説明

液体用の計量装置および液体の計量方法

【課題】ピペットポイントまたはシリンジの取り外し後のさらなる計量の操作を容易にする、液体用の計量装置および液体の計量方法を提供する。
【解決手段】本体2と、上方の開口部が本体の通路開口部15と密閉的に接続し少なくとも1つのピペットポイント6を保持するために配置される保持手段5と、変位室13とその中に可動に配置される変位部材14と通路開口部15への連通部とを有し本体2に配置される変位装置12と、作動部材7.4を備える取り外し手段7と、取り外し手段7の作動またはピペットポイント6の取り外しが行われたことを検知するためのセンサと、変位部材14に作動接続する制御可能である駆動装置と、駆動装置を制御するための入力手段3と、センサが取り外し手段7の作動を検知した場合に、駆動装置が変位部材14を基本位置へ移動させるよう設けられている電気制御手段と、を有する液体用の計量装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体用の計量装置に関し、これは、ピペットポイントまたはシリンジを保持するための手段と、ピペットポイントまたはシリンジを取り外すための手段と、ピペットポイント内へまたはピペットポイント外へ空気を吸入または排出するための変位装置の変位部材を動かすための、またはシリンジのシリンジピストンと連結される連結手段を動かすための電気駆動モータとを有する。その際、ピペットポイントまたはシリンジを取り外すための手段は、変位部材またはシリンジピストンとこれに連結される連結手段が動かされることなく、個別に作動される。本発明はさらに、この種の計量装置を用いた液体の計量方法に関する。
【背景技術】
【0002】
計量装置は主に液体を計量するために研究室において使用される。計量される液体の量は特に、100nlから数百mlの範囲内にある。液体が1つのステップで吸入され、1つのステップで放出される計量装置をピペットと呼ぶ。液体が1ステップ以上をかけて吸入され、複数のステップで放出される計量装置をディスペンサと呼ぶ。
【0003】
液体は、ピペットポイントまたはシリンジに吸入され、ここから放出される。ピペットポイントは、下端部および上端部に開口部を備える小型の管である。下方の開口部は大抵の場合、上方の開口部より小さい。シリンジは、シリンジ筒と、シリンジ筒内に筒の軸方向に動くよう配置されることにより可動であるシリンジピストンとを有する。また、シリンジ筒はシリンジ底部にシリンジ開口部を有し、これは多くの場合、シリンジ底部から突出する小さな管に配置されている。
【0004】
計量時にはピペットポイントは、上方の開口部が計量装置の変位装置と連通しているように計量装置に保持される。変位装置は大抵、内部で可動であるピストンを備えるシリンダである。ピストンを動かすことにより、内圧が変化して液体が下方の開口部からピペットポイント内へ吸引、またはここから排出される。
【0005】
シリンジは、シリンジ筒が計量装置に対して固定しており、シリンジピストンが計量装置の連結手段に機械的に連結されているように計量装置に保持される。連結手段の移動によりシリンジピストンは、シリンジ筒内に液体を吸引し、またここから排出するためにシリンジ筒内で移動可能である。
【0006】
変位部材または連結手段を動かすために、公知の計量装置は手動の駆動機構または電気駆動モータを有する。電気駆動モータを備える計量装置は、電気制御手段により制御され、電気駆動モータおよび電気制御手段に接続する電源を有する(たとえば蓄電池、バッテリまたは電源供給装置)。さらに、電気制御手段は入力手段に電気接続する。入力手段を介して、計量のステップ(たとえば液体の吸入および排出)が制御可能であり、および/または吸入および排出する液体の量が選択可能であり、および/または作動モード(たとえばピペット操作またはディスペンサ操作)が選択可能である。入力手段は特に、電気式のタッチボタンまたはスイッチであることが可能である。また、電気駆動モータを備える計量装置は、計量装置の作動条件および/または計量工程の進行状況および/または選択された量および/または選択された作動モードに関する情報を出力するためのディスプレイ装置(たとえば液晶ディスプレイ)を備えることが多い。
【0007】
ピペットポイントを保持する手段は、主に取付台部(たとえば差込部または止まり穴)として形成される。差込部の前面または止まり穴の底部の通路開口部はそれぞれ変位装置の変位室に連通する。
【0008】
シリンジを保持するための手段はたとえば筒用の把持レバーであり、これはシリンダ収容部内でシリンジ筒のフランジを保持するために計量装置のケーシング内のシリンダ収容部に属する。また、保持手段は、連結ドーム内でピストン用の把持レバーを備えることが可能であり、この中にはシリンジピストンの端部またはシリンジピストンのロッドを連結ドームと連結するために挿入可能である。
【0009】
ピペットポイントおよびシリンジは計量装置と取り外し可能に接続しており、これにより使用後には新しいピペットポイントまたはシリンジに交換可能である。こうして後の計量における汚染が回避可能である。使い捨てのピペットポイントまたはシリンジは、低コストでプラスチック材料製のものが利用可能である。
【0010】
ピペットポイントを取り外すための手段は多くの場合、一方の端部が差込部または止まり穴に属する取り外しスライダを備える。取り外しスライダの他方の端部は作動ボタンを有する。ピペットポイントは、取り外しスライダの変位により差込部から押し出されるか、または止まり穴から押し出されることが可能である。
【0011】
その際、ピペットポイントまたはシリンジを取り外すための手段は好適には、本体の外側に横方向に配置され、変位装置の変位部材、多くの場合はシリンダと、またはシリンジが使用される場合は計量装置の可動連結手段とは接続していない。
【0012】
シリンジを取り外すために、把持レバーは外側に対して旋回可能である。このため、筒用の把持レバーには、手動で外側から作動可能である作動端部が設けられ、内側では、ピストン用の把持レバーの作動端部と協働する接触部を有することが可能である。これによりピストン用の把持レバーは、シリンジ筒が完全にシリンジピストンに挿入されたときに筒用の把持レバーの作動によって動かされる。シリンジを取り外すための手段は、1つの作動ボタンにより作動可能である機構を有することも可能であり、筒用の把持レバーおよびピストン用の把持レバーに作用する。特に、シリンジを取り外すための手段は、シリンジ筒内におけるシリンジピストンの位置とは無関係に、シリンジを計量装置から取り外すことが可能である。
【0013】
電気駆動モータを備える計量装置では、ピペットポイントが取り外されることは、変位装置のシリンダ内におけるピストンの位置決めに対して影響しない。たとえば、ピペットポイントの取り外しが、吸引ストローク後のピストンが上方にある位置で行われた場合、追加的な作動ステップによってピストンは基本位置へ移動しなくてはならない。この位置からは新たな計量工程が再度開始されることが可能である。電気駆動モータを有する計量装置において、ピペットポイントの取り外し後にピストンが上方の位置のままにされ、その後別の使用者が使う場合、計量のため液体を計量装置に吸入するためにはピストンをまず下方の位置へもたらさなくてはならないことに、この使用者が気付かなければ問題が生じる可能性がある。
【0014】
一般に、制御可能である、特に電気式の駆動装置を備える計量装置の使用者にとって、使用者がピペットポイントまたはシリンジを計量装置から外した際の作動部材また連結手段の位置は明確ではない。
【0015】
また計量装置では、吸入した液体、またはたとえば電磁ビーズのような液体と共に吸入した粒子が、少なくとも一部ピペットポイントまたはシリンジ内に残留していてもピペットポイントまたはシリンジを外すことを使用者が希望する場合もある。この場合、変位部材または連結手段はそれぞれ底部まで動かされないにも関わらず、変位装置または連結手段とは個別のピペットポイントまたはシリンジ取り外し手段によりピペットポイントまたはシリンジがそれぞれ外される。この場合、計量装置の次の使用者にとっては、この使用者が先に計量装置を使用していた人物と別人である場合には特に、変位部材または連結手段の位置はそれぞれ不明であるため、この使用者には新しいピペットポイントまたはシリンジの取り付け後、計量装置により液体を吸入するためには変位部材または連結手段を最初に下へ動かさなければならないのか、または変位部材または連結手段は既に底部位置にあるのかが分からない。
【0016】
同様の問題は、電気駆動モータを備える計量装置において、シリンジピストンおよびこれと共に連結手段が下方位置へもたらされる前にシリンジが取り外された場合にも生じ得る。
【0017】
文献US968749B2は、ピペットポイント用の取り外し装置を備える携帯用の自動ピペットを開示している。ピペットポイントが除去されたことをセンサが検知する。センサがピペットポイントの除去を検知すると、誤操作が生じたことを使用者に知らせるためマイクロプロセッサが警告信号の出力を制御する。新たな計量工程のために使用者はピペットを再度始動状態に設定しなくてはならない。
【0018】
下記の文献に記される以下に記載の解決法も本発明の計量装置および工程に適用されることが可能である。これに関連する説明は引用により本出願に含まれる。
【0019】
US5187990からは、電動駆動装置とピペットポイント用の取り外し装置とを有するピペットポイント用の計量装置が公知である。この文献からは、変位装置のピストンの移動を制御するための電気制御手段および液体計量手段が公知であり、ここではピストンが特殊な方法で移動する。
【0020】
US6778917B1、US2007/0276546A1およびUS2008/0011042A1は、電気制御手段と、入力手段と、ディスプレイ手段とを備える装置を開示する。特殊な制御、入力、表示方法もこれらの文献から公知である。
【0021】
US7434448B2は、ピペットポイント用の取り外し装置を備える計量装置に関する。この文献からは、ピペットのケーシングが、機械式駆動機構を備えるケーシング上部分と、これと取り外し可能に接続されるとともに変位装置を有するケーシング下部分とを有することも公知である。ピストンロッド上のピストンのディスクが、スプリング力により駆動機構の駆動ロッドの端部に向かって押圧される。
【0022】
US2008/006100A1からは、ケーシング上部分と、ケーシング下部分と、ピストンと駆動機構との間の連結部とを備える計量装置が公知であり、連結部は弾性部材を備える。
【0023】
US5620660は、シリンジを取り外し可能に保持する筒用の把持レバーとピストン用の把持レバーとを備える計量装置に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】US968749B2
【特許文献2】US6778917B1
【特許文献3】US2007/0276546A1
【特許文献4】US2008/0011042A1
【特許文献5】US7434448B2
【特許文献6】US2008/006100A1
【特許文献7】US5620660
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
これに基づき、本発明は、ピペットポイントまたはシリンジの取り外し後のさらなる計量の操作を容易にする、液体用の計量装置および液体の計量方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
この目的は、請求項1の特徴を有する計量装置により達成される。有利な実施形態は従属請求項に記載される。
【0027】
液体用の計量装置は、本体と、上方の開口部が本体の通路開口部と密閉的に接続し少なくとも1つのピペットポイントを保持するために本体に配置される保持手段と、変位室とその中に可動に配置される変位部材と通路開口部への連通部とを有し本体に配置される変位装置、または、本体に対して固定的であるシリンジ筒と、シリンジ筒内で可動であるシリンジピストンと、本体内でシリンジピストンと機械的に連結される連結手段とを備える少なくとも1つのシリンジを保持するために本体に配置される保持手段と、ピペットポイントまたはシリンジを保持手段から取り外すために本体に配置される取り外し手段であって、変位部材または連結手段が動かされることなく取り外し手段を作動させるための手動で作動可能である作動部材を備える取り外し手段と、取り外し手段の作動またはピペットポイントもしくはシリンジの取り外しが行われたことを検知するために本体に配置されるセンサと、変位部材または連結手段に作動接続する制御可能である駆動装置と、制御可能である駆動装置を制御するための入力手段と、制御可能である駆動装置と入力手段とセンサとに電気的に接続し、センサが取り外し手段の作動またはピペットポイントもしくはシリンジの取り外しが行われたことを検知した場合に、制御可能である駆動装置が変位部材または連結手段を基本位置へ移動させるよう設けられている電気制御手段と、を有する。
【0028】
好適には、ピペットポイントまたはシリンジへ液体を吸入するための変位部材または連結手段の移動は、基本位置から行われる。
【0029】
制御可能である駆動装置は好適には電気駆動装置、特に電気駆動モータである。
【0030】
本発明の計量装置は、計量装置の他の構成部品の支持構造体である本体を有する。本体はたとえばケーシングである。少なくとも1つのピペットポイントまたはシリンジを保持するための手段が本体にある。これにより、計量装置は一チャネルまたはマルチチャネル計量装置として構成されることが可能である。少なくとも1つのピペットポイントを保持するための手段は、差込部または止まり穴であることが可能である。少なくとも1つのシリンジを保持するための保持手段は、筒用の把持レバーおよびピストン用の把持レバーを備えることが可能である。
【0031】
少なくとも1つのピペットポイントを保持するための保持手段は、変位室と変位部材とを有する変位装置と組み合わされて存在する。少なくとも1つのシリンジを保持するための保持手段は、シリンジピストンと機械的に連結可能である連結手段を備える。連結手段は特に、ピストン用の把持レバーを備える連結ドームであることが可能である。
【0032】
また、ピペットポイントまたはシリンジを取り外すための取り外し手段がある。これらは、変位装置および連結手段とは別にある。ピペットポイントを取り外すための取り外し手段は好適には取り外しスライダとして構成されており、これは取り外しスライダに接続される作動部材が作動されると、ピペットポイントを取付台部から押し出すように配置されている。シリンジを取り外すための取り外し手段はたとえば、筒用の把持レバーおよびピストン用の把持レバーと作動可能に接続する機構を有する。
【0033】
取り外し手段の作動は、本体に配置されるセンサにより検知される。電気制御手段が、取り外し手段の作動をセンサが検知すると変位部材または連結手段が基本位置へ移動するように制御可能である駆動装置を制御する。この際、基本位置は、変位部材または連結手段が計量装置内において移動可能である経路上で任意に選択可能である。基本位置は好適には、新たなピペットポイントまたはシリンジに液体を吸入することを意図する場合に常に変位部材または連結手段の上方への移動が始まる位置である。センサは、取り外し手段が作動されたことを検知する。これにより、ピペットポイントまたはシリンジが計量装置において保持されていないことを間接的に認識する。センサの信号は、変位部材または連結手段を基本位置へ動かすために制御手段により利用される。その結果、計量装置はこの実施例では、ピペットポイントまたはシリンジの取り外しの直後には再度新たなピペットポイントまたはシリンジに液体を吸入することが可能である。
【0034】
しかし、基本位置はたとえば上側にある場合もあり、この時変位部材または連結手段は液体を吸入する前にまず下方へ動かされなくてはならない。これは、使用者が入力手段により計量装置に液体を吸入するよう命令を出した場合に自動的に行われることが可能である。あるいは、液体の吸入前に、使用者が計量装置に変位装置または連結手段を下方へ動かすよう命令を出すことが必要とされることも可能である。
【0035】
これにより、計量装置の操作は使用者にとって容易になる。特に、ピペットポイントまたはシリンジの誤充填およびその他の誤操作から使用者が保護される。
【0036】
または、本体に配置されるセンサが、たとえばピペットポイントと本体に配置される保持手段との間の密閉接続がなくなったことを検出することによって、ピペットポイントまたはシリンジの取り外しを検知することも可能である。
【0037】
たとえば、センサは、変位部材が作動された場合に取り外し手段により作動されるスイッチであることが可能である。特に、これは作動部材の変位領域内に配置されるスイッチであることが可能である。別の実施形態に係り、センサは、取り外し手段に配置される磁石の変位により作動されるリード接点である。この磁石は好適には永久磁石である。さらに別の実施形態に係り、磁石は作動部材に配置される。別の実施形態に係り、リード接点は本体内の回路基板に配置される。回路基板は、特に電気制御手段またはその一部を備える回路基板であることが可能である。
【0038】
センサには、作動部材またはピペットポイントもしくはシリンジを取り外すための取り外し手段の動作を検知するあらゆるセンサが一般的に使用可能である。その際、ピペットポイントまたはシリンジを確実に取り出した作動部材または取り外し手段の位置で、取り外し手段の作動がセンサにより検知される。
【0039】
一実施形態に係り、作動部材の移動経路が、ピペットポイントまたはシリンジを保持手段から取り外すために最低限必要な移動距離に相当する場合に取り外しの手段の作動にセンサは反応する。別の実施形態に係り、センサを作動させるための移動距離は3.6から4.5mm、好適には4mmであり、ピペットポイントまたはシリンジを取り外すための移動距離は2.5から3.5mm、好適には3.1mmである。
【0040】
別の実施形態に係り、保持手段は少なくとも1つのピペットポイント用取付台部を有し、取り外し手段は、取付台部に対して移動し、一方の端部がピペットポイントを取付台部から押し出し、他方の端部が作動部材に接続している取り外しスライダを有する。
【0041】
別の実施形態に係り、変位室はシリンダであり、変位部材はシリンダ内で可動に配置されているピストンである。
【0042】
別の実施形態に係り、センサが取り外し手段の作動を検知すると変位部材をホーム位置へ移動させるように、またホーム位置に到達後に変位部材を基本位置へ移動させるように制御手段が設けられており、このホーム位置は変位部材の移動の程度が決定される基準の位置となる。ホーム位置は、計量装置を特定の始動位置に設定するためのものである。変位部材の移動はホーム位置から決められる。これにより、変位部材の移動量、すなわち計量精度を極めて正確に制御することが達成される。これは電気駆動モータが、回転が回転角度変換器により検出される直流モータである場合に特に有利である。経験上、その際計量パルスの一部が失われ、変位部材の移動精度がいずれ低下することが分かっている。変位部材をホーム位置に配置することにより、計量装置は所定の始動位置に設定され、これが変位部材の次の移動における始動位置となる。その間に生じた計量誤差はこれによりなくなる。本実施形態は、たとえばステッピングモータのようなその他の電気駆動モータとして構成された場合にも有効である。
【0043】
好適な実施形態に係り、計量装置のスイッチが入れられた際に、変位部材をホーム位置へ動かし、その後基本位置へ動かすよう制御手段が設けられる。これにより、計量装置の始動時には毎回、変位部材の移動が所定の始動位置から行われることが確実になる。
【0044】
または、ホーム位置がすでに変位部材または連結手段が移動される基本位置であることも可能である。
【0045】
ホーム位置は、たとえば変位部材またはこれと接続する駆動機構が接合部に当たることにより得られることが可能である。これは、駆動システムのブロック、消費電力の上昇、および材料の破損につながることが考えられる。好適な実施形態に係り、本体に配置され、制御手段に電気接続する別のセンサが、変位部材がホーム位置に到達したことを検知する。これにより、上述のような接合部によりホーム位置が画定される場合の短所が克服される。別の実施形態に係り、この別のセンサはホールセンサであり、これは変位部材がホーム位置に到達すると、変位部材に接続する別の磁石により作動される。この磁石は変位部材と間接的に接続することも可能であり、たとえば変位部材を駆動する駆動機構に固定されることも可能である。
【0046】
一実施形態に係り、ホーム位置は基本位置から1から8mm、好適には4mm離れている。
【0047】
一実施形態に係り、制御手段は、基本位置から始動し、変位部材の吸入行程を制御し、その後は変位部材が基本位置に到達するまでの排出の少なくとも一行程を制御し、その後はオーバーブロー位置に到達するまでのオーバーブロー行程を制御するように設けられている。オーバーブロー位置は、残留した液体をピペットポイントから除去するためである。オーバーブロー位置は好適には、基本位置とホーム位置との間にある。これはたとえば、基本位置から1.0から3.9mm、特には3mmの距離を有する。オーバーブロー位置がホーム位置から距離をあけていることにより、変位部材はピペットポイントから液体を排出するため極めて迅速にオーバーブロー位置へ移動可能である。また、変位部材はホーム位置へ非常にゆっくりかつ正確に移動することが可能である。しかし、基本的にはオーバーブロー位置とホーム位置が同じであることも可能である。
【0048】
少なくとも1つのシリンジを保持するための保持手段を有する計量装置では、シリンジピストンがシリンジ筒の底部に当接する所定の始動位置が決められている。この当接は、シリンジピストンと液体との間のエアクッションを回避するためにも望ましい。これにより、このタイプの計量装置では連結手段、そしてこれによりシリンジピストンをホーム位置に移動することを省略することができる。したがって、このタイプの計量装置では、計量工程は好適には、シリンジピストンがシリンジ筒の底部に位置する基本位置から始まる。
【0049】
計量装置は好適には手持ち計量装置である。手持ち計量装置では、ケーシングは好適にはハンドルとして構成される。しかし、計量装置は固定式の計量装置であることも可能である。手持ち計量装置としても、また固定式計量装置としても使用可能に計量装置を構成することも可能である。
【0050】
目的は請求項12に記載の特徴を有する方法によっても達成される。本方法の有利な実施形態は従属請求項に記載される。
【0051】
変位室とその中に可動に配置される変位部材とを有する変位装置を備え少なくとも1つのピペットポイントを保持するための保持手段、またはシリンジ筒とその中で可動であるシリンジピストンおよびシリンジピストンに連結される連結手段とを備えるシリンジ保持手段、ならびに変位部材または連結手段に作動接続する制御可能である駆動装置と、ピペットポイントまたはシリンジを保持手段から取り外す手段とを備える計量装置により液体を計量するための本発明に係る液体の計量方法では、取り外し手段の作動またはピペットポイントもしくはシリンジの取り外しが行われたことが検知され、変位部材または連結手段が、取り外し手段の作動後にホーム位置に移動される。
【0052】
変位部材または連結手段は、基本位置から始動し、その後液体をピペットポイントまたはシリンジに吸入するために移動されるのが好ましい。
【0053】
計量装置に関して述べた効果は、この方法に関しても有効である。
【0054】
本方法の一実施形態では、変位部材はまずホーム位置に移動され、その後基本位置へ動かされる。上述の通り、この実施形態は、所定の始動点から計量工程を実施する。別の実施形態に係り、この目的のために変位部材はまず、計量装置が起動されるとホーム位置へ移動され、その後基本位置へ移動する。
【0055】
最後に、一実施形態に係り、変位部材は少なくともおよそ1吸引行程の分だけ基本位置から移動されて液体をピペットポイントに吸入し、その後少なくとも1排出行程分、基本位置へ達するまで動かされ、続いて1オーバーブロー行程の分、オーバーブロー位置へ達するまで動かされる。
【0056】
以下に本発明を添付の例に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1a】ピペットポイントが作動位置に差し込まれた状態の計量装置であり、作動部材の領域および取り外し装置の2つの部分の接続領域が垂直に切られた図である。
【図1b】図1aの計量装置のケーシング下方部分の一実施形態である。
【図2】図1aの断面IIの拡大図である。
【図3】図1aの断面IIIの拡大図である。
【図4】取り外し装置を備える同じ計量装置の取り外し位置での側面図であり、取り外し装置が図1と同じ個所で垂直に切られた図である。
【図5】図4の断面Vの拡大図である。
【図6】図4の断面VIの拡大図である。
【図7】同じ計量装置の駆動装置がホーム位置にある側面図であり、駆動装置の領域が垂直に切られた図である。
【図8】図7の断面VIIIの拡大図である。
【図9】同じ計量装置の駆動装置が基本位置にある側面図であり、駆動装置の領域が垂直に切られた図である。
【図10】図9の断面Xの拡大図である。
【図11】同じ計量装置の駆動装置が上方位置にある側面図であり、駆動装置の領域が垂直に切られた図である。
【図12a】図11の断面XIIの拡大図である。
【図12b】計量装置の別の実施形態における、図12aに相当する断面図である。
【図13】駆動装置が作動位置にあり、ピペットポイントが差し込まれた同じ計量装置であり、ケーシングの一部が開放された側面斜視図である。
【図14】図11のXIVの詳細な図である。
【図15】図11のXVの詳細な拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
本出願では、「上」、「下」、「水平」、「垂直」といった指定は、図面に示される計量装置の方向に関する。図面では、計量装置に保持されるピペットポイントは、液体を計量装置の下にある容器から吸入、または容器に排出するため下方開口部を下に配置されている。
【0059】
計量装置1はハンドルとして形成される長手方向ケーシング2を有し、これはケーシング上部分2.1とケーシング下部分2.2とを備える。ケーシング上部分は、ロッカースイッチ3.1と、2つのボタン3.2、3.3と、作動モードを選択する回転スイッチ3.3の形の入力手段3を有する。また、液晶ディスプレイの形のディスプレイ装置4がケーシング上部分2.1に配置される。
【0060】
ケーシング下部分2.2は、ピペットポイント6を差し込むために、下方の端部に円錐形の取付台部5を有する。
【0061】
また、計量装置は、ピペットポイント6を取付台部から取り外すための手段7を有する。この取り外しのための手段7は、ケーシング下部分2.2に配置され、ケーシング上部分2.1の上方接触位置から下方へ移動可能であるスリーブ形状のスライダ部分7.2を有する取り外しスライダ7.1を備える。取り外しスライダ7.1はロッド部分7.3を備え、これはケーシング上部分2.1内で垂直の案内管に案内される。上方の端部では、ロッド部分7.3は、外部から作動可能である作動ボタンの形の作動部材7.4に連結される。上側でロッド部分7.3の突起部に支持され、下側ではケーシングに固定される接合部9の上側に支持される戻りばね8の作用に反して、作動部材7.4を押すことにより取り外しスライダ7.1が下方へ移動させられることが可能である。取り外しスライダ7.1の上方に向かう動きは、ロッド部分7.3の下方端部の環状溝11に部分的に挿入され、最上位置ではその下方側で接合部9に接触するOリング10により制限される。
【0062】
シリンダの形の変位室13と、その中に可動に配置されるピストンの形の変位部材14とを備える変位装置12が、ケーシング下部分2.2に配置される。変位室13は、通路管14.1を介して取付台部5の下方前面の通路開口部15と連通する。ケーシング下部分2.2の上述の特徴は、図1aに示されている。
【0063】
図1bは、計量装置1において使用可能であるケーシング下部分2.2の実施形態の詳細を示す。上記の符号は図1bにも示される。ケーシング下部分2.2は、ドイツ特許出願DE102008048252.8および米国仮出願61/097393に記載される。これに関する説明は、引用によって本出願に含まれる。
【0064】
リード接点の形のセンサ16がケーシング2に固定される。リード接点には磁石17が割り当てられ、これは円筒形の永久磁石であり、取り外しスライダ7.1のロッド部分7.3の上端部に固定される。
【0065】
センサ16は、回路基板18のうちの下部回路基板18.1上にあり、この回路基板は相互に角度をなしている3つの回路基板部分を有する。中央回路基板18.2には、半導体技術により構成される電気制御手段19の構成部品が支持される。また、ロッカースイッチ3.1およびボタン3.2、3.3も設けられる。上部回路基板18.3は、ディスプレイ装置4と作動モード用の回転スイッチ3.3とを支持する。リード接点は電気制御手段19と配線接続されている。
【0066】
電気駆動モータ20がケーシング上部分2.1に配置される。駆動モータ20は直流モータである。駆動モータ20は、下方端部でシャフト21と垂直に配置される。シャフト21は駆動ピニオン22を支持する。駆動ピニオン22の下方では、シャフト21はドーム形状の取付部23内で回転角度変換器用の磁石24を支持する。この磁石は、棒磁石として形成される永久磁石である。
【0067】
回転角度変換器用の磁石24の下には、集積回路として形成される回転角度変換器25が別の回路基板上に配置される。
【0068】
回転角度変換器25は、電気制御手段19と配線接続している。
【0069】
垂直方向のスクリューバー26が、ケーシング上部分2.1内で駆動モータ20の隣に配置される。スクリューバー26は、外側に歯車28を有するスクリューバー用のナット27を通り延伸する。スクリューバー用のナット27は両側でボールベアリング29.1、29.2上に支持されている。
【0070】
スクリューバー26は、径方向突起部30を上側に有し、これはスクリューバー26と平行でありケーシングに対して固定的であるガイド部32の軸方向に延伸する溝31内に案内される。これにより、突起部30はスクリューバー26の回転保護部を形成する。
【0071】
駆動ピニオン22および歯車28上には歯付きベルト33が案内される。駆動モータ20のシャフト21が回転すると、スクリューバー用のナット27が駆動ピニオン22および歯付きベルト33を介して駆動される。これにより、スクリューバー26はスクリューバー用のナット27内でねじられる。スクリューバー26は突起部30の溝31への係合により回転しないようにされているので、スクリューバー26はシャフト21の回転方向に応じて上方または下方へ移動する。
【0072】
また、スクリューバー26の上側、突起部30の隣に別の磁石34が配置される。この磁石も永久磁石であり、棒磁石として形成されている。
【0073】
ケーシング上部分2.1内でスクリューバー26の隣にホールセンサ36が別の回路基板35上に配置される。ホールセンサ36も電気制御手段19に接続されている。スクリューバー26は、この磁石34がホールセンサ36の影響範囲に到達するよう調節可能である。
【0074】
スクリューバー26は、その下方の端部に磁気ディスク37を支持する。
【0075】
変位室14は、上端部に別の磁気ディスク39を支持するピストンロッド38を上側で支持する。スクリューバー26およびピストンロッド38の磁気ディスク37、39は、相互に対向する側では異なる極を有し、これらが接触させられると相互にくっ付く。このために、別の磁気ディスク38が、ケーシング下部分2.2内に配置されるばね38.1により上方の接合部38.2まで押し上げられることが可能である。磁気ディスク37は、接合部38.2内の穴38.3を通り磁気ディスク39に接触する。
【0076】
上記の代わりに、図12bの代案ではピストンロッド38は上端部に湾曲ワッシャを支持し、これはケーシング下部分2.2に配置されるばね38.1により上方の接合部38.2まで押し上げられる。スクリューバー26の下方の前面は、接合部38.2内の穴38.3を通り湾曲ワッシャ39.1に接触可能であり、これによりスクリューバー26はピストンロッド38を移動させ、これによりピストンがばねの作用に反して下方へ移動することが可能である。スクリューバー26が上へ動かされると、ピストンロッド38、すなわちピストンが共に上側へ向かってスプリングにより押し戻される。
【0077】
図1から3では、ピペットポイント6が取付台部5に差し込まれ、取り外しスライダ7.1は作動していない。この形態では計量装置1は、計量工程の準備ができている状態である。
【0078】
図7および8では、スクリューバー26はホーム位置にあり、磁石34はホールセンサ36に割り当てられている。電気制御手段19は、計量装置が不図示のオン/オフスイッチにより起動させられると、スクリューバー26がこの位置にもたらされるように駆動モータ20を制御する。
【0079】
ホーム位置における始動位置を基に回転角度変換器25のインパルスが、電気制御手段19によりカウントされる。これにより、スクリューバー26の移動はホーム位置を関連とする。
【0080】
ホーム位置に到達後、電気制御手段19は、スクリューバー26がホーム位置の若干上方にある基本位置へ移動するように駆動モータ20を自動的に制御する。この基本位置から計量工程が全ての作動モード、たとえばピペット操作および排出について開始する。実施例では、基本位置はホーム位置から4mm上方にある。これは、図9および10に示される。
【0081】
入力手段3により設定された量に対応して、電気制御手段がスクリューバー26の上方への変位を制御する。その結果、ピストンが変位装置12内で上昇し、液体がピペットポイント6に吸引される。図11および12では、スクリューバーは特定の量の液体を吸入するためにその最上位置で示されている。
【0082】
吸引行程を実施するためのスクリューバー26の基本位置からの上昇は、ロッカースイッチ3.1の作動により制御される。
【0083】
最上位置への到達後、改めてロッカースイッチ3.1を作動することにより、電気制御手段19が図9および10に示されるようにスクリューバー26を基本位置へ降下させるよう制御を行う。その際、液体はピペットポイント6から送られる。
【0084】
ロッカースイッチ3.1を再度作動することにより、オーバーブロー行程の実施が行われる。その際、電気制御手段19はスクリューバー26を急速に3mmのストローク分下方へ移動させ、残留する液体がピペットポイント6から押し出される。
【0085】
その後、ピペットポイント6は、作動部材7.4を作動させることにより取り外し可能である。作動部材7.4が、3.1mm下方へ移動すると、スリーブ形状のスライダ部品7.2が下方の前面でピペットポイント6の上縁部に接触し、これを取付台部5から押し出す。作動部材7.4が、計4mm下方へ動かされると、センサ16が磁石17により作動する。これにより電気制御手段19は、スクリューバー26が図7および8のホーム位置に到達し、その直後に自動的に図9および10の基本位置へ達するよう駆動モータを制御する信号を受ける。
【0086】
作動部材7.4の解除後、計量装置1では別のピペットポイント6を受ける準備が整う。別のピペットポイントの挿入は、取付台部5をピペットポイント6の上方開口部へ差し込むことにより行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(2)と、
上方の開口部が前記本体(2)の通路開口部(15)と密閉的に接続する少なくとも1つのピペットポイント(6)を保持するために前記本体(2)に配置される保持手段(5)と、変位室(13)とその中に可動に配置される変位部材(14)と前記通路開口部(15)への連通部とを有し前記本体(2)に配置される変位装置(12)、または、
前記本体に対して固定的であるシリンジ筒と、前記シリンジ筒内で可動であるシリンジピストンと、前記本体内で前記シリンジピストンと機械的に連結される連結手段とを備える少なくとも1つのシリンジを保持するために前記本体(2)に配置される保持手段と、
前記ピペットポイント(6)またはシリンジを前記保持手段(5)から取り外すために前記本体(2)に配置される取り外し手段(7)であって、前記変位部材(14)または前記連結手段が動かされることなく、前記取り外し手段(7)を作動させるための手動で作動可能である作動部材(7.4)を備える前記取り外し手段(7)と、
前記取り外し手段(7)の作動または前記ピペットポイントもしくはシリンジの取り外しが行われたことを検知するために前記本体(2)に配置されるセンサ(16)と、
前記変位部材(14)または前記連結手段に作動接続する制御可能である駆動装置(20)と、
前記制御可能である駆動装置(20)を制御するための入力手段(3)と、
前記制御可能である駆動装置(20)と前記入力手段(3)と前記センサ(16)とに電気的に接続し、前記センサ(16)が前記取り外し手段(7)の作動または前記ピペットポイント(6)もしくはシリンジの取り外しが行われたことを検知した場合に、前記制御可能である駆動装置(20)が前記変位部材(14)または前記連結手段を基本位置へ移動させるよう設けられている電気制御手段(19)と、
を備える液体用の計量装置。
【請求項2】
ピペットポイント(6)またはシリンジに液体を吸入するための前記変位部材(14)または前記連結手段の移動は、基本位置から行われる、請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記制御可能である駆動装置(20)は、電気駆動装置である、請求項1または2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記制御可能である駆動装置(20)は、電気駆動モータである、請求項3に記載の計量装置。
【請求項5】
前記センサ(16)は、リード接点であり、前記取り外し手段(7)に配置される磁石(17)の移動により作動される、請求項1から4の少なくともいずれか一項に記載の計量装置。
【請求項6】
前記磁石(17)は、前記作動部材(7.4)に配置され、および/または前記リード接点(16)は、前記本体(2)内の回路基板(18)上に配置される、請求項5に記載の計量装置。
【請求項7】
前記保持手段(5)は、ピペットポイント(6)用の少なくとも1つの取付台部(5)を有し、前記取り外し手段(7)は、前記取付台部に対して移動するよう構成され一方の端部がピペットポイント(6)を前記取付台部(5)から押し出す取り外しスライダ(7.1)を有し、前記作動部材(7.4)は、前記取り外しスライダ(7.1)の他方の端部と接続する、請求項1から6のいずれか一項に記載の計量装置。
【請求項8】
前記制御手段(19)は、前記センサ(16)が前記取り外し手段(7)の作動を検知すると前記変位部材(14)をホーム位置に移動させるよう構成されており、前記変位部材のさらなる移動の量がホーム位置から決定され、前記ホーム位置への到達後に制御手段が前記変位部材(14)を前記基本位置へ移動させる、請求項1から7のいずれか一項に記載の計量装置。
【請求項9】
前記制御手段(19)は、前記計量装置(1)が起動されると前記変位部材(14)の前記ホーム位置への移動、またその後に前記基本位置への移動を制御する、請求項8に記載の計量装置。
【請求項10】
前記本体(2)に配置されるとともに前記制御手段(19)に電気的に接続する別のセンサ(36)が、前記変位部材の前記基本位置および/またはホーム位置への到達を検知する、請求項1から4の少なくともいずれか一項に記載の計量装置。
【請求項11】
前記別のセンサ(36)は、ホールセンサであり、前記変位部材(14)が前記基本位置および/またはホーム位置に到達すると、前記センサが前記変位部材に接続する別の磁石(34)により作動される、請求項10に記載の計量装置。
【請求項12】
変位室(13)とその中に可動に配置される変位部材(14)とを有する変位装置(12)を備え少なくとも1つのピペットポイント(6)を保持するための保持手段(5)、またはシリンジ筒とその中で可動であるシリンジピストンおよびシリンジピストンに連結される連結手段を備える少なくとも1つのシリンジを保持する保持手段と、前記変位部材(14)または前記連結手段に作動接続する制御可能である駆動装置(20)と、前記ピペットポイント(6)またはシリンジを前記保持手段(5)から取り外す取り外し手段(7)とを備える計量装置(1)により液体を計量する液体の計量方法であって、
前記取り外し手段(7)の作動または前記ピペットポイントもしくはシリンジの取り外しが行われたことが検知され、
前記変位部材(14)または前記連結手段が、前記取り外し手段の作動後に基本位置に移動される液体の計量方法。
【請求項13】
前記基本位置から開始して、前記変位部材(14)または前記連結手段が、前記ピペットポイント(6)または前記シリンジに液体を吸入するために移動される、請求項12に記載の液体の計量方法。
【請求項14】
前記計量装置(1)が起動されると、前記変位部材(14)または前記連結手段が前記基本位置へ移動される、請求項12または13に記載の液体の計量方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−121047(P2011−121047A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−243511(P2010−243511)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(591121683)エッペンドルフ アクチエンゲゼルシャフト (23)
【氏名又は名称原語表記】Eppendorf AG
【住所又は居所原語表記】Barkhausenweg 1, D−22339 Hamburg, Germany
【Fターム(参考)】