説明

無線電力受信機

例示的な諸実施形態は、受信アンテナで受け取られた無線電力を負荷まで搬送することを対象とする。一方法は、アンテナ内にエネルギーを蓄積する充電段階中にアンテナの各端子を接地電圧に結合するステップを含みうる。この方法はさらに、アンテナから出力部にエネルギーを伝達する出力段階中にアンテナの少なくとも1つの端子を出力部に結合することを含みうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には無線電力伝達に関し、より具体的には、無線電力受信機から負荷までエネルギーを搬送するためのシステム、装置、方法に関する。
【0002】
本出願は、2010年2月25日出願の「REVERSE CLASS-D POWER RECEIVER」という名称の米国特許仮出願第61/308,246号の米国特許法第119条による優先権を主張する。同出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
送信機と充電されるべき装置との間で無線による電力伝送を用いる手法が開発されている。これらは一般に2つの部類に分けられる。1つは、送信アンテナと充電されるべき装置の受信アンテナとの間の平面波放射(遠距離場放射とも呼ばれる)の結合に基づいており、装置は電池を充電するために放射電力を集めて整流する。アンテナは、一般に、結合効率を向上するために共振長となる。この手法では、アンテナ間が隔たるにつれて電力結合が急激に減衰してしまう。したがって、妥当な間隔(例えば、>1〜2m)を越えて充電することが困難になる。加えて、システムが平面波を放射するので、フィルタリングによって適切に制御されない場合には、意図しない放射が他のシステムに干渉することがある。
【0004】
他の手法は、例えば「充電」マットまたは面に埋め込まれた送信アンテナと、充電されるべきホスト装置に埋め込まれた受信アンテナに整流回路を加えたものとの間の誘導結合に基づく。この手法には、送信アンテナと受信アンテナの間が非常に近くなければならない(例えば、数mm)という欠点がある。この手法は、同じ領域内の複数の装置を同時に充電する能力を有するが、この領域は一般に小さく、したがってユーザは、ある特定の領域に装置を置かなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
当業者には理解されているように、従来の無線電力受信機では、直流電力を負荷に供給するのに2段階過程を使用することがある。より具体的には、従来の無線電力受信機では、直流電力を負荷に供給するのにDC-DCコンバータと共に整流器を使用することがある。無線電力伝達を向上させる必要がある。より具体的には、受信機から負荷へ電力を供給するための方法、装置およびシステムを強化する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特許請求の範囲に記載の手段を用いて課題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】無線電力転送システムの簡略化したブロック図である。
【図2】無線電力転送システムの簡略化した概略図である。
【図3】本発明の例示的な諸実施形態で使用するためのループアンテナの概略図である。
【図4】本発明の例示的な一実施形態による送信器の簡略化したブロック図である。
【図5】本発明の例示的な一実施形態による受信機を含む電子装置の簡略化したブロック図である。
【図6】本発明の例示的な一実施形態による受信機の回路図である。
【図7】本発明の例示的な一実施形態による複数のトランジスタを含む受信機の回路図である。
【図8A】本発明の例示的な一実施形態による一構成の受信機の回路図である。
【図8B】本発明の例示的な一実施形態による、別の構成での図8Aの受信機の回路図である。
【図8C】本発明の例示的な一実施形態による、さらに別の構成での図8Aの受信機の回路図である。
【図9】本発明の例示的な一実施形態による送信機および受信機を含むシステムの図である。
【図10】本発明の例示的な一実施形態による受信機に関連する様々な信号を示すグラフである。
【図11】本発明の例示的な一実施形態による受信機に関連する様々な信号を示す別のグラフである。
【図12】本発明の例示的な一実施形態による受信機に関連する様々な信号を示すさらに別のグラフである。
【図13】本発明の例示的な一実施形態による方法を示す流れ図である。
【図14】本発明の例示的な一実施形態による別の方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付の図に関連して以下に示す詳細な説明は、本発明の例示的な諸実施形態について説明するものであり、本発明を実施できる実施形態だけを示すものではない。本明細書全体を通して使用される「例示的な」という語は、「一例、具体例、または例示的説明として役立つ」ことを意味し、他の例示的な実施形態と比べて好ましい、または有利であるとは必ずしも解釈されるべきではない。詳細な説明には、本発明の例示的な諸実施形態についての完全な理解が得られることを目的として、具体的な細部が含まれる。本発明の例示的な諸実施形態がこれらの細部がなくても実行できることは、当業者には明らかであろう。場合により、よく知られた構造および装置は、本明細書に提示される例示的な諸実施形態の新規性を不明瞭にしないようにするために、ブロック図の形式で示される。
【0009】
「無線電力」という語は、本明細書では、送信機から受信機までの間で物理的な導電体を使用しないで伝達される、電界、磁界、電磁界に伴う、またはそれとは別の、任意の形のエネルギーを意味する。
【0010】
図1は、本発明の様々な例示的実施形態による無線伝達または無線充電システム100を示す。入力電力102は、放射場106を発生してエネルギー伝達を行う送信機104に供給される。受信機108は、放射場106に結合し、出力電力110を、出力電力110に結合された装置(図示せず)で貯蔵または消費するために発生する。送信機104と受信機108の両者が距離112で分離されている。例示的な一実施形態では、送信機104と受信機108は相互共振関係によって構成され、受信機108の共振周波数と送信機104の共振周波数が非常に近い場合には、受信機108が放射場106の「近接場」内に置かれているときに送信機104と受信機108の間の伝達損失が最少になる。
【0011】
送信機104はさらに、エネルギー伝達の手段となる送信アンテナ114を含み、受信機108はさらに、エネルギー受取りの手段となる受信アンテナ118を含む。送信アンテナおよび受信アンテナは、応用例に応じて、またアンテナと結合されるべき装置に応じて寸法設定される。前述のように、効率的なエネルギー伝送は、電磁波中のエネルギーのほとんどを、遠距離場へ伝えるのではなく、送信アンテナの近接場内のエネルギーの大部分を受信アンテナに結合することによって行われる。この近接場内にあるときに、送信アンテナ114と受信アンテナ118の間に結合モードを作り出すことができる。この近接場結合が生じうるアンテナ114とアンテナ118のまわりの区域を、本明細書では結合モード領域と呼ぶ。
【0012】
図2は、無線電力伝達システムの簡略化した概略図を示す。送信機104は、発振器122、電力増幅器124、ならびにフィルタおよび整合回路126を含む。発振器は、調整信号123に応じて調整可能な所望の周波数の信号を発生するように構成される。発振器信号は、電力増幅器124によって、制御信号125に応じた増幅量で増幅することができる。フィルタおよび整合回路126は、高調波または他の望ましくない周波数をフィルタ除去し、送信機104のインピーダンスを送信アンテナ114に整合させるために含めることができる。
【0013】
受信機108は、整合回路132と、図2に示される電池136を充電するための、または受信機に結合された装置(図示せず)に電力供給するための、直流電力出力を発生する整流およびスイッチング回路134とを含むことができる。整合回路132は、受信機108のインピーダンスを受信アンテナ118に整合させるために含めることができる。受信機108と送信機104は、別個の通信チャネル119(例えば、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、セルラーなど)で通信することができる。
【0014】
図3に示されるように、例示的な諸実施形態で使用されるアンテナは、本明細書で「磁気」アンテナとも呼ばれる「ループ」アンテナ150として構成することができる。ループアンテナは、空芯コア(air core)、またはフェライトコアなどの物理コアを含むように構成することができる。空芯コアループアンテナは、コアの付近に配置される外部物理装置に対する許容度が大きくなりうる。さらに、空芯コアループアンテナでは、コアの領域内に他の構成要素を配置することが可能になる。加えて、空芯コアループによって、送信アンテナ114(図2)の結合モード領域の電力がより強くなりうる送信アンテナ114(図2)の面内に、受信アンテナ118(図2)を配置することがより容易に可能になりうる。
【0015】
前述のように、送信機104と受信機108の間の効率的なエネルギーの伝達は、送信機104と受信機108の間の整合された、または実質的に整合された共振時に行われる。しかし、送信機104と受信機108の間の共振が整合していないときにも、効率は影響を受ける可能性があるが、エネルギーを伝送することができる。エネルギーの伝送は、送信アンテナからのエネルギーを自由空間の中に伝えることによってではなく、送信アンテナの近接場からのエネルギーを、この近接場が確立されている近傍に存在する受信アンテナに結合することによって行われる。
【0016】
ループアンテナまたは磁気アンテナの共振周波数は、インダクタンスおよび静電容量に基づく。ループアンテナのインダクタンスが一般に、ループによって生成される単純なインダクタンスであるのに対し、静電容量は一般に、所望の共振周波数の共振構造体を作り出すために、ループアンテナのインダクタンスに付加される。非限定的な一例として、コンデンサ152およびコンデンサ154をアンテナに付加して、共振信号156を発生する共振回路を作り出すことができる。したがって、直径がより大きいループアンテナでは、ループの直径またはインダクタンスが増大するにつれ、共振を引き起こすのに必要な静電容量のサイズが減少する。さらに、ループアンテナまたは磁気アンテナの直径が増大するにつれ、近接場の効率的エネルギー伝達領域が増大する。もちろん、他の共振回路も実現可能である。別の非限定的な例として、コンデンサをループアンテナの2つの端子間に並列に配置することもできる。加えて、送信アンテナでは、共振信号156がループアンテナ150への入力になりうることが当業者には理解されよう。
【0017】
図4は、本発明の例示的な一実施形態による送信機200の簡略化したブロック図である。送信機200は、送信回路202および送信アンテナ204を含む。一般に、送信回路202は、発振信号を供給することによって送信アンテナ204に無線周波電力を供給し、その結果、送信アンテナ204の付近に近接場エネルギーが発生することになる。送信機200は、任意の適切な周波数で動作できることに留意されたい。例として示すと、送信機200は、13.56MHzのISMバンドで動作することができる。
【0018】
例示的な送信回路202は、送信回路202のインピーダンス(例えば、50オーム)を送信アンテナ204と整合させる固定インピーダンス整合回路206と、受信機108(図1)に結合された装置の自己妨害を防止するレベルまで高調波放射を低減するように構成された低域通過フィルタ(LPF)208とを含む。他の例示的な諸実施形態では、それだけには限らないが、ノッチフィルタを含む異なるフィルタ形態を含むことができる。このノッチフィルタは、特定の周波数を減衰させる一方で他を通過させることができ、かつアンテナへの出力電力または電力増幅器によって引き出される直流電流など、測定可能な送信測定法に基づいて変えることができる適応型インピーダンス整合を含むことができる。送信回路202はさらに、発振器212によって決定される無線周波信号を駆動するように構成された電力増幅器210を含む。この送信回路は、個別の装置または回路で構成することができ、または別法として、一体型アセンブリで構成することもできる。送信アンテナ204からの例示的な無線周波出力は、2.5ワット程度である。
【0019】
送信回路202はさらに、特定の受信機に対する送信位相(またはデューティサイクル)の間中発振器212を使用可能にするコントローラ214を、発振器の周波数または位相を調整するために、また近傍の装置とその装着された受信機を介して対話する通信プロトコルを実施するように出力電力レベルを調整するために含む。当業者にはよく知られているように、特に1つの周波数から別の周波数へ移行するときに、発振器位相、および伝送経路内の関連する回路を調整することにより、帯域外放射を低減することが可能になる。
【0020】
送信回路202はさらに、送信アンテナ204によって発生した近接場の近くに活性状態の受信機が存在すること、または存在しないことを検出する負荷検知回路216を含む。例として示すと、負荷検知回路216は、送信アンテナ204によって発生した近接場の近くに活性状態の受信機が存在すること、または存在しないことによって影響を受ける電力増幅器210に向かって流れる電流を監視する。電力増幅器210に対するローディングの変化の検出は、エネルギーを伝送するために発振器212を動作可能にするか、それとも活性状態の受信機と通信するかを決定するのに使用するために、コントローラ214で監視される。
【0021】
送信アンテナ204は、リッツ線を用いて実施でき、あるいは抵抗損失を低く保つように厚さ、幅、および金属の種類が選択されたアンテナストリップとして実施することができる。従来の一実施では、送信アンテナ204は一般に、テーブル、マット、ランプまたは他の携帯性が低い構成物などの、より大きい構造体に付属するように構成することができる。したがって、送信アンテナ204は一般に、実用的な寸法にするための「ターン」を必要としない。例示的な一実施の送信アンテナ204は、「電気的に小さく」(すなわち波長の数分の1)にすることができ、共振周波数を規定するのにコンデンサを使用することによって、より低い使用可能周波数で共振するように調整することができる。受信アンテナと比べて送信アンテナ204の直径を大きくできる、または矩形ループの場合に辺の長さを長くできる(例えば、0.5メートル)例示的な応用例では、送信アンテナ204は、妥当な静電容量を得るのに多数のターンを必ずしも必要としない。
【0022】
送信機200は、送信機200と結合することができる受信機装置の場所および状態についての情報を収集し追跡することができる。すなわち、送信機回路202は、コントローラ214(本明細書ではプロセッサとも呼ばれる)に接続される存在検出器280、密閉検出器290、またはこれらの組合せを含むことができる。コントローラ214は、存在検出器280および密閉検出器290からの存在信号に応じて、増幅器210から送り出される電力量を調整することができる。送信機は、例えば、屋内にある従来の交流電力を変換するAC-DCコンバータ(図示せず)、または従来の直流電源を送信機200に適した電圧に変換するDC-DCコンバータ(図示せず)などのいくつかの電源を介して、あるいは従来の直流電源(図示せず)から直接、電力を受け取ることができる。
【0023】
本明細書で説明される本発明の様々な例示的実施形態は、無線電力受信機から電池などの負荷までエネルギーを搬送するためのシステム、装置、および方法に関する。図5は、本発明の例示的な一実施形態による、受信アンテナ504に動作可能に結合された受信機500を含む電子装置400のブロック図を示す。図5に示されるように、受信機500は、例えば電池を含むことがある負荷502に結合することができる。より具体的には、一例として負荷は、カメラ、携帯電話または電気自動車などの電気装置の電池を含むことがある。本明細書で説明されるように、受信機500は、関連する送信機から送信アンテナ504を介してエネルギーを無線で受け取り、その受取りの際に、整流された直流電圧を、単なる例として電池を含むことがある負荷502まで搬送することができる。受信機500の受信アンテナは、送信アンテナ(例えば、図4の送信アンテナ204)と同じ、またはほぼ同じ周波数で共振するように調整することができる。受信機500は非周波数依存型であり、単なる例として、13.56MHzまたは6.78MHzなど任意の適切な周波数で動作できることに留意されたい。さらに、受信機500は、誘導または電気自動車の応用例に適切な周波数など、より低い周波数で動作できることにも留意されたい。さらに、受信機500は、疎または密に(すなわち誘導)結合されたシステムの中で使用されるように構成されることもある。
【0024】
図6は、本発明の例示的な一実施形態による受信機500の回路図を示す。受信機500は、コンデンサC1とコンデンサC2の間に結合されたインダクタL1を含む。例示的な1つの実施形態によれば、インダクタL1は、整合コンデンサを成すコンデンサC1およびC2と共に、受信アンテナ551を構成することができる。任意の適切な値を含むことができるコンデンサC1およびC2により、受信アンテナの共振周波数を決定できることに留意されたい。さらに、インダクタL1は、単なる例として、1ターンループから構成することができる。受信機500はさらに、コンデンサC1の一方の側とノードN5の間に結合されているノードN1と、コンデンサC2の一方の側とノードN4の間に結合されているノードN2とを含む。
【0025】
受信機500はさらに、第1の電流検知比較器550、および第2の電流検知比較器552を含む。図示のように、第1の電流検知比較器550の第1の入力部はノードN1に結合され、したがって、ノードN1を通る電流を検知するように構成されている。第1の電流検知比較器550の第2の入力部は、閾値電流を供給するように構成されている入力部554に結合されている。さらに、第2の電流検知比較器552の第1の入力部はノードN2に結合され、したがって、ノードN2を通る電流を検知するように構成されている。第2の電流検知比較器552の第2の入力部は、上記のように、閾値電流を供給するように構成されている入力部554に結合されている。当業者には理解されるように、第1の電流検知比較器550は、ノードN1を通る電流と入力部554で発生する電流とを比較することができ、それに応じて、1つまたは複数の制御信号(例えば、制御信号CT1および制御信号CT2)を発生することができる。さらに、第2の電流検知比較器552は、ノードN2を通る電流と入力部554で発生する電流とを比較することができ、それに応じて、1つまたは複数の制御信号(例えば、制御信号CT3および制御信号CT4)を発生することができる。
【0026】
受信機500はさらに、第1のスイッチング素子S1、第2のスイッチング素子S2、第3のスイッチング素子S3、および第4のスイッチング素子S4を含む。スイッチング素子S1、S2、S3、およびS4は、任意の適切な、知られているスイッチング素子を含みうることに留意されたい。再び図6を参照すると、受信機500はまた、ダイオードD1〜D4、コンデンサC3、および出力電圧V3を含むこともできる。当業者には理解されるように、ダイオードD1〜D4は保護ダイオードを成すことができ、各ダイオードD1〜D4はスイッチング素子に付属している(例えば、ダイオードD1は、スイッチング素子S4に付属の保護ダイオードである)。
【0027】
図7を参照して単に例として示すと、スイッチング素子S1、S2、S3、およびS4はそれぞれトランジスタを含む。図7に示された例示的な実施形態では、スイッチング素子S1は、制御信号CT1に結合されたゲート、ノードN4に結合されたドレイン、および接地電圧510に結合されたソースを有する。スイッチング素子S2は、制御信号CT2に結合されたゲート、ノードN6に結合されたドレイン、およびノードN4に結合されたソースを有する。スイッチング素子S3は、制御信号CT3に結合されたゲート、ノードN3に結合されたドレイン、および接地電圧510に結合されたソースを有する。さらに、スイッチング素子S4は、制御信号CT4に結合されたゲート、ノードN5に結合されたドレイン、およびノードN3に結合されたソースを有する。上記のように、また以下でより完全に説明するように、付属の入力部の比較電流に応じて、第1の電流検知比較器550は、スイッチング素子S1およびS2の動作を制御するための制御信号を発生することができる。同様に、付属の入力部の比較電流に応じて、第2の電流検知比較器552は、スイッチング素子S3およびS4の動作を制御するための制御信号を発生することができる。
【0028】
図8Aは、スイッチング素子S1およびS3が閉じられ、スイッチング素子S2およびS4が開いている構成の受信機500を示す。当業者には理解されるように、受信機500が図8Aに示された構成である間、受信アンテナ551の各端子(すなわち、ノードN1が受信アンテナ551の第1の正の端子、ノードN2が受信アンテナ551の第2の負の端子)は、接地電圧510に結合される。したがって、この構成では、ノードN1およびノードN2それぞれを通る電流は増大しうる。図8Bは、スイッチング素子S1およびS4が閉じられ、スイッチング素子S2およびS3が開いている構成の受信機500を示す。当業者には理解されるように、図8Bに示された構成では、ノードN2からノードN1へ流れている電流が出力部512まで流れることが可能である。図8Cは、スイッチング素子S3およびS2が閉じられ、スイッチング素子S1およびS4が開いている構成の受信機500を示す。当業者には理解されるように、図8Cに示された構成では、ノードN1からノードN2へ流れている電流が出力部512まで流れることが可能である。
【0029】
図9は、本発明の例示的な一実施形態による、受信機500および送信機700を含むシステム600の回路図を示す。本発明の例示的な一実施形態によれば、送信機700によって無線で伝送されるエネルギーは、インダクタL1で受け取ることができる。さらに、本明細書で説明される例示的な実施形態の1つまたは複数によれば、受信機500は、負荷(例えば、電子装置の充電可能電池)に結合できる出力部512まで直流電力を搬送することができる。上記のように、負荷は、単なる例としてカメラ、携帯電話または電気自動車などの電気装置の電池を含みうる。
【0030】
図10〜12はそれぞれ、受信機500(図6参照)に関連する様々な信号を時間Tに対して示すグラフ700、800、および900である。図6および図10を参照すると、信号800は、インダクタL1を通る電流を時間Tに対して表す。信号802は、ノードN1の電圧を時間Tに対して表し、信号804は、ノードN2の電圧を時間Tに対して表す。図10に示されるように、信号802および信号804はそれぞれ、約0.0ボルトから約4.0ボルトまで周期的に急上昇する。ノードN1の電圧を表す信号802の電圧スパイクは、スイッチング素子S1を開き、スイッチング素子S2を閉じることによって生じる。同様に、ノードN2の電圧を表す信号804の電圧スパイクは、スイッチング素子S3を開き、スイッチング素子S4を閉じることによって生じる。
【0031】
図6および図11を参照すると、信号903は、インダクタL1を通る電流を時間Tに対して表す。信号902は、ノードN1の電圧を時間Tに対して表し、信号904は、ノードN2の電圧を時間Tに対して表す。図11に示されるように、信号902および信号904はそれぞれ、約0.0ボルトから約4.0ボルトまで周期的に急上昇する。ノードN1の電圧を表す信号902の電圧スパイクは、スイッチング素子S1を開き、スイッチング素子S2を閉じることによって生じる。同様に、ノードN2の電圧を表す信号904の電圧スパイクは、スイッチング素子S3を開き、スイッチング素子S4を閉じることによって生じる。図11に示された実施形態ではより多くの量のエネルギーが放出されるので、図11でインダクタL1を通る電流(すなわち、信号903)の値は、図10に示されたインダクタL1を通る電流(すなわち、信号800)の値よりも小さいことに注意されたい。言い換えると、図11のグラフの信号902および904のパルス幅は、放出されるエネルギーの量が多いので、図10のグラフの信号802および804のパルスよりも広く、その結果、インダクタL1を通る電流が少なくなる。
【0032】
図6および図12を参照すると、信号950は、インダクタL1を通る電流を時間Tに対して表す。さらに、信号954は、インダクタL1の両端の電圧(すなわち、ノードN2の電圧−ノードN1の電圧)を表す。
【0033】
次に、図6〜12を参照して、受信機500の企図された動作を説明する。最初、入力部554で閾値電圧V2を発生すると、この閾値電圧は閾値電流を生じさせ、この閾値電流は、第1の電流検知比較器550および第2の電流検知比較器552のそれぞれで検出することができる。さらに、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S3は最初閉じられており、スイッチング素子S2およびS4は開いており、したがって、インダクタL1でエネルギーを受け取ると、例えばノードN1からノードN2に流れうる電流は増加し始める。この構成は、充電段階と呼ぶことができる。ノードN1の電流が第1の電流検知比較器552に供給される閾値電流よりも大きくなると、第1の電流検知比較器550は制御信号CT1およびCT2を発生することができ、これらの信号はそれぞれ、スイッチング素子S1を開き、スイッチング素子S2を閉じる。例示的な1つの実施形態によれば、MOSFETを含みうるスイッチング素子S1の両端の電圧降下を測定して、ノードN1の電流がスイッチS1を開きスイッチS2を閉じるのに十分なレベルにあるときを決定できることに注意されたい。図6、10および11を詳細に参照すると、スイッチング素子S1を開き、スイッチング素子S2を閉じることで、ノードN2の電圧を表す信号804にスパイクが発生しうる。スイッチング素子S1が開き、スイッチング素子S2が閉じていると、ノードN1からノードN2に流れる電流は、出力部512に流れ込むことができる。この構成は、出力段階と呼ぶことができる。
【0034】
その後、スイッチング素子S1を閉じ、スイッチング素子S2を開くことができる。その結果、スイッチング素子S1およびスイッチング素子S3は再び閉じられ、スイッチング素子S2およびS4は開かれ、したがってインダクタL1でエネルギーを受け取ると、例えばノードN2からノードN2に流れうる電流は増加し始める。この構成は充電段階と呼ぶことができる。ノードN2の電流が第2の電流検知比較器552に供給される閾値電流よりも大きくなると、第2の電流検知比較器552は制御信号CT3およびCT4を発生することができ、これらの信号それぞれにより、スイッチング素子S3が開き、スイッチング素子S4が閉じる。例示的な1つの実施形態によれば、MOSFETを含みうるスイッチング素子S3の両端の電圧降下を測定して、ノードN2の電流がスイッチS3を開きスイッチS4を閉じるのに十分なレベルにある時点を決定できることに注意されたい。図6、10および11を詳細に参照すると、スイッチング素子S3を開き、スイッチング素子S4を閉じることで、ノードN1の電圧を表す信号802にスパイクが発生しうる。スイッチング素子S3が開き、スイッチング素子S4が閉じると、ノードN2からノードN1に流れる電流は、出力部512に流れ込むことができる。この構成は、出力段階と呼ぶことができる。
【0035】
例示的な1つの実施形態によれば、アンテナの電流波形は電圧波形と同相にすることができることに注意されたい。単なる例として示すと、電流波形と電圧波形を整合させるのに、位相ロックループまたは遅延ロックループを使用することができる。さらに、図10および図11を詳細に参照すると、信号802および804のパルス幅により、受信機500の負荷インピーダンスの大きさを決定することができる。さらにまた、パルス(すなわち、信号802および804のパルス)と電流(すなわち、信号800)との間の位相関係は、回路(すなわち、図6の回路)が共振周波数において抵抗性、容量性または誘導性で作動しているかどうかを示しうる。回路が抵抗性で作動するのが有利でありうるが、回路を誘導性または容量性で作動させて最適同調にはならないように調整することにもいくつかの利点がありうる。
【0036】
図13は、1つまたは複数の例示的な実施形態による別の方法950を示す流れ図である。方法950は、アンテナ内部にエネルギーを蓄える充電段階中にアンテナの各端子を接地電圧に結合するステップを含みうる(数字952で示す)。加えて、方法950は、アンテナから出力部までエネルギーを伝達する出力段階中にアンテナの少なくとも一方の端子を出力部に結合するステップを含みうる(数字954で示す)。
【0037】
図14は、1つまたは複数の例示的な実施形態による別の方法980を示す流れ図である。方法980は、アンテナ内部にエネルギーを蓄積するためにアンテナを用いて無線でエネルギーを受け取っている間、アンテナの第1の端子および第2の端子それぞれを接地電圧に結合するステップを含みうる(数字982で示す)。方法980はさらに、アンテナから出力部までエネルギーを伝達する出力段階中にアンテナの第1の端子および第2の端子のうちの一方を出力部に結合するステップを含みうる(数字984で示す)。さらに、方法980は、アンテナから出力部までエネルギーを伝達する別の出力段階中にアンテナの第1の端子および第2の端子のうちのもう一方を出力部に結合するステップを含みうる(数字986で示す)。
【0038】
本明細書で説明された本発明の例示的な諸実施形態では、バック電圧レギュレータまたはブースト電圧レギュレータの必要性、および付属構成要素の必要性を低減する、または場合により除去することができる。したがって、基板面積、部品表コスト、および電力変換段の数を低減することができる。さらに、電力変換段の低減により効率が向上しうる。それに応じて、本発明の諸実施形態では、無線電力を受け取る従来の方法(すなわち、アンテナを整流器に接続して無線周波電力を直流に変換し、次にスイッチモードレギュレータまたはリニアレギュレータを使用して直流を調整する)と比較して、必要な構成要素が少なくなりうる。
【0039】
当業者には、情報および信号を様々な異なる技術および技法のどれを用いても表すことができることが理解されよう。例えば、上記の説明全体を通して参照することができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、またはこれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0040】
当業者にはさらに、本明細書に開示された例示的な諸実施形態と関連して記述された様々な説明のための論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実施できることが理解されよう。このハードウェアとソフトウェアの交換可能性を明確に示すために、説明のための様々な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、概してこれらの機能に関して上で説明してきた。このような機能がハードウェアとして実施されるかソフトウェアとして実施されるかは、具体的な応用例、およびシステム全体に課せられる設計制約事項によって決まる。当業者には、説明された機能を具体的な応用例ごとに異なる方法で実施することが可能であるが、このような実施決定は、本発明の例示的な諸実施形態の範囲から逸脱するものになると解釈されるべきではない。
【0041】
本明細書に開示された例示的な諸実施形態と関連して記述された様々な説明のための論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理装置、個別ゲート論理回路または個別トランジスタ論理回路、個別ハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されたこれらの任意の組合せを用いて実施または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、別法としてプロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることもできる。プロセッサはまた、計算装置の組合せとして実施することができ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のこのような構成として実施することもできる。
【0042】
本明細書に開示された例示的な諸実施形態と関連して記述された方法またはアルゴリズムの諸ステップは、ハードウェアとして、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールとして、またはこれら2つの組合せとして直接具体化することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能ROM(EPROM)、消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている他の任意の形態の記憶媒体に存在することができる。1つの例示的な記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体との間で情報を読出し情報を書き込むことができるようにプロセッサと結合される。別法では、記憶媒体はプロセッサと一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体はASIC内に存在することができる。ASICはユーザ端末に存在することができる。別法では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内に個別構成要素として存在することもできる。
【0043】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明された機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せで実施することができる。ソフトウェアで実施される場合、これらの機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶でき、またはそれを介して伝送することができる。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方が含まれ、この通信媒体には、1つの場所から別の場所へコンピュータプログラムを伝達しやすくするあらゆる媒体が含まれる。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として示すと、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置を含むことができ、あるいは、命令またはデータ構造体の形で所望のプログラムコードを搬送および記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体を含むことができる。また、あらゆる接続が正しくコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ、または他の遠隔のソースから、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、電波、およびマイクロ波などの無線技術を使用して伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、あるいは赤外線、電波およびマイクロ波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。本明細書では、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイディスクを含み、この場合ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生するのに対し、ディスク(disc)はレーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきものである。
【0044】
開示された例示的な諸実施形態についてのこれまでの説明は、いかなる当業者でも本発明を作製または使用できるように提示されている。これらの例示的な諸実施形態に対する様々な修正は、当業者には直ちに明らかになり、また本明細書で定義された一般原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用することができる。すなわち、本発明は、本明細書に示された例示的な諸実施形態に限定されるものではなく、本明細書に開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきものである。
【符号の説明】
【0045】
500 受信機
502 負荷
510 接地電圧
512 出力部
550 第1の電流検知比較器
551 受信アンテナ
552 第2の電流検知比較器
554 入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ内部にエネルギーを蓄える充電段階中に無線電力を受け取る前記アンテナの各端子を接地電圧に結合するステップと、
前記アンテナから出力部まで前記エネルギーを伝達する出力段階中に前記アンテナの少なくとも1つの端子を前記出力部に結合するステップとを含む方法。
【請求項2】
出力段階中に前記アンテナの少なくとも1つの端子を出力部に結合するステップが、前記アンテナの1つの端子を前記出力部に結合し、前記アンテナの別の端子を前記接地電圧に結合するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
別の出力段階中に前記アンテナの前記1つの端子を前記接地電圧に結合するステップと、前記アンテナの前記別の端子を前記出力部に結合するステップとをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
アンテナにおける無線によるエネルギーの受け取りが、第1のコンデンサに結合された1つの端子、および第2のコンデンサに結合された第2の端子を有するインダクタにおける無線によるエネルギーの受け取りを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アンテナの各端子の電流を検知するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
出力段階中に前記アンテナの少なくとも1つの端子を出力部に結合するステップが、第2の端子の電流が閾値電流レベルを超えると第1の端子を前記出力部に結合するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
充電段階中に前記アンテナの各端子を接地電圧に結合するステップが、前記アンテナの第1の端子および第2の端子を接地電圧に付属トランジスタを介して結合するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
出力段階中に前記アンテナの少なくとも1つの端子を出力部に結合するステップが、前記アンテナの第1の端子を前記接地電圧から選択的に分離するステップと、前記第1の端子を前記出力部に選択的に結合するステップとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記出力部から電子装置の電池までエネルギーを搬送するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
アンテナ内部にエネルギーを蓄積するために前記アンテナにより無線でエネルギーを受け取っている間、前記アンテナの第1の端子および第2の端子それぞれを接地電圧に結合するステップと、
前記アンテナから出力部まで蓄積エネルギーを伝達する出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの一方を前記出力部に結合するステップと、
前記アンテナから前記出力部まで蓄積エネルギーを伝達する別の出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの他方を前記出力部に結合するステップとを含む方法。
【請求項11】
アンテナの第1の端子および第2の端子それぞれを接地電圧に結合するステップが、前記アンテナの前記第1の端子を前記接地電圧に第1のスイッチング素子を介して選択的に結合するステップと、前記アンテナの前記第2の端子を前記接地電圧に第2のスイッチング素子を介して選択的に結合するステップとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子のうちの少なくとも一方の両端の電圧降下を検知するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの一方を出力部に結合するステップが、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子のうちの前記一方の両端の電圧降下が十分に高いことに応じて、前記第1の端子を前記出力部に第3のスイッチング素子を介して結合するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
別の出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの他方を前記出力部に結合するステップが、前記第2の端子を前記接地電圧から選択的に分離するステップと、前記第2の端子を前記出力部に第4のスイッチング素子を介して結合するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの一方を出力部に結合するステップが、前記第1の端子を前記接地電圧から選択的に分離するステップと、前記第1の端子を前記出力部に第3のスイッチング素子を介して結合するステップとを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の端子および前記第2の端子のうちの少なくとも一方を通る電流を検知するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
受信アンテナと、
複数のスイッチング素子とを備える受信機であって、少なくとも1つのスイッチング素子が、前記受信アンテナの端子を出力部と選択的に結合または分離するように構成され、少なくとも1つの別のスイッチング素子が、前記受信アンテナの前記端子を接地電圧と選択的に結合または分離するように構成される、受信機。
【請求項18】
少なくとも1つの別のスイッチング素子が、前記受信アンテナの別の端子を前記出力部と選択的に結合または分離するように構成され、少なくとも1つの追加のスイッチング素子が、前記受信アンテナの前記別の端子を前記接地電圧と選択的に結合または分離するように構成される、請求項17に記載の受信機。
【請求項19】
前記受信アンテナが、整合コンデンサの間に結合された1ターンインダクタを備える、請求項18に記載の受信機。
【請求項20】
前記複数のスイッチング素子それぞれのスイッチング素子がトランジスタを含む、請求項19に記載の受信機。
【請求項21】
前記受信アンテナが、電気自動車充電または誘導結合の少なくとも一方に適した周波数で動作するように構成される、請求項20に記載の受信機。
【請求項22】
前記受信アンテナの前記端子を通る電流を閾値電流と比較するように構成された第1の電流検知比較器と、前記受信アンテナの別の端子を通る電流を前記閾値電流と比較するように構成された第2の検知比較器とをさらに備える、請求項21に記載の受信機。
【請求項23】
受信アンテナと、
前記受信アンテナを通る電流を閾値電流と比較するように構成された少なくとも1つの電流検知比較器と、
複数のスイッチング素子とを備える受信機であって、少なくとも1つのスイッチング素子が、前記受信アンテナを通る前記電流が前記閾値電流よりも大きくなったときに前記受信アンテナを出力部に選択的に結合するように構成される、装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの電流検知比較器のうちの第1の電流検知比較器が、前記アンテナの正端子を流れる電流を前記閾値電流と比較するように構成される、請求項23に記載の受信機。
【請求項25】
前記少なくとも1つの電流検知比較器のうちの第2の電流検知比較器が、前記アンテナの負端子を流れる電流を前記閾値電流と比較するように構成される、請求項24に記載の受信機。
【請求項26】
前記少なくとも1つの電流検知比較器のうちの第1の電流検知比較器が、第1の制御信号を複数のスイッチング素子のうちの1つのスイッチング素子まで搬送して前記アンテナの第1の端子を接地電圧から分離するように、また第2の制御信号を第2のスイッチング素子まで搬送して前記アンテナの前記第1の端子を出力部に結合するように構成される、請求項25に記載の受信機。
【請求項27】
前記出力部が電子装置の電池に結合される、請求項26に記載の受信機。
【請求項28】
アンテナ内にエネルギーを蓄積する充電段階中に前記アンテナの各端子を接地電圧に結合する手段と、
前記アンテナから出力部にエネルギーを伝達する出力段階中に前記アンテナの少なくとも1つの端子を前記出力部に結合する手段とを備える装置。
【請求項29】
前記出力段階中に前記アンテナの1つの端子を前記出力部に、また前記アンテナの別の端子を前記接地電圧に結合する手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記アンテナの正端子および前記アンテナの負端子それぞれの電流を検知する手段をさらに備える、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
アンテナ内にエネルギーを蓄積するために前記アンテナでエネルギーを受け取っている間、前記アンテナの第1の端子および第2の端子それぞれを接地電圧に結合する手段と、
前記アンテナから出力部にエネルギーを伝達する出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの一方を出力部に結合する手段と、
前記アンテナから前記出力部にエネルギーを伝達する別の出力段階中に前記アンテナの前記第1の端子および前記第2の端子のうちの他方を前記出力部に結合する手段とを備える装置。
【請求項32】
前記アンテナの前記第1の端子を前記接地電圧に第1のスイッチング素子を介して選択的に結合し、かつ前記アンテナの前記第2の端子を前記接地電圧に第2のスイッチング素子を介して選択的に結合する手段をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記第1の端子および前記第2の端子のうちの少なくとも一方を通る電流を閾値電流と比較する手段をさらに備える、請求項32に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2013−520957(P2013−520957A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555037(P2012−555037)
【出願日】平成23年2月15日(2011.2.15)
【国際出願番号】PCT/US2011/024931
【国際公開番号】WO2011/106202
【国際公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)