説明

漬物用重石

【課題】 容器の形に合わせて形状を自由に適応変化させることができ、且つ、衛生上・健康上の安全性にも安心できる漬物用重石を提供する。
【解決手段】 伸縮性のある袋で細粒物を包み、柔軟性を利用して容器の形状に合わせ、自在に形を変化させる事の容易な漬物用重石。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の様々な形に自在に適応して形状が変化でき、且つ衛生的にも安全な漬物用重石に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の漬物用重石は丸型・角型の固形のものが殆どで、容器の形に合わせて重石を選ぶ必要があり、胴体部より入り口が狭い容器にはお手上げだった。また、重さの調節はできても、形状の適応性の無いもの(特許文献1参照)や、形状の変化はできるが、あくまでも一定の容器の構成部品としてのもの(特許文献2参照)もあった。
【特許文献1】 特許公開2004−222648号公報
【特許文献2】 実用新案公開平6−33482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)従来の重石は、丸型・角型の固形のものが殆どであり、重石の大きさに合わせて容器を選ぶか、又は容器にあわせて重石を選ぶ必要があった。
(ロ)容器の入り口が胴体部より狭い場合は、別に重石以外の方法で漬けることを考えねばならなかった。
(ハ)家庭での漬物作りにおいては、作る量はある程度一定なので、一種類の重石でいろんな容器を利用できないと不便である。
(ニ)漬物は材料から染み出て上に上がって来る汁の問題があるので、従来品に多い鉄やアルミ製、あるいはそれらとプラスチック材との組み合わせから成る重石は、衛生上・健康上の安全性から見て、大いに問題がある。
本発明は以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
非常な高熱低温に強く、無臭無害で、柔軟性に富むシリコーンゴムのような素材で袋状を形成し、その中に重みのある細粒物(砂や小石、それに準ずる人工物等)を包み込んで封入し、重石本体を形成する。重石本体の上部中央に取っ手を設ける。
以上を特徴とする漬物用重石である。
【発明の効果】
【0005】
(イ)固形と違って、自由自在に適応変形するので、目下使っていない好みの容器を形状に関係なく漬物容器に利用できる。
(ロ)容器の入り口が胴体部より狭いものでも、重石を自由に容器の中に押し込み、また取り出すことが簡単にできる。但し、この場合、重石の内容物が水のような凍結するものであったら、厳寒時には取り出しに支障が生じるのだが、本発明では重みのある細粒物なので、その心配も無い。
(ハ)重石本体はシリコーンゴムのような素材から形成された袋状なので、高熱に強いだけでなく、零下数十度の低温下でも柔軟性が保持されるため、袋状に封入された内容物が凍結するものでない限り、厳寒時でも支障なくどんな形状の容器にも使用できる。
(ニ)また、重石本体を形成している素材の性質によって、重石が漬物材や汁と直接触れても、衛生上・健康上の安全性について全く心配が無い。
(ホ)漬物を取り出す際に、重石本体上部中央に取っ手を設けてあるので、漬物や汁に直接手が触れないように重石を取りよけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(イ)非常な高熱低温に強く、無臭無害で、柔軟性に富むシリコーンゴムのような素材で袋状を形成し、その中に重みのある細粒物(3)を包み込んで封入し、重石本体(1)を形成する。
(ロ)重石本体(1)の上部中央に取っ手(2)を設ける。
本発明は、以上のような構成で、これを実際に使用する時は、漬物用重石(6)の取っ手(2)を手に持ち、漬物材(4)を仕込んである漬物容器(5)の容器入り口(7)から、重石本体(1)を押し込む。袋状の重石本体(1)の中に封入されている重みのある細粒物(3)は、お互いに押し合いへし合いながら、漬物容器(5)の形状に適応して、袋を自由自在に変形させ、隙間無く漬物容器(5)内に広がり、下の漬物材(4)全体に均等に漬物用重石(6)の重量がかかる。食べごろになったら、取っ手(2)を持って漬物用重石(6)を取りよけて、漬け上がった漬物材(4)を取り出せばよい。どんな厳寒時にも、重石本体(1)の袋状は柔軟性を失うことがないので、容器入り口(7)がたとえ胴体部より狭い場合でも、全く支障なく簡便に使用する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の構造を表す想像斜視図
【図2】本発明の使用例を示す斜視図
【符号の説明】
【0008】
1 重石本体
2 取っ手
3 細粒物
4 漬物材
5 漬物容器
6 漬物用重石
7 容器入り口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常な高熱低温に強く、無臭無害で、柔軟性に富むシリコーンゴムのような素材で袋状を形成し、その中に重みのある細粒物(砂や小石、それに準ずる人工物等)を包み込んで封入し、重石本体を形成し、重石本体の上部中央に取っ手を設けたことを特徴とする漬物用重石。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−142899(P2011−142899A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23545(P2010−23545)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(510033169)
【Fターム(参考)】