説明

混合肥料

【課題】
本発明は、稲作を初め野菜や果物等すべての農作物に適用できる万能効力のある混合肥料を提供する。
【解決手段】
窒素分を極限までに落した完全熟成鶏ふん(登録商標イセグリーン)Aと抗酸化有用微生物からなる土壌改良材ステビアB及び糸状菌・酵母菌よりなる応用の土壌改良材Cからなる混合肥料で、A=1,B=1,C=8の混合比で配合した混合肥料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれが単体で有効に使用されていた肥料或は土壌改質材を一定の混合比で配合してより有効な実績が得られる混合肥料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来肥料の三元素である窒素・燐酸・カリの三成分さらにはこれらに土壌改良材を加えて、有効肥料とすることは例を挙げるまでもなく広く知られている。そして、配合肥料や混合肥料も下記文献例に示されているように種々開発され、それぞれ稲作や野菜或は果実用としてそれ特有の効果は認められている。
【特許文献1】特開2006−239458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近代農業は増産増収を目指すために化学肥料、農薬を多用し多くの弊害を招いてきました。その結果として土壌中の微生物が激減してしまった状態が、現在の日本の農地なのです。化学肥料の多用は硝酸(残留薬剤)を土壌に残留させ、農薬の度重なる使用は重金属(発ガン性物質)を残留させる結果となり、
【0004】
また、現在日本で行われている家畜の排泄物を利用した一般的な堆肥による有機栽培は、家畜飼料に数々の薬剤が含まれているため、堆肥の中にも薬剤が残り使用した土壌中に残留薬剤として堆積してしまうとい
う結果があった。
【0005】
このため残念ながらステビアを分解する微生物がごくわずかしか棲まない土壌が出来てしまいました。その結果として、ステビアの効果が現れるまでには時間がかかるという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
「ステビア」(農業資材)とは、元々南米パラグアイの原産で、天然ステビアとして抗酸化力に富み、大地に恵を与える特質として知られている。発明者は古くからこのステビアの研究を続けた結果、これにバクタモン菌を加えることで品質の向上と驚くほどの収量を得ることができた。さらに本発明においては、上記抗酸化力物質としてのステビア(A)と驚くほど収量を上げる微生物応用肥効促進調整資材バクタモン(B)に加えて、有機質100%の発酵鶏ふんであるイセグリーン(登録商標)を(C)として、このA,B,C3者を配合比にして、1:1:8の割合で混合し肥料として使用とするとき、下記のような思いのよらない効果を発揮するに至った。
【発明の効果】
【0007】
本発明の混合肥料の効果を列記すると、
1、劣化している土壌が生き生きと甦り、農作物はみずみずしく生命力たくましく育つ。
2、果実は糖度が高くなり、米は味わい深く、野菜はビタミン・ミネラルが豊富になり日持ちがよくなる。
3、残留農薬や家畜堆肥の弱点である土壌中の残留薬剤の解毒・分解を促進し無毒化する。
4、劣化した土壌の中の有用微生物やミミズなどを甦らせ水と酸素と窒素に恵まれた土壌に変化させる。
5、米は粒張りが良くなり、果実野菜等は形が整い、葉物野菜は肉質が厚くなり、果実は本来の色に育ち全ての作物において収量が増産される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の混合肥料の使用の目安としては10a当り稲作には10袋、畑作には20〜30袋、果樹は30〜40袋を基準として使用すること。特に果樹のように収益を上げる農産品は、それだけ肥料を施し大切にしないと樹勢(樹勢の有る果樹は幹の樹皮がツルツルしており、栄養分がない果樹の樹皮はゴツゴツしている。)が見る見る衰えてくる。「さくらんぼ」でいえば「潤み果」が生まれる原因となる。
【実施例】
【0009】
稲作に本発明を使用する。
本発明の肥料を稲作に使用すると完熟鶏糞イセグリーン(C)が即効的な効果を表します。そしてバクタモン菌(B)が今迄土壌に残っていた化学肥料成分(硝酸)を有機物質に変えながら肥料効果を持続させ混合されているステビア粉末(A)を勢い良く分解して養分をつくりステビア農法の特長を引出します。本発明に使用されている資材は全てJA
S認定の有機資材(肥料)の認定を受けた製品です。
【0010】
参考まで稲作の生産に本発明品を使用する場合は、
1年目はいままで使用した元肥料(化学肥料を含む)を2割減らし、本発明品を10袋使用。農薬散布は1〜2回減らすこと、
2年目は10袋を使用する。化学肥料は極力使用しない。農薬の使用は半分にする(特別栽培米を目指す)。
3年目は元肥料を含む全ての肥料を本発明品を使用する。農薬は極力使用しない。但し除草剤は1回のみ使用する場合もある。
19年度は平均ですが反収11〜10俵 食味値 こしひかり87〜92、ひとめぼれ84〜87、はえぬき80〜86の米ができた。(20町歩)
【0011】
稲作、野菜、果樹ともに低窒素有機栽培に移行していった場合、農薬にあっては化学肥料は段階を得て減らすことになり、経費の節減にも繋がります。低窒素有機栽培をめざすという現在の情勢はただ単に農産品の価格を高値で市場に引き取ってもらう目的だけではありません。コーデックス(国際食品規格委員会)が1990年に決定した有機ガイドラ
インにおいて世界的に化学肥料、農薬の使用規制が厳しく追及される環境になっています。
【0012】
ガイドライン採択後、世界各国で有機農産品の生産が盛んになりました。これらの方向性は、人類に安全な食品を提供するだけが目的ではありません。実際は過去に使用してきた夥しい化学肥料、農薬の残留物質が世界の農地に蓄積され、それが雨水により河川に運ばれ、海に注ぎ込み、工業で排出される以上の公害を引起すことが問題となっているので
す。農家は化学肥料を即時に止める訳にはいきませんが、大きく有機栽培に方向を転換しなければいけない環境になってきました。
【産業上の利用可能性】
【0013】
上述のように本発明の配合肥料は今まで広く利用されているイセグリーン肥料とこれに同じように有効性が知られているステビアとバクタモンを一定の混合比で一体とすることによってその効果はさらに倍増し、米作はもとより野菜や果物に至るまで、この効果が顕著に現れるため、この発明の利用度合は大きい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗酸化物質としての土壌改良材ステビアAと糸状菌・酵母菌よりなる微生物応用の土壌改良材バクタモンBと有機質100%の発酵鶏ふんCからなる混合資料であって、前記A=1,B=1,C=8の混合比で配合したことを特徴とした混合肥料。