説明

液状脱臭剤

【課題】 環境適合性の高い液状脱臭剤を提供する。
【解決手段】
本発明の液状脱臭剤は、クエン酸、カリウムミョウバン、酸化チタンを主成分として含有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状脱臭剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化学物質等を主成分とし、空気中の悪臭の元となる物質を、化学反応を利用することで低減させる脱臭剤が知られている。
【0003】
特許文献1では、ピロン化合物を飽和炭化水素溶剤に溶解した脱臭剤が開示されている。本発明によれば、消臭作用を有するピロン化合物を溶剤に溶解することで、ピロン化合物を蒸散させることが可能となり、広い範囲で脱臭効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−13380号公報
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、上記の脱臭剤は、溶剤として有機溶剤である飽和炭化水素溶剤を使用しているため、環境適合性が低く、使用又は廃棄にあたっての環境への悪影響が問題となる。また、有機溶剤は皮膚や粘膜等に対して刺激作用があり、手荒れ等の原因となり得る。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、上記課題を解決することができる液状脱臭剤を提供することにある。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様は、カルボン酸、ミョウバン及び酸化チタンを主成分として含む液状脱臭剤である。
【0008】
この態様において、前記酸化チタンは、微粒子化され、溶液中に分散されていることが好ましい。
【0009】
この態様において、前記酸化チタンは、アナターゼ型の結晶構造を有していることが好ましい。
【0010】
この態様において、前記酸化チタンの含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0011】
この態様において、前記カルボン酸は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸又は酒石酸からなる群から選択される。
【0012】
この態様において、前記カルボン酸の含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0013】
この態様において、前記ミョウバンは、カリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、アルミニウムミョウバン又は鉄ミョウバンからなる群から選択される。
【0014】
この態様において、前記ミョウバンの含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上3質量%以下であることが好ましい。
【0015】
この態様において、溶液のpHが2.0以上3.0以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、環境適合性の高い液状脱臭剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例に係る液状脱臭剤におけるアンモニアに対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図2】実施例に係る液状脱臭剤におけるトリメチルアミンに対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図3】実施例に係る液状脱臭剤におけるメチルメルカプタンに対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図4】実施例に係る液状脱臭剤における硫化水素に対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図5】実施例に係る液状脱臭剤におけるアセトアルデヒドに対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図6】実施例に係る液状脱臭剤におけるイソ吉草酸に対する脱臭効果の試験結果を示すグラフ。
【図7】実施例に係る液状脱臭剤におけるホルムアルデヒドに対するガス除去効果の試験結果を示すグラフ。
【図8】実施例に係る液状脱臭剤における酢酸に対するガス除去効果の試験結果を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を詳しく説明する。
【0019】
本実施の形態に係る液状脱臭剤は、クエン酸、カリウムミョウバン、及び酸化チタンを含有している。また、本実施の形態に係る液状脱臭剤のpHは、2.0〜3.0である。
【0020】
以下、本実施の形態に係る液状脱臭剤の製法について説明する。本実施の形態では、まず、クエン酸、カリウムミョウバンをそれぞれ精製水に溶解させ、クエン酸水溶液及びカリウムミョウバン水溶液を得る。次に、微粒子化した粉末状の酸化チタンを精製グリセリン中に分散させ、精製水と混合し、乳化させることで、酸化チタン分散溶液を得る。こうして得られたクエン酸水溶液、カリウムミョウバン水溶液、酸化チタン分散溶液を1:1:1の割合で混合する。この際、酸化チタン分散溶液中の精製グリセリンと各溶液の溶媒である精製水とが解乳化し、2相に分離してしまうことを防ぐため、キサンタンガムを乳化安定剤として添加する。その後、キサンタンガムを溶解し、クエン酸水溶液、カリウムミョウバン水溶液、酸化チタン分散溶液の混合を促進するために、それぞれを混合した溶液を電熱器により温めながら攪拌する。これにより、クエン酸、カリウムミョウバン、酸化チタンを主成分として含有する液状脱臭剤が得られる。
【0021】
本実施の形態に係る液状脱臭剤に主成分として含まれているクエン酸は、アンモニア等のアルカリ性の成分に由来する臭いに対して、高い脱臭効果を有することが知られている。
【0022】
本実施の形態に係る液状脱臭剤に主成分として含まれているカリウムミョウバンは、水溶液とすると酸性の水溶液となる。このため、クエン酸と同様に、カリウムミョウバンは、アルカリ性の成分に由来する臭いに対して、高い脱臭効果を示す。
【0023】
本実施の形態に係る液状脱臭剤に主成分として含まれている酸化チタンは、光触媒作用を有しており、光が照射されることで強い酸化作用を示す。このため、酸化チタンは有機物に対して強い分解力を有しており、酸化チタンは、有機物に由来する臭いに対して、高い脱臭効果を示す。
【0024】
また、本実施の形態に係る液状脱臭剤に主成分として含まれている酸化チタンは、微粒子化した粉末状のものを用いている。これにより、酸化チタンの表面積を広くすることができ、酸化チタンの光触媒作用の効率を高めることができる。
【0025】
上記のように、本実施の形態に係る液状脱臭剤は、種々の臭い成分に対して高い脱臭効果を有している。また、本実施の形態に係る液状脱臭剤に主成分として含まれる各成分は、安全性が高いことで知られており、環境適合性も高い。
【0026】
なお、上記実施の形態では、主成分にクエン酸を含んでいるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、同様の性質を有するのであれば、リンゴ酸、乳酸、酒石酸等のような他のカルボン酸であってもよい。
【0027】
なお、上記実施の形態では、主成分にカリウムミョウバンを含んでいるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、同様の性質を有するのであれば、アンモニウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、アルミニウムミョウバン、鉄ミョウバン等のような他のミョウバンであってもよい。
【0028】
なお、上記実施の形態では、酸化チタンはアナターゼ型の結晶構造を有しているものを用いることが望ましい。これにより、他のルチル型又はブルサイト型の結晶構造の酸化チタンよりも高い光触媒効果を得ることができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、光触媒効果を得ることができるのであれば、ルチル型又はブルサイト型の結晶構造を有する酸化チタンを用いてもよい。
【0029】
なお、上記実施の形態では、酸化チタンはできる限り粒子径の小さなものを用いることが望ましい。これにより、酸化チタンの表面積をより広くすることができ、酸化チタンの光触媒作用の効率を高めることができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、溶液中に分散させることができるのであれば、どのような大きさの粒子径を持つ酸化チタンを用いてもよい。
【0030】
なお、上記実施の形態では、酸化チタンは精製グリセリン中に分散させ、精製グリセリンと精製水を乳化させることで、酸化チタンを溶液中に分散させていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、他の分散剤を用いて、溶液中に分散させてもよい。また、分散剤を利用せずとも酸化チタンを溶液中に分散させることができるのであれば、酸化チタンのみを用いてもよい。
【0031】
なお、上記実施の形態では、乳化安定剤としてキサンタンガムを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、増粘剤等のような他の乳化安定剤を添加してもよい。また、これらの乳化安定剤なしに安定した乳化状態を長期間維持できるのであれば、乳化安定剤を添加しなくともよい。
【実施例】
【0032】
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例で用いた材料を以下に示す。クエン酸は昭和化工株式会社製を、ミョウバンは大和薬品工業株式会社製を、酸化チタンは株式会社チエ製を、精製水は大洋製薬株式会社製を、精製グリセリンは阪本薬品工業株式会社製を、キサンタンガムは有限会社ファンタジー製を、それぞれ用いた。
【0034】
(実施例1)
図1〜8は、本実施例における脱臭効果及びガス除去効果試験の結果を示すグラフである。本実施例では、精製水490gにミョウバン10gを溶解させた水溶液と、精製水475gにクエン酸25gを溶解させた水溶液と、精製グリセリン175gと酸化チタン25gを混ぜ合わせ、精製水300gを加えて乳化した乳化液と、を混合したものを検体として用いた。また、本検体には、乳化安定剤としてキサンタンガムを5g添加し、精製グリセリン及び酸化チタンからなる乳状物と、精製水とが分離しないようにするために、電熱器により溶液を70℃程度に温めながら攪拌、混合した。
【0035】
本実施例における検体の脱臭効果及びガス除去効果を確認するために、アンモニア、トリメチルアミン、メチルメルカプタン、硫化水素、アセトアルデヒド、及びイソ吉草酸についての脱臭効果、並びに、ホルムアルデヒド、及び酢酸についてのガス除去効果を、ガス検知管法により試験した。
【0036】
本試験に用いた試薬及び器具を以下に説明する。アンモニアは、小宗化学薬品株式会社製のアンモニア水(28%、特級)から発生させたガスを用いた。トリメチルアミンは、東京化成工業株式会社製のトリメチルアミン水溶液(28%)から発生させたガスを用いた。メチルメルカプタンは、小宗化学薬品株式会社製のメチルメルカプタンナトリウム溶液(15%)に希硫酸を加えて発生させたガスを用いた。硫化水素は、小宗化学薬品株式会社製の硫化鉄に希硫酸を加えて発生させたガスを用いた。アセトアルデヒドは、和光純薬工業株式会社製のアセトアルデヒド(一級)から発生させたガスを用いた。イソ吉草酸は、東京化成工業株式会社製のイソ吉草酸(特級)から発生させたガスを用いた。ホルムアルデヒドは、関東化学株式会社製のホルムアルデヒド(36%、特級)から発生させたガスを用いた。酢酸は、小宗化学薬品株式会社製の酢酸(特級)から発生させたガスを用いた。におい袋は、有限会社ミヤコビニル加工所製の35cm×50cmの容器を用いた。ガス検知管には、株式会社ガステック製のものを用いた。
【0037】
次に、本試験の試験方法を以下に説明する。本試験では、まず、検体をシャーシに10g採取し、ファンとともににおい袋に入れ、ヒートシールを施す。次に、9Lの空気をにおい袋に封入し、予め設定した初期ガス濃度となるように試験対象となるガスを添加する。その後、ファン作動させ、室温で静置し、一定時間経過毎ににおい袋内のガス濃度をガス検知管により測定した。また、検体を入れずに同様の操作を行ったものを、空試験とした。ここで、アンモニアの初期ガス濃度は100ppm、トリメチルアミンは70ppm、メチルメルカプタンは8.0ppm、硫化水素は20ppm、アセトアルデヒドは20ppm、イソ吉草酸は15ppm、ホルムアルデヒドは20ppm、酢酸は50ppmである。
【0038】
本試験の試験結果について説明する。図1〜8の縦軸は各試験対象ガスのガス濃度、横軸は経過時間を示している。また、図中の丸プロットが検体を入れた場合、三角プロットが検体を入れていない空実験の場合の実験結果を示している。また、図1はアンモニア、図2はトリメチルアミン、図3はメチルメルカプタン、図4は硫化水素、図5はアセトアルデヒド、図6はイソ吉草酸、図7はホルムアルデヒド、図8は酢酸をそれぞれ試験対象とした場合の実験結果を示している。以下、これらの実験結果について詳しく説明する。
【0039】
アンモニアについては、初期ガス濃度100ppmから10分で12ppmまで脱臭されており、30分程度で定量することのできなくなる1ppm未満にまで脱臭することができた(図1を参照)。トリメチルアミンについては、初期ガス濃度70ppmから10分で13ppmまで脱臭されており、30分後には2ppm、60分後には定量することのできなくなる1ppm未満にまで脱臭することができた(図2を参照)。メチルメルカプタンについては、初期ガス濃度8.0から180分で6.6ppmと、約20%程度の脱臭効果を得ることができた(図3を参照)。硫化水素については、初期ガス濃度20ppmから、180分で13ppmと、約35%程度の脱臭効果を得ることができた(図4を参照)。アセトアルデヒドについては、初期ガス濃度20ppmから、180分で18ppmと、約10%程度の脱臭効果を得ることができた(図5を参照)。イソ吉草酸については、初期ガス濃度15ppmから、10分で4.5ppmまで脱臭されており、30分後には1.4ppm、60分後には定量することのできなくなる1ppm未満にまで脱臭することができた(図6を参照)。ホルムアルデヒドについては、初期ガス濃度20ppmから、180分で11ppmと、約50%程度のガス除去効果を得ることができた(図7を参照)。酢酸については、初期ガス濃度50ppmから、10分で8ppmまでガスが除去されており、30分後には2ppm、60分後には定量することのできなくなる1ppm未満にまでガスを除去することができた(図8を参照)。
【0040】
上記の結果より、本実施例に係る検体は、種々の臭い成分に対して脱臭及びガス除去効果を有していることがわかる。アセトアルデヒドについては、脱臭効果は他と比べると低かった。しかし、一般にアセトアルデヒドを脱臭するためには、アミン化合物等とアセトアルデヒドをイオン交換することで、アセトアルデヒドを他の物質に変化させる方法が主流であったのに対し、本発明では、このような化合物等を用いずとも、環境適合性の高い材料を用いることで、アセトアルデヒドに対して一定の脱臭効果を得ることができた。
【0041】
(実施例2〜6)
表1は各成分の配合量を変化させた場合の実施例である。
【0042】
【表1】

【0043】
実施例2〜6の検体は、クエン酸、カリウムミョウバン、酸化チタンの含有量を変化させた場合を比較している。液状脱臭剤の製法は実施例1と同様である。ここで、クエン酸、カリウムミョウバン、酸化チタンそれぞれの溶液は500gとなるように精製水の質量は定められており、各検体の全体の質量は1500gとなるように設定されている。
【0044】
実施例2は、実施例1の検体と同様の配合である。実施例3は、クエン酸を20g、カリウムミョウバンを8g、酸化チタンを20g含有している。実施例4は、クエン酸を15g、カリウムミョウバンを6g、酸化チタンを15g含有している。実施例5は、クエン酸を10g、カリウムミョウバンを4g、酸化チタンを10g含有している。実施例6は、クエン酸を5g、カリウムミョウバンを2g、酸化チタンを5g含有している。ここで、実施例2〜6それぞれのpHを測定したところ、実施例2は2.03、実施例3は2.07、実施例4は2.15、実施例5は2.28、実施例6は2.45であった。
【0045】
これら実施例2〜6の検体について、トイレの排便後の臭気に対して使用し、臭気の除去の程度を官能評価により評価した。評価基準は以下の通りである。
【0046】
◎:臭いがなくなった。
○:臭いが少し残っている。
△:臭いは変わらず残っている。
【0047】
評価の結果、実施例2〜6の全てにおいて、脱臭効果が得られた。特に、実施例2〜4の検体については、人が臭いを感じない程度まで脱臭できている。
【0048】
上記官能評価の結果から、本実施例2〜6の液状脱臭剤は、全てある程度の脱臭効果を有していることがわかる。また、クエン酸、カリウムミョウバン、及び酸化チタンの各成分の含有量が増加することで、より高い脱臭効果を得ることができることがわかる。特に、クエン酸は1質量%以上、カリウムミョウバンは0.4質量%以上、酸化チタンは1質量%以上の含有率で配合することで高い脱臭効果が見られた。
【0049】
ここで、溶液中のクエン酸の含有率が高くなると、溶液の酸濃度が上昇してしまう。一般にpHが2.0未満の溶液は強酸性に分類される。強酸性の溶液は、殺菌又は脱臭効果に優れるものの、刺激性が強く、肌に触れると肌荒れ等の原因となりうる。このため、クエン酸の含有率は、5質量%以下であることが好ましい。
【0050】
また、ミョウバンは、温度の変化により溶解度が大きく変化する。例えば、カリウムミョウバンでは、20℃では溶解度が約5.5質量%であるのに対し、0℃では約3質量%に低下してしまう。この溶解度の変化のため、ミョウバンの含有率によっては、溶液の温度の低下に伴って、ミョウバンが析出してしまう。このようなミョウバンの析出が生じると、溶液中のミョウバンの含有率が変化してしまうため、温度によって脱臭効果が変化するというような問題が生じる。このため、ミョウバンの含有率は、3質量%以下であることが好ましい。
【0051】
また、酸化チタンは、微粒子化したものを分散させているため、含有率が高くなると、溶液の光透過率を低下させてしまう。光透過率が低下すると、溶液中の酸化チタンに照射される光量が減少するため、酸化チタンの光触媒作用が低下し、結果として十分な脱臭効果を得ることができなくなる。このため、酸化チタンの含有率は、5質量%以下であることが好ましい。
【0052】
また、各成分について、含有率が低くなると、脱臭効果が低下する。このため、含有率が一定以下になってしまうと、十分な脱臭効果を得ることができない。よって、各成分は0.1質量%以上含まれていることが好ましい。
【0053】
また、溶液のpHについては、前述のとおり、pHが2.0未満の強酸性の溶液では、刺激性が強く、肌に触れると肌荒れ等の原因となりうる。一方で、酸性の溶液のうち、pHが3.0を超える溶液は、弱酸性に分類される。弱酸性の溶液は、肌に対する刺激性は低くなるものの、酸濃度が低くなるために、アルカリ性の成分に由来する臭い対する脱臭効果が低下してしまう。このため、溶液のpHは2.0以上3.0以下であることが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の液状脱臭剤は、種々の臭い成分に対する脱臭剤として有用である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルボン酸、ミョウバン及び酸化チタンを主成分として含む、
液状脱臭剤。
【請求項2】
前記酸化チタンは、微粒子化され、溶液中に分散されている、
請求項1に記載の液状脱臭剤。
【請求項3】
前記酸化チタンは、アナターゼ型の結晶構造を有している、
請求項1又は2に記載の液状脱臭剤。
【請求項4】
前記酸化チタンの含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上5質量%以下である、
請求項1乃至3の何れかに記載の液状脱臭剤。
【請求項5】
前記カルボン酸は、クエン酸、リンゴ酸、乳酸及び酒石酸からなる群から選択される、
請求項1乃至4の何れかに記載の液状脱臭剤。
【請求項6】
前記カルボン酸の含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上5質量%以下である、
請求項1乃至5の何れかに記載の液状脱臭剤。
【請求項7】
前記ミョウバンは、カリウムミョウバン、アンモニウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、アルミニウムミョウバン及び鉄ミョウバンからなる群から選択される、
請求項1乃至6の何れかに記載の液状脱臭剤。
【請求項8】
前記ミョウバンの含有量が液状脱臭剤全体の0.1質量%以上3質量%以下である、
請求項1乃至7の何れかに記載の液状脱臭剤。
【請求項9】
溶液のpHが2.0以上3.0以下である、
請求項1乃至8の何れかに記載の液状脱臭剤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−17582(P2013−17582A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151967(P2011−151967)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(508242148)株式会社マツミヤ (2)
【Fターム(参考)】