説明

溶融亜鉛メッキ鋼材識別カラータグ

【課題】溶融亜鉛メッキ鋼材に取り付けられる識別タグの情報文字を、解読しやすいように非合金反応色彩着色カラータグを提供する。
【解決手段】鋼板(2)に色彩着色釉薬(1)を全面に施して溶融亜鉛メッキ処理工程でタグが合金反応しないことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鋼材の識別として取り付けられるタグを、溶融亜鉛メッキ処理工程で合金反応から起こるタグへの障害を阻止する非合金反応タグ、及びタグ情報拡大のため色彩着色した、溶融亜鉛メッキ鋼材識別カラータグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、溶融亜鉛メッキ処理を施す建設鋼材等には、溶融亜鉛メッキ工程での耐アルカリ性、耐酸性、耐熱性を考慮して鉄板タグが用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
鉄板タグには、溶融亜鉛メッキ工程で合金反応が起こり、次のような欠点があった。
厚メッキになった場合、タグの文字情報が亜鉛で埋まり解読不能になった。
メッキ溜まりが発生すると、タグの文字情報が亜鉛で埋まり解読不能になった。
メッキ釜から処理材を初動引き上げする方向が、タグ取り付けと逆方向の場合は大量の流れ垂れを浴びて、タグの文字情報は亜鉛で埋まり解読不能になった。
タグ全体が光沢反射するので、解読しづらく誤読を招いた。
色彩着色カラー化は不可能である。
本発明は以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
タグの素材を非合金反応材または鋼板タグを非合金反応釉薬で覆い保護する。
また、釉薬へ顔料を調合することで、色彩着色の識別カラータグを可能にした。
本発明は以上の構成からなる溶融亜鉛メッキ鋼材識別カラータグである。
【発明の効果】
【0005】
非合金反応タグは、メッキが付かないのでタグの情報文字は溶融亜鉛メッキ処理工程前と何ら変わらない、情報の拡大である色による識別情報は、従来の一枚づつ情報文字の読み取り解読作業で招いた誤読を完全に排除したのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
溶融亜鉛メッキ工程において、非合金反応素材や鋼板を適当な寸法に裁断して刻印文字、彫り文字、打ち出し文字、プレス文字、エンボス文字、転写文字等でタグに情報文字を施す。
非合金反応材や、鋼板にガラス系、セラミック系等それに類する釉薬に顔料で色彩着色を施し焼付ける。
【産業上の利用可能性】
【0007】
溶融亜鉛メッキ処理工場と顧客間で事前に建設現場工区指定色の取り決めをすれば双方の出荷、荷受が従来の情報文字解読仕分けから色別仕分けに変わり、飛躍的に省力化し、誤読、誤配を防ぐのである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の断面図であり、図2におけるI−I線断面図である。
【図2】本発明の平面図である。
【符号の説明】
【0009】
1 色彩着色釉薬
2 鋼板
3 情報文字

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融亜鉛メッキ処理工程のメッキ鋼材に取り付けられる識別タグを、鋼板と色彩着色できる非合金反応材で構成した、溶融亜鉛メッキ鋼材識別カラータグ。

【図1】
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【図2】
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