説明

無動力ボールトス具

【課題】野球又はソフトボール打撃練習を一人で出来る無動力ボールトス具を提案する。
【解決手段】務動力ボールトス具は主にボールプール1、ボールパスパイプ6、シューター8と支柱91、複数の腕92、基台93からなるスタンドに支持し構成されされていてボールプール1、ボールパスパイプ6に付帯されている回転羽根A31、回転羽根B32、プーリー41、プーリー42、ベルト7及び大きな歯車121、小さな歯車122及とディスクローター131、ブレーキパット付調節ネジ132がそれぞれボールを一球ずつボールプール1からボールパスパイプ6に送る機能を発揮しシューター8からボールが打撃練習者の前方へ放出される。それぞれ最初に輪のある紐又はスットパーピン11を抜き、ボールの停止状態を解除する手動操作を除き自動かつ周期的に本発明の最大目的である動力源の無い環境のグランドにおいて一人無動力で打撃練習を果たすことで解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動力源の無い環境のグランド等で野球及びソフトボール等の打撃練習でボールトスを行う際、相手が居なくても一人無動力で打撃練習のできる無動力ボールトス具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2001−286596公報トスバッテング式の野球の打撃練習機では打撃練習者が一球毎に足でペダルを踏む操作でボールを放出する打撃練習機を提案されているが、自動かつ周期的にボールが放出されるものではない。
【特許文献1】特開2001−286596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記課題を解決するために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の無動力ボールトス具(以下本発明1と言う)は上方にはボールの載る大きさの樋状で下方へ螺旋状で緩やかに傾斜したボールプール1があって、このボールプール1の下端近く底部には長方形の溝穴A21を開口させ、その溝穴A21の下には複数の羽根を有する回転羽根A31が有り、その回転羽根A31が回転するとき、羽根が溝穴A21からボールプール1の空間に入り、その羽根はボールがほぼ半分触れる長さになっており、上記回転羽根31の同軸部にプーリーA41を付帯し、この回転羽根A31の軸をブラケットA51で溝穴A21の両側に固定し、ボールプール1の下端には内径がボールの直径よりやや大きめのボールパスパイプ6と接続しており、その接続部の構造はボールパスパイプ6先端口の一方を半円状に切り欠き、ボールプール1の下端がこの切り欠きに接合した構造になっており、そのボールパスパイプ6は下方へ螺旋状に急傾斜しており、ボールパスパイプ6のほぼ中間の上側には長方形の溝穴B22を開口させ、その溝穴B22の下には複数の羽根を有する回転羽根B32が有り、その回転羽根B32が回転するとき、羽根が溝穴B22からボールパスパイプ6の空間に入り、その羽根はボールがほぼ半分触れる長さになっており、上記回転羽根B32の同軸部にプーリーB42を付帯し、この回転羽根B32の軸をブラケットB52で溝穴B22の両側に固定し、上記プーリーA41とプーリーB42間にはエンドレスのベルト7を架け、ボールパスパイプ6下端にはボールプール1と同形状の樋状からなるシューター8を延接し、このシューター8は緩やかな傾斜から下方側はほぼ水平かつ直線状になっており、上記ボールプール1、ボールパスパイプ6、シューター8を支柱91、複数の腕92、基台93からなるスタンドに支持させて構成したことを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の無動力ボールトス具(以下本発明2という)はボールプール1の溝穴A21上方、上部両側に小さな小穴10を開口させ、その小穴10に先端からボールプール1の幅よりやや長い部分が直線で後側が1/4円形棒状の端に細長い紐を接続したストッパーピン11のピンを差し込み、上記回転羽根A31の同軸部にはプーリーA41及びベルト7に替えて大きな歯車121を取り付け、その大きな歯車121と噛合う小さな歯車122を補助ブラケット53で支持させ付帯して構成したことを特徴とする。
【0006】
請求項3記載の無動力ボールトス具(以下本発明3という)は回転羽根A31の同軸部には更に大きな歯車121及び小さな歯車122に替えて円盤状のディスクローター131とブレーキパット付調節ネジ132を付帯して構成したことを特徴とする。
【0007】
本発明1の無動力ボールトス具はボールプール1に並べたボールを最初にボールパスパイプ6へ送る機構として、プーリーA41とプーリーB42に架けられたベルト7の張りでボールプール1の上にあるボールは停止状態にある。その停止状態を解除する為に回転羽根A31の羽根の内一枚に輪のある紐を引っ掛け、その紐を引っ張る操作を行うことで停止状態が解除され、ボールがボールプール1からボールパスパイプ6に落下し途中の回転羽根B32にボ―ルが触れると羽根が一枚分回転し、回転羽根B32付帯のプーリーB42からベルト7を介してプーリーA41に連動し回転羽根A31が回転する。回転羽根A31が回転することで次のボールが一球分ボールプール1からボールパスパイプ6に落下し、以後同じ動きが繰り返され周期的にボールが一球ずつボールプール1からボールパスパイプ6に送られる。
【0008】
本発明2及び3はボールプール1に並べたボールが重力と傾斜で下方に転がることを防ぐ為ボールプール1の溝穴A21上方、上部両側の小穴10にストッパーピン11を差し込んでおき、ストッパーピン11の紐を引っ張ると小穴10からストッパーピン11が抜けて停止状態が解除され、ボールは回転羽根A31に当たり回転し転がるが、回転羽根A31付帯の大きな歯車121と小さな歯車122及びディスクローター131及びブレーキパット付調節ネジ132の機能が回転羽根A31の回転に減速を与えることでボールが一球ずつ間隔をあけてボールプール1からボールパスパイプ6に落下し、以後同じ動きが繰り返され周期的にボールが一球ずつボールパイプ1からボールパスパイプ6に送られる。
【0009】
本発明1のボールプール1及びシューター8はボールが通過する際、底部の抵抗を小さくする為に長手方向へ幅が細く、縦に低い突起状のリブを複数等間隔に配するものでもよい。
【0010】
本発明1のボールプール1及びシューター8は断面が半円状で複数の細長い線を螺旋状に緩やかな傾斜で等間隔に配し、その内側の垂直方向に細長い複数の線を等間隔に配し双方の接点を接合した面が格子模様で樋状のものでもよい。
【0011】
本発明1のボールパスパイプ6はリング状の細長い線を螺旋状に急傾斜で等間隔に配し、その内側の垂直方向に細長い線を複数、等間隔に配し双方の接点を接合した面が格子模様でパイプ状のものでもよい。
【0012】
本発明1のボールプール1、ボールパスパイプ6、シューター8と、これらを搭載する支柱91、複数の腕92、基台93からなるスタンドは持ち運びを簡便にするため複数に分割できる組み立て方式でもよい。
【0013】
本発明1のスタンド支柱91の下部にはシューター8の位置が幅のある高さに調節できるアジャスターを付帯させたものでもよい。
【0014】
本発明1の回転羽根A31及び回転羽根B32の複数の羽根は3枚ないし4枚でもよい。
【0015】
本発明1のボールプール1、ボールパスパイプ6、シューター8及び回転羽根A31、回
転羽根B32等はそれぞれの部品寸法を改変することで他の球技での練習用ボール
トス具としてでもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の効果として本発明1を用いれば打撃練習者がボールを複数個ボールプール1に並べ、回転羽根A31の羽根の内一枚に先に輪のある細長い紐を引っ掛けシューター8の出口前方の少し離れたところに立ち打撃練習の準備をする。次に打撃練習者が上記の細長い紐を引っ張ると、回転羽根A31の羽根一枚分が回転する。回転羽根A31が回転するとボールプール1のボールが停止状態から解除され、ボールがその重みと傾斜で一球分ボールプール1から転がりボールパスパイプ6に落下して急傾斜で加速しながら途中の回転羽根B32に触れてシューター8から外部に放出される。上記回転羽根B32に触れたボールは回転羽根B32付帯のプーリーB42からベルト7を介して回転羽根A31付帯のプーリーA41に連動し、上記回転羽根A31を回転させて次のボールが一球分ボールプール1を転がりボールパスパイプ6に落下し、回転羽根B32に触れてシューター8から外部に放出される。ボールプール1に並べたボールは一球毎に周期的に同じ動きを繰り返しながらボールパスパイプ6を通りシューター8から放出されボールプール1のボールが空になるまで、最初に細長い紐を引っ張る操作を除き自動かつ一人無動力で打撃練習を果たすことができた。
【0017】
本発明の効果として本発明2(以下本発明2という)を用いれば更に打撃練習者がボールプール1の溝穴A21上方、上部両側の小穴10に差し込まれたストッパーピン11に接続した細長い紐を引っ張り、ストッパーピン11を抜くとボールは停止状態が解除されボールの重みと傾斜で回転羽根A31に転がり羽根が回転し、ボールプール1からボールパスパイプ6に落下しシューター8から外部に放出される。上記ボールはその重みで回転羽根A31の羽根が回転するが回転羽根A31に付帯している大きな歯車131と噛合った小さな歯車132の抵抗と、それぞれの歯車の口径の違いで回転に減速を与え、ボールパスパイプ6に落下しシューター8から外部に放出されボールプール1のボールが空になるまで、最初に輪のある細長い紐を引っ張る操作を除き自動かつ一人無動力で打撃練習を果たすことができた。
【0018】
本発明の効果として本発明3(以下本発明3という)を用いれば更に本発明2のボールプール1の回転羽根A31に付帯している大きな歯車131と小さな歯車132に替えてディスクローター141にブレーキパット付調節ネジ142を接触させ、ネジで接触部分を調節してディスクローター141にブレーキ操作を加えることで回転羽根31の回転に減速を与え、ボールの重みとバランスを取ることによりボールはボールパスパイプ6に落下しシューター8から外部に一球ずつ周期的に放出することで、最初にストッパー用ピン11を抜く操作を除き自動かつ一人無動力で打撃練習を果たすことができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明1のボールプール1にボールパスパイプ6を接合し、ボールパスパイプ6にシューター8を延接して、ボールプール1とボールパスパイプ6のそれぞれの回転羽根A31,回転羽根B32に付帯したプーリーA41、プーリーB42をブラケットA51、ブラケットB52で溝穴A21,溝穴B22の両側に固定し、プーリーA41、プーリーB42間にベルト7を架け支柱91、複数の腕92、基台93からなるスタンドに支持させ、回転羽根A31の内一枚の羽根の先に輪のある紐を架け引っ張ることによって一人無動力で
打撃練習ができるボールトス具全体の実施例を示した斜視図である。
【実施例2】
【0021】
図2は、本発明1のボールプール1の下方に開口させた溝穴A21に回転羽根A31の内一枚の羽根がボールプール1の空間に入り、上記回転羽根A31付帯のプーリーA41をブラケットA51で溝穴A21の下に固定し、プーリーA41にベルト7を架けた実施例を示した部分斜視図である。
【実施例3】
【0022】
図3は、本発明1のボールパスパイプ6の中間の上側に開口させた溝穴B22に回転羽根A32の内一枚の羽根がボールパスパイプ6の空間に入り、上記回転羽根B32付帯のプーリーB42をブラケットB52で溝穴B22の下に固定し、プーリーA42にベルト7を架けた実施例を示した部分斜視図である。
【実施例4】
【0023】
図4は、本発明2のボールプール1の溝穴A21上方の上部両側の小穴11に差し込んだストッパー用ピン11及び回転羽根A31の軸部に付帯している大きな歯車121と小さな歯車122の実施例を示した部分断面図である。
【実施例5】
【0024】
図5、は本発明3の回転羽根A31の軸部に付帯しているディスクローター141とブレーキパット付調節ネジ142の実施例を示した部分断面図である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は動力源の無い環境のグランドで野球又はソフトボールの練習を一人でする際、無動力で打撃練習のできる無動力ボールトス具を利用しての便宜が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】無動力ボールトス具の実施方法を示した説明図である(実施例1)
【図2】無動力ボールトス具の実施方法を示した説明図である(実施例2)
【図3】無動力ボールトス具の実施方法を示した説明図である(実施例3)
【図4】無動力ボールトス具の実施方法を示した説明図である(実施例4)
【図5】無動力ボールトス具の実施方法を示した説明図である(実施例5)
【符号の説明】
【0027】
1 ボールプール
21 溝穴A
22 溝穴B
31 回転羽根A
32 回転羽根B
41 プーリーA
42 プーリーB
51 ブラケットA
52 ブラッケトB
53 補助ブラケット
6 ボールパスパイプ
7 ベルト
8 シューター
91 柱
92 複数の腕
93 基台
10 小穴
11 ストッパー用ピン
121 大きな歯車
122 小さな歯車
131 ディスクローター
132 ブレーキパット付調節ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方にはボールの載る大きさの樋状で下方へ螺旋状で緩やかに傾斜したボールプール(1)があって、このボールプール(1)の下端近く底部には長方形の溝穴A(21)を開口させ、その溝穴A(21)の下には複数の羽根を有する回転羽根A(31)が有り、その回転羽根A(31)が回転するとき、羽根が溝穴A(21)からボールプール(1)の空間に入り、その羽根はボールがほぼ半分触れる長さになっており、上記回転羽根A(31)の同軸部にプーリーA(41)を付帯し、この回転羽根A(31)の軸をブラケットA(51)で溝穴A(21)の両側に固定し、ボールプール(1)の下端には内径がボールの直径よりやや大きめのボールパスパイプ(6)と接続しており、その接続部の構造はボールパスパイプ(6)先端口の一方を半円状に切り欠き、ボールプール(1)の下端がこの切り欠きに接合した構造になっており、そのボールパスパイプ(6)は下方へ螺旋状に急傾斜しており、ボールパスパイプ(6)のほぼ中間の上側には長方形の溝穴B(22)を開口させ、その溝穴B(22)の下には複数の羽根を有する回転羽根B(32)が有り、その回転羽根B(32)が回転するとき、羽根が溝穴B(22)からボールパスパイプ(6)の空間に入り、その羽根はボールがほぼ半分触れる長さになっており、上記回転羽根B(32)の同軸部にプーリーB(42)を付帯し、この回転羽根B(32)の軸をブラケットB(52)で溝穴B(22)の両側に固定し、上記プーリーA(41)とプーリーB(42)間にはエンドレスのベルト(7)を架け、ボールパスパイプ(6)下端にはボールプール(1)と同形状の樋状からなるシューター(8)を延接し、このシューター(8)は緩やかな傾斜から下方側はほぼ水平かつ直線状になっており、上記ボールプール(1)、ボールパスパイプ(6)、シューター(8)を支柱(91)、複数の腕(92)、基台(93)からなるスタンドに支持させて構成したことを特徴とする請求項1記載の野球又はソフトボール等の打撃練習用無動力ボールトス具。
【請求項2】
ボールプール(1)の溝穴A(21)上方、上部両側に小さな小穴(10)を開口させ、その小穴(10)に先端からボールプール(1)の幅よりやや長い部分が直線で後側が1/4円形棒状の端に細長い紐を接続したストッパーピン(11)のピンを差し込み、上記回転羽根A(31)の同軸部にはプーリーA(41)及びベルト(7)に替えて大きな歯車(121)を取り付け、その大きな歯車(121)と噛合う小さな歯車(122)を補助ブラケット(53)で支持させ付帯して構成したことを特徴とする請求項1記載の野球又はソフトボール等の打撃練習用無動力ボールトス具。
【請求項3】
回転羽根A(31)の同軸部には更に大きな歯車(121)及び小さな歯車(122)に替えて円盤状のディスクローター(131)とブレーキパット付調節ネジ(132)を付帯して構成したことを特徴とする請求項1記載の野球又はソフトボール等の打撃練習用無動力ボールトス具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−215632(P2007−215632A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−37565(P2006−37565)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(599062405)