説明

液体磁気処理具及び液体磁気処理装置。

【課題】磁化水生成のための充分な磁力が得られ、小型で持ち運び易く
磁気漏洩の極めて少ない液体磁気処理具及び、大量な液体の磁化処理を行うことが出来る液体磁気処理装置を提供すること。
【解決手段】
磁性体から成る円柱、角柱の軸方向、或は角柱の側面に、多角形の貫通孔を形成し、該貫通孔の多角形の相対する対辺に、単体或は一対の永久磁石を一定間隔の間隙を保ち装着しその間隙に、柔軟性樹脂、或は非磁性からなる細管を挿入し、細管内に液体を流し、細管内を移動する過程で細管内を流れる液体に、前記永久磁石の磁気を液体に直角に印加できるようにしたことを特徴とする液体磁気処理装置及び液体磁気処理具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水又は水を主体とした液体、又はこれらの液体を含む液体を磁気処理することによって活性化させる液体磁気処理装置及び液体磁気処理具に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気処理した水又は水を主体とした液体、又はこれらの液体を含む液体である磁化水は、用水、配管の赤錆対策及び、スケール、スラッジ防除、農業、園芸における植物の成長促進、等、広い分野の改善に利用されている事が知られている。
最近では、磁化された水は、分子集団が細かくなり、生体内での浸透性が非常に優れているため水及び水に溶解した成分はより良く生体内に吸収されるとも言われている。
【0003】
水の分子集団を細かくするには、磁場を印加することによって、水の分子運動を高め水素結合を切断して分子集団を細かくすることによっても達成される。
【0004】
従来から水の分子集団を細かくするための各種磁気処理装置が提案されている。
しかしながら、これらの水処理装置は水道の蛇口付近に、取り付けられたり、或いは、水道管、並びに高架水槽、ボイラー等の吸水管、配水管、に取り付けて使用するものが、殆どであった。
近年になって、水道管以外にも使用できるもの磁気処理装置を直接水道の蛇口に取り付けることなく独立した機器として構成したものも開示されている。
(特許文献1参照)
【0005】
この様な液体に対する磁気の作用にあっては、対象とされる液体が均一な状態で磁界内に位置づけられるよう構成されることが好ましく、また、対象とされる液体に対しては、より強い磁気を作用させることが好ましいと考えられていて、磁気印加の効果を得るための適応条件は、磁石間隙における磁束密度が0.5Tから0.6T、流水の速度は1〜3m/秒になっている。
(非参考文献1参照)
【0006】
また、一方では、液体の有している本来の性状などに、何らかの悪影響をもたらさず、液体の循環、供給等にあっても、流体抵抗、発熱、或いは流れに乱れを生じる、等の不都合をもたらさない様に、管体の内部に永久磁石などを設けず、もっぱら管体の外側に対して永久磁石を設けるように配慮することが試みられている。
(特許文献2参照)
【0007】
従来から産業用の大型の装置を除くと一般用の磁気処理装置に於いては、液体に印加される磁界の強さは、殆どが、0.3Tから0.5TGのもので、これ以上のものは、極めて少ない。と言うのは、磁力、流速、磁気回路等の点で問題があったからで、磁化水生成の諸条件を満たしておらず、満足する構成ではないからで、磁気回路の点で、容器の液体全体には磁界は充分、印加されていない。
【0008】
これらのことを、考慮しての先行技術として、上端拡開、下端縮小の液体を通すガラス製管状の器具を用いて、更に単体の磁石の中心に穴を開け磁路形成に特徴を持った一体化された永久磁石を用いて、磁力を増強するばかりか、装置の組み立て作業中のトラブル、不具合、不都合を回避出来る等有効な手段として開示されている。(特許文献3参照)
【0009】
然しながら、最新の先行技術としての特許文献3の技術において於いても、漸く、1T 近い磁力を得られているが、下端縮小の液体を通すガラス製管状の器具を使用している為、いくつかの問題点が有った。即ち、磁場印加のギャプが狭い為、管を通過する液体の流量が少なく、流速も遅い。又、ガラス製管のため、ギャップの可変も利かず、壊れやすい等、という欠点がある。一番の問題点は充分に、磁気印加された大量な流量を処理できないという事である。
一般の処理装置では液体の流れる管の径を太くしポンプの容量を大きくすれば、簡単に流量は大量になるが、磁気処理の場合は磁気印加の磁極間の距離によって
磁力が大幅に 変化する、即ち磁力が距離の2乗に反比例するという法則によって制限を受ける。
【0010】
従来の磁気処理装置においては、これ等のことが充分考慮されてなく、水道のパイプに磁石を取り付けて、水道水を磁気処理するものもあるが、磁気的には、現状で最高の磁力が得られるネオジュウム磁石を使用しても、最高3000Gの磁力を得ることが限界である。そのため、磁気印加の効果が立証されず、磁化水の不透明さが一般に行き亘っている。充分に液体の磁気処理をするには、0.5T以上、出来れば0.7T以上の磁力を印加したい。0.7Tの磁力が印加出来れば、磁気処理としての効果は充分である。
【0011】
その為には、磁極間の距離は、6mm以下が必要条件であると思われる。
更に、磁気回路的には、極力、ギャップを少なくした閉磁路、が絶対条件である
従来では、磁気回路に関しても、磁極の組合せによっては、磁束に関しての死角があることも、充分理解されてない。自分勝手の考えで、都合の良い方向に、磁路を形成したり、対象物に印加される磁束より、外部に漏洩する磁束の方が多いい、といった、構成の装置が多いいのが現状である。(特許文献2)
【0012】
又、大量に、磁気処理できる様、複数の細管に複数の磁石で磁気を印加して磁気処理を行うように構成された先行技術も開示されているが、之とて、磁気回路の点で
充分な構成にはなっていないため磁力の点では、0.2T〜0.4Tの磁力では
磁気印加の効果を得るための適応条件を満たしていない。
(特許文献4)
又、人体への、水をはじめとする液体の吸収に関してはスポーツ選手をはじめ多の人が、ペットボトル、水筒、等によって吸水しているが、磁化水を持ち運んでも磁気水は磁気印加後、2〜5時間で、元に戻ってしまう為、持ち運びが、難しいという問題も有る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2000−210673号 公報
【特許文献2】特許第2990250号 公報
【特許文献3】特許第4046710号 公報
【特許文献4】特許第4046710号 公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】久保田昌治 著「水のはなし」日刊工業新聞社 237頁 1〜2行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
以上述べたように、上記、改良された先行技術においても、流体の流路が狭く磁気処理される液体の処理量に問題があり、流体の流速を増加することも必要となる。
更に、持ち運びし易い小型化を望むなら磁気漏洩をより少なくすることが、必要と判明した。本発明は、これ等の問題を解決することを目的とするものである。
即ち、強い磁力を保持しながら大量の処理量を得ること、小型で磁気漏洩の極めて少ない処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
問題を解決するための本発明が採用した第1の課題解決技術手段は、磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、その間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管が挿着され、細管内を流れる液体に細管内を移動する過程で、前記永久磁石の磁場が液体に直角に印加できるように構成されていることを特徴とする液体磁気処理具によって解決する。
【0017】
第2の課題解決手段は、磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、その間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管が挿着され、細管内を流れる液体に細管内を移動する過程で細管内を流れる液体に、前記永久磁石の磁場が液体に直角に印加できるように構成された液体磁気処理具を、軸方向に平行な状態で複数個、結束して、夫々の細管の端末を、分配器、集合器に繋いだことを特徴とする液体磁気処理装置によって解決する。
【0018】
第3の課題解決手段は、磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、且つ、永久磁石の対向極間には、容器内の液体を吸引する際に挿入される第一の合成樹脂製細管の支持部材として、柔軟性を有する合成樹脂製の第二の細管が挿着され、上記第一の合成樹脂製の細管により吸引されて細管内を上昇移動する液体に永久磁石の磁場が直角に印加できるように構成されていることを特徴とする液体磁気処理具によって解決する。
【0019】
第四の課題解決手段は、磁性体から成る角柱の側面に、或は円柱、角柱の軸方向に、一定の間隔を保持し、複数個の多角形の貫通孔を形成し、該貫通孔の多角形の対向内面に、一対の永久磁石を一定間隔の間隙を保ち装着し、それらの間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管を挿入し、細管内に液体を流し、上記永久磁石の磁場を液体に直角方向に印加できるように構成し、細管の夫々の端末を結束して、分配器、集合器に繋いだことを特徴とする磁気処理装置によって解決する。
【発明の効果】
【0020】
一定間隔を形成する永久磁石の磁気回路の周囲を、繋ぎ目の無い一体型継鉄で被うことで漏洩磁束を極端に減らし、それらを複数個、同一磁性体ブロック内に装着して、又は、単体の装置を複数個、蜂の巣状態に結束することで、大きな磁石、或は、大型の磁気発生装置を使用しないで大量の液体の磁気処理が可能となった。
一定間隔を形成する永久磁石の磁気回路の外周に囲繞した一体型継鉄を使用することで、磁気漏洩が少なくなり、より小型化が出来たので、持ち運びも自由となり、スポーツをする人、又、散歩、遠足等、屋外での吸水にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の液体磁気処理具の概観図
【図2】本発明の液体磁気処理具の内部の写真、
【図3】本発明1の(六角形孔)の磁石の装着状態を示す平面図、
【図4】本発明1他(変形楕円孔)の磁石の装着状態を示す平面図、
【図5】本発明1他(長方形孔)の磁石の装着状態を示す平面図
【図6】本発明2の液体磁気処理具を結束した装着状態を示す平面図
【図7】本発明2の液体磁気処理具を結束した他の装着状態を示す平面図
【図8】本発明2の分配器、集合器の接続状態図
【図9】本発明3の液体磁気処理具の概観図
【図10】本発明3液体磁気処理具の内部概観図
【図11】本発明3液体磁気処理具の内部構造概観図
【図12】本発明4の液体磁気処理装置の概観図
【図13】本発明4の液体磁気処理装置の側面図
【図15】本発明の液体磁気処理装置の実施例
【図16】本発明の液体磁気処理装置の実施例
【図17】本発明の液体磁気処理装置の実施例
【図18】本発明の液体磁気処理装置の実施例
【図19】本発明の液体磁気処理装置の実施例
【図21】磁力と磁石間隙の関係図
【図22】磁束分布の状態図
【図23】浸透圧の比較測定結果
【発明を実施するための形態】
【0022】
図21は磁力と磁極間の間隙との関係図である。磁力は磁極間の距離の自乗に反比例している。液体の流れる管の径を2倍にすると間隙が2倍になり、磁力は、4分の1に減少してしまうので、4倍の磁力を印加しなければならない。
【0023】
その事は、磁気回路にも同様な条件で、磁気回路に間隙のあることは、磁力を極端に減少させることになる、そこで、発明者達は磁気回路に出来るだけ間隙の無いようにと考えて、継鉄で囲まれた部分には間隙の無いように、
継鉄に繋ぎ目が有ることは、ギャップとして磁力の低減を生じることになるので、つなぎ目の極力少ない磁気回路を目指して、磁石と磁極間に発生する間隙だけの磁気回路を形成することとした。即ち、一体型継鉄の採用である。本発明の継鉄は、鋳物成形で作製されている、ボックスレンチのドライバー部分も代用できる。
【0024】
この様にすることで、従来に比較して、約1.5倍の磁力を得ることが出来る。
ここで、一体型継鉄の内部に、更に、一体型磁石(発明者達取得の特許)を挿入することで、約1.7倍の磁力を得ることも出来る。
【0025】
更に小型になった場合は、より、磁路形成に注意を払う必要が有る。図22は、つぼ型コア内部の磁界の様子の写真である。磁極間の磁気分布は極の端の尖った部分に多く、外側に膨らむようになっている。従って、磁極の端に部分の近くに磁極以外の磁性体が存在すると磁性体の方に引かれてしまう。装置が小型の場合はより影響が大きい。
【0026】
其処で、本発明では、この対策として、永久磁石を装着させる中央部の貫通孔を磁極の端部分から遠のく様な構造にして、之に対応している、即ち、図3の六角形である。円形状の場合は、磁石の装着が難しく、図4の様に、変形小判型にすればよい。長方形の場合は、図5の様に、磁石の形状組合せ等変えることでも対応できる。長方形でも、出来るだけ、磁路を短くしたいので、以下、大型のマルチタイプの構成は、六角形とするのが良い。又、磁気回路の上でも無駄なく磁束が周回するのである。
【0027】
今、畑に磁化水を散布する目的で、1吋(25.4φ)のパイプを使用するとした場合は、液体に磁気印加される磁力は、現状の最高の磁力を有するNd−Fe磁石N52を採用、従来の技術手段を採用しても、3000Gが限度である。ところが、6φのパイプを使用すれば、N42のNd−Fe磁石でも、7000Gは充分得ることが出来る。
【0028】
携帯用、卓上用では、これで磁気処理具として充分である。但し流量が少ない。大量に使用する場合はこれでは、不十分である。そこで、6φのパイプからなる磁気処理具を複数個束ねて使用することで対応する。これ等を、図10、11に示す。
【0029】
即ち、上記、磁気処理具を束ねて入力、出力を分配器25、集合器26、に通すことで、大量の液体磁気処理装置を構成できる。
六角柱の外装の場合はこれ等を、蜂の巣状に組み合わせて結束でき
蜂の巣状に構成することで、空間を最密充填で塞ぐことが出来る。
又、夫々を組み込む上でもより強固に組み込むことが出来る。
【0030】
前記、先行技術の特許文献 で提示される磁気処理装置で複数の磁石で複数の細管
を挟む方法を採用している様に、細管を束ねることは、容易に考えられるが、ここに、磁気回路の盲点があり、磁気漏洩で、充分な磁力は得られない。個々の細管を囲む磁気回路が充分に、構成されていないと、全体としての効果は薄い。
【0031】
個々の磁気処理具が夫々、充分な磁力を持つ磁気処理具で、それを複数個束ねる、或は一体型に構成することで、強力な磁気処理装置を得る、と言うのが本発明の骨子でもある。一体型は図12、13に示す様に、磁性体のブロックに複数の貫通孔をあけて夫々に一対、或は、単体の磁石を装着してそれらの磁極の間隙に細管を挿入して、細管内を流れる液体に直角に磁界を印加するよう構成したことで、大型の磁気処理装置として、採用できる。
【0032】
本発明の構成を集約すると、第一の発明では、一体型の筒体が主役で之によって小型で、磁気漏洩の極めて少ない磁気処理具が得られる。ここで、筒体を形成する磁性体の肉厚は充分厚いことが、重要で、少なくとも2mm以上は必要である。
第ニの発明では、第一の発明の液体磁気処理具を複数個束ねることで、大量な処理量を得ることを可能にした。個別に処理するところが、従来と異なる点である。
第三の発明では、細管を流れる液体の速度を、速める為に、細管の一方の端を、口に銜えて容器内の液体を吸い上げる様な構成としてある。
【0033】
第四の発明では、磁性体からなる角柱の側面に複数個の貫通孔、磁気漏洩の点では
最適な構造である。マニホールドタイプの構造としても可能である。
【0034】
スポーツ選手の水分補給は重要である。
最適なスポーツ飲料として、運動時に失われる水分を素早く補給するには、体内に
素早く吸収できる浸透圧が低い飲料が必要となる。
浸透圧の低い吸収の良い水分は、磁化水で作ることが可能である。
磁化水であれば、浸透圧が低い為、吸収が早く、飲む水分の量も少なくて済む。
図9の液体磁気処理具をペットボトルと共に持参することで、運動時の水分補給、遠足、散歩の際にも、効果的な吸水に寄与できる。
【0035】
浸透圧に関しては、本発明者達の独自の測定方法で比較した結果を図23に示す。
試験方法は:クロマトグラフィー用濾紙(1cmX10cm)を用いて、
用紙を高さ10cmから吊り下げて、水面下2cmm浸漬して
水面上2cm上昇の時間を測定。
磁化水は、水道水に比べて、30%早く到達。
但し:2時間まで、5時間で元に戻ってしまう。磁化水の寿命は約2〜3時間。
【0036】
従って、飲む前に、磁場印加することが重要である、その事は、水道水の場合は、塩素を含有しているが、磁場を印加することで塩素が脱離することになり、磁気印加後の水は対大腸菌、雑菌の除去の効果が薄れてしまうので保存が利かないことになる
ので、注意が必要である。
【0037】
以下本発明の実施の形態を図12〜図19に基づいて説明する。
図1は本発明の液体磁気処理具の概観図である。
本体8、は一体型継鉄で磁石1、磁石1‘を継鉄8、で囲繞し、永久磁石1、永久磁石1’の中央部に形成された長方形状のギャップには、テフロン(登録商標)チューブ5、が挿入されている。チューブの寸法は、ギャップの寸法より幾分、大きいが、潰された形で楕円形となり長方形のギャップに治まる様に、設計されている。
ここで、楕円形に膨らんだ部分が、六角形の貫通孔によって、これまた、上手く収まるように構成されている。磁束は外部に漏れることは、無いが
筒体の外装は、スポンジ、合成樹脂体、等で、図2の様に被うことが良い。
【0038】
図3、図4、図5、は本発明の液体磁気処理具の断面図で一体型継鉄8−1、8−2、8−3、の永久磁石との組合せの状態を示して、永久磁石と継鉄の相対関係を示しているが何れも、夫々の磁極間の磁気漏洩磁気漏洩を考慮している。
【0039】
図7は、永久磁石の中央部に形成された貫通孔に挿入される柔軟性のある細管で、各種樹脂が使用されるが、テフロン(登録商標)、シリコーンを使用すると良い。これ等は永久磁石の中央部に形成されている長方形のギャップに、円形のチューブでありながら、楕円形に変形してギャップを狭める方向に対応する。其のため、従来のガラス製では得られなかった磁力を得ることが出来た。又、テフロン(登録商標)、シリコーンは共に磁気に対して安定である。
【0040】
図9は、より小型化し、持ち運び自在な形状とし、磁気漏洩の極めて少ない構造の液体磁気処理具の概観図、図10及び、内部展開図、図11である。
外周を構成する円筒状継鉄8、は角筒の中央部に、継鉄の厚さが、磁力方向が磁力方向と直角方向の2倍の寸法になるように貫通孔が形成された一体型で、磁力の漏洩は見られない。液体中、特に水中でも、使用可能な液体磁気処理具は、フェライト磁石を一体型の円筒状継鉄で囲繞したもので出来る。 フェライト磁石を使用したものは、水、水を含む溶液内にあっても安定である。
【0041】
図15、図16、図17、は紙コップ9、ペットボトル12、洗浄びん14、夫々と
液体磁気処理具とを、組み合わせて使用する状態図、及び使用例の概観図である。
【実施例1】
【0042】
図15に示すのは、薄い樹脂製の蓋10、の付いた紙コップ9、の蓋10、に切れ目を作り、本発明の液体磁気処理具1の磁石の中央部に挿入されている柔軟性のある細管5、の内部にストロー(第一の柔軟性を有する合成樹脂製細管)11を通して、ストロー(第一の柔軟性を有する合成樹脂製細管)によって、該切れ目よりコップ内の飲料用液体を吸い上げる。コーヒー、ジュース、牛乳、等まろやかで、飲みやすくなる。発泡酒はビールの様に変わるが、ビールは、旨くない。
図16、はペットボトル12、の蓋を外して他に準備した穴の開いた蓋13、を取り付けて、本発明の液体磁気処理具1の磁石の中央部に挿入されている柔軟性のある細管5、の内部にストロー(第一の柔軟性を有する合成樹脂製細管)を通し、蓋13を介して、そのストロー(第一の柔軟性を有する合成樹脂製細管)によって、ペットボトル12の内部の飲料用液体を吸い上げることで、磁気印加された液体を飲むことが出来る。
【実施例2】
【0043】
各種洗浄に使われる、洗浄瓶(樹脂製)14、その先端部分15に、上記永久磁石の貫通孔に挿入されている柔軟性の細管5、を通して、図17のように装着する。びん本体14、を押すことで内部の液体に圧力がかかり上方の細管より液体磁気処理具により磁気印加された洗浄液が吐出する。
磁気の印加された洗浄液は浸透性がよく洗浄効果が向上する
【0044】
上記形態は、洗浄液の代わりに水道水をいれ、枕元に置き、夜寝る前、朝起きた際
先端部より吸い上げることで、通常のコップでの量よりも少ない量で水分補給ができる。又、磁化水を作製して置いて置くと、元の戻ってしまう。(下記参照)
飲む寸前に磁気印加することが、重要である。
【0045】
浸透圧に関しては、本発明者達の独自の測定方法で比較した結果を図13に示す。
試験方法は:クロマトグラフィー用濾紙(1cmX10cm)を用いて、用紙を高さ10cmから吊り下げて、水面下2cmm浸漬して水面上2cm上昇の時間を測定。
磁化水は、水道水に比べて、30%早く到達。
但し:2時間まで、5時間で元に戻ってしまう。
磁化水の寿命は約2〜3時間。
【実施例3】
【0046】
図18は、スプレー16、霧吹き、の吸い上げ口の細管に装着したもので、霧吹きの細かい霧となって、広い範囲に広がり、その効果は大である。
従来の方法では、容器内に磁化装置を装着することは難しいことであった。
【実施例4】
【0047】
以上4例は、小型化、持ち運びを考慮したが、磁気水の植物への散水、水耕栽培用とした場合、流量を必要とする。これに対しては、図6、図7の如く上記記載の複数個複数個、蜂の巣状態に結束し夫々の細管の入力部分、出力部分を分配器、集合器に繋いだことで、大量の磁化水を供給することが出来る。之を利用して、前記、磁気水の寿命から、5時間に一度、ポンプの圧力で、液体磁気処理具を通して循環し、常時、磁化水が得られる様にしてた磁気処理装置の構成を図19に示す。
【符号の説明】
【0048】
1 本体(液体磁気処理具)
4 永久磁石
4−2 永久磁石
4−3 永久磁石
5 細管
6 スポンジシート
8 継鉄 (一体型 )
8−1 六角貫通孔
8−2 変形楕円貫通孔
8−3 長方形貫通孔
9 紙コップ
10 蓋
11 ストロー
12 ペットボトル
13 蓋
14 洗浄瓶
15 先端部分
16 スプレー
17 手押しポンプ
18 ポンプ
19 タイマー
20 処理対象液
21 結束帯
24 留め金具
25 分配器
26 集合器
27 入力バルブ
28 出力バルブ
29 固定枠
31 磁性体からなる角柱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、その間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管が挿着され、細管内を流れる液体に細管内を移動する過程で、前記永久磁石の磁場が液体に直角に印加できるように構成されていることを特徴とする液体磁気処理具。
【請求項2】
磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、その間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管が挿着され、細管内を流れる液体に細管内を移動する過程で細管内を流れる液体に、前記永久磁石の磁場が液体に直角に印加できるように構成された液体磁気処理具を、軸方向に平行な状態で複数個、結束して、夫々の細管の端末を、分配器、集合器に繋いだことを特徴とする液体磁気処理装置。
【請求項3】
磁性体から成る一体型の筒体の中空部が軸方向に平行な対向内面で形成され、対向内面には所要の間隙を介して永久磁石が対設され、且つ、永久磁石の対向極間には、容器内の液体を吸引する際に挿入される第一の合成樹脂製細管の支持部材として、柔軟性を有する合成樹脂製の第二の細管が挿着され、上記第一の合成樹脂製の細管により吸引されて細管内を上昇移動する液体に永久磁石の磁場が直角に印加できるように構成されていることを特徴とする液体磁気処理具。
【請求項4】
磁性体から成る角柱の側面に、或は円柱、角柱の軸方向に、一定の間隔を保持し、複数個の多角形の貫通孔を形成し、該貫通孔の多角形の対向内面に、一対の永久磁石を一定間隔の間隙を保ち装着し、それらの間隙に、柔軟性を有する合成樹脂製の、或は非磁性体からなる、細管を挿入し、細管内に液体を流し、上記永久磁石の磁場を液体に直角方向に印加できるように構成し、細管の夫々の端末を結束して、分配器、集合器に繋いだことを特徴とする磁気処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図21】
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【図23】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−25231(P2011−25231A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141639(P2010−141639)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(300004681)
【Fターム(参考)】