拌子が微小であると、直線運動体に固着されている磁石の運動に連動しない恐れがある。そのため液体の攪拌が不可能又は不十分となる問題がある。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、極めて微小な容器内の液体であっても、液体の攪拌を実施可能とする液体攪拌装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、容器と、前記容器中に貯留された液体中に配置され、前記液体の攪拌を行う攪拌子とを備えた液体攪拌装置であって、前記攪拌子は、本体と、前記本体に対して揺動自在に取り付けられた複数の羽根と、前記羽根の胴体部と前記本体との間に設けられ前記液体の圧力が変動することで伸縮・膨張する駆動手段とを備え、前記液体の圧力を変動させる圧力変動装置を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、圧力変動装置により液体の圧力が変動すると、駆動手段が伸縮・膨張しそれに伴い羽根は揺動を繰り返す。この羽根の揺動によって攪拌子には推進力が生じ、攪拌子は液体中で移動することで液体の攪拌を行うことができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の液体攪拌装置において、前記駆動手段は、可撓性を有する容器の内部に気体を密封した構造であることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、駆動手段が可撓性を有する容器の内部に気体を密封した構造なので、安価に製造可能である。
【0010】
請求項3記載の発明は、容器と、前記容器中に貯留された液体中に配置され、前記液体の攪拌を行う攪拌子とを備えた液体攪拌装置であって、前記攪拌子は、本体と、前記本体に対して揺動自在に取り付けられた複数の羽根とを備え、前記液体に振動を付加する振動付加装置を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、振動付加装置により液体に振動が付加されると、攪拌子の羽根は揺動しこの羽根の揺動によって攪拌子には推進力が生じ、攪拌子は液体中で移動することで液体の攪拌を行うことができる。請求項1と比べて構成が簡単である。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体攪拌装置において、前記攪拌子の大きさは、1μm〜1×10μmであることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明によれば、攪拌子の大きさは1μm〜1×10μmとミクロンサイズであるが、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を活用して製作可能である。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体攪拌装置において、前記羽根は本体に対して傾斜して取り付けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、羽根は本体に対して傾斜して取り付けられているので、羽根を確実に揺動させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、液体の圧力を変動させることにより攪拌子を液体中で移動させることができるので、極めて微小な容器内の液体であっても、液体の攪拌を実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態に係る液体攪拌装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】第1の実施形態に係るマイクロデバイスの構成を示す模式図である。
【図3】第1の実施形態に係る攪拌子の拡大模式図である。(a)平面図を示し、(b)(a)におけるA方向斜視図を示す。
【図4】第1の実施形態に係る攪拌子の作用説明の模式図である。(a)加圧後の状態を示し、(b)加圧の解除後の状態を示す。
【図5】第1の実施形態に係る液体攪拌装置の作用説明の模式図である。
【図6】第2の実施形態に係る液体攪拌装置の概略構成を示す模式図である。
【図7】第2の実施形態に係るマイクロデバイスの構成を示す模式図である。
【図8】第2の実施形態に係る攪拌子の作用説明の模式図である。
【図9】第2の実施形態に係る攪拌子の作用説明の模式図である。(a)振動により一方に撓んだ状態を示し、(b)振動により他方に撓んだ状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る液体攪拌装置を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示すように、液体攪拌装置10は、マイクロデバイス11と、マイクロデバイス11を収容する密閉容器12と、密閉容器12と連結されたポンプ13とを有している。
密閉容器12には、密閉容器12の内部と外部とを連通する貫通孔12Aが形成されており、ポンプ13はこの貫通孔12Aと接続されている。ポンプ13はベローズ式ポンプであり、ベローズを伸縮作動させることにより密閉容器12内の気体圧力を変動させることができる。この圧力変動はマイクロデバイス11内の液体Fに伝達される。なお、ポンプ13及び密閉容器12が液体Fの圧力を変動させる圧力変動装置に相当する。
【0019】
図2に示すように、マイクロデバイス11は、ガラスチップ上に形成されたマイクロチャネル14と、マイクロチャネル14に貯留された液体Fと、液体F中に配置された攪拌子17とを備えている。なお、マイクロチャネル14が容器に相当する。
マイクロチャネル14は、微小な溝15Aが形成されたチャネルプレート15と、液体Fの出入口16Aが形成されチャネルプレート15を覆うカバープレート16とから構成され、チャネルプレート15とカバープレート16とが張り合わされてチャネル21が形成されている。
チャネル21内には液体Fが貯留されているが、この液体Fは、種類の異なる複数の液体(例えば試薬など)を混合したものである。本実施形態では試薬の分散性を向上するためにチャネル21内で液体Fの混合攪拌が行われる。
なお、マイクロチャネル14の大きさは、数100μm以上であるが、例えば、MEMS技術を活用して製作可能である。
【0020】
図3(a)、(b)に示すように、攪拌子17は、本体18と、本体18に傾斜して取り付けられた複数の羽根19と、羽根19の胴体部19Aと本体18との間に設けられた気体室20とを備えている。
本体18は、直方体状の形状を有し、樹脂材料により形成されている。
羽根19は、短冊状の形状を有し、樹脂製の板部材から形成されている。羽根19は、本体18の対向する長辺側の側面18Aに図示しないマイクロヒンジを介して、側面18Aに対して傾斜して取り付けられている。図3(a)に示すように、羽根19の基端と側面18Aとの連結ポイントをQとすると、連結ポイントQの部位にマイクロヒンジは設けられている。羽根19は、連結ポイントQを中心に揺動自在に取り付けられている。なお、マイクロヒンジはMEMS技術を活用して作成された微小なヒンジのことを指す。本体18の両側面18Aに取り付けられた羽根19は、本体18に対して対称な位置関係にある。
【0021】
気体室20は、樹脂製の可撓性容器22内に空気を密封することにより形成され、ボール状の形状をしている。可撓性容器22と羽根19の胴体部19A及び可撓性容器22と側面18Aとはそれぞれ固着されている。なお、気体室20を有する可撓性容器22が駆動手段に相当する。
羽根19に加わる圧力が変動し気体室20が変形(伸縮・膨張)した場合には、羽根19は連結ポイントQを支点として揺動する。
なお、攪拌子17の大きさは、1μm〜1×10μmであるが、マイクロチャネル14よりは小さく形成されており、MEMS技術を活用して製作可能である。
【0022】
以上の構成を有する液体攪拌装置10について、作用説明を行う。
先ず、ポンプ13を駆動することにより密閉容器12内の気体圧力(空気圧力)を変動させる。この圧力変動の大きさ及び周期は、ポンプ13のベローズの伸縮ストロークと単位時間当たりの伸縮頻度により調整可能である。
この密閉容器12内の圧力変動は、密閉容器12内に設置されているマイクロデバイス11内の液体Fに伝達される。すなわち、マイクロデバイス11内の液体Fは、出入口16Aを介して密閉容器12内の気体と接触しており、密閉容器12内の圧力変動がそのまま液体Fに伝達される。
【0023】
例えば、ポンプ13が駆動して液体Fが加圧されて圧力P1から圧力P2となる(加圧状態)と、図4(a)に示すように、液体F中の攪拌子17には圧力P2が作用し、この圧力P2によって気体室20が圧縮されそれに伴い羽根19は連結ポイントQを支点として本体18側に近づく方向に動く。このとき、羽根19の先端が円弧の軌跡を描く。
一方、加圧状態が解消された場合(定常状態)には、図4(b)に示すように、気体室20は膨らんで元の大きさに復帰しそれに伴い羽根19は連結ポイントQを支点として本体18側から遠ざかる方向に動く。
【0024】
このポンプ13による加圧状態と定常状態(すなわち圧力変動)が所定の周期で繰り返し行われることにより、羽根19は連結ポイントQを支点として揺動する。羽根19の揺動によって推進力が攪拌子17に生じ、攪拌子17が液体F中で移動することで液体Fの攪拌が行われる。図5は、このときのマイクロデバイス11内の様子を模式的に示したものである。
【0025】
図5に示すように、液体F中に配置されている複数の攪拌子17は羽根19の揺動に伴い、図5に矢印で示す方向に移動する。移動方向は一方向のみではなくてさまざまな方向に移動することが可能となっているが、これは液体Fが攪拌子17で攪拌されることにより液体F内で圧力ムラが生じたり、また他の攪拌子17と衝突したりして攪拌子17の移動方向が変更されることによる。羽根19が揺動しつつ液体F中でさまざまな方向に移動することにより液体Fの攪拌が効率良く行われる。
また、図5に湾曲した矢印で示すように、攪拌子17の推進方向の後方には、渦(カルマン渦)が発生し、この渦によって液体Fの攪拌が一層効率良く行われる。
【0026】
この第1の実施形態に係る液体攪拌装置10によれば以下の効果を奏する。
(1)ポンプ13が駆動されて液体Fの圧力が周期的に変動されると、攪拌子17の気体室20が変形しそれに伴い羽根19は連結ポイントQを中心に揺動を繰り返す。この羽根19の揺動によって攪拌子17には推進力が生じ、攪拌子17は液体F中で移動することができる。羽根19が揺動しつつ液体F中でさまざまな方向に移動することにより液体Fの攪拌が効率良く行われる。
(2)攪拌子17の推進方向の後方には、渦(カルマン渦)が発生し、この渦によって液体Fの攪拌が一層効率良く行われる。
(3)圧力変動の大きさ及び周期は、ポンプ13のベローズの伸縮ストロークと単位時間当たりの伸縮頻度により調整可能である。従って、液体Fの種類に応じて攪拌強度を変更可能である。
(4)羽根19の胴体部19Aと本体18との間に設けられた気体室20は、樹脂製の可撓性容器22内に空気を密封した簡単な構造なので安価に製造可能である。
(5)攪拌子17の大きさは1μm〜1×10μmとミクロンサイズであるが、例えば、MEMS技術を活用して製作可能である。
【0027】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る液体攪拌装置30を図6〜図9に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における圧力変動装置に代えて振動付加装置を用いると共に、攪拌子17の構造を変更したものであり、その他の構成は共通である。
従って、ここでは説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した個所のみ説明を行う。
【0028】
図6に示すように、液体攪拌装置30は、液体Fが貯留されたマイクロデバイス31と、マイクロデバイス31内の液体Fに振動を付加する振動付加装置32とを備えている。
振動付加装置32は、その上にマイクロデバイス31を載置する移動ステージ33と、移動ステージ33の下方に間隔を空けて設けられた固定ステージ34と、固定ステージ34と移動ステージ33とを連結するリンク35と、移動ステージ33を振動するカム41付きモータ36と、移動ステージ33を一方向(図6では右方向)に付勢するバネ37とを備えている。モータ36を回転させることにより移動ステージ33を振動運動させ移動ステージ33上のマイクロデバイス31に所定の振動を付与する。
【0029】
図7に示すように、マイクロデバイス31は、ガラスチップ上に形成されたマイクロチャネル14と、マイクロチャネル14に貯留された液体Fと、液体F中に配置された攪拌子38とを備えている。なお、マイクロチャネル14の構造は第1の実施形態と同等であり説明を省略する。
【0030】
図8に示すように、攪拌子38は、本体39と、本体39に傾斜して取り付けられた複数の羽根40とを備えている。
本体39は、直方体状の形状を有し、樹脂材料により形成されている。
羽根40は、短冊形状を有し、可撓性を有する樹脂製の板部材から形成されている。羽根40は、本体39の対向する長辺側の側面39Aに、側面39Aに対して傾斜して取り付けられ固定されている。本体39の両側面39Aに取り付けられた羽根40は、本体39に対して対称な位置関係にある。
【0031】
以上の構成を有する液体攪拌装置30について、作用説明を行う。
先ず、モータ36を回転させることによりモータ軸に固定されているカム41が回転し、カム41の回転に伴い移動ステージ33はバネ37による付勢方向と反対方向(図6では左方向)に移動する。更にモータ36が回転しカム41の外周ポイントR(モータ軸から最も離れた位置)を過ぎると、移動ステージ33はバネ37による付勢方向(図6では右方向)に移動する。この場合には、モータ36の1回転により移動ステージ33は左右方向に2往復し、所定の大きさ(振幅)と周期(振動数)で振動する。なお、振動の大きさ及び周期は調整可能となっている。
【0032】
移動ステージ33上のマイクロデバイス31に所定の振動が付与されることにより、マイクロデバイス31内の液体Fは左右方向に振動する。この振動に伴い液体F中の攪拌子38の羽根40は、図9(a)に示すように、羽根40自体の可撓性のため本体39側に近づく方向に撓んだり、図9(b)に示すように、本体39側から遠ざかる方向に撓んだりして揺動する。
この羽根40の揺動によって推進力が攪拌子38に生じ、攪拌子38は液体F中で移動することで液体Fの攪拌が行われる。
その他の作用効果については、第1の実施形態と同様であり説明を省略する。
【0033】
この第2の実施形態に係る液体攪拌装置30によれば以下の効果を奏する。なお、第1の実施形態における(2)、(5)の効果は同等であり、それ以外の効果を記載する。
(6)モータ36の回転に伴い移動ステージ33が振動すると、この振動は液体Fに伝達されて攪拌子38の羽根40は、本体39方向への撓みによる揺動を繰り返す。羽根40の揺動によって攪拌子38には推進力が生じ、攪拌子38は液体F中で移動することができる。羽根40が揺動しつつ液体F中でさまざまな方向に移動することにより液体Fの攪拌が効率良く行われる。
(7)振動付加装置32によって付加される振動の大きさ(振幅)及び周期(振動数)は調整可能なので、液体Fの種類に応じて攪拌強度を変更可能である。
(8)攪拌子38には気体室及びマイクロヒンジが設けられていないので、第1の実施形態の攪拌子17と比較して構成が簡単である。
【0034】
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 第1の実施形態においては、攪拌子17において羽根19と気体室20とを固着させるとして説明したが、固着させる代わりに羽根19と本体18との間に羽根19を本体18側に付勢するバネを配設してもよい。バネによって、羽根19は気体室20の挙動(縮んだり膨らんだり)に追随して移動可能である。
○ 第2の実施形態において、攪拌子38が第1の実施形態における攪拌子17と同等の構成を有するものであっても良い。この場合には、羽根と本体との間に気体室が設けられた構成なので、付加された振動に応じて羽根を確実に揺動させることができる。
○ 第1の実施形態においては、気体室20に空気を密封するとして説明したが、空気に代えて不活性ガスを密封しても良い。
○ 第1及び第2の実施形態においては、攪拌子17、38の羽根19、40は、本体18、39に対して傾斜して取り付けられているとして説明したが、羽根が本体に対して垂直に取り付けられていても構わない。
○ 第1の実施形態においては、ポンプ13によって液体Fの圧力を加圧変動させるとして説明したが、加圧せずに減圧変動させても構わない。
【符号の説明】
【0035】
10、30 液体攪拌装置
11、31 マイクロデバイス
13 ポンプ
14 マイクロチャネル
17、38 攪拌子
18、39 本体
18A、39A 側面
19、40 羽根
20 気体室
32 振動付加装置
F 液体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、前記容器中に貯留された液体中に配置され、前記液体の攪拌を行う攪拌子とを備えた液体攪拌装置であって、
前記攪拌子は、本体と、前記本体に対して揺動自在に取り付けられた複数の羽根と、前記羽根の胴体部と前記本体との間に設けられ前記液体の圧力が変動することで伸縮・膨張する駆動手段とを備え、
前記液体の圧力を変動させる圧力変動装置を設けたことを特徴とする液体攪拌装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、可撓性を有する容器の内部に気体を密封した構造であることを特徴とする請求項1に記載の液体攪拌装置。
【請求項3】
容器と、前記容器中に貯留された液体中に配置され、前記液体の攪拌を行う攪拌子とを備えた液体攪拌装置であって、
前記攪拌子は、本体と、前記本体に対して揺動自在に取り付けられた複数の羽根とを備え、
前記液体に振動を付加する振動付加装置を設けたことを特徴とする液体攪拌装置。
【請求項4】
前記攪拌子の大きさは、1μm〜1×10μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体攪拌装置。
【請求項5】
前記羽根は本体に対して傾斜して取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体攪拌装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−22572(P2013−22572A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−162660(P2011−162660)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】