説明

無煙タバコ

例えば、禁煙の目的のための無煙タバコは、ユーザの皮膚にニコチンを運ぶあるいは分配することができる部分(8)を含む。タバコは、実質的にフィルタタバコのフィルタとして設計され、空気を通す内側の多孔性基体(3)を有する吸口部分(2)を含む。フィルタタバコ部分のタバコ部分に対応する前方部分(4)は、香料または元気づける物質で含浸された空気を通す材料などの内部部分(5)を含むように作ることができる。内側基体は、吸口部分の領域(8)で、ニコチンで含浸されている材料の表面層(7)によって囲まれかつ互いに固定されている。タバコの前方部分の内部部分が空気を通さない場合に、表面層は前方部分に隣接する貫通穴(9)を持つことができる。使用前に、タバコ全体は、使用前に取り除かれなければならない薄い保護膜(10)によって覆われている。ニコチンを含浸することによって、ニコチンは、タバコを使用するときに、ユーザの皮膚との接触で皮膚から血液中に浸透し、それにより刺激を与えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無煙で禁煙する目的に適したタバコに関連する。
【背景技術】
【0002】
関連出願
本出願は、2004年11月11日に出願されたスウェーデン国特許出願第0402764-5号の優先権と利益を主張し、その全体が参照として本明細書に合体される。
【0003】
禁煙目的のための様々な手段、例えば、ニコチンテープとニコチンを含むチューイング錠剤は、以前から知られている。しかし、そのような手段は、使用中にユーザの体の部分で処理されるのを必要としないので、あるユーザには不十分な口腔刺激と不十分な他の体の刺激を与える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、禁煙目的に適しているタバコに供給することである。
【0005】
本発明の別の目的は、触れるおよび使用される場合に、自動的にニコチンをユーザの血液系に供給するタバコを提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、使用時に燃焼して煙のガスと煙の粒子を生成しないことに加えて、ユーザに口腔刺激を与えることができるタバコと提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、無煙で受動喫煙を提供しないタバコを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従って、一般に、タバコは、人がそのタバコを使用するときに、すなわち、タバコを保持したり、唇の間にタバコをくわえているときに、ユーザの皮膚、特に、ユーザの指、唇および舌の皮膚から血液中にニコチンを提供する部分を含む。慣用の方法では、タバコは、吸口部分、前方部分を含み、吸口部分が空気を通す内部部分を含み得る。吸口部分と前方部分の両方のタバコ全体は、タバコを実質的に円筒状に包む表面で、紙で作られたスリーブによって有利に覆われる。このスリーブは、次に、少なくとも吸口部分中に含まれる部分または吸口部分を囲む部分がニコチンで含浸される。スリーブは、かなりの程度まで空気を通さない材料で有利に作られている。スリーブは、次に、前方部分自体が空気を通さない場合に、吸口部分の前方部分に隣接した領域に穴を含むことができる。
【0009】
タバコの前方部分は、何らかの適当な物質、例えば、甘いにおいの物質および/または弱い殺菌性または元気づける特性を有する揮発性物質が含浸されている、空気を通す材料の内部基体を含み得る。代替として、内側基体自体は、チューインガムなど好ましい味の物質から作られていて、特に、砂糖を含む材料を含み得る。
【0010】
タバコには、とりわけ、以下の利点がある。
・喫煙家は、本明細書で提案されたようなタバコを用いると、この習慣を止める必要がないので、指の間にタバコをはさんで使用するおよび多少無意識に唇の間にタバコをくわえて使用する喫煙家に適している。
・タバコは無煙であり、その結果、ユーザが煙を吸い込むのを避けることができ、ことによると、防腐剤あるいは元気づける物質が追加された新鮮な空気が代わりに吸入される。
・本明細書で提案されたようなタバコを使用すると、肺癌、気管支癌などの危険が低減する。
・使用時に、タバコの近くの人々は、タバコの部分の燃焼から得られる有害な煙と有害な粒子を吸入するいわゆる受動喫煙を生じない。
【0011】
追加の目的と本発明の利点は、以下の記載に記載されるおよび部分は以下の記載から明白である、または、本発明を実践することによって理解され得る。本発明の目的と利点は、従属された請求項において特に指摘された方法、プロセス、手段および組み合わせによって実現されおよび得られるかもしれない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の新規な特徴は従属の請求項に実践的に記載されるが、本発明の構成と内容の両方に関する、および、本発明の上記および他の特徴の完全な理解は、付属の図面を参照して以下に示される限定されない実施例の以下の詳細な記載を考慮することによって得られ、よりよく理解されるであろう。
【0013】
図1は、とりわけ、禁煙目的に適合する無煙タバコ1が示されており、無煙タバコ1はニコチンが含浸された領域8を含み、またはニコチンを消散させるように、適切にニコチンを含むように設計されている。領域8は、ユーザの皮膚がタバコを使用中にタバコと接触するタバコの場所またはタバコの部分に配置される。その領域は、実質的に筒状のタバコを包む表面の領域であり得るし、その領域は示されるようにタバコの一方の端部に位置することができる。特に領域8は、図2に参照されるように、表面層7の部分であり得る、本明細書ではスリーブと呼ばれ、例えば適切な紙の材料から成る材料で作られる。一般にタバコ1は、図3に参照されるように、吸口部分2と前方部分4を含み得る。ニコチンを消散する領域8は従って吸口部分にまたは吸い口部分中に配置される。図4に示されるように、吸口部分2は、空気を通しフィルタ付きタバコのフィルタとして実質的に設計されている、多孔性の内部部分または内側基体3を有し得る。それゆえ、フィルタ付きタバコのタバコ部分に対応するタバコの前方部分4は、空気を通過させるために図5で示されるような長手方向の溝6をことによると有する内部部分または内側基体5を有する。内側基体3、5は一緒に結合し、吸口部分2の領域8中においてニコチンで含浸された表面層7によって有利に囲まれている。表面層7は、有利に、空気を通さない材料で作ることができ、それは図4で示されるように前方部分4に隣接する領域に打ち抜き穴9を有し得る。使用前に、タバコ全体は、透明な高分子材料などの薄い保護膜10で覆われることができる。保護膜は使用前に取り除かれなければならない。ニコチンで表面層7を含浸することによって、ニコチンはタバコを使用するときに、ユーザの指、唇および舌との接触し、皮膚を通ってユーザの血液に浸透して、それにより刺激を与えることができる。フィルタ基体3はニコチンで含浸され得る。内側基体3、5は、互いに隣接して配置され得るが、また、内側基体3、5は機械的強度を高めるために大きな係合する表面を有するように設計され得る。例えば、円錐の切頭体の表面形状を有し、他の部分が対応する軸方向に突き出る部分、例えば図6に示されるように補完する形状を有する。
【0014】
タバコの前方部分4の内部5は、多孔性材料のような空気を通す材料からなる、または該材料を含むことができ、そこは、例えばハッカ油またはユーカリ油のような好ましい味または匂いで適切に元気づける物質で含浸され得る。さらに、内部部分5は、例えば、チューインガムの筒状基体から成り得る。タバコとして使用後に、チューインガム基体は、次に、吸口部分1からもぎ取られ表面層7から取り除かれて、チューインガムとして使用され得る。一般に、前方部分の内側基体は、チューインガムまたは砂糖を含む物質などの好ましい味の材料からなるまたはそのような材料を含むことができる。
【0015】
本発明の特別な実施例が本発明の明細書に例示されて記載されているが、多くの他の実施例は予想され、多くの追加の利点、変形または変更は本発明の精神と範囲を逸脱しない範囲で当業者が容易になし得ることが理解され得る。したがって、そのより広い態様における本発明は本明細書に示されておよび記載された例示の例と特別詳細に書かれたデバイスに限定されない。それ故、多くの変形は、従属する請求項および同等物によって定められる一般的な発明の概念の精神と範囲から逸脱しないで作り得る。したがって、従属する請求項は本発明の精神と範囲内のものとして、そのようなすべての変更をカバーすることを意図することが理解され得る。多くの他の実施例は本発明の精神と範囲から逸脱しない範囲で予想され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】例えば、禁煙目的のために適した無煙タバコの横断面図である。
【図2】図1と類似であるが、スリーブを有する無煙タバコを示す図である。
【図3】図1と類似であるが、吸口部分と前方部分を有するタバコを示す図である。
【図4】図1と類似であるが、空気を通す吸口部分と空気を通さない前方部分を有するタバコを示す図である。そして
【図5】図3と類似であるが、突き抜けるチャンネルを含む前方部分を有するタバコを示す図である。
【図6】図3と類似であるが、内部部分の間に別の接続を有するタバコを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコを使用する場合にユーザの皮膚と接触するように意図されている前記タバコの一部の、少なくとも1つの領域中のタバコの少なくとも1つの表面層がニコチンで含浸されていて、
前記タバコを使用して触れると前記少なくとも表面層中の前記ニコチンが前記ユーザの皮膚に移動し、前記皮膚から前記ユーザの血流系中に移動することを特徴とする無煙タバコ。
【請求項2】
前記タバコの実質的に筒状に覆う表面を包むスリーブを有し、
前記スリーブの少なくとも一部または1つの領域が、ニコチンで含浸されていることを特徴とする請求項1に記載の無煙タバコ。
【請求項3】
吸口部分と前方部分とを有し、
前記タバコの少なくとも1つの表面層の少なくとも1つの領域が、前記吸口部分に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の無煙タバコ。
【請求項4】
前記吸口部分が内部に空気を通す部分を含むことを特徴とする請求項3に記載の無煙タバコ。
【請求項5】
吸口部分と、前方部分と、スリーブとを有し、
前記吸口部分と前記前方部分とが前記スリーブによって覆われており、
前記吸口部分の少なくとも1部または1領域の前記スリーブは、ニコチンで含浸されていることを特徴とする請求項1に記載の無煙タバコ。
【請求項6】
前記スリーブは、実質的に空気を通さない物質で作られており、
前記吸口部分中の前記スリーブは、前記前方部分に近い前記スリーブの領域に孔を含むことを特徴とする請求項5に記載に無煙タバコ。
【請求項7】
前記前方部分は、空気を通す材料の内部基体を含み、甘い香料をつけられた物質および/又は弱い殺菌性または元気づける特性を有する揮発性の物質で含浸されていることを特徴とする請求項3に記載の無煙タバコ。
【請求項8】
前記前方部分が、好ましい味、特にチューインガムまたは砂糖を含む物質で作られた内部基体を有することを特徴とする請求項3に記載の無煙タバコ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−519597(P2008−519597A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541132(P2007−541132)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【国際出願番号】PCT/SE2005/000984
【国際公開番号】WO2006/052177
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507132835)
【氏名又は名称原語表記】Mahmood VALADI
【住所又は居所原語表記】P.O.Box 4047, S−183 04 Taby, Sweden
【Fターム(参考)】