説明

無段変速機を電子的に補助し及び作動させるための装置

電気的に補助される、すなわち電気的に作動される、エンジン軸に対して固定的に接続される第1プーリ部とエンジン軸に関して位置決めできる軸方向に可動な第2のプーリ部を有する第1プーリを備える無断変速機(CVT)である。機械作動式CVTを補助する機構は、可動部分に接続されたナットと、ナットに係合されたネジを有する電動モータとを備えている。ナットはネジのナットに対する回転によって軸方向に動かされ、各プーリ部の間の軸方向隙間を変化させる機械的アクチュエータを補助する。CVTを動作させるための可変アクチュエータは、各プーリ部と同軸に係合される一対のディスクと、様々な傾斜でディスクを接触させるためのローラとを備えている。電動モータ、ローラを回転軸に沿って傾斜させ、各プーリ部間の軸方向隙間を変化させるために異なる速度でディスクを回転させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して変速機に係り、より詳しくは無段変速機を作動させるための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2005年5月2日に出願された米国仮出願第60/676,904号の利益を主張する。
変速機は、ギヤ、ベルトあるいは他の駆動構成要素を用いて自動車の速度およびトルクを変化させる装置である。ほとんどの変速機の設計では、不連続な速度比を使用しており、低変速比は加速、上り坂そして重量物の運搬のためであり、高変速比は高速移動のためである。それらは、入力軸と出力軸との間に配置される多数の平行なギヤ組を使用する。各軸の間の負荷を伝達するギヤ組を変更することによって、入力軸と出力軸の間の速度比が変更される。
【0003】
変速機はまた、無段階で変速できるに設計されもする(CVT)。これらは一般的に入力軸から出力軸へ負荷を伝達するのに摩擦を利用する。摩擦ローラ、ベルト或いは他の構成要素の半径方向位置を変化させることで、速度比が変更される。
【0004】
典型的なCVT10の設計が図1及び2に示されている。それは、駆動(一次)プーリ12と、幅広Vベルト14と、従動(二次)プーリ16とを使用する。速度比は、Vベルト14がプーリ12,16の様々な半径で接触するように、駆動プーリ12と従動プーリ16の幅を変更することによって調整される。図1は、低速度比で動作しているCVT10を示している。ここで、駆動プーリの各半体22、24は離れ、Vベルト14は各プーリの半体22,24と小さな半径で接触する。従動プーリの各半体18,20はこれらの条件下でバネによって相互に近づけられ、強制的にVベルト14が出力端において大きな半径で接触する。この構成は、最大トルク値と減速を提供する。図2は高速度比で動作しているCVTを示しており、駆動プーリ12の各プーリ半体22,24は共に近接して位置決めされ、強制的にVベルト14が各プーリ半体22,24と大きな直径で接触させられ、Vベルト14の速度を増大させる。Vベルトの増大された速度は、従動プーリ16のバネ力に抗して働き、従動プーリ半体18,20を離間させ、そのときVベルト14は従動プーリ18,20と小さな半径で接触する。この構成は、最高速度値を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ほとんどの既存のCVTは、変化する貨物自動車の荷物や使用者の性能要求のような、変化する要求に応えるために容易には変化できない固定された設計の機械的及び油圧式作動機構に依存している。したがって、現状の技術よりも柔軟性および適応性があるCVT作動システムへのニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの特徴によれば、ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する機械的作動式無段変速機のための補助機構が提供される。第1のプーリはエンジン軸に接続されると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有している。前記第2プーリ部に接続するための第1の係合手段と、前記第1の係合手段を同軸に係合するための第2の係合手段を有すると共に、回転時に第1係合手段を軸方向に動かすための電動モータとを備えている。前記第1の係合手段に対する前記第2の係合手段の回転によって、前記第1の係合手段を軸方向に移動させ、これによって補助機構は、機械作動式無段変速機における前記第1プーリ部と第2プーリ部の間の軸方向隙間を変化させるための前記第1プーリ部に対する第2プーリ部の移動を補助する。
【0007】
本発明の一つの特徴によれば、ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する機械的作動式無段変速機を電気的に補助するための方法であって、無段変速機を電気的に補助する方法が提供される。第1のプーリはエンジン軸に取り付けられるようになっており、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有する。前記第2プーリ部に接続するための第1の係合手段が設けられ、第1の係合手段に対する第2の係合手段の回転に応じて第1の係合手段を軸方向に移動させるように、前記第1の係合手段と同軸に係合される第2の係合手段を有する電動モータとが設けられる。前記第2の係合手段を前記第1の係合手段に向けて軸方向に移動させ、前記第1のプーリ部に対する第2プーリ部の移動について機械作動式無段変速機を補助し、それらの間の軸方向隙間を変化させるために、前記電動モータに電力を印加する。
【0008】
本発明の更に他の特徴によれば、電気的に補助される機械的作動式無段変速機は、エンジン軸に対する固定的接続のための第1プーリ部を有する第1のプーリと、前記エンジン軸に関する位置決めのための軸方向移動可能な第2プーリ部と、第2プーリ部に接続された機械式アクチュエータとを有している。電動モータは第1のプーリ部と第2のプーリ部との間の隙間を変化させるために第1のプーリ部に対する第2プーリ部の移動に関して機械式アクチュエータを補助するように、電動モータは第2プーリ部と同軸に係合される。
【0009】
本発明の更に他の特徴によれば、ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する無段変速機のための可変アクチュエータが設けられ、第1のプーリはエンジン軸に接続されると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有する。前記アクチュエータは、前記エンジン軸の周りの接続のための一対のディスクが設けられ、一つは第2プーリ部を軸方向に動かすようになっている。回転軸を有すると共に前記第1と第2のディスクとの間で少なくとも部分的に嵌るようになっているローラが設けられ、このローラはローラ支持体に支持されている。ローラ支持体は、前記第1及び第2のディスクの軸線に関してローラの旋回軸を傾けるようになっており、これにより使用中に前記ローラ支持体を傾けることで、前記第2のディスクを前記第2プーリ部に対して回転させ、前記第1と第2のプーリ部との間の軸方向の隙間を変化させるために前記第2プーリ部を軸方向に動かす。
【0010】
本発明の更なる特徴によれば、ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する無段変速機を作動させる方法が提供される。第1のプーリはエンジン軸に取り付けられると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有する。エンジン軸の周りの接続のために一対のディスクが設けられ、一つはディスクと第2プーリ部との間の相対回転に応じて前記第1プーリ部に対して前記第2プーリ部を軸方向に移動させるように、前記第2のディスクは前記第2プーリ部に対して回転可能に係合されている。旋回軸を有すると共に前記第1及び第2のディスクの間で少なくとも部分的に嵌るようになっているローラが設けられる。前記第1及び第2のディスクの軸線に関してローラの旋回軸を傾けるためのローラ支持体も設けられている。前記プーリに対して前記第2のディスクを回転させ、これにより前記第1と第2のプーリ部との間の軸方向の隙間を変化させるために前記ローラ支持体を傾斜させる。
【0011】
本発明の更に他の特徴によれば、無段変速機であって、エンジン軸に固定接続される第1プーリ部とエンジン軸に関する位置決めのための軸方向に移動可能な第2プーリ部を有する第1プーリとを有する第1のプーリが設けられる。アクチュエータは、エンジン軸の周りに固定接続される第1のディスクと前記第2のディスクが前記第2プーリ部に対して回転したときに前記第2のプーリ部を前記第1プーリ部に対して動かすために前記第2プーリ部に同軸に係合される第2のディスクとを有する。
【0012】
本発明の目的及び利点は、添付書類との組み合わせにおいて以下の詳細な説明を読むことでより明確になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の原理についての理解を容易にする目的のために、図面に図示される実施形態が参照され、詳細な説明がそれを記載するために用いられる。本発明の範囲を限定しないような代替案、更には図示された装置の改良、更に図示された本発明の原理の応用が、本発明に関連する技術分野の当業者に普通に想起されるように予期されることは言うまでもなく理解されるであろう。
【0014】
図3および4は、プーリ26と、本発明の一実施形態による機械的作動式無段変速機(CVT)を補助するための補助機構28を示しており、それはCVTの機械的動作に追加されるか、あるいはそれから抽出される。プーリは、固定されたプーリ半体、すなわちエンジン軸32に固定された部分30と、可動プーリ半体、すなわち使用中に作動スプリング36とフライウェイト38の動きによって加えられるバネ力に応じて、固定されたプーリ半体に対して軸方向に移動可能な部分34を有している。
【0015】
補助機構28は、ネジ付き開口、すなわちプーリ26に対して軸方向に位置決めされると共にプレート42とスペーサ44とによって可動プーリ半体34に接続されるナットとして示されている第1の係合手段と、ネジ付き軸、すなわちネジとして示されているナットを係合する第2の係合手段と、エンジン軸に同軸に取り付けられ、エンジン軸50から飛び出しているように示されている電動制御モータ48とを有している。ナットとネジの組み合わせは、右回りネジが望ましいが、特定の応用例では左回りネジでもよい。
【0016】
動作中に、制御システム(以下に説明する)によってプーリ半体30と34の間の軸方向隙間を変化させるのに何ら補助がない場合、ナット40とネジ46は通常、エンジン軸32と同じ速度で回転する。補助機構28が、図3に示すように低速度比位置にプーリ26を動かすのを補助するために起動すると、制御モータ48はネジの回転を低速にし、これによりナットが固定プーリ半体から可動プーリ半体を引き離す。このことは作動スプリング36とフライウェイト38が各プーリ半体間の軸方向隙間を増大させることを補助し、ベルト52がプーリに対して小さな直径部分で接触するのを可能にする。補助機構28が、図4に示すように高速度比位置にプーリ26を動かすのを補助するために起動すると、制御モータ48はネジの回転をエンジン軸よりも速くし、これによりナットが可動プーリ半体を固定プーリ半体に向けて押す。このことは各プーリ半体間の軸方向隙間を減少させることを補助し、ベルト52がプーリに対して強制的に大きな直径部分で接触するようにする。
【0017】
本発明の他の特徴点は、固定プーリ半体と可動プーリ半体を備えるプーリを有するCVTを作動させるための可変アクチュエータである。図5,6は、本発明に係る可変アクチュエータの一実施形態を示しており、可動プーリ半体56はネジ形成部58を有している。ネジ形成部は、特定の応用範囲においては代替的に固定プーリ半体60に組み合わせられても良い。
【0018】
図示されたアクチュエータ54は、固定プーリ半体60に固定された第1ディスク62と、第1ディスクに隣接した第2ディスク64と、可動プーリ半体56のネジ形成部58に係合されるナット66と、各ディスクに隣接して配置されたローラ68と、ローラ支持ヨーク72に連結された電子制御モータ70と、第2ディスクとナットとの間に配置された波型ワッシャとを備えている。ディスクは波型ワッシャによって予め荷重がかけられており、それはローラがディスク上で滑るのを防ぐための十分な引張り力を提供するための寸法にされた従順なバネであり、システムの力と反対に各プーリ半体を作動させる。ヨーク72はモータ軸に回転自在に取り付けられ、ローラ68はモータ軸及びヨークの軸線に対して直角な回転軸で回転自在にヨークに取り付けられている。ローラの回転軸は通常エンジン軸線と平行であるが、その傾斜角はヨーク72を介してモータによって制御される。すなわち、モータはヨークを回転させ、これにより図7及び8に示すように、ローラの回転軸を傾斜させる。ヨークは、リング76と各ディスク間の環状隙間に嵌り込むローラ78によって所定位置に保持される。
【0019】
動作中において、第2ディスク64とアクチュエータ54のナット66は、制御システムによって各プーリ半体60,62間の軸方向隙間の変化が生じていない場合、通常はエンジン軸(図示略)と同じ速度で回転している。アクチュエータが図7に示すように低速度比位置にプーリを動かすように作動すると、制御モータ70は、ローラが第2ディスクの回転を低速にし、ナットをネジ形成部58に対して回転させ、可動プーリ半体を固定プーリ半体から引き離すように、ローラ68の軸を傾斜させる。このことにより、図示のようにベルト80が小さな直径でプーリに接触するのを可能にする。アクチュエータが図8に示すように高速度比位置にプーリを動かすように作動すると、制御モータ70は、ローラが第2ディスクをエンジン軸よりも早く回転させ、ナットをネジ形成部58に対して回転させ、可動プーリ半体を固定プーリ半体に向けて押すように、ローラ68の軸を傾斜させる。このことにより、図示のようにベルト80を強制的に大きな直径でプーリに接触させる。
【0020】
図5〜8に示される実施形態の利点は、制御モータに対する出力要件が、図3及び4に示される補助機構に対する出力要件よりもかなり小さいということである。各プーリ半体を移動させるのに必要とされる動力の大部分はエンジンから得られ、制御モータはディスク上のローラを傾斜させるために必要とされる小さな力を提供するだけである。
【0021】
どちらかの実施形態において、制御システムは所望のエンジン速度を設定するためにスロットルの位置情報を使用し、そして所望のエンジン速度を維持するために必要なCVTの速度比を調整する。制御戦略の一例が図9に図示されている。与えられたスロットル位置情報によってエンジン速度の設定点が決定され、そして制御システムは設定点と実際のエンジン速度との間の差に基づいて所望のCVT変速比を決定する。例えば、CVTが低速度比(図9における急な傾斜)でスタートし、そして自動車の速度が増大し、エンジン速度も対応して増大した場合、制御システムはエンジンへの負荷を増大させるためにCVTを高速度比(図9における緩やかな傾斜)に向けてシフトアップし、これによりエンジン速度を比較的一定に保持しようとする。固定されたスロットル設定、例えばスロットル部分的開状態に対しては、制御システムはCVTの速度比を車速と共に、グラフ内のスロットル部分的開状態の水平線における低速度比限界から高速度比限界まで連続的に変化させると同時に、エンジン速度を相対的に一定に保つ。仮にエンジン速度が丘を登ることにより増加する負荷に起因して設定点よりも低下した場合は、例えば制御システムはエンジンへの負荷を低減するために低速度比(図9における急な傾斜)に向けてCVT速度比をシフトダウンし、これにより再びエンジン速度を相対的に一定に保持しようとする。もし必要であれば、エンジン速度の設定点は、エンジン速度が車速より幾分増大するのを許容するように、スロットル位置と車速に基づいてもよい。制御システムの一例は、ここに参考として組み込まれている米国特許第4811225号に開示されている。
【0022】
本発明は、例示され図面および上記説明に詳細に説明されているが、あくまでも例示と理解されるべきであり、特徴を限定するものではなく、望ましい実施形態が示され記載されたに過ぎず、本発明の思想の範囲内の全ての改変や改良は保護されることが要求されることを理解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】低速度比状態での従来の無断変速機の斜視図である。
【図2】高速度比状態での従来の無断変速機の斜視図である。
【図3】低速度比状態での本発明の一実施形態に係る補助機構を有する機械的作動式無断変速機の断面図である。
【図4】高速度比状態として示されている図3の無断変速機の断面図である。
【図5】本発明に係る可変アクチュエータの一実施形態の断面図である。
【図6】図5の可変アクチュエータのモータとヨーク構造体の側面図である。
【図7】低速度比状態での図5の可変アクチュエータの断面図である。
【図8】高速度比状態での図5の可変アクチュエータの断面図である。
【図9】本発明に従って使用される制御戦略の一例を図示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する機械的作動式無段変速機のための補助機構であって、第1のプーリはエンジン軸に接続されると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有し、前記補助機構は、
前記第2プーリ部に接続するための第1の係合手段と、
前記第1の係合手段を同軸に係合するための第2の係合手段を有すると共に、回転時にそれを軸方向に動かすための電動モータとを備え、
前記第1の係合手段に対する前記第2の係合手段の回転によって、前記第1の係合手段を軸方向に移動させ、機械作動式無段変速機における前記第1プーリ部と第2プーリ部の間の軸方向隙間を変化させるための前記第1プーリ部に対する第2プーリ部の移動を補助する機構。
【請求項2】
前記第1の係合手段は、前記第2プーリ部に対して同軸に接続される請求項1に記載の補助機構。
【請求項3】
前記電動モータは、前記第1のプーリと同軸に取り付けられる請求項2に記載の補助機構。
【請求項4】
前記第2の係合手段はネジ付き軸を備えている請求項3に記載の補助機構。
【請求項5】
前記第1の係合手段はネジ付き開口を備えている請求項4に記載の補助機構。
【請求項6】
ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する機械的作動式無段変速機を電気的に補助するための方法であって、第1のプーリはエンジン軸に接続されると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有し、前記補助方法は、
前記第2プーリ部に接続するための第1の係合手段を配設し、
第1の係合手段に対する第2の係合手段の回転に応じて軸方向に移動させるように、前記第1の係合手段と同軸に係合される第2の係合手段を有する電動モータとを配設し、
前記第2の係合手段を前記第1の係合手段に向けて軸方向に移動させ、前記第1のプーリ部に対する第2プーリ部の移動について機械作動式無段変速機を補助し、それらの間の軸方向隙間を変化させるために、前記電動モータに電力を印加する行程を含む補助方法。
【請求項7】
前記第1の係合手段は、前記第2プーリ部に対して同軸に接続されている請求項6に記載の補助方法。
【請求項8】
前記第2の係合手段は、前記第1の係合手段と同軸に取り付けられている請求項7に記載の補助方法。
【請求項9】
前記電動モータは、前記第1のプーリと同軸に取り付けられている請求項8に記載の補助方法。
【請求項10】
電気的に補助される機械的作動式無段変速機であって、
エンジン軸に対する固定的接続のための第1プーリ部を有する第1のプーリと、前記エンジン軸に関する位置決めのための軸方向移動可能な第2プーリ部と、第2プーリ部に接続された機械式アクチュエータと、
第2プーリ部と同軸に係合される電動モータとを備え、この電動モータは第1のプーリ部と第2のプーリ部との間の隙間を変化させるために第1のプーリ部に対する第2プーリ部の移動に関して機械式アクチュエータを補助することを特徴とする無段変速機。
【請求項11】
前記第2のプーリ部は第1の係合手段を備え、前記電動モータは前記第1の係合手段と同軸に係合される第2の係合手段を備えている、請求項10に記載の無段変速機。
【請求項12】
前記第1の係合手段に対する第2の係合手段の回転によって前記第1の係合手段を軸方向に移動させる、請求項11に記載の無段変速機。
【請求項13】
ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する無段変速機のための可変アクチュエータであって、第1のプーリはエンジン軸に接続されると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有し、前記アクチュエータは、
前記エンジン軸の周りへの接続のための第1のディスクと、
前記エンジン軸の周りへの接続のための第2のディスクであって、第2のディスクは第2プーリ部を軸方向に動かすようになっている第2のディスクと、
回転軸を有すると共に前記第1と第2のディスクとの間で少なくとも部分的に嵌るようになっているローラと、
前記第1及び第2のディスクの軸線に関してローラの旋回軸を傾けるようになっているローラ支持体とを備え、
使用中に前記ローラ支持体を傾けることで、前記第2のディスクを前記第2プーリ部に対して回転させ、前記第1と第2のプーリ部との間の軸方向の隙間を変化させるために前記第2プーリ部を軸方向に動かす、可変アクチュエータ。
【請求項14】
前記第2のディスクを係合するためのナットを更に備えている、請求項13に記載の可変アクチュエータ。
【請求項15】
前記ナットは、前記第2プーリ部をネジで係合するようになっている、請求項14に記載の可変アクチュエータ。
【請求項16】
前記ローラ支持体を傾けるための電動モータを更に備えている、請求項13に記載の可変アクチュエータ。
【請求項17】
ベルトによって相互接続された第1及び第2プーリを有する無段変速機を作動させる方法であって、第1のプーリはエンジン軸に取り付けられると共に、第1プーリ部とこの第1プーリ部に対して軸方向に移動可能な第2プーリ部とを有し、前記作動方法は、
エンジン軸の周りに接続された第1ディスクを設け、
前記エンジン軸の近傍に第2のディスクであって、前記第2のディスクと第2プーリ部との間の相対回転に応じて前記第1プーリ部に対して前記第2プーリ部を軸方向に移動させるように、前記第2のディスクは前記第2プーリ部に対して回転可能に係合された第2のディスクを設け、
旋回軸を有すると共に前記第1及び第2のディスクの間で少なくとも部分的に嵌るようになっているローラを設け、
前記第1及び第2のディスクの軸線に関してローラの旋回軸を傾けるためのローラ支持体を設け、
前記プーリに対して前記第2のディスクを回転させ、これにより前記第1と第2のプーリ部との間の軸方向の隙間を変化させるために前記ローラ支持体を傾斜させる行程を含む、作動方法。
【請求項18】
前記ローラ支持体を傾けるための電動モータを更に設ける、請求項17に記載の可変アクチュエータ。
【請求項19】
無段変速機であって、
エンジン軸に固定接続される第1プーリ部とエンジン軸に関する位置決めのための軸方向に移動可能な第2プーリ部を有する第1プーリと、
エンジン軸の周りに固定接続される第1のディスクと前記第2のディスクが前記第2プーリ部に対して回転したときに前記第2のプーリ部を前記第1プーリ部に対して動かすために前記第2プーリ部に同軸に係合される第2のディスクとを有する可変アクチュエータとを備える、無段変速機。
【請求項20】
前記第2のディスクを近傍に位置決めし、ローラがこのローラの回転軸に沿って傾斜した時にその回転を変えるためのローラを更に備える、請求項19の無段変速機。
【請求項21】
可変アクチュエータは更に前記第2のディスクに係合されるナットを供える、請求項20の無段変速機。
【請求項22】
前記ローラを傾斜させる電動モータを更に備える、請求項21の無段変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−540943(P2008−540943A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510117(P2008−510117)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/016703
【国際公開番号】WO2006/119227
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(598063203)パーデュー・リサーチ・ファウンデーション (59)
【氏名又は名称原語表記】PURDUE RESEARCH FOUNDATION