無線タグリーダライタ
【課題】読み取るべき無線タグの読み落としを低減させた移動式の無線タグリーダライタを提供する。
【解決手段】自動走行しながら無線タグを読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、自動走行を停止する。或いは、自動走行しながら無線タグを読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、まず減速し、減速しても無線タグの読み取りが追い付かない場合自動走行を停止する。また、手動にて移動されながら無線タグを読み取り、読取予定枚数nと読取完了枚数rとを比較し、読取誤差Dの大きさに応じて各警告灯を点灯させる。
【解決手段】自動走行しながら無線タグを読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、自動走行を停止する。或いは、自動走行しながら無線タグを読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、まず減速し、減速しても無線タグの読み取りが追い付かない場合自動走行を停止する。また、手動にて移動されながら無線タグを読み取り、読取予定枚数nと読取完了枚数rとを比較し、読取誤差Dの大きさに応じて各警告灯を点灯させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグと信号を送受信して読み取り書き込みを行う装置である無線タグリーダライタに係り、特に読み取るべき無線タグの読み落としを低減させた移動式の無線タグリーダライタに関する。
【背景技術】
【0002】
静止している無線タグを移動しながら信号を送受信する移動式無線タグリーダライタにおいては、無線タグリーダライタを速く移動させると読み取るべき無線タグを読み落としてしまうことがあるという問題点があった。
【0003】
この点に関し、読み取るべきバーコードが貼付された物品が収納されている収納棚の所定の位置に読み取り開始を表すバーコードを貼付し、このバーコードを読み込んでから、移動式のバーコード読み取り装置に設けられたエンコーダの回転数に基づいて読み取り開始タイミングを制御するバーコード読み取り装置に関するする技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−168918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術においては、読み取り開始のタイミングは制御できるが、読み取り開始後の無線タグリーダライタの速度の制御ができず、読み取り開始後に読み落としが生じる可能性があるという問題点があった。
【0005】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、読み取るべき無線タグの読み落としを低減させた移動式の無線タグリーダライタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明は、無線タグリーダライタが筺体の移動した距離を検知する移動距離検知装置と、この移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備え、この制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、ことを特徴とする無線タグリーダライタを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、読み取るべき無線タグの読み落としを低減させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明による無線タグリーダライタの一実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0009】
<実施形態の概要>
本発明による無線タグリーダライタの一実施形態においては、無線タグリーダライタは無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、この移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備える。
【0010】
この無線タグリーダライタは、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで、筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、ことを特徴とする。
【0011】
無線タグリーダライタが、筺体を移動させる駆動装置を備え、自動的に移動するように構成されている場合、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで駆動装置の駆動速度を停止又は減速するように制御する。
【0012】
すなわち、自動的に移動する無線タグリーダライタが、無線タグの読み取り状況に応じて移動速度を制御する。
【0013】
無線タグリーダライタが、警報を発する警報装置、例えば光によって発報するLEDなどの発光素子や警報音を発するスピーカを備えている場合、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、警報装置に読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで発報させる、ことを特徴とする。
【0014】
この警報装置を備えた無線タグリーダライタは、駆動装置の有無にかかわらず、手動にて移動させながら無線タグを読み取るときに、無線タグの読み取り状況によって無線タグリーダライタの移動速度が速すぎる場合に警報を発する。
【0015】
以下、具体的に説明する。
【0016】
<実施形態の詳細>
本発明において無線タグリーダライタは無線タグから情報を読み取る装置又は無線タグに情報を書き込む装置、又は情報の読み取りと書き込みを両方行う装置を含むものとする。また、無線タグは無線通信可能な記憶媒体を意味し、通常アンテナとICチップを有する。無線タグはさらに計算機能を持っていてもよく、望ましくは携帯可能な大きさであるが、微小なものであってもよい。無線タグはRFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれることもある。
【0017】
(第1の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図1は、本実施形態の無線タグリーダライタ1の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が無線タグリーダライタ1の筺体(以下、単に筺体と略称する。)から露出するように設けられ、筺体の移動とともに回転するローラ10と、ローラ10を駆動する駆動モータ18と、ローラ10の回転を検出するエンコーダ19と、エンコーダ19から入力を受け入れ、信号の送受信と駆動モータ18を制御する制御部とを備える。
【0018】
ローラ10は、手を放しても自立するように複数設けられることが望ましい。この場合、ローラ10のうちの一部は駆動モータ18によって駆動されない、いわゆる従動ローラであってもよい。
【0019】
ローラ10の回転によって無線タグリーダライタ1が移動する。すなわち、無線タグリーダライタ1はローラ10の回転により自動走行する。このため、ローラ10の表面は摩擦力を有する弾性体であることが望ましい。弾性体としては、例えばウレタンゴム、シリコンゴムなどが挙げられるがこれらに限られるものではない。
【0020】
無線タグリーダライタ1はさらに、筺体に無線タグリーダライタ1の移動距離及び無線タグ23の読取予定枚数及び無線タグ23の読取完了枚数などの情報をリセットするリセットスイッチ11と、無線タグリーダライタ1に無線タグ23の読み取りの開始を指示するスタートスイッチ12と、無線タグリーダライタ1が無線タグ23の読み取り中であることを示すリードランプ13と、無線タグ23の読み取り異常を示すアラームランプ14と、電力を供給し上位機種との通信を行うための信号を伝達するコード17とを備えていてもよい。
【0021】
図2は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ1の構成を示した概要図である。図2に示すように、無線タグ23は、記憶装置であるメモリ111と、メモリ111へのデータの読み書きを行う無線タグ制御部112と、受信した変調電磁波の整流と安定化を行うことにより電源を供給する電源生成部115と、無線タグ制御部112から送出されたデータを変調して無線タグアンテナ116に送出する変調部113と、受信した変調電磁波を復調して無線タグ制御部112へ送出する復調部114とを備える。
【0022】
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0023】
無線タグリーダライタ1は、さらに、制御部126が動作を制御する駆動モータ18と、駆動モータ18によって駆動されるローラ10と、駆動モータ18の回転を検出して制御部126に出力するエンコーダ19とを備える。
【0024】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止させることを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0025】
図3は、本実施形態の無線タグリーダライタ1が動作している状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ1は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を自動走行する。
【0026】
各物品22は形状または厚さが等しく、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ1は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に自動走行する。無線タグリーダライタ1は、例えば無線タグリーダライタ1の走行を一定方向にガイドする溝21を有するレール20を、並べられた物品22の前などの近傍に設置し、その上を走行させることが望ましい。なお、このレール20は物品が格納される棚の棚板に一体成型されていてもよい。
【0027】
図4は、制御部126の動作のフローチャートである。制御部126はフローチャートに示す動作を開始する前に、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rがイニシャライズされる。
【0028】
ステップS401において、制御部126は読取開始の指示の入力を受けて無線タグ23の読取を開始する。ステップS402において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて、移動距離のカウントを開始する。ステップS403において、制御部126は駆動モータ18を駆動させて移動を開始する。
【0029】
ステップS404において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ定められた値であるkに基づいて、無線タグk枚分移動したか判定する。ここで、移動枚数の判定方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算して移動枚数mを算出する。
【0030】
制御部126は、k枚分移動したかをkとmが等しいか否かによって判定する。制御部126は、kとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がk枚分移動していない場合、ステップS404に戻って移動を続ける。制御部126は、kとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がk枚分移動した場合、ステップS405に進む。
【0031】
ステップS405において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS406に進む。制御部126は、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS409に進む。
【0032】
ステップS406において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0033】
ステップS407において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS407に戻る。制御部126は、読み取っていない無線タグ23を読み取ることにより、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS408に進む。ステップS408において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS409に進む。
【0034】
ステップS409において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ設定されたiに基づいて、無線タグi枚分だけ移動したか判定する。制御部126は、iとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がi枚分移動していない場合、ステップS409に戻って移動を続ける。制御部126は、iとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がi枚分移動した場合、ステップS410に進む。
【0035】
ステップS410において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS411に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、mとrをイニシャライズし、ステップS409に戻る。
【0036】
ステップS411において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0037】
ステップS412において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS412に戻る。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS413に進む。ステップS413において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS409に戻る。
【0038】
kとiは等しくてもよいが、移動開始から移動速度が一定になるまではある程度時間がかかるため、k>iとしておくことが望ましい。
【0039】
<第1の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、自動走行しながら無線タグ23を読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取完了枚数が読取予定枚数を下回った場合、自動走行を停止する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、読み取るべき無線タグ23の読み落としを低減させることができるという効果がある。
【0040】
(第2の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
本実施形態の無線タグリーダライタの構成は、第1の実施形態における無線タグリーダライタ1の構成と同様である。
【0041】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速し、駆動モータ18を減速したとき、さらにエンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止させることを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0042】
図5は、制御部126の動作のフローチャートである。制御部126はフローチャートに示す動作を開始する前に、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rがイニシャライズされる。
【0043】
ステップS501において、制御部126は読取開始の指示の入力を受けて無線タグ23の読取を開始する。ステップS502において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて、移動距離のカウントを開始する。ステップS503において、制御部126は駆動モータ18を駆動させて移動を開始する。
【0044】
ステップS504において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ定められた値であるkに基づいて、無線タグk枚分移動したか判定する。ここで、移動枚数の判定方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算して移動枚数mを算出する。
【0045】
制御部126は、k枚分移動したかをkとmが等しいか否かによって判定する。制御部126は、kとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がk枚分移動していない場合、ステップS504に戻って移動を続ける。制御部126は、kとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がk枚分移動した場合、ステップS505に進む。
【0046】
ステップS505において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS506に進む。制御部126は、読み取っていない無線タグ23を読み取ることにより、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS509に進む。
【0047】
ステップS506において、制御部126は駆動モータ18を停止させて移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0048】
ステップS507において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS507に戻る。制御部126は、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS508に進む。ステップS508において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS509に進む。
【0049】
ステップS509において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ設定されたiに基づいて、無線タグi枚分だけ移動したか判定する。制御部126は、iとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がi枚分移動していない場合、ステップS509に戻って移動を続ける。制御部126は、iとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がi枚分移動した場合、ステップS510に進む。
【0050】
ステップS510において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS511に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、mとrをイニシャライズし、ステップS509に戻る。
【0051】
ステップS511において、制御部126は駆動モータ18の駆動速度を減速させて無線タグリーダライタ1の移動速度を減速する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0052】
ステップS512において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS513に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS509に戻る。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0053】
ステップS513において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS514に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS509に戻る。
【0054】
ステップS514において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止し、ステップS513に戻る。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0055】
kとiは等しくてもよいが、移動開始から移動速度が一定になるまではある程度時間がかかるため、k>iとしておくことが望ましい。
【0056】
<第2の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、自動走行しながら無線タグ23を読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、まず減速し、減速しても無線タグ23の読み取りが追い付かない場合自動走行を停止する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23の読み取り速度を必要以上に落とさなくて済むという効果がある。
【0057】
(第3の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図6は、本実施形態の無線タグリーダライタ2の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ2は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、筺体の移動とともに回転するローラ10と、ローラ10の回転を検出するエンコーダ19と、読み取り状況が良好であることを示す良好表示灯15Gと、無線タグリーダライタ2を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ2を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、エンコーダ19から入力を受け入れ、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0058】
良好表示灯15Gは例えば緑色のLEDを、減速警告灯15Yは例えば黄色のLEDを、停止警告灯15Rは例えば赤色のLEDを、それぞれ用いることができる。
【0059】
ローラ10は、手を放しても自立するように複数設けられることが望ましい。無線タグリーダライタ2は手動にて移動される。このため、ローラ10の表面は摩擦力を有する弾性体であることが望ましい。弾性体としては、例えばウレタンゴム、シリコンゴムなどが挙げられるがこれらに限られるものではない。
【0060】
無線タグリーダライタ2はさらに、筺体に無線タグリーダライタ2の移動距離及び無線タグ23の読取予定枚数及び無線タグ23の読取完了枚数などの情報をリセットするリセットスイッチ11と、無線タグリーダライタ2に無線タグ23の読み取りの開始を指示するスタートスイッチ12と、無線タグリーダライタ2が無線タグ23の読み取り中であることを示すリードランプ13と、無線タグ23の読み取り異常を示すアラームランプ14と、電力を供給し上位機種との通信を行うための信号を伝達するコード17とを備えていてもよい。
【0061】
図7は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ2の構成を示した概要図である。図7に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0062】
本実施形態の無線タグリーダライタ2は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0063】
無線タグリーダライタ2は、さらに、ローラ10と、ローラ10の回転を検出して制御部126に出力するエンコーダ19とを備える。
【0064】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ2は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯することを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0065】
図8は、制御部126の動作のフローチャートである。ステップS801において、制御部126は、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0066】
ステップS802において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて移動距離を算出する。
【0067】
ステップS803において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算してnを算出する。
【0068】
ステップS804において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS805において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0069】
ステップS806において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS807に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS808に進む。
【0070】
ステップS807において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS802に進む。
【0071】
ステップS808において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS809に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS810に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0072】
ステップS809において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS802に進む。ステップS810において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS802に進む。
【0073】
<第3の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ2は、手動にて移動されながら無線タグ23を読み取り、読取予定枚数nと読取完了枚数rとを比較し、読取誤差Dの大きさに応じて各警告灯を点灯させる。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ2は、部品点数が少なくて済み、第1の実施形態の無線タグリーダライタ1より安価に製造できるという効果がある。
【0074】
(第4の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図9は、本実施形態の無線タグリーダライタ3の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ3は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、筺体の外部の反射光を検知する光センサ16と、無線タグリーダライタ3を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ3を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、光センサ16から入力を受け入れ、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0075】
光センサ16は、例えばレーザー光を筺体の外部に向けて発光する発光素子と、このレーザー光の反射光を入力して電気信号に変換する受光素子とを備える。
【0076】
無線タグリーダライタ3はさらに、リセットスイッチ11と、スタートスイッチ12と、リードランプ13と、アラームランプ14と、コード17とを備えていてもよい。
【0077】
図10は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ3の構成を示した概要図である。図10に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0078】
本実施形態の無線タグリーダライタ3は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。さらに、無線タグリーダライタ3は光センサ16を備える。光センサ16はバーコード24などからの反射光を変換した信号を制御部126に出力する。
【0079】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ3は、制御部126が、光センサ16からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯する、ことを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0080】
図11は、本実施形態の無線タグリーダライタ3を動作させている状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ3は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を手動にて移動される。
【0081】
各物品22は形状または厚さが等しく、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ3は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に手動にて移動される。物品22の近傍、すなわち無線タグリーダライタ3が移動される部位にはバーコード24などの反射シールが設置される。
【0082】
無線タグリーダライタ3は、光センサ16のレーザー光がバーコード24に反射し、この反射光が光センサ16の受光素子に入射するように、バーコード24の上を移動される。このバーコード24は一定間隔ごとに明暗を繰り返すように構成されている。
【0083】
無線タグリーダライタ3の制御部126の動作は、図8とほぼ同じであるため、図8を用いて説明する。
【0084】
ステップS801において、制御部126は、移動距離又は光センサ16のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0085】
ステップS802において、制御部126は光センサ16からの出力に基づいて移動距離Lを算出する。制御部126は、Lをバーコード24の明暗の数にバーコード24のストライプの幅を乗算することにより算出する。
【0086】
ステップS803において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、光センサ16の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算してnを算出する。
【0087】
ステップS804において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS805において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0088】
ステップS806において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS807に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS808に進む。
【0089】
ステップS807において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS802に進む。
【0090】
ステップS808において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS809に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS810に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0091】
ステップS809において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS802に進む。ステップS810において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS802に進む。
【0092】
<第4の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ3は、光センサ16を用いて移動距離Lを算出する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ3は、安価な部品を用いることができ、第3の実施形態の無線タグリーダライタ2よりさらに安価に製造できるという効果がある。
【0093】
(第5の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図12は、本実施形態の無線タグリーダライタ4の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ4は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、無線タグリーダライタ4を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ4を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0094】
無線タグリーダライタ4はさらに、リセットスイッチ11と、スタートスイッチ12と、リードランプ13と、アラームランプ14と、コード17とを備えていてもよい。
【0095】
図13は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ4の構成を示した概要図である。図10に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0096】
本実施形態の無線タグリーダライタ4は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0097】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ4は、制御部126が、読み取る無線タグ23の所定枚数おきに配置された無線タグである標識タグ25から受信した信号に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯することを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0098】
図14は、本実施形態の無線タグリーダライタ4を動作させている状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ4は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を手動にて移動される。
【0099】
各物品22は形状または厚さが等しくなくてもよいが、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ4は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に手動にて移動される。あらかじめ定められた信号を送信する無線タグである標識タグ25が、読み取る無線タグ23の一定枚数Zおきに配置される。
【0100】
図15は、制御部126の動作のフローチャートである。ステップS1501において、制御部126は、移動距離、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0101】
ステップS1502において、制御部126は標識タグ25を通過したか判定する。標識タグ25は、他の無線タグ23より送受信感度を低く設定しておくことにより、無線タグリーダライタ4が標識タグ25を読み取ることができた場合、制御部126は標識タグ25を通過したと判定する。
【0102】
ステップS1503において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、標識タグ25を読み取るたびに一定枚数Zを加算しnを算出する。
【0103】
ステップS1504において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS1505において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0104】
ステップS1506において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS1507に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS1508に進む。
【0105】
ステップS1507において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS1502に進む。
【0106】
ステップS1508において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS1509に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS1510に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0107】
ステップS1509において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS1502に進む。ステップS1510において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS1502に進む。
【0108】
<第5の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ4は、一定枚数Zおきに配置さえた標識タグ25を読み取ることにより、読取予定枚数nを算出する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ4は、物品22の形状や厚さが異なっていても無線タグ23の読み落としの防止が可能であり、さらに安価に製造できるという効果がある。
【0109】
(第6の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
本実施形態の無線タグリーダライタ5は、第1乃至第5の実施形態の無線タグリーダライタが警報装置を備え、この警報装置が、警報音を発するスピーカを備えることを特徴とする。
【0110】
<無線タグリーダライタの動作>
制御部126が、アラームランプ14又は減速警告灯15Y又は停止警告灯15Rを点灯させるとき、スピーカから警報音を発することを特徴とする。
【0111】
<第6の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ5は、音によって警報を発する。このため、操作者は無線タグ23の読み取り中に無線タグリーダライタ5を注視する必要がなく、作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0112】
<本発明の具体化における可能性>
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】第1の実施形態の無線タグリーダライタ1の斜視図である。
【図2】無線タグ及び第1の実施形態の無線タグリーダライタ1の構成を示した概要図である。
【図3】第1の実施形態の無線タグリーダライタが動作している状態を示した斜視図である。
【図4】第1の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図5】第2の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図6】第3の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図7】無線タグ及び第3の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図8】第3の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図9】第4の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図10】無線タグ及び第4の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図11】第4の実施形態の無線タグリーダライタを動作させている状態を示した斜視図である。
【図12】第5の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図13】無線タグ及び第5の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図14】第5の実施形態の無線タグリーダライタを動作させている状態を示した斜視図である。
【図15】第5の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【符号の説明】
【0114】
1,2,3,4:無線タグリーダライタ、
10:ローラ、
11:リセットスイッチ、
12:スタートスイッチ、
13:リードランプ、
14:アラームランプ、
15G:良好表示灯、
15Y:減速警告灯、
15R:停止警告灯、
16:光センサ、
18:駆動モータ、
19:エンコーダ、
23:無線タグ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグと信号を送受信して読み取り書き込みを行う装置である無線タグリーダライタに係り、特に読み取るべき無線タグの読み落としを低減させた移動式の無線タグリーダライタに関する。
【背景技術】
【0002】
静止している無線タグを移動しながら信号を送受信する移動式無線タグリーダライタにおいては、無線タグリーダライタを速く移動させると読み取るべき無線タグを読み落としてしまうことがあるという問題点があった。
【0003】
この点に関し、読み取るべきバーコードが貼付された物品が収納されている収納棚の所定の位置に読み取り開始を表すバーコードを貼付し、このバーコードを読み込んでから、移動式のバーコード読み取り装置に設けられたエンコーダの回転数に基づいて読み取り開始タイミングを制御するバーコード読み取り装置に関するする技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−168918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術においては、読み取り開始のタイミングは制御できるが、読み取り開始後の無線タグリーダライタの速度の制御ができず、読み取り開始後に読み落としが生じる可能性があるという問題点があった。
【0005】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、読み取るべき無線タグの読み落としを低減させた移動式の無線タグリーダライタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明は、無線タグリーダライタが筺体の移動した距離を検知する移動距離検知装置と、この移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備え、この制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、ことを特徴とする無線タグリーダライタを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、読み取るべき無線タグの読み落としを低減させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明による無線タグリーダライタの一実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0009】
<実施形態の概要>
本発明による無線タグリーダライタの一実施形態においては、無線タグリーダライタは無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、この移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備える。
【0010】
この無線タグリーダライタは、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで、筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、ことを特徴とする。
【0011】
無線タグリーダライタが、筺体を移動させる駆動装置を備え、自動的に移動するように構成されている場合、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで駆動装置の駆動速度を停止又は減速するように制御する。
【0012】
すなわち、自動的に移動する無線タグリーダライタが、無線タグの読み取り状況に応じて移動速度を制御する。
【0013】
無線タグリーダライタが、警報を発する警報装置、例えば光によって発報するLEDなどの発光素子や警報音を発するスピーカを備えている場合、制御部が、移動距離検知装置からの出力に基づいて無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグの枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、警報装置に読取予定枚数の無線タグの読み取りを完了したと判定するまで発報させる、ことを特徴とする。
【0014】
この警報装置を備えた無線タグリーダライタは、駆動装置の有無にかかわらず、手動にて移動させながら無線タグを読み取るときに、無線タグの読み取り状況によって無線タグリーダライタの移動速度が速すぎる場合に警報を発する。
【0015】
以下、具体的に説明する。
【0016】
<実施形態の詳細>
本発明において無線タグリーダライタは無線タグから情報を読み取る装置又は無線タグに情報を書き込む装置、又は情報の読み取りと書き込みを両方行う装置を含むものとする。また、無線タグは無線通信可能な記憶媒体を意味し、通常アンテナとICチップを有する。無線タグはさらに計算機能を持っていてもよく、望ましくは携帯可能な大きさであるが、微小なものであってもよい。無線タグはRFID(Radio Frequency Identification)と呼ばれることもある。
【0017】
(第1の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図1は、本実施形態の無線タグリーダライタ1の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が無線タグリーダライタ1の筺体(以下、単に筺体と略称する。)から露出するように設けられ、筺体の移動とともに回転するローラ10と、ローラ10を駆動する駆動モータ18と、ローラ10の回転を検出するエンコーダ19と、エンコーダ19から入力を受け入れ、信号の送受信と駆動モータ18を制御する制御部とを備える。
【0018】
ローラ10は、手を放しても自立するように複数設けられることが望ましい。この場合、ローラ10のうちの一部は駆動モータ18によって駆動されない、いわゆる従動ローラであってもよい。
【0019】
ローラ10の回転によって無線タグリーダライタ1が移動する。すなわち、無線タグリーダライタ1はローラ10の回転により自動走行する。このため、ローラ10の表面は摩擦力を有する弾性体であることが望ましい。弾性体としては、例えばウレタンゴム、シリコンゴムなどが挙げられるがこれらに限られるものではない。
【0020】
無線タグリーダライタ1はさらに、筺体に無線タグリーダライタ1の移動距離及び無線タグ23の読取予定枚数及び無線タグ23の読取完了枚数などの情報をリセットするリセットスイッチ11と、無線タグリーダライタ1に無線タグ23の読み取りの開始を指示するスタートスイッチ12と、無線タグリーダライタ1が無線タグ23の読み取り中であることを示すリードランプ13と、無線タグ23の読み取り異常を示すアラームランプ14と、電力を供給し上位機種との通信を行うための信号を伝達するコード17とを備えていてもよい。
【0021】
図2は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ1の構成を示した概要図である。図2に示すように、無線タグ23は、記憶装置であるメモリ111と、メモリ111へのデータの読み書きを行う無線タグ制御部112と、受信した変調電磁波の整流と安定化を行うことにより電源を供給する電源生成部115と、無線タグ制御部112から送出されたデータを変調して無線タグアンテナ116に送出する変調部113と、受信した変調電磁波を復調して無線タグ制御部112へ送出する復調部114とを備える。
【0022】
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0023】
無線タグリーダライタ1は、さらに、制御部126が動作を制御する駆動モータ18と、駆動モータ18によって駆動されるローラ10と、駆動モータ18の回転を検出して制御部126に出力するエンコーダ19とを備える。
【0024】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止させることを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0025】
図3は、本実施形態の無線タグリーダライタ1が動作している状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ1は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を自動走行する。
【0026】
各物品22は形状または厚さが等しく、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ1は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に自動走行する。無線タグリーダライタ1は、例えば無線タグリーダライタ1の走行を一定方向にガイドする溝21を有するレール20を、並べられた物品22の前などの近傍に設置し、その上を走行させることが望ましい。なお、このレール20は物品が格納される棚の棚板に一体成型されていてもよい。
【0027】
図4は、制御部126の動作のフローチャートである。制御部126はフローチャートに示す動作を開始する前に、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rがイニシャライズされる。
【0028】
ステップS401において、制御部126は読取開始の指示の入力を受けて無線タグ23の読取を開始する。ステップS402において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて、移動距離のカウントを開始する。ステップS403において、制御部126は駆動モータ18を駆動させて移動を開始する。
【0029】
ステップS404において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ定められた値であるkに基づいて、無線タグk枚分移動したか判定する。ここで、移動枚数の判定方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算して移動枚数mを算出する。
【0030】
制御部126は、k枚分移動したかをkとmが等しいか否かによって判定する。制御部126は、kとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がk枚分移動していない場合、ステップS404に戻って移動を続ける。制御部126は、kとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がk枚分移動した場合、ステップS405に進む。
【0031】
ステップS405において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS406に進む。制御部126は、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS409に進む。
【0032】
ステップS406において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0033】
ステップS407において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS407に戻る。制御部126は、読み取っていない無線タグ23を読み取ることにより、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS408に進む。ステップS408において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS409に進む。
【0034】
ステップS409において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ設定されたiに基づいて、無線タグi枚分だけ移動したか判定する。制御部126は、iとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がi枚分移動していない場合、ステップS409に戻って移動を続ける。制御部126は、iとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がi枚分移動した場合、ステップS410に進む。
【0035】
ステップS410において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS411に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、mとrをイニシャライズし、ステップS409に戻る。
【0036】
ステップS411において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0037】
ステップS412において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS412に戻る。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS413に進む。ステップS413において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS409に戻る。
【0038】
kとiは等しくてもよいが、移動開始から移動速度が一定になるまではある程度時間がかかるため、k>iとしておくことが望ましい。
【0039】
<第1の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、自動走行しながら無線タグ23を読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取完了枚数が読取予定枚数を下回った場合、自動走行を停止する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、読み取るべき無線タグ23の読み落としを低減させることができるという効果がある。
【0040】
(第2の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
本実施形態の無線タグリーダライタの構成は、第1の実施形態における無線タグリーダライタ1の構成と同様である。
【0041】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ1は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速し、駆動モータ18を減速したとき、さらにエンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を下回ったと判定したとき、駆動モータ18を読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止させることを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0042】
図5は、制御部126の動作のフローチャートである。制御部126はフローチャートに示す動作を開始する前に、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rがイニシャライズされる。
【0043】
ステップS501において、制御部126は読取開始の指示の入力を受けて無線タグ23の読取を開始する。ステップS502において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて、移動距離のカウントを開始する。ステップS503において、制御部126は駆動モータ18を駆動させて移動を開始する。
【0044】
ステップS504において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ定められた値であるkに基づいて、無線タグk枚分移動したか判定する。ここで、移動枚数の判定方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算して移動枚数mを算出する。
【0045】
制御部126は、k枚分移動したかをkとmが等しいか否かによって判定する。制御部126は、kとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がk枚分移動していない場合、ステップS504に戻って移動を続ける。制御部126は、kとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がk枚分移動した場合、ステップS505に進む。
【0046】
ステップS505において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS506に進む。制御部126は、読み取っていない無線タグ23を読み取ることにより、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS509に進む。
【0047】
ステップS506において、制御部126は駆動モータ18を停止させて移動を停止する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0048】
ステップS507において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、kとを比較する。制御部126は、k枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<kの場合、ステップS507に戻る。制御部126は、k枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧kの場合、ステップS508に進む。ステップS508において、制御部126はmとrをイニシャライズし、駆動モータ18を駆動させて移動を開始し、ステップS509に進む。
【0049】
ステップS509において、制御部126は読取予定枚数、すなわちあらかじめ設定されたiに基づいて、無線タグi枚分だけ移動したか判定する。制御部126は、iとmが等しくないと判定した場合、すなわちまだ制御部126がi枚分移動していない場合、ステップS509に戻って移動を続ける。制御部126は、iとmが等しいと判定した場合、すなわち制御部126がi枚分移動した場合、ステップS510に進む。
【0050】
ステップS510において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS511に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、mとrをイニシャライズし、ステップS509に戻る。
【0051】
ステップS511において、制御部126は駆動モータ18の駆動速度を減速させて無線タグリーダライタ1の移動速度を減速する。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0052】
ステップS512において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS513に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS509に戻る。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0053】
ステップS513において、制御部126は、読み取りを実際に完了した無線タグ23の枚数rと、iとを比較する。制御部126は、i枚分読み取りを完了していないと判定した場合、すなわちr<iの場合、ステップS514に進む。制御部126は、i枚分読み取りを完了したと判定した場合、すなわちr≧iの場合、ステップS509に戻る。
【0054】
ステップS514において、制御部126は駆動モータ18を停止させて無線タグリーダライタ1の移動を停止し、ステップS513に戻る。制御部126は無線タグ23の読み取りを続ける。
【0055】
kとiは等しくてもよいが、移動開始から移動速度が一定になるまではある程度時間がかかるため、k>iとしておくことが望ましい。
【0056】
<第2の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、自動走行しながら無線タグ23を読み取り、一定距離ごとに読取予定枚数と読取完了枚数とを比較し、読取予定枚数を読取完了枚数が下回った場合、まず減速し、減速しても無線タグ23の読み取りが追い付かない場合自動走行を停止する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ1は、無線タグ23の読み取り速度を必要以上に落とさなくて済むという効果がある。
【0057】
(第3の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図6は、本実施形態の無線タグリーダライタ2の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ2は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、筺体の移動とともに回転するローラ10と、ローラ10の回転を検出するエンコーダ19と、読み取り状況が良好であることを示す良好表示灯15Gと、無線タグリーダライタ2を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ2を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、エンコーダ19から入力を受け入れ、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0058】
良好表示灯15Gは例えば緑色のLEDを、減速警告灯15Yは例えば黄色のLEDを、停止警告灯15Rは例えば赤色のLEDを、それぞれ用いることができる。
【0059】
ローラ10は、手を放しても自立するように複数設けられることが望ましい。無線タグリーダライタ2は手動にて移動される。このため、ローラ10の表面は摩擦力を有する弾性体であることが望ましい。弾性体としては、例えばウレタンゴム、シリコンゴムなどが挙げられるがこれらに限られるものではない。
【0060】
無線タグリーダライタ2はさらに、筺体に無線タグリーダライタ2の移動距離及び無線タグ23の読取予定枚数及び無線タグ23の読取完了枚数などの情報をリセットするリセットスイッチ11と、無線タグリーダライタ2に無線タグ23の読み取りの開始を指示するスタートスイッチ12と、無線タグリーダライタ2が無線タグ23の読み取り中であることを示すリードランプ13と、無線タグ23の読み取り異常を示すアラームランプ14と、電力を供給し上位機種との通信を行うための信号を伝達するコード17とを備えていてもよい。
【0061】
図7は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ2の構成を示した概要図である。図7に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0062】
本実施形態の無線タグリーダライタ2は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0063】
無線タグリーダライタ2は、さらに、ローラ10と、ローラ10の回転を検出して制御部126に出力するエンコーダ19とを備える。
【0064】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ2は、制御部126が、エンコーダ19からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯することを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0065】
図8は、制御部126の動作のフローチャートである。ステップS801において、制御部126は、移動距離又はエンコーダ19のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0066】
ステップS802において、制御部126はエンコーダ19からの出力に基づいて移動距離を算出する。
【0067】
ステップS803において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、エンコーダ19の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算してnを算出する。
【0068】
ステップS804において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS805において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0069】
ステップS806において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS807に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS808に進む。
【0070】
ステップS807において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS802に進む。
【0071】
ステップS808において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS809に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS810に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0072】
ステップS809において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS802に進む。ステップS810において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS802に進む。
【0073】
<第3の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ2は、手動にて移動されながら無線タグ23を読み取り、読取予定枚数nと読取完了枚数rとを比較し、読取誤差Dの大きさに応じて各警告灯を点灯させる。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ2は、部品点数が少なくて済み、第1の実施形態の無線タグリーダライタ1より安価に製造できるという効果がある。
【0074】
(第4の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図9は、本実施形態の無線タグリーダライタ3の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ3は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、筺体の外部の反射光を検知する光センサ16と、無線タグリーダライタ3を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ3を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、光センサ16から入力を受け入れ、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0075】
光センサ16は、例えばレーザー光を筺体の外部に向けて発光する発光素子と、このレーザー光の反射光を入力して電気信号に変換する受光素子とを備える。
【0076】
無線タグリーダライタ3はさらに、リセットスイッチ11と、スタートスイッチ12と、リードランプ13と、アラームランプ14と、コード17とを備えていてもよい。
【0077】
図10は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ3の構成を示した概要図である。図10に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0078】
本実施形態の無線タグリーダライタ3は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。さらに、無線タグリーダライタ3は光センサ16を備える。光センサ16はバーコード24などからの反射光を変換した信号を制御部126に出力する。
【0079】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ3は、制御部126が、光センサ16からの出力に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯する、ことを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0080】
図11は、本実施形態の無線タグリーダライタ3を動作させている状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ3は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を手動にて移動される。
【0081】
各物品22は形状または厚さが等しく、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ3は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に手動にて移動される。物品22の近傍、すなわち無線タグリーダライタ3が移動される部位にはバーコード24などの反射シールが設置される。
【0082】
無線タグリーダライタ3は、光センサ16のレーザー光がバーコード24に反射し、この反射光が光センサ16の受光素子に入射するように、バーコード24の上を移動される。このバーコード24は一定間隔ごとに明暗を繰り返すように構成されている。
【0083】
無線タグリーダライタ3の制御部126の動作は、図8とほぼ同じであるため、図8を用いて説明する。
【0084】
ステップS801において、制御部126は、移動距離又は光センサ16のカウント、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0085】
ステップS802において、制御部126は光センサ16からの出力に基づいて移動距離Lを算出する。制御部126は、Lをバーコード24の明暗の数にバーコード24のストライプの幅を乗算することにより算出する。
【0086】
ステップS803において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、光センサ16の出力から移動距離Lを算出し、このLをあらかじめ設定された物品の厚さTで除算してnを算出する。
【0087】
ステップS804において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS805において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0088】
ステップS806において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS807に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS808に進む。
【0089】
ステップS807において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS802に進む。
【0090】
ステップS808において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS809に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS810に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0091】
ステップS809において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS802に進む。ステップS810において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS802に進む。
【0092】
<第4の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ3は、光センサ16を用いて移動距離Lを算出する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ3は、安価な部品を用いることができ、第3の実施形態の無線タグリーダライタ2よりさらに安価に製造できるという効果がある。
【0093】
(第5の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
図12は、本実施形態の無線タグリーダライタ4の斜視図である。本実施形態の無線タグリーダライタ4は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナと、無線タグリーダライタ4を減速すべきことを警告する減速警告灯15Yと、無線タグリーダライタ4を停止すべきことを警告する停止警告灯15Rと、信号の送受信と減速警告灯15Yと停止警告灯15Rとを制御する制御部126とを備える。
【0094】
無線タグリーダライタ4はさらに、リセットスイッチ11と、スタートスイッチ12と、リードランプ13と、アラームランプ14と、コード17とを備えていてもよい。
【0095】
図13は、無線タグ23及び本実施形態の無線タグリーダライタ4の構成を示した概要図である。図10に示すように、無線タグ23は、第1の実施形態におけるものと同様である。
【0096】
本実施形態の無線タグリーダライタ4は、無線タグ23と信号を送受信するアンテナ121と、無線タグ23との通信及び接続するハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出されたデータを変調する変調部122と、変調された信号を増幅してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するROM128及びRAM129を備える。
【0097】
<無線タグリーダライタの動作>
本実施形態の無線タグリーダライタ4は、制御部126が、読み取る無線タグ23の所定枚数おきに配置された無線タグである標識タグ25から受信した信号に基づいて無線タグ23の読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯15Yを点灯し、読み取りを完了した無線タグ23の枚数が読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、読取予定枚数の無線タグ23の読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯15Rを点灯することを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0098】
図14は、本実施形態の無線タグリーダライタ4を動作させている状態を示した斜視図である。無線タグリーダライタ4は無線タグ23が貼付された物品22の近傍を手動にて移動される。
【0099】
各物品22は形状または厚さが等しくなくてもよいが、一定方向に並べられている。無線タグリーダライタ4は、物品22が並べられた方向である矢印Xの方向に手動にて移動される。あらかじめ定められた信号を送信する無線タグである標識タグ25が、読み取る無線タグ23の一定枚数Zおきに配置される。
【0100】
図15は、制御部126の動作のフローチャートである。ステップS1501において、制御部126は、移動距離、及び無線タグ23の読取完了枚数rをイニシャライズして、無線タグ23の読み取りを開始する。
【0101】
ステップS1502において、制御部126は標識タグ25を通過したか判定する。標識タグ25は、他の無線タグ23より送受信感度を低く設定しておくことにより、無線タグリーダライタ4が標識タグ25を読み取ることができた場合、制御部126は標識タグ25を通過したと判定する。
【0102】
ステップS1503において、制御部126は読取予定枚数nを算出する。ここで、nの算出方法について説明する。制御部126は、標識タグ25を読み取るたびに一定枚数Zを加算しnを算出する。
【0103】
ステップS1504において、制御部126はメモリから読取を完了した読取完了枚数rを算出する。ステップS1505において、制御部126は読取誤差Dをrからnを減算することにより算出する。
【0104】
ステップS1506において、制御部126はDが第1の閾値である0以下であるか、すなわち読取予定枚数nをすべて読みとったかを判定する。Dが0以下である場合、制御部126はステップS1507に進む。Dが0以下でない場合、制御部126はステップS1508に進む。
【0105】
ステップS1507において、制御部126は良好表示灯15Gを点灯させ、ステップS1502に進む。
【0106】
ステップS1508において、制御部126はDが第2の閾値である4以下であるか、すなわち読取予定枚数nをほぼ読みとったかを判定する。Dが4以下である場合、制御部126はステップS1509に進む。Dが4以下でない場合、制御部126はステップS1510に進む。なお、第1の閾値及び第2の閾値は適宜設定できる。
【0107】
ステップS1509において、制御部126は減速警告灯15Yを点灯させ、ステップS1502に進む。ステップS1510において、制御部126は停止警告灯15Rを点灯させ、ステップS1502に進む。
【0108】
<第5の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ4は、一定枚数Zおきに配置さえた標識タグ25を読み取ることにより、読取予定枚数nを算出する。このため、本実施形態の無線タグリーダライタ4は、物品22の形状や厚さが異なっていても無線タグ23の読み落としの防止が可能であり、さらに安価に製造できるという効果がある。
【0109】
(第6の実施形態)
<無線タグリーダライタの構成>
本実施形態の無線タグリーダライタ5は、第1乃至第5の実施形態の無線タグリーダライタが警報装置を備え、この警報装置が、警報音を発するスピーカを備えることを特徴とする。
【0110】
<無線タグリーダライタの動作>
制御部126が、アラームランプ14又は減速警告灯15Y又は停止警告灯15Rを点灯させるとき、スピーカから警報音を発することを特徴とする。
【0111】
<第6の実施形態の効果>
以上述べたように、本実施形態の無線タグリーダライタ5は、音によって警報を発する。このため、操作者は無線タグ23の読み取り中に無線タグリーダライタ5を注視する必要がなく、作業効率を向上させることができるという効果がある。
【0112】
<本発明の具体化における可能性>
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】第1の実施形態の無線タグリーダライタ1の斜視図である。
【図2】無線タグ及び第1の実施形態の無線タグリーダライタ1の構成を示した概要図である。
【図3】第1の実施形態の無線タグリーダライタが動作している状態を示した斜視図である。
【図4】第1の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図5】第2の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図6】第3の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図7】無線タグ及び第3の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図8】第3の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【図9】第4の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図10】無線タグ及び第4の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図11】第4の実施形態の無線タグリーダライタを動作させている状態を示した斜視図である。
【図12】第5の実施形態の無線タグリーダライタの斜視図である。
【図13】無線タグ及び第5の実施形態の無線タグリーダライタの構成を示した概要図である。
【図14】第5の実施形態の無線タグリーダライタを動作させている状態を示した斜視図である。
【図15】第5の実施形態の制御部の動作のフローチャートである。
【符号の説明】
【0114】
1,2,3,4:無線タグリーダライタ、
10:ローラ、
11:リセットスイッチ、
12:スタートスイッチ、
13:リードランプ、
14:アラームランプ、
15G:良好表示灯、
15Y:減速警告灯、
15R:停止警告灯、
16:光センサ、
18:駆動モータ、
19:エンコーダ、
23:無線タグ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで、前記筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項2】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、筺体を移動させる駆動装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動装置を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで前記駆動装置の駆動速度を停止又は減速するように制御する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項3】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、警報を発する警報装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信と前記警報装置を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記警報装置に前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで発報させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項4】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動モータを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項5】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動モータを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速し、
前記駆動モータを減速したとき、さらに前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項6】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項7】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体の外部の反射光を検知する光センサと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、前記光センサから入力を受け入れ、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記光センサからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項8】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
読み取る無線タグの所定枚数おきに配置された無線タグである標識タグから受信した信号に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項9】
前記警報装置が、警報音を発するスピーカを備えることを特徴とする、請求項3記載の無線タグリーダライタ。
【請求項10】
前記無線タグリーダライタが警報音を発するスピーカをさらに備え、
前記制御部が、
前記減速警告灯または前記停止警告灯を点灯させるとき、前記スピーカから警報音を発することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の無線タグリーダライタ。
【請求項1】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで、前記筺体の移動速度を低下させる指示を出力する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項2】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、筺体を移動させる駆動装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動装置を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで前記駆動装置の駆動速度を停止又は減速するように制御する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項3】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体が移動した距離を検知する移動距離検知装置と、警報を発する警報装置と、前記移動距離検知装置から入力を受け入れ、信号の送受信と前記警報装置を制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記移動距離検知装置からの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記警報装置に前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで発報させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項4】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動モータを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項5】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラを駆動する駆動モータと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記駆動モータを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、
前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速し、
前記駆動モータを減速したとき、さらに前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を下回ったと判定したとき、前記駆動モータを前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止させる、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項6】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、少なくとも一部が筺体から露出するように設けられ、前記筺体の移動とともに回転するローラと、前記ローラの回転を検出するエンコーダと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、前記エンコーダから入力を受け入れ、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記エンコーダからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項7】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、筺体の外部の反射光を検知する光センサと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、前記光センサから入力を受け入れ、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
前記光センサからの出力に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項8】
無線タグと信号を送受信するアンテナと、減速を警告する減速警告灯と、停止を警告する停止警告灯と、信号の送受信と前記減速警告灯と前記停止警告灯とを制御する制御部とを備える無線タグリーダライタであって、
前記制御部が、
読み取る無線タグの所定枚数おきに配置された無線タグである標識タグから受信した信号に基づいて前記無線タグの読取予定枚数を算出し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで減速警告灯を点灯し、
読み取りを完了した前記無線タグの枚数が前記読取予定枚数を第1の閾値より大きい第2の閾値の枚数以上下回ったと判定したとき、前記読取予定枚数の前記無線タグの読み取りを完了したと判定するまで停止警告灯を点灯する、
ことを特徴とする無線タグリーダライタ。
【請求項9】
前記警報装置が、警報音を発するスピーカを備えることを特徴とする、請求項3記載の無線タグリーダライタ。
【請求項10】
前記無線タグリーダライタが警報音を発するスピーカをさらに備え、
前記制御部が、
前記減速警告灯または前記停止警告灯を点灯させるとき、前記スピーカから警報音を発することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の無線タグリーダライタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−98876(P2009−98876A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269285(P2007−269285)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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