説明

測定装置、測定方法、表示装置、及び表示方法

【課題】通常動作時に測定データをサーバに保存して一元管理する生産ラインにおいて、サーバが停止したときに、測定データを欠落させずに単独で測定を行うことができる測定装置を提供する。
【解決手段】サーバ100と通信する測定装置200であって、不揮発性の記憶領域210と、順次測定データを得る測定部220と、前記サーバ100が前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバ100に向けて送信して保存させ、前記サーバ100が前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御部230とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象の諸特性を測定する測定装置、及び最新の測定データを表示する表示装置に関する。特に、測定データを保存して一元管理するサーバが機能を停止したときに測定データを欠落させないようにするための技術、及び最新の測定データを正しく表示するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生産ラインにおいては通常多数の測定装置が稼働している。このような多数の測定装置により各々出力される測定データは、一般的に共通の記憶装置(以下「サーバ」と記す)に保存されて一元管理される。また、ここで一元管理された測定データを用いて、測定装置の近くや集中管理室等に設置した操業監視用の表示装置に最新の測定データが表示される。
【0003】
測定装置の中には24時間無休で稼働し続けなければならないものがある。この様な測定装置が故障した場合には、速やかに修理するか、又は予備の測定装置に置き換えることで、生産ラインを止めない対応をとることができる。
【0004】
一方、サーバを停止させないためにいろいろな提案がなされているが、それでも故障や保守点検等によりサーバを停止することはある。サーバが停止したときには、各測定装置は測定を単独で行うことができるが、サーバに測定データを保存することができないため、測定データを欠落させないための工夫や、表示装置に最新の測定データを正しく表示させるための工夫が必要となる。
【0005】
ここでサーバ停止中に、サーバが収集できないデータをサーバ以外の装置に収集して演算し保存するプラント監視制御装置が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−233891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、サーバ(SVR)の全台停止時におけるデータ欠損を回避すると記載されているが、プラント全体の制御を行う制御装置(PLC)が正常に動作していなければ装置全体が動作しないので、測定装置が単独で測定を行うことは考慮されていない。
【0008】
従って、特許文献1のプラント監視制御装置は、制御装置(PLC)による集中制御の下で、単なる外部記憶装置であるサーバ(SVR)が停止した場合に、制御装置(PLC)がデータの集約場所を一時的にサーバ(SVR)から別の場所に変更するだけのものでしかない。
【0009】
一方、本出願が課題にしているのは、測定データを集約するサーバが停止したときに、各々の測定装置が集中制御の下ではなく単独で測定を行う際に、測定データを欠落させないこと、及び最新の測定データを正しく表示させることである。
【0010】
従って、特許文献1の技術では、本願の課題を解決することはできない。
【0011】
本発明は、通常動作時に測定データをサーバに保存して一元管理する生産ラインにおいて、サーバが停止したときに、測定データを欠落させずに単独で測定を行うことができる測定装置、及び測定方法を提供することを第一の目的とし、また、同じくサーバが停止したときに、最新の測定データに基づいて操業監視用の情報等を正しく表示させることができる表示装置、及び表示方法を提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明に係るサーバと通信する測定装置は、不揮発性の記憶領域と、順次測定データを得る測定部と、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御部とを備える。
【0013】
ここで、前記測定装置は、さらに、表示部を備え、前記表示部は、前記サーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定部より直接、又は前記記憶領域を介して前記測定部により得られる最新の測定データを取得して、前記取得した最新の測定データに基づいた情報を表示するとよい。
【0014】
ここで測定装置において、前記保存制御部は、前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記記憶領域に保存した測定データを前記サーバに向けて送信して保存させるとよい。
【0015】
ここで測定装置において、前記保存制御部は、前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記サーバに向けて送信した測定データを前記記憶領域から消去するとよい。
【0016】
ここで測定装置において、前記保存制御部は、全数保存部と転送部とを含み、前記全数保存部は、前記測定部により得られた測定データを前記記憶領域に全数保存し、前記転送部は、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合、及び前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合は、前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信するとともに前記記憶領域から消去し、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記記憶領域に保存された測定データを前記記憶領域から消去しないとよい。
【0017】
ここで測定装置において、前記保存制御部は、選択保存部と転送部とを含み、前記選択保存部は、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記記憶領域には保存せず、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は前記測定データを前記記憶領域に保存し、前記転送部は、前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信するとともに前記記憶領域から消去し、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合に前記記憶領域に保存された測定データを前記記憶領域から消去しないとよい。
【0018】
ここで測定装置において、前記転送部は、前記記憶領域に保存された測定データのうちの最新の測定データを優先的に前記サーバに向けて送信して保存させるとよい。
【0019】
ここで測定装置において、前記転送部は、前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信する処理を前記測定部による測定データを得る処理よりも優先度を下げて実行するとよい。
【0020】
ここで測定装置において、前記記憶領域は、前記サーバに保存されていない測定データが全数保存される履歴用領域と、前記測定部により得られる最新の測定データのみが保存される表示用領域とを含み、前記表示部は、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合に、前記表示用領域に保存された前記最新の測定データを取得して、前記取得した前記最新の測定データに基づいた情報を表示するとよい。
【0021】
上記目的を達成するために、本発明に係る測定方法は、サーバと通信する測定装置における測定方法であって、前記測定装置は、不揮発性の記憶領域を備え、順次測定データを得る測定ステップと、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御ステップとを含む。
【0022】
ここで、前記測定方法は、さらに、表示ステップを含み、前記表示ステップは、前記サーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置より直接、又は前記記憶領域を介して前記測定装置により得られる最新の測定データを取得し、前記取得した最新の測定データに基づいた情報を表示するとよい。
【0023】
上記目的を達成するために、本発明に係る表示装置は、測定装置により得られた測定データを受信し、前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置であって、前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する。
【0024】
上記目的を達成するために、本発明に係る表示方法は、測定装置により得られた測定データを受信し、前記測定データに基づいた情報を表示する表示方法であって、前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第一表示ステップと、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第二表示ステップとを含む。
【0025】
上記目的を達成するために、本発明に係る測定システムは、サーバと通信する測定装置と、前記測定装置により得られた測定データを受信し前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置とからなる測定システムであって、前記測定装置は、不揮発性の記憶領域と、順次前記測定データを得る測定部と、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御部とを備え、前記表示装置は、前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する測定システム。
【0026】
上記目的を達成するために、本発明に係る測定方法は、サーバと通信する測定装置と、前記測定装置により得られた測定データを受信し前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置とからなる測定システムにおける測定方法であって、前記測定装置は、不揮発性の記憶領域を備え、前記測定装置において、順次前記測定データを得る測定ステップと、前記測定装置において、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御ステップと、前記表示装置において、前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第一表示ステップと、前記表示装置において、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第二表示ステップとを含む測定方法。
【発明の効果】
【0027】
課題を解決するための手段に記載した測定装置、及び測定方法の構成により、サーバが停止するなどして、サーバが測定データを保存不能な場合は、測定装置が備える不揮発性の記憶領域に測定データを保存するので、測定データを欠落させずに測定装置が単独で測定を行うことができる。
【0028】
また、課題を解決するための手段に記載した表示装置及び表示方法の構成により、サーバが停止するなどして、サーバが最新の測定データを提供不能な場合は、最新の測定データを測定装置から直接取得するので、最新の測定データに基づく情報を操業監視等のために表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施の形態1に係る測定システムの概略を示す図である。
【図2】測定処理の概要を示すフローチャートである。
【図3】サーバ保存処理の概要を示すフローチャートである。
【図4】表示装置による表示制御処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】変形例1に係る測定システムの概略を示す図である。
【図6】変形例1に係る測定処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[実施の形態1]
<概要>
実施の形態1は、個々の測定装置により得られる各々の測定データをサーバに保存させて集約する測定システムを示す。実施の形態1に係る測定システムでは、サーバの停止中に各々の測定装置がそれぞれ単独で、各々の測定装置が備える不揮発性の記憶領域に測定データを保存しながら測定を行う。またサーバの復帰後には、測定処理に余計な負荷をかけないようにしながら、各々の測定装置が不揮発性の記憶領域に保存しておいた測定データをサーバに保存させ、不揮発性の記憶領域から測定データを消去する。
【0031】
さらに、サーバから測定データの提供を受け、提供を受けた測定データに基づいた情報を表示する表示装置において、サーバの停止中に測定装置から直接最新の測定データを受信して、受信した最新の測定データに基づいた情報を表示する。
【0032】
<構成>
図1は、実施の形態1に係る測定システム1の概略を示す図である。
【0033】
測定システム1は、例えば液晶フラットパネル用板ガラスの生産ラインにおいて加工中の製品に対して各種測定を担う装置の総称である。測定システム1は、サーバ100、測定装置200、表示装置300、及びネットワーク400を備える。ここで、通常はサーバ100は1台であり、測定装置200、及び表示装置300は複数台あるが、図1においては説明の簡略化のためにそれぞれ1台ずつ記載している。
【0034】
サーバ100は、例えば信頼性の高いビジネス用のサーバコンピュータである。サーバ100は、測定装置200とは別に設置された不揮発性の記憶装置を備える独立した装置である。またサーバ100は、複数の測定装置200がそれぞれ測定対象の諸特性を測定するなどして得た測定データを保存し、保存した各種測定データを一元管理する。
【0035】
ここでサーバ100に保存された各種測定データには、必要に応じて処理が施され、測定装置200における操業監視用の測定データの表示や、最終製品の品質保証のために利用される。
【0036】
測定装置200は、例えば各種測定機器とパソコンとの組み合わせである。測定装置200は、記憶領域210、測定部220、保存制御部230、及び表示部240を含む。測定装置200は、測定対象の外形寸法や肉厚を測定したり、品質を検査して測定データを得て、これをサーバ100へ向けて送信して保存させる。
【0037】
記憶領域210は、パソコンに内蔵されているか、又はパソコンにローカルに接続されている不揮発性記憶装置内の一部の領域である。ここで、不揮発性記憶装置とは、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリである。ここで記憶領域210は、サーバ100に保存されていない測定データが全て保存される履歴用領域211と、最新の測定データのみが保存される表示用領域212とに分かれている。本実施の形態では、履歴用領域211は、一週間分の測定データを記憶できる程度の記憶容量を備える。また、記憶領域210には日付を含むファイル名によって表記されたファイルが自動的に作成され、当該ファイル内に測定データを保存するものとする。
【0038】
測定部220は、測定対象の外形寸法や肉厚を測定したり、品質を検査して、順次最新の測定データを得る。
【0039】
保存制御部230は、サーバ100が測定データを保存可能な場合は、測定部220により得られた最新の測定データをサーバ100に向けて送信して保存させる。一方、保存制御部230は、サーバ100が測定データを保存不能な場合は、測定部220により得られた最新の測定データを記憶領域210に保存する。ここで保存制御部230は、全数保持部231、及び転送部232を含む。
【0040】
全数保持部231は、サーバ100が保存可能であるか保存不可であるかに関係なく、測定部220により得られた最新の測定データを記憶領域210に全数保存する。より詳細には、全数保持部231は、履歴用領域211には、既に保存されている測定データを消去せずに、新しく得られた最新の測定データを追加書き込みする。さらに、全数保持部231は、表示用領域212には、保存されている測定データが消去されるように、保存されている測定データを新しく得られた最新の測定データに置き換える。
【0041】
転送部232は、全数保存部231により記憶領域210に保存された測定データを、サーバ100に転送することを試みる。より詳細には、転送部232は、履歴用領域211に測定データが保存されていないかをチェックし、測定データが履歴用領域211に保存されている場合にのみ以下の転送処理を行う。転送部232はネットワーク400を介してサーバ100との接続を確保し、サーバ100が測定データを保存可能な場合、あるいは、サーバ100が測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合には、転送部232は、履歴用領域211に保存された測定データをサーバ100に向けて送信して保存させる。さらに転送部232は、測定データの保存が完了した旨の通知をサーバ100から受け取ると、該当する測定データを履歴用領域211から消去する。一方、サーバ100が測定データを保存不能な場合には、履歴用領域211に保存された測定データは履歴用領域211から消去されることなく、少なくともサーバ100に転送されるまでそのまま履歴用領域211に保持され続ける。
【0042】
なお、本実施の形態では、転送部232により記憶領域210に保存された測定データをサーバ100に転送した後、すぐに記憶領域210から消去しているが、記憶領域210の空き容量に余裕があるうちは、必ずしも消去しなくてもよい。
【0043】
また、転送部232は、履歴用領域211に保存された測定データのうちの最新の測定データを他の測定データよりも優先的にサーバ100に保存させることが望ましい。サーバ100が復旧した場合に、サーバ100にいち早く最新の測定データが保存されることにより、表示部240や表示装置300が速やかに通常の動作に戻ることができる。
【0044】
ここで最新の測定データが履歴用領域211に保存されているか否かの判断は、履歴用領域211に保存されている測定データの中に、表示用領域212に保存されている測定データと同一のものがあるか否かにより行うことができる。詳細には、例えば各測定データを記憶領域210に保存する際に、各測定データを一意に識別可能な識別情報を測定データ毎に添付しておく。そして、転送部232はこの識別情報を用いて履歴用領域211に保存されている測定データの中から、表示用領域212に保存されている測定データと同一のものを検索する。ここで表示用領域212に保存されている測定データと同一の測定データが検索されれば、転送部232は最新の測定データがあると判定し、表示用領域212に保存されている測定データと同一の測定データを優先的にサーバ100に転送する。ここで識別情報は、例えば測定した日付と時刻、あるいはシリアルナンバー等である。
【0045】
また、転送部232は、記憶領域210に保存された測定データをサーバ100に向けて送信する処理を測定部220による測定データを得る処理などの他の処理よりも優先度を下げて実行することが望ましい。但し記憶領域210に保存された測定データの中の最新の測定データだけは優先度を下げなくてもよい。場合によっては、転送部232は複数回に分けて測定データをサーバ100に向けて送信する。従って、測定部220による測定データを得る処理等の測定装置200が本来行うべき重要な処理を高速かつ安定的に実行させることができる。
【0046】
また、転送部232は、サーバ100が測定データを保存不能な場合には、最新の測定データを表示装置300と表示部240とに送信してもよい。
【0047】
ネットワーク400は、イントラネット等の比較的大規模なネットワークである。
【0048】
表示部240はネットワーク400を介してサーバ100から測定データの提供を受けることが可能なように接続され、かつ測定装置200本体とソケット通信のようなローカルな通信回線を介して通信可能なように接続されている独立した機器である。表示部240はローカルな通信回線を介して記憶領域210内の表示用領域212に保存された最新の測定データを取得できる。なお表示部240は現場のオペレータ用に測定装置200本体の比較的近くに設置することを想定している。ここで、ローカルな通信回線とは、例えばRS232Cなどのシリアルインターフェース等を想定している。従って、比較的大規模なネットワークであるネットワーク400が使用不能となったような場合であっても、測定装置200は単独で動作できる。しかしながら、ネットワーク400のような比較的大規模なネットワークが使用不能になるようなことは近年ほとんど起きないので、ローカルな通信回線の代わりにネットワーク400を用いてもよい。
【0049】
表示部240は、サーバ100が測定データを提供可能な場合は、サーバ100が提供可能な測定データのうちの最新の測定データや過去の測定データの提供を受け、提供を受けた測定データに基づいた情報(例えば最新の測定データや過去の測定データ等)を表示する。一方、表示部240は、サーバ100が測定データを提供不能な場合は、測定部220より直接、又は、記憶領域210を介して、測定部220により得られる最新の測定データを取得して、これに基づいた最新の情報(例えば最新の測定データ)を表示する。
【0050】
なお、測定装置200は、サーバ100が測定データを提供不能な場合に、測定部220が最新の測定データを得る度に、記憶領域210を介さずに最新の測定データを表示装置300と表示部240とに送信してもよい。
【0051】
表示装置300は、サーバ100と測定装置200とにネットワーク400を介して通信可能に接続された独立した機器である。なお、表示装置300は、測定装置200から幾分離れた場所にある集中管理室に設置することを想定している。
【0052】
また表示装置300は、第1受信部310、及び第2受信部320を備える。
【0053】
第1受信部310は、サーバ100が測定データを提供可能な場合に、サーバ100からサーバ100が提供可能な最新の測定データや過去の測定データの提供を受け、提供を受けた測定データに基づいた情報(例えば最新の測定データや過去の測定データ等)を表示する。
【0054】
第2受信部320は、サーバ100が最新の測定データを提供不能な場合に、測定装置200から直接、測定装置200が送信可能な最新の測定データを受信し、受信した最新の測定データに基づいた情報(例えば最新の測定データ等)を表示する。
【0055】
なお、表示装置300と表示部240とは、実質的に同様の機能を備えており両者は同一の構成であってもよい。
【0056】
<制御方法>
測定装置200では、測定処理、及びサーバ保存処理を同時並列的に実行している。
【0057】
また表示部240、及び表示装置300では、それぞれ表示制御処理を実行している。
【0058】
図2は、測定処理の概要を示すフローチャートである。以下に図2を用いて、測定処理の概要を説明する。
【0059】
(1)測定部220が測定対象が測定箇所に移動するまで待つ(ステップS1)。
【0060】
(2)測定部220が測定を開始し、測定対象の外形寸法や肉厚を測定したり、品質を検査して測定データを得る(ステップS2)。
【0061】
(3)全数保持部231が測定の終了を待つ(ステップS3)。
【0062】
(4)全数保持部231が、更新の途中でデータが誤って読み取られるのを避けるため、記憶領域210を読み出し禁止にする(ステップS4)。
【0063】
(5)全数保持部231が、履歴用領域211には既に保存されている情報を消去せずにステップS2で得られた測定データを追加書き込みする。さらに、全数保持部231が、表示用領域212には保存されている情報が消去されるように保存されている情報をステップS2で得られた測定データに置き換える(ステップS5)。
【0064】
(6)全数保持部231が、記憶領域210の読み出しを許可する(ステップS6)。
【0065】
(7)次の測定対象を測定するためにステップS1へ戻る。
【0066】
図3は、サーバ保存処理の概要を示すフローチャートである。以下に図3を用いて、サーバ保存処理の概要を説明する。
【0067】
(1)転送部232が、履歴用領域211に測定データが保存されているか否かを判断する(ステップS11)。
【0068】
(2)履歴用領域211に測定データが全く保存されていない場合は(ステップS11:No)、一定時間動作を休止し(ステップS12)、ステップS11へ戻る。
【0069】
(3)履歴用領域211に1つでも測定データが保存されている場合は(ステップS11:Yes)、転送部232が、保存されている測定データの中に最新の測定データがあるか否かを判断する(ステップS13)。
【0070】
(4)最新の測定データがあると判断された場合には(ステップS13:Yes)、転送部232が、すぐに最新の測定データをサーバ100に向けて送信することを試みる(ステップS14)。
【0071】
(5)転送部232が、最新の測定データをサーバ100に向けて送信することができたか否かを判断する(ステップS15)。
【0072】
(6)送信することができた場合には(ステップS15:Yes)、転送部232が、保存が完了した旨の通知をサーバ100から受け取った後に、該当する測定データを履歴用領域211から消去する(ステップS16)。
【0073】
(7)送信することができなかった場合には(ステップS15:No)、一定時間動作を休止し(ステップS17)、ステップS11へ戻る。
【0074】
(8)最新の測定データがないと判断された場合には(ステップS13:No)、一定時間動作を休止する(ステップS18)。
【0075】
(9)動作を休止した後、最新でない測定データをサーバ100に向けて送信することを試みる前に、再度、転送部232が、保存されている測定データの中に最新の測定データがあるか否かを判断する(ステップS19)。最新の測定データがあると判断された場合には(ステップS19:Yes)、ステップS14へ行く。
【0076】
(10)最新の測定データがないと判断された場合には(ステップS19:No)、転送部232が、最新でない測定データの1つ又は所定数以下を、サーバ100に向けて送信することを試みる(ステップS20)。
【0077】
(11)転送部232が、最新でない測定データをサーバ100に向けて送信することができたか否かを判断する(ステップS21)。
【0078】
(12)送信することができた場合には(ステップS21:Yes)、転送部232が、保存が完了した旨の通知をサーバ100から受け取った後に、該当する測定データを履歴用領域211から消去する(ステップS22)。
【0079】
(13)送信することができなかった場合には(ステップS21:No)、一定時間動作を休止し(ステップS23)、ステップS11へ戻る。
【0080】
図4は、表示装置300による表示制御処理の概要を示すフローチャートである。以下に図4を用いて、表示制御処理の概要を説明する。
【0081】
(1)第1受信部310が、サーバ100から測定データ(例えば最新の測定データや過去の測定データ等)の提供を受けることを試みる(ステップS31)。
【0082】
(2)第1受信部310が、サーバ100から測定データの提供を受けることができたか否かを判断する(ステップS32)。
【0083】
(3)サーバ100から測定データの提供を受けることができた場合には(ステップS32:Yes)、第1受信部310が、提供を受けた測定データに基づいた情報(例えば最新の測定データや過去の測定データ等)を表示する(ステップS33)。
【0084】
(4)一定時間動作を休止し(ステップS34)、ステップS31へ戻る。
【0085】
(5)サーバ100から測定データの提供を受けることができなかった場合には(ステップS32:No)、第2受信部320が、測定装置200から直接、記憶領域210内の表示用領域212に保存された最新の測定データを受信する(ステップS35)。
【0086】
なお、第2受信部320は、測定部220が最新の測定データを得るのを待って、記憶領域210を介さずに測定部220から直接最新の測定データを受信してもよい。
【0087】
(6)第2受信部320が、測定装置200から最新の測定データを受信できたか否かを判断する(ステップS36)。
【0088】
(7)測定装置200から最新の測定データを受信できた場合には(ステップS36:Yes)、第2受信部320が、受信した最新の測定データに基づいた情報(例えば最新の測定データ)を表示する(ステップS37)。
【0089】
(8)一定時間動作を休止し(ステップS38)、ステップS31へ戻る。
【0090】
(9)測定装置200から最新の測定データを受信できなかった場合には(ステップS36:No)、第2受信部320がエラーを表示する(ステップS39)。
【0091】
(10)一定時間動作を休止し(ステップS40)、ステップS31へ戻る。
【0092】
<まとめ>
以上のように、本実施の形態1に係る測定システム1によれば、測定データを暫定的に内蔵する記憶領域に全数保存した後で、内蔵する記憶領域に保存した測定データをサーバ100に転送したときに、内蔵する記憶領域から測定データの消去を行う。よって、測定データをサーバ100に保存できないときには内蔵する記憶領域にそのまま測定データが残るので、測定データを欠落させずに測定装置が単独で測定を行うことができる。また、測定システム1によれば、表示部240、及び表示装置300が、サーバ100が停止するなどしてサーバ100から最新の測定データの提供を受けることができないときには、最新の測定データを測定装置200から直接取得する。従って、最新の情報を正しく表示することができ、測定装置が単独で測定を行うことができる。
[変形例1]
<概要>
変形例1の測定システム2は、実施の形態1の測定システム1から測定装置200を削除して、測定装置500に置き換えたものである。測定装置200はサーバ100が測定データを保存可能か否かに関係なく先に測定データを記憶領域210に全数保存して、後でサーバ100に転送した測定データを消去する。一方測定装置500は先に測定データをサーバ100に向けて送信することを試みて、送信できなかった測定データのみを後で記憶領域210に保存する。
【0093】
<構成>
図5は、変形例1に係る測定システム2の概略を示す図である。
【0094】
測定システム2は、実施の形態1の測定システム1における測定装置200を測定装置500に置き換えたものである。測定システム2は、図5に示すように、サーバ100、測定装置500、表示装置300、及びネットワーク400を備える。
【0095】
なお、測定システム2において、測定システム1と同様の構成には同一番号を付し、その説明を省略する。
【0096】
測定装置500は、実施の形態1における測定装置200から、保存制御部230を削除して、保存制御部530に置き換えたものである。測定装置500は、記憶領域210、測定部220、保存制御部530、及び表示部240を含む。
【0097】
保存制御部530は、サーバ100が測定データを保存可能な場合は、測定部220により得られた最新の測定データをサーバ100に向けて送信して保存させる。一方、保存制御部530は、サーバ100が測定データを保存不能な場合は、測定部220により得られた最新の測定データを記憶領域210に保存する。ここで保存制御部530は、選択保存部531、及び転送部232を含む。
【0098】
選択保存部531は、サーバ100が測定データを保存可能な場合は測定部220により得られた最新の測定データをサーバ100に向けて送信して保存させ、保存が完了した旨の通知をサーバ100から受け取る。この場合、最新の測定データを記憶領域210に保存しない。一方、選択保存部531は、サーバ100が測定データを保存不能な場合は少なくともサーバ100に保存されるまで測定部220により得られた最新の測定データを記憶領域210に保存する。
【0099】
より詳細には、選択保存部531は、保存に失敗した旨の通知をサーバ100から受け取ったとき、あるいは所定の時間が経過してもサーバ100から応答がない場合に、履歴用領域211に既に保存されている情報を消去せずに、該当する最新の測定データを履歴用領域211に追加書き込みする。さらに、選択保存部531は、表示用領域212に保存されている情報が消去されるように、保存されている情報を該当する最新の測定データに置き換えて書き込む。
【0100】
なお、選択保存部531は、サーバ100が測定データを保存不能な場合には、記憶領域210を介さずに最新の測定データを表示装置300と表示部240とに送信してもよい。
【0101】
また、実施の形態1では、転送部232は、最新の測定データを他の測定データよりも優先してサーバ100に保存させることが望ましいとしたが、変形例1では、サーバ100が復旧した場合には、選択保存部531が直接最新の測定データをサーバ100に保存させるため、特に転送部232で最新の測定データを他の測定データよりも優先してサーバ100に保存させなくてもよい。
【0102】
<制御方法>
測定装置500では、測定処理、及びサーバ保存処理を同時並列的に実行している。
【0103】
ここで、測定処理のみが実施の形態1と異なり、サーバ保存処理、及び表示制御処理は、実施の形態1と同様なのでその説明を省略する。
【0104】
図6は、変形例1に係る測定処理の概要を示すフローチャートである。以下に図6を用いて、変形例1に係る測定処理の概要を説明する。
【0105】
なお、図2の実施の形態1に係る測定処理と同様のステップには同一番号を付し、その説明を省略する。
【0106】
(1)〜(3)図2の(1)〜(3)と同様である(ステップS1〜S3)。
【0107】
(4)選択保存部531が、測定部220により得られた最新の測定データを、サーバ100に向けて送信することを試みる(ステップS51)。
【0108】
(5)データ出力部531が、最新の測定データをサーバ100に向けて送信することができたか否かを判断する(ステップS52)。
【0109】
(6)送信することができた場合には(ステップS52:Yes)、一定時間動作を休止し(ステップS53)、ステップS1へ戻る。
【0110】
(7)送信することができなかった場合には(ステップS52:No)、選択保存部531が、更新の途中でデータが誤って読み取られるのを避けるため、記憶領域210を読み出し禁止にする(ステップS54)。
【0111】
(8)選択保存部531が、履歴用領域211には既に保存されている情報を消去せずに該当する測定データを追加書き込みする。さらに、選択保存部531が、表示用領域212には保存されている情報が消去されるように保存されている情報を該当する測定データに置き換える(ステップS55)。
【0112】
(9)選択保存部531が、記憶領域210の読み出しを許可する(ステップS56)。
【0113】
(10)次の測定対象を測定するためにステップS1へ戻る。
【0114】
<まとめ>
以上のように、変形例1の測定システム2によれば、最新の測定データをサーバ100に保存させることを試みた後に、サーバ100に保存されなかったときに内蔵する記憶領域に最新の測定データを保存することができる。よって、測定データをサーバ100に保存できないときには内蔵する記憶領域に測定データを保存することができるので、測定データを欠落させずに測定装置が単独で測定を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、様々な測定を行うあらゆる製品の生産ラインに適用することができる。
【0116】
本発明によれば、サーバが故障や保守点検等によりやむなく停止することがあっても、測定データを欠落させずに測定装置が単独で測定を行うことができ、生産ラインを止めなくてよいので、その産業的利用価値は極めて高い。
【符号の説明】
【0117】
1 測定システム
2 測定システム
100 サーバ
200 測定装置
210 記憶領域
211 履歴用領域
212 表示用領域
220 測定部
230 保存制御部
231 全数保持部
232 転送部
240 表示部
300 表示装置
310 第1受信部
320 第2受信部
400 ネットワーク
500 測定装置
530 保存制御部
531 選択保存部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと通信する測定装置であって、
不揮発性の記憶領域と、
順次測定データを得る測定部と、
前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御部と
を備える測定装置。
【請求項2】
前記測定装置は、さらに、表示部を備え、
前記表示部は、
前記サーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定部より直接、又は前記記憶領域を介して前記測定部により得られる最新の測定データを取得して、前記取得した最新の測定データに基づいた情報を表示する、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記保存制御部は、
前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記記憶領域に保存した測定データを前記サーバに向けて送信して保存させる、請求項1及び請求項2の何れか1項に記載の測定装置。
【請求項4】
前記保存制御部は、
前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記サーバに向けて送信した測定データを前記記憶領域から消去する、請求項3に記載の測定装置。
【請求項5】
前記保存制御部は、全数保存部と転送部とを含み、
前記全数保存部は、前記測定部により得られた測定データを前記記憶領域に全数保存し、
前記転送部は、
前記サーバが前記測定データを保存可能な場合、及び前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合は、前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信するとともに前記記憶領域から消去し、
前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記記憶領域に保存された測定データを前記記憶領域から消去しない請求項4に記載の測定装置。
【請求項6】
前記保存制御部は、選択保存部と転送部とを含み、
前記選択保存部は、
前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記記憶領域には保存せず、
前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存し、
前記転送部は、
前記サーバが前記測定データを保存不能な状態から保存可能な状態になった場合に前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信するとともに前記記憶領域から消去し、
前記サーバが前記測定データを保存不能な場合に前記記憶領域に保存された測定データを前記記憶領域から消去しない、請求項4に記載の測定装置。
【請求項7】
前記転送部は、前記記憶領域に保存された測定データのうちの最新の測定データを優先的に前記サーバに向けて送信して保存させる、請求項5及び請求項6の何れか1項に記載の測定装置。
【請求項8】
前記転送部は、前記記憶領域に保存された測定データを前記サーバに向けて送信する処理を前記測定部による測定データを得る処理よりも優先度を下げて実行する、請求項5〜請求項7の何れか1項に記載の測定装置。
【請求項9】
前記記憶領域は、
前記サーバに保存されていない測定データが全数保存される履歴用領域と、前記測定部により得られる最新の測定データのみが保存される表示用領域とを含み、
前記表示部は、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合に、前記表示用領域に保存された前記最新の測定データを取得して、前記取得した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する請求項2に記載の測定装置。
【請求項10】
サーバと通信する測定装置における測定方法であって、
前記測定装置は、不揮発性の記憶領域を備え、
順次測定データを得る測定ステップと、
前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御ステップと
を含む測定方法。
【請求項11】
前記測定方法は、さらに、表示ステップを含み、
前記表示ステップは、
前記サーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置より直接、又は前記記憶領域を介して前記測定装置により得られる最新の測定データを取得し、前記取得した最新の測定データに基づいた情報を表示する、請求項10に記載の測定方法。
【請求項12】
測定装置により得られた測定データを受信し、前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置であって、
前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する表示装置。
【請求項13】
測定装置により得られた測定データを受信し、前記測定データに基づいた情報を表示する表示方法であって、
前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第一表示ステップと、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第二表示ステップと
を含む表示方法。
【請求項14】
サーバと通信する測定装置と、前記測定装置により得られた測定データを受信し前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置とからなる測定システムであって、
前記測定装置は、
不揮発性の記憶領域と、
順次前記測定データを得る測定部と、
前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御部とを備え、
前記表示装置は、
前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示し、
前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する測定システム。
【請求項15】
サーバと通信する測定装置と、前記測定装置により得られた測定データを受信し前記測定データに基づいた情報を表示する表示装置とからなる測定システムにおける測定方法であって、
前記測定装置は、不揮発性の記憶領域を備え、
前記測定装置において、順次前記測定データを得る測定ステップと、
前記測定装置において、前記サーバが前記測定データを保存可能な場合は、前記測定データを前記サーバに向けて送信して保存させ、前記サーバが前記測定データを保存不能な場合は、前記測定データを前記記憶領域に保存する保存制御ステップと、
前記表示装置において、前記測定装置と通信するサーバが前記測定データを提供可能な場合は、前記サーバから前記サーバが提供可能な測定データのうちの最新の測定データの提供を受け、前記提供を受けた前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第一表示ステップと、
前記表示装置において、前記サーバが前記測定データを提供不能な場合は、前記測定装置から直接、前記測定装置が送信可能な最新の測定データを受信し、前記受信した前記最新の測定データに基づいた情報を表示する第二表示ステップとを含む測定方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−73244(P2013−73244A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209430(P2011−209430)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】