説明

無線タグ作成装置及び無線タグ作成システム

【課題】複数の無線タグを作成するときの操作者の操作労力を低減する。
【解決手段】タグラベル作成装置1は、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ3Aを搬送するためのプラテンローラ26と、無線タグ回路素子Toとの無線通信により無線タグ回路素子ToにタグIDを書き込むための装置アンテナ204とを備え、タグIDの書き込み後、タグテープ3Aを切断して無線タグTを作成する。複数枚の無線タグTの連続作成時、操作端末10から最初の1枚目の第1無線タグT1のタグデータのみをタグラベル作成装置1に入力し、2枚目以降の第2無線タグT2のタグデータは、タグラベル作成装置1側で第1無線タグT1のタグデータから自動生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部と情報送受信可能な無線タグを作成する無線タグ作成装置及びこれを備えた無線タグ作成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報を記憶可能なIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を基材に設けた無線タグ(無線タグラベル)を作成する無線タグ作成装置が既に提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来技術の無線タグ作成装置(タグラベル作成装置)においては、基材テープを巻回したロールと、この基材テープに貼り合わされる被印字媒体(カバーフィルム)を巻回したロールとを備えている。これら2つのロールから上記基材テープ及び上記被印字媒体をそれぞれ繰り出しつつ被印字媒体に所定の印字を行い、印字後の被印字媒体と上記基材テープとを貼り合わせて印字済みタグラベル用テープとする。そして、この印字済みタグラベル用テープを切断手段で所定長さに切断してラベル状とする。一方、基材テープに設けられた無線タグ回路素子に対し、アンテナを介してタグIDを含む所定の情報が書き込まれ(又は無線タグ回路素子から読み取られ)、これによって無線タグ(無線タグラベル)を完成する。なお、上記書き込まれた(又は読み取られた)タグIDとそれに紐付けられる物品情報等との対応付けは、情報サーバに記憶される。
【0004】
このとき、上記無線タグ作成装置には、有線を用いたネットワーク(通信回線)を介し操作端末が接続されている。操作者は、この操作端末を用い、無線タグ作成装置に対する作成指示を行う。その操作者による作成指示に対応した信号は、ネットワークを介して無線タグ作成装置に入力され、この読み込まれた信号に基づき、上記作成指示に沿った印字が行われる。また、当該作成指示に対応して、上記ネットワークを介し接続された別途のサーバ(あるいは上記操作端末)より上記タグIDの割当てが行われ、その割り当てられたタグIDが無線タグ作成装置に入力され、上記書き込みに用いられる。
【0005】
一方、社員証などのように大量のカードを作成する場合の連続印刷を可能とする従来技術として、例えば特許文献2記載のものがある。
【0006】
この従来技術では、操作者が予め操作端末(入力装置)を介して印刷内容を入力し、記憶装置に記憶させておく。その後、カード印刷時には、制御装置の制御により、記憶装置に格納されたデータが読み出され、順次カードイメージが自動生成され、カード作成装置(カードプリンタ)によって、そのカードイメージを各カードに順次印刷するようになっている
【特許文献1】特開2006−209264号公報
【特許文献2】特開平5−282409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1記載の従来技術においては、複数枚の無線タグを作成しようとする際は、1枚の無線タグを作成するごとに、操作端末においてキーやボタンやスイッチを用いた操作がその都度必要となり、操作者の操作が煩雑となって操作労力が増大するおそれがあった。
【0008】
上記操作の煩雑さを回避するために、上記特許文献2記載の従来技術の手法を無線タグ作成装置に適用することが考えられる。この場合、上記のような、各無線タグ作成の都度、操作者がいちいち操作端末で操作を行う面倒さは回避されるものの、予め複数枚分の内容を操作端末においてすべて生成し記憶装置に記憶させておく必要があり、操作労力の低減は困難であった。
【0009】
本発明の目的は、複数の無線タグを作成するときの操作者の操作労力を低減できる無線タグ作成装置及び無線タグ作成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1の発明は、最初に作成される1枚の第1無線タグと、前記第1無線タグが作成された後の順番で作成される少なくとも1枚の第2無線タグとを含み、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子をそれぞれ備えた複数枚の無線タグを作成する無線タグ作成装置であって、タグ媒体を搬送するための搬送手段と、前記タグ媒体に備えられる前記無線タグ回路素子と無線通信を行うための装置アンテナと、前記無線タグ回路素子に付与されるタグ識別情報を、前記装置アンテナを介し前記無線タグ回路素子の前記IC回路部へ書き込む情報書き込み手段と、操作端末から出力された、前記第1無線タグに付与するためのタグデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記複数枚の無線タグのうち少なくとも前記第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための、前記タグ識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記第2無線タグの作成枚数を決定する枚数決定手段と、前記識別情報生成手段で生成された前記タグ識別情報を用いて前記枚数決定手段で決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する、連携制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本願第1発明の無線タグ作成装置は、操作端末からの操作を契機にして、複数枚の無線タグを作成するものである。操作端末からは、最初の順番で作成される1枚の第1無線タグに関する情報のみ、すなわち第1無線タグに付与するためのタグデータが入力される。入力されたタグデータは、データ記憶手段に記憶される。第1無線タグは、このタグデータを用いつつ、タグ媒体の搬送や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われることによって作成される。
【0012】
一方、第1無線タグの後、2枚目以降の第2無線タグは、データ記憶手段に記憶されたタグデータから生成した情報を用いて作成する。すなわち、識別情報生成手段が、データ記憶手段の記憶内容に基づき、第2無線タグの無線タグ回路素子に付与するためのタグ識別情報を生成する。そして、上記生成されたタグ識別情報を用いながら、連携制御手段による制御により、タグ媒体の搬送や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われ、これによって第2無線タグが作成される。
【0013】
以上のように、操作端末より操作する無線タグ作成装置により複数枚の無線タグを作成する際、2枚目以降の第2無線タグの作成は、第1無線タグの作成時に操作端末より出力したタグデータに基づき、無線タグ作成装置側のみで作成することができる。したがって、操作者は、最初の第1無線タグの作成に関してのみ操作端末の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグに関しては操作端末の操作なしで作成することができる。この結果、(2枚目以降については)操作端末において各無線タグごとに煩わしい操作を行う必要がなくなるので、操作労力を低減することができる。
【0014】
第2発明は、上記第1発明において、前記データ記憶手段は、前記操作端末から出力された、前記第1無線タグの無線タグ回路素子に付与するための第1タグ識別情報を含む前記タグデータを記憶し、前記識別情報生成手段は、前記データ記憶手段に記憶された前記第1タグ識別情報に対し情報規則性に沿って対応付けられる、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報を生成し、前記連携制御手段は、前記データ記憶手段に記憶された前記第1タグ識別情報を用いて前記1枚の第1無線タグを作成し、前記識別情報生成手段で生成された前記第2タグ識別情報を用いて前記決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御することを特徴とする。
【0015】
本願第2発明においては、第1無線タグは操作端末から出力された第1タグ識別情報を用いて作成するのに対し、第2無線タグは識別情報生成手段で生成した第2タグ識別情報を用いて作成を行う。したがって、少なくとも2枚目以降の第2無線タグの作成においては、無線タグ作成装置が操作端末よりタグ識別情報の付与を受ける必要がない。言い換えれば、無線タグ作成装置は、1枚目の第1無線タグにおいて操作端末からタグデータ付与を受けた後は、操作端末との情報送受信を介さず2枚目以降の第2無線タグを自力で作成することができる。したがって、(情報送受信のために必要な時間がない分)無線タグの作成作業の迅速化を図ることができる。また、操作端末との間のネットワーク等において何らかの故障や不具合が生じた場合であっても悪影響を受けることなく第2無線タグの作成を続行し完了することができるので、無線タグ作成作業における確実性・信頼性を向上することができる。さらに、操作端末は、最初に第1無線タグ作成のためのタグデータを無線タグ作成装置に付与した後は、2枚目以降の第2無線タグの作成には関与しないので、無線タグ作成装置が第2無線タグを作成している間、別の作業(例えば、他の無線タグ作成装置を操作しての無線タグ作成作業)を行うことも可能となる。この場合、操作者は、第2無線タグ作成中の空き時間を活用して操作端末を操作できるので、時間の有効利用を図ることができる。
【0016】
第3発明は、上記第1発明において、前記識別情報生成手段は、前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記1枚の第1無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第1タグ識別情報と、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報とからなる、前記複数枚の無線タグに対応した複数の前記タグ識別情報を、情報規則性に沿って生成し、前記連携制御手段は、前記識別情報生成手段で生成された前記第1タグ識別情報及び前記第2タグ識別情報をそれぞれ用いて、前記1枚の第1無線タグ及び前記決定された枚数の第2無線タグをそれぞれ作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御することを特徴とする。
【0017】
本願第3発明においては、第1無線タグ及び第2無線タグの両方が、識別情報生成手段で生成した第1タグ識別情報及び第2タグ識別情報を用いて作成される。したがって、第1及び第2無線タグを含むすべての無線タグの作成において、無線タグ作成装置が操作端末よりタグ識別情報の付与を受ける必要がない。この結果、タグ識別情報の送受信のために必要な時間がない分、無線タグの作成作業の迅速化を図ることができる。また、操作端末との間のネットワーク等において何らかの故障や不具合が生じた場合であっても悪影響を受けることなく第1タグ識別情報及び第2タグ識別情報を生成し、すべての無線タグの作成を続行し完了することができるので、無線タグ作成作業における確実性・信頼性を向上することができる。さらに、上記同様、操作端末は、最初に第1無線タグ作成のためのタグデータを無線タグ作成装置に付与した後は、2枚目以降の第2無線タグの作成には関与しないので、無線タグ作成装置が第2無線タグを作成している間、別の作業を行うことも可能となり、操作者は、時間の有効利用を図ることができる。
【0018】
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記識別情報生成手段は、複数枚の前記第2無線タグそれぞれの前記無線タグ回路素子に付与するための、複数の第2タグ識別情報を順次生成し、前記連携制御手段は、前記識別情報生成手段で1つの前記第2タグ識別情報が生成されるごとに、当該生成された1つの前記第2タグ識別情報を用いて前記第2無線タグを1枚ずつ作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御することを特徴とする。
【0019】
本願第4発明においては、1枚の第2無線タグに対する1つの第2タグ識別情報を生成→その第2タグ識別情報を用いて第2無線タグを作成→次の第2無線タグに対する1つの第2タグ識別情報を生成→…のように、第2タグ識別情報の生成と第2無線タグの作成とを交互に実行する。これにより、タグ識別情報と無線タグとの関係を1対1に対応付けることができ、確実性が高い。また、例えば何らかの理由で第2無線タグの作成が途中で中断したり続行不可能となった場合には、それ以降の第2タグ識別情報の生成は中止されるので、無駄なタグ識別情報の生成や番号等の消費がない。
【0020】
第5発明は、上記第2又は第3発明において、前記識別情報生成手段は、複数枚の前記第2無線タグそれぞれの前記無線タグ回路素子に付与するための、複数の第2タグ識別情報を一括して生成し、前記連携制御手段は、前記識別情報生成手段で一括して生成された前記複数の第2タグ識別情報を用いて前記複数枚の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御することを特徴とする。
【0021】
本願第5発明においては、第2タグ識別情報の生成と第2無線タグの作成とを交互に実行するのではなく、すべての第2無線タグそれぞれに対する第2タグ識別情報を一括して生成した後、それらの第2タグ識別情報を用いてすべての第2無線タグを作成する。このように複数の第2タグ識別情報を一括して生成し、一括して複数の第2無線タグの作成を行うことにより、上記のように第2タグ識別情報の生成と第2無線タグの作成とを交互に実行する場合に比べ、情報のやりとりを簡素化できる。この結果、複数の第2無線タグを作成するために必要な全体の作業時間を短縮することができる。
【0022】
第6発明は、上記第2乃至第5発明のいずれかにおいて、前記連携制御手段の制御に基づき、前記1枚の第1無線タグ及び前記決定された枚数の第2無線タグを含む前記複数の無線タグの作成が完了した後、作成時に使用した、前記第1タグ識別情報及び前記第2タグ識別情報を含む複数の前記タグ識別情報を、前記操作端末へ出力する、識別情報出力手段を備えることを特徴とする。
【0023】
これにより、無線タグ作成装置側で自力で生成したタグ識別情報を操作端末側へ通知し、登録することができる。この結果、同一のタグ識別情報が二重に使用されないかどうか等、タグ識別情報の管理を操作端末において確実に行うことができる。
【0024】
第7発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記第2無線タグの作成を操作者が操作指示するための作成指示手段を有し、前記連携制御手段は、前記作成指示手段を介し前記操作指示があった場合に、前記決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御することを特徴とする。
【0025】
これにより、操作者は、最初の第1無線タグの作成時のみ操作端末の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグは作成指示手段を操作するのみで(操作端末の操作なしで)作成することができる。この結果、操作端末から煩わしい操作を行う必要がなく、操作労力を低減することができる。
【0026】
第8発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記第2無線タグの作成枚数を操作者が操作指示するための枚数指示手段を有し、前記枚数決定手段は、前記枚数指示手段で指示された枚数に基づき、前記第2無線タグの作成枚数を決定することを特徴とする。
【0027】
これにより、操作者は、最初の第1無線タグの作成時のみ操作端末の操作を行えば、その後は枚数指示手段を1度操作するのみで2枚目以降のすべての第2無線タグを作成することができる。この結果、第2無線タグを1枚ずつ作成する都度、無線タグ作成装置側で操作を行う必要がなく、さらに操作労力を低減することができる。
【0028】
第9発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記識別情報生成手段において生成される前記第2タグ識別情報の前記情報規則性における生成可能範囲を、操作者が操作指示するための範囲指示手段を有し、前記識別情報生成手段は、前記範囲指示手段で指示された前記生成可能範囲内において、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報を生成することを特徴とする。
【0029】
これにより、操作者は、最初の第1無線タグの作成時のみ操作端末の操作を行えば、それ以外は、範囲指示手段で第2タグ識別情報の生成可能範囲を1度指示するのみで、2枚目以降のすべての第2無線タグを作成することができる。この結果、第2無線タグを1枚ずつ作成する都度、無線タグ作成装置側で操作を行う必要がなく、さらに操作労力を低減することができる。
【0030】
第10発明は、上記第2乃至第9発明のいずれかにおいて、前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体、若しくは、前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に印字を行う印字手段を有し、前記データ記憶手段は、前記操作端末から出力された、前記第1無線タグに印字形成するための第1印字データを含む前記タグデータを記憶し、前記データ記憶手段に記憶された前記第1印字データに対し印字規則性に沿って対応付けられる、前記決定された枚数の第2無線タグに印字形成するための少なくとも1つの第2印字データを生成する印字データ生成手段を有し、前記印字手段は、前記第1印字データを用いて前記印字を行って前記1枚の第1無線タグを作成するとともに、前記印字データ生成手段で生成された前記第2印字データを用いて前記印字を行って前記決定された枚数の第2無線タグを作成することを特徴とする。
【0031】
本願第10発明の無線タグ作成装置は、操作端末からの操作を契機にして、複数枚の印字付き無線タグを作成するものである。操作端末からは、最初の順番で作成される1枚の第1無線タグに関する情報のみ、すなわち第1無線タグに付与するためのタグデータが入力される。このタグデータには第1無線タグに印字形成するための第1印字データを含んでおり、データ記憶手段に記憶される。第1無線タグは、このタグデータを用いつつ、タグ媒体の搬送や、タグ媒体(又は被印字媒体)への第1印字データの印字や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われることによって作成される。
【0032】
そして、第1無線タグの後、2枚目以降の第2無線タグは、データ記憶手段に記憶されたタグデータから生成した情報を用いて作成する。すなわち、識別情報生成手段で第2無線タグの無線タグ回路素子へのタグ識別情報を生成するとともに、印字データ生成手段が、データ記憶手段の第1印字データに対応付けられる、
第2無線タグに印字形成するための第2印字データを生成する。そして、上記生成されたタグ識別情報及び第2印字データを用いながら、連携制御手段による制御により、タグ媒体の搬送や、タグ媒体(又は被印字媒体)への第2印字データの印字や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われ、これによって第2無線タグが作成される。
【0033】
以上のようにして、操作端末より操作する無線タグ作成装置により複数枚の印字付き無線タグを作成する際、2枚目以降の第2無線タグの作成は、第1無線タグの作成時に操作端末より出力したタグデータに基づき、無線タグ作成装置側のみで作成することができる。そして、第2無線タグに形成される印字の第2印字データは、印字データ生成手段によって、第1無線タグに形成される印字の第1印字データと印字規則性に沿って対応付けられているため、操作者が視覚的にその関連性を明確に認識することができる。
【0034】
したがって、このような第1及び第2無線タグを含む複数の印字付き無線タグを、操作者は、最初の第1無線タグの作成時のみ操作端末の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグは操作端末の操作なしで作成することができる。この結果、上記同様、操作端末から煩わしい操作を行う必要がなく、操作労力を低減することができる。
【0035】
第11発明は、上記第10発明において、前記印字データ生成手段は、前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる第1規則性因子を抽出し、前記第1規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子を含む、前記少なくとも1つの第2印字データを生成することを特徴とする。
【0036】
本願第11発明においては、印字データ生成手段が、第1無線タグに印字形成するための第1印字データのうち、第2無線タグの第2印字データと関連づけることが可能な第1規則性因子を抽出し、第2規則性因子を生成する。そして、この第2規則性因子を含むような第2印字データを生成する。これにより、複数の無線タグすべてが作成された後、第1無線タグに形成された印字のうちの第1規則性因子に対応する部分と、第2無線タグに形成された印字のうちの第2規則性因子に対応する部分とを、操作者から見て明確に関連づけることができる。
【0037】
第12発明は、上記第11発明において、前記印字データ生成手段は、前記第1印字データのうち、前記操作端末より指定された、前記印字規則性に係わる規則性領域より、前記第1規則性因子を抽出することを特徴とする。
【0038】
本願第12発明においては、印字データ生成手段が第1印字データのうち第1規則性因子を抽出する部分を、規則性領域として操作端末側で予め指定しておく。これにより、印字データ生成手段が、第1印字データから第1規則性因子を短時間で容易かつ確実に抽出し、第2規則性因子を生成することができる。
【0039】
第13発明は、上記第10発明において、前記印字データ生成手段は、前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる規則性因子が含まれない場合、前記第2無線タグの作成に伴い想定される前記第1無線タグの前記規則性因子を新たに生成し、その生成した規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる複数の第2規則性因子を含む、複数の第2印字データを生成することを特徴とする。
【0040】
これにより、第1無線タグに印字形成するための第1印字データに、第2無線タグの第2印字データと関連付けることが可能な第1規則性因子がなかった場合であっても、それに相当する規則性因子を新たに生成して、その生成した規則性因子に関連付けるようにして第2規則性因子を生成する。そして、この第2規則性因子を含むような第2印字データを生成する。これにより、複数の無線タグすべてが作成された後、少なくとも、第2無線タグに形成された印字のうちの第2規則性因子に対応する部分を見れば、操作者は、第1無線タグに形成された印字との関連性を明確に認識することができる。
【0041】
上記目的を達成するために、第14発明は、最初に作成される1枚の第1無線タグと、前記第1無線タグが作成された後の順番で作成される少なくとも1枚の第2無線タグとを含み、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子をそれぞれ備えた複数枚の無線タグを作成する無線タグ作成装置と、前記無線タグ作成装置を操作するための操作端末とを有する無線タグ作成システムであって、前記操作端末は、前記1枚の第1無線タグに付与するためのタグデータを出力するデータ出力手段を備え、前記無線タグ作成装置は、タグ媒体を搬送するための搬送手段と、前記タグ媒体に備えられる前記無線タグ回路素子と無線通信を行うための装置アンテナと、前記無線タグ回路素子に付与されるタグ識別情報を、前記装置アンテナを介し前記無線タグ回路素子の前記IC回路部へ書き込む情報書き込み手段と、前記操作端末の前記データ出力手段から出力された前記タグデータを記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記複数枚の無線タグのうち少なくとも前記第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための、前記タグ識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記第2無線タグの作成枚数を決定する枚数決定手段と、前記識別情報生成手段で生成された前記タグ識別情報を用いて前記枚数決定手段で決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する、連携制御手段とを備えることを特徴とする。
【0042】
本願第14発明の無線タグ作成システムは、操作端末からの操作を契機にして、無線タグ作成装置で複数枚の無線タグを作成するものである。操作端末のデータ出力手段からは、最初の順番で作成される1枚の第1無線タグに関する情報のみ、すなわち第1無線タグに付与するためのタグデータが出力される。その出力されたタグデータは、無線タグ作成装置のデータ記憶手段に記憶される。無線タグ作成装置において、第1無線タグは、上記タグデータを用いつつ、タグ媒体の搬送や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われることによって作成される。
【0043】
一方、第1無線タグの後、2枚目以降の第2無線タグは、無線タグ作成装置において、データ記憶手段に記憶されたタグデータから生成した情報を用いて作成する。すなわち、識別情報生成手段が、データ記憶手段の記憶内容に基づき、第2無線タグの無線タグ回路素子に付与するためのタグ識別情報を生成する。そして、上記生成されたタグ識別情報を用いながら、連携制御手段による制御により、タグ媒体の搬送や、情報書き込み手段によるタグ識別情報の書き込みが行われ、これによって第2無線タグが作成される。
【0044】
以上のように、操作端末より無線タグ作成装置を操作して複数枚の無線タグを作成する際であっても、2枚目以降の第2無線タグの作成は、第1無線タグの作成時に操作端末より出力したタグデータに基づき、無線タグ作成装置側のみで作成することができる。したがって、操作者は、最初の第1無線タグの作成に関してのみ操作端末の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグに関しては操作端末の操作なしで作成することができる。この結果、(2枚目以降については)操作端末において各無線タグごとに煩わしい操作を行う必要がなくなるので、操作労力を低減することができる。
【0045】
第15発明は、上記第14発明において、前記無線タグ作成装置は、前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体、若しくは、前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に印字を行う印字手段を有し、前記データ記憶手段は、前記操作端末の前記データ出力手段から出力された、前記第1無線タグに印字形成するための第1印字データを含む前記タグデータを記憶し、前記データ記憶手段に記憶された前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる第1規則性因子を抽出し、前記第1規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子を含む、前記決定された枚数の第2無線タグに印字形成するための少なくとも1つの第2印字データを生成する印字データ生成手段を有し、前記印字手段は、前記第1印字データを用いて前記印字を行って前記1枚の第1無線タグを作成するとともに、前記印字データ生成手段を用いて前記印字を行って前記決定された枚数の第2無線タグを作成することを特徴とする。
【0046】
本願第15発明においては、操作端末より無線タグ作成装置を操作して複数枚の印字付き無線タグを作成でき、その際、2枚目以降の第2無線タグの作成は、第1無線タグの作成時に操作端末より出力したタグデータに基づき、無線タグ作成装置側のみで作成することができる。
【0047】
そして、第2無線タグに形成される印字の第2印字データは、印字データ生成手段によって、第1無線タグに形成される印字の第1印字データと印字規則性に沿って対応付けられる。すなわち、印字データ生成手段は、第1無線タグに印字形成するための第1印字データのうち、第2無線タグの第2印字データと関連付けることが可能な第1規則性因子を抽出し、第2規則性因子を生成する。そして、この第2規則性因子を含むような第2印字データを生成する。これにより、複数の無線タグすべてが作成された後、第1無線タグに形成された印字のうちの第1規則性因子に対応する部分と、第2無線タグに形成された印字のうちの第2規則性因子に対応する部分とを、操作者から見て明確に関連付け、認識することができる。
【0048】
第16発明は、上記第15発明において、前記操作端末のデータ出力手段は、前記印字規則性に係わる規則性領域を指定するための領域指定情報を備えた前記第1印字データを含む、前記タグデータを出力し、前記無線タグ作成装置の前記印字データ生成手段は、前記第1印字データのうち、前記領域指定情報で指定された前記規則性領域より前記第1規則性因子を抽出することを特徴とする。
【0049】
本願第16発明においては、無線タグ作成装置の印字データ生成手段が第1印字データのうち第1規則性因子を抽出する部分を、規則性領域として操作端末側で予め指定しておき、対応する領域指定情報をタグデータの第1印字データに含ませて操作端末から無線タグ作成装置へと出力する。これにより、無線タグ作成装置の印字データ生成手段は、第1印字データから第1規則性因子を短時間で容易かつ確実に抽出し、第2規則性因子を生成することができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、複数の無線タグを作成するときの操作者の操作労力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0052】
図1は、本実施形態の無線タグ作成装置であるタグラベル作成装置の外観を示す斜視図である。
【0053】
図1において、タグラベル作成装置1は、装置本体2と、この装置本体2に開閉自在に取り付けられたカバー5とを有している。装置本体2は、ホストPCとしての操作端末10と有線(又は無線の)ネットワークNWを介して接続されている。操作端末10には、未使用のタグID及び既に使用済みのタグIDを区別して登録するとともに、印字データの編集に活用可能なテキスト見本やテンプレート等を適宜格納した、データベースDB(図示省略)を備えた外部記憶装置HDが備えられている。
【0054】
装置本体2の左右の両側壁には、上方に押し上げることによって装置本体2への上カバー5の係止を解除して、上カバー5を開放可能な状態にする解除つまみ4が設けられている。また装置本体2の右側の側壁の前方寄りの上面位置には、タグラベル装置1の電源ボタン7Aと、押している間だけタグテープ3A(後述の図2参照)を導出するフィードボタン7Bと、カッタユニット18(後述の図2参照)によるタグテープ3Aの切断を行わせるカットボタン7Cとが配置されている。装置本体2の左側の側壁の前方寄りの上面位置には、図1中拡大図に示すように、タグテープ3Aを切断したラベル状の無線タグT(後述の図5、図6等を参照)を連続して複数枚発行するための連続発行ボタン8(作成指示手段として機能する)と、そのときの無線タグTの連続発行枚数を設定するための連続発行枚数ボタン9(枚数指示手段として機能する)とが配置されている。
【0055】
図2は、上記タグラベル作成装置1の概略構成を示す概念図である。
【0056】
図2において、上記タグテープ3A(タグ媒体)が、巻芯3B(図2参照)に巻回したロール形状に形成されており、上記カバー5(図1参照)を開けて装置本体2内に挿入され、装置本体2内に設けられたホルダ(図示省略)に取り付けて使用される。このタグテープ3Aには、情報を記憶するIC回路部150と情報を送受信するタグアンテナ151とを備えた複数の無線タグ回路素子Toが配列されている。この例では、タグテープ3Aのそれぞれの無線タグ回路素子Toに対応している領域が印字ヘッド31による印字Rが行われる印字領域Sとなっている。
【0057】
また、タグラベル作成装置1は、上記巻芯3B上から繰り出される上記タグテープ3Aを駆動するプラテンローラ26(搬送手段)と、上記タグテープ3Aを挟んでプラテンローラ26と接触してタグテープ3Aの上記印字領域Sに所定の印字Rを行う上記印字ヘッド31と、この印字ヘッド31を制御する印刷駆動回路205と、印字ヘッド31のテープ搬送方向上流側に設けられ上記タグテープ3Aに備えられた無線タグ回路素子Toと無線通信を行う装置アンテナ204と、印字ヘッド31のテープ搬送方向下流側に設けられ上記タグテープ3Aを切断する上記カッタユニット18と、上記プラテンローラ26を駆動するプラテンモータ用モータ208と、プラテンモータ用モータ208を制御するプラテンローラ駆動回路209と、上記装置アンテナ204を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報(無線タグ情報)へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための高周波回路201と、無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を高周波回路201を介して入力し所定の処理を行って情報を読み出すとともに、高周波回路201を介して無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスする信号処理回路202と、上記印字ヘッド31をバネ部材の付勢力に抗して印上記プラテンローラ26から離間するソレノイド232と、上記ソレノイド232への通電を制御するソレノイド駆動回路234と、タグテープ3Aの巻芯3Bの一端に設けられたロールギアRGをこれと歯合する戻しギアBGを介して回転してタグテープ3Aを巻き戻すための戻しモータ235と、この戻しモータ235を駆動する戻しモータ駆動回路236と、上記連続発行ボタン8と、上記連続発行枚数ボタン9と、上記高周波回路201、信号処理回路202、印刷駆動回路205、プラテンローラ駆動回路209等を介し、タグラベル作成装置1全体の動作を制御するための制御回路210とを備えている。なお、上記信号処理回路202及び高周波回路201が、各請求項記載の情報書き込み手段を構成する。
【0058】
図2において、上記タグテープ3Aは巻芯3Bに巻回されている。このタグテープ3Aは複数の無線タグ回路素子Toがその幅方向中央部に配列されるとともに、この例では、それぞれの無線タグ回路素子Toに対応している領域が印字ヘッド31により各無線タグ回路素子Toに対応する印字Rが行われる印字領域Sとなっており、前述した印刷の後、上記アンテナ204によってタグテープ3Aに備えられる無線タグ回路素子Toとの間で所定帯域の高周波を用いて無線通信により信号の授受が行われ、印字済みのタグテープ3Aは前述のようにカッタレバー9が操作されることでカッタユニット8にて切断され、無線タグTが生成される。
【0059】
上記タグラベル作成装置1において、上記タグテープ3Aは上記プラテンローラ26による駆動によって巻芯3Bから繰り出されて搬送され、その搬送経路において、装置アンテナ204によってタグテープ3Aに備えられた無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報が書き込まれ、印字ヘッド31により印刷領域Sに所定の印字Rが行われて印字済みのタグテープ3Aが形成される。そして、この印字済みのタグテープ3Aが前述のようにカッタボタン7Cが操作されることでカッタユニット18にて切断され、ラベル状の無線タグT(無線タグラベル)の形態に形成される。そして切断後の無線タグTが搬出口Eへと送出される。
【0060】
制御回路210は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。また、この制御回路210は、電源回路211Aにより給電されるとともに、通信回路211Bを介し上記通信回線NWに接続され、この通信回線NWに接続された上記操作端末10との間で情報のやりとりが可能となっている(その他、図示しないルートサーバ、他の端末、汎用コンピュータ、及び情報サーバ等が通信回線NWに接続されていてもよい)。
【0061】
図3に、上記高周波回路201の詳細構成を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0062】
図3において、高周波回路201は、上記装置アンテナ204を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、装置アンテナ204により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
【0063】
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部212は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子215Aと、制御回路201の制御により水晶振動子215Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)215B及びVCO(Voltage controlled oscillator)215Cと、上記制御回路210から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路210からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例では制御回路210からの「TX_PWR」信号によって増幅率が決定される増幅)して所望の質問波を生成するゲイン制御送信アンプ217とを備えている。上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯の周波数を用いており、上記ゲイン制御送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介し装置アンテナ204に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
【0064】
受信部213は、装置アンテナ204で受信されて送受分離器214を介して入力された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生させられた搬送波とを乗算して復調する受信第1乗算回路218と、そのI相受信乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ219と、このI相バンドパスフィルタ219の出力を増幅するI相受信アンプ221と、このI相受信アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ220と、上記装置アンテナ204で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生された後に移相器227により位相を90°遅らせた搬送波とを乗算するQ相受信乗算回路222と、そのQ相受信乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ223と、このQ相バンドパスフィルタ223の出力を増幅するQ相受信アンプ225と、このQ相受信アンプ25の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ224とを備えている。そして、上記I相リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路202に入力されて処理される。
【0065】
また、I相受信アンプ221及びQ相受信アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路202に入力されるようになっている。このようにして、タグラベル作成装置1では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
【0066】
図4に、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0067】
この図4において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置1側の上記装置アンテナ204とHF帯、UHF帯、マイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ151と、このアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
【0068】
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波(質問信号)を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0069】
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記タグラベル作成装置1の装置アンテナ204からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
【0070】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して、抽出した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0071】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0072】
ここで、本実施形態の特徴は、タグラベル作成装置1で複数枚の無線タグTを連続的に作成するに際し、操作端末10で最初の1枚目の第1無線タグT1のタグデータ(第1印字データ及び第1タグIDより構成される。詳細は後述)のみを作成してタグラベル作成装置1へ送る一方、2枚目以降の残りの(少なくとも1枚の)第2無線タグT2のタグデータ(第2印字データ及び第2タグIDより構成される。詳細は後述)については、タグラベル作成装置1側で第1無線タグT1のタグデータから自力で生成するようにした点にある。以下、その詳細を説明する。
【0073】
図5は、タグラベル作成装置1で作成された第1無線タグT1を示す平面図である。
【0074】
図5において、この例では、第1無線タグT1の表面の印字領域Sに、上記印字Rとして、ファイル説明印字R1とファイル番号印字R2とが印刷されている。ファイル説明印字R1は、タグラベル作成装置1で連続的に作成された複数枚の無線タグTを使用する使用対象のファイル(物品)に共通の説明印字で、この例では、ファイルの所有者名(企業名、その部署)、ファイルの名称、保管場所が印刷されている。ファイル番号印字R2は、無線タグTの使用対象であるファイル番号に関する印字で、第1無線タグT1に対応した“FileNo1”が印刷されている。また、第1無線タグTの無線タグ回路素子To(図2参照)には、第1無線タグTに対し付与されたタグID(=第1タグ識別情報。以下適宜、「第1タグID」という)が書きこまれている。
【0075】
この第1無線タグTの印字R(上記ファイル説明印字R1及びファイル番号印字R2)を形成するための第1印字データと、無線タグ回路素子Toに書き込まれる上記第1タグIDとは、タグラベル作成装置1による複数枚の無線タグTの作成時に、最初に操作端末10で作成して、操作端末10から第1無線タグTのタグデータとしてタグラベル作成装置1に入力されたものである。
【0076】
図6は、タグラベル作成装置1で第1無線タグT1に引き続いて作成された2枚目以降の第2無線タグT2を示す平面図である。ここでは、第2無線タグT2として第1無線タグT1の次の2枚目に作成された無線タグを示している。この例では、第2無線タグTの表面の印字領域Sに、上記印字Rとして、第1無線タグTと同一の上記ファイル説明印字R1と、第2無線タグTに対応した“FileNo2”のファイル番号印字R2とが印刷されている。また、上記同様、第2無線タグT2に備えられた無線タグ回路素子Toには、第2無線タグTに対し付与されたタグID(=第2タグ識別情報。以下適宜、「第2タグID」という)が書きこまれている。
【0077】
この第2無線タグTの印字R(上記ファイル説明印字R1及びファイル番号印字R2)を形成するための第2印字データは、タグラベル作成装置1の制御回路210に備えられた上記RAM(データ記憶手段として機能する)に記憶された上記第1無線タグTの上記第1印字データに対し、所定の印字規則性に沿って対応付けられて生成されたものである。より詳しくは、タグラベル作成装置1の制御回路210において、上記第1印字データから印字規則性に係わる第1規則性因子(この例では第1無線タグT1のファイル番号印字R2中の数字“1”。図5参照)を抽出し、この第1規則性因子に対し印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子(この例では上記第1規則性因子に対する続きの数字で、第2無線タグT2のファイル番号印字R2中の数字 “2”。図6参照)を含むように、つまり第1無線タグT1のファイル番号印字R2の数値を増加させて第2無線タグTのファイル番号印字R2の数値とするように、生成されたものである(後述の図7のステップS134参照)。なお、この第1印字データのうち第1規則性因子を抽出する部分(すなわちファイル番号印字R2に対応する領域)は、操作端末10側で予め規則性領域として指定しておく(詳細は後述)。
【0078】
また、第2無線タグTの上記第2タグIDは、タグラベル作成装置1の制御回路210に備えられたデータ記憶手段(RAM)に記憶された第1無線タグT1の第1タグIDに対し情報規則性に沿って対応付けられて生成されたものである(後述の図7のステップS130参照)。
【0079】
図7は、複数枚の無線タグTの連続作成時の操作端末10(ホストPC)及びタグラベル作成装置1で実行される操作手順の概念的なタイムチャートである。なお、図中、理解の容易のために、上記1枚の第1無線タグT1の発行に関する部分には「1枚目の発行動作」、上記少なくとも1枚の第2無線タグT2の発行に関する部分には「2枚目以降の発行動作」と表示している。
【0080】
図7において、まず、ユーザ(操作者)が操作端末10を操作し、文字の打ち込みや上記データベースDBに格納されたテキスト見本の検索・選択等により、1枚目の無線タグT1に印刷する印字Rの内容(上記第1印字データ)を編集する(ステップS102)。これに応じて、操作端末10は、自らに備えられたアプリケーションに基づき、上記データベースDBにアクセスし、データベースDBに記憶されている未使用IDを検索し、1枚目の無線タグT1の無線タグ回路素子Toに書き込むタグID(第1タグID)を取得する(割り当ててもらう;ステップS104)。
【0081】
その後、操作者が、操作端末10において、タグラベル作成装置1での無線タグTの作成開始を操作指示する(ステップS108。必要に応じて最初に作成する1枚目の第1無線タグT1の外観を操作端末10の表示画面10Aにプレビュー表示してもよい)。これに応じて、操作端末10は、上記アプリケーションに基づき、ステップS110において、上記ステップS104で取得した第1無線タグへの上記第1タグIDと、上記ステップS102で編集された上記第1印字データとを、タグデータとして、タグラベル作成装置1の制御回路210に転送する(データ出力手段としての機能)。そして制御回路210は、内蔵する上記RAMに第1無線タグTの上記第1タグIDと上記第1印字データとを記憶する(ステップS112)。
【0082】
その後、制御回路210より、上記RAMに記憶された第1タグIDが読み出され、これに基づくIDデータ書き込み指令信号が信号処理回路202及び高周波回路201に出力され(ステップS114)、装置アンテナ204を介した第1無線タグTの無線タグ回路素子Toとの無線通信により、上記第1タグIDが無線タグ回路素子Toに書き込まれる(ステップS116)。また、制御回路210より上記RAMに記憶された第1印字データが読み出され、これに基づく印字指令信号が印刷駆動回路205に出力され(ステップS118)、これによって印字ヘッド31により第1印字データに対応した上記印字Rが印字領域Sに印刷される(ステップS120)。そして印字ヘッド31による印刷が完了して1枚目の第1無線タグTが作成されると、印刷駆動回路205から制御回路210に印字完了通知信号が出力され(ステップS122)、1枚目の第1無線タグTの発行が終了する。
【0083】
その後、2枚目以降の発行においては、まず、操作者がタグラベル作成装置1の連続発行枚数ボタン9で作成枚数を設定した状態で連続発行ボタン8を操作すると(ステップS124)と、設定した連続発行枚数の通知信号が制御回路210に出力され(ステップS126)。これに応じて、連続発行設定枚数が制御回路210の上記RAMに記憶される(ステップS128)。その後、制御回路210により、RAMに記憶された上記第1タグIDが読み出され、その第1タグIDに対し所定の情報規則性に沿った対応付けで(例えば連番で続く等。詳細は後述)、ステップS130で第2無線タグT2の無線タグ回路素子Toに付与するための上記第2タグIDが生成される(識別情報生成手段としての機能)。そして、ステップS134で、第2無線タグTに印刷するための上記第2印字データが、(上記RAMに記憶された上記第1印字データに対し所定の印字規則性、例えば連番で続くように)生成される(印字データ生成手段としての機能)。例えば前述の例では、連番部であるファイル番号印字R2の数値をインクリメント(つまり“FileNo1”→“FileNo2”)して生成される。
【0084】
その後、制御回路210から、上記RAMに記憶された第2タグIDが読み出され、これに基づくIDデータ書き込み指令信号が信号処理回路202及び高周波回路201に出力され(ステップS138)、装置アンテナ204を介した第2無線タグT2の無線タグ回路素子Toとの無線通信により、上記第2タグIDが無線タグ回路素子Toに書き込まれる(ステップS140)。また、制御回路210より上記RAMに記憶された第2印字データが読み出され、これに基づく印字指令信号が印刷駆動回路205に出力され(ステップS142)、印字ヘッド31により第2印字データに対応した(印字R)が印字領域Sに印刷される(ステップS144)。そして印字ヘッド31による印刷が完了して2枚目の第2無線タグTが作成されると、印刷駆動回路205から制御回路210に印字完了通知信号が出力され(ステップS146)、2枚目の第2無線タグTの発行が終了する。
【0085】
そして、ステップS148において、制御回路210により、上記ステップS124において設定された連続発行枚数の第2無線タグT2の発行が終了したか(設定される上記連続発行枚数が全無線タグTの合計発行枚数である場合には、当該設定された枚数から1を減じた枚数の第2無線タグT2の発行が終了したか)否かが判定される(枚数決定手段としての機能)。設定枚数の第2無線タグT2が発行されていない場合は、ステップS130に戻って、設定枚数が発行されるまでステップS130以下の手順を繰り返す。設定枚数の第2無線タグT2が発行された場合はステップS148の判定が満たされ、ステップS150で、制御回路210から操作端末10に、第1無線タグT1の上記第1タグIDと、2枚目以降のすべての第2無線タグT2の上記第2タグIDとが出力される(識別情報出力手段としての機能)。これに応じて、操作端末10では、ステップS148で入力した連続発行済みIDを、データベースDBに登録する(ステップS152)。これにより、複数枚の無線タグTすべての発行が終了し、このシーケンスを終了する。
【0086】
なお、上記図7において制御回路210が実行する各手順のうち、上記ステップS130、ステップS134、及びステップS150以外の各手順が、本願各請求項記載の連携制御手段として機能する。
【0087】
以上説明したように、本実施形態のタグラベル作成装置1では、操作端末10からの操作を契機にして、最初に作成される1枚目の第1無線タグT1と、第1無線タグT1が作成された後の順番で作成される少なくとも1枚の2枚目以降の第2無線タグT2とを含む複数枚の無線タグTを作成する。このとき操作端末10からは、最初の順番で作成される1枚の第1無線タグT1に関するタグデータ(この例では第1タグIDと第1印字データ)が入力され、タグラベル作成装置1のRAMに記憶される。第1無線タグT1は、このRAMに記憶されたタグデータを用いつつ、タグテープ3Aの搬送や、情報書き込み手段による第1タグIDの書き込みが行われることによって作成される。
【0088】
一方、第1無線タグT1の後、2枚目以降の第2無線タグT2は、RAMに記憶された上記タグデータから生成した情報を用いて作成する。すなわち、RAMに記憶された第1タグIDに基づき、上記ステップS130で第2無線タグT2に付与するための第2タグIDを生成する。そして、上記生成された第2タグIDを用いながら、タグテープ3Aの搬送や、情報書き込み手段による第2タグIDの書き込みが行われ、これによって第2無線タグT2が作成される。
【0089】
以上のように、操作端末10より操作するタグラベル作成装置1により複数枚の無線タグTを作成する際、2枚目以降の第2無線タグT2の作成は、第1無線タグT1の作成時に操作端末10より出力したタグデータに基づき、タグラベル作成装置1側のみで作成することができる。したがって、操作者は、最初の第1無線タグT1の作成時のみ操作端末10の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグT2は操作端末10の操作なしで作成することができる。この結果、2枚目以降については各無線タグTの作成の都度、操作端末10から煩わしい操作を行う必要がなくなるので、操作労力を低減することができる。
【0090】
このとき、本実施形態では特に、上述したように、少なくとも2枚目以降の第2無線タグT2の作成においては、タグラベル作成装置1が操作端末10より第2タグIDの付与を受ける必要がない。言い換えれば、タグラベル作成装置1は、1枚目の第1無線タグT1において操作端末10からタグデータ付与を受けた後は、操作端末10との情報送受信を介さず2枚目以降の第2無線タグT2を自力で作成することができる。したがって、情報送受信のために必要な時間がない分、無線タグTの作成作業の迅速化を図ることができる。また、操作端末10との間のネットワークNW等において何らかの故障や不具合が生じた場合であっても悪影響を受けることなく第2無線タグT2の作成を続行し完了することができるので、無線タグ作成作業における確実性・信頼性を向上することができる。さらに、操作端末10は、最初に第1無線タグ作成のためのタグデータをタグラベル作成装置1に付与した後は、2枚目以降の第2無線タグT2の作成には関与しないので、タグラベル作成装置1が第2無線タグT2を作成している間、別の作業(例えば、他のタグラベル作成装置を操作しての無線タグ作成作業)を行うことも可能となる。この場合、操作者は、第2無線タグT2作成中の空き時間を活用して操作端末10を操作できるので、時間の有効利用を図ることができる。
【0091】
また本実施形態では特に、複数枚の第2無線タグT2の作成において、各無線タグT2の無線タグ回路素子Toに付与するための第2タグIDを順次生成するとともに、1つの第2タグIDが生成されるごとに、当該生成された1つの第2タグIDを用いて第2無線タグTを1枚ずつ作成する(ステップS148→ステップS130の流れを参照)。すなわち、1枚の第2無線タグT2に対する1つの第2タグIDを生成(ステップS130)→その第2タグIDを用いて第2無線タグT2を作成(ステップS134〜ステップS146)→次の第2無線タグT2に対する1つの第2タグIDを生成(ステップS130)→…のように、第2タグIDの生成と第2無線タグT2の作成とを交互に実行する。これにより、各タグIDと無線タグTとの関係を1対1に対応付けることができ、確実性が高い。また、例えば何らかの理由で第2無線タグT2の作成が途中で中断したり続行不可能となった場合には、それ以降の第2タグIDの生成は中止されるので、無駄なタグIDの生成や番号等の消費がない。
【0092】
なお、上記のように第2タグIDの生成と第2無線タグT2の作成とを交互に実行したが、これに代えて、すべての第2無線タグT2それぞれに対する第2タグIDを一括して生成した後、それらの第2タグIDを用いてすべての第2無線タグT2を作成するようにしてもよい。この場合、上記のように第2タグIDの生成と第2無線タグT2の作成とを交互に実行する場合に比べ、情報のやりとりを簡素化できる。この結果、複数の第2無線タグT2を作成するために必要な全体の作業時間を短縮することができる。
【0093】
また本実施形態では特に、(1枚の第1無線タグT1及び少なくとも1枚の第2無線タグT2を含む)複数の無線タグTの作成が完了した後、作成時に使用した、第1タグID及び第2タグIDを含む複数のタグIDを操作端末10へ出力する(ステップS150)。そして、タグラベル作成装置1側で自力で生成したタグIDを操作端末10側へ通知し、登録する。これにより、同一のタグIDが二重に使用されないかどうか等、タグIDの管理を操作端末10において確実に行うことができる。
【0094】
また、本実施形態では特に、タグラベル作成装置1は、少なくとも1枚の第2無線タグT2の作成を操作者が操作指示するための連続発行ボタン8をする。これにより、操作者は、最初の第1無線タグT1の作成時のみ操作端末10の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグT2は連続発行ボタン8を操作するのみで、操作端末10の操作なしで作成することができる(なお、そのときの発行枚数についてもタグラベル作成装置1に設けた連続発行枚数ボタン9で設定することができる)。この結果、操作端末10から煩わしい操作を行う必要がなく、操作労力を低減することができる。
【0095】
このとき、上記連続発行枚数ボタン9に代えて、別の手法で枚数を設定することもできる。例えば、上記ステップS130において生成する第2タグIDの(上記情報規則性に沿った)生成可能範囲を、操作者が操作指示するための区間指定ボタン(範囲指示手段)をタグラベル作成装置1に設け、この指示された生成可能範囲内において第2タグIDを生成するようにしてもよい。ステップS148では、この範囲に対応した枚数の第2無線タグT2が発行されたかどうかの判定を行う。さらに、上記連続発行枚数ボタン9や区間指定ボタンによる設定に代えて、適宜の時点(例えば電源投入時、ラベル作成開始時、等)から所定の時間(例えば10分)が経過するまでタイマーで計時しながら第2無線タグT2の作成を継続し、上記所定の時間が経過したら自動的に第2無線タグT2の作成を終了するようにしてもよい(この場合は、タイマーが枚数決定手段として機能する)。これらの場合も、上記同様、操作労力を低減することができる。
【0096】
また、本実施形態では特に、タグラベル作成装置1により複数枚の印字付き無線タグTを作成する際、前述のように、操作端末10より出力したタグデータに第1無線タグT1に形成される第1印字データが含まれている。そして、第2無線タグT2に形成される第2印字データは、上記第1印字データと印字規則性に沿って対応付ける形で自動生成される(ステップS134)。これにより、操作者は、第1印字データに対応する印字Rが形成された1枚の第1無線タグと、第2印字データに対応する印字Rが形成された少なくとも1枚の第2無線タグとを、視覚的にその関連性を明確に認識することができる。このような第1及び第2無線タグT1,T2を含む複数の印字付き無線タグTを、操作者は、最初の第1無線タグT1の作成時のみ操作端末10の操作を行えば、2枚目以降の第2無線タグT2は操作端末10の操作なしで作成することができる。この結果、上記同様、操作端末10から煩わしい操作を行う必要がなく、操作労力を低減することができる。
【0097】
また本実施形態では特に、ステップS134において、第1印字データに含まれる印字規則性に係わる第1規則性因子(上記の例では数字)を抽出し、第1規則性因子に対し続き番号、連番等の所定の印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子(上記の例では続きの数字)を含む、少なくとも1つの第2印字データを生成する。これにより、複数の無線タグTすべてが作成された後、第1無線タグT1に形成された印字のうちの第1規則性因子に対応する部分と、第2無線タグT2に形成された印字のうちの第2規則性因子に対応する部分とを、操作者から見て明確に関連付けることができる。このとき、第1印字データのうち上記第1規則性因子を抽出する部分を、規則性領域として操作端末10側で予め指定しておく。この場合、上記規則性領域に関する領域指定情報が図7のステップS110においてタグデータに含まれる形でタグラベル作成装置1へ送られる。この場合、タグラベル作成装置1では、ステップS134において第1印字データから第1規則性因子を短時間で容易かつ確実に抽出し、第2規則性因子を生成することができる。
【0098】
なお、本発明は、上記実施形態以外にも、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順次説明する。
【0099】
(1)すべての無線タグTのタグデータをタグラベル作成装置1側で生成する場合
上記実施形態では、操作端末10で最初の1枚目の第1無線タグTのタグデータ(第1タグID及び第1印字データ)のみを作成し、2枚目以降の残りの第2無線タグTのタグデータ(第2タグID及び第2印字データ)については、タグラベル作成装置1側で第1無線タグTのタグデータから自ら生成したが、これに限られない。すなわち、タグIDについては、最初の1枚目の第1無線タグに係る第1タグIDを含め、すべてのタグIDをタグラベル作成装置1側で自動生成するようにしてもよい。
【0100】
図8に、本変形例におけるタグラベル作成装置1で無線タグTに対し自動生成されたタグIDの生成例の一例を示す。
【0101】
図8において、このタグIDは、タグIDの生成時刻を西暦年月日と100分の1秒単位までの時間で表した16桁のID生成日部分Iaと、その時刻に発生された8桁のタグ通し番号部分Ibとから構成されている。この例では、複数枚の無線タグTに対し所定微少時間間隔で生成された複数のタグIDのうち、1枚目に作成される第1無線タグT1に付与するために生成した第1タグIDを示している。すなわちこの第1タグIDは、ID生成日時が2008年8月18日16時45分55.25秒で、タグ通し番号が1であることに対応し、「2008 0818 1645 5525 0000 0001」となっている。
【0102】
そして、その次の2枚目に作成される第2無線タグT2に付与するために生成した第2タグIDは、上記1枚目の無線タグTのタグIDよりも所定微少時間経過したタグ生成日時と、当該1つ前の無線タグTのタグIDよりも数字が1つ増加したタグ通し番号とに対応し、「2008 0818 1645 5642 0000 0002」となっている。
【0103】
以降の第2無線タグT2の第2タグIDについても、同様にして生成される。
【0104】
図9は、本変形例における操作端末10(ホストPC)及びタグラベル作成装置1で実行される操作手順の概念的なタイムチャートであり、上記実施形態の図7に相当する図である。この図9に示すタイムチャートは、図7に示すタイムチャートからステップS104を削除し、ステップS110の代わりにステップS109を設け、ステップS112の代わりにステップS112′を設け、さらにステップS112′の後に新たにステップS113を加えた点が異なる。図9において、図7に示したのと同等のステップについては必要がない限り説明を省略する。
【0105】
図9において、上記図7と同様、操作者が操作端末10を操作し、1枚目の無線タグT1に印刷する印字Rの内容を編集し(ステップS102)、タグラベル作成装置1に対し作成開始を操作指示すると(ステップS108)、操作端末10からタグラベル作成装置1の制御回路210(制御部)にタグデータが転送される(ステップS109)。但しこの場合、上記したように第1タグIDについてもタグラベル作成装置1側で自動生成されることから、タグデータには第1タグIDは含まれず、上記第1無線タグT1に対し編集された上記第1印字データのみが含まれることとなる。そして、ステップS112′では、これに対応して、内蔵するRAMに、上記ステップS109で入力した第1印字データを記憶する。
【0106】
その後、制御回路210は、(上記ステップS112′におけるRAMへの第1印字データの記憶を契機として)、ステップS113において、1枚目の第1無線タグT1の無線タグ回路素子Toに付与するための第1タグIDを前述の手法で生成する(なお、ステップS130における第2タグタグIDについても同様である)。そして、ステップS114では、上記ステップS113で生成した第1タグIDに基づくIDデータ書き込み指令信号が、信号処理回路202及び高周波回路201に出力される。以降、その後の1枚目の無線タグT1の発行動作シーケンス、及び2枚目以降の発行動作シーケンスは、図7と同様であるので説明を省略する。
【0107】
以上説明した本変形例では、第1無線タグT1及び第2無線タグT2へ付与される第1タグID及び第2タグIDの両方が、タグラベル作成装置1で生成される(ステップS113、ステップS130)。したがって、第1及び第2無線タグT1,T2を含むすべての無線タグTの作成において、タグラベル作成装置1が操作端末10よりタグIDの付与を受ける必要がない。この結果、タグIDの送受信のために必要な時間がない分、無線タグTの作成作業の迅速化を図ることができる。また、操作端末10との間のネットワークNW等において何らかの故障や不具合が生じた場合であっても悪影響を受けることなく第1タグID及び第2タグIDを生成し、すべての無線タグTの作成を続行し完了することができるので、無線タグ作成作業における確実性・信頼性を向上することができる。さらに、上記同様、操作端末10は、最初に第1無線タグ作成のためのタグデータ(第1印字データのみを含む)をタグラベル作成装置1に付与した後は、2枚目以降の第2無線タグT2の作成には関与しないので、タグラベル作成装置1が第2無線タグT2を作成している間、別の作業を行うことも可能となり、操作者は、時間の有効利用を図ることができる。
【0108】
(2)最初の1枚目の第1無線タグT1の第1印字データに、インクリメント可能なデータがない場合
上記実施形態及び(1)の変形例では、第1無線タグT1の印字データにインクリメント可能なデータ(前述の例ではファイル番号印字R2)が含まれていた場合を例にとって説明したが、第1無線タグT1の印字データにインクリメント可能なデータがない場合にも、本発明は適用することができる。以下、そのような変形例を説明する。
【0109】
図10は、本変形例におけるタグラベル作成装置1で作成された第1無線タグT1を示す平面図であり、上記実施形態の図5に相当する図である。
【0110】
図10において、第1無線タグT1の表面の印字領域Sに、上記印字Rとして、上記ファイル説明印字R1のみが印刷されている。すなわち、上記実施形態のような、第1無線タグT1の使用対象であるファイル番号に関するファイル番号印字R2(図5における“FileNo1”)の印刷がない。したがって、この場合の第1無線タグT1の印字データには、インクリメント可能な数値データ(前述の印字規則性に係わる規則性因子)が存在しない。
【0111】
そこで、本変形例では、制御回路210が、第2無線タグT2の作成に伴い想定される第1無線タグT1の規則性因子を新たに生成し(上述の例に沿えば”No.01”に相当)、その生成した規則性因子に対し所定の印字規則性に沿って対応付けられる複数の第2規則性因子(上述の例に沿えば続き番号である”No.02”)を含む上記第2印字データを生成するようにしたものである(後述の図12のステップS136参照)。
【0112】
図11は、本変形例におけるタグラベル作成装置1で作成された第2無線タグT2の平面図であり、上記実施形態の図6に相当する図である。ここでは、第2無線タグT2として第1無線タグT1の次の2枚目に作成された無線タグを示している。図11に示すように、この第2無線タグTの表面の印字領域Sに、上記印字Rとして、第1無線タグTと同一のファイル説明印字R1の他に、第2無線タグTに対応した“No.02”のファイル番号印字R2aが印刷されている。
【0113】
図12は、本変形例における操作端末10(ホストPC)及びタグラベル作成装置1で実行される操作手順の概念的なタイムチャートであり、上記図7及び図9に相当する図である。この図12に示すタイムチャートは、図7に示すタイムチャートのステップS134の代わりにステップS136を設けた点のみが異なる。したがって、図12において、図7に示したのと同等のステップについては必要がない限り説明を省略する。
【0114】
図12において、1枚目の発行動作シーケンスが終了し、2枚目の発行動作シーケンスに移行し、上記ステップS124〜上記ステップS128を経て、上記ステップS130で、第2無線タグT2に付与するための第2タグIDが、上記RAMに記憶された第1タグIDに対し情報規則性に沿った対応付けにより生成された後、ステップS136に移る。このステップS136では、前述したように第1無線タグT1に係る第1印字データに含まれる印字規則性に係わる規則性因子(この例ではインクリメント可能な数字)が含まれてないことに対応し、制御回路210は、第2無線タグT2の作成に伴い想定される第1無線タグT1の規則性因子(上記”No.01”)を新たに生成し、その生成した規則性因子に対し印字規則性に沿って(この例では続き番号、連番等)対応付けられる第2規則性因子(上記”NO.02”)を含む第2印字データを生成する。その後は、上記図7と同様のステップS138以下の手順を行う。
【0115】
本変形例では、このように、第1無線タグT1に印字形成するための第1印字データに、第2無線タグT2の第2印字データと関連付けることが可能な第1規則性因子がなかった場合であっても、それに相当する規則性因子を新たに生成して、その生成した規則性因子に関連付けるようにして第2規則性因子を生成する。そして、この第2規則性因子を含むような第2印字データを生成するようにしている。これにより、複数の無線タグTのすべてが作成された後、少なくとも、第2無線タグT2に形成された印字のうちの第2規則性因子に対応する部分を見れば、操作者は、第1無線タグT1に形成された印字との関連性を明確に認識することができる。
【0116】
(3)その他
また、以上においては、無線タグ回路素子Toを備えたタグテープ3Aに印字を行う方式(貼りあわせを行わないタイプ)に本発明を適用した場合であったが、これに限られず、無線タグ回路素子Toを備えた基材テープ(タグ媒体)とは別の非印字テープに印字を行ってこれらを貼り合わせる方式に本発明を適用してもよい。さらに、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対しタグIDの書き込みを行うと共に、印字ヘッド31によって印刷を行うものにも限られず、この印刷は必ずしも行われなくともよく、タグIDの書き込みのみを行うものに対し本発明を適用することもできる。この場合も、少なくとも第2無線タグT2に係る第2タグIDがタグラベル作成装置1側で自動生成されることから、操作負担の低減という本発明本来の効果を得ることができる。
【0117】
なお、以上において、各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0118】
また、各シーケンスは本発明を上記手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0119】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0120】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の無線タグ作成装置の一実施形態のタグラベル作成装置の外観を示す斜視図である。
【図2】タグラベル作成装置の概略構成を示す概念図である。
【図3】タグラベル作成装置の高周波回路の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】無線タグ回路素子の機能的構成の一例を示す図である。
【図5】タグラベル作成装置で作成された第1無線タグを示す平面図である
【図6】タグラベル作成装置で作成された第2無線タグを示す平面図である
【図7】複数枚の無線タグの連続作成時の操作端末及びタグラベル作成装置で実行される操作手順の概念的なタイムチャートである。
【図8】すべての無線タグのタグIDをタグラベル作成装置側で生成する変形例における、タグIDの生成例の一例を示す図である。
【図9】複数枚の無線タグの連続作成時の操作端末及びタグラベル作成装置で実行される操作手順の概念的なタイムチャートである。
【図10】最初の1枚目の第1無線タグの印字データにインクリメント可能なデータがない場合の一例を示す平面図である。
【図11】最初の1枚目の第1無線タグの印字データにインクリメント可能なデータがない場合に対応した変形例における、作成された第2無線タグを示す平面図である。
【図12】複数枚の無線タグの連続作成時の操作端末及びタグラベル作成装置で実行される操作手順の概念的なタイムチャートである。
【符号の説明】
【0122】
1 タグラベル作成装置(無線タグ作成装置)
3A タグテープ(タグ媒体)
8 連続発行ボタン
9 連続発行枚数スイッチ
10 操作端末
26 プラテンローラ(搬送手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
201 高周波回路(情報書き込み手段)
202 信号処理回路(情報書き込み手段)
210 制御回路
204 装置アンテナ
DB データベース
T 無線タグ
To 無線タグ回路素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最初に作成される1枚の第1無線タグと、前記第1無線タグが作成された後の順番で作成される少なくとも1枚の第2無線タグとを含み、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子をそれぞれ備えた複数枚の無線タグを作成する無線タグ作成装置であって、
タグ媒体を搬送するための搬送手段と、
前記タグ媒体に備えられる前記無線タグ回路素子と無線通信を行うための装置アンテナと、
前記無線タグ回路素子に付与されるタグ識別情報を、前記装置アンテナを介し前記無線タグ回路素子の前記IC回路部へ書き込む情報書き込み手段と、
操作端末から出力された、前記第1無線タグに付与するためのタグデータを記憶するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記複数枚の無線タグのうち少なくとも前記第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための、前記タグ識別情報を生成する識別情報生成手段と、
前記第2無線タグの作成枚数を決定する枚数決定手段と、
前記識別情報生成手段で生成された前記タグ識別情報を用いて前記枚数決定手段で決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する、連携制御手段と
を有する
ことを特徴とする無線タグ作成装置。
【請求項2】
前記データ記憶手段は、
前記操作端末から出力された、前記第1無線タグの無線タグ回路素子に付与するための第1タグ識別情報を含む前記タグデータを記憶し、
前記識別情報生成手段は、
前記データ記憶手段に記憶された前記第1タグ識別情報に対し情報規則性に沿って対応付けられる、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報を生成し、
前記連携制御手段は、
前記データ記憶手段に記憶された前記第1タグ識別情報を用いて前記1枚の第1無線タグを作成し、前記識別情報生成手段で生成された前記第2タグ識別情報を用いて前記決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する
ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ作成装置。
【請求項3】
前記識別情報生成手段は、
前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記1枚の第1無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第1タグ識別情報と、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報とからなる、前記複数枚の無線タグに対応した複数の前記タグ識別情報を、情報規則性に沿って生成し、
前記連携制御手段は、
前記識別情報生成手段で生成された前記第1タグ識別情報及び前記第2タグ識別情報をそれぞれ用いて、前記1枚の第1無線タグ及び前記決定された枚数の第2無線タグをそれぞれ作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する
ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ作成装置。
【請求項4】
前記識別情報生成手段は、
複数枚の前記第2無線タグそれぞれの前記無線タグ回路素子に付与するための、複数の第2タグ識別情報を順次生成し、
前記連携制御手段は、
前記識別情報生成手段で1つの前記第2タグ識別情報が生成されるごとに、当該生成された1つの前記第2タグ識別情報を用いて前記第2無線タグを1枚ずつ作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の無線タグ作成装置。
【請求項5】
前記識別情報生成手段は、
複数枚の前記第2無線タグそれぞれの前記無線タグ回路素子に付与するための、複数の第2タグ識別情報を一括して生成し、
前記連携制御手段は、
前記識別情報生成手段で一括して生成された前記複数の第2タグ識別情報を用いて前記複数枚の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の無線タグ作成装置。
【請求項6】
前記連携制御手段の制御に基づき、前記1枚の第1無線タグ及び前記決定された枚数の第2無線タグを含む前記複数の無線タグの作成が完了した後、作成時に使用した、前記第1タグ識別情報及び前記第2タグ識別情報を含む複数の前記タグ識別情報を、前記操作端末へ出力する、識別情報出力手段
を備えることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項7】
前記第2無線タグの作成を操作者が操作指示するための作成指示手段を有し、
前記連携制御手段は、
前記作成指示手段を介し前記操作指示があった場合に、前記決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項8】
前記第2無線タグの作成枚数を操作者が操作指示するための枚数指示手段を有し、
前記枚数決定手段は、
前記枚数指示手段で指示された枚数に基づき、前記第2無線タグの作成枚数を決定する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項9】
前記識別情報生成手段において生成される前記第2タグ識別情報の前記情報規則性における生成可能範囲を、操作者が操作指示するための範囲指示手段を有し、
前記識別情報生成手段は、
前記範囲指示手段で指示された前記生成可能範囲内において、前記決定された枚数の第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための第2タグ識別情報を生成する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項10】
前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体、若しくは、前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に印字を行う印字手段を有し、
前記データ記憶手段は、前記操作端末から出力された、前記第1無線タグに印字形成するための第1印字データを含む前記タグデータを記憶し、
前記データ記憶手段に記憶された前記第1印字データに対し印字規則性に沿って対応付けられる、前記決定された枚数の第2無線タグに印字形成するための少なくとも1つの第2印字データを生成する印字データ生成手段を有し、
前記印字手段は、
前記第1印字データを用いて前記印字を行って前記1枚の第1無線タグを作成するとともに、前記印字データ生成手段で生成された前記第2印字データを用いて前記印字を行って前記決定された枚数の第2無線タグを作成する
ことを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれか1項記載の無線タグ作成装置。
【請求項11】
前記印字データ生成手段は、
前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる第1規則性因子を抽出し、前記第1規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子を含む、前記少なくとも1つの第2印字データを生成する
ことを特徴とする請求項10記載の無線タグ作成装置。
【請求項12】
前記印字データ生成手段は、
前記第1印字データのうち、前記操作端末より指定された、前記印字規則性に係わる規則性領域より、前記第1規則性因子を抽出する
ことを特徴とする請求項11記載の無線タグ作成装置。
【請求項13】
前記印字データ生成手段は、
前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる規則性因子が含まれない場合、前記第2無線タグの作成に伴い想定される前記第1無線タグの前記規則性因子を新たに生成し、その生成した規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる複数の第2規則性因子を含む、複数の第2印字データを生成する
ことを特徴とする請求項10記載の無線タグ作成装置。
【請求項14】
最初に作成される1枚の第1無線タグと、前記第1無線タグが作成された後の順番で作成される少なくとも1枚の第2無線タグとを含み、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子をそれぞれ備えた複数枚の無線タグを作成する無線タグ作成装置と、
前記無線タグ作成装置を操作するための操作端末と
を有する無線タグ作成システムであって、
前記操作端末は、
前記1枚の第1無線タグに付与するためのタグデータを出力するデータ出力手段を備え、
前記無線タグ作成装置は、
タグ媒体を搬送するための搬送手段と、
前記タグ媒体に備えられる前記無線タグ回路素子と無線通信を行うための装置アンテナと、
前記無線タグ回路素子に付与されるタグ識別情報を、前記装置アンテナを介し前記無線タグ回路素子の前記IC回路部へ書き込む情報書き込み手段と、
前記操作端末の前記データ出力手段から出力された前記タグデータを記憶するデータ記憶手段と、
前記データ記憶手段の記憶内容に基づき、前記複数枚の無線タグのうち少なくとも前記第2無線タグの前記無線タグ回路素子に付与するための、前記タグ識別情報を生成する識別情報生成手段と、
前記第2無線タグの作成枚数を決定する枚数決定手段と、
前記識別情報生成手段で生成された前記タグ識別情報を用いて前記枚数決定手段で決定された枚数の第2無線タグを作成するように、前記搬送手段、前記装置アンテナ、前記情報書き込み手段を連携して制御する、連携制御手段と
を備える
ことを特徴とする無線タグ作成システム。
【請求項15】
前記無線タグ作成装置は、
前記搬送手段で搬送される前記タグ媒体、若しくは、前記タグ媒体に貼り合わされる被印字媒体に印字を行う印字手段を有し、
前記データ記憶手段は、前記操作端末の前記データ出力手段から出力された、前記第1無線タグに印字形成するための第1印字データを含む前記タグデータを記憶し、
前記データ記憶手段に記憶された前記第1印字データに含まれる前記印字規則性に係わる第1規則性因子を抽出し、前記第1規則性因子に対し前記印字規則性に沿って対応付けられる第2規則性因子を含む、前記決定された枚数の第2無線タグに印字形成するための少なくとも1つの第2印字データを生成する印字データ生成手段を有し、
前記印字手段は、
前記第1印字データを用いて前記印字を行って前記1枚の第1無線タグを作成するとともに、前記印字データ生成手段を用いて前記印字を行って前記決定された枚数の第2無線タグを作成する
ことを特徴とする請求項14記載の無線タグ作成システム。
【請求項16】
前記操作端末のデータ出力手段は、
前記印字規則性に係わる規則性領域を指定するための領域指定情報を備えた前記第1印字データを含む、前記タグデータを出力し、
前記無線タグ作成装置の前記印字データ生成手段は、
前記第1印字データのうち、前記領域指定情報で指定された前記規則性領域より前記第1規則性因子を抽出する
ことを特徴とする請求項15記載の無線タグ作成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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