説明

漢字熟語ゲーム

【課題】市販されている各種の漢字ドリルや漢字検定試験、あるいは他の漢字関係の問題集からでは、漢字離れの昨今、ブームの時期であっても解決できない漢字に関する問題を、気軽なゲームを通して、楽しみながら覚え、知識として吸収していく方法を発見しながら競技する漢字熟語ゲームを提供する。
【解決手段】麻雀牌と同じ素材、器具を使い、牌の白い部分に漢字一字を刻印し、麻雀と同じ方法で競技を進め、手持ちの牌から熟語を発見し、場に提示してゆき、最後になった牌を操作した後、既に提示されている熟語の組み合わせや提示熟語の数によって順位を決める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は漢字熟語ゲームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、漢字を学習するという基本的な出発は、学校教育の場面で国語という学科からであり、それは日本語を使用することになる唯一の学習手段といえる。そして長じるに従って新聞や書物など多くの機会から知識として吸収していき、また個人的に学び研究する意欲によってその知識はさらに増加してゆく。
【0003】
しかし現代では、学校教育においても社会一般においても、長い間漢字離れという現象によって、漢字への興味や探求心が薄れ、大きな社会問題として取り上げられる事象が多くなった。そんな中、民間企業や公認検定試験などの形で漢字回帰が出現し、漢字博士や百マス漢字など漢字に関するテストやドリルなどが多量に発刊されて、利用者の関心や好奇心をあおってきた。しかし漢字に対する啓発は低く、識字率の高いはずの日本において、なお憂慮する現象もなくならない。それがたとえ漢字ブームの昨今だとしても、その状態が長期に亘るという予想も立てにくく、単なるブームとして終わる一過性の問題としての疑問も残る。また類似品のゲームも考えられず、本発明の存在意義は大である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
漢字博士となる検定試験では、その問題や内容が高度で一般日常ではほとんど使用される場がなく、難解で実用的な価値は少ない。そして合格点を取得したとしても、単なる知識の披瀝としての結果であって、結局は自負心で終始することも多い。また市販されている漢字ドリルでは、主に学生や生徒向けに編纂されており、就学者以外では興味を示す大人が時折購入する程度である。
それらの漢字問題は印刷された冊子として発刊されており、ただ読み解いて漢字を記入していく方法で、その書き込みが最終ページまで終えてしまえば、その経験は貴重なものだが、いずれ忘却のかなたに置き去られる結果になりかねない。つまりそれらの問題集は一度限りの学習で、二度目は無しという既製の概念で終わってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、昨今の漢字ブームにしても検定試験にしても、漢字ドリルにしても、あるいは他のどんな種類の問題形式があったとしても解決できない漢字の学習をゲームの形にして表現したものである。本発明の学習方法は、ゲームをしながら楽しみを通して漢字の知識を増し、さらに自分の脳力を駆使して活性化させていく漢字熟語ゲームという形の競技である。このゲームが面白いのは、漢字の熟語としての組み合わせは無限にあるので、一度限りのゲームで終わらず、何回でも繰り返して行えることが利点であり特徴でもある。
【0006】
本発明の漢字熟語ゲームの進行方向は、麻雀牌と同じ形状、同じ素材の器具を使用して競技を楽しむ方法である。従ってその出発は麻雀のし方と同じ形で始まる。競技は各自が十数個の裏返えしされた牌を手持ちとする。次に手持ちの牌の中から熟語として正しい数個の牌を発見したら該当する組み合せの熟語を何組でも自分の場の前に提示する。それからゲームを始め、場の中央に裏返しになった牌を順番に1個ずつ取り手持ちの牌と見比べ、熟語となる漢字があれば場に提示。なければ手持ちとする。そうやって最後の1個まで競技する。得点は、2個組(機智、絶対など)は2点、3個組(有頂天、熱中症など)で3点、4個組(一石二鳥、起承転結など)で5点、5個組以上で10点と無限に表現でき、点数もとれる。また、熟語として正確でない組の提示は、マイナス3点とする。手持ちの牌の個数は、参加者の人数で多少の変化を自由にして流動的にする。つまり、4人でゲームする場合は手持ちを15個、多人数を一つのサークルでゲームをする場合は、一人分の手持ちを8個などとする。この一人分の手持ちの個数は、その場の参加人数で決定してもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、そうしたゲームの構造をしているので、参加する人数も年令も制限はない。2人から10人程度のグループでも良く、4人ぐらいの数組に分けて勝ち抜きゲームにしてもよい。そして各自の手持ちの個数も、各組で決定でき、任意の個数でゲームができる。それで早い時間で終わったり、競技を長引かせることも自由とする。ゲーム中でも、提示した熟語を楽しんだり、驚いたり、感心したり、褒めたりしてゲームを進めていく。漢字の表現は無限に存在するので、面白味も無限に増加していくのが、この漢字熟語ゲームの特徴である。なお、牌に刻印する漢字の数に制限はなく、主に当用漢字の使用が良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)場の中央に乱雑に積まれた牌を上下二段にして裏返しに並べ整頓する。
(ロ)サイコロで順番を決め、手持ちの牌の個数を任意に決めて2個取って自分の手持ち牌とする。
(ハ)手持ちの中で熟語として成立する組があればその組み合わせをすべて自分の場に提示する。尚、熟語として判断し提示した組はそのまま表にして置く。
(ニ)順に中央の牌を1個ずつ取っていき、手持ちの漢字と熟語として成立する語があれば組みとして場に提示。なければ手持ちとする。
(ホ)ゲーム途中での上がりはなく、最後の1個まで競技する。早く手持ちがなくなった時点で終了し、提示された熟語の組から点数を数え順位を決める。
(ヘ)新しいルールを発見した時、すべて承認し、ゲームのルールとして加える。
本発明の漢字熟語ゲームの競技方法は上記の通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】2字組による熟語例。
【図2】3字組による熟語例。
【図3】4字組による熟語例。
【図4】5字組による熟語例。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体の六面のうちの白い面に、漢字1字を刻印し、麻雀を行なう方法でゲームを進め、2個又は3個、あるいは4個や4個以上の牌の組み合わせによる言語として完成された熟語を数組提示して勝敗を決める漢字熟語ゲーム。
【請求項2】
請求項1の遊戯具の素材を、カードの形に変形させて、ババ抜きやポーカー、神経衰弱の方法などトランプゲームと同様の方法で遊戯を楽しむ漢字熟語ゲーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−213579(P2012−213579A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109890(P2011−109890)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【出願人】(503181956)