説明

滑り蓋付きパッケージ

本発明は、パック、例えばシガレット用パックに関する。本発明のパック(10)は、第1の部分(20)と、第2の部分(30)とを有している。第1の部分(20)と第2の部分(30)とは、互いに結合されている。また、第1の部分(20)及び第2の部分(30)は、閉位置から開位置まで、及びその逆に、開位置から閉位置まで、互いに対して直線的に移動可能である。第1の部分(20)及び第2の部分(30)は、一致線(50)に沿って完全に接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、パックに関し、詳細には、細長い喫煙品等のタバコ製品用のパック(又はパッケージ)に関する。
【背景技術】
【0002】
タバコ製品、及び、食料品又は菓子等のその他の物品用の最新の非常に一般的なパック様式は、いわゆる「フリップトップ」パック、すなわち、ヒンジ蓋付きのパックである。このようなパックは、包装すべき物品を収容する箱部分、及び、箱部分の後側の端部にヒンジ止めされた蓋部分によって特徴付けられる。典型的には、このようなパックは、箱部分の内側に内フレームを有し、内フレームは、蓋部分が開閉するとき、箱部分から蓋部分の中へ上方に延びる。
【0003】
ヒンジ蓋付きのパックの望ましくない現象は、「スマイリング効果」であり、このスマイリング効果は、箱部分と蓋部分との隙間を称し、パックの完全な閉鎖を妨げる。この効果により、例えば、パックの内容物を不用意に喪失したり、内容物を酸素又は空気に晒すことが増えたり、風味の喪失が増えたりすることを引き起こすので、この効果は望ましくない。
【0004】
「スマイリング効果」の低減を目的として従来技術に多くの提案が為されている。例えば、EP204933B1及びEP205766B1は、カラー側壁の縁部に「耳」を有し又は前壁にかみ合い機構を有する丸み又は面取り付きの長手方向縁部を有するヒンジ蓋付きのパックを開示し、EP650907B1は、蓋の側壁の摩擦を増大させるようにカラー側壁が形成されたヒンジ蓋付きのパックを開示する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ヒンジ蓋付きのパックの上述した欠点を軽減し又は回避する新規な又は改良されたパックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、互いに結合された第1の部分及び第2の部分を有するパックであって、第1の部分及び第2の部分の両方が、閉位置から開位置まで、又はその逆に、開位置から閉位置まで互いに対して連続的に且つ直線的に移動可能である。第1の部分及び第2の部分は、パックの長手方向軸線に沿って又はパックの横方向軸線に沿って、互いに対して直線的に移動可能である。
【0007】
第1の部分すなわち箱部分は、容器として使用するのに適しており、第2の部分は、蓋として使用するのに適している。
【0008】
容器は、パックの商品、すなわち、包装すべき物品を保持することができるパックの部分である。容器は、底壁(これは、同時にパックの底壁でもある)と、底壁に取付けられる少なくとも1つの容器壁とを有する。底壁は、様々な形態をとることができる。例えば、底壁が円形又は楕円形であれば、有利なことには、円形又は楕円形の底壁の周囲に沿って底壁に取付けられるただ1つの容器壁が存在する。もし底壁が、本質的には、矩形(又は正方形)であり、1つ、2つ、3つ又は4つの丸み付きコーナーを有する底壁を含んでいれば、最大4つの識別可能な容器壁、すなわち、前壁、後壁、及び2つの側壁がある。これらの壁の間の縁部は、選択的には、丸みが付けられていてもよいし、面取りされていてもよい。しかしながら、1又は2以上の壁をなくし、且つ/又は、壁の寸法を小さくしてもよい。例えば、前壁をなくしたりその寸法を小さくしたりしてもよいし、且つ/又は、容器側面が側壁で完全に覆われないように、側壁の一方又は両方の寸法を小さくしてもよい。底壁が多角形(例えば八角形)であれば、最大で、底壁の多角形に対応する数の識別可能な容器壁(例えば、八角形の底壁の場合は、最大で総数8の容器壁)がある。例えば、面取り縁部を有するパックの場合、容器は、八角形の底壁と、前壁と、後壁と、2つの側壁と、前壁、後壁及び側壁の面取り縁部によって形成される4つの残りの容器壁とから作られる。一般的には、底壁及び容器壁は、底壁の形態に対応する容器壁が設けられるように互いに順応することが好ましく、1つ又は2以上であるが全てではない最大に可能な容器壁をなくすのがよい。かくして、容器は、底面が閉鎖され、側面の少なくとも一部分が閉鎖される。蓋に向かって差し向けられる容器のてっぺん部分は、少なくとも部分的に、好ましくは、完全に開放している。かくして、容器底壁は、少なくとも部分的に開放している容器のてっぺん部分に対向して配置される。更に、好ましくは、容器壁は、底壁に対して垂直である。容器が内フレーム又はカラーを有していることが特に好ましい。
【0009】
本発明のパックの第2の部分、即ち、蓋部分と称する部分は、上壁(これは、同時にパックの上壁でもある)と、この上壁に取付けられた少なくとも1つの蓋壁とを有する。上壁及び蓋壁は、好ましくは、上壁の形態に対応する蓋壁が設けられるように互いに順応する。1つ又は2以上であるが全てではない最大に可能な蓋壁をなくすのがよい。蓋壁は、上壁に順応し、蓋は、上面が閉鎖され、側面の少なくとも一部分が閉鎖される。容器に向かって差し向けられる蓋の底部は、少なくとも部分的に、好ましくは、完全に開放している。かくして、蓋の上壁は、少なくとも部分的に開放している蓋の底部に対向して配置される。好ましくは、蓋壁は、上壁に対して垂直である。例えば、本質的に矩形(又は正方形)の上壁を有する蓋は、前壁、後壁、及び2つの側壁と連結され、好ましくは、4つの壁の間の少なくとも1つ、更に好ましくは、2つ以上又はすべての縁部に、丸みが付けられるのがよい。
【0010】
パックの2つの部分である容器及び蓋は、好ましくは、出会い開口面を有する。かくして、容器及び蓋は各々、空間を構成する。パックを閉じると、これらの2つの空間は、1つの単一空間に合体する。これにより、開位置では容器の中に保持されるに過ぎないパック内の商品は、閉位置では容器を越えて蓋の中に延びる。これは、例えば、パックの内容物がシガレット等の細長い商品から成る場合に当てはまる。
【0011】
本発明のパックの第1の部分(容器部分)及び第2の部分(蓋部分)は、通常の意図した取扱い条件においてパックを完全に開いたときに2つの部分が互いに分離しないように、互いに結合される。意図した取扱い条件は、全ての内容物が取り出されるまで、パックを繰り返し開閉することを含む。2つの部分の結合は、本質的に永久的な性質のものであり、パックを開いている間に悪影響を受けたり破損されたりしない。かかる本質的に永久的な結合は、例えば、容器、蓋又はその両方の壁に適当な結合手段を固定するために、糊等の接着剤を付けることによって得られる。変形例として、容器部分と蓋部分の間の結合は、例えば、機械的手段により確立されてもよい。結合は、一般的には、容器と蓋とを結合する1又は2以上の適切な結合手段、例えば、糸、ストリップ、より糸、フィラメント、フラップ、舌部又は舌状部分(以下、舌部及び舌状部分をまとめて舌部と称する)又はこれらの任意の組合せによって達成される。特に好ましい結合手段は、舌部である。舌部は、容器又は蓋の一体部分であってもよいし、別の部品であってもよい。後者の場合、舌部の一端は、典型的には、2つのパック部分の一方、例えば容器に取付けられ、舌部の他端は、もう一方のパック部分、例えば蓋に固定される。舌部は、パックと同じ材料で作られるのが有利であり、この材料は、例えば、ボール紙及び紙等の後述する材料である。舌部は、蓋が作られるブランクと同じブランクの一部であってもよいし、そうでなくてもよい。選択的には、舌部は、折曲げられ、例えば、Z式に折り曲げられる。好ましくは、舌部は、シート状の構造を有する。すなわち、舌部は、比較的薄く、その幅は、容器壁又は蓋壁の幅と実質的に同じ又はそれよりも小さく、特に、容器後壁又は蓋後壁よりも小さい。舌部は、パックの開閉中、特に、舌部が容器の後壁とパックの内容物との間を上下に移動するときの十分な剛性を見積るように設計される。
【0012】
本発明によるパックは、ヒンジがない点で特徴づけられ、このことは、蓋部分及び容器部分が、在来のヒンジ蓋付きのパックの場合のようなヒンジ線に沿って結合されないことを意味する。むしろ、本発明のパックは、2つの部分が開位置と閉位置との間を(ヒンジの場合のような円形運動ではなく)直線的な運動で互いに対して連続的に移動可能であることに特徴づけられる。この直線移動を、引き出し方向移動と説明してもよい。
【0013】
閉位置において、パックは、いかなる開口側面も有しないことが好ましい。容器及び蓋の出会い開口面が互いに順応することが更に好ましい。閉位置において、本発明のパックの2つの部分は、互いに対して当接し、すなわち、蓋部分の自由縁は、それと対向し且つそれに対応する形状を有する容器部分の縁に対して、予め設計された一致線に沿って当接する。この一致線は、任意の望ましい形状をとるように設計され、直線であってもよいし、波状であってもよいし、湾曲していてもよいし、矩形であってもよいし、三角形であってもよいし、これらの任意の組合せであってもよい。1つ又は2つ以上の蓋壁及び/又は1つ又は2つ以上の容器壁は、切欠部分を有することも可能である。好ましくは、かかる切欠部分は、蓋壁及び容器壁の互いに整合する位置にあり、一致する形態(例えば、各々が半円形の形態)を有する。切欠部分(例えば、2つの半円形で形成された円形の形態)は、パックを開くことを容易にする。
【0014】
いくつかの従来技術のパックにおいては、閉鎖したパックを得るために、蓋部分がパックの容器部分の上に置かれる。換言すれば、蓋は容器の上に入れ子式に嵌められる。その結果、パックの少なくとも3以上の面の周囲に、リムが設けられる。これとは対照的に、本発明の閉鎖されたパックは、好ましくは、リムを有していないか、或いは、ただ1つのリムしか有しない。換言すれば、蓋を容器まで直線的に移動させることによって、本発明のパックを閉鎖するとき、これら2つの部分は、単一のうまく定められた境界面又は一致線に沿って互いに出会う。従来技術のパックの蓋及び容器部分は、蓋が容器の上を少なくとも部分的に滑るので、境界面又は一致面に沿って互いに出会う。
【0015】
2つの中空空間の上述した特徴と、この中空空間を具体化した部分の直線移動と、うまく定められた一致線に沿った2つの部分の出会いとの組合せは、本発明の特に好ましい実施形態である。
【0016】
上述したように、容器壁及び蓋壁は、好ましくは、容器の底壁及び蓋の上壁に対して垂直である。更に、底壁及び上壁の形態は、互いに順応し、出来上がりのパックが、それに対応する幾何学的形態を有し、その結果、パックは、好ましくは、直方体(丸み付き又は面取りされたコーナーを有する又は有しない矩形の底壁及び上壁の場合)又は円筒形状(円形又は楕円形の底壁及び上壁の場合)を有する。しかしながら、容器壁及び蓋壁がそれぞれ、底壁及び上壁と垂直でないことも可能である。この場合、出来上がりのパックは、例えば、正方形の容器底壁と単一の点に縮小された蓋上壁とを有するピラミッド形をなしていてもよいし、矩形の容器底壁とそれよりも小さい矩形の蓋上壁とを有する円錐台形の形態をなしていてもよい。この場合、パックは、直線的に移動する距離部分に沿って一定の断面を有することが好ましい。
【0017】
本発明によるパックは、更なる利益を提供し、この利益は、例えば、従来のヒンジ蓋付きのパックと比べて、開位置における表面積を増大させることを含む。かかる表面積の増大は、例えば、消費者のコミュニケーション又は情報の目的に有用である。加えて本発明のパックは、パック内での内容物の保存又は芳香の維持を容易にする。これらは、ヒンジ蓋付きのパックから知られている剛性と、既知のソフトパックの取扱い上の利点とを結合する。
【0018】
本発明は、パック自体、並びに、内容物が充填されたパックに関する。本発明の新規なパックは、様々な種類の物品に一般的に有用であるが、例えば、細長い喫煙品、好ましくはシガレット等のタバコ製品に特に有用である。パックの寸法及び形状は、意図する内容物を適切に収容するように選択される。例えば、シガレットパックの寸法は、例えば、10、20又は25本のシガレットを収容するように選択される。
【0019】
好ましくは、本発明のパックは、直方体の形態を有する。選択的には、本発明のパックの(長手方向の)縁部のうちの1又は2以上、好ましくは、その全ては、面取りされ又は丸み付けされる。本発明の特に好ましいパックは、シガレットがパックの長手方向軸線と平行に整列されたシガレットパックである。
【0020】
第1の好ましいサブグループにおいて、本発明は、蓋に固定され又は蓋と一体部品であり且つ容器内を移動可能な任意適当な結合手段によって容器と蓋とが互いに結合されたパックを提供する。好ましくは、かかる結合手段は、舌部である。所望ならば、舌部の結合機能を支援する追加の結合手段が存在していてもよい。
【0021】
パック内容物にアクセスするために、消費者は、蓋を連続的に且つ直線的に移動させる(又は滑らせる)ことによって容器から遠ざけ、蓋を開く。パックを閉鎖するために、蓋を容器に向かって移動させる。
【0022】
蓋が容器から分離することは、1又は2以上の結合手段の存在によって回避される。好ましくは、結合手段は、蓋に固定され又は蓋の一部であり、容器内を移動可能である。結合手段は、蓋の内面の1つに固定されることが有利である。パックを開くときに2つのパック部分が分離することを回避するために、舌部等の結合手段はまた、適切な仕方で容器に固定される。例えば、結合手段を容器に固定する1つの適切な仕方は、機械的相互作用によるものであり、例えば、舌部の下端部に設けられたフラップと、容器の1つ又は2以上の適切な相手部分の1又は2以上の手段との相互係止部である。特に、舌部は、蓋後壁の延長部、例えば、一体型延長部又は蓋後壁の内側に固定される延長部であるのがよく、閉位置及び開位置において、蓋の下縁部を超えて容器の中へ延びる。有利なことには、舌部は、容器後壁の内面と実質的に同じ幅を有するシート状の形態をなす。かくして、舌部は、一方の側において容器の後壁によって案内され、他方の側においてパックの内容物によって案内される。舌部は、容器後壁に固定され、特に、容器の後壁と底壁とによって構成される縁部に固定されるのがよい。これにより、舌部の長さによって本質的に決定される所定範囲の直線移動を可能にする。
【0023】
上述したように、舌部は、パック、例えば、蓋の1つの部分にだけ固定されてもよいし、パックの一体構成要素であってもよい。例えば、開く過程の間にパックの2つの部分が不意に分離することを回避するために必要である第2の部分、例えば、容器への結合が、直線移動中に、有利には、開く過程の間に生じる。例えば、蓋に固定された舌部は、非固定側の端部のところに第1のフラップを有し、第1のフラップは、舌部と平行であり且つそれと隣り合った容器部分の後壁に含まれる1つ又は2以上の第2のフラップと相互作用する。第1のフラップ及び第2のフラップは、それらの間の相互作用を可能にするように構成されることが重要である。第1のフラップ、第2のフラップ及びこれらの間の相互作用によって開くときの直線的な移動の範囲を制限するように、第1のフラップ、第2のフラップ及びこれらの間の相互作用が設計されることが有利である。例えば、第1のフラップ及び第2のフラップは、反対方向に、例えば、それぞれ内側及び外側に曲げられ、それにより、互いに係止する、即ち、連結する相互作用を引き起こす。
【0024】
フラップは、舌部又は壁の一体部分であってもよいし、それらと別の部分であってもよい。フラップが一体部分である場合、フラップは、壁又は舌部の自由縁部の小部分を外側又は内側に曲げることによって構成されるのがよい。変形例として、フラップは、付加要素を壁又は舌部に取付けることによって構成されてもよい。この付加要素は、壁、好ましくは、後壁又は舌部の幅全体の一部にわたって延びていてもよいし、それらの全体にわたって延びていてもよい。好ましくは、フラップは、パックと同じ材料で作られる。しかしながら、プラスチック、金属、又は積層体等の他の適切な材料を使用してもよい。フラップは、壁又は舌部に糊付けされてもよいし、その他の方法で固定されてもよい。
【0025】
第1のフラップ及び第2のフラップは、同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。好ましくは、一方のフラップ、例えば、壁フラップは、矩形の形状を有し、他方のフラップ、例えば、舌部フラップは、三角形又は半円形であるテーパ付きの形状を有する。櫛状又は波状構造等の他の形態も可能である。異なる形状の第1のフラップ及び第2のフラップを採用することにより、第1のフラップ及び第2のフラップの相互作用の性能を改善するのがよい。例えば、容器後壁のフラップは、矩形の形状を有し、舌部フラップは、半円形の形状を有する。
【0026】
パックを開くとき、蓋を直線的に移動させ、舌部フラップ及び後壁フラップが互いに係止するまで容器から遠ざける。これが、最終の開位置である。かかるパックの1つの利点は、蓋と容器との間の結合を行うために、糸、ストリップ、より糸、又はフィラメント等の追加の結合手段が必要ないことである。別の利点は、パックの設計における高い柔軟性である。例えば、容器部分と蓋部分とが2つの異なるブランクから作られるので、これらを別々に製造してもよいし、異なる材料で作成してもよい。
【0027】
選択的には、舌部を折り曲げる。次いで、舌部を、容器の内面、好ましくは、容器の底壁又は前壁に固定する。移動範囲は、折り曲げ状態における舌部の長さと非折り曲げ状態における舌部の長さとの差によって決定される。変形例として且つ/又はそれに加えて、舌部は、細い糸等の1つ又は2以上の他の結合手段によって容器に固定されてもよく、それにより、糸の長さと舌部の長さとによって本質的に決定される移動範囲を可能にする。更なる変形例として、舌部は、容器の後壁の内面よりも小さい幅を有し、且つ、横向きの1つ又は2つのタブを有する。容器は、舌部の移動直線内に容器の側壁に向かって配置され且つタブに対応する突出部を有する。蓋を開くとき、舌部のタブは、容器の突出部と接触し、開き移動を停止させる。
【0028】
結合手段が舌部であるパックについて、完全な即ち最大の開位置において、蓋を直線の開き方向から遠ざけるように曲げ又は揺動させることができるのに十分に、蓋が容器から十分遠くに離れる(即ち容器から自由である)移動可能範囲が特に好ましい。これは、パックの内容物により容易にアクセスできる利点を有する。
【0029】
本発明によれば、本発明のパックには、ヒンジがない。しかしながら、蓋を直線の開き方向から遠ざけるように折り曲げ、曲げ又は揺動させるとき、蓋後壁又は後壁延長部における座屈又は破損の結果として、これら移動が生じることがある。設計された折り曲げ線を蓋後壁又は後壁延長部に設けることにより、設計された線に沿って折り曲げ又は曲げが常に生じることを確実にすることも可能である。
【0030】
第1のサブグループによるパックは、好ましくは、容器の内面に取付けられた内フレーム又はカラーを有し、内フレーム又はカラーは、容器から上方に延び、閉位置の蓋の中に延びる。この構成は、パックの内容物の追加の保護及び保持を提供する利点を有する。加えて、内フレームは、蓋の開閉移動中、案内を行ってもよい。内フレーム又はカラーは、パックの前壁及び左右の側壁を横切って延び、特に好ましくは、少なくとも一部分がパックの側壁から後壁を横切って延びる。かくして、2つのカラー後壁延長部が、左右のカラー側壁に隣接して後壁の両側に1つずつ形成される。延長部は各々、上フラップ及び下フラップに分割されるのがよく、一方のフラップ(下側)は、完全に容器内にあり、もう一方のフラップ(上側)は、一部分しか容器内にない。
【0031】
本発明による特に好ましいパックは、上述した種類のカラーと、平行六面体容器と、非固定側の端部にフラップを有する舌部が一体である又は取付けられた適切な蓋とを組み合わせることによって得られる(以下の舌部の実施形態の詳細な説明を参照)。この組合せの利点は、舌部の下部分がカラー延長部の下フラップと容器の後壁との間に置かれ且つ舌部の上部分がカラー延長部の上フラップとパックの内容物との間に置かれる舌部の安全な案内を、カラーの後壁延長部が提供することである。かくして、一方の側の舌部は、カラーの後壁延長部の下フラップに接触し、他方の側の舌部は、カラーの後壁延長部の上フラップに接触する。この交互の接触は、消費者が行う開閉移動中の蓋の安全な案内になり、容器に対する蓋の捩れのない移動を支持する。
【0032】
本発明による別の特に好ましいパックは、内フレームを有する容器部分と、蓋部分とを有する平行六面体パックであり、容器部分と蓋部分との間の結合手段は、容器の中へ延びる端部にフラップを有する舌部であり、このフラップは、容器の後壁のところで内フレームと互いに係止し、それにより、パックの2つの部分間の結合をなす。
【0033】
好ましくは、第1の好ましいサブグループによるパックは、直方体の形態であり、出会い開口面のところで容器に面する蓋の縁部は、少なくとも1つの切欠部分を形成し、好ましくは、2つの切欠部分を後面及び前面等の対向する面に形成する。切欠部分は、円形、半円形、三角形、特に二等辺三角形等の様々な形態をとることができる。出会い開口面のところで蓋に面する容器の縁部は、容器に面する蓋の切欠部分の相手部分を形成し且つ切欠き部分と一致する。好ましくは、対向する面の2つの相手部分は、切欠部分と一致し、二等辺三角形又は三角形の形態を有する。これらのパックは、2つの切欠部分を有する場合、消費者が左利きであるか右利きであるかに関係なく左手又は右手の親指と、好ましくは人差し指とでパックを保持することができる利点を有し、両方の場合とも、指は二等辺三角形の形態の容器の相手部分の上、即ち、理想的な位置に配置され、その結果、パックを非常にしっかりと保持することができ、且つ、容易に開くことができる。
【0034】
本発明は、第2の好ましいサブグループとして、容器に固定され又は容器の一体部分である適切な結合手段を介して容器と蓋とが互いに結合され、且つ、容器が蓋内で移動可能であるパックを提供する。結合手段は、第1のサブグループに関連して先に構成されたようなものである。しかしながら、第2のサブグループのパックでは、結合手段が、容器後壁の一部又はそれと同一である舌部であることが好ましく、舌部は、選択的には、1本又は2本以上の糸と組み合わされる。
【0035】
この第2のサブグループの第1の実施形態では、容器は、後壁と、底壁と、少なくとも1つ、好ましくは2つの側壁とを有し、前壁を有していない。側壁は、(例えば、半円形又は三角形に)大きさが縮小され、その結果、側壁は、容器の側面を完全には覆わず、容器の側面を横切って延びない。蓋は、上壁と、後壁と、前壁と、少なくとも1つ、好ましくは2つの側壁とを有する。好ましくは、底壁及び上壁は矩形である。側壁は、(例えば、半円形又は三角形の形態の切欠部分を有するように)大きさが縮小され、その結果、側壁は、蓋の側面を完全には覆わずに、縮小された容器の側壁と一致する。かくして、パックが閉位置にある時、部分的な容器の側壁と部分的な蓋の側壁との合致した(適正な)組合せにより、全ての側面が完全に閉鎖される。
【0036】
開き移動の結果、蓋は、開位置において部分的に容器と重なる。パックの開口部が前面に生じる。例えば、シガレットパックの場合、このような構成により、1本又は2本以上のシガレットが全長にわたって横たわるパック前面の開口部を可能にし、その結果、シガレットをパックから容易に取り出すことができる。これは、パックの商品が容易にアクセス可能であるという利点を有する。
【0037】
第2のサブグループの第2の実施形態では、容器は、後壁と、(好ましくは矩形の)底壁と、少なくとも2つの側壁と、前壁とを含む。1つ又は2以上の壁は、縮小された寸法を有するのがよい。例えば、側壁の1つ、前壁及び後壁は、寸法が縮小され、すなわち、これらは、例えば、正方形、半円形、又は三角形の形態である切欠部分を有し、その結果、これらの壁は、容器の側面を完全に覆わず、その一部を覆うに過ぎない。切欠部分は、壁と壁とのの隣接部分に配置される。蓋は、(好ましくは矩形の)上壁と、後壁と、前壁と、少なくとも2つの側壁とを有する。側壁の1つ、前壁及び後壁は、寸法が縮小され、すなわち、例えば、正方形、半円形、又は三角形の形態の切欠部分を有する。切欠部分は、壁と壁との隣接部分に配置され、その結果、壁は、それぞれの側面を完全には覆わないが、好ましくは、容器の切欠部分と本質的に一致する。かくして、パックが閉鎖されると、部分的な容器の壁と部分的な蓋の壁との合致した(一致した)組合せにより、全ての側面が完全に閉鎖される。
【0038】
かくして、上述のパックは、開位置において、2つの対向する面のところで容器と重なる蓋を有する。パックの側面の一方に開口部ができる。これは、パックから商品を容易に取り出すための別の位置である。比較的小さな開口部であるので、パックから内容物が不用意に落ちる危険性が低減されるという利点がある。
【0039】
消費者は、第2のサブグループによるかかるパックを、蓋を容器から離れる方向に移動させることによって開き、蓋を容器の方へ移動させることによって閉鎖する。容器からの蓋の分離は、容器、好ましくは、容器のある部分又は箇所、典型的には、容器の内面の1つに固定された結合手段によって回避される。舌部は、閉位置及び開位置にある蓋の中へ延びる容器の後壁の延長部、好ましくは、その一体部分(かくして、内側の容器後壁に固定された延長部、好ましくは、その直接の延長部)であるのがよい。舌部(すなわち、容器の後壁)は、典型的には、蓋の後壁の内面と本質的に同じ幅で、好ましくは、本質的には同じ高さであるシート状の形態であり、その結果、蓋の後壁及び容器の後壁は、閉位置で完全に一致する。好ましくは、舌部は、蓋の前壁、特に、蓋の前壁及び上壁によって形成された縁部に固定される。これは、舌部の長さによって本質的に決定される所定範囲の直線移動を可能にする。舌部は、選択的には、折り曲げられるのがよい。この時、舌部は、蓋の内面に、好ましくは、蓋の上壁又は前壁に固定されるのがよい。次に、移動の範囲は、折り曲げ状態と非折り曲げ状態における舌部の長さの差によって決定される。変形例として且つ/又はそれに加えて、舌部は、1本又は2本以上の細い糸等の他の結合手段によって蓋に固定されるのがよく、それにより、糸の長さ及び舌部の長さによって本質的に定められる移動範囲を可能にする。更なる変形例として、舌部は、蓋の後壁の内面よりも小さい幅を有し、横向きの1つ又は2つのタブを有する。蓋は、舌部の移動線内に蓋の側壁に向かって配置され且つタブに対応する突出部を有する。蓋を開くとき、舌部のタブは、蓋の突出部と接触し、開き移動を停止させる。別の変形例では、舌部は、1つのパック部分にのみ固定されてもよいし、パック部分の一部であってもよい。この変形例は、第1の好ましいサブグループの実施形態と共に既に説明されており、それと同様に、この実施形態に適用可能である。かくして、これは、結合手段、例えば舌部を容器と固定し、直線開き移動の範囲を制御する更に別の可能性である。
【0040】
第2のサブグループの特に好ましい実施形態では、舌部は、蓋の後壁と完全に一致する容器の後壁によって形成されるのがよい。この実施形態では、容器は、更に、容器底壁及び1つ又は2つの容器側壁(好ましくは、二等辺三角形の形態をなす)を有するが、容器前壁はなく、その結果、パックの商品を極めて容易に取り出すことができる。
【0041】
第2の好ましいサブグループによるパックは、直方体の形態であり、出会い開口面のところで容器に面する蓋の縁部は、少なくとも1つの切欠部分を形成し、好ましくは、2つの切欠部分を対向する面に形成する。切欠部分は、円形、半円形、三角形、特に二等辺三角形等の様々な形態をとることができる。出会い開口面のところで蓋に面する容器の縁部は、容器に面する蓋の切欠部分の相手部分を形成し且つ切欠き部分に一致する。好ましくは、対向する面の2つの相手部分は、切欠部分と一致し、二等辺三角形の形態でを有する。これらのパックは、2つの切欠部分を有する場合、消費者が左利きであるか右利きであるかに関係なく左手又は右手の親指と、好ましくは人差し指とでパックを保持することができる利点を有し、両方の場合とも、指は二等辺三角形の形態の容器の相手部分の上、即ち、理想的な位置に配置され、その結果、パックを非常にしっかりと保持することができ、且つ、容易に開くことができる。
【0042】
上述した全ての可能な変形例以外の特に好ましい実施形態は、舌部が蓋に取付けられるか又は蓋の一体部分であり、舌部フラップが舌部の一体部分であり、舌部フラップが、舌部の非固定側の端部を外方に曲げることによって形成され、容器がフラップを含み、容器のフラップが、容器の後壁の一体部分であり、且つ、容器内壁によって構成される空間の中に後壁の上縁を内方に曲げることによって形成されるパックである。これらの特定のパックは、更に、蓋の後壁延長部に設計された曲げ線(これはまた、蓋の一体部分である舌部の一部とも見ることができる)を有し、それにより、蓋を曲げ線に沿って遠ざかるように正確に揺動させることを可能にする。これらの実施形態は、従来技術のヒンジ蓋付きの又はソフトなパックに比較して、表面積の増大、内容物の保持、及び風味保護の改善、優れた操作特性、良好な安定性、及び容易な製造を含む全ての本発明の利点を集めたものである。
【0043】
本発明によるパックは、様々な材料で又は材料の組合せから製造される。適切な材料は、従来技術で公知であり、例えば、コーティング又はラミネート紙等の紙、ボール紙、プラスチック、軟材等の木材、ベルベット、ベルベット状材料、皮、及び/又は金属を含み、紙及びボール紙が好ましい。材料は、パックの望ましい特性に一致するように選択される。
【0044】
本発明によるパッケージは、別々のブランクから形成され、例えば、1つのブランクは容器用であり、1つのブランクは蓋用である。各部分のブランクは、折り曲げられ、その結果、それぞれ前壁、後壁、側壁、上壁、及び底壁(これらが存在する限り)を有する第1の部分及び第2の部分が形成される。折り曲げることができない材料では、それぞれの壁は、例えば糊付けによって互いに適切に取付けられ、その結果、再び別々の第1の部分及び第2の部分が出来上がる。次いで、第1の部分及び第2の部分は、接着剤又は糸の使用等の適切な結合手段によって互いに結合され、最終的なパックができる。
本発明は、添付の図面によって図示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
図面中の同じ部分は、同じ番号で指示されている。
通常のボール紙で製造された図1の閉鎖シガレットパック10は、蓋20と容器30とを有し、蓋20は、前壁22、側壁24、後壁26、及び上壁28を有し、容器30は、前壁32、側壁34、後壁36、及び底壁38を有している。容器30及び蓋20は、境界線50に沿って一致している。容器30は、通常の寸法のシガレットの群、例えば20本のシガレットを保持するように設計されている。
【0046】
図2は、線II−IIに沿ったシガレットパック10を示す断面図である。上壁28、底壁38、及び、後壁26、36を見ることができ、舌部21が、接着剤によって蓋後壁26の内面に固定され且つ延長部を有し、その結果、図1及び図2に示す閉位置において、延長部は、容器後壁36の下端部の小さな隙間を除いて、後壁26、36の内面の全てを本質的に覆っている。舌部21は、例えば、接着剤の小滴を舌部21と底壁38とに滴下することによって、舌部21の下端部において糸23を介して底壁38に結合される。糸23の長さは、蓋20を容器30から移動させたりそれから引出したりすることができる距離を定める。図2は、更に、前壁22、32及びカラー40を示し、カラー40も、ボール紙で製造され、容器前壁32の内面に糊付けされている。カラー40は、典型的には図2に示すように、容器30を越えて延びると共に、パック10の閉位置において、容器前壁32及び容器側壁34に沿って蓋20の中に延びる。この実施形態では、カラー40は、容器後壁36を横切るように延びていない。更に、容器30と蓋20とが当接する一致線50を示す。
【0047】
図3は、開位置にある図1及び図2のシガレットパック10を、シガレットを省略して示す。容器30、蓋20及びカラー40を、カラー40の前壁42及び側壁44と共に見ることができる。更に、舌部21及びカラー40を見ることができる。
【0048】
図1、図2、及び図3から分かるように、蓋前壁22は、その下縁に二等辺三角形の形態をなす切欠き部分25を有し、切欠き部分25は、容器30に設けられ且つ二等辺三角形の形態をなす相手部分35と一致する。蓋20及び容器30に設けられた一致する同じ二等辺三角形は、図2に示す断面図から分かるように、箱の後面に設けられてもよい。角度αは、好ましくは、約90°である。
【0049】
図1及び図3から分かるように、容器30を保持し、例えば親指を二等辺三角形35の上に置き、蓋を開くために蓋を引いたり蓋を閉じるために蓋を押したりすることによって、開閉を容易に行うことができる。
【0050】
図4は、本発明による別の実施形態、すなわち、第2の好ましいサブグループの第1の実施形態によるシガレットパック10に関する。図4のシガレットパック10は、蓋20を有し、蓋20は、蓋前壁22、側壁24、上壁29及び後壁26を有している。容器30は、底壁39及び側壁34を有している。更に分かるように、図4のシガレットパック10では、容器前壁がなく、容器後壁36は、それであると同時に、蓋20の中に延びる舌部でもある。
【0051】
図4のシガレットパック10は開位置にあり、消費者は、開閉のために、両方とも二等辺三角形の形態をなすことが好ましい容器側壁34を例えば親指と人差し指で掴み、蓋を他方の手で掴み、次いで、容器30及び蓋20を互いに遠ざけることが分かる。図4のシガレットパック10は空であるが、中袋に包まれたシガレットを容器30の中に保持することができることを容易に想像することができる。中袋の使用が望ましくない場合には、容器側壁34を異なる仕方で設計し、完全な側壁が形成されるようにしてもよいし、必要であれば、完全な上壁が形成されるようにしてもよい。かくして、シガレットがシガレットパックから落ちる危険性を回避することができる。
【0052】
図5は、第2のサブグループによる好ましいシガレットパック10の第2の実施形態の実施例を示し、それは、蓋部分20と、蓋20の内外に移動することができる容器30とを有し、蓋部分20は、蓋前壁22、蓋上壁29、蓋後壁26、及び蓋側壁24を有し、容器30は、容器前壁32、容器底壁39、容器後壁36、及び容器側壁34を有する。図示のシガレットパック10に関し、図5のパック10も、蓋20に二等辺三角形を有するのがよい。図5から明らかなように、通常のシガレットパックに比べて比較的小さい開口部46が、シガレットパック10の一方の側に生じ、それにより、シガレットがシガレットパックから不用意に喪失する危険性がかなり低減される。
【0053】
図6は、図1のパックと同様のパックの図2と同様の断面図を示している。相違点は結合手段である。舌部21は、舌部21の非固定側の端部又は縁部を外側に曲げることによって作られた一体型フラップ90を含む。容器後壁36は、壁36の上縁部を内側に曲げることによって作られたフラップ91を含む。
【0054】
図7は、図6のパックの蓋20の背面図である。蓋20は、後壁26及び舌部21を含み、舌部21の非固定側の端部を外側に曲げることによって作られたフラップ90の意匠を示している。フラップの湾曲した縁部92は、容器後壁のフラップ91との容易な相互作用を考慮したものである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】第1の好ましいサブグループを例示する、閉位置にあるシガレットパック10の正面図である。
【図2】図1のシガレットパック10の線II−IIにおける断面図である。
【図3】開位置にある図1のシガレットパック10の斜視図である。
【図4】第2の好ましいサブグループの第1の実施形態を例示する、開位置にあるシガレットパック10の平面図である。
【図5】第2の好ましいサブグループの第2の実施形態を例示する、別のシガレットパック10の平面図である。
【図6】図1と同様のシガレットパック10の線II−IIにおける断面図である。
【図7】図6のパックの舌部21に設けられたフラップ90の意匠及び位置を示す背面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに結合された第1の部分及び第2の部分を有するパックであって、
前記第1の部分及び前記第2の部分の両方が、閉位置から開位置まで又は開位置から閉位置まで互いに対して直線的に移動可能であり、
前記第1の部分及び前記第2の部分は、境界線(50)に沿って完全に一致することを特徴とするパック。
【請求項2】
前記第1の部分及び前記第2の部分の両方が、パックの閉位置と開位置の間を互いに対して直線的に移動可能であり、
前記第1の部分の自由縁が、それと対向する前記第2の部分の自由縁に当接する、請求項1に記載のパック。
【請求項3】
パックがシガレットパック(10)である、請求項1又は2に記載のパック。
【請求項4】
パックは、直線的な移動距離にわたって一定の断面を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパック。
【請求項5】
パックは、紙、ボール紙、プラスチック、木材、ベルベット、ベルベット状材料、布地、皮、金属、又はこれらの任意の組合せで製造される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパック。
【請求項6】
パックは、直方体の形態を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパック。
【請求項7】
長手方向縁部の少なくとも1つ、好ましくはその全ては、丸みが付けられ又は面取りされる、請求項6に記載のパック。
【請求項8】
前記第1の部分は、容器(30)であり、前記第2の部分は、蓋(20)であり、
前記容器(30)及び前記蓋(20)は、結合手段、好ましくは、舌部によって互いに結合され、前記舌部は、前記蓋(20)に固定され又はその一部であり、前記容器(30)内で移動可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパック。
【請求項9】
前記容器(30)の内面に内フレーム(40)が取付けられ、前記内フレームは、前記容器(30)を越えて閉位置の前記蓋(20)の中に延びる、請求項8に記載のパック。
【請求項10】
前記蓋(20)は、開位置において、直線の開き方向から離れるように回転され又は曲げられる、請求項8又は9に記載のパック。
【請求項11】
前記パックは、直方体の形態であり、
出会い開口面のところで前記容器(30)に面する前記蓋(20)の縁部は、少なくとも1つの切欠部分(25)を形成し、又は、2つの切欠き部分を対向する面に形成し、前記切欠き部分は、二等辺三角形の形態を有し、
前記出会い開口面のところで前記蓋に面する前記容器(30)の縁部は、前記切欠部分(25)と一致する1つの相手部分(35)を形成し、好ましくは、2つの相手部分(35)を、対向する面に形成し、前記相手部分は、二等辺三角形の形態を有する、請求項8〜10のいずれか1項に記載のパック。
【請求項12】
前記舌部(21)は、パックの開位置において、部分的に前記容器(30)内にある、請求項8〜11のいずれか1項に記載のパック。
【請求項13】
前記第1の部分は、容器(30)であり、前記第2の部分は、蓋(20)であり、
前記容器(30)及び前記蓋(20)は、舌部又はその他の結合手段によって互いに結合され、前記舌部又はその他の結合手段は、前記容器(30)に固定され又はその一部であり、前記蓋(20)内で移動可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のパック。
【請求項14】
前記蓋(20)は、開位置において、前記容器(30)の上に部分的に重なる、請求項13に記載のパック。
【請求項15】
パックは、開位置において、前面に開口(46)を有する、請求項13又は14に記載のパック。
【請求項16】
前記パックは、直方体の形態であり、
出会い開口面のところで前記容器(30)に面する前記蓋(20)の自由縁部は、少なくとも1つの切欠部分(25)を形成し、前記切欠き部分は、二等辺三角形の形態を有し、
前記出会い開口面のところで前記蓋に面する前記容器(30)の自由縁部は、前記切欠部分(25)に当接する1つの相手部分(35)を形成する、請求項13〜15のいずれか1項に記載のパック。
【請求項17】
開形態の前記蓋(20)は、2つの対向する面において前記容器(30)に重なる、請求項13又は14に記載のパック。
【請求項18】
開位置のパックは、その側面の1つに開口(46)を有する、請求項17に記載のパック。
【請求項19】
パックの開位置において、前記舌部は、部分的に前記蓋(20)内にある、請求項13〜18のいずれか1項に記載のパック。
【請求項20】
前記舌部(21)及び前記容器(30)の各々は、1つ又は2つ以上のフラップ(90、91)を有し、
パックの開位置において、前記舌部のフラップと前記容器のフラップとが互いに係止する、請求項8〜19のいずれか1項、特に請求項8〜12のいずれか1項に記載のパック。
【請求項21】
前記フラップ(90、91)は、前記舌部(21)又は前記容器(30)の一体部分又は別の部分である、請求項20に記載のパック。
【請求項22】
前記舌部のフラップ(90)は、前記容器のフラップ(91)と異なる形状を有する、請求項20又は21に記載のパック。
【請求項23】
前記舌部(21)は、前記蓋(20)に取付けられ、
前記舌部のフラップ(90)は、前記舌部(21)の一体部分であり、前記舌部(21)の非固定側の端部を外方に曲げることによって作られ、
前記容器のフラップ(91)は、前記容器の後壁(36)の一体部分であり、前記容器の後壁(36)の上縁を内方に曲げることによって作られる、請求項20〜22のいずれか1項に記載のパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−523163(P2006−523163A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505108(P2006−505108)
【出願日】平成16年4月13日(2004.4.13)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003887
【国際公開番号】WO2004/089785
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】