液体製品、特に医薬品のための計量分配装置及び方法
液体製品のための計量分配装置であって、a)ハウジング(2)又はフレーム(3)、b)該ハウジング又は該フレームに対して実質的に定置に配置された供給ノズル(4a)を備えた液体用容器(4)、c)オリフィス(11a)を有する投与チャンバ(11)、d)少なくとも該オリフィスを通して液体を駆出することを可能にするために配置された機構、及びe)駆出された液体が、該供給ノズル又は開口とは異なる方向で通過するのを可能にするために配置された貫通路(7)を含む装置。この機構は、該投与チャンバの該オリフィスと該供給ノズル又は開口とが流体連通される少なくとも第1位置と、該オリフィスと該貫通路が流体連通される第2位置との間で、該ハウジング又は該フレームに対して運動可能に配置された可動要素を含み、そしてこの機構は、該可動要素が該第1位置にあるときには該オリフィスを通して液体を吸引するのを可能にし、また該可動要素が該第2位置にあるときには該オリフィスを通して液体を駆出するのを可能にするように配置されている。装置を操作する方法は、i)該オリフィスと該ノズル又は開口とを流体連通するように接続するステップと、ii)該オリフィスを通して該投与チャンバ内に液体を充填するステップと、iii)該オリフィスと該貫通路とを整合させるステップと、そしてiv)該オリフィスを通して該投与チャンバから液体を駆出するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体製品、特に医薬品、例えば眼科用溶液のための計量分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の原理は多くの分野で有用性を有することができるものの、便宜上、主として眼の液体治療との関連において本発明を説明する。典型的には医療用調剤は、特定の投与量が供給又は吸収されるのを保証するために、極めて十分に定義された量で供給されなければならない。投与量の著しい超過は、非標的組織における吸収性から生じる不適正な全身性生理学的効果、又は涙の流路を通して喉頭内に過剰量が排出されること、又は顔や布地に溢れることによる不都合に基づいて許容することはできない。また価格の考慮も高額医療に適用される。一例としては、緑内障の治療は、例えばプロスタグランジン、ベータ遮断薬又はその他の高価な活性成分を毎日頻繁に投与することを必要とする。これらの活性成分は全て、眼以外の身体組織によって吸収されると、所期の圧力軽減作用以外の作用を有する。使用される供給装置における制御不能なスペース又はデッドスペースは小さなものであっても、小容積の投与に不都合に影響する。さらに、医薬調剤成分は、供給装置内に存在する材料及び延在する表面に長時間晒されると、分解又は吸収されやすい場合がある。同様の考慮が滅菌性の保存にも適用される。流動品質に関して、活性成分が眼に入ることができず、角膜の限られた領域を通るという事実によって少量の適正な投与は困難になる。誘発された瞬目反射がまぶたを閉じるまえに、投与量全体を供給できることも必要である。
【0003】
身体の一部に所定の量の液状医薬品を塗布することに関して、例えば眼の表面に眼科用溶液を塗布することに関して、多数の装置が既に知られている。これらの装置は一般に、シリンジの原理に依存する。シリンジは所定量の液体を予め充填するか、又は別個のボトル内に含有された前記量の液体を吸い上げるために目盛り付けするか、又は、米国特許第4,623,337号明細書の実施態様の1つに一例として記載されているように、シリンジの投与チャンバと永久的に連通する固定された容器に接続することができる。容器から重力を介して投与チャンバに永久的に液体を供給することは、駆出されるべき液体の量の精度も、液体の滅菌性も保証できないことを意味するのは明らかである。これらの装置において、手動又は自動でプランジャ上に加えられる圧力は、国際公開第92/20455号パンフレットに一例として記載されているように、一般に液体ジェットと同じ方向に加えられる。
【0004】
ジェットの方向は湾曲導管によって変向できることがあるが、しかし、ジェットがその標的に達する力を制御することは難しい。この種の装置は、例えば液状又はペースト形状の食品又は化粧品に関してフランス国特許第2647757号明細書に開示されたものと類似する。このような食品又は化粧品に関して、所与の駆出圧を考慮することは重要ではない。
【0005】
しかし眼科用溶液の場合、駆出されるべき投与量を極めて正確に制御することは、安全性及び治療の効力という明らかな理由からだけでなく、眼に対する液体ジェットの衝撃圧を制御できるようにするためにも、極めて重要である。米国特許第4,623,337号明細書及び同第5,836,911号明細書に開示されているように、標的の周囲に取り付けられたアイピース又はスペーサ部材を使用することにより、液体駆出オリフィスに対して固定的な距離を置こうとしている。しかし、圧力がプランジャに対して手によって直接に加えられると、これらの装置は、液体ジェットの衝撃圧が再生されるのを常に可能にするとは限らないことが観察される。
【0006】
従って、従来技術の計量分配装置は、特定の問題に個々の解決策を提供するが、しかしこれらの解決策のうち、前述の問題すべてが同様に解決されるのを可能にするものはない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、上記問題を回避することができる計量分配法及び計量分配装置を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、例えば事実上アレージを残さないプランジャ・ヘッドの新しい構成、液体例えば眼科用溶液の正確な投与量、標的に対する調節可能な衝撃圧、アクチュエータに対する圧力付与方法とは無関係な投与量及び衝撃圧で駆出することができる方法及び装置システムを提供することである。容器が駆出中の短い時間を除いて投与チャンバと連通されるだけであり、この駆出中には10分の数秒間にわたって容器が外部環境と連通され、この時間中、吸い上げられた液体を空気と置き換えることにより圧力平衡が達成されるならば、本発明による装置は、滅菌性条件が改善されるのを可能にする機構を含む。加えてシステムは、制御不能なデッドスペースが最小限に抑えられるのを可能にする。装置はさらに、特に眼科用溶液のために使用するのが極めて容易である。
【0008】
これらの及びその他の目的は、添付の特許請求の範囲に示された特徴によって達成される。
【0009】
アクチュエータの運動は好ましくは、液体駆出方向に対して実質的に垂直であるので、アクチュエータに加えられる圧力は、標的、例えば眼科用溶液の計量分配の場合には眼に対する距離を変えることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1実施態様によれば、可動要素がドラムによって形成されており、ドラムがその側面に、ハウジングの2つのシェル内で回転可能に設けられたスタッドを備えており、ドラムの直径方向部分には、投与チャンバとプランジャと戻しばねとによって形成された集成体を備えている。
【0011】
アクチュエータに対する加圧開始時には、ドラムは、投与チャンバのオリフィスが該容器の供給ノズルと対向する第1充填位置を占める。アクチュエータを押し続けることにより、ドラムは角度αだけ回転することにより、投与チャンバのオリフィスがハウジングの貫通路に対向する第2駆出位置を占める。
【0012】
第2の実施態様の場合、投与チャンバが、フレームに位置固定されたユニット内に形成されており、可動要素が可動弁によって形成されており、戻しばねによって休止位置に保持される。アクチュエータに対する加圧開始時には、弁は、投与チャンバのオリフィスを容器ノズルに連通させる前記弁の厚さ内に形成された通路を通して投与チャンバを充填する第1充填位置を占める。アクチュエータを押し続けることにより、弁は第2駆出位置にもたらされ、この第2駆出位置において、投与チャンバのオリフィスが、フレームの貫通路に対向する弁の孔を通って外部と連通する。
【0013】
両実施態様の場合、アクチュエータは、充填中及び駆出段階中にプランジャの移動によって巻かれた弾性的な戻し部材によって休止位置に戻される。これらの2つの実施態様の場合、滅菌性条件をさらに向上させるために、アクチュエータは、休止位置でハウジング又はフレームの貫通路を外部からブロックするパネルを含むことができ、前記パネルは、駆出位置で前記貫通路に面するようにもたらされるオリフィスを含む。
【0014】
本発明の他の特徴及び利点は、実施例を読めばより明らかになる。これらの実施例は、添付の図面に関連した単に一例にすぎず、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1及び図10は、本発明による計量分配装置の2つの実施例を斜視図で示している。図1において装置は外側カバー1を含む。外側カバー1は以下に説明する第2実施例の機構を覆っている。図1では外側カバーは取り除かれている。この装置は図3の分解図で見ることのできるピン2dによって接触面を位置決めした後、ねじ2cによって集成された2つのシェル2a,2bから形成されたハウジング2を外側に含むことが判る。図3に関してはまた以下に説明する。二重矢印Lの方向に装置から駆出されなければならない液体は、容器4内に含有される。この容器4はこの実施例の場合、供給ノズル4aで終わるボトルである。ボトル4は、調節可能なクランプ5によって装置に位置固定され、ねじ5aによってシェル2a,2bに位置固定される。図1において、アクチュエータ30が設けられているのが判り、アクチュエータは、液体の駆出方向に対して実質的に垂直方向に力Fによって作動させられる。この実施例の場合、アクチュエータは押しボタンの形を成しており、2つの枝状部材34a,34bによって延長させられたヘッド32を有して概ねU字形である。このアクチュエータの構造及び機能については以下に説明する。
【0016】
ここでさらに図4を参照すると、この図4では、外側カバー1は保持されており、しかし、シェル2b及びドラム50が取り外されている。ドラム50は、1つの方向又は別の方向にドラムを駆動する部分と一緒に、本発明による機構の主要可動要素を形成する。ドラム50はその側面52a, 52bのそれぞれに、スタッド54a,54bを含む。これらのスタッドは軸受け44a,44b内で回転可能に設けられている。これらの軸受けはシェル2a, 2bの内面に設けられている。ドラム50はまたその周面に、貫通路に相当する開口56を含む。この貫通路内には投与チャンバ11が設けられることになり、投与チャンバ11は、駆出オリフィス11a、ヘッド12を含むプランジャ10、及び端部に溝13aを有するロッド13を備える。液体駆出量の精度に貢献し、外部汚染物質によってチャンバを汚染しないことに貢献するヘッド12の特定構造については、第2実施例を参照しながらより詳しく説明する。
【0017】
ドラムはまたスリット58を含む。このスリット58内には、ステープル20の2つの横方向アーム22a, 22bが係合している。前記ステープルがスリット58の底部からドラム50の縁部にまで動かされると、プランジャ10のロッド13上に設けられたばね14を圧縮することにより、前記ステープルはロッド13の溝13a内にスナップ固定される。ステープル20の運動はダブルレバー24によって達成される。ダブルレバー24は、シェル2a, 2b内に中央部分で連接されており、それぞれのレバーは、ステープル20の各横方向アーム22a, 22bに圧着するアーム26aを含む。ダブルレバー24のそれぞれのアーム26aはまたスナグ28を含む。このスナグ28は、セーフティ・キャッチ62が操作されるのを可能にする。
【0018】
スリット58の近くに、ドラム50はまた切欠き64を含む。この切欠き内には、セーフティ・キャッチ62が係合することになる。前記キャッチの機能については、装置の作業の説明の範囲内で以下に説明する。最後に、ドラム50は側面52a, 52bのそれぞれに2つの豆形孔66a, 66bを含む。これらの豆形孔の機能について以下に説明する。
【0019】
ドラム50のスタッド54a, 54bのそれぞれには、ピニオン60が設けられている。それぞれのピニオンは、その軸に沿ってピン61a, 61bを含む。これらのピンは拡大図3Aにおいてより明白に見ることができる。ドラムのスタッド54a, 54bにピニオン60が設けられると、ピン61a, 61bは孔66a, 66bに係合するので、ピニオン60が回転駆動されると、ピニオンは小さな揺動角を有する。この揺動の間にはドラム50は回転駆動されない。
【0020】
図4において、ピニオン60は一方ではアクチュエータ30の歯列と噛み合い、他方では、戻し部材40の歯列と噛み合っている。
【0021】
始めに示したように、アクチュエータは対称的な枝状部材34a, 34bを含み、これらの枝状部材の間隔はドラムの幅に実質的に相当する。それぞれの枝状部材34a, 34bは、レバー24の操作アーム26bのための、ストッパ部材36で終わる外側部分と、枝状部材34a, 34bの長手方向においてストッパ部材36のいずれかの側で延びる真直ぐなラック38によって形成された内側部分とから形成されている。
【0022】
ダブル旋回ラックによって、戻し部材40が形成されている。ダブル旋回ラックは、ブリッジ42によって結合された2つの枝状部材40a, 40bを含む。旋回ラックはハウジング2内のシェル2a, 2b内で連接されている。戻しばね46は、アクチュエータ30に圧力が加えられていない場合には、ダブルラックが下側位置で保持されるのを可能にし、また、アクチュエータに圧力が加えられたあとでアクチュエータが解放されると、この位置にダブルラックを戻すことを可能にする。
【0023】
最後に、シェル2a, 2bの内面がそれぞれ、アーチ状のリブの形状を有するカム6を含んでいることが明らかである。ステープル20の横方向アームの端部22a, 22bは、リブ6の外側輪郭に沿ってスライドすることにより、ドラム50が充填位置と駆出位置との間で回転している間、ばね14を圧縮しておくことができる。図示の実施例の場合、カム6は、ほぼ120°の角度にわたって延びている。
【0024】
主として図3の分解図を参照しながら今説明してきた部分は、図2の断面図に少なくとも部分的に現れる。図2において、機構はその外側カバー1、及び駆出オリフィスとその端部に配置されたアイピース8aとの間の距離を調節するためのスライド部材8を有した状態で示されている。スライド部材8とアイピース8aとは、図4において2つの終端位置で示されている。図3はまた、図5−9に対応する断面線V-Vを示す。図5−9で機構の操作を説明することができる。
【0025】
第1実施例の作業を以下に図5−9を参照しながら説明する。
【0026】
休止位置(図5及び5A)
アクチュエータ30に加えられている圧力はない。セーフティ・キャッチ62がドラム50の切欠き64内に係合し、投与チャンバ11のオリフィスは、容器4のノズルと対向している。ばね46は戻しラック40上に載置されており、ピン61a, 61bを孔66a, 66b内の下側位置に保持している。レバー24の2つの端部は、それぞれストッパ部材36及びステープル20に当接している。プランジャ・ヘッドが投与チャンバの底部に押し付けられると、容器4は外部環境から完全に絶縁され、アレージを残すことはない。
【0027】
投与チャンバ充填位置(図6及び6A)
アクチュエータ30に力Fを加えることにより、ストッパ部材36はレバー24を傾倒させ、そしてラック38はピニオン60を上側位置に駆動する。この上側位置では、ピン61a, 61bはドラムを駆動することはない。このステップでは、レバー24はプランジャ10を引張り、ひいては、ボトル4から液体を吸い上げることにより、ステープル20がカム6の後ろに配置される位置まで投与チャンバを充填する。この時点で、レバー24のスナグ28はセーフティ・キャッチ62を押し、ドラム50を解放する。この段階でばね46が圧縮され始める。
【0028】
駆出位置への経過(図7及び7A)
アクチュエータ30に圧力Fを加え続けることにより、ラック38はピニオン60を駆動する。ピニオン60自体は、孔66a, 66bの一方の端部に位置するピン61a, 61bによってドラム50を回転させる。この回転中、ステープル20はその横方向アームを介して、カム6を形成するリブの外側輪郭に追従する。図7は、駆出直前の位置を示しており、投与チャンバ11のオリフィス11aは実質的に駆出軸上にある。次いでラック40は、ばね46に最大圧縮力を加える。
【0029】
駆出位置(図8及び8A)
付加的な圧力を加えることによって、ステープル20の横方向アームは、カム6の端部を乗り越えるので、ステープルはもはや保持されない。次いでプランジャ10の戻しばね14が、プランジャ・ヘッドを投与チャンバ11の端部に向かって押すことにより、液体を駆出する。この段階において、液体の駆出圧が、ばね14に関して選択された特性だけに依存し、戻しばね46の特性には決して依存せず、また、使用者が力Fを加える態様にも依存しないことが観察される。
【0030】
また、充填中又はドラムの回転中に圧力Fを解放することによって、使用者がこの駆出位置に達しない場合には、投与チャンバはその初期位置に戻され、そして未使用の製品は、容器内に再注入される。このことは、製品が一般に高い価格を有する医薬品である場合に、特定の利点となる。
【0031】
休止位置への戻り(図9及び9A)
液体の駆出後に圧力を解放することにより、戻しばね46はラック40を反対方向に傾倒させ、ピニオン60を介してドラム50を駆動する。ピニオン60のピン61a, 61bは孔66a, 66bの他方の端部で停止させられる。回転終了時に、ドラム50は再び図5に示した位置を占める。装置は再び、新しい使用のための位置にある。
【0032】
図10−18を参照しながら、第2実施例を以下に説明する。この第2実施例の場合、可動要素は弁51によって形成され、弁51はアクチュエータの作用によって、アクチュエータと同じ方向に沿って動かすことにより、第1段階においては、液体を含有する容器を投与チャンバと連通させ、次いで第2段階においては外部と連通させる。
【0033】
図10の側面図は、前述の装置と同じ外観を有する計量分配装置を示す。機構全体は、外側カバー1によって覆われ、外側カバー30aを含むアクチュエータ30、液体、例えば眼科用溶液を含有する容器を形成するボトル4、及びアイピース8aを備えたスライド8だけが見えるように残されている。
【0034】
図11及び12を参照しながら実際の機構を以下に説明する。この機構は、ユニット9を受容するためのフレーム3によって集成されているのが判る。このユニット9内には、投与チャンバが形成されている。投与チャンバは図13Aにおいてより明らかに見ることができる。アクチュエータ30は、そのヘッド32に対して垂直に、アパーチャ31aを備えたプレート31を含み、そして前記プレートに対して垂直に、傾倒要素41のためのスナップ嵌合溝33aを含む厚いリブ33を含む。傾倒要素41は逆L字形状を有しており、図12Aにおいて拡大斜視図として示されている。L字形要素41は制御部材を形成する。制御部材は、アクチュエータ30の第1運動段階において、戻しばね14の作用に抗してプランジャを作動させるための手段に対して作用し、そして第2段階では、前記弁51とフレーム3との間に配置された戻しばね53a, 53bの作用に抗して、アクチュエータ30と同じ方向に動くことができる弁51に対して作用する。拡大図12Aにおいてより明らかに判るように、L字形傾倒要素41は、コイルばね47の一方の端部を受容するための凹部41aを含み、コイルばね47の他方の端部は、スペーサによって厚いリブ33との当接が保たれる。
【0035】
ばね47は、アクチュエータ30の活性段階中に、プレート31の面に要素41を当接させた状態で保持するように、次いで、休止段階に戻る間に圧縮されて、これにより前記要素41が傾倒してプランジャ10の制御部材の後ろで脇へ動くように意図されている。小さな枝状部材43と大きな枝状部材45との接合部は、そのエッジのそれぞれに旋回軸45aを含み、これにより、リブ33が溝33a内にスナップ嵌合するのを可能にする。大きな枝状部材45は、実質的に中央の部分に、プレート31のアパーチャ31aと対向するアパーチャ45bを含む。枝状部材45はその基底部にコーナー形状35を含む。コーナー形状35は外側に傾斜平面35aを、また内側に、傾斜平面35aに対して平行な2つの傾斜路35bを画定している。傾斜路35bの幅は、旋回軸45aの長さと実質的に同じである。
【0036】
ユニット9のスライド溝19内で運動可能な弁51について、拡大図12C及び13Aを参照しながらより詳細に説明する。弁51は、2つのエッジ51aを含む平行六面体から形成されている。これらのエッジには、2つの溝51bが形成されており、ユニット9のスライド路19上でのスライドを可能にする。その基底部は、ばね53a, 53bを配置するように下方に向けられた小さな円形凹部55a, 55bを含むエッジを含む。
【0037】
2つのエッジ51aによって画定され、そしてユニット9と対向する表面に圧着される表面は、その中心にアパーチャ57と通路59とを含む。通路の端部59a, 59bは、弁51の対称平面内でアパーチャ57のいずれかの側に配置されている。アパーチャ57は、内側Oリング・ジョイント69aによって取り囲まれ、通路59は外側Oリング・ジョイント69bによって取り囲まれる。これらのジョイント69a, 69bは、弁の運動中のシールを保証する。図13Aの縦断面が示す充填位置において、容器4のノズル4aは、通路59の端部59a, 59bによって投与チャンバ11のオリフィス11aと連通される。通路は好ましくは円弧の形状を有している。図14Aは、弁のアパーチャ57が投与チャンバ11のオリフィス11aに対向させられる駆出位置を示しており、次いで弁51の表面によってノズル4aがブロックされる。
【0038】
図12Bの横断面で示された、プランジャ10のためのアクチュエータ手段は、2つの大アーム23a, 23bを含むクランプ21によって形成される。これらのアームは2つのラグ29a, 29bで終わっており、ラグ間の間隔は、実質的にユニット9の幅に相当する。大アーム23a, 23bは基底部27によって結合されている。基底部27は、プランジャ10のロッド13を固定するための孔27aと、戻しばね14を位置決めするための凹部27bとを含む。ラグ29a, 29bはそれぞれ2つの面取り部25a, 25bを含む。これらの面取り部は、L字形傾倒要素41の傾斜面35a, 35bと実質的に同じ傾斜を有している。装置の作業に関して以下に説明するように、面取り部25a, 25bは、第1段階において傾斜面35a, 35bとそれぞれ協働することにより、投与チャンバ11を充填するプランジャ10に対して作用し、そして第2段階において、装置が休止位置に戻るのを可能にする。
【0039】
図12Bの横断面はまた、プランジャ・ヘッド12の新しい構成を示す。このプランジャ・ヘッド12の新しい構成は、所定量の液体の吸入/駆出の精度を高め、また、外部からプランジャのスライド・シリンダを通って来るおそれのある汚染要素に関する安全性を提供する。プランジャ・ヘッド12は、ヘッド18a及びカラーを備えたロッドの形を有する集成用部材18によって集成された2つの部分16,17から形成されている。第1部分16は、逆ダブルコーン16a, 16bの形状を有している。これらの逆ダブルコーンを集成用部材8が通ることにより、この集成用部材8をコーン16aの側でロッド13内に位置固定している。この第1部分16は、硬質プラスチック材料、例えばポリプロピレン(OP)又はポリエチレン(PE)から形成されている。第2部分17は、シール用ガスケット17によって形成されている。このシール用ガスケットは、第2逆コーン16b内に配置されたフレキシブルなプラスチック材料、例えば熱可塑性エラストマー(TPE)又はシリコンから形成されることにより、ピン18のヘッド18aに嵌め込まれている。ガスケット17の外側部分は、図13A及び14Aに見られるように、投与チャンバの底壁の形状に実質的に対応する半球形状を有する。この構成は、液体駆出中にアレージが残されず、ひいては、正確な液体量が駆出されるのを可能にする。このことは、医薬品、特に眼科用溶液にとって特に重要である。逆ダブルコーン16a, 16bのリップ(符号なし)は、外部の汚染性物質が、これらの接合部の凹部で閉込められるのを可能にする。
【0040】
この第2実施例に関して今説明したプランジャ10は、前に説明した第1実施例にも見いだされるプランジャである。このプランジャが、精度及び滅菌性の目的が本発明による計量分配装置に関して達成されるのを可能にする好ましい実施例を構成するのは明らかであるが、しかし、今説明してきた機構の範囲を逸脱することなしに、他のタイプのプランジャを使用することもできる。この作業の作業を、図13−18を参照しながらより詳細に説明する。
【0041】
充填位置(図13及び13A)
図11に示された休止位置から、アクチュエータ30のヘッドに圧力Fを加えると、L字形傾倒要素41の傾斜面35aは、クランプの対応面取り部25aをスライドさせ、プランジャ10を押し戻し、ばね14を圧縮する。この位置において、容器の基底部4aは、通路59を介して投与チャンバ11のオリフィスと連通され、そして投与チャンバ11が充填されるのを可能にする。
【0042】
駆出位置への経過(図14及び14A)
圧力Fを加え続けることにより、L字形傾倒要素の小アーム43の端部43aは、弁51を押圧し、戻しばね53a, 53bを圧縮することにより、前記弁51を、そのアパーチャ57が投与チャンバ11のオリフィス11aに対向する位置に動かす。この段階では、プランジャのばねは圧縮されたままである。
【0043】
駆出位置(図15)
アクチュエータを押し続けることにより、L字形要素41は、クランプ21を解放し、そして戻しばね14の動作を介して液体が駆出されるのを可能にする。
【0044】
第1実施例に示されたように、アクチュエータに対する作用が中断されると、チャンバー内に存在する液体量は、容器内に再注入される。
【0045】
休止位置への戻り(図16, 17及び18)
アクチュエータに対する圧力を解放することにより、第1段階(図16)では、L字形要素41の第2傾斜面35bは、クランプ21の対応傾斜面25bの後ろに位置決めされる。第2段階(図17)では、L字形要素41は圧縮ばね47を傾倒させ、第2段階(図18)では、L字形要素41は、ばね47によってその初期位置に戻される。休止位置へのこのような戻りは、アクチュエータの作用を介して圧縮されたばね49によって作動される。
【0046】
図19、19A及び20は、第2実施例の変更形を示し、変更を加えられた要素はまた、第1実施例にあてはまる。
【0047】
休止位置における装置を示す図19において明らかなように、アクチュエータ30は、パネル39によって圧力Fが加えられる方向に延びている。パネル39は、装置が使用されていないときには、外部環境から貫通路7を絶縁する。パネル39はアパーチャ37を備えている。アパーチャ37は、図20に示すように駆出位置に達した時に、貫通路7に対向するように位置する。第1実施例の場合ドラムの側面が休止位置において、外部環境から装置全体を絶縁するための第1の手段を既に形成するとしても、この変更形は滅菌性条件の向上を可能にする。
【0048】
図19はまた、第2実施例に対する変更形を示し、その目的は、本発明による装置をより経済的に形成することである。
【0049】
2つのアクチュエータ戻しばね49a, 49bの代わりに、アクチュエータ30の内面とフレーム3のユニット9との間に配置された単一のばね49が使用される。
【0050】
さらに、アクチュエータ30の本体、その外側カバー30a及びパネル39が単一の部材で形成されているのも判る。同じことが、クランプ21及びロッド13に関してプランジャ10にも当てはまる。
【0051】
再び図19aを参照すると、L字形傾倒要素41が改変、単純化される一方、同じ機能を発揮するが、しかし運動特性が僅かに異なることが判る。休止位置に戻ると、L字形要素をより大きく脇に動かすのに十分なフレキシブル性を有するように、小さな枝状部材43が薄くされており、こうしてばね47が省かれている。また図面から明らかなように、L字形傾倒要素41はもはや旋回軸45a,45bを含まない。前記傾倒要素41は、アクチュエータの延長部48に把持された小アーム43の端部を有することにより、アクチュエータ30によって並進運動を駆動される。これに対して、2つの傾斜面35a, 35bを有するコーナー形の端部35をまだ有している大アーム45は、圧力Fがアクチュエータ30に加えられると、ユニット9の鉛直壁15をスライドする。
【0052】
上記装置は複数回投与の用途のために、すなわち、投与量を供給部から繰り返し引き出し、繰り返し駆出する用途のために構成されていることが明らかである。さらに、これらの装置は、眼の治療用途に適した構成を有するように例示されていることも明らかである。この用途の典型的なパラメーターを以下に示すが、本発明はこのような用途又はこのようなパラメーター例に限定されるものとみなされるべきではない。眼に供給される典型的な単回投与容積は、100μL未満、好ましくは50μL未満、好ましくは25μL未満、15μL未満、そして最も好ましくは10μL未満であってよい。一般に、容積は1mL以上、好ましくは2mL以上、そして最も好ましくは3mL以上である。液体容器又は供給ラインは好ましくはこのような投与量を複数回供給することができる。駆出される液滴又はジェットの流れの好適な速度は、一方では、重力の補助なしに開口と標的との間のエアギャップを横切り、そしてまばたきによって妨害されないほどに速く移動するのに十分な線運動量を有することと、他方では、眼に対する不都合な顕著な衝撃を引き起こすほどには高速ではないこととの間でバランスがとれているべきである。理想的な速度は、使用される液滴にある程度依存するが、慣例としては、空気中を固有運動量によって、開口と標的との間の適度な距離を含む、1cm以上、好ましくは3cm以上、最も好ましくは5cm以上の距離だけ横切ることができるのが望ましい。開口を出るときの好適な低速度限界は1m/s、好ましくは5m/s以上、そして最も好ましくは10m/sである。一般に速度は、200m/s未満、好ましくは100m/s未満である。このように定義される好適な液滴サイズは、余りにも急速に遅延されることがなく、容易には向きを変えないほどに十分なサイズであるべきであり、好ましくは20ミクロン、好ましくは50ミクロン未満、そして最も好ましくは100ミクロン未満の最小直径を有する。通常、サイズは2000ミクロン未満、好ましくは1500ミクロン未満である。流れは、噴霧型液滴のシャワー又はスプレーの形態を成してよいが、しかしこの流れは幅狭であり、そして相当に凝集性である。ただしこのような流れでも、所定の時間にわたって所定の距離を進んだあとには分裂して個々の液滴になる傾向がある。上記値は、球形液滴に関連するものとし、多数の液滴に対しては粒径の重量平均に関連するものとする。凝集性の流れは、流れの直径のおよそ2倍の直径を有する液滴に分裂する傾向がある。従って、容器の好適な開口直径は、所与の液滴直径の約半分であるか、或いは、およそ10−1000ミクロン、好ましくは20−800ミクロンである。上記考察は、液体粘度とは全く無関係であり、溶液及び軟膏の双方に適用される傾向がある。投与量全体を瞬目反射時間よりも短い時間で、すなわち約150ms未満、好ましくは100ms未満、そして最も好ましくは75ms未満の時間で供給できることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は、本発明による計量分配装置を、外側カバーのない状態で示す斜視図である。
【図2】図2は、装置の基底部に対して平行な矢印II-IIに沿って、図1の装置を示す断面図である。
【図3】図3は、図1の装置を示す分解斜視図である。
【図4】図4は、図1の装置を、ハウジングの一方のシェルとドラムとを取り除いた状態で示す側面図である。
【図5】図5は、静止位置における機構集成体を、図2のV-V線に沿って示す断面図である。
【図6】図6は、駆出されるべき所定量の液体の吸込み段階に相当する図である。
【図7】図7は、駆出位置へのドラムの回転に相当する図である。
【図8】図8は、液体駆出段階に相当する図である。
【図9】図9は、休止位置に戻る間のドラムの位置を示す図である。
【図5A】図5Aは、図5に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図6A】図6Aは、図6に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図7A】図7Aは、図7に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図8A】図8Aは、図8に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図9A】図9Aは、図9に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施例を示す側面図である。
【図11】図11は、休止位置における図10の装置を、対称平面内で示す断面図である。
【図12】図12は、図10の装置を示す分解斜視図である。
【図12A】図12Aは、機構の1要素を別の角度から示す拡大図である。
【図12C】図12Cは、機構の1要素を別の角度から示す拡大図である。
【図12B】図12Bは、機構の別の要素を示す断面図である。
【図13】図13は、所定量の液体の吸込み段階に相当する図である。
【図13A】図13Aは、液体吸込み段階中の弁を示す拡大図である。
【図14】図14は、弁が液体駆出段階に入る段階を示す図である。
【図14A】図14Aは、液体駆出段階中の弁を示す拡大図である。
【図15】図15は、液体駆出段階を示す図である。
【図16】図16は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図17】図17は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図18】図18は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図19】図19は、第2実施例の変更形を休止位置で示す図である。
【図19A】図19Aは、機構の1要素を示す拡大図である。。
【図20】図20は、第2実施例の変更形を駆出終了時の状態で示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体製品、特に医薬品、例えば眼科用溶液のための計量分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の原理は多くの分野で有用性を有することができるものの、便宜上、主として眼の液体治療との関連において本発明を説明する。典型的には医療用調剤は、特定の投与量が供給又は吸収されるのを保証するために、極めて十分に定義された量で供給されなければならない。投与量の著しい超過は、非標的組織における吸収性から生じる不適正な全身性生理学的効果、又は涙の流路を通して喉頭内に過剰量が排出されること、又は顔や布地に溢れることによる不都合に基づいて許容することはできない。また価格の考慮も高額医療に適用される。一例としては、緑内障の治療は、例えばプロスタグランジン、ベータ遮断薬又はその他の高価な活性成分を毎日頻繁に投与することを必要とする。これらの活性成分は全て、眼以外の身体組織によって吸収されると、所期の圧力軽減作用以外の作用を有する。使用される供給装置における制御不能なスペース又はデッドスペースは小さなものであっても、小容積の投与に不都合に影響する。さらに、医薬調剤成分は、供給装置内に存在する材料及び延在する表面に長時間晒されると、分解又は吸収されやすい場合がある。同様の考慮が滅菌性の保存にも適用される。流動品質に関して、活性成分が眼に入ることができず、角膜の限られた領域を通るという事実によって少量の適正な投与は困難になる。誘発された瞬目反射がまぶたを閉じるまえに、投与量全体を供給できることも必要である。
【0003】
身体の一部に所定の量の液状医薬品を塗布することに関して、例えば眼の表面に眼科用溶液を塗布することに関して、多数の装置が既に知られている。これらの装置は一般に、シリンジの原理に依存する。シリンジは所定量の液体を予め充填するか、又は別個のボトル内に含有された前記量の液体を吸い上げるために目盛り付けするか、又は、米国特許第4,623,337号明細書の実施態様の1つに一例として記載されているように、シリンジの投与チャンバと永久的に連通する固定された容器に接続することができる。容器から重力を介して投与チャンバに永久的に液体を供給することは、駆出されるべき液体の量の精度も、液体の滅菌性も保証できないことを意味するのは明らかである。これらの装置において、手動又は自動でプランジャ上に加えられる圧力は、国際公開第92/20455号パンフレットに一例として記載されているように、一般に液体ジェットと同じ方向に加えられる。
【0004】
ジェットの方向は湾曲導管によって変向できることがあるが、しかし、ジェットがその標的に達する力を制御することは難しい。この種の装置は、例えば液状又はペースト形状の食品又は化粧品に関してフランス国特許第2647757号明細書に開示されたものと類似する。このような食品又は化粧品に関して、所与の駆出圧を考慮することは重要ではない。
【0005】
しかし眼科用溶液の場合、駆出されるべき投与量を極めて正確に制御することは、安全性及び治療の効力という明らかな理由からだけでなく、眼に対する液体ジェットの衝撃圧を制御できるようにするためにも、極めて重要である。米国特許第4,623,337号明細書及び同第5,836,911号明細書に開示されているように、標的の周囲に取り付けられたアイピース又はスペーサ部材を使用することにより、液体駆出オリフィスに対して固定的な距離を置こうとしている。しかし、圧力がプランジャに対して手によって直接に加えられると、これらの装置は、液体ジェットの衝撃圧が再生されるのを常に可能にするとは限らないことが観察される。
【0006】
従って、従来技術の計量分配装置は、特定の問題に個々の解決策を提供するが、しかしこれらの解決策のうち、前述の問題すべてが同様に解決されるのを可能にするものはない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、上記問題を回避することができる計量分配法及び計量分配装置を提供することである。より具体的には、本発明の目的は、例えば事実上アレージを残さないプランジャ・ヘッドの新しい構成、液体例えば眼科用溶液の正確な投与量、標的に対する調節可能な衝撃圧、アクチュエータに対する圧力付与方法とは無関係な投与量及び衝撃圧で駆出することができる方法及び装置システムを提供することである。容器が駆出中の短い時間を除いて投与チャンバと連通されるだけであり、この駆出中には10分の数秒間にわたって容器が外部環境と連通され、この時間中、吸い上げられた液体を空気と置き換えることにより圧力平衡が達成されるならば、本発明による装置は、滅菌性条件が改善されるのを可能にする機構を含む。加えてシステムは、制御不能なデッドスペースが最小限に抑えられるのを可能にする。装置はさらに、特に眼科用溶液のために使用するのが極めて容易である。
【0008】
これらの及びその他の目的は、添付の特許請求の範囲に示された特徴によって達成される。
【0009】
アクチュエータの運動は好ましくは、液体駆出方向に対して実質的に垂直であるので、アクチュエータに加えられる圧力は、標的、例えば眼科用溶液の計量分配の場合には眼に対する距離を変えることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1実施態様によれば、可動要素がドラムによって形成されており、ドラムがその側面に、ハウジングの2つのシェル内で回転可能に設けられたスタッドを備えており、ドラムの直径方向部分には、投与チャンバとプランジャと戻しばねとによって形成された集成体を備えている。
【0011】
アクチュエータに対する加圧開始時には、ドラムは、投与チャンバのオリフィスが該容器の供給ノズルと対向する第1充填位置を占める。アクチュエータを押し続けることにより、ドラムは角度αだけ回転することにより、投与チャンバのオリフィスがハウジングの貫通路に対向する第2駆出位置を占める。
【0012】
第2の実施態様の場合、投与チャンバが、フレームに位置固定されたユニット内に形成されており、可動要素が可動弁によって形成されており、戻しばねによって休止位置に保持される。アクチュエータに対する加圧開始時には、弁は、投与チャンバのオリフィスを容器ノズルに連通させる前記弁の厚さ内に形成された通路を通して投与チャンバを充填する第1充填位置を占める。アクチュエータを押し続けることにより、弁は第2駆出位置にもたらされ、この第2駆出位置において、投与チャンバのオリフィスが、フレームの貫通路に対向する弁の孔を通って外部と連通する。
【0013】
両実施態様の場合、アクチュエータは、充填中及び駆出段階中にプランジャの移動によって巻かれた弾性的な戻し部材によって休止位置に戻される。これらの2つの実施態様の場合、滅菌性条件をさらに向上させるために、アクチュエータは、休止位置でハウジング又はフレームの貫通路を外部からブロックするパネルを含むことができ、前記パネルは、駆出位置で前記貫通路に面するようにもたらされるオリフィスを含む。
【0014】
本発明の他の特徴及び利点は、実施例を読めばより明らかになる。これらの実施例は、添付の図面に関連した単に一例にすぎず、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1及び図10は、本発明による計量分配装置の2つの実施例を斜視図で示している。図1において装置は外側カバー1を含む。外側カバー1は以下に説明する第2実施例の機構を覆っている。図1では外側カバーは取り除かれている。この装置は図3の分解図で見ることのできるピン2dによって接触面を位置決めした後、ねじ2cによって集成された2つのシェル2a,2bから形成されたハウジング2を外側に含むことが判る。図3に関してはまた以下に説明する。二重矢印Lの方向に装置から駆出されなければならない液体は、容器4内に含有される。この容器4はこの実施例の場合、供給ノズル4aで終わるボトルである。ボトル4は、調節可能なクランプ5によって装置に位置固定され、ねじ5aによってシェル2a,2bに位置固定される。図1において、アクチュエータ30が設けられているのが判り、アクチュエータは、液体の駆出方向に対して実質的に垂直方向に力Fによって作動させられる。この実施例の場合、アクチュエータは押しボタンの形を成しており、2つの枝状部材34a,34bによって延長させられたヘッド32を有して概ねU字形である。このアクチュエータの構造及び機能については以下に説明する。
【0016】
ここでさらに図4を参照すると、この図4では、外側カバー1は保持されており、しかし、シェル2b及びドラム50が取り外されている。ドラム50は、1つの方向又は別の方向にドラムを駆動する部分と一緒に、本発明による機構の主要可動要素を形成する。ドラム50はその側面52a, 52bのそれぞれに、スタッド54a,54bを含む。これらのスタッドは軸受け44a,44b内で回転可能に設けられている。これらの軸受けはシェル2a, 2bの内面に設けられている。ドラム50はまたその周面に、貫通路に相当する開口56を含む。この貫通路内には投与チャンバ11が設けられることになり、投与チャンバ11は、駆出オリフィス11a、ヘッド12を含むプランジャ10、及び端部に溝13aを有するロッド13を備える。液体駆出量の精度に貢献し、外部汚染物質によってチャンバを汚染しないことに貢献するヘッド12の特定構造については、第2実施例を参照しながらより詳しく説明する。
【0017】
ドラムはまたスリット58を含む。このスリット58内には、ステープル20の2つの横方向アーム22a, 22bが係合している。前記ステープルがスリット58の底部からドラム50の縁部にまで動かされると、プランジャ10のロッド13上に設けられたばね14を圧縮することにより、前記ステープルはロッド13の溝13a内にスナップ固定される。ステープル20の運動はダブルレバー24によって達成される。ダブルレバー24は、シェル2a, 2b内に中央部分で連接されており、それぞれのレバーは、ステープル20の各横方向アーム22a, 22bに圧着するアーム26aを含む。ダブルレバー24のそれぞれのアーム26aはまたスナグ28を含む。このスナグ28は、セーフティ・キャッチ62が操作されるのを可能にする。
【0018】
スリット58の近くに、ドラム50はまた切欠き64を含む。この切欠き内には、セーフティ・キャッチ62が係合することになる。前記キャッチの機能については、装置の作業の説明の範囲内で以下に説明する。最後に、ドラム50は側面52a, 52bのそれぞれに2つの豆形孔66a, 66bを含む。これらの豆形孔の機能について以下に説明する。
【0019】
ドラム50のスタッド54a, 54bのそれぞれには、ピニオン60が設けられている。それぞれのピニオンは、その軸に沿ってピン61a, 61bを含む。これらのピンは拡大図3Aにおいてより明白に見ることができる。ドラムのスタッド54a, 54bにピニオン60が設けられると、ピン61a, 61bは孔66a, 66bに係合するので、ピニオン60が回転駆動されると、ピニオンは小さな揺動角を有する。この揺動の間にはドラム50は回転駆動されない。
【0020】
図4において、ピニオン60は一方ではアクチュエータ30の歯列と噛み合い、他方では、戻し部材40の歯列と噛み合っている。
【0021】
始めに示したように、アクチュエータは対称的な枝状部材34a, 34bを含み、これらの枝状部材の間隔はドラムの幅に実質的に相当する。それぞれの枝状部材34a, 34bは、レバー24の操作アーム26bのための、ストッパ部材36で終わる外側部分と、枝状部材34a, 34bの長手方向においてストッパ部材36のいずれかの側で延びる真直ぐなラック38によって形成された内側部分とから形成されている。
【0022】
ダブル旋回ラックによって、戻し部材40が形成されている。ダブル旋回ラックは、ブリッジ42によって結合された2つの枝状部材40a, 40bを含む。旋回ラックはハウジング2内のシェル2a, 2b内で連接されている。戻しばね46は、アクチュエータ30に圧力が加えられていない場合には、ダブルラックが下側位置で保持されるのを可能にし、また、アクチュエータに圧力が加えられたあとでアクチュエータが解放されると、この位置にダブルラックを戻すことを可能にする。
【0023】
最後に、シェル2a, 2bの内面がそれぞれ、アーチ状のリブの形状を有するカム6を含んでいることが明らかである。ステープル20の横方向アームの端部22a, 22bは、リブ6の外側輪郭に沿ってスライドすることにより、ドラム50が充填位置と駆出位置との間で回転している間、ばね14を圧縮しておくことができる。図示の実施例の場合、カム6は、ほぼ120°の角度にわたって延びている。
【0024】
主として図3の分解図を参照しながら今説明してきた部分は、図2の断面図に少なくとも部分的に現れる。図2において、機構はその外側カバー1、及び駆出オリフィスとその端部に配置されたアイピース8aとの間の距離を調節するためのスライド部材8を有した状態で示されている。スライド部材8とアイピース8aとは、図4において2つの終端位置で示されている。図3はまた、図5−9に対応する断面線V-Vを示す。図5−9で機構の操作を説明することができる。
【0025】
第1実施例の作業を以下に図5−9を参照しながら説明する。
【0026】
休止位置(図5及び5A)
アクチュエータ30に加えられている圧力はない。セーフティ・キャッチ62がドラム50の切欠き64内に係合し、投与チャンバ11のオリフィスは、容器4のノズルと対向している。ばね46は戻しラック40上に載置されており、ピン61a, 61bを孔66a, 66b内の下側位置に保持している。レバー24の2つの端部は、それぞれストッパ部材36及びステープル20に当接している。プランジャ・ヘッドが投与チャンバの底部に押し付けられると、容器4は外部環境から完全に絶縁され、アレージを残すことはない。
【0027】
投与チャンバ充填位置(図6及び6A)
アクチュエータ30に力Fを加えることにより、ストッパ部材36はレバー24を傾倒させ、そしてラック38はピニオン60を上側位置に駆動する。この上側位置では、ピン61a, 61bはドラムを駆動することはない。このステップでは、レバー24はプランジャ10を引張り、ひいては、ボトル4から液体を吸い上げることにより、ステープル20がカム6の後ろに配置される位置まで投与チャンバを充填する。この時点で、レバー24のスナグ28はセーフティ・キャッチ62を押し、ドラム50を解放する。この段階でばね46が圧縮され始める。
【0028】
駆出位置への経過(図7及び7A)
アクチュエータ30に圧力Fを加え続けることにより、ラック38はピニオン60を駆動する。ピニオン60自体は、孔66a, 66bの一方の端部に位置するピン61a, 61bによってドラム50を回転させる。この回転中、ステープル20はその横方向アームを介して、カム6を形成するリブの外側輪郭に追従する。図7は、駆出直前の位置を示しており、投与チャンバ11のオリフィス11aは実質的に駆出軸上にある。次いでラック40は、ばね46に最大圧縮力を加える。
【0029】
駆出位置(図8及び8A)
付加的な圧力を加えることによって、ステープル20の横方向アームは、カム6の端部を乗り越えるので、ステープルはもはや保持されない。次いでプランジャ10の戻しばね14が、プランジャ・ヘッドを投与チャンバ11の端部に向かって押すことにより、液体を駆出する。この段階において、液体の駆出圧が、ばね14に関して選択された特性だけに依存し、戻しばね46の特性には決して依存せず、また、使用者が力Fを加える態様にも依存しないことが観察される。
【0030】
また、充填中又はドラムの回転中に圧力Fを解放することによって、使用者がこの駆出位置に達しない場合には、投与チャンバはその初期位置に戻され、そして未使用の製品は、容器内に再注入される。このことは、製品が一般に高い価格を有する医薬品である場合に、特定の利点となる。
【0031】
休止位置への戻り(図9及び9A)
液体の駆出後に圧力を解放することにより、戻しばね46はラック40を反対方向に傾倒させ、ピニオン60を介してドラム50を駆動する。ピニオン60のピン61a, 61bは孔66a, 66bの他方の端部で停止させられる。回転終了時に、ドラム50は再び図5に示した位置を占める。装置は再び、新しい使用のための位置にある。
【0032】
図10−18を参照しながら、第2実施例を以下に説明する。この第2実施例の場合、可動要素は弁51によって形成され、弁51はアクチュエータの作用によって、アクチュエータと同じ方向に沿って動かすことにより、第1段階においては、液体を含有する容器を投与チャンバと連通させ、次いで第2段階においては外部と連通させる。
【0033】
図10の側面図は、前述の装置と同じ外観を有する計量分配装置を示す。機構全体は、外側カバー1によって覆われ、外側カバー30aを含むアクチュエータ30、液体、例えば眼科用溶液を含有する容器を形成するボトル4、及びアイピース8aを備えたスライド8だけが見えるように残されている。
【0034】
図11及び12を参照しながら実際の機構を以下に説明する。この機構は、ユニット9を受容するためのフレーム3によって集成されているのが判る。このユニット9内には、投与チャンバが形成されている。投与チャンバは図13Aにおいてより明らかに見ることができる。アクチュエータ30は、そのヘッド32に対して垂直に、アパーチャ31aを備えたプレート31を含み、そして前記プレートに対して垂直に、傾倒要素41のためのスナップ嵌合溝33aを含む厚いリブ33を含む。傾倒要素41は逆L字形状を有しており、図12Aにおいて拡大斜視図として示されている。L字形要素41は制御部材を形成する。制御部材は、アクチュエータ30の第1運動段階において、戻しばね14の作用に抗してプランジャを作動させるための手段に対して作用し、そして第2段階では、前記弁51とフレーム3との間に配置された戻しばね53a, 53bの作用に抗して、アクチュエータ30と同じ方向に動くことができる弁51に対して作用する。拡大図12Aにおいてより明らかに判るように、L字形傾倒要素41は、コイルばね47の一方の端部を受容するための凹部41aを含み、コイルばね47の他方の端部は、スペーサによって厚いリブ33との当接が保たれる。
【0035】
ばね47は、アクチュエータ30の活性段階中に、プレート31の面に要素41を当接させた状態で保持するように、次いで、休止段階に戻る間に圧縮されて、これにより前記要素41が傾倒してプランジャ10の制御部材の後ろで脇へ動くように意図されている。小さな枝状部材43と大きな枝状部材45との接合部は、そのエッジのそれぞれに旋回軸45aを含み、これにより、リブ33が溝33a内にスナップ嵌合するのを可能にする。大きな枝状部材45は、実質的に中央の部分に、プレート31のアパーチャ31aと対向するアパーチャ45bを含む。枝状部材45はその基底部にコーナー形状35を含む。コーナー形状35は外側に傾斜平面35aを、また内側に、傾斜平面35aに対して平行な2つの傾斜路35bを画定している。傾斜路35bの幅は、旋回軸45aの長さと実質的に同じである。
【0036】
ユニット9のスライド溝19内で運動可能な弁51について、拡大図12C及び13Aを参照しながらより詳細に説明する。弁51は、2つのエッジ51aを含む平行六面体から形成されている。これらのエッジには、2つの溝51bが形成されており、ユニット9のスライド路19上でのスライドを可能にする。その基底部は、ばね53a, 53bを配置するように下方に向けられた小さな円形凹部55a, 55bを含むエッジを含む。
【0037】
2つのエッジ51aによって画定され、そしてユニット9と対向する表面に圧着される表面は、その中心にアパーチャ57と通路59とを含む。通路の端部59a, 59bは、弁51の対称平面内でアパーチャ57のいずれかの側に配置されている。アパーチャ57は、内側Oリング・ジョイント69aによって取り囲まれ、通路59は外側Oリング・ジョイント69bによって取り囲まれる。これらのジョイント69a, 69bは、弁の運動中のシールを保証する。図13Aの縦断面が示す充填位置において、容器4のノズル4aは、通路59の端部59a, 59bによって投与チャンバ11のオリフィス11aと連通される。通路は好ましくは円弧の形状を有している。図14Aは、弁のアパーチャ57が投与チャンバ11のオリフィス11aに対向させられる駆出位置を示しており、次いで弁51の表面によってノズル4aがブロックされる。
【0038】
図12Bの横断面で示された、プランジャ10のためのアクチュエータ手段は、2つの大アーム23a, 23bを含むクランプ21によって形成される。これらのアームは2つのラグ29a, 29bで終わっており、ラグ間の間隔は、実質的にユニット9の幅に相当する。大アーム23a, 23bは基底部27によって結合されている。基底部27は、プランジャ10のロッド13を固定するための孔27aと、戻しばね14を位置決めするための凹部27bとを含む。ラグ29a, 29bはそれぞれ2つの面取り部25a, 25bを含む。これらの面取り部は、L字形傾倒要素41の傾斜面35a, 35bと実質的に同じ傾斜を有している。装置の作業に関して以下に説明するように、面取り部25a, 25bは、第1段階において傾斜面35a, 35bとそれぞれ協働することにより、投与チャンバ11を充填するプランジャ10に対して作用し、そして第2段階において、装置が休止位置に戻るのを可能にする。
【0039】
図12Bの横断面はまた、プランジャ・ヘッド12の新しい構成を示す。このプランジャ・ヘッド12の新しい構成は、所定量の液体の吸入/駆出の精度を高め、また、外部からプランジャのスライド・シリンダを通って来るおそれのある汚染要素に関する安全性を提供する。プランジャ・ヘッド12は、ヘッド18a及びカラーを備えたロッドの形を有する集成用部材18によって集成された2つの部分16,17から形成されている。第1部分16は、逆ダブルコーン16a, 16bの形状を有している。これらの逆ダブルコーンを集成用部材8が通ることにより、この集成用部材8をコーン16aの側でロッド13内に位置固定している。この第1部分16は、硬質プラスチック材料、例えばポリプロピレン(OP)又はポリエチレン(PE)から形成されている。第2部分17は、シール用ガスケット17によって形成されている。このシール用ガスケットは、第2逆コーン16b内に配置されたフレキシブルなプラスチック材料、例えば熱可塑性エラストマー(TPE)又はシリコンから形成されることにより、ピン18のヘッド18aに嵌め込まれている。ガスケット17の外側部分は、図13A及び14Aに見られるように、投与チャンバの底壁の形状に実質的に対応する半球形状を有する。この構成は、液体駆出中にアレージが残されず、ひいては、正確な液体量が駆出されるのを可能にする。このことは、医薬品、特に眼科用溶液にとって特に重要である。逆ダブルコーン16a, 16bのリップ(符号なし)は、外部の汚染性物質が、これらの接合部の凹部で閉込められるのを可能にする。
【0040】
この第2実施例に関して今説明したプランジャ10は、前に説明した第1実施例にも見いだされるプランジャである。このプランジャが、精度及び滅菌性の目的が本発明による計量分配装置に関して達成されるのを可能にする好ましい実施例を構成するのは明らかであるが、しかし、今説明してきた機構の範囲を逸脱することなしに、他のタイプのプランジャを使用することもできる。この作業の作業を、図13−18を参照しながらより詳細に説明する。
【0041】
充填位置(図13及び13A)
図11に示された休止位置から、アクチュエータ30のヘッドに圧力Fを加えると、L字形傾倒要素41の傾斜面35aは、クランプの対応面取り部25aをスライドさせ、プランジャ10を押し戻し、ばね14を圧縮する。この位置において、容器の基底部4aは、通路59を介して投与チャンバ11のオリフィスと連通され、そして投与チャンバ11が充填されるのを可能にする。
【0042】
駆出位置への経過(図14及び14A)
圧力Fを加え続けることにより、L字形傾倒要素の小アーム43の端部43aは、弁51を押圧し、戻しばね53a, 53bを圧縮することにより、前記弁51を、そのアパーチャ57が投与チャンバ11のオリフィス11aに対向する位置に動かす。この段階では、プランジャのばねは圧縮されたままである。
【0043】
駆出位置(図15)
アクチュエータを押し続けることにより、L字形要素41は、クランプ21を解放し、そして戻しばね14の動作を介して液体が駆出されるのを可能にする。
【0044】
第1実施例に示されたように、アクチュエータに対する作用が中断されると、チャンバー内に存在する液体量は、容器内に再注入される。
【0045】
休止位置への戻り(図16, 17及び18)
アクチュエータに対する圧力を解放することにより、第1段階(図16)では、L字形要素41の第2傾斜面35bは、クランプ21の対応傾斜面25bの後ろに位置決めされる。第2段階(図17)では、L字形要素41は圧縮ばね47を傾倒させ、第2段階(図18)では、L字形要素41は、ばね47によってその初期位置に戻される。休止位置へのこのような戻りは、アクチュエータの作用を介して圧縮されたばね49によって作動される。
【0046】
図19、19A及び20は、第2実施例の変更形を示し、変更を加えられた要素はまた、第1実施例にあてはまる。
【0047】
休止位置における装置を示す図19において明らかなように、アクチュエータ30は、パネル39によって圧力Fが加えられる方向に延びている。パネル39は、装置が使用されていないときには、外部環境から貫通路7を絶縁する。パネル39はアパーチャ37を備えている。アパーチャ37は、図20に示すように駆出位置に達した時に、貫通路7に対向するように位置する。第1実施例の場合ドラムの側面が休止位置において、外部環境から装置全体を絶縁するための第1の手段を既に形成するとしても、この変更形は滅菌性条件の向上を可能にする。
【0048】
図19はまた、第2実施例に対する変更形を示し、その目的は、本発明による装置をより経済的に形成することである。
【0049】
2つのアクチュエータ戻しばね49a, 49bの代わりに、アクチュエータ30の内面とフレーム3のユニット9との間に配置された単一のばね49が使用される。
【0050】
さらに、アクチュエータ30の本体、その外側カバー30a及びパネル39が単一の部材で形成されているのも判る。同じことが、クランプ21及びロッド13に関してプランジャ10にも当てはまる。
【0051】
再び図19aを参照すると、L字形傾倒要素41が改変、単純化される一方、同じ機能を発揮するが、しかし運動特性が僅かに異なることが判る。休止位置に戻ると、L字形要素をより大きく脇に動かすのに十分なフレキシブル性を有するように、小さな枝状部材43が薄くされており、こうしてばね47が省かれている。また図面から明らかなように、L字形傾倒要素41はもはや旋回軸45a,45bを含まない。前記傾倒要素41は、アクチュエータの延長部48に把持された小アーム43の端部を有することにより、アクチュエータ30によって並進運動を駆動される。これに対して、2つの傾斜面35a, 35bを有するコーナー形の端部35をまだ有している大アーム45は、圧力Fがアクチュエータ30に加えられると、ユニット9の鉛直壁15をスライドする。
【0052】
上記装置は複数回投与の用途のために、すなわち、投与量を供給部から繰り返し引き出し、繰り返し駆出する用途のために構成されていることが明らかである。さらに、これらの装置は、眼の治療用途に適した構成を有するように例示されていることも明らかである。この用途の典型的なパラメーターを以下に示すが、本発明はこのような用途又はこのようなパラメーター例に限定されるものとみなされるべきではない。眼に供給される典型的な単回投与容積は、100μL未満、好ましくは50μL未満、好ましくは25μL未満、15μL未満、そして最も好ましくは10μL未満であってよい。一般に、容積は1mL以上、好ましくは2mL以上、そして最も好ましくは3mL以上である。液体容器又は供給ラインは好ましくはこのような投与量を複数回供給することができる。駆出される液滴又はジェットの流れの好適な速度は、一方では、重力の補助なしに開口と標的との間のエアギャップを横切り、そしてまばたきによって妨害されないほどに速く移動するのに十分な線運動量を有することと、他方では、眼に対する不都合な顕著な衝撃を引き起こすほどには高速ではないこととの間でバランスがとれているべきである。理想的な速度は、使用される液滴にある程度依存するが、慣例としては、空気中を固有運動量によって、開口と標的との間の適度な距離を含む、1cm以上、好ましくは3cm以上、最も好ましくは5cm以上の距離だけ横切ることができるのが望ましい。開口を出るときの好適な低速度限界は1m/s、好ましくは5m/s以上、そして最も好ましくは10m/sである。一般に速度は、200m/s未満、好ましくは100m/s未満である。このように定義される好適な液滴サイズは、余りにも急速に遅延されることがなく、容易には向きを変えないほどに十分なサイズであるべきであり、好ましくは20ミクロン、好ましくは50ミクロン未満、そして最も好ましくは100ミクロン未満の最小直径を有する。通常、サイズは2000ミクロン未満、好ましくは1500ミクロン未満である。流れは、噴霧型液滴のシャワー又はスプレーの形態を成してよいが、しかしこの流れは幅狭であり、そして相当に凝集性である。ただしこのような流れでも、所定の時間にわたって所定の距離を進んだあとには分裂して個々の液滴になる傾向がある。上記値は、球形液滴に関連するものとし、多数の液滴に対しては粒径の重量平均に関連するものとする。凝集性の流れは、流れの直径のおよそ2倍の直径を有する液滴に分裂する傾向がある。従って、容器の好適な開口直径は、所与の液滴直径の約半分であるか、或いは、およそ10−1000ミクロン、好ましくは20−800ミクロンである。上記考察は、液体粘度とは全く無関係であり、溶液及び軟膏の双方に適用される傾向がある。投与量全体を瞬目反射時間よりも短い時間で、すなわち約150ms未満、好ましくは100ms未満、そして最も好ましくは75ms未満の時間で供給できることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は、本発明による計量分配装置を、外側カバーのない状態で示す斜視図である。
【図2】図2は、装置の基底部に対して平行な矢印II-IIに沿って、図1の装置を示す断面図である。
【図3】図3は、図1の装置を示す分解斜視図である。
【図4】図4は、図1の装置を、ハウジングの一方のシェルとドラムとを取り除いた状態で示す側面図である。
【図5】図5は、静止位置における機構集成体を、図2のV-V線に沿って示す断面図である。
【図6】図6は、駆出されるべき所定量の液体の吸込み段階に相当する図である。
【図7】図7は、駆出位置へのドラムの回転に相当する図である。
【図8】図8は、液体駆出段階に相当する図である。
【図9】図9は、休止位置に戻る間のドラムの位置を示す図である。
【図5A】図5Aは、図5に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図6A】図6Aは、図6に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図7A】図7Aは、図7に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図8A】図8Aは、図8に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図9A】図9Aは、図9に相当する段階における駆動部材の位置を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施例を示す側面図である。
【図11】図11は、休止位置における図10の装置を、対称平面内で示す断面図である。
【図12】図12は、図10の装置を示す分解斜視図である。
【図12A】図12Aは、機構の1要素を別の角度から示す拡大図である。
【図12C】図12Cは、機構の1要素を別の角度から示す拡大図である。
【図12B】図12Bは、機構の別の要素を示す断面図である。
【図13】図13は、所定量の液体の吸込み段階に相当する図である。
【図13A】図13Aは、液体吸込み段階中の弁を示す拡大図である。
【図14】図14は、弁が液体駆出段階に入る段階を示す図である。
【図14A】図14Aは、液体駆出段階中の弁を示す拡大図である。
【図15】図15は、液体駆出段階を示す図である。
【図16】図16は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図17】図17は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図18】図18は、装置が休止位置に戻る様子を示す図である。
【図19】図19は、第2実施例の変更形を休止位置で示す図である。
【図19A】図19Aは、機構の1要素を示す拡大図である。。
【図20】図20は、第2実施例の変更形を駆出終了時の状態で示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給ノズル(4a)を含む容器(4)内に含有される液体製品のための計量分配装置であって、前記計量分配装置が、機構を受容するための集成ハウジング(2)又はフレーム(3)を含み、該機構が、アクチュエータ(30)上に圧力(F)を加えることにより作動されることによって、投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)を通して容器(4)から、戻しばね(14)を圧縮するプランジャ(10)によって所定量の前記液体を引き出し、そして次いで前記液体を外部に駆出する形式のものにおいて、該機構が、該アクチュエータ(30)の作用を介して回転運動可能な可動要素(50)又は並進運動可能な可動要素(51)を含み、前記可動要素(50,51)は、アクチュエータ(30)の開始又は休止時に第1位置に留まり、次いで該プランジャ(10)のための制御部材に対して作用することにより、該投与チャンバ(11)に液体を充填し、前記プランジャ(10)の該戻しばね(14)を圧縮し、次いで移動終了時には、前記可動要素(50,51)は第2位置に移り、該液体が引き出されるのを可能にするオリフィスと同じオリフィス(11a)によって、前記投与チャンバ(11)を外部と連通させ、そして該プランジャ(10)の該戻しばね(14)を弛緩させることにより、該チャンバ(11)から該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)を通して液体を駆動することを特徴とする、計量分配装置。
【請求項2】
該アクチュエータ(30)が、前記アクチュエータ(30)の移動によって巻かれた弾性的な戻し部材によって休止位置に戻される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
該可動要素(50,51)が駆出のための該第2位置に達する前に圧力(F)が解放された場合に、該アクチュエータ(30)が休止位置に達する前に、該投与チャンバ(11)内に含有される液体を該容器(4)内に再注入するための手段を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
該アクチュエータ(30)がさらに、休止位置で該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)をブロックするパネル(39)を含み、前記パネル(39)が、駆出位置で前記貫通路(7)に面する開口(37)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
該可動要素がドラム(50)によって形成されており、該ドラムがその側面(52a, 52b)に、該ハウジング(2)又はフレーム(3)内で回転可能に設けられたスタッド(54a, 54b)を備えており、該ドラムの直径方向部分には、該投与チャンバ(11)と該プランジャ(10)と該戻しばね(14)とによって形成された集成体を備えており、前記ドラム(50)は、該投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)が該容器(4)の供給ノズル(4a)に面している第1充填位置を占めることができ、そして所定の角度(α)だけ回転した後で、該投与チャンバ(11)の前記オリフィス(11a)が該ハウジング(2)の該貫通路(7)に面している第2駆出位置を占めることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
該ドラム(50)のそれぞれの回転スタッド(54a, 54b)が、ルーズなピニオン(60)を含み、該ピニオンの揺動が2つのピン(61a, 61b)によって制限されており、該ピンが該ピニオン(60)に位置固定されていて、該ドラム(50)の細長い豆形の孔(66a, 66b)内に係合しており、そして、該アクチュエータ(30)がU字形を成して該ドラム(50)を取り囲んでおり、それぞれのアーム(34a, 34b)がストッパ部材(36)と、該ピニオン(60)と噛み合う真直ぐなラック(38)との両方を含み、前記ストッパ部材(36)が、該アクチュエータ(30)の第1運動段階で、該ハウジング(2)内に中央部分で連接されたレバー(24)を作動させ、そして該レバーの端部が、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ(10)のための制御部材(20)を動かし、そして前記真直ぐなラック(38)が、該アクチュエータ(30)の第2運動段階において該ピニオン(60)を駆動し、該ドラム(50)を角度(α)だけ回転させる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
さらに、該ハウジング(2)内に枢着されたセーフティ・キャッチ(62)を含み、該セーフティ・キャッチが、該ドラム(50)の切欠き(64)内に係合することにより、投与チャンバ(11)が充填されている間、前記ドラムを固定化し、前記キャッチ(62)を次いで該レバー(24)のスナグ(28)によって該切欠き(64)から解放することにより、前記ドラムが液体駆出位置に達するまで該ドラム(50)を回転可能にする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
該プランジャ制御部材が、該プランジャ(10)の端部に位置固定されたステープル(20)によって形成されており、該プランジャが該戻しばね(14)を圧縮し、そして横方向に2つの枝状部材(22a,22b)を含み、充填が完了すると、充填位置から駆出位置までの該ドラム(50)の回転中、該枝状部材の端部が、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)内に形成された円形カム(6)の外部輪郭に追従し、該駆出位置において、該ステープル(20)は該カム(6)から解放され、該戻しばね(14)が該プランジャ(10)を押すのを可能にする、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
該アクチュエータの該弾性的な戻し部材が、2つの旋回ラック(40a,40b)によって形成されており、該旋回ラックが、ばね(46)によって圧縮されたブリッジ(42)によって結合されており、前記旋回ラック(40a, 40b)の歯列が、該ドラム(50)の該ピニオン(60)と噛み合う、請求項1から8までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
該投与チャンバ(11)が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)に位置固定されたユニット(9)内に形成されており、該可動要素が弁(51)によって形成されており、該弁(51)は、ばね(53a,53b)の戻し力に抗して該アクチュエータ(30)によって第1位置から第2駆出位置に移動することができ、該第1位置は前記弁(51)の厚さ内に形成された通路(59)が該投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)と該容器(4)の該ノズル(4a)とを結合するものであり、記第2駆出位置は該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)に面した該弁の孔(57)を通って外部と連通するものである、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
該アクチュエータ(30)が、その運動方向に対して平行に、開口(31a)を備えたプレート(31)を含み、該プレートに逆L字形部分を当て付けることにより、開口(45b)を備えた前記部分の大アーム(45)を傾倒させ、該大アームが、該プレート(31)の開口(31a)に面する開口(45b)を備えており、また該大アームの基部のそれぞれの側に、第1傾斜面(35a)と前記部分の小アーム(43)の端部とを含み、該第1傾斜面(35a)は該アクチュエータ(30)の第1運動段階において、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ制御部材を作動させ、また前記部分の該小アーム(43)の端部は、該アクチュエータの第2運動段階において、該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)と、該弁(51)及び該プレート(31)の開口(57,31a)と、該ハウジング(2)の貫通路(7)とが整列して、液体が駆出されるのを可能にする位置に前記弁をもたらすために、該弁(51)に作用する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
該アクチュエータ(30)の該第1及び第2の運動段階中に、該逆L字形部分(41)の該大アーム(45)が、該アクチュエータ(30)のヘッド(32)と前記部分の該小アームとの間に配置されたばね(47)によって、該プレート(31)に圧着された状態で保持されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
該プランジャ制御部材がクランプ(21)と2つの枝状部材(23a, 23b)とによって形成されており、該クランプの基部は、該プランジャ(10)が固定され、該戻しばね(14)が保持されるのを可能にし、該枝状部材は2つのラグ(29a, 29b)で終わっており、それぞれのラグが、結合されるべきL字形傾倒部分(41)の傾斜面(35a)に対して実質的に平行な2つの面取り部(25a,25b)を備えている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
該逆L字形傾倒部分がさらに、その縁部のそれぞれに、該第1傾斜面(35a)に対して平行な第2傾斜面(35b)を含み、該第2傾斜面が、該アクチュエータ(30)が弾性的な戻し手段によって休止位置に戻されるときに、該クランプ(21)の該面取り部(25a, 25b)に対して傾倒することにより、前記部分が脇に動くことを可能にする、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
該弾性的な戻し手段が、2つの曲げばね(49a, 49b)によって形成されており、該曲げまねの一方の端部が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の該ユニット(9)に位置固定されており、該曲げばねの他方の端部は、該アクチュエータ(30)のヘッドの下側に当接している、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
該弾性的な戻し手段が、該アクチュエータ(30)の該ヘッドと、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の該ユニット(9)との間に配置されたコイルばね(39)によって形成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
該ユニット(9)が鉛直方向に壁(15)を含み、該壁に対して、逆L字形部分がスライド又は傾倒することができ、前記部分の大アーム(45)が開口(45b)を備えており、該小アーム(43)がフレキシブルであり、該アクチュエータの延長部(48)内でその端部を把持されており、前記L字形部分がその基部のそれぞれの側に、第1傾斜面(35a)と前記部分の小アーム(43)の端部とを含み、該第1傾斜面(35a)は該アクチュエータ(30)の第1運動段階において、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ制御部材を作動させ、また前記部分の該小アーム(43)の端部は、該アクチュエータの第2運動段階において、該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)と、該弁(51)及び該プレート(31)の開口(57,31a)と、該ハウジング(2)の貫通路(7)とが整列して、液体が駆出されるのを可能にする位置に前記弁をもたらすために、該弁(51)に作用する、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
該容器(4)が、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)内に固定されたボトルによって形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
該ハウジング(2)又は該フレーム(3)がさらにスライド要素(8)を含み、該スライド要素は、該液体の駆出点と標的上の衝撃点との間の距離が調節されるのを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
該液体が眼科用製品であり、該標的が患者の眼である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
該プランジャ(10)が、剛性材料(16a)から成る逆ダブルコーン(1)によって形成されたヘッドを有しており、該逆ダブルコーンの一方の端部が、該プランジャ(10)の該ロッド(13)上に固定されており、そして該プランジャ・ヘッド(16b)を形成する該逆ダブルコーンの他方の端部には、丸みを帯びた端部を有するフレキシブルな材料が取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
該投与チャンバ(11)の底部が、該プランジャ・ヘッドの端部と相補的な形状を有している、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
休止位置から駆出位置への作用のために同じアクチュエータが使用される、請求項1から22までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
該アクチュエータが実質的に連続的な運動を実施する、請求項1から22までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
液体製品のための計量分配装置であって、該装置がa)ハウジング(2)又はフレーム(3)、b)該ハウジング又は該フレームに対して実質的に定置に配置された供給ノズル(4a)を備えた液体用容器(4)、c)オリフィス(11a)を有する投与チャンバ(11)、d)少なくとも該オリフィスを通して液体を駆出することを可能にするために配置された機構、及びe)駆出された液体が、該供給ノズル又は開口とは異なる方向で通過するのを可能にするために配置された貫通路(7)を含む形式のものにおいて、i)該機構が、該投与チャンバの該オリフィスと該供給ノズル又は開口とが流体連通される少なくとも第1位置と、該オリフィスと該貫通路とが流体連通される第2位置との間で、該ハウジング又は該フレームに対して運動可能に配置された可動要素を含むこと、及びii)該機構が、該可動要素が該第1位置にあるときには該オリフィスを通して液体を吸引するのを可能にし、また該可動要素が該第2位置にあるときには該オリフィスを通して液体を駆出するのを可能にするように配置されていることを特徴とする、液体製品のための計量分配装置。
【請求項26】
該可動要素が第1位置にある充填位置と、該可動要素が第2位置にある駆出位置との間で、該可動要素が該投与チャンバを動かすか又は担持するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
該投与チャンバが、同心的なバレル軸を画定する実質的に円筒形のバレルを含む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
該可動要素が、該バレル軸とは異なる回転軸を中心とした回転運動で該投与チャンバを動かすか又は担持するように配置されている、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
該回転軸が該バレル軸に対して実質的に垂直である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
該可動要素は、通路(59)及び孔(57)又は貫通路(7)を有する弁(51)を含み、該通路が、該可動要素が該第1位置に位置するときには、該ノズル又は開口を該オリフィスと接続するように、そして該可動要素が該第2位置に位置するときには、該オリフィスを該孔又は該貫通路と整合させるように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
該通路が、該可動要素が該第2位置にあるときに遮断されるように配置されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
該通路が両端部で遮断される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
該投与チャンバが、該ハウジング又は該フレームに対して実質的に固定された状態で配置されている、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
該機構が、該第1位置での液体の吸引と、該第2位置への該可動要素の移動と、該第2位置での液体の駆出とを順番に行うように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項35】
該機構が、戻しばねに抗してポンプ部材を後退させることにより吸引を実施し、そして該戻しばねの弛緩により該駆出を実施するように配置されている、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
該機構が、液体駆出後に該機構を出発位置又は休止位置に戻すのを可能にするように配置されている、請求項34に記載の装置。
【請求項37】
該機構が、液体駆出前にも該機構が出発位置又は休止位置に戻るのを可能にするように配置されている、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
駆出前に戻しが行われる場合、該機構が、吸引された液体を容器(4)内に再注入するように配置されている、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
出発位置又は休止位置に向かって該機構を付勢するように、戻し機構(40)が配置されている、請求項36に記載の装置。
【請求項40】
該機構を操作するために、1つ以上のアクチュエータが配置されている、請求項25又は34から39までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項41】
該アクチュエータが、手の力(F)を加えることにより操作されるように配置されている、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
該機構が少なくとも吸引ステップを行っている間、及び該第1位置と該第2位置との間の可動要素の運動中には実質的に連続的な運動を行うように、該アクチュエータが配置されている、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
実質的に連続的な運動に該機構のための駆出ステップをも含むように、該アクチュエータが配置されている、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
連続的な運動中の該駆出ステップの直前に、触覚フィードバックを提供するように、該アクチュエータが配置されている、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
該投与チャンバが、実質的に円筒形のバレルと、該バレル内に挿入されたプランジャとを含み、該バレルが同心的なバレル軸を画定し、該バレル軸に対して垂直な、実質的に一定の横断面積を有しており、該プランジャが該バレル軸に沿って運動可能である、請求項25に記載の装置。
【請求項46】
該オリフィスが該バレルよりも実質的に小さな横断面積を有している、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
該液体の流動方向における該オリフィスの長さが、吸引中及び/又は駆出中の該プランジャの運動長さよりも実質的に短い、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
プランジャ運動長さに対する該オリフィス長さの比が、1/5未満、好ましくは1/10未満であり、そして最も好ましくは1/20未満である、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
該オリフィスが液体スプレーを形成するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項50】
該オリフィスが、実質的に凝集性の流れを形成するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項51】
該第2位置で該オリフィスが、空気中に実質的に直接に液体を駆出するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項52】
該貫通路が該オリフィスの幅よりも実質的に広い、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
該オリフィスの前面の任意の装置部分が、該オリフィスよりも実質的に広い、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
該装置が、該オリフィスに対して予め決められた距離を画定するように構成されたアイピース又はアイカップを含む、請求項25に記載の装置。
【請求項55】
液体製品のための計量分配装置を操作する方法であって、該装置がa)ハウジング(2)又はフレーム(3)、b)該ハウジング又は該フレームに対して実質的に定置に配置された供給ノズル(4a)を備えた液体用容器(4)、c)オリフィス(11a)を有する投与チャンバ(11)、d)少なくとも該オリフィスを通して液体を駆出することを可能にするために配置された機構、及びe)駆出された液体が、該供給ノズル又は開口とは異なる方向で通過するのを可能にするために配置された貫通路(7)を含む形式のものにおいて、i)該オリフィスと該ノズル又は開口とを流体連通するように接続するステップと、ii)該オリフィスを通して該投与チャンバ内に液体を充填するステップと、iii)該オリフィスと該貫通路とを整合させるステップと、そしてiv)該オリフィスを通して該投与チャンバから液体を駆出するステップとを含むことを特徴とする、液体製品のための計量分配装置を操作する方法。
【請求項56】
請求項1から54までのいずれか1項に記載の装置又はステップが使用される、請求項55に記載の方法。
【請求項1】
供給ノズル(4a)を含む容器(4)内に含有される液体製品のための計量分配装置であって、前記計量分配装置が、機構を受容するための集成ハウジング(2)又はフレーム(3)を含み、該機構が、アクチュエータ(30)上に圧力(F)を加えることにより作動されることによって、投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)を通して容器(4)から、戻しばね(14)を圧縮するプランジャ(10)によって所定量の前記液体を引き出し、そして次いで前記液体を外部に駆出する形式のものにおいて、該機構が、該アクチュエータ(30)の作用を介して回転運動可能な可動要素(50)又は並進運動可能な可動要素(51)を含み、前記可動要素(50,51)は、アクチュエータ(30)の開始又は休止時に第1位置に留まり、次いで該プランジャ(10)のための制御部材に対して作用することにより、該投与チャンバ(11)に液体を充填し、前記プランジャ(10)の該戻しばね(14)を圧縮し、次いで移動終了時には、前記可動要素(50,51)は第2位置に移り、該液体が引き出されるのを可能にするオリフィスと同じオリフィス(11a)によって、前記投与チャンバ(11)を外部と連通させ、そして該プランジャ(10)の該戻しばね(14)を弛緩させることにより、該チャンバ(11)から該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)を通して液体を駆動することを特徴とする、計量分配装置。
【請求項2】
該アクチュエータ(30)が、前記アクチュエータ(30)の移動によって巻かれた弾性的な戻し部材によって休止位置に戻される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
該可動要素(50,51)が駆出のための該第2位置に達する前に圧力(F)が解放された場合に、該アクチュエータ(30)が休止位置に達する前に、該投与チャンバ(11)内に含有される液体を該容器(4)内に再注入するための手段を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
該アクチュエータ(30)がさらに、休止位置で該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)をブロックするパネル(39)を含み、前記パネル(39)が、駆出位置で前記貫通路(7)に面する開口(37)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
該可動要素がドラム(50)によって形成されており、該ドラムがその側面(52a, 52b)に、該ハウジング(2)又はフレーム(3)内で回転可能に設けられたスタッド(54a, 54b)を備えており、該ドラムの直径方向部分には、該投与チャンバ(11)と該プランジャ(10)と該戻しばね(14)とによって形成された集成体を備えており、前記ドラム(50)は、該投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)が該容器(4)の供給ノズル(4a)に面している第1充填位置を占めることができ、そして所定の角度(α)だけ回転した後で、該投与チャンバ(11)の前記オリフィス(11a)が該ハウジング(2)の該貫通路(7)に面している第2駆出位置を占めることができる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
該ドラム(50)のそれぞれの回転スタッド(54a, 54b)が、ルーズなピニオン(60)を含み、該ピニオンの揺動が2つのピン(61a, 61b)によって制限されており、該ピンが該ピニオン(60)に位置固定されていて、該ドラム(50)の細長い豆形の孔(66a, 66b)内に係合しており、そして、該アクチュエータ(30)がU字形を成して該ドラム(50)を取り囲んでおり、それぞれのアーム(34a, 34b)がストッパ部材(36)と、該ピニオン(60)と噛み合う真直ぐなラック(38)との両方を含み、前記ストッパ部材(36)が、該アクチュエータ(30)の第1運動段階で、該ハウジング(2)内に中央部分で連接されたレバー(24)を作動させ、そして該レバーの端部が、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ(10)のための制御部材(20)を動かし、そして前記真直ぐなラック(38)が、該アクチュエータ(30)の第2運動段階において該ピニオン(60)を駆動し、該ドラム(50)を角度(α)だけ回転させる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
さらに、該ハウジング(2)内に枢着されたセーフティ・キャッチ(62)を含み、該セーフティ・キャッチが、該ドラム(50)の切欠き(64)内に係合することにより、投与チャンバ(11)が充填されている間、前記ドラムを固定化し、前記キャッチ(62)を次いで該レバー(24)のスナグ(28)によって該切欠き(64)から解放することにより、前記ドラムが液体駆出位置に達するまで該ドラム(50)を回転可能にする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
該プランジャ制御部材が、該プランジャ(10)の端部に位置固定されたステープル(20)によって形成されており、該プランジャが該戻しばね(14)を圧縮し、そして横方向に2つの枝状部材(22a,22b)を含み、充填が完了すると、充填位置から駆出位置までの該ドラム(50)の回転中、該枝状部材の端部が、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)内に形成された円形カム(6)の外部輪郭に追従し、該駆出位置において、該ステープル(20)は該カム(6)から解放され、該戻しばね(14)が該プランジャ(10)を押すのを可能にする、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
該アクチュエータの該弾性的な戻し部材が、2つの旋回ラック(40a,40b)によって形成されており、該旋回ラックが、ばね(46)によって圧縮されたブリッジ(42)によって結合されており、前記旋回ラック(40a, 40b)の歯列が、該ドラム(50)の該ピニオン(60)と噛み合う、請求項1から8までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
該投与チャンバ(11)が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)に位置固定されたユニット(9)内に形成されており、該可動要素が弁(51)によって形成されており、該弁(51)は、ばね(53a,53b)の戻し力に抗して該アクチュエータ(30)によって第1位置から第2駆出位置に移動することができ、該第1位置は前記弁(51)の厚さ内に形成された通路(59)が該投与チャンバ(11)のオリフィス(11a)と該容器(4)の該ノズル(4a)とを結合するものであり、記第2駆出位置は該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の貫通路(7)に面した該弁の孔(57)を通って外部と連通するものである、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
該アクチュエータ(30)が、その運動方向に対して平行に、開口(31a)を備えたプレート(31)を含み、該プレートに逆L字形部分を当て付けることにより、開口(45b)を備えた前記部分の大アーム(45)を傾倒させ、該大アームが、該プレート(31)の開口(31a)に面する開口(45b)を備えており、また該大アームの基部のそれぞれの側に、第1傾斜面(35a)と前記部分の小アーム(43)の端部とを含み、該第1傾斜面(35a)は該アクチュエータ(30)の第1運動段階において、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ制御部材を作動させ、また前記部分の該小アーム(43)の端部は、該アクチュエータの第2運動段階において、該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)と、該弁(51)及び該プレート(31)の開口(57,31a)と、該ハウジング(2)の貫通路(7)とが整列して、液体が駆出されるのを可能にする位置に前記弁をもたらすために、該弁(51)に作用する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
該アクチュエータ(30)の該第1及び第2の運動段階中に、該逆L字形部分(41)の該大アーム(45)が、該アクチュエータ(30)のヘッド(32)と前記部分の該小アームとの間に配置されたばね(47)によって、該プレート(31)に圧着された状態で保持されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
該プランジャ制御部材がクランプ(21)と2つの枝状部材(23a, 23b)とによって形成されており、該クランプの基部は、該プランジャ(10)が固定され、該戻しばね(14)が保持されるのを可能にし、該枝状部材は2つのラグ(29a, 29b)で終わっており、それぞれのラグが、結合されるべきL字形傾倒部分(41)の傾斜面(35a)に対して実質的に平行な2つの面取り部(25a,25b)を備えている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
該逆L字形傾倒部分がさらに、その縁部のそれぞれに、該第1傾斜面(35a)に対して平行な第2傾斜面(35b)を含み、該第2傾斜面が、該アクチュエータ(30)が弾性的な戻し手段によって休止位置に戻されるときに、該クランプ(21)の該面取り部(25a, 25b)に対して傾倒することにより、前記部分が脇に動くことを可能にする、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
該弾性的な戻し手段が、2つの曲げばね(49a, 49b)によって形成されており、該曲げまねの一方の端部が該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の該ユニット(9)に位置固定されており、該曲げばねの他方の端部は、該アクチュエータ(30)のヘッドの下側に当接している、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
該弾性的な戻し手段が、該アクチュエータ(30)の該ヘッドと、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)の該ユニット(9)との間に配置されたコイルばね(39)によって形成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
該ユニット(9)が鉛直方向に壁(15)を含み、該壁に対して、逆L字形部分がスライド又は傾倒することができ、前記部分の大アーム(45)が開口(45b)を備えており、該小アーム(43)がフレキシブルであり、該アクチュエータの延長部(48)内でその端部を把持されており、前記L字形部分がその基部のそれぞれの側に、第1傾斜面(35a)と前記部分の小アーム(43)の端部とを含み、該第1傾斜面(35a)は該アクチュエータ(30)の第1運動段階において、該投与チャンバ(11)を充填するために該プランジャ制御部材を作動させ、また前記部分の該小アーム(43)の端部は、該アクチュエータの第2運動段階において、該投与チャンバ(11)の該オリフィス(11a)と、該弁(51)及び該プレート(31)の開口(57,31a)と、該ハウジング(2)の貫通路(7)とが整列して、液体が駆出されるのを可能にする位置に前記弁をもたらすために、該弁(51)に作用する、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
該容器(4)が、該ハウジング(2)又は該フレーム(3)内に固定されたボトルによって形成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
該ハウジング(2)又は該フレーム(3)がさらにスライド要素(8)を含み、該スライド要素は、該液体の駆出点と標的上の衝撃点との間の距離が調節されるのを可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
該液体が眼科用製品であり、該標的が患者の眼である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
該プランジャ(10)が、剛性材料(16a)から成る逆ダブルコーン(1)によって形成されたヘッドを有しており、該逆ダブルコーンの一方の端部が、該プランジャ(10)の該ロッド(13)上に固定されており、そして該プランジャ・ヘッド(16b)を形成する該逆ダブルコーンの他方の端部には、丸みを帯びた端部を有するフレキシブルな材料が取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
該投与チャンバ(11)の底部が、該プランジャ・ヘッドの端部と相補的な形状を有している、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
休止位置から駆出位置への作用のために同じアクチュエータが使用される、請求項1から22までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
該アクチュエータが実質的に連続的な運動を実施する、請求項1から22までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
液体製品のための計量分配装置であって、該装置がa)ハウジング(2)又はフレーム(3)、b)該ハウジング又は該フレームに対して実質的に定置に配置された供給ノズル(4a)を備えた液体用容器(4)、c)オリフィス(11a)を有する投与チャンバ(11)、d)少なくとも該オリフィスを通して液体を駆出することを可能にするために配置された機構、及びe)駆出された液体が、該供給ノズル又は開口とは異なる方向で通過するのを可能にするために配置された貫通路(7)を含む形式のものにおいて、i)該機構が、該投与チャンバの該オリフィスと該供給ノズル又は開口とが流体連通される少なくとも第1位置と、該オリフィスと該貫通路とが流体連通される第2位置との間で、該ハウジング又は該フレームに対して運動可能に配置された可動要素を含むこと、及びii)該機構が、該可動要素が該第1位置にあるときには該オリフィスを通して液体を吸引するのを可能にし、また該可動要素が該第2位置にあるときには該オリフィスを通して液体を駆出するのを可能にするように配置されていることを特徴とする、液体製品のための計量分配装置。
【請求項26】
該可動要素が第1位置にある充填位置と、該可動要素が第2位置にある駆出位置との間で、該可動要素が該投与チャンバを動かすか又は担持するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
該投与チャンバが、同心的なバレル軸を画定する実質的に円筒形のバレルを含む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
該可動要素が、該バレル軸とは異なる回転軸を中心とした回転運動で該投与チャンバを動かすか又は担持するように配置されている、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
該回転軸が該バレル軸に対して実質的に垂直である、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
該可動要素は、通路(59)及び孔(57)又は貫通路(7)を有する弁(51)を含み、該通路が、該可動要素が該第1位置に位置するときには、該ノズル又は開口を該オリフィスと接続するように、そして該可動要素が該第2位置に位置するときには、該オリフィスを該孔又は該貫通路と整合させるように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項31】
該通路が、該可動要素が該第2位置にあるときに遮断されるように配置されている、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
該通路が両端部で遮断される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
該投与チャンバが、該ハウジング又は該フレームに対して実質的に固定された状態で配置されている、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
該機構が、該第1位置での液体の吸引と、該第2位置への該可動要素の移動と、該第2位置での液体の駆出とを順番に行うように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項35】
該機構が、戻しばねに抗してポンプ部材を後退させることにより吸引を実施し、そして該戻しばねの弛緩により該駆出を実施するように配置されている、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
該機構が、液体駆出後に該機構を出発位置又は休止位置に戻すのを可能にするように配置されている、請求項34に記載の装置。
【請求項37】
該機構が、液体駆出前にも該機構が出発位置又は休止位置に戻るのを可能にするように配置されている、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
駆出前に戻しが行われる場合、該機構が、吸引された液体を容器(4)内に再注入するように配置されている、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
出発位置又は休止位置に向かって該機構を付勢するように、戻し機構(40)が配置されている、請求項36に記載の装置。
【請求項40】
該機構を操作するために、1つ以上のアクチュエータが配置されている、請求項25又は34から39までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項41】
該アクチュエータが、手の力(F)を加えることにより操作されるように配置されている、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
該機構が少なくとも吸引ステップを行っている間、及び該第1位置と該第2位置との間の可動要素の運動中には実質的に連続的な運動を行うように、該アクチュエータが配置されている、請求項40に記載の装置。
【請求項43】
実質的に連続的な運動に該機構のための駆出ステップをも含むように、該アクチュエータが配置されている、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
連続的な運動中の該駆出ステップの直前に、触覚フィードバックを提供するように、該アクチュエータが配置されている、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
該投与チャンバが、実質的に円筒形のバレルと、該バレル内に挿入されたプランジャとを含み、該バレルが同心的なバレル軸を画定し、該バレル軸に対して垂直な、実質的に一定の横断面積を有しており、該プランジャが該バレル軸に沿って運動可能である、請求項25に記載の装置。
【請求項46】
該オリフィスが該バレルよりも実質的に小さな横断面積を有している、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
該液体の流動方向における該オリフィスの長さが、吸引中及び/又は駆出中の該プランジャの運動長さよりも実質的に短い、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
プランジャ運動長さに対する該オリフィス長さの比が、1/5未満、好ましくは1/10未満であり、そして最も好ましくは1/20未満である、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
該オリフィスが液体スプレーを形成するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項50】
該オリフィスが、実質的に凝集性の流れを形成するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項51】
該第2位置で該オリフィスが、空気中に実質的に直接に液体を駆出するように配置されている、請求項25に記載の装置。
【請求項52】
該貫通路が該オリフィスの幅よりも実質的に広い、請求項51に記載の装置。
【請求項53】
該オリフィスの前面の任意の装置部分が、該オリフィスよりも実質的に広い、請求項52に記載の装置。
【請求項54】
該装置が、該オリフィスに対して予め決められた距離を画定するように構成されたアイピース又はアイカップを含む、請求項25に記載の装置。
【請求項55】
液体製品のための計量分配装置を操作する方法であって、該装置がa)ハウジング(2)又はフレーム(3)、b)該ハウジング又は該フレームに対して実質的に定置に配置された供給ノズル(4a)を備えた液体用容器(4)、c)オリフィス(11a)を有する投与チャンバ(11)、d)少なくとも該オリフィスを通して液体を駆出することを可能にするために配置された機構、及びe)駆出された液体が、該供給ノズル又は開口とは異なる方向で通過するのを可能にするために配置された貫通路(7)を含む形式のものにおいて、i)該オリフィスと該ノズル又は開口とを流体連通するように接続するステップと、ii)該オリフィスを通して該投与チャンバ内に液体を充填するステップと、iii)該オリフィスと該貫通路とを整合させるステップと、そしてiv)該オリフィスを通して該投与チャンバから液体を駆出するステップとを含むことを特徴とする、液体製品のための計量分配装置を操作する方法。
【請求項56】
請求項1から54までのいずれか1項に記載の装置又はステップが使用される、請求項55に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2006−500109(P2006−500109A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−538087(P2004−538087)
【出願日】平成15年8月27日(2003.8.27)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001326
【国際公開番号】WO2004/026489
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(500379200)ファイザー ヘルス アクティエボラーグ (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年8月27日(2003.8.27)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001326
【国際公開番号】WO2004/026489
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【出願人】(500379200)ファイザー ヘルス アクティエボラーグ (3)
【Fターム(参考)】
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