説明

測定試薬

【課題】タイプIVコラーゲンNC1領域由来のペプチド及びその抗体を用いて、腎炎の検出、動物モデルの作製、腎炎治療薬の開発。
【解決手段】ペプチド及び、それらの抗体(新規に精製できた自己抗体及び従来手法で作製の動物由来抗体)を用いる。具体的には、これらのペプチドを抗原としたEIA法(ELISA法も含む)の測定試薬を開発し、腎炎試料から抗ペプチド抗体を見出した。測定方法は、免疫反応である限り、どのような方法でも良く、現在市販されている試薬に用いられている方法なら速やかに導入できる。ペプチド抗体の検出は、抗NC1抗体の検出に比べ格段に高感度である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイプIVコラーゲン由来のペプチド及びその抗体の利用に関する。特にタイプIVコラーゲンのNC1領域由来のペプチド及びその抗体を利用した測定試薬である。
【背景技術】
【0002】
タイプIVコラーゲンは、三本鎖螺旋構造の7Sと中央螺旋域(以下、TH)、非螺旋構造のNC1領域とに分けられる。従来、タイプIVコラーゲンの三本鎖螺旋領域はタイプIVコラーゲンの名称で、腎炎尿より検出されるとして、その測定試薬は臨床診断薬に用いられている。又、タイプIVコラーゲンのNC1領域(以下、NC1)は、腎炎でNC1の尿中濃度測定が有用であることが判明した(特願2003−436150)。
【0003】
タイプIVコラーゲンはa1鎖からa6鎖までの6鎖があり、タイプIVコラーゲン1分子はa鎖三本で構成されている(文献;J Cell Biol 130(5):1219−1229,1995)。稀な腎炎であるグッドパスチャー症候群(狭義の抗糸球体基底膜(GBM)抗体腎炎)の抗原は、NC1のa3鎖上の特定の立体構造部位であると考えられている(文献;J Biol Chem 274(16):11267−11274,1999.)。抗糸球体基底膜(GBM)抗体腎炎では、a3鎖のNC1以外も含む巨大なGBMを抗原とした測定法で抗GBM抗体が血中より測定され、その測定試薬キットは臨床診断薬に用いられている。
【発明の開示】

【発明が解決しょうとする課題】
【0004】
これらは次のような問題があった。測定試薬キットで、タイプIVコラーゲン三本鎖領域を標準品に用いるときや抗タイプIVコラーゲン三本鎖領域抗体作製時には、通常ヒトもしくは動物の胎盤や腎臓や眼球から三本鎖を抽出する必要があり、多大の時間と格別の技術を要する。NC1も三本鎖と同様に抽出と精製には多大の労力と技術を要する。三本鎖螺旋領域(以下、三本鎖)やNC1を含めてタイプIVコラーゲンは分子量が大きいので、尿中に測定される三本鎖やNC1の分子全体が同じように疾患に関与しているのでは無く、一部が中核として疾患に関与している可能性がある。
そのような観点も入れて、腎炎に関しては、タイプIVコラーゲンに限らず広く健常者と異なる蛋白やペプチドを患者の血液や尿から得る努力が払われている。が、未だ、健常者と腎炎患者を識別する物質の特定には至っていない。
実際、患者さんの試料(組織、抽出物、血液、尿など)から蛋白やペプチドを電気泳動で分離して解析することは、疾患に関わる中核部分を見出そうとする試みであるが、蛋白やペプチドの特定にはやはり至っていない。
抗GBM抗体腎炎では抗原部位が特定されているが、患者さんの尿や血清試料からの抗原はもちろん、それに代わる蛋白やペプチド検出の報告も無い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明者は、長年のタイプIVコラーゲン研究の結果、本願を成し遂げた。それは、既に報告しているペプチド(文献;医学と薬学57(5):605−613,2007.yp5,8,10,12,13)及び、それらの抗体(新規に精製できた自己抗体及び従来手法で作製の動物由来抗体)を用いることである。
【0006】
具体的には、これらのペプチド(以下、ペプチド)を抗原としたEIA法(ELISA法も含む)の測定試薬を開発し、腎炎試料から抗ペプチド抗体が見出した。測定方法は、免疫反応である限り、どのような方法でも良く、現在市販されている試薬に用いられている方法なら速やかに導入できる。
ペプチド抗体の検出は、抗NC1抗体の検出に比べ格段に高感度である。
高感度であることは、少ない検体量で健常者と腎炎との識別がより明瞭にする。例えば、尿を試料とするなら、抗NC1抗体の測定では4−5倍の希釈で100ul使用であるが、抗ペプチド抗体の測定は10−20倍の希釈で50ul使用で済み、特に採取量が少ない血清が試料なら、充分に希釈して使用できることは検査として望ましい。希釈倍率を上げなければ同じ免疫方法では、より短時間の測定をも可能にする。
【0007】
続いて、本願発明者は、ペプチドを動物(ラット、モルモット及びウサギ)に投与して作製した抗ペプチド抗体を用いて、尿中から抗原ペプチドをEIA法で検出した。
【0008】
この結果、尿蛋白がマイナスやプラスマイナスの健常者や軽症腎炎とされる尿中にも、抗NC1抗体やNC1、抗ペプチド抗体やペプチドを検出し、尿蛋白の結果と腎障害の程度とが必ずしも一致しないことを見出した。
【0009】
患者さんからの試料を尿とするときには、早朝尿を除く日中のものを、特に午前に採取したものがふさわしい。更に、高血圧疾患なら午前採取が良い。
従来の尿蛋白試験では、一日の中でもっとも蛋白が濃縮されているとして早朝尿を用いる。しかし、発明者は、腎炎(慢性腎炎、高血圧性腎炎、糖尿病性腎炎、IgA腎症他)の検討で、抗NC1抗体は、一日の中で日中、特に午前がもっとも高くなることを見出した。腎炎の早朝尿は一日の中でもっとも抗NC1抗体が低く、症例によっては健常者の平均プラス2倍の標準偏差(2SD)以内で健常範囲となり、腎炎としての識別は困難であった。
健常者の測定では、運動を行っても、一日の間に大きな変動は無かった。
高血圧性腎炎や降圧剤を投与中の腎炎患者さんでは特に午前の検査試料を用いることが有効である。又、健常者に比べ腎炎での腎臓は、負荷の時の耐用域が狭いものと考える。従って、心臓の検査でトレッドミルでの負荷試験を行う様に、腎臓機能検査も負荷を与えて調べる事は、患者さんの体に適した労働を選ぶのに有効と考える。その意味では、特別な負荷試験を行わず、腎機能検査として日常生活の中で尿を終日頻回採取して調べるのが現在の生活環境や労働環境がふさわしいのかを判断するのに最も良いと考える。なお、トレッドミルによる心臓機能検査は、明らかに心臓に障害が認められる時には、危険とされている。
【発明の効果】
【0010】
抗ペプチド抗体とペプチドの測定結果は、抗NC1抗体と同じ傾向であったので、抗ペプチド抗体やペプチドの検出は、NC1や抗NC1抗体の測定に代えて利用できるだけでなく、より高感度な結果をもたらす。
利用するペプチドは合成品なので生体抽出のNC1と異なり一定品質を得られる。ペプチドは抗ペプチド抗体の抗原としても、ペプチド測定の標準品としても利用できる。抗ペプチド抗体は、免疫反応の一種である免疫組織染色法にも使用できる。
更に、ペプチド及び抗ペプチド抗体は動物に投与することで腎炎モデルの作製、腎炎の治療薬として利用可能である。
以下、実施例を示すがこれに本願は限定されるものではない。
【実施例1】
【0011】
尿中ペプチドの検索/実験No.71219
実験概要;EIA法による
試料の固相化;マイクロプレート(Maxi soap NUNK)に希釈尿を固相化
健常者(n=10)腎炎患者(n=9);2倍希釈尿 50ul/well
ブロック剤;0.2%Tween−PBS 300ul/well
検出抗体;抗yp8抗体(ウサギ由来)X1,000 50ul/well、抗yp12抗体(ウサギ由来)X1,000 50ul/well、
酵素標識抗ウサギ抗体;(ヤギ由来CAPPEL)X5,000 50ul/well
発色基質;TMB(+)(DAKO) 50ul/well
反応停止液(1N硫酸)50ul/well
抗体希釈液及びサンプル希釈液は0.05%Tween−PBS
操作後、吸光度をA450nmにて測定
測定結果;
yp8 yp12
健常者No.01 0.132 0.214
02 0.321 0.572
03 0.042 0.057
04 0.000 0.000
05 0.016 0.037
11 0.002 0.028
12 0.000 0.029
13 0.000 0.000
14 0.728 1.829
15 0.026 0.042
AVE. 0.128 0.281
SD. 0.233 0.571
AVE+2SD/0.594 1.423
腎炎患者No.N02 0.216 0.245
N03 0.289 0.367
N04 0.781 0.834
N05 0.722 0.749
N11 0.249 0.890
N12 0.277 0.602
N13 0.000 0.019 ネフローゼ症候群の回復後
N14 0.086 0.222
N15 0.306 0.779
陽性標準 0.625 0.636
(いずれもブランク控除後)
ブランク値 0.082 0.144
【実施例2】
【0012】
尿中抗ペプチド抗体の測定/実験No.80501
実験概要;;
ペプチド固相化マイクロプレート(固相化 10ug/ml,100ul/well;NC1、(yp5,yp8,yp12))、ブロック剤(PBS−0.2%Tween)、検体尿;検体希釈液(PBS−0.05%Tween)にて10倍希釈100ul/well,室温×1時間、検出抗体(酵素標識抗ヒトIgG/CAPPELを5,000倍希釈)室温×30分、基質液(TMB(+)DAKO)100ul/well 室温×15分、停止。液(1N硫酸)100ul/wellA450nm
健常者(n=21)
NO. NC1 yp5 yp8 yp12
6 0.056 0.012 0.706 0.025
7 0.033 0.000 0.573 0.003
8 0.044 0.037 1.314 0.004
9 0.026 0.000 0.905 0.004
10 0.021 0.000 0.513 0.011
17 0.003 0.000 1.296 0.034
18 0.352 0.023 0.078 0.029
19 0.101 0.036 0.946 0.008
20 0.069 0.013 0.424 0.000
21 0.010 0.001 0.000 0.005
22 0.282 0.070 1.346 0.082
24 0.030 0.000 1.228 0.018
25 0.065 0.007 0.152 0.019
26 0.019 0.000 0.251 0.000
27 0.013 0.017 0.456 0.000
28 0.022 0.000 1.148 0.009
29 0.090 0.000 0.488 0.015
30 0.015 0.000 1.048 0.009
32 0.166 0.080 1.748 0.057
33 0.003 0.005 0.178 0.000
34 0.232 0.035 0.732 0.013
Ave. 0.080 0.016 0.739 0.016
SD. 0.097 0.023 0.490 0.021
Ave.+2SD 0.274 0.062 1.719 0.058
腎炎患者
(n=9)
6 0.449 0.512 2.754 0.301
7 0.661 0.630 2.754 0.300
8 0.304 0.474 2.754 0.196
9 0.113 0.050 1.420 0.022
10 0.306 0.233 2.752 0.094
16 0.225 0.412 2.754 0.125
17 0.792 0.998 2.754 0.502
18 0.122 0.223 2.354 0.088
19 0.209 0.068 2.053 0.071
ブランク 0.089 0.172 0.746 0.075
【実施例3】
【0013】
EIA法による抗ペプチド抗体の測定
1 検体と方法
1)検体 腎炎患者(19例)の尿を検体とした。対照は尿試験紙で尿蛋白が陰性の健常者尿(34例)とした(表1)。
2)方法
(1)ペプチドとしてyp5(a5(IV)NC1の61〜80位のアミノ酸配列、STMPFMFCNINNVCNFASRN)、yp8(106〜125位のアミノ酸配列、PFISRCAVCEAPAVVIAVHS)、yp12(166〜185位のアミノ酸配列、SCLEEFRSAPFIECHGRGTC)をそれぞれ異なる96穴マイクロプレートに0.5μg/穴塗布し、4〜8℃にて一夜放置して固相化した。
(2)固相化したマイクロプレートにブロック剤としてPBS(0.2%−Tween20含有)を加えて2時間放置した。
(3)次にPBS(0.05%−Tween20含む)で洗浄し、PBSで10倍に希釈した尿を50μl/穴加えて、室温で2時間放置した。
(4)続いて洗浄し、酵素標識抗ヒトIgG抗体(ウサギ由来、DAKO社)を50μl/穴加えて、室温で1時間放置した。
(5)さらに洗浄し、酵素基質液(TMB(+)、DAKO社)を50μl/穴加えて10分経過後、反応停止液(1N−硫酸)を50μl加え、直ちに波長450nmで吸光度(A450nm)をバイオラッドラボラトリーズ社のModel680を測用いて測定した。
2 測定結果
各抗ペプチド抗体のA450nmでの吸光度は、次のとおりであった。
(1)抗yp5抗体;健常者尿34例は平均(0.347)及び標準偏差(SD,0.108)で、腎炎患者尿19例は平均(0.989)及び標準偏差(0.400)であった。健常者の平均+2SDをカットオフポイント(0.563)とすると、健常者での陽性は2例(陽性率6%)、腎炎患者での陽性は18例(陽性率95%)であった。
(2)抗yp8抗体;健常者尿34例は平均(0.369)及び標準偏差(SD,0.121)で、腎炎患者尿19例は平均(1.820)及び標準偏差(0.746)であった。健常者の平均+2SDをカットオフポイント(0.611)とすると、健常者での陽性は無く(陽性率0%)、腎炎患者での陽性は18例(陽性率95%)であった。
(3)抗yp12抗体;健常者尿34例は平均(0.067)及び標準偏差(SD,0.016)で、腎炎患者尿25例は平均(0.300)及び標準偏差(0.194)であった。健常者の平均+2SDをカットオフポイント(0.099)とすると、健常者での陽性は2例(陽性率6%)、腎炎患者での陽性は16例(陽性率84%)であった。
実測値は下記の通り。
H4NA5−5 H4N5−8 H4N5−12
0.460 0.508 0.065
0.574 0.298 0.089
0.322 0.275 0.058
0.394 0.546 0.063
0.295 0.285 0.060
0.344 0.434 0.071
0.216 0.217 0.055
0.386 0.469 0.065
0.395 0.404 0.059
0.310 0.265 0.053
0.421 0.567 0.067
0.232 0.269 0.056
0.330 0.285 0.061
0.682 0.457 0.120
0.294 0.297 0.057
0.236 0.390 0.063
0.314 0.257 0.087
0.416 0.388 0.057
0.250 0.486 0.061
0.248 0.242 0.057
0.409 0.569 0.113
0.360 0.490 0.088
0.215 0.335 0.054
0.307 0.237 0.054
0.288 0.251 0.054
0.328 0.448 0.059
0.303 0.574 0.055
0.383 0.502 0.075
0.184 0.330 0.065
0.289 0.228 0.059
0.531 0.321 0.070
0.401 0.170 0.065
以下腎炎 以下腎炎 以下腎炎
1.251 2.247 0.442
0.813 1.363 0.189
0.842 1.881 0.259
1.187 2.536 0.322
1.093 2.299 0.625
1.739 2.704 0.523
1.414 2.362 0.456
0.796 2.108 0.227
0.596 0.882 0.085
0.664 1.489 0.228
0.660 1.284 0.121
1.498 2.467 0.508
0.245 0.241 0.060
0.655 0.624 0.117
1.328 2.659 0.504
0.723 1.182 0.092
1.606 2.728 0.685
0.721 1.493 0.201
0.957 2.041 0.239
採取時間帯で測定値に違いが生じるのかを1例につき検討した。本例(女性、52歳)は、高血圧症としてかかりつけていた大学病院専門外来にて慢性腎炎と診断されて間もないものである。尿は連続した2日間の勤務中の合間に随時採取したもので、測定は表題の測定と同時に行い、結果は次のとおりであった。
抗yp5抗体(初日午後6時頃;1.264→初日午後11時頃;0.713→2日午前6時頃;0.486→2日午前10時頃;0.957→2日午後3時頃;0.612)、抗yp8抗体(初日午後6時頃;2.374→初日午後11時頃;1.468→2日午前6時頃;1.015→2日午前10時頃;2.041→2日午後3時頃;1.562)、抗yp12抗体(初日午後6時頃;0.345→初日午後11時頃;0.158→2日早朝尿/午前6時頃;0.129→2日午前10時頃;0.239→2日午後3時頃;0.195)。
同時測定時のカットオフポイントは、抗yp5抗体が0.563、抗yp8抗体が0.611、抗yp12抗体が0.099なので、測定した慢性腎炎の早朝尿(午前6時頃)ではいずれの抗体もカットオフポイント以内であり、健常者域にある。しかし、その他の時間帯での採取尿はいずれの抗体も全て陽性を示した。この結果から、本例では休息の重要性(2日目早朝尿の正常化)と勤務形態が腎臓に負荷を与えていること(初日夕6時の高値)をうかがわせた。又、健常者(2例)ではスポーツを行った後でも尿中の抗体がカットオフポイント内で健常域にとどまったので、測定に用いる腎炎尿の採取時間帯は、体に負荷のかかる活動時に採取することが腎機能を反映する検体としてふさわしいことと思われた。
3 結論
測定結果は、腎炎尿にはa5(IV)NC1上のペプチドを抗原とする抗体が広く存在し、これらの抗体測定は腎炎の検出に有用である。
【表1】


【表2】





【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペプチドとして
yp5(a5(IV)NC1の61〜80位のアミノ酸配列、STMPFMFCNINNVCNFASRN)、yp8(106〜125位のアミノ酸配列、PFISRCAVCEAPAVVIAVHS)、yp12(166〜185位のアミノ酸配列、SCLEEFRSAPFIECHGRGTC)
を用いて、対応する抗体を試料から免疫反応で腎炎を検出する方法。
【請求項2】
請求項のペプチドにより作製した抗ペプチド抗体を用いて、試料中から対応するペプチドを免疫反応で腎炎を検出する方法。
【請求項3】
請求項1のペプチド及び/又は請求項2の抗ペプチド抗体を用いて作製する腎炎モデル。
【請求項4】
請求項1のペプチド及び/又は請求項2の抗ペプチド抗体を用いた腎炎治療剤。

【公開番号】特開2010−271295(P2010−271295A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−142744(P2009−142744)
【出願日】平成21年5月24日(2009.5.24)
【出願人】(598100346)
【Fターム(参考)】