説明

漬物の煮物

[課題]年よりでも食べられる柔らかい漬物がほしい。
[解決手段]塩漬けの大根や漬け菜などの漬物を調味料を添えて煮て、袋や容器に詰めた、煮頃漬物と名付けることにする、漬物の煮物。
なし。

【発明の詳細な説明】
[発明の属する技術分野]
柔らかい漬物が欲しい。これに応えた出来合いのものを売り出したい。
[従来の技術]
野菜の惣菜の中では漬物は大変おいしいものであり、ご飯によく合う。しかし白菜漬けでもたくあんでも若い人の歯には快いものであるが、年を取って歯が弱り、特に入歯になると、硬くてなかなか噛めない。
[発明が解決しようとする課題]
これを入歯の人でもおいしく食べられるようにしたい。
[課題を解決するための手段]
それには煮るのが一番である。適当に調味料を添えて煮ると、柔らかくなっておいしい。
[発明の実施の形態]
それを適当な袋や容器に詰めて販売したい。本発明の形態は「特許請求の範囲」に簡単に述記してある。
[発明の効果]
私の若い頃は東京でも道端で漬物市が開かれる程、漬物は多彩に市民の大好物であった。ところがどうしたことか最近ではスーパーでも余り売れていない。家庭で朝食や晩食に御飯をちゃんと摂ることが少なくなったからではないかと思われる。
しかし年を取った人は若い人と違って外食よりは家庭で食事を摂ることが多かろう。洋食的なものより和食的なものが好まれるのではないかと思われる。しかし年を取るに従って歯が悪くなり、肉や生の野菜や硬い野菜を煮たものは食べられなくなる。若い頃おいしかった漬物も殆ど食べられない。
しかし野菜を摂らないと、腹の調子が悪くなる。私はアスパラや椎茸や南瓜や里芋やほうれん草などを主に摂っているが、一日一食くらいは漬物も食べたい。白菜や大根などの漬物を煮て食べると柔らかくておいしいことを知っている。しかし私は漬物を家庭で漬けることが出来ない。殆どの年寄りがそうであろう。そこで柔らかく調味料で煮た漬物を適当な袋や容器に入れて売り出したい。電子レンジで適当に温めて食べてもらえるようにしたい。
一般に漬物の袋詰というと水気がたぶたぶで、絞らないと食べられない。本発明では水気がだぶつかないように、煮汁の殆ど目立たないものにしたいと思っている。
昔野菜を摂ると言えば、その多くを漬物で摂っていた。そう言った食習慣をもう一度取り返したい。
今日和食はどんどん廃り、華食や洋食に内食も外食も代わっている。和食は一般に醤油の塩味を中心に炒り子や鰹で味を付ける。華食や洋食のように複雑に味の要素を組み合せたり、香辛料を使ったりしない。従って和食で塩気を今日のように控えては旨味は出ない。
「現代新百科事典(学研・1966年)」によると、人体の血液・胃液・細胞内には約0.7%の食塩がふくまれ、組織内の浸透圧を調節しているが、この濃度変化には水分の変化をともない、常に一定濃度が保持される。体内では食塩濃度が低下すると水分を放出し、逆の場合は水分を吸収する。ナトリウムは神経の興奮伝達に必要とされ、塩素は胃液中の塩酸の原料となる。成人が一日に必要な摂取量は10〜20グラム、夏期は20〜30グラム程度で、ふつう腎臓から尿中に排出されるが、発汗量が多いときは、皮膚からも大量に失われる。一時に多量摂取すると、消化管を刺激し、循環系を阻害する。長期に渡って欠乏すると、消化液の分泌減退、食欲の減退、疲労などを起こし、過度の場合は痙攣や筋肉の興奮にともなう嘔吐などを起こす、とある。
また「万有百科大事典化学(小学館・1974年)」によると、食塩は水溶液ではナトリウムイオンと塩素イオンに解離しており、ナトリウムイオンは体内で炭酸と結合して重炭酸塩を形成し、血液などの体液のアルカリ性を保持するとともに、一部はリン酸と結合して緩衝物質となり、体液の酸−アルカリ平衡の大幅な変動を阻止する作用をする。またナトリウムイオンは胆汁、膵液、腸液などアルカリ性の消化液の重要な成分である、とある。
これらの記事から解かるように、塩は人間などの動物にとっては必須なもので、必要にして十分食事の度に補われていく必要がある。又少々多く摂ってもその分水分を補えば何ら問題のないことも判る。従って料理の塩味を味を壊してまで控える必要は全くない。十分においしさを出すべきである。
本発明においても必要以上に塩分を控えることはせず、おいしさを売りたいと思っている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩漬けの大根や漬け菜などの漬物を調味料を添えて煮て、袋や容器に詰めた、煮頃漬物と名付けることにする、漬物の煮物。

【公開番号】特開2004−97176(P2004−97176A)
【公開日】平成16年4月2日(2004.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−298046(P2002−298046)
【出願日】平成14年9月4日(2002.9.4)
【出願人】(594052526)
【出願人】(502234662)
【Fターム(参考)】