液晶表示装置及び縮小画像表示方法
【課題】光量制御が可能な複数の面光源を持つバックライトユニットを液晶パネルの背面に配置した液晶表示装置で、縮小画像を表示する際、縮小画像の表示位置や大きさによって、縮小画像を表示する場合に低消費電力のために最適なバックライトの制御を行うことを実現する。
【解決手段】個別に光量の制御が可能な複数の面光源を持つバックライトユニットを液晶パネルの背面に配置した液晶表示装置で、縮小画像を表示する際、前記面光源の大きさ及び隣り合う面光源の境界を考慮して、映像の移動や縮小を行う。
【解決手段】個別に光量の制御が可能な複数の面光源を持つバックライトユニットを液晶パネルの背面に配置した液晶表示装置で、縮小画像を表示する際、前記面光源の大きさ及び隣り合う面光源の境界を考慮して、映像の移動や縮小を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置及びその縮小画像表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタル化された電子機器の普及に伴い、低消費電力で駆動する液晶ディスプレイを表示装置として使用する機器が増えてきている。液晶ディスプレイを用いる装置には、液晶テレビ、コンピュータディスプレイ、携帯電話端末、電卓、時計、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、液晶プロジェクターなどがある。液晶テレビやコンピュータディスプレイなどの液晶ディスプレイでは、液晶パネルの裏面から導光板やバックライト等の光源により白色光を照射し、その光を部分的に変調することによって透過画像を表示している。また、液晶技術の進歩に伴い、液晶ディスプレイの大型化・高精細化が進み、視聴画面を縮小して画面に表示したいと言うニーズが出てきている。例えば、近距離で視認するため、大画面で表示してはかえって視認しにくい場合や、ニュース映像など鮮明な映像は必要ないと視聴者が判断した場合などである。
【0003】
液晶テレビやコンピュータディスプレイ等で使用されている液晶表示モジュールでは、1枚の液晶表示パネルとほぼ同じサイズの1枚のバックライトを組み合わせて構成されているものが一般的に広く採用されてきた。これらの液晶表示モジュールでは、1枚のバックライトから構成されているため、画面をいくら縮小しても、縮小画像を表示する際にはバックライト全体を点灯しなければならないので、消費電力を低減することはできない。
【0004】
特許文献1では、図10のように個別に点灯/非点灯の制御が可能な複数の面光源で構成されているバックライトユニットを使用した液晶表示装置が提案されている。液晶表示パネル5の背面に設定されるバックライトユニット8は、個別に点灯/非点灯の制御が可能な表示画面の1/4の大きさの面光源(7a、7b、7c、7d)を4つ配置している。この装置では、使用者の要望に応じて、表示画面の1/4の大きさの縮小画像の表示と全画面表示のどちらかを選択できる。使用者が縮小画像を選択した場合には、4隅の位置の何れかの固定の位置にのみ表示できる。バックライト点灯制御手段6では、使用者の要望に応じて、通常サイズの全画面表示時には面光源の全てを点灯させ、1/4サイズの縮小画像の表示時は表示されている位置の一つの面光源のみを点灯させる等の制御を行い、消費電力の低減を図っている。
【0005】
図11は、特許文献1で示されている従来技術の液晶表示装置の図10を拡張し、バックライトユニット208の面光源の数を4個から16個に変更した時の液晶表示装置の構成図を示したものである。この液晶パネル205には、画像縮小手段204により縮小された画像が表示されている。また、バックライト点灯制御手段206では、バックライトユニット208の16個の面光源(207AA、・・・・、207AD、207BA、・・・・、207BD、207CA、・・・・、207CD、207DA、・・・・、207DD)を個別に点灯/非点灯の制御を行う。バックライト点灯制御手段206は、画像縮小手段204からの指示により、液晶パネル205に表示されている画像に応じてバックライトの点灯/非点灯の制御を行う。
【0006】
図12は、図11の液晶パネル205に縮小画像P2を表示している図面である。小さな16個の四角形は、個別に点灯/非点灯の制御が可能なバックライトユニット208の面光源であり、液晶表示パネル205は、この16個の面光源を点灯/非点灯の制御することで、液晶表示パネル205上に縮小画像を表示する。ここで表示されている縮小画像は、表示画面の1/4の大きさ、つまり、バックライト4個分の大きさである。ここでは縮小画像S2を液晶パネル205の右上近辺の位置に表示した場合が示されている。この縮小画像S2を表示する場合、バックライト207AB、207AC、207AD、207BB、207BC、207BD、207CB、207CC、207CD(計9個)のバックライトを点灯する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−351342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような従来の液晶表示装置にあっては、表示画面の1/4の大きさの縮小画像を、4隅の位置の何れかの位置に表示させるというように、縮小画像の大きさや表示位置が固定している場合は、低消費電力のために最適なバックライトの点灯動作を行うことが可能であるが、縮小画像の大きさや表示位置によっては、低消費電力のために最適なバックライトの光量制御を行うことができないという問題があった。
【0009】
図12で示したように、縮小画像を画面の右上近辺に表示した場合、バックライト207AB、207AC、207AD、207BB、207BD、207CB、207CC、207CDについては、縮小画像の以外にバックライトが当たる部分が存在し、縮小画像に対して最適なバックライトの光量を制御しているとは言えない。この領域については、本来、バックライトの光は必要ないが、縮小画像を表示する以上、点灯する必要がある部分が含まれている。つまり、縮小画像以外の領域についても、バックライトの一部に縮小表示画面が存在すれば、バックライトを点灯する必要があり、低消費電力のための最適なバックライトの光量制御をしていないという課題が残る。
【0010】
同様に、縮小画像の大きさが液晶パネルのバックライトに使用されている面光源の大きさの整数倍になっていない場合も、面光源の大きさからはみ出した部分があるため、はみ出した部分をカバーする部分のバックライトを点灯する必要があり、低消費電力のために、最適なバックライトの光量制御をしていないという課題が残る。
【0011】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、縮小画像を表示させる際に、消費電力を低減するために、最適なバックライトの光量の制御を行う液晶表示装置及び縮小画像表示方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを面光源の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを1つの光源から照射される導光版ユニットの制御幅の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前期画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像を面光源の整数倍の大きさに変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像の大きさを前記面光源の制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像の表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0022】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像を配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0023】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報より前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像含まない部分の大きさを前記面光源の大きさ又は制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る液晶表示装置は、縮小画像の表示に関与する面光源のみを明るく点灯し、それ以外の縮小画像の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、縮小画像に応じて、バックライトユニットの発光面積を小さくし、消費電力を抑えた縮小画像を表示する液晶表示装置及び縮小画像表示方法を提供することが可能となる。
【0025】
また、本発明に係る液晶表示装置は、縮小画像の表示に関与する面光源のみを明るく点灯し、それ以外の縮小画像の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、縮小画像に応じて、導光板ユニットの発光面積を小さくし、消費電力を抑えた縮小画像を表示する液晶表示装置及び縮小画像表示方法を提供することが可能となる。
【0026】
更には、本発明に係る液晶表示装置は、映像信号に帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像信号の表示に関与しない面光源の光量よりも、前記帯状の黒い映像信号の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、消費電力を抑えた映像を表示する液晶表示装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る縮小画像の表示位置を決めるための面光源の左上部分の座標位置を示す図である。
【図3】本発明の実施例1に係る縮小画像とバックライトの関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像のサイズを設定するための表示方法を示す図である。
【図5】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像の位置を設定するための表示方法を示す図である。
【図6】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像のサイズを設定するための表示方法を示す図である。
【図7】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像の位置を設定するための表示方法を示す図である。
【図8】本発明の実施例2に係る液晶表示装置のシネマモードと4:3モードの場合の表示画像を示す図である。
【図9】本発明の実施例3に係る導光板を用いたエッジ形のバックライトを用いた場合の縮小画像と面光源と表示位置の関係を示す図である。
【図10】従来の表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図11】従来の表示装置の面光源の数を4倍にした時の液晶表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図12】従来の表示装置に係る縮小画像とバックライトの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例1に係る液晶表示装置の要部構成を示すブロック図である。入力された映像信号S1は、映像信号処理回路101において、液晶パネル105に表示できるような信号形態になるように信号処理が施される。また、映像信号処理回路101の画像処理部では、入力された映像信号S1より輝度信号を生成し、輝度信号を1ライン毎に加算し、メモリに格納しておき、その情報を画像サイズ・位置決定手段103に通知する。輝度信号の情報からは、そのラインが黒い映像の場合には、この輝度信号の加算結果は0に近い値になるので、帯状の黒い映像の有無を検出できる。画像サイズ・位置変更処理手段102は、前記映像信号処理回路101により処理された映像信号を画像サイズ・位置決定手段103に指示された表示画像のサイズや表示位置に応じて液晶パネル105に表示するように指示する。画像サイズ・位置決定手段103は、面光源基本情報記憶手段104に記憶されているバックライトの面光源の基本情報(面光源の個数、それぞれの位置関係等)を読み出して、縮小画像のサイズおよび縮小画像の表示位置を決定する。画像サイズ・位置決定手段103は、映像信号処理回路101の画像処理部からの輝度信号の情報を入手して、帯状の黒い映像の有無を検出し、処理を判断し、画像サイズ・位置変更処理手段102に通知する。また、バックライトユニット108は、バックライト光量制御手段106で個別に16個の面光源(107AA〜107DD)の光量の制御をすることができる。前記画像サイズ・位置決定手段103によって指示された表示画像のサイズや表示位置に応じて、面光源の光量のスイッチング制御を行い、液晶パネル105に表示した画像に照射する。ここでは、バックライトの面光源の基本情報(面光源の個数、それぞれの位置関係)に関する情報を面光源基本情報記憶手段104に記憶させて、複数のパネルに対しても同じ画像サイズ・位置決定手段103そのまま利用できるようにした構成としているが、バックライトの構成(面光源の個数、それぞれの位置関係等)に関する情報を画像サイズ・位置決定手段103で直接持っていても良い。この場合、バックライトの構成毎に画像サイズ・位置決定手段103を用意する必要がある。
【0030】
バックライトユニット108は、面光源107AA〜面光源107AD、面光源107BA〜面光源107BD、面光源107CA〜面光源107CD、面光源107DA〜面光源107DDの16個の面光源で構成されており、バックライト光量制御手段106によって随時面光源別に光量を制御することが可能である。ところで、バックライトユニット108の面光源個々のサイズは、使用される液晶パネルの大きさによって色々なパターンが考えられる。ここでは、16分割の例を記載しているが、倍の32分割のものも考えられる。更には、LEDバックライト等を考えるとLEDを複数用意してバックライトユニットを構成し、そのLED1個を個別制御する場合であっても良い。また、複数のLEDを1つの面光源としたものを複数用意してバックライトユニットを構成しても良い。バックライトユニット108の構成、すなわち、個々のバックライトユニット108の液晶パネル105上での面光源のサイズ、面光源の境界の位置は、液晶表示装置を設計する段階で決定している。これらの面光源の情報は、面光源基本情報記憶手段104に格納しておき、画像サイズ・位置決定手段103は、この情報に基づいて、縮小画像のサイズや、その表示位置の制御を行うことで、バックライトの点灯制御の最適化を行うものである。ここでは、液晶パネルに応じてバックライトユニットの面光源のサイズが変更した場合にも対応できるように、面光源基本情報記憶手段104にその情報を格納するような構成としているが、前記した様に、縮小画像のサイズや、その表示位置の情報を前記画像サイズ・位置決定手段103が直接持つようにしても良い。
【0031】
図1の本実施例では、ひとつの面光源のバックライトの大きさについて、便宜上、x方向の長さをBLx=10、y方向の長さをBLy=10として以下説明する。液晶パネル105は、面光源のバックライトがx方向に4つ、y方向に4つで構成されており、その大きさは、x方向に40、y方向に40となる。ここで係数mをバックライトのx方向の数、係数nをバックライトのy方向の数とする。バックライトの点灯制御の最適化を考慮すると縮小画像サイズは、面光源のバックライトの大きさの整数倍の大きさの中から選択する必要があり、x方向のサイズをSize_x、y方向のサイズをSize_yとすれば、Size_x=m×BLx、Size_y=n×BLyで表される。つまり、mやnが整数でない、1.5倍になるような、x方向の幅が15にするような選択はしない。
【0032】
図2にバックライトユニット108を配した液晶パネル105と縮小画像P1を図示した。この場合、mとnの最大値は、x_max=4、y_max=4である。縮小画像サイズは、m≦x_maxとn≦y_maxとなる整数mと整数nの組み合わせより決定される。図2では、m=2、n=2の大きさ、すなわち縮小画像のサイズを面光源の大きさの2倍の大きさとなるようにした。図2の図中に点灯が必要なバックライトとして塗り潰した部分が縮小画像P1のサイズとなる。そのサイズは、Size_x=2×BLx=20、Size_y=2×BLy=20である。次にこの縮小画像P1の表示位置について考える。例えば、縮小画像を面光源の整数倍になるように縮小したとしても、縮小画像を液晶パネルに表示する際に、図10のようにバックライトの面光源の境界線を考慮せずに縮小画像を任意の位置に表示してしまうと、複数のバックライトにはみ出す部分が生じてしまう。縮小画像の一部であっても縮小画像を表示する際には、表示に関与する全ての面光源を点灯する必要があり、低消費電力のために、最適なバックライトの光量制御を行うことができない。縮小画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置する。
【0033】
そして、縮小画像の表示に関与する面光源の光量のみを液晶パネルに縮小画像が表示されるように明るくする。縮小画像に関与しない面光源に関しては、電源供給をストップして光量を0とすることで最適なバックライトの光量制御を行うことができる。縮小画像の表示に関与する面光源の光量よりも、縮小画像に関与しない面光源の光量を小さくすることでも、低消費電力化を図ることができる。また、サイズを面光源の整数倍にしなくても、位置を前記のように設定することで使用するバックライトの数を減らす効果があり、低消費電力化が可能である。
【0034】
画像サイズ・位置決定手段103では、面光源基本情報記憶手段104から入手した情報により、液晶パネル105画面上に、バックライトユニット108を構成する面光源の位置と面光源の大きさより、境界情報と面光源の左上部の頂点の位置をマッピングして、縮小画像の位置決めをする。本発明の実施例では、面光源の左上部を頂点の位置を基準として考えているが、他の3つの頂点のどれを使用しても良い。次にこの縮小画像の表示位置に関して説明する。まず、縮小画像の左上部分の頂点の表示すべき位置を確定する。左上部分の頂点は、バックライトユニット108の各面光源のバックライトの左上部分の位置から選択する。液晶パネル105の左上部の位置を原点(0,0)とすると、面光源1つの大きさは、それぞれ、BLx=10、BLy=10となる。よって、バックライトの各面光源の左上部の頂点の座標位置は、図2に示すように、(0,0)、(10,0)、(20,0)、(30,0)、(0,10)、(10,10)、(20,10)、(30,10)、(0,20)、(10,20)、(20,20)、(30,20)、(0,30)、(10,30)、(20,30)、(30,30)の16の座標位置が決定する。
【0035】
画像サイズ・位置決定手段103では、縮小画像のサイズすなわち、X方向の係数mとy方向の係数nと表示する位置を決めるための縮小画像の左上部の座標を、面光源の左上部の位置座標の何れかに一致するようにし、尚且つ、前記縮小画像の右縦の辺と上横の辺が面光源の右縦の辺と上横の辺が重なる位置になるように縮小画像の位置を決定する。そして、画像サイズ・位置決定手段103は、画像サイズ・位置変更処理手段102に縮小画像のサイズ情報と縮小画像の表示する位置情報を通知する。同時にバックライト光量制御手段に点灯するバックライトの位置情報を通知する。
【0036】
バックライトの位置情報は、バックライト左上部分の位置ではないx=1,2,…,9,11,12,…,19といった位置を選択することはない。ここでは、面光源107BBのバックライトの左上部分の頂点を選択している。すなわち、x方向の位置を10、y方向の位置を10に選択する。m=2、n=2であるので、点灯する面光源は、107BB、107CB、107BC、107CCの4つである。その他の面光源は、光量を0にするか、または、前記点灯させている4つの面光源よりも光量が小さくなるように設定する。
【0037】
以上、画像サイズ・位置決定手段103で決定されたサイズ・位置情報は、制御マイコンにより画像サイズ・位置変更処理手段102及びバックライト光量制御表示手段106に渡される。
【0038】
画像サイズ・位置変更処理手段102では、画像サイズ・位置決定手段103から通知された位置情報と縮小画像のサイズ情報により、液晶パネル105に表示するための位置情報と縮小されたサイズの画像情報が生成され、液晶パネル105に前記位置情報と画像情報が伝えられ、縮小画像が指定された位置に表示される。ここでの図2の例では、映像の左上部分は、(10,10)、右下部分は、(29,29)となるように縮小画像が表示される。
【0039】
図3は、縮小画像P1を最適なサイズで最適な位置に表示したときの、縮小画像とバックライトの関係を示した図である。この時、画像サイズ・位置決定手段103は、バックライトの構成(個数、それぞれの位置関係)に合わせて、縮小画像P1を表示画面の1/2サイズ、縮小画像P1の表示位置を(10,10)と決定し、画像サイズ・位置変更処理手段102及びバックライト光量制御表示手段106に通知される。画像サイズ・位置変更処理手段102は、縮小画像P1の表示位置を左上部頂点が(10,10)になるように液晶パネル105に縮小画像P1を表示する。同時に、バックライト光量制御表示手段106では、縮小画像P1の表示に関与する面光源のバックライトを点灯し、表示に関与しない面光源のバックライトの光量を小さくする。関与しない面光源のバックライトに関しては、完全に消灯しても良い。以上より、縮小画像P1の表示位置を左上部頂点が(10,10)にして表示すれば、バックライト107BB、107BC,107CB、107CC(計4個)のバックライトを点灯するだけで、図12に表示されている縮小画像P2と同じサイズの縮小画像P1を表示することができる。つまり、5(=9−4)個のバックライト点灯分の消費電力を削減することができる。すなわち、バックライト108の面光源の境界に合わせた縮小画像の表示が可能となり、バックライト108の光量制御を従来より最適化することができ、低消費電力化することができる。
【0040】
本発明では、縮小画像のサイズを決定する際は、面光源の整数倍としているが、前記係数m、nを予め、面光源基本情報記憶手段104に記憶しておき、その定数を用いて縮小画像のサイズを決定しても良い。または、位置情報も面光源基本情報記憶手段104に記憶いておき、特定の位置に表示しても良い。また、図4、図5のように、液晶表示装置に面光源の情報を画面表示して、縮小画像の表示サイズや表示位置をリモコンのファンクションキーやテンキーやカーソルキー等で視聴者が指定してもよい。図6、図7のように縮小画像を直接表示して、リモコンのファンクションキーやテンキーやカーソルキー等で視聴者が指定してもよい。詳細は以下に説明する。
【0041】
図4と図5は、液晶表示装置に表示されたバックライトの構成を表示して、縮小画像のサイズ及び縮小画像の位置を設定するための方法を示す図である。例えば、視聴者がリモコンの縮小設定キーを押すと、画像サイズ・位置決定手段103が、面光源基本情報記憶手段104から入手した情報により、液晶表示装置にはバックライトの構成図が表示されるようにできる。続いて、テンキーのボタン1を押下するとバックライト1が選択され、続いて1/4に縮小された縮小画像が表示される。同様に、テンキーのボタン2を押下するとバックライト1とバックライト2が選択され、続いて2/4に縮小された縮小画像が表示される。同様に、テンキーのボタン3を押下するとバックライト1とバックライト2とバックライト3が選択され、続いて3/4に縮小された縮小画像が表示される。テンキー4が押されると全画像が表示される。視聴者は表示したい縮小画像の大きさのサイズをテンキー入力した後、再度、縮小設定キーが押されるとその時に表示していた縮小画像に縮小サイズが決定される。続いて、位置決定のためのバックライトの構成図が表示される。表示されたバックライト構成図は、縮小画像が表示することができるような位置設定だけが選択できるようになっている。構成図には16のバックライトが表示されている。1/4に縮小する場合は、16のバックライトの全ての位置に表示できるので、全て選択可能となっている。各バックライトより大きな2/4、3/4の縮小サイズでは、縮小画像の右上部の位置と面光源のバックライトを合わせるように選択する。従って、2/4に縮小する場合は、バックライト1、2、3、5、6、7、9、10、11の六通りの選択が可能となる。3/4に縮小する場合は、バックライト1、2、5、6の4通りの選択が可能となる。選択はカーソルキーによりカーソルを移動させて、選択してもよいし、テンキーで直接バックライトの番号を指定しても良い。これ以外は、画像とバックライトのサイズが合わないため、選択できないようにしている。選択できる部分のみを明示的に色を換える様にしても良い。一部のみ見れれば良い場合があるため、この表示制限を解除するキーを設けて、全てのバックライトを選択できるようにしても良い。更には、全ての部分は選択可能であるが、選択した縮小画像のサイズが全部表示されない位置のバックライトが指定された場合には、そのバックライトの位置が縮小画像の左上の角になり、全体が表示される大きさになるようにリサイズされて表示されるような仕様にしても良い。例えば、3/4の画像を選択した際に、画像の位置をバックライト11を指定した時には、バックライト11、12、15、16の4つのバックライトを使用する2/4サイズの大きさにリサイズして画面表示する仕様である。
【0042】
図6と図7は、液晶表示装置に表示された縮小画像を直接見ながら、縮小画像のサイズ及び縮小画像の位置を設定するための方法を示す図である。例えば、リモコンの縮小設定キーを2回、連続して押すとこのモードとなるようにできる。サイズを決定する時は、座標(0.0)に縮小画像の右上部の座標が固定されており、テンキーボタン1、2,3,4に1/4サイズ、2/4サイズ、3/4サイズ、全画面サイズが設定されているようにしても良い。視聴者は、前記リモコンを用いて自分の好みの大きさの縮小画像を選択できる。続いてカーソルキーを押すとそれに応じて、縮小画像の表示位置が移動できるようにしても良い。表示位置が決まったら、縮小設定キーを再度押して、その時に表示していた縮小画像のサイズと位置に決定されるようにしても良い。
【実施例2】
【0043】
図8は、本発明の実施例2に係る液晶表示装置のシネマモードと4:3モードの場合の表示画像を示す図である。上記実施例1の説明では、映像信号S1の全領域を表示することを想定しているが、フィルム映像のような映像信号では、上下に帯状に黒い部分(黒帯)がある場合がある(シネマモード)。また、ワイド画面で4:3の画面用に製作された映像には、映像の左右の部分に黒い部分がある場合がある(4:3モード)。どちらの場合も、このような黒帯部分を表示する必要がない場合には、黒帯を除いた部分を画像サイズ・位置変更処理手段102に伝えることで、不要な部分を除くこともできる。以下にその場合の表示方法を説明する。
【0044】
画像サイズ・位置決定手段103では、映像信号S1に応じて、自動的に画面サイズを調整することができる。映像信号S1が、図8のように映像の上下が黒い映像であるシネマモードの時や、映像の左右が黒い映像である4:3モードの時である。映像信号処理回路101の画像処理部では、入力された映像信号S1より輝度信号を生成する。この輝度信号は、画面の縦のラインと横のラインをそれぞれ1ライン毎に加算し、メモリに格納しておく。検査対象のラインが黒い映像の場合には、この輝度信号の加算結果は0に近い値になる。したがって、黒い映像かどうかを判断する閾値を画像サイズ・位置決定手段103で持ち、輝度合計値が閾値より小さい場合には、そのラインが黒い映像と判断する。シネマモードでは、この横のライン情報により、映像信号の先頭ラインから、黒い映像が続く範囲を映像の上側にある黒い部分と映像下側にある黒い部分とを判断できる。同様に4:3モードでは、縦のライン情報により、映像信号の左側にある黒い部分と映像信号の右側にある黒い部分とを判断することができる。
【0045】
画像サイズ・位置決定手段103は、映像信号処理回路101からの輝度信号の加算情報により、どのラインが黒い映像になっているか判断して、映像信号の部分が面光源のサイズの整数倍になるようにサイズ変更を行い、画像サイズ・位置変更処理手段102に通知し、続いて、黒い映像のところの面光源のバックライトが点灯しないようにバックライト光量制御手段106に通知する。尚、画像の表示位置は、図5や図7のように視聴者が設定しても良いし、面光源基本情報記憶手段104に格納しておき、固定の位置に表示しても良い。但し、この場合でも、縮小画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置する。映像信号の黒い映像信号部分の面光源の部分が、面光源の大きさより大きい場合は、位置の移動や大きさを変更しなくても、黒い映像部分にある面光源の点灯しないようにするだけでも低消費電力化が図れる。また、黒い映像以外の部分の表示位置を面光源の境界位置に移動するだけでも低消費電力化が図れる。更には、映像信号のみの部分を面光源の大きさの整数倍に縮小表示することで更なる低消費電力化を図ることができる。また、これは、黒帯に限られるのではなく、映像信号の一部部分のみをトリミング表示したい場合でも同様にできる。
【0046】
上記実施例1、2では、バックライトユニット108の面光源の境界線上に縮小画像の各辺を完全にあわせたが、これに限られることはない。たとえば、バックライトを消した場合の縁部分への光の漏れ具合を考慮した方がより、表示品質が高い場合も考えられる。そのような場合には、バックライトの境界上に表示を一致させた上で、漏れを考慮して、表示サイズを面光源の面積より少し大きくして点灯する面光源を覆うようにしても良い。このようにすることで、より、表示画質の向上をすることができる場合がある。
【実施例3】
【0047】
図9は、本発明の実施例3に係る導光板を用いたエッジ形のバックライトを用いた場合の縮小画像と面光源と表示位置の関係を示す図である。上記実施例1及び2では、液晶パネル105の裏側から直接面光源でパネルを照射する直下型のバックライト108を想定して説明してきたが、導光板を用いるエッジ型のバックライトの場合でも、導光板への光源を制御可能な複数の面光源を用いることにより、x,yの一方向に対して適用することは可能性である。
【0048】
図9には、y方向に対して適用した導光板ユニット109を用いたエッジ型のバックライトの縮小画像と面光源のバックライトの関係を図示した。導光板110の光源として面光源110A、110B、110C、110D、110E、110F、110G、110Hの8つのバックライトで構成されている。それぞれの面光源が導光板へ供給するへ光源の制御幅をeBLyとすると、この時、縮小画像P3のy方向のサイズeSize_yがeSize_y=k×eBLyとして表される。この時、kは整数倍となるようにする。図9のエッジ型の場合は、x方向の制御ができないため、y方向の大きさを面光源の前記光源の制御幅の整数倍にする。
【0049】
この縮小画像を表示する際に、縮小画像の何れかの一辺が隣り合う面光源が受け持つ導光板ユニットの境界の何れかに一致させるように縮小画像の表示位置を設定することにより、不要な面光源のバックライトを点灯させることなく、前記縮小画像を表示することができる。ここでは、縮小画像P3を面光源110Bと面光源110Cの境界に縮小画像の上辺を一致させて表示している。また、k=5で、前記光源の制御幅の5倍の縮小画像である。面光源110C、110D、110E、110F、110Gの5つの面光源を点灯している。但し、縮小画像が整数倍で無い場合でも、境界と縮小画像の一辺を一致させることにより、不要な部分を一部除くこともできる。
【0050】
以上、実施例1〜実施例3は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、本実施の形態では、16個の面光源で構成される直下型のバックライトを持つ液晶表示装置を例示したが、面光源の数はこれに限定されるものではない。
【0051】
また、本発明は、液晶テレビを一例にあげて実施例について述べてきたが、本発明は液晶テレビ以外にも、PDA、デジタルビデオレコーダー、携帯型音楽プレイヤー、携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯型DVDプレイヤー、ノート型PC等の液晶パネルを表示手段として用いる機器について広く適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明にかかる液晶表示装置及び縮小画像表示方法は、バックライトを制御可能な複数の面光源で構成している液晶パネルを用いる表示装置に係わり、縮小画像を表示する際に適用して好適な画像表示を行う液晶表示装置及び縮小画像表示方法に関する。
【符号の説明】
【0053】
101 映像信号処理回路
102 画像サイズ・位置変更処理手段
103 画像サイズ・位置決定手段
104 面光源基本情報記憶手段
105 液晶パネル
106 バックライト光量制御手段
107AA〜DD 面光源
108 バックライトユニット
109 導光板ユニット
110 導光板
110A〜H 面光源
S1 映像信号
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置及びその縮小画像表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタル化された電子機器の普及に伴い、低消費電力で駆動する液晶ディスプレイを表示装置として使用する機器が増えてきている。液晶ディスプレイを用いる装置には、液晶テレビ、コンピュータディスプレイ、携帯電話端末、電卓、時計、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、液晶プロジェクターなどがある。液晶テレビやコンピュータディスプレイなどの液晶ディスプレイでは、液晶パネルの裏面から導光板やバックライト等の光源により白色光を照射し、その光を部分的に変調することによって透過画像を表示している。また、液晶技術の進歩に伴い、液晶ディスプレイの大型化・高精細化が進み、視聴画面を縮小して画面に表示したいと言うニーズが出てきている。例えば、近距離で視認するため、大画面で表示してはかえって視認しにくい場合や、ニュース映像など鮮明な映像は必要ないと視聴者が判断した場合などである。
【0003】
液晶テレビやコンピュータディスプレイ等で使用されている液晶表示モジュールでは、1枚の液晶表示パネルとほぼ同じサイズの1枚のバックライトを組み合わせて構成されているものが一般的に広く採用されてきた。これらの液晶表示モジュールでは、1枚のバックライトから構成されているため、画面をいくら縮小しても、縮小画像を表示する際にはバックライト全体を点灯しなければならないので、消費電力を低減することはできない。
【0004】
特許文献1では、図10のように個別に点灯/非点灯の制御が可能な複数の面光源で構成されているバックライトユニットを使用した液晶表示装置が提案されている。液晶表示パネル5の背面に設定されるバックライトユニット8は、個別に点灯/非点灯の制御が可能な表示画面の1/4の大きさの面光源(7a、7b、7c、7d)を4つ配置している。この装置では、使用者の要望に応じて、表示画面の1/4の大きさの縮小画像の表示と全画面表示のどちらかを選択できる。使用者が縮小画像を選択した場合には、4隅の位置の何れかの固定の位置にのみ表示できる。バックライト点灯制御手段6では、使用者の要望に応じて、通常サイズの全画面表示時には面光源の全てを点灯させ、1/4サイズの縮小画像の表示時は表示されている位置の一つの面光源のみを点灯させる等の制御を行い、消費電力の低減を図っている。
【0005】
図11は、特許文献1で示されている従来技術の液晶表示装置の図10を拡張し、バックライトユニット208の面光源の数を4個から16個に変更した時の液晶表示装置の構成図を示したものである。この液晶パネル205には、画像縮小手段204により縮小された画像が表示されている。また、バックライト点灯制御手段206では、バックライトユニット208の16個の面光源(207AA、・・・・、207AD、207BA、・・・・、207BD、207CA、・・・・、207CD、207DA、・・・・、207DD)を個別に点灯/非点灯の制御を行う。バックライト点灯制御手段206は、画像縮小手段204からの指示により、液晶パネル205に表示されている画像に応じてバックライトの点灯/非点灯の制御を行う。
【0006】
図12は、図11の液晶パネル205に縮小画像P2を表示している図面である。小さな16個の四角形は、個別に点灯/非点灯の制御が可能なバックライトユニット208の面光源であり、液晶表示パネル205は、この16個の面光源を点灯/非点灯の制御することで、液晶表示パネル205上に縮小画像を表示する。ここで表示されている縮小画像は、表示画面の1/4の大きさ、つまり、バックライト4個分の大きさである。ここでは縮小画像S2を液晶パネル205の右上近辺の位置に表示した場合が示されている。この縮小画像S2を表示する場合、バックライト207AB、207AC、207AD、207BB、207BC、207BD、207CB、207CC、207CD(計9個)のバックライトを点灯する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−351342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような従来の液晶表示装置にあっては、表示画面の1/4の大きさの縮小画像を、4隅の位置の何れかの位置に表示させるというように、縮小画像の大きさや表示位置が固定している場合は、低消費電力のために最適なバックライトの点灯動作を行うことが可能であるが、縮小画像の大きさや表示位置によっては、低消費電力のために最適なバックライトの光量制御を行うことができないという問題があった。
【0009】
図12で示したように、縮小画像を画面の右上近辺に表示した場合、バックライト207AB、207AC、207AD、207BB、207BD、207CB、207CC、207CDについては、縮小画像の以外にバックライトが当たる部分が存在し、縮小画像に対して最適なバックライトの光量を制御しているとは言えない。この領域については、本来、バックライトの光は必要ないが、縮小画像を表示する以上、点灯する必要がある部分が含まれている。つまり、縮小画像以外の領域についても、バックライトの一部に縮小表示画面が存在すれば、バックライトを点灯する必要があり、低消費電力のための最適なバックライトの光量制御をしていないという課題が残る。
【0010】
同様に、縮小画像の大きさが液晶パネルのバックライトに使用されている面光源の大きさの整数倍になっていない場合も、面光源の大きさからはみ出した部分があるため、はみ出した部分をカバーする部分のバックライトを点灯する必要があり、低消費電力のために、最適なバックライトの光量制御をしていないという課題が残る。
【0011】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、縮小画像を表示させる際に、消費電力を低減するために、最適なバックライトの光量の制御を行う液晶表示装置及び縮小画像表示方法を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを面光源の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る縮小画像表示方法は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを1つの光源から照射される導光版ユニットの制御幅の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前期画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像を面光源の整数倍の大きさに変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る液晶表示装置は、複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像の大きさを前記面光源の制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像の表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0021】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0022】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像を配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【0023】
本発明に係る液晶表示装置は、前記記載の何れかの液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報より前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像含まない部分の大きさを前記面光源の大きさ又は制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る液晶表示装置は、縮小画像の表示に関与する面光源のみを明るく点灯し、それ以外の縮小画像の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、縮小画像に応じて、バックライトユニットの発光面積を小さくし、消費電力を抑えた縮小画像を表示する液晶表示装置及び縮小画像表示方法を提供することが可能となる。
【0025】
また、本発明に係る液晶表示装置は、縮小画像の表示に関与する面光源のみを明るく点灯し、それ以外の縮小画像の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、縮小画像に応じて、導光板ユニットの発光面積を小さくし、消費電力を抑えた縮小画像を表示する液晶表示装置及び縮小画像表示方法を提供することが可能となる。
【0026】
更には、本発明に係る液晶表示装置は、映像信号に帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像信号の表示に関与しない面光源の光量よりも、前記帯状の黒い映像信号の表示に関与する面光源の光量を小さくすることができるため、消費電力を抑えた映像を表示する液晶表示装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る縮小画像の表示位置を決めるための面光源の左上部分の座標位置を示す図である。
【図3】本発明の実施例1に係る縮小画像とバックライトの関係を示す図である。
【図4】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像のサイズを設定するための表示方法を示す図である。
【図5】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像の位置を設定するための表示方法を示す図である。
【図6】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像のサイズを設定するための表示方法を示す図である。
【図7】本発明の実施例1に係る液晶表示装置の縮小画像の位置を設定するための表示方法を示す図である。
【図8】本発明の実施例2に係る液晶表示装置のシネマモードと4:3モードの場合の表示画像を示す図である。
【図9】本発明の実施例3に係る導光板を用いたエッジ形のバックライトを用いた場合の縮小画像と面光源と表示位置の関係を示す図である。
【図10】従来の表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図11】従来の表示装置の面光源の数を4倍にした時の液晶表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図12】従来の表示装置に係る縮小画像とバックライトの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【実施例1】
【0029】
図1は、本発明の実施例1に係る液晶表示装置の要部構成を示すブロック図である。入力された映像信号S1は、映像信号処理回路101において、液晶パネル105に表示できるような信号形態になるように信号処理が施される。また、映像信号処理回路101の画像処理部では、入力された映像信号S1より輝度信号を生成し、輝度信号を1ライン毎に加算し、メモリに格納しておき、その情報を画像サイズ・位置決定手段103に通知する。輝度信号の情報からは、そのラインが黒い映像の場合には、この輝度信号の加算結果は0に近い値になるので、帯状の黒い映像の有無を検出できる。画像サイズ・位置変更処理手段102は、前記映像信号処理回路101により処理された映像信号を画像サイズ・位置決定手段103に指示された表示画像のサイズや表示位置に応じて液晶パネル105に表示するように指示する。画像サイズ・位置決定手段103は、面光源基本情報記憶手段104に記憶されているバックライトの面光源の基本情報(面光源の個数、それぞれの位置関係等)を読み出して、縮小画像のサイズおよび縮小画像の表示位置を決定する。画像サイズ・位置決定手段103は、映像信号処理回路101の画像処理部からの輝度信号の情報を入手して、帯状の黒い映像の有無を検出し、処理を判断し、画像サイズ・位置変更処理手段102に通知する。また、バックライトユニット108は、バックライト光量制御手段106で個別に16個の面光源(107AA〜107DD)の光量の制御をすることができる。前記画像サイズ・位置決定手段103によって指示された表示画像のサイズや表示位置に応じて、面光源の光量のスイッチング制御を行い、液晶パネル105に表示した画像に照射する。ここでは、バックライトの面光源の基本情報(面光源の個数、それぞれの位置関係)に関する情報を面光源基本情報記憶手段104に記憶させて、複数のパネルに対しても同じ画像サイズ・位置決定手段103そのまま利用できるようにした構成としているが、バックライトの構成(面光源の個数、それぞれの位置関係等)に関する情報を画像サイズ・位置決定手段103で直接持っていても良い。この場合、バックライトの構成毎に画像サイズ・位置決定手段103を用意する必要がある。
【0030】
バックライトユニット108は、面光源107AA〜面光源107AD、面光源107BA〜面光源107BD、面光源107CA〜面光源107CD、面光源107DA〜面光源107DDの16個の面光源で構成されており、バックライト光量制御手段106によって随時面光源別に光量を制御することが可能である。ところで、バックライトユニット108の面光源個々のサイズは、使用される液晶パネルの大きさによって色々なパターンが考えられる。ここでは、16分割の例を記載しているが、倍の32分割のものも考えられる。更には、LEDバックライト等を考えるとLEDを複数用意してバックライトユニットを構成し、そのLED1個を個別制御する場合であっても良い。また、複数のLEDを1つの面光源としたものを複数用意してバックライトユニットを構成しても良い。バックライトユニット108の構成、すなわち、個々のバックライトユニット108の液晶パネル105上での面光源のサイズ、面光源の境界の位置は、液晶表示装置を設計する段階で決定している。これらの面光源の情報は、面光源基本情報記憶手段104に格納しておき、画像サイズ・位置決定手段103は、この情報に基づいて、縮小画像のサイズや、その表示位置の制御を行うことで、バックライトの点灯制御の最適化を行うものである。ここでは、液晶パネルに応じてバックライトユニットの面光源のサイズが変更した場合にも対応できるように、面光源基本情報記憶手段104にその情報を格納するような構成としているが、前記した様に、縮小画像のサイズや、その表示位置の情報を前記画像サイズ・位置決定手段103が直接持つようにしても良い。
【0031】
図1の本実施例では、ひとつの面光源のバックライトの大きさについて、便宜上、x方向の長さをBLx=10、y方向の長さをBLy=10として以下説明する。液晶パネル105は、面光源のバックライトがx方向に4つ、y方向に4つで構成されており、その大きさは、x方向に40、y方向に40となる。ここで係数mをバックライトのx方向の数、係数nをバックライトのy方向の数とする。バックライトの点灯制御の最適化を考慮すると縮小画像サイズは、面光源のバックライトの大きさの整数倍の大きさの中から選択する必要があり、x方向のサイズをSize_x、y方向のサイズをSize_yとすれば、Size_x=m×BLx、Size_y=n×BLyで表される。つまり、mやnが整数でない、1.5倍になるような、x方向の幅が15にするような選択はしない。
【0032】
図2にバックライトユニット108を配した液晶パネル105と縮小画像P1を図示した。この場合、mとnの最大値は、x_max=4、y_max=4である。縮小画像サイズは、m≦x_maxとn≦y_maxとなる整数mと整数nの組み合わせより決定される。図2では、m=2、n=2の大きさ、すなわち縮小画像のサイズを面光源の大きさの2倍の大きさとなるようにした。図2の図中に点灯が必要なバックライトとして塗り潰した部分が縮小画像P1のサイズとなる。そのサイズは、Size_x=2×BLx=20、Size_y=2×BLy=20である。次にこの縮小画像P1の表示位置について考える。例えば、縮小画像を面光源の整数倍になるように縮小したとしても、縮小画像を液晶パネルに表示する際に、図10のようにバックライトの面光源の境界線を考慮せずに縮小画像を任意の位置に表示してしまうと、複数のバックライトにはみ出す部分が生じてしまう。縮小画像の一部であっても縮小画像を表示する際には、表示に関与する全ての面光源を点灯する必要があり、低消費電力のために、最適なバックライトの光量制御を行うことができない。縮小画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置する。
【0033】
そして、縮小画像の表示に関与する面光源の光量のみを液晶パネルに縮小画像が表示されるように明るくする。縮小画像に関与しない面光源に関しては、電源供給をストップして光量を0とすることで最適なバックライトの光量制御を行うことができる。縮小画像の表示に関与する面光源の光量よりも、縮小画像に関与しない面光源の光量を小さくすることでも、低消費電力化を図ることができる。また、サイズを面光源の整数倍にしなくても、位置を前記のように設定することで使用するバックライトの数を減らす効果があり、低消費電力化が可能である。
【0034】
画像サイズ・位置決定手段103では、面光源基本情報記憶手段104から入手した情報により、液晶パネル105画面上に、バックライトユニット108を構成する面光源の位置と面光源の大きさより、境界情報と面光源の左上部の頂点の位置をマッピングして、縮小画像の位置決めをする。本発明の実施例では、面光源の左上部を頂点の位置を基準として考えているが、他の3つの頂点のどれを使用しても良い。次にこの縮小画像の表示位置に関して説明する。まず、縮小画像の左上部分の頂点の表示すべき位置を確定する。左上部分の頂点は、バックライトユニット108の各面光源のバックライトの左上部分の位置から選択する。液晶パネル105の左上部の位置を原点(0,0)とすると、面光源1つの大きさは、それぞれ、BLx=10、BLy=10となる。よって、バックライトの各面光源の左上部の頂点の座標位置は、図2に示すように、(0,0)、(10,0)、(20,0)、(30,0)、(0,10)、(10,10)、(20,10)、(30,10)、(0,20)、(10,20)、(20,20)、(30,20)、(0,30)、(10,30)、(20,30)、(30,30)の16の座標位置が決定する。
【0035】
画像サイズ・位置決定手段103では、縮小画像のサイズすなわち、X方向の係数mとy方向の係数nと表示する位置を決めるための縮小画像の左上部の座標を、面光源の左上部の位置座標の何れかに一致するようにし、尚且つ、前記縮小画像の右縦の辺と上横の辺が面光源の右縦の辺と上横の辺が重なる位置になるように縮小画像の位置を決定する。そして、画像サイズ・位置決定手段103は、画像サイズ・位置変更処理手段102に縮小画像のサイズ情報と縮小画像の表示する位置情報を通知する。同時にバックライト光量制御手段に点灯するバックライトの位置情報を通知する。
【0036】
バックライトの位置情報は、バックライト左上部分の位置ではないx=1,2,…,9,11,12,…,19といった位置を選択することはない。ここでは、面光源107BBのバックライトの左上部分の頂点を選択している。すなわち、x方向の位置を10、y方向の位置を10に選択する。m=2、n=2であるので、点灯する面光源は、107BB、107CB、107BC、107CCの4つである。その他の面光源は、光量を0にするか、または、前記点灯させている4つの面光源よりも光量が小さくなるように設定する。
【0037】
以上、画像サイズ・位置決定手段103で決定されたサイズ・位置情報は、制御マイコンにより画像サイズ・位置変更処理手段102及びバックライト光量制御表示手段106に渡される。
【0038】
画像サイズ・位置変更処理手段102では、画像サイズ・位置決定手段103から通知された位置情報と縮小画像のサイズ情報により、液晶パネル105に表示するための位置情報と縮小されたサイズの画像情報が生成され、液晶パネル105に前記位置情報と画像情報が伝えられ、縮小画像が指定された位置に表示される。ここでの図2の例では、映像の左上部分は、(10,10)、右下部分は、(29,29)となるように縮小画像が表示される。
【0039】
図3は、縮小画像P1を最適なサイズで最適な位置に表示したときの、縮小画像とバックライトの関係を示した図である。この時、画像サイズ・位置決定手段103は、バックライトの構成(個数、それぞれの位置関係)に合わせて、縮小画像P1を表示画面の1/2サイズ、縮小画像P1の表示位置を(10,10)と決定し、画像サイズ・位置変更処理手段102及びバックライト光量制御表示手段106に通知される。画像サイズ・位置変更処理手段102は、縮小画像P1の表示位置を左上部頂点が(10,10)になるように液晶パネル105に縮小画像P1を表示する。同時に、バックライト光量制御表示手段106では、縮小画像P1の表示に関与する面光源のバックライトを点灯し、表示に関与しない面光源のバックライトの光量を小さくする。関与しない面光源のバックライトに関しては、完全に消灯しても良い。以上より、縮小画像P1の表示位置を左上部頂点が(10,10)にして表示すれば、バックライト107BB、107BC,107CB、107CC(計4個)のバックライトを点灯するだけで、図12に表示されている縮小画像P2と同じサイズの縮小画像P1を表示することができる。つまり、5(=9−4)個のバックライト点灯分の消費電力を削減することができる。すなわち、バックライト108の面光源の境界に合わせた縮小画像の表示が可能となり、バックライト108の光量制御を従来より最適化することができ、低消費電力化することができる。
【0040】
本発明では、縮小画像のサイズを決定する際は、面光源の整数倍としているが、前記係数m、nを予め、面光源基本情報記憶手段104に記憶しておき、その定数を用いて縮小画像のサイズを決定しても良い。または、位置情報も面光源基本情報記憶手段104に記憶いておき、特定の位置に表示しても良い。また、図4、図5のように、液晶表示装置に面光源の情報を画面表示して、縮小画像の表示サイズや表示位置をリモコンのファンクションキーやテンキーやカーソルキー等で視聴者が指定してもよい。図6、図7のように縮小画像を直接表示して、リモコンのファンクションキーやテンキーやカーソルキー等で視聴者が指定してもよい。詳細は以下に説明する。
【0041】
図4と図5は、液晶表示装置に表示されたバックライトの構成を表示して、縮小画像のサイズ及び縮小画像の位置を設定するための方法を示す図である。例えば、視聴者がリモコンの縮小設定キーを押すと、画像サイズ・位置決定手段103が、面光源基本情報記憶手段104から入手した情報により、液晶表示装置にはバックライトの構成図が表示されるようにできる。続いて、テンキーのボタン1を押下するとバックライト1が選択され、続いて1/4に縮小された縮小画像が表示される。同様に、テンキーのボタン2を押下するとバックライト1とバックライト2が選択され、続いて2/4に縮小された縮小画像が表示される。同様に、テンキーのボタン3を押下するとバックライト1とバックライト2とバックライト3が選択され、続いて3/4に縮小された縮小画像が表示される。テンキー4が押されると全画像が表示される。視聴者は表示したい縮小画像の大きさのサイズをテンキー入力した後、再度、縮小設定キーが押されるとその時に表示していた縮小画像に縮小サイズが決定される。続いて、位置決定のためのバックライトの構成図が表示される。表示されたバックライト構成図は、縮小画像が表示することができるような位置設定だけが選択できるようになっている。構成図には16のバックライトが表示されている。1/4に縮小する場合は、16のバックライトの全ての位置に表示できるので、全て選択可能となっている。各バックライトより大きな2/4、3/4の縮小サイズでは、縮小画像の右上部の位置と面光源のバックライトを合わせるように選択する。従って、2/4に縮小する場合は、バックライト1、2、3、5、6、7、9、10、11の六通りの選択が可能となる。3/4に縮小する場合は、バックライト1、2、5、6の4通りの選択が可能となる。選択はカーソルキーによりカーソルを移動させて、選択してもよいし、テンキーで直接バックライトの番号を指定しても良い。これ以外は、画像とバックライトのサイズが合わないため、選択できないようにしている。選択できる部分のみを明示的に色を換える様にしても良い。一部のみ見れれば良い場合があるため、この表示制限を解除するキーを設けて、全てのバックライトを選択できるようにしても良い。更には、全ての部分は選択可能であるが、選択した縮小画像のサイズが全部表示されない位置のバックライトが指定された場合には、そのバックライトの位置が縮小画像の左上の角になり、全体が表示される大きさになるようにリサイズされて表示されるような仕様にしても良い。例えば、3/4の画像を選択した際に、画像の位置をバックライト11を指定した時には、バックライト11、12、15、16の4つのバックライトを使用する2/4サイズの大きさにリサイズして画面表示する仕様である。
【0042】
図6と図7は、液晶表示装置に表示された縮小画像を直接見ながら、縮小画像のサイズ及び縮小画像の位置を設定するための方法を示す図である。例えば、リモコンの縮小設定キーを2回、連続して押すとこのモードとなるようにできる。サイズを決定する時は、座標(0.0)に縮小画像の右上部の座標が固定されており、テンキーボタン1、2,3,4に1/4サイズ、2/4サイズ、3/4サイズ、全画面サイズが設定されているようにしても良い。視聴者は、前記リモコンを用いて自分の好みの大きさの縮小画像を選択できる。続いてカーソルキーを押すとそれに応じて、縮小画像の表示位置が移動できるようにしても良い。表示位置が決まったら、縮小設定キーを再度押して、その時に表示していた縮小画像のサイズと位置に決定されるようにしても良い。
【実施例2】
【0043】
図8は、本発明の実施例2に係る液晶表示装置のシネマモードと4:3モードの場合の表示画像を示す図である。上記実施例1の説明では、映像信号S1の全領域を表示することを想定しているが、フィルム映像のような映像信号では、上下に帯状に黒い部分(黒帯)がある場合がある(シネマモード)。また、ワイド画面で4:3の画面用に製作された映像には、映像の左右の部分に黒い部分がある場合がある(4:3モード)。どちらの場合も、このような黒帯部分を表示する必要がない場合には、黒帯を除いた部分を画像サイズ・位置変更処理手段102に伝えることで、不要な部分を除くこともできる。以下にその場合の表示方法を説明する。
【0044】
画像サイズ・位置決定手段103では、映像信号S1に応じて、自動的に画面サイズを調整することができる。映像信号S1が、図8のように映像の上下が黒い映像であるシネマモードの時や、映像の左右が黒い映像である4:3モードの時である。映像信号処理回路101の画像処理部では、入力された映像信号S1より輝度信号を生成する。この輝度信号は、画面の縦のラインと横のラインをそれぞれ1ライン毎に加算し、メモリに格納しておく。検査対象のラインが黒い映像の場合には、この輝度信号の加算結果は0に近い値になる。したがって、黒い映像かどうかを判断する閾値を画像サイズ・位置決定手段103で持ち、輝度合計値が閾値より小さい場合には、そのラインが黒い映像と判断する。シネマモードでは、この横のライン情報により、映像信号の先頭ラインから、黒い映像が続く範囲を映像の上側にある黒い部分と映像下側にある黒い部分とを判断できる。同様に4:3モードでは、縦のライン情報により、映像信号の左側にある黒い部分と映像信号の右側にある黒い部分とを判断することができる。
【0045】
画像サイズ・位置決定手段103は、映像信号処理回路101からの輝度信号の加算情報により、どのラインが黒い映像になっているか判断して、映像信号の部分が面光源のサイズの整数倍になるようにサイズ変更を行い、画像サイズ・位置変更処理手段102に通知し、続いて、黒い映像のところの面光源のバックライトが点灯しないようにバックライト光量制御手段106に通知する。尚、画像の表示位置は、図5や図7のように視聴者が設定しても良いし、面光源基本情報記憶手段104に格納しておき、固定の位置に表示しても良い。但し、この場合でも、縮小画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置する。映像信号の黒い映像信号部分の面光源の部分が、面光源の大きさより大きい場合は、位置の移動や大きさを変更しなくても、黒い映像部分にある面光源の点灯しないようにするだけでも低消費電力化が図れる。また、黒い映像以外の部分の表示位置を面光源の境界位置に移動するだけでも低消費電力化が図れる。更には、映像信号のみの部分を面光源の大きさの整数倍に縮小表示することで更なる低消費電力化を図ることができる。また、これは、黒帯に限られるのではなく、映像信号の一部部分のみをトリミング表示したい場合でも同様にできる。
【0046】
上記実施例1、2では、バックライトユニット108の面光源の境界線上に縮小画像の各辺を完全にあわせたが、これに限られることはない。たとえば、バックライトを消した場合の縁部分への光の漏れ具合を考慮した方がより、表示品質が高い場合も考えられる。そのような場合には、バックライトの境界上に表示を一致させた上で、漏れを考慮して、表示サイズを面光源の面積より少し大きくして点灯する面光源を覆うようにしても良い。このようにすることで、より、表示画質の向上をすることができる場合がある。
【実施例3】
【0047】
図9は、本発明の実施例3に係る導光板を用いたエッジ形のバックライトを用いた場合の縮小画像と面光源と表示位置の関係を示す図である。上記実施例1及び2では、液晶パネル105の裏側から直接面光源でパネルを照射する直下型のバックライト108を想定して説明してきたが、導光板を用いるエッジ型のバックライトの場合でも、導光板への光源を制御可能な複数の面光源を用いることにより、x,yの一方向に対して適用することは可能性である。
【0048】
図9には、y方向に対して適用した導光板ユニット109を用いたエッジ型のバックライトの縮小画像と面光源のバックライトの関係を図示した。導光板110の光源として面光源110A、110B、110C、110D、110E、110F、110G、110Hの8つのバックライトで構成されている。それぞれの面光源が導光板へ供給するへ光源の制御幅をeBLyとすると、この時、縮小画像P3のy方向のサイズeSize_yがeSize_y=k×eBLyとして表される。この時、kは整数倍となるようにする。図9のエッジ型の場合は、x方向の制御ができないため、y方向の大きさを面光源の前記光源の制御幅の整数倍にする。
【0049】
この縮小画像を表示する際に、縮小画像の何れかの一辺が隣り合う面光源が受け持つ導光板ユニットの境界の何れかに一致させるように縮小画像の表示位置を設定することにより、不要な面光源のバックライトを点灯させることなく、前記縮小画像を表示することができる。ここでは、縮小画像P3を面光源110Bと面光源110Cの境界に縮小画像の上辺を一致させて表示している。また、k=5で、前記光源の制御幅の5倍の縮小画像である。面光源110C、110D、110E、110F、110Gの5つの面光源を点灯している。但し、縮小画像が整数倍で無い場合でも、境界と縮小画像の一辺を一致させることにより、不要な部分を一部除くこともできる。
【0050】
以上、実施例1〜実施例3は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、本実施の形態では、16個の面光源で構成される直下型のバックライトを持つ液晶表示装置を例示したが、面光源の数はこれに限定されるものではない。
【0051】
また、本発明は、液晶テレビを一例にあげて実施例について述べてきたが、本発明は液晶テレビ以外にも、PDA、デジタルビデオレコーダー、携帯型音楽プレイヤー、携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯型DVDプレイヤー、ノート型PC等の液晶パネルを表示手段として用いる機器について広く適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明にかかる液晶表示装置及び縮小画像表示方法は、バックライトを制御可能な複数の面光源で構成している液晶パネルを用いる表示装置に係わり、縮小画像を表示する際に適用して好適な画像表示を行う液晶表示装置及び縮小画像表示方法に関する。
【符号の説明】
【0053】
101 映像信号処理回路
102 画像サイズ・位置変更処理手段
103 画像サイズ・位置決定手段
104 面光源基本情報記憶手段
105 液晶パネル
106 バックライト光量制御手段
107AA〜DD 面光源
108 バックライトユニット
109 導光板ユニット
110 導光板
110A〜H 面光源
S1 映像信号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、
縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項2】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを面光源の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項3】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項4】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを1つの光源から照射される導光版ユニットの制御幅の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項5】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前期画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像を面光源の整数倍の大きさに変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項9】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像の大きさを前記面光源の制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像の表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項10】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項11】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像を配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項12】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報より前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像含まない部分の大きさを前記面光源の大きさ又は制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項1】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、
縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項2】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを面光源の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項3】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項4】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置における縮小画像の表示方法であって、縮小画像の大きさを1つの光源から照射される導光版ユニットの制御幅の整数倍の大きさにサイズ変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致するように配置され、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを特徴とする縮小画像表示方法。
【請求項5】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前期画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
複数の面光源を持つバックライトユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を液晶パネルに指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像を面光源の整数倍の大きさに変更し、縮小された画像の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺が、前記面光源の境界の何れか1つの頂点とその頂点を構成する2辺の位置に重なるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項9】
複数の面光源を持つ導光板ユニットを配置した液晶表示装置において、映像信号を液晶パネルへ表示可能な信号形態に信号処理を施す映像信号処理回路と、前記映像信号の表示画像のサイズや表示位置を指示する画像サイズ・位置変更処理手段と、前記面光源に関する基本情報により、縮小画像のサイズおよび表示位置を決定する画像サイズ・位置決定手段と、前記面光源の光量を制御するバックライト光量制御手段とを有し、前記画像サイズ・位置決定手段は、縮小画像の大きさを前記面光源の制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、縮小された画像の何れかの一辺が隣り合う面光源の境界の何れかに一致させるように配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、縮小された画像の表示に関与する面光源の光量よりも、関与しない面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項10】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項11】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報を入手し、前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像を配置することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項12】
請求項5及至請求項9の何れか一項に記載の液晶表示装置において、前記映像信号処理回路に、前記映像信号から生成した輝度信号の加算情報を通知する回路を付加し、前記画像サイズ・位置決定手段は、前記映像信号処理回路から前記輝度信号の加算情報より前記映像信号に帯状の黒い映像の有無を検出し、前記帯状の黒い映像がある場合には、前記帯状の黒い映像含まない部分の大きさを前記面光源の大きさ又は制御幅の整数倍の大きさにサイズを変更し、前記帯状の黒い映像とその他の映像の境界と、前記面光源の境界とを一致させるように前記映像することを前記画像サイズ・位置変更処理手段に指示し、前記帯状の黒い映像の表示に関与しない前記面光源の光量よりも、関与する前記面光源の光量を小さくすることを前記バックライト光量制御手段に指示することを特徴とする液晶表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−112980(P2011−112980A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271028(P2009−271028)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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