説明

温度サイクルシステム

【課題】より効率の良い攪拌が行え、より高感度、高効率な増幅が可能となる温度サイクルシステムを提供する。
【解決手段】この温度サイクルシステムは、内部に液体を含むループ形状の流路をもつマイクロ流体デバイス1と、流路9に複数の異なる温度の温度領域を作り出す加熱部6a,6bと、液体の送液のための超音波ステータ2とを有する。さらに、超音波ステータ2を発振させるための信号を出力する信号発生器3と、流路9の少なくとも一部が超音波ステータ2と対向するようにマイクロ流体デバイス1を保持する保持部5とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PCR(polymerase chain reaction)に代表される核酸増幅などを行う温度サイクルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、核酸を増幅する代表的な方法であるPCRで必要な温度サイクルを行う方法として、温度の上げ下げを行わずに複数の温度領域を設けてPCR反応溶液をそれらの温度領域に通過させる方法がある。その中で、さらに温度サイクルの回数を自由に設定できる方法として、サンプル液をループ状の流路にて循環させる方法が提案されている。
【0003】
特許文献1では、ループ状の流路に高温、低温の2つの温度領域部分を設け、自然熱対流によるサンプル液の繰り返し循環流れを作り、温度サイクルを繰り返す装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ループ状の流路に3つの温度領域を設け、流路内にサンプル液を注入して圧力でサンプル流体を移動させて繰り返し循環流れを作り、温度サイクルを繰り返す流体循環装置の開示がある。さらに、サンプル液と磁性流体を注入し、外部の磁石を動かして磁性流体を動かすことによりサンプル流体を移動して、同様の繰り返し循環流れを作る開示もある。
【0005】
また、特許文献3では、ループ状の流路上部にあるエラストマー膜に、バルブの機能をもつ複数の空気チャネルを形成するデバイスの開示がある。そして、増幅ではないが、これらの空気チャネルを順次作動してサンプルDNAの循環流れを作り、流路に固定したDNAプローブとのハイブリダイゼーションを繰り返し行うことが開示されている。
【特許文献1】米国特許第6586233号明細書
【特許文献2】特表2005-509424号公報
【特許文献3】特表2003-536058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、サンプル液をループ状の流路にて循環させて核酸の増幅あるいは増幅以外の反応を行う種々のシステムが提案されている。しかしながら、増幅に適用した場合、何れも、攪拌が充分にできず、高感度、高効率な増幅ができなかった。
【0007】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、より効率の良い攪拌が行え、より高感度、高効率な増幅が可能となる温度サイクルシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る温度サイクルシステムは、液体を注入可能なループ形状の流路が内部に形成されたマイクロ流体デバイスと、該デバイスにおける当該流路に温度の異なる複数の温度領域を作り出す手段と、前記マイクロ流体デバイスを振動させて前記液体の送液を行う振動子と、前記振動子を発振させるための信号を出力する信号発生手段と、前記流路の少なくとも一部が前記振動子と対向するように前記マイクロ流体デバイスを保持する保持手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明に係る温度サイクルシステムは、より効率の良い攪拌が行え、より高感度、高効率な増幅を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【0011】
「実施例1」
図1は本発明による温度サイクルシステムの実施例1の構成を示す図である。
【0012】
図1に示される温度サイクルシステムは、液体を注入可能な流路を有するマイクロ流体デバイス(μ-TAS(Micro Total Analysis System)とも言う)1における流路内の液体の送液を行う振動子である超音波ステータ2を有する。ここではリング型超音波モータのステータ(固定子)を用いている。
【0013】
超音波ステータ2には、マイクロ流体デバイス1の流路の少なくとも一部が超音波ステータ2と対向するようにマイクロ流体デバイス1を保持する保持手段としての保持部5が備わっている。保持部5には例えば、磁力やバキューム、静電による吸着方法が適用できる。
【0014】
超音波ステータ2には信号発生器3が信号増幅器4a,4bを介して電気的に接続されている。信号発生器3で発生した信号を信号増幅器4で増幅して超音波ステータ2に電圧信号を与えることにより、超音波ステータ2を発振させる。
【0015】
さらに、本温度サイクルシステムは、マイクロ流体デバイス1の流路に温度の異なる複数の温度領域を作り出す手段としての加熱部6a,6bを備える。加熱部6a,6bは制御部7に電気的に接続されている。この制御部7には上記の信号発生器3も電気的に接続されている。
【0016】
制御部7は、信号発生器3で発生する信号のオン/オフ、電圧、周波数、位相などの制御と、2つの独立した加熱部6a、6bのオン/オフ、温度などの制御を行う。
【0017】
制御部7にはさらに入力部8が電気的に接続されている。この入力部8は、温度サイクルシステムのユーザーが加熱温度、加熱時間、温度サイクル数などの増幅の条件を入力したり、温度サイクルシステムの開始を入力したりするためのものである。
【0018】
また、超音波ステータ2の底面には圧電素子である複数の圧電セラミックスが接着され(不図示)、圧電セラミックスの表面には二組の電極群が配列される。ここで、一組目の電極群が配列した圧電セラミックスを第一相の圧電セラミックスとし、二組目の電極群が配列した圧電セラミックスを第二相の圧電セラミックスとする。すなわち、超音波振動子としての超音波ステータ2は、第一相の圧電素子(第一の圧電素子)と第二相の圧電素子(第二の圧電素子)を具備する構造である。
【0019】
そこで、第一相、第二相の圧電セラミックスをそれぞれ駆動する第一相、第二相の電圧信号(正弦波波形信号)を、保持部5で保持された状態のマイクロ流体デバイス1が共振する周波数で、信号発生器3から出力する。すると、それぞれの電圧信号が信号増幅器4a、4bで増幅されて二組の圧電セラミックスそれぞれの電極群に与えられ、第一相、第二相の圧電セラミックスがそれぞれ伸縮する。それにより、超音波ステータ2が発振し、2つの定在波が発生して合成されるが、上記第一相の信号と第二相の信号(正弦波波形信号)の位相のずれにより進行波になる。このとき、位相差を変えることで進行波の速度を調整することができる。この進行波により、マイクロ流体デバイス1の流路内にある液体を進行波の方向に送液することができる。
【0020】
図2は上記の送液における流速の時間履歴を示す図で、時間経過とともに進行波方向の流れと逆方向の流れとが交互に表れ、すなわち振動的であるが、平均化すると進行波方向にゆっくり流れる。この振動的な流れによって、積極的な攪拌が行われる。また、超音波ステータ2に与える上記の2つの電圧信号(正弦波波形信号)の位相差を0度からおよそ90度までの間で変えると、流速を最小から最大まで変化させることができる。
【0021】
図1に戻り、加熱部6は、加熱されたエアが吐出するようになっており、加熱時には超音波ステータ2の発振を妨げないようにマイクロ流体デバイス1に対してギャップが設けられるように配置される。また、加熱部6には、吐出された加熱エアを逃がす出口が構成されている。さらに、2つの加熱部6a、6bそれぞれが加熱するマイクロ流体デバイス1の流路の長さの比率が変更できるように、2つの加熱部6a、6bはそれぞれ、図1に示す矢印の方向に移動可能になっている。
【0022】
図3はマイクロ流体デバイス1の構成を表す図である。マイクロ流体デバイス1は、合成石英、ガラス、シリコン、または、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などの合成樹脂で形成される。マイクロ流体デバイス1の内部には、保持部5でマイクロ流体デバイス1が保持されたときに超音波ステータ2に重なる大きさのリング形状の流路9が形成されている。流路9の対向する2箇所の上部には、マイクロ流体デバイス1の外部に連通する穴があって、流路9に流体を入れるあるいは流路9から出すための流体の出入り口となる2箇所の流体出入り口10を構成している。流体出入り口10には、取り外しが可能な、流体出入り口10を密閉するためのシール11が貼付されている。
【0023】
温度サイクルシステムのユーザーは、PCR増幅を行うのに必要なテンプレートDNA、プライマ、PCR用DNAポリメラーゼ、dNTP、を混合したPCR反応液を流体出入り口10からピペットなどで注入する。そして、シール11を流体出入り口10を含む領域に貼付して流体出入り口10を密閉する。ユーザーはマイクロ流体デバイス1を保持部5にセットし、PCR増幅の変性時間と伸長時間の比率になるように加熱部6a、6bを移動する。次に、入力部8から、加熱部6a,6bによる加熱の温度をそれぞれ変性温度と伸長温度に設定し、変性時間と伸長時間、温度サイクルの回数、温度サイクルシステムの開始を入力する。
【0024】
すると、制御部7は、流路9内のPCR反応液が設定温度になるように加熱部6a,6bを制御し、さらに設定した変性時間と伸長時間になる流速を算出し、その流速で図3に示す矢印方向に流れるような進行波の振幅と位相差を選択して信号発生器3を制御する。流路9、液体の種類、流速と、振幅、位相差との関係は事前に実験、解析などで求めておく。制御部7が信号発生器3の制御を始めるとPCR反応液は流路9内を流れ、1周すると変性から伸長、または伸長から変性が行われ、設定した温度サイクルになるまで流路9内の移動を続ける。設定サイクル数が終了したら、加熱部6a,6bの制御をオフにし、信号発生器3からの信号出力をオフにしてPCR増幅を終了する。ユーザーはマイクロ流体デバイス1を取り出し、シール11を剥がして流体出入り口10からピペットなどでPCR反応液を吸い出す。
【0025】
以上のように、PCR増幅中のPCR反応液の送液に超音波振動を用いることで流路9の内部まで振動が伝わり、送液と共に攪拌を行うことができる。特に超音波振動の進行波を用いることにより、振動的な流れが発生してより積極的な攪拌を行うことができる。したがって、マイクロ流体デバイス1の流路がPCR増幅の反応場になる場合でも、流路内液が層流にならずに充分に攪拌されながらPCR増幅を行えるので、より高感度、高効率なPCR増幅ができる。特に、テンプレートDNAの濃度が低い場合に攪拌が充分に行われないと、周囲のプライマ、dNTPが消費され切ってPCR増幅が充分に進まないことがあり、本発明の効果が大きい。
【0026】
また、PCR反応液の送液と攪拌を同時に共通の超音波ステータで行えるので、安価で小型な温度サイクルシステムの提供が可能になる。
【0027】
なお、前述した、進行波の速度を規定する位相差は一定に限らず、符号が逆になるような位相差にときどき変えると、一部、進行波の方向が逆、すなわち流れの方向が逆になり、平均流速と比較した攪拌の効果が大きくなる。
【0028】
また、テンプレートDNAの長さによって必要な伸長時間が異なる。そのため、2つの加熱部6a,6bが加熱するマイクロ流体デバイス1の流路の長さの比率が変更できるように2つの加熱部6a,6bの位置が変更可能になっている。これにより、最適な時間でのPCR増幅を行うことができ、より高効率なPCR増幅を行うことが可能になる。
【0029】
さらに、本実施例では、PCR増幅の変性時間と伸長時間の比率になるように加熱部6a,6bをユーザーが移動しているが、入力部8等からユーザーがその比率を設定すると、加熱部6a、6bがその位置に自動的に移動するようにしても良い。
【0030】
また、本実施例では加熱されたエアの吐出で流路9の一部の加熱を行っているが、赤外線の照射あるいはレーザ光照射によって加熱しても良い。さらに本実施例では、加熱部6a,6bをマイクロ流体デバイス1に対してギャップが設けられるように配置している。これは、前述したとおり超音波ステータ2の発振を妨げないようにするためである。しかしながら、共振周波数を大きく変えず、かつ安定させられるのであれば、本実施例のような加熱部6や固体のヒータなどを、ギャップを設けずにマイクロ流体デバイス1に接触させても良く、加熱の効率を上げることができる。
【0031】
「実施例2」
図4は本発明による温度サイクルシステムの実施例2に用いられたマイクロ流体デバイス1の構成を示す図である。マイクロ流体デバイス1を除いた構成は実施例1と同様である。なお、実施例1の図3と同一の符号は、同一又は同様の部材を表す。
【0032】
図4で、マイクロ流体デバイス1内部の流路9は2本あって交差せずに同心状に配置されており、それぞれの流路に2箇所ずつ流体出入り口10がある。ユーザーは、異なる2種類のPCR反応液をそれぞれの流路9の流体出入り口10からピペットなどで注入して、シール11を流体出入り口10を含む領域に貼付して流体出入り口10を密閉する。その後のユーザーの作業、温度サイクルシステムの動作は実施例1と同様である。2種類のPCR反応液で、変性温度と伸長温度は同一のものに限られるが、変性時間と伸長時間は長い方、温度サイクルの回数は多い方に合わせれば良い。
【0033】
本実施例では、同時に2種類のPCR反応液についてのPCR増幅を行うことが可能となった。
【0034】
もちろん、超音波ステータ2の振動が伝わり液体の移動ができる範囲内であれば、3本以上の流路を設け、3種類以上のPCR増幅を行うことも可能である。
【0035】
「実施例3」
図5は本発明による温度サイクルシステムの実施例3に用いられたマイクロ流体デバイス1の構成を示す図である。マイクロ流体デバイス1を除いた構成は実施例1と同様である。なお、実施例1の図3と同一の符号は、同一又は同様の部材を表す。
【0036】
図5で、マイクロ流体デバイス1内部の流路9はリング形状ではなく、一部分が超音波ステータ2に沿った円弧になっているが、その他は超音波ステータ2から外れた位置にてジグザグ形状で配置されている。流路9には、マイクロ流体デバイス1の端より入り口流路12と出口流路13が連通している。とりわけ、入り口流路12は、流路9のうちの、超音波ステータ2に沿った円弧部分であって加熱部6bの加熱部6a側近傍に対応する位置に連通している。一方、出口流路13は、流路9のうちの、超音波ステータ2に沿った円弧部分であって加熱部6a近傍に対応する位置に連通している。
【0037】
このような形状および配置をとる流路9、入り口流路12、出口流路13には、当初PCR反応液と混合しないオイルが充填されている。そして、ユーザーが温度サイクルシステムの開始を入力すると、制御部7により、図示しないポンプでPCR反応液が流路9のうち加熱部6bに対応する部分に注入される。
【0038】
次に、入り口流路12と出口流路13に設けられた図示しないバルブが閉じられ、信号発生器3を制御してPCR反応液を流路9内の加熱部6aに対応する位置まで図5に矢印で示す方向に移動した後、移動を止めて、変性時間分だけ加熱部6a位置に留まらせる。その後、流路9内の加熱部6bに対応する位置まで同じ方向に移動して伸長時間分、加熱部6b位置に留まらせ、以上を繰り返して変性と伸長を繰り返す。PCR増幅が終了したら、入り口流路12と出口流路13に設けられた図示しないバルブを開き、図示しないポンプでPCR反応液を回収する。
【0039】
本実施例では、PCR反応液が超音波ステータ2の上にある流路にあるときにのみ攪拌が行われるという限定があるが、上述した送液動作のため、PCR増幅の変性時間と伸長時間の比率になるように加熱部6a,6bを移動する必要がない。すなわち、大きさが1対1の比率になるような加熱部6a,6bを固定しておけば良い。また、マイクロ流体デバイス1の中でPCR増幅に必要な流路9を超音波ステータ2の形状に合わせる必要がないので、マイクロ流体デバイス1をコンパクトにすることが可能になる。
【0040】
また、本実施例のように流路9の一部分にあるPCR反応液を温度領域に滞在させる方式の場合は、ループ形状にせずに往復移動させることも可能であるが、ループ形状にして一方向に移動することによってPCR反応液全体の滞在時間を均等にすることができる。
【0041】
なお、以上の実施例では、温度サイクルシステムが2つの加熱部をもち、変性温度と伸長温度を設定しているが、3つの加熱部をもつ構成にして、変性温度、アニーリング温度、伸長温度を設定しても良い。
【0042】
さらに、以上の実施例では何れもPCR増幅反応を行っているが、複数の温度でのサイクルが必要な反応であれば、PCR増幅に限らず、本発明の温度サイクルシステムを適用することが可能である。
【0043】
また、以上の実施例では、送液のための超音波振動子としてリング型超音波モータのステータを用いているが、流路の一部のみが超音波ステータの上にある形態を取る場合は、リニア型の超音波モータのステータを用いても良い。
【0044】
また、送液の駆動源として振動子を利用する目的が達成される限り、超音波振動子に限らず、いわゆる音波振動を発生する振動子であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の温度サイクルシステムの実施例1を示す構成図である。
【図2】実施例1のシステムを用いた送液における流速の時間履歴を示す図である。
【図3】本発明の温度サイクルシステムの実施例1に用いられるマイクロ流体デバイス1の構成図である。
【図4】本発明の温度サイクルシステムの実施例2に用いられるマイクロ流体デバイス1の構成図である。
【図5】本発明の温度サイクルシステムの実施例3に用いられるマイクロ流体デバイス1の構成図である。
【符号の説明】
【0046】
1 マイクロ流体デバイス
2 超音波ステータ
3 信号発生器
5 保持部
6a,6b 加熱部
9 流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を注入可能なループ形状の流路が内部に形成されたマイクロ流体デバイスと、
前記流路に温度の異なる複数の温度領域を作り出す手段と、
前記マイクロ流体デバイスを振動させて前記液体の送液を行う振動子と、
前記振動子を発振させるための信号を出力する信号発生手段と、
前記流路の少なくとも一部が前記振動子と対向するように前記マイクロ流体デバイスを保持する保持手段と、を有する温度サイクルシステム。
【請求項2】
前記振動子は第一の圧電素子と第二の圧電素子を具備する構造であり、
前記信号発生手段は、前記第一と第二の圧電素子とをそれぞれ駆動する互いに位相が異なる第一相の信号と第二相の信号とを、前記保持手段で保持された状態の前記マイクロ流体デバイスが共振する周波数で発生し、当該信号の位相のずれにより前記振動子に生じる進行波によって前記送液が行われることを特徴とする請求項1に記載の温度サイクルシステム。
【請求項3】
前記液体がPCR増幅を行うのに必要なPCR反応液であることを特徴とする請求項1または2に記載の温度サイクルシステム。
【請求項4】
前記温度領域の位置が変更可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の温度サイクルシステム。
【請求項5】
前記ループ形状の流路が複数の互いに交差しない流路であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の温度サイクルシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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