説明

清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタ及び清浄乾燥気体供給システム

【課題】 本発明は高温度のベーキング処理を行うことが可能であり、使用開始前の装置の立ち上げ時間を短縮することができ、高温度のベーキング処理によっても、捕集効率及び圧力損失の劣化の生じない清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、濾材及びシール材からなる主構成材料と、ガスケット、枠材、スペーサからなる構成材料の少なくとも一つを組み合わせてなるエアフィルタであって、前記シール材が無機酸化物からなり、前記エアフィルタ又はその構成材料をベーキング処理して、前記エアフィルタに露点温度が−100℃の乾燥気体を通過させ、前記エアフィルタを通過した後の乾燥気体の露点温度が−100℃以下に到達するまでに要する時間を15時間以下としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清浄乾燥空気の製造装置等、清浄化した気体を乾燥した状態で供給するシステムに用いる清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタに関する。尚、本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタで浄化する浄化対象は、空気以外の不活性気体等の気体も含むものとし、「エア」とは、気体一般を指すものとする。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体や有機EL等を製造する工程において、製造ラインの雰囲気中のパーティクルやガス状不純物を低減することのみならず、水分を極限まで低減した空気若しくは不活性気体等の乾燥気体を供給する必要がある。例えば、露点温度−100℃に達するような乾燥気体を供給することを求められる。露点温度−100℃に達するような乾燥気体を供給するシステムには、除湿機と共に、製造ライン内へのパーティクルの流入を防止するため、エアフィルタが設けられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上流側から直列多段に除湿機を設け、下流側にエアフィルタを設けた超低露点空気発生装置が開示されている。このような乾燥気体を供給する装置に用いられるエアフィルタは、通常、ガラス繊維濾材やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)濾材を用いたHEPAフィルタやULPAフィルタ等の高性能エアフィルタが用いられている。
【0004】
しかしながら、エアフィルタを構成する濾材等には、その表面に水分が付着している。特許文献1に開示されているような超低露点空気発生装置を作動させた直後は、上流側の除湿機で除湿された空気中に、下流側のエアフィルタの表面に付着している水分が放散してしまい、乾燥空気を製造ラインに供給できないという問題があった。このため、使用前に、装置を長時間空運転し、エアフィルタに付着している水分を除去する必要があり、装置の立ち上げに非常に時間がかかった。
【0005】
エアフィルタに付着している水分等の除去を目的として、例えば、特許文献2には、上流側の吸着装置と、下流側の高性能フィルタの間に、ヒータを設置した清浄空気供給システムが開示されている。この清浄空気供給システムは、ヒータで空気を加熱し、下流側の高性能フィルタに高温度の空気を供給して、高性能フィルタに「ベーキング」と呼ばれる熱処理を施すようにしている。このベーキング処理によって、高性能フィルタが高温度の空気に曝されて、水分や有機物が除去される。
【0006】
【特許文献1】特開平7−754号公報
【特許文献2】特開2004−33925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エアフィルタに付着している水分を素早く除去するためには、ベーキング処理を高温度で行うことが効果的である。しかしながら、エアフィルタを構成するシール材等には、一般的に有機物が含まれている。高温度でベーキング処理を行うと、エアフィルタを構成する材料中、主にシール材等に含まれている有機物が軟化し、一部がガスとなって消失する。シール材が劣化すると、濾材とフィルタ枠等を接合しているシール材の機能が低下し、エアフィルタの捕集性能や耐風圧強度が低下する。
シール材等のエアフィルタを構成する材料を劣化させないためには、ベーキング処理の温度をせいぜい50〜60℃程度までしか上げることができず、ベーキング処理に長時間かかるため、水分除去のための装置の立ち上げ時間の短縮にはあまり効果的でなかった。例えば、ベーキング処理の温度が50〜60℃程度であると、48時間程度の長時間のベーキング処理を行う必要があった。高温度のベーキング処理に耐え得るフィルタとしては、金網フィルタや金属繊維濾材等を用いたフィルタを用いることが考えられるが、一般的に金網フィルタ等は、HEPAフィルタやULPAフィルタ等の高性能フィルタを用いた場合のように、高い清浄化度の気体を供給できるものではない。
そこで、本発明は高温度のベーキング処理を行うことが可能であり、使用開始前の装置の立ち上げ時間を短縮することができ、高温度のベーキング処理によっても、捕集効率及び圧力損失の劣化の生じない清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、前記目的を達成するべく、請求項1記載の通り、濾材及びシール材からなる主構成材料と、ガスケット、枠材、スペーサからなる構成材料の少なくとも一つを組み合わせてなるエアフィルタであって、前記シール材が無機酸化物からなり、前記エアフィルタ又はその構成材料をベーキング処理して、前記エアフィルタに露点温度が−100℃の乾燥気体を通過させ、前記エアフィルタを通過した後の乾燥気体の露点温度が−100℃以下に到達するまでに要する時間を15時間以下としたことを特徴とする。
また、請求項2記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、請求項1記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタにおいて、前記濾材が無機繊維からなることを特徴とする。
また、請求項3記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、請求項1又は2記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタにおいて、前記濾材を構成する材料を結束するバインダとして、酸化物系無機バインダを用いたことを特徴とする。
また、請求項4記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、請求項1乃至3の何れかに記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタにおいて、前記ガスケットが無機繊維からなることを特徴とする。
本発明の清浄乾燥気体供給システムは、前記目的を達成するべく、請求項6記載の通り、請求項1乃至4の何れかに記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタを用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタによれば、エアフィルタの主構成材料であるシール材を無機酸化物で構成したため、例えば、200℃以上の高温度でベーキング処理を行った場合であっても、シール材が劣化せず、捕集効率や圧力損失が低下することがない。このため、高温度でベーキング処理を行うことができる。この結果、従来のような長時間のベーキング処理を必要とすることなく、15時間以下の短時間で露点温度−100℃以下に到達した乾燥気体を供給することができる。
また、本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタの主構成材料である濾材が、無機繊維からなるものである場合は、有機材料に比べて劣化が少なく、高温度で短時間のベーキング処理を行うことができるため好ましい。
また、前記濾材を構成する材料を結束するバインダとして、酸化物系無機バインダを用いた場合は、高温度でベーキング処理を行った場合でも、有機材料に比べて劣化が少ないため好ましい。また、酸化物系無機バインダを用いた場合は、バインダ自体の脱水反応による水分の放散がないため好ましい。
また、本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタの構成材料であるガスケットが無機繊維からなるものである場合は、高温度でベーキング処理を行った場合でも、有機材料に比べて劣化が少ないため好ましい。
また、前記清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタを用いた清浄乾燥気体供給システムによれば、15時間以下の短時間で露点温度−100℃に到達した乾燥気体を供給することができ、従来の乾燥気体供給システムと比べてシステム立ち上げ時間を短くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタは、濾材及びシール材からなる主構成材料と、ガスケット、枠材、スペーサからなる構成材料の少なくとも一つを組み合わせてなるものであって、前記シール材が無機酸化物から構成されている。
前記シール材が無機酸化物から構成されていると、高温度のベーキング処理によっても、劣化がなく、シール材自体の反応によって、水分が放散されない。
前記シール材を構成する無機酸化物は、酸化珪素、酸化アルミニウム等のペースト状物や、Cガラス、Eガラス、シリカガラスから構成されたガラス繊維や、セラミック繊維、アルミナ繊維等を使用することができる。無機繊維として、ガラス繊維を使用する場合は、半導体製造ラインにおいて、ボロン汚染等が問題となるため、できるだけボロン含有量の少ないガラス組成のガラス繊維を用いることが好ましい。有機繊維であっても、ベーキング温度で劣化しにくいアラミド繊維等を使用することが可能である。
尚、シール材として、樹脂を用いた場合は、高温度のベーキング処理によって消失する場合があるため好ましくない。また、シール材として、水酸化物系の無機物を用いた場合は、高温度のベーキング処理によって、脱水反応が起こり、水分が放散されて、ベーキング処理が時間が長くなるため好ましくない。また、リン酸系の無機物を用いた場合は、シール材の分解反応によってリンが放出され、製造ラインが汚染される場合があるため好ましくない。
【0011】
前記濾材は、繊維を湿式抄造したペーパー状濾材や、繊維を乾式成形したフェルト状濾材を用いることができる。濾材を構成する繊維としては、無機繊維又は有機繊維を用いることができるが、高温度のベーキング処理で劣化しにくい無機繊維を用いることが好ましい。無機繊維としては、例えば、Cガラス、Eガラス、シリカガラスから構成されたガラス繊維や、セラミック繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維、炭化珪素繊維、金属繊維等を使用することができる。無機繊維として、ガラス繊維を使用する場合は、半導体製造ラインにおいては、ボロン汚染が問題となるため、できるだけボロン含有量の少ないガラス組成のガラス繊維を用いることが好ましい。尚、有機繊維であっても、ベーキング温度で劣化しにくいアラミド繊維等を使用することが可能である。
【0012】
前記濾材を構成する繊維同士を結束する目的で、バインダを用いる場合がある。前記バインダとしては、アクリル樹脂等のような樹脂バインダや、コロイダルシリカ等のような無機バインダを使用することができる。前記濾材に用いるバインダとしては、高温度のベーキング処理でも劣化しにくい、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナのような酸化物系無機バインダを用いることが好ましい。尚、バインダとして、樹脂を用いた場合は、高温度のベーキング処理によって消失する場合があるため好ましくない。また、バインダとして、水酸化物系の無機物を用いた場合は、高温度のベーキング処理によって、脱水反応が起こり、水分が放散されて、ベーキング処理が時間が長くなるため好ましくない。また、バインダとしてリン酸系の無機物を用いた場合は、バインダの分解反応によってリンが放出され、製造ラインが汚染される場合があるため好ましくない。
【0013】
また、ガスケットを用いる場合は、無機繊維、例えば、Cガラス、Eガラス、シリカガラスといったガラス繊維や、セラミック繊維、アルミナ繊維、窒化珪素繊維、炭化珪素繊維、金属繊維等からなる群から選ばれる少なくとも一種の無機繊維からなるフェルト状のガスケットを用いることが好ましい。ガスケットに用いる無機繊維として、ガラス繊維を使用する場合は、半導体製造ラインにおいては、ボロン汚染が問題となるため、できるだけボロン含有量の少ないガラス組成のガラス繊維を用いることが好ましい。尚、有機繊維であっても、ベーキング温度で劣化しにくいアラミド繊維等からなるフェルト状のガスケットを使用することも可能である。
【実施例】
【0014】
以下、本発明の実施例について、図面を参照に説明する。
(実施例1)
平均繊維径1μm以下のCガラス短繊維95重量部と、平均繊維径6μmのEガラスチョップドストランド5重量部をコロイダルシリカバインダとともに湿式抄造して、ペーパー状濾材2aを得た。図1(a)及び(b)に示すように、この濾材2aをジグザグ状に折り畳み、前記濾材2aの折り畳み空間に、アルミニウム製の波形のセパレータ2bを介挿し、フィルタパック2を形成した。このフィルタパック2の少なくともジグザグ状の端面に、Cガラス繊維綿状物からなるシール材4を設け、このフィルタパック2を、断面コ字状の4枚の枠板から構成されたステンレス製のフィルタ枠3内に収容した。フィルタ枠1の側面には、平均繊維径1μm以下のCガラス短繊維フェルトをフィルタ枠3の大きさに合わせて四角枠形状に形成したガスケット3aを設け、エアフィルタ1を形成した。
【0015】
(実施例2)
バインダとして、アクリル樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてペーパー状濾材を得、実施例1と同様にしてエアフィルタを形成した。
【0016】
(実施例3)
平均繊維径1μm以下のEガラス短繊維を乾式成形して、フェルト状濾材5aを得た。図2及び図3に示すように、フェルト状濾材5aを、気流の上下流側から一対の波形状基杆6bの間に挟み、更に、波形状基杆6aに挟まれたフェルト状濾材5aのジグザグ状の間隔に、気流の上下流側からくし形押さえ板7を挿入して、濾過体5を形成した。波状基杆6bは、直線状基杆6aに固定され耐熱性スペーサ6を構成している。この濾過体5のジグザグ状の端面及び両側面に、Eガラス繊維綿状物からなるシール材8を設け、この濾過体5をステンレス製のフィルタ枠9内に収容した。フィルタ枠9の側面には、平均繊維径1μm以下のEガラス短繊維をフィルタ枠1の大きさに合わせて四角枠形状に形成したガスケット9aを設け、エアフィルタ10を形成した。
【0017】
(実施例4)
平均繊維径1μm以下のシリカ短繊維95重量部と、平均繊維径6μmのシリカチョップドストランド5重量部を湿式抄造して、ペーパー状濾材11を得た。図4及び図5に示すように、この濾材11aと、ステンレス製のパンチング板である濾材用支持板12を重ねた。これらを、四角枠の一辺を開口させた開口部13aを有する複数個のシール材13の間に挟んだ。シール材13は、平均繊維径1μm以下のシリカ短繊維フェルトを用いて成形されている。尚、複数個のシール材13は、それらの開口部13aが交互に上下に開口するように配列されている。また、開口部13aには、スペーサ14が配置され、スペーサ14と濾材11との間には、押さえ板15が配置されている。ペーパー状濾材11と濾材用支持板12を間に挟んで複数個積層されたシール材13をステンレス製のフィルタ枠16内に収容した。フィルタ枠16の側面には、平均繊維径1μm以下のシリカ短繊維をフィルタ枠の開口部の大きさに併せて四角枠形状に形成したガスケット16aを設け、エアフィルタ17を形成した。
【0018】
(比較例1)
シール材として、ウレタン樹脂からなるものを用いたことを以外は、実施例1と同様にしてエアフィルタを形成した。
【0019】
(比較例2)
シール材として、水酸化アルミニウムからなるペーストを用いたことを以外は、実施例1と同様にしてエアフィルタを形成した。
【0020】
(比較例3)
バインダとして、水酸化アルミニウムバインダを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてペーパー状濾材を得、実施例1と同様にしてエアフィルタを形成した。
【0021】
(比較例4)
ガスケットとして、EPDMスポンジを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアフィルタを形成した。
【0022】
実施例1〜4及び比較例1〜4のエアフィルタを構成する材料を表1に示す。
【0023】
【表1】

【0024】
実施例1〜4及び比較例1〜4の各エアフィルタに、ベーキング処理を施した。次に、
前記各エアフィルタに露点温度−100℃の乾燥空気を面風速0.5m/sで通風し、前記各エアフィルタの下流側の空気の露点温度を測定した。通風開始から、エアフィルタを通過した空気の露点温度が−100℃に到達するまでの時間を求めた。その後、各エアフィルタについて、圧力損失及び捕集効率を測定し、エアフィルタの劣化が起きていなかった最高のベーキング処理温度を最高ベーキング可能温度とした。この最高ベーキング可能処理温度でベーキング処理を施したエアフィルタに、露点温度−100℃の乾燥空気を面風速0.5m/sで通風し、エアフィルタを通過した空気の露点温度が−100度に到達するまでの時間が15時間以下のエアフィルタを○とし、15時間を越えるエアフィルタを×とした。結果を表1に示す。
【0025】
【表2】

【0026】
表2に示される通り、実施例1及び2のように、エアフィルタを構成するシール材が無機酸化物からなり、濾材が無機繊維及び濾材が無機酸化物バインダからなるエアフィルタは、200℃以上の高温度、具体的には、最高ベーキング可能温度が250℃の高温度でベーキング処理を行うことができ、フィルタ通過後の空気の露点温度が−100℃に到達するまでの時間が15時間以下と短時間であった。また、実施例3及び4のように、エアフィルタを構成する濾材にバインダを用いていない場合は、捕集効率や圧力損失を低下させることなく、500℃以上の高温度でベーキング処理を行うことができた。
これに対し、比較例1に示すように、エアフィルタを構成するシール材に無機酸化物を用いていない場合は、ベーキング処理の温度が60℃と低温であり、エアフィルタ通過後の空気の露点温度が−100℃に到達するまでの時間が15時間を超えて、長時間となった。また、比較例2に示すように、250℃の高温でベーキング処理を行った場合であっても、シール材が水酸化物系のものである場合、エアフィルタ通過後の空気の露点温度が−100℃に到達するまでの時間が15時間を超えて、長時間となった。また、比較例3及び4に示すように、シール材に無機酸化物を用いた場合であっても、エアフィルタを構成する構成材料によっては、フィルタ通過後の空気の露点温度が−100℃に到達するまでの時間が15時間を超えて、長時間となった。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】(a)本発明の実施例1のエアフィルタの平面図、(b)(a)に示すA−A線の断面図
【図2】本発明の実施例3のエアフィルタの平面図
【図3】図2に示すエアフィルタの一部破断面を含む平面図
【図4】本発明の実施例4のエアフィルタの斜視図
【図5】実施例4のエアフィルタの一部を示す分解斜視図
【符号の説明】
【0028】
1 エアフィルタ
2 フィルタパック
2a ペーパー状濾材
2b セパレータ
3 フィルタ枠
3a ガスケット
4 シール材
5 濾過体
5a フェルト状濾材
6 耐熱性スペーサ
6a 直線状基杆
6b 波形状基杆
7 くし形押さえ板
8 シール材
9 フィルタ枠
9a ガスケット
10 エアフィルタ
11 ペーパー状濾材
12 濾材用支持板
13 シール材
13a 開口部
14 スペーサ
15 押さえ板
16 フィルタ枠
16a ガスケット
17 エアフィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾材及びシール材からなる主構成材料と、ガスケット、枠材、スペーサからなる構成材料の少なくとも一つを組み合わせてなるエアフィルタであって、前記シール材が無機酸化物からなり、前記エアフィルタ又はその構成材料をベーキング処理して、前記エアフィルタに露点温度が−100℃の乾燥気体を通過させ、前記エアフィルタを通過した後の乾燥気体の露点温度が−100℃以下に到達するまでに要する時間を15時間以下としたことを特徴とする清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタ。
【請求項2】
前記濾材が無機繊維からなることを特徴とする請求項1記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタ。
【請求項3】
前記濾材を構成する材料を結束するバインダとして、酸化物系無機バインダを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタ。
【請求項4】
前記ガスケットが無機繊維からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の清浄乾燥気体供給システム用エアフィルタを用いたことを特徴とする清浄乾燥気体供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−187686(P2006−187686A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−382134(P2004−382134)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000232760)日本無機株式会社 (104)
【Fターム(参考)】